JP2006216464A - 燃料電池モジュール及び該燃料電池モジュールを備える燃料電池 - Google Patents

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Naruaki Murata
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Abstract

【課題】 出力密度を向上させることが可能であるとともに容易に製造することが可能な、チューブ型燃料電池を備える燃料電池モジュール、及び当該燃料電池モジュールを備える燃料電池を提供する。
【解決手段】 複数のチューブ型燃料電池セル10、10、…が、貫通孔50a、50a又は溝部56a、56a、…を有する複数の拘束部材50、50により、略規則的に配列されている、燃料電池モジュール100とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、チューブ型燃料電池セルを備える燃料電池モジュール及び当該燃料電池モジュールを備える燃料電池に関し、特に、出力密度を向上させることが可能であるとともに容易に製造することが可能な、チューブ型燃料電池を備える燃料電池モジュール、及び当該燃料電池モジュールを備える燃料電池に関する。
従来の固体高分子型燃料電池(以下において、「PEFC(Polymer Electrolyte Fuel Cell)」と記述する。)では、平板型の電解質膜と、当該電解質膜の両側に配設される電極(カソード及びアノード)とを備える膜電極接合体(以下において、「MEA(Membrane Electrode Assembly)」と記述する。)における電気化学反応により発生した電気エネルギーを、MEAの両側に配設されるセパレータを介して外部に取り出している。このPEFCは、低温領域での運転が可能であり、80〜100℃程度の運転温度で使用されるのが一般的である。また、PEFCは、30〜40%の高いエネルギー変換効率を示し、起動時間が短く、かつシステムが小型軽量であることから、電気自動車や携帯用電源の最適な動力源として注目されている。
一方、従来のPEFCのユニットセルは、電解質膜、少なくとも触媒層を備えるカソード及びアノード、並びに、セパレータ等の構成部材を含み、その理論起電力は1.23Vである。かかる低起電力では電気自動車等の動力源として不十分であるため、通常は、ユニットセルを直列に積層した積層体の積層方向両端にエンドプレート等を配置して構成されるスタック形態の燃料電池が使用されているが、PEFC(以下において、単に「燃料電池」と記述することがある。)の発電性能をより一層向上させるためには、ユニットセルの小型化を図り、単位面積当たりの発電反応面積(出力密度)を大きくすることが好ましい。
従来の平板型燃料電池(以下において、「平板型FC」と記述することがある。)において単位面積当たりの出力密度を向上させ、発電性能を向上させるためには、上記構成部材の厚さを薄くする必要がある。しかし、平板型FCにおいて構成部材を一定以下の厚さにすると、各構成部材の機能及び強度等が低下する虞があるため、当該形態の燃料電池により、単位面積当たりの出力密度を一定以上に向上させることは構造上困難である。
かかる観点から、近年、チューブ型の燃料電池(以下において、「チューブ型FC」と記述することがある。)に関する研究が進められている。チューブ型FCのユニットセルは、中空形状の電解質層と、当該中空形状の電解質層の内側及び外側に配設される中空形状の電極層とを備える中空形状のMEA(以下において、単に「中空MEA」と記述する。)を備えている。そして、当該中空MEAの内側及び外側に反応ガス(水素含有ガス及び酸素含有ガス)を供給することにより電気化学反応を起こし、かかる電気化学反応により発生した電気エネルギーを、中空MEAの内側及び外側に配設される集電体を介して外部に取り出している。すなわち、チューブ型FCによれば、各ユニットセルに備えられる中空MEAの内側に一方の反応ガス(水素含有ガス又は酸素含有ガス)を、当該中空MEAの外側に他方の反応ガス(酸素含有ガス又は水素含有ガス)を供給することで発電エネルギーを取り出すことが容易になる。このように、チューブ型FCにおいて隣り合う2つのユニットセルの外側面に供給される反応ガスを同一とすることで、従来の平板型FCではガス遮蔽性能をも併せ持っていたセパレータが不要となる。したがって、チューブ型FCによれば、効果的にユニットセルの小型化を図ることが可能になる。
他方、チューブ型FCの発電性能をより一層向上させるためには、ユニットセルの配列密度(充填密度)を向上させることで単位面積当たりの出力密度の向上を図ることが好ましい。
これまでに、チューブ型燃料電池の出力密度向上を目的とした技術はいくつか開示されてきている。例えば、特許文献1には、マイクロセルを束ねてマイクロセルアセンブリを形成する技術が開示されており、かかる技術によれば、高い電流密度を達成することが容易になる、としている。ここで、マイクロセルとは上記ユニットセルと同意義である。なお、特許文献1には、マイクロセルアセンブリの形態例として円筒形状が例示されている他、マイクロセルを樹脂性基質にはめ込むことでシートのような形態のマイクロセルアセンブリを形成してもよい旨が開示されている。
特表2004−505417号公報
しかし、特許文献1に開示されている技術により、シート状に形成されたチューブ型燃料電池セルの束を単に配列するのみでは、当該チューブ型燃料電池セルの充填密度を効果的に高めることは困難であり、出力密度を向上させ難いという問題があった。
そこで本発明は、出力密度を向上させることが可能であるとともに容易に製造することが可能な、チューブ型燃料電池を備える燃料電池モジュール、及び当該燃料電池モジュールを備える燃料電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段をとる。すなわち、
請求項1に記載の発明は、複数のチューブ型燃料電池セルが、貫通孔又は溝部を有する複数の拘束部材により、略規則的に配列されていることを特徴とする、燃料電池モジュールにより、上記課題を解決する。
ここに、複数のチューブ型燃料電池セル(以下において、「チューブ型FCセル」と記述することがある。)とは、2以上のチューブ型FCセルであれば特に限定されるものではなく、燃料電池モジュールの出力密度及び生産性等を考慮して、適当な数とすることができる。また、チューブ型燃料電池セルとは、チューブ型燃料電池のユニットセルを意味している。さらに、本発明において、拘束部材は、2以上のチューブ型FCセルを略規則的に配列可能であるとともに、2以上のチューブ型FCセルの当該略規則的な配列形態を維持し得る貫通孔又は溝部を備えていれば、その形状は特に限定されるものではない。ここで、貫通孔とは、拘束部材の厚み方向を貫通するように形成された開口部を意味し、その形態の具体例としては、拘束部材の外縁部を残すように当該拘束部材の外周面形状と相似形に1の貫通孔が形成される形態や、2以上の貫通孔が形成される形態等を挙げることができる。拘束部材に備えられる貫通孔又は溝部の数も特に限定されるものではなく、拘束部材の形態例としては、1の貫通孔のみを備える形態、2以上の貫通孔を備える形態、2以上の溝部を備える形態等を挙げることができる。さらに、本発明にかかる拘束部材の、チューブ型FCセルの軸方向長さは、特に限定されるものではないが、略規則的に配列された複数のチューブ型FCセルの外周面に反応ガスを効果的に供給可能とする等の観点からは、チューブ型FCセルの外周面の一部のみが当該拘束部材と当接し得る長さとすることが好ましい。加えて、複数のチューブ型FCセルを効果的に配列するとともに、複数のチューブ型FCセルの外周面に反応ガスを効果的に供給可能とする等の観点から、チューブ型FCセルの軸方向中央部以外の部位(例えば、軸方向両端部等)に拘束部材が備えられることが好ましい。また、拘束部材は、別体に構成されていても良いが、拘束部材の間隔を維持可能とする等の観点から、他の部材を介して連結されていても良い。
なお、当該拘束部材を構成し得る材料は、燃料電池内の環境に耐え得るものであれば特に限定されるものではないが、各チューブ型燃料電池セルにて生成された電気を効果的に集電可能とする観点からは、導電性材料により形成されていることが好ましい。導電性材料の具体例としては、炭素系材料、ステンレス鋼やチタン等に代表される高耐食性材料の他、金属等の表面に導電性を有する高耐食性皮膜層が形成された材料等を挙げることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池モジュールにおいて、拘束部材が筒型形状であることを特徴とする。
ここに、筒型形状を有する拘束部材の中空部及び外形は、チューブ型燃料電池セルを効果的に充填可能な形状であれば特に限定されるものではない。中空部の軸方向を法線方向とする面で切断した場合における上記中空部の断面形状例としては、三角形や六角形等を、上記外形の断面形状例としては、三角形、六角形、円形等を挙げることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池モジュールにおいて、拘束部材が櫛型形状であることを特徴とする。
ここに、櫛型形状とは、凸部及び溝部が交互に形成されている形状を意味している。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池モジュールを備えることを特徴とする、燃料電池により、上記課題を解決する。
請求項1に記載の発明によれば、拘束部材の貫通孔又は溝部に複数のチューブ型FCセルを配列することで、チューブ型FCセルを容易に配列して製造し得る燃料電池モジュールを提供することが可能になる。また、拘束部材により、例えば、複数のチューブ型燃料電池セルをハニカム状に配列することも可能になるため、出力密度を向上させることが可能な燃料電池モジュールを提供することも可能になる。
請求項2に記載の発明によれば、拘束部材が筒型形状を有している。そのため、中空部の形状を三角形若しくは六角形とすることで、チューブ型燃料電池セルがハニカム状に配列され束ねられた燃料電池セルの束(以下において、燃料電池の束を「セルの束」と記述することがある。)を形成することが容易になる。したがって、請求項2に記載の発明によれば、特に、容易に出力密度を向上させることが可能であり、かつ、容易に製造することが可能な、燃料電池を提供することが可能になる。
請求項3に記載の発明によれば、拘束部材が櫛型形状を有しているので、複数のチューブ型FCセルを容易に配列することが可能になるほか、拘束部材の凸部の幅を狭める等の方法により燃料電池モジュールの出力密度を容易に向上させることが可能になる。また、請求項3に記載の発明によれば、拘束部材の凸部によりチューブ型FCセルの間隔を保つことが可能になるので、上記効果に加えて、反応ガスの供給効率低下を容易に抑制することが可能になり、出力密度を効果的に向上させ得る燃料電池モジュールを提供することが可能になる。
請求項4に記載の発明によれば、燃料電池に、出力密度を向上させることが可能であるとともに容易に製造することが可能な、チューブ型燃料電池を備える燃料電池モジュールが備えられているので、出力密度を向上させること、及び、容易に製造することが可能な、燃料電池を提供することが可能になる。
単位体積当たりの出力密度を向上させること等を目的として、チューブ型FCに関する研究が進められており、当該チューブ型FCの出力密度をより一層向上させるには、チューブ型FCを構成するチューブ型FCセルの充填密度を高めることが好ましい。
一方で、複数のチューブ型FCセルを束ねることによりセルの束を形成すれば、チューブ型FCセルの充填密度を高めることが可能になる。しかし、かかる方法では、チューブ型FCに備えられるセルの束の数が増加するにつれて「束ねる」作業の回数も増加するため、生産性が著しく損なわれる虞がある。したがって、高出力のチューブ型FCを容易に製造するためには、上記以外の方法を採ることが好ましい。
本発明は、かかる観点からなされたものであり、その第1の要旨は、貫通孔又は溝部を有する拘束部材を用いて複数のチューブ型FCセルを略規則的に配列することで、出力密度を向上させることが可能であるとともに容易に製造することが可能な、燃料電池モジュールを提供することにある。そして、第2の要旨は、当該燃料電池モジュールを備える燃料電池を提供することにある。
なお、以下において、拘束部材により略規則的に配列されたチューブ型FCセルを「単一モジュール」と記述する。すなわち、本発明の燃料電池モジュールは単一モジュールを備えるとともに、本発明の燃料電池は複数の燃料電池モジュールを備えている。
本発明の理解を容易にするため、まず、チューブ型FCについて説明する。
図8は、平板型FCのユニットセル(以下において、「平板型FCセル」と記述することがある。)、チューブ型FCセル、チューブ型FCセルを備える燃料電池モジュール、及び、当該燃料電池モジュールを備える燃料電池(スタック)を示す概略図である。
図8(A)に示すように、平板型FCセル90は、平板型の電解質膜(例えば、含フッ素イオン交換樹脂膜(Nafion等。Nafionは米国デュポン社の登録商標。))91並びに当該電解質膜91の両側に積層されるアノード電極92及びカソード電極93を備えるMEA95と、当該MEA95の両側に配設されるセパレータ96、97とを備え、セパレータ96、97のMEA95側の面には反応ガス流路96a、96a、…、97a、97a、…が形成されている。平板型FCセル90において、アノード電極92及びカソード電極93には、白金等の触媒成分と含フッ素イオン交換樹脂等のプロトン伝導性物質とを備えるアノード触媒層及びカソード触媒層が備えられるほか、アノード触媒層及びカソード触媒層へ反応ガスを効率よく供給する等の観点から、さらに、炭素繊維からなるカーボンペーパー等により構成されるアノード拡散層及びカソード拡散層が備えられている。
平板型FCセル90のアノード電極92へと供給される反応ガスが流通する反応ガス流路96a、96a、…には、水素含有ガス(以下において、単に「水素」と記述する。)が、カソード電極93へと供給される反応ガスが流通する反応ガス流路97a、97a、…には、酸素含有ガス(以下において、「空気」と記述する。)が、それぞれ供給され、カソード電極93における電気化学反応により、水が生成される。なお、上述のように、アノード電極92及びカソード電極93は多層構造を有しているが、便宜上、図8(A)ではアノード電極92及びカソード電極93を簡略化して示している。また、図示のように、平板型FCセルを直列(図8(A)の上下方向)に接続すると、セパレータの一方の側には水素が、他方の側には空気がそれぞれ供給されるため、これらの反応ガスを遮蔽するとともに外部への電気エネルギーの取り出しを容易にする等の観点から、平板型FCセル90にはセパレータ96、97が備えられる。
一方、図8(B)は、平板型FCセルにおけるMEAの面積を一定に保ちつつ、当該平板型FCセルをチューブ状に変形する途中の段階を示す概略図であり、図8(C)は、図8(B)の状態を経てチューブ状に形成された(平板型FCセル10のMEA15と同等面積のMEAを備える)チューブ型FCセルを示す概略図である。図8(C)に示すように、チューブ型FCセル10は、中空形状の電解質膜(例えば、含フッ素イオン交換樹脂膜(Nafion等)。)11並びに当該電解質膜11の内側及び外側に配設される中空形状のアノード触媒層12及びカソード触媒層13を備えるMEA15と、その外周面が中空形状のアノード触媒層12の内周面と当接するように配設されるアノード集電体16と、中空形状のカソード触媒層13の外周面と当接するように配設されるカソード集電体17a及び17bとを備えている。図示のチューブ型FCセル90において、アノード集電体16の外周面(アノード触媒層12との当接面)には、アノード触媒層12へと供給されるべき水素が流れる反応ガス流路16a、16a、…が形成されている一方、当該チューブ型FCセル10の外側に位置するカソード触媒層13には、外部から空気を吹き付けることにより酸素を直接供給可能とされている。ここで、図8(C)に示すアノード触媒層12及びカソード触媒層13は、例えば、電気化学反応において触媒として機能する白金等と、含フッ素イオン交換樹脂等のプロトン伝導性物質とを備えている。
チューブ型FCセル10は、かかる形態を有することから、当該形態のチューブ型FCセル10、10、…を並べて配列する(図8(D)参照)と、外部から空気を供給することにより、チューブ型FCセル10、10、…の各カソード触媒層13、13、…へ酸素を供給することが可能になる。すなわち、チューブ型FCセル10では、当該チューブ型FCセル10の間を遮蔽するためのセパレータが不要になるほか、チューブ型FCセル10のカソード触媒層13へ酸素を効果的に供給するための拡散層を備えない形態とすることも可能になり、セルに備えられる構成要素数を低減することが可能になる。したがって、チューブ型FCセル10によれば、効果的にユニットセルの小型化を図ることが可能になる。
図8(D)は、複数の上記チューブ型FCセルを備える燃料電池モジュールを概略的に示す外観図である。図8(D)に示すように、燃料電池モジュール100は、複数のチューブ型FCセル10、10、…を備え、当該複数のチューブ型FCセル10、10、…の両端部には、チューブ型FCセル10、10、…の反応ガス流路16a、16a、…へ供給される水素が送られるマニホールド20a、20bと、各チューブ型FCセル10、10、…で発生した電気エネルギーを集めるべき集電部30a、30bと、が備えられている。そして、一方のマニホールド(例えば、20a)を介して燃料電池モジュール100へと供給された水素は、さらに、各チューブ型FCセル10、10、…の反応ガス流路16a、16a、…を通ってチューブ型FCセル10、10、…の電気化学反応に使用され、当該電気化学反応に使用されなかった水素等は他方のマニホールド(例えば、20b)を介して回収される。また、燃料電池モジュール100において、上記集電部30a、30bは、一方(例えば、集電部30a)がチューブ型FCセル10、10、…のアノード集電体16、16、…と接続されるとともに、他方(例えば、集電部30b)が同カソード集電体17a、17bと接続されることにより、複数のチューブ型FCセル10、10、…において発生した電気エネルギーを集めて(集電して)いる。
図8(E)は、複数の上記燃料電池モジュールを備える、スタック形態の燃料電池を概略的に示す外観図である。図8(E)に示すように、スタック形態の燃料電池1000は、複数の燃料電池モジュール100、100、…を備えており、かかる形態とすることにより、動力源として必要な起電力を得ている。
このように、チューブ型FCでは、多数のチューブ型FCセルで発生した電気エネルギーを集めることにより動力源として必要な起電力を得ているため、チューブ型FCとしての発電性能を向上させるためには、複数のチューブ型FCセルを備える燃料電池モジュールの発電性能を向上させることが有効である。そこで、本発明では、効果的に発電性能を向上させることが可能であるとともに、容易に製造することが可能な、燃料電池モジュール、及び、当該燃料電池モジュールを備える燃料電池を提供している。
以下に図面を参照しつつ、本発明の燃料電池モジュール、及び当該燃料電池モジュールを備える燃料電池について具体的に説明する。
図1は、第1実施形態にかかる本発明の燃料電池モジュールに備えられる単一モジュールと、当該単一モジュールを拘束すべき拘束部材とを概略的に示す外観図であり、図1(A)は、単一モジュールの一端近傍のみを拡大して概略的に示す外観図、図1(B)は、拘束部材を概略的に示す正面図、図1(C)は、第1実施形態にかかる単一モジュール及び拘束部材の側面を概略的に示す外観図である。
図1(A)に示すように、第1実施形態にかかる単一モジュール60は、複数のチューブ型FCセル10、10、…が、外周面及び内周面の軸方向断面(以下において、単に「断面」と記述する。)が三角形の頂点に相当する部位が丸みを帯びた形状(以下において、「略三角形形状」と記述する。)である筒型の拘束部材50によって束ねられることにより形成されており、拘束部材50には、その断面が略三角形形状である貫通孔50aが備えられている(図1(B)参照)。他方、図1(C)に示すように、単一モジュール60の両端部には、拘束部材50、50が配列されている。すなわち、複数のチューブ型FCセル10、10、…は、拘束部材50、50の貫通孔50a、50aに配列され、その両端部が拘束部材50、50を介して拘束されることにより、単一モジュール60を形成している。
このように、内周面形状が略三角形形状である貫通孔50aに複数のチューブ型FCセル10、10、…が配列されることにより当該複数のチューブ型FCセル10、10、…が束ねられていれば、複数のチューブ型FCセル10、10、…をハニカム状に充填することが容易になり、チューブ型FCセルの充填密度を高めることが可能になる。また、本実施形態によれば、筒型形状の拘束部材50、50を用いて複数のチューブ型FCセル10、10、…が束ねられている。そのため、例えば、燃料電池モジュール内に配列された拘束部材50の上方(貫通孔50aの軸方向と平行な方向)から複数のチューブ型FCセル10、10、…を供給することにより、当該複数のチューブ型FCセル10、10、…の一端を上記拘束部材50によって束ねた後、一端を束ねられた複数のチューブ型FCセル10、10、…の他端を拘束部材50によって拘束する等の方法により、単一モジュール60を容易に作製することが可能になる。かかる方法等によって単一モジュール60を作製すれば、所定数のチューブ型FCセルを束ねる等により単一モジュールを作製していた従来方法よりも生産性を大幅に向上させることが可能になる。さらに、上記形態の拘束部材50、50を用いて単一モジュール60を形成すれば、当該単一モジュール60の全体形状を、三角柱の両底面を構成する三角形の頂点に相当する部位が丸みを帯びた柱形状(以下において、「略三角柱形状」と記述する。)とすることが可能になる。すなわち、本実施形態によれば、チューブ型セルのみならず、単一モジュールの充填効率を向上させることが可能になるため、燃料電池モジュールの出力密度を効果的に向上させることが可能になる。加えて、本実施形態にかかる単一モジュール60では、拘束部材50、50が両端部に備えられているので、チューブ型FCセル10、10、…と当該拘束部材50、50との当接領域が限定されている。そのため、反応ガスを、各チューブ型FCセル10、10、…の外周面へ効率良く供給することが可能になり、反応ガスの供給効率低下を抑制することが可能になる。
以上より、第1実施形態にかかる本発明によれば、出力密度を向上させること、及び、容易に製造することが可能な、燃料電池モジュールを提供することが可能になる。
なお、一例として、第1実施形態に関する上記説明では、外周面及び内周面の断面が略三角形形状である筒型形状の拘束部材50について記述したが、本実施形態にかかる拘束部材は当該形態に限定されるものではない。本実施形態にかかる拘束部材が採り得る他の形態例としては、外周面又は内周面の一方の断面が略三角形形状であるとともに他方の断面が三角形形状である形態や、外周面及び内周面の断面が三角形形状である形態等を挙げることができる。そこで、外周面の断面が略三角形形状であるとともに内周面の断面が三角形形状である拘束部材の正面図を図2(A)に、外周面の断面が三角形形状であるとともに内周面の断面が略三角形形状である拘束部材の正面図を図2(B)に、外周面及び内周面の断面が三角形形状である拘束部材の正面図を図2(C)に、それぞれ概略的に示す。図2(A)に示す拘束部材51、図2(B)に示す拘束部材52、又は、図2(C)に示す拘束部材53を用いて複数のチューブ型FCセルを束ね、単一モジュールを形成する場合にも、貫通孔51a、貫通孔52a、又は貫通孔53aに配列される複数のチューブ型FCセルをハニカム状に充填することが可能であるため、上記拘束部材50により得られる効果と同様の効果を奏することが可能になる。
図3は、第2実施形態にかかる本発明の燃料電池モジュールに備えられる単一モジュールと、当該単一モジュールを拘束すべき拘束部材とを概略的に示す外観図であり、図3(A)は、単一モジュールの一端近傍を拡大して概略的に示す外観図、図3(B)は、拘束部材を概略的に示す正面図、図3(C)は、第2実施形態にかかる単一モジュール及び拘束部材の側面を概略的に示す外観図である。図3において、図1に示す燃料電池モジュールの構成要素と略同様の構成を採る構成要素には、図1で使用した符号と同符号を付し、その説明を適宜省略する。
図3(A)に示すように、第2実施形態にかかる単一モジュール61は、複数のチューブ型FCセル10、10、…が、外周面及び内周面の軸方向断面がそれぞれ円形及び六角形である筒型形状の拘束部材54によって束ねられることにより形成されており、拘束部材54には、その断面が六角形形状である貫通孔54aが備えられている(図3(B)参照)。他方、図3(C)に示すように、単一モジュール61の両端部には、拘束部材54、54が配列されている。すなわち、複数のチューブ型FCセル10、10、…は、拘束部材54、54の貫通孔54a、54aに配列され、その両端部を拘束部材54、54を介して拘束されることにより、単一モジュール61を形成している。
このように、内周面形状が六角形形状である貫通孔54aに複数のチューブ型FCセル10、10、…が配列され、束ねられていれば、当該複数のチューブ型FCセル10、10、…をハニカム状に充填することが容易になり、チューブ型FCセルの充填密度を高めることが可能になる。また、第1実施形態にかかる単一モジュール60と同様に、本実施形態にかかる単一モジュール61においても、拘束部材54、54がその両端部に備えられているほか、当該拘束部材54、54が筒型形状を有しているため、単一モジュール61を容易に作製すること、及び、反応ガスの供給効率の低下を抑制することが可能になる。したがって、第2実施形態にかかる本発明によれば、出力密度を向上させることが可能であるとともに、容易に製造することが可能な、燃料電池モジュールを提供することが可能になる。
なお、第2実施形態にかかる上記説明では、外周面の断面形状が円形であるとともに内周面の断面形状が六角形である筒型形状の拘束部材54について記述したが、本実施形態にかかる拘束部材は当該形態に限定されるものではない。本実施形態にかかる拘束部材が採り得る他の形態例としては、外周面及び内周面の断面が六角形形状である形態や、外周面断面及び/又は内周面断面が、六角形の頂点に相当する部位が丸みを帯びた形状である形態等を挙げることができる。そこで、図4に、外周面及び内周面の断面が六角形形状である、筒型形状の拘束部材の正面図を概略的に示す。図4に示す形態の拘束部材55を用いて複数のチューブ型FCセルを束ねる場合にも、貫通孔55aに配列される複数のチューブ型FCセルをハニカム状に充填することが可能であるため、上記拘束部材54により得られる効果と同様の効果を奏することが可能になる。
図5は、第3実施形態にかかる本発明の燃料電池モジュールに備えられる拘束部材と、当該拘束部材の溝部に配列される単一モジュールとを概略的に示す外観図であり、図5(A)は、拘束部材及び単一モジュールを拡大して概略的に示す外観図、図5(B)は、拘束部材及び単一モジュールを拡大して概略的に示す側面図である。図5において、図1に示す燃料電池モジュールの構成要素と同様の構成を採る構成要素には、図1で使用した符号と同符号を付し、その説明を適宜省略する。
図5(A)に示すように、第3実施形態にかかる拘束部材56、56は、複数の溝部56a、56a、…、及び凸部56b、56b、…を備える櫛型形状であり、当該複数の溝部56a、56a、…に複数のチューブ型FCセル10、10、…が配列されることにより複数の単一モジュール62、62、…が形成されている。そして、本実施形態にかかる拘束部材56、56は、単一モジュール62、62、…の両端部に位置するように配列されている(図5(B)参照)。なお、図5(A)では、便宜上、配列されるチューブ型FCセル10、10、…の数が溝部56a、56a、…毎に異なる状態を示しているが、本実施形態にかかる拘束部材56、56及びチューブ型FCセル10、10、…が燃料電池モジュールに備えられる場合には、例えば、全ての溝部56a、56a、…を埋め尽くすような形態でチューブ型FCセル10、10、…が配列されるものとする。
このように、櫛型形状を有する拘束部材56、56の溝部56a、56a、…に複数のチューブ型FCセル10、10、…が配列されれば、例えば、拘束部材56、56の溝部56a、56a、…の開口部側から複数のチューブ型FCセル10、10、…を供給する等の方法により、複数の単一モジュール62、62、…を容易に作製することが可能になる。また、櫛型形状の拘束部材56、56に備えられている凸部の幅を狭める等の手段により、チューブ型FCセルの充填密度を高めることが可能になる。さらに、櫛型形状の拘束部材56、56は、凸部56b、56b、…を備えているので、単一モジュール62、62、…の間隔を容易に確保することが可能になる。そのため、反応ガスを、各チューブ型FCセル10、10、…の外周面へ効率良く供給することが可能になり、反応ガスの供給効率低下を抑制することも可能になる。したがって、第3実施形態にかかる本発明によれば、出力密度を向上させることが可能であるとともに容易に製造することが可能な、燃料電池モジュールを提供することが可能になる。
なお、第3実施形態にかかる上記説明では、溝部56a、56a、…に複数のチューブ型FCセル10、10、…が配列され充填された後においても当該溝部56a、56a、…の開口が維持されている形態の拘束部材について記述したが、本実施形態にかかる拘束部材は当該形態に限定されるものではない。本実施形態にかかる拘束部材が採り得る他の形態例としては、溝部56a、56a、…に複数のチューブ型FCセル10、10、…が配列され充填された後に、当該溝部56a、56a、…の開口を塞ぎ得る部材が備えられる形態等を挙げることができる。かかる形態であれば、複数の単一モジュールを四方から支持することが可能になり、単一モジュールの移動を抑制することが可能になるため、集電効率を向上させることが可能な燃料電池モジュールを提供することが可能になる。
さらに、便宜上、第3実施形態にかかる上記説明では、直線形状の凸部56b、56b、…を備える拘束部材56、56について記述したが、本実施形態の拘束部材に備えられる凸部の形状は当該形態に限定されるものではなく、チューブ型FCセルの充填密度や生産性等を総合的に勘案して適当な形状の凸部とすることが可能である。
また、上記説明では、単一モジュールの両端部に拘束部材が配列されている形態について記述したが、本発明において、拘束部材の配列形態は当該形態に限定されるものではなく、単一モジュールを効果的に拘束可能な形態であれば、他の形態で備えられていても良い。さらに、上記説明では、2つの拘束部材を用いて複数のチューブ型FCセルを拘束する形態について記述したが、本発明は当該形態に限定されるものではなく、3以上の拘束部材を用いて単一モジュールを拘束する形態であっても良い。
上記説明では、筒型形状の拘束部材、及び、櫛型形状の拘束部材について記述したが、本発明にかかる拘束部材の形態は、上記形態に限定されるものではなく、チューブ型FCセルの充填効率向上、及び、燃料電池モジュールの生産性の向上を図り得る形態であれば、他の形態であっても良い。そこで、図6に、本発明にかかる拘束部材が採り得る、代表的な他の形態例を示す。
図6(A)は、第1実施形態にかかる拘束部材52及び拘束部材53と略同様の外周面形状を有する部材に、複数の円筒形貫通孔57a、57a、…が形成されている拘束部材57を、図6(B)は、第2実施形態にかかる拘束部材54と略同様の外周面形状を有する部材に、複数の円筒形貫通孔58a、58a、…が形成されている拘束部材58を、図6(C)は、第1実施形態にかかる拘束部材52及び拘束部材53と略同様の外周面形状を有する部材に、複数の貫通孔59a、59a、…が形成されることにより格子状とされた拘束部材59を、それぞれ概略的に示す正面図である。上記第1又は第2実施形態にかかる拘束部材とすることで、チューブ型FCセル10、10、…の充填密度が高くなりすぎる場合には、拘束部材57、58、59等の形態とすることで、反応ガスの供給効率低下抑制効果と燃料電池モジュールの生産性向上効果を維持しつつ、過度の充填密度を容易に抑制することが可能な、燃料電池モジュールを提供することが可能になる。なお、本発明の燃料電池モジュールが上記拘束部材57、58を備える場合には、反応ガスの供給効率低下を抑制するという観点から、スペーサーやチューブ型FCセルの外周面に備えられる集電体等により各チューブ型FCセル間の間隔を確保し、チューブ型FCセルの軸方向と交差する方向から反応ガスを供給することが好ましい。
さらに、上記第3実施形態にかかる拘束部材において、例えば、各溝部56a、56a、…に配列される複数のチューブ型FCセルの間隔(図5における紙面上下方向の間隔)が狭すぎ、反応ガスの供給効率低下が懸念される場合には、間隔保持部材が備えられたチューブ型FCセルを溝部56a、56a、…へ供給しても良い。図7に、間隔保持部材の正面図、及び、間隔保持部材が備えられたチューブ型FCセルを積み重ねることにより構成される単一モジュールの一部を拡大した側面図を、概略的に示す。
図示のように、チューブ型FCセル10を差込可能な貫通孔70aを備える間隔保持部材70(図7(A)参照)が、チューブ型FCセル10に備えられていれば、当該チューブ型FCセル10を充填する際に、チューブ型FCセル10、10、…の間隔を開けることが容易になり(図7(B)参照)、反応ガスの供給効率低下を抑制することが可能な単一モジュール63とすることが可能になる。
他方、本発明にかかる燃料電池モジュール100は、当該燃料電池モジュール100内に、上記単一モジュール及び複数の拘束部材を含むセル集合体を充填することにより構成される。上記形態の単一モジュール及び拘束部材を備えるセル集合体は、出力密度が高く、容易に製造可能である(生産性が高い)ため、かかるセル集合体を備える構造とすることで、出力密度を向上させること、及び、容易に製造することが可能な、燃料電池モジュールを提供することが可能になる。そして、上述のように、燃料電池は、通常、多数(例えば、100個程度)の燃料電池モジュールが積層された形態を有している。そのため、上記特徴を有する燃料電池モジュールを備える燃料電池とすることで、出力密度を向上させること、及び、容易に製造することが可能な、燃料電池を提供することが可能になる。
本発明の燃料電池モジュール、及び、本発明の燃料電池に備えられるチューブ型FCセルにおいて、電解質膜、アノード触媒層、カソード触媒層、アノード集電体、カソード集電体を形成すべき材料は、電気化学反応により電気エネルギーを生じ得るものであれば、特に限定されるものではない。
本発明にかかるチューブ型FCセルの電解質膜を形成し得る材料(以下において、「電解質材料」と記述する。)の具体例としては、上記含フッ素イオン交換樹脂膜、アミド系樹脂に代表される炭化水素系樹脂等の有機系の電解質成分や、珪素酸化物等を主成分とする無機系の電解質成分等を挙げることができる。電解質膜の成形容易性等の観点からは、特に、ケイ素酸化物を主成分とするものが好ましい。本発明にかかる電解質材料として、無機系の電解質成分を用いる場合、当該電解質成分の具体例としては、多孔質ガラスをチューブ状に成形し、そのナノ細孔内の表面を改質して、プロトン伝導性を付与したチューブ状電解質膜や、チューブ状のリン酸ガラスを応用したもの等を挙げることができる。
本発明にかかるアノード触媒層及びカソード触媒層(以下において、単に「触媒層」と記述する。)は、電気化学反応の触媒として機能する物質(例えば、白金粒子が炭素粒子に担持された白金担持カーボン等。以下において、「触媒物質」と記述する。)が含まれていれば、当該触媒層を形成すべき物質は特に限定されるものではなく、例えば、上記触媒物質と当該触媒物質の利用効率を高めるためのプロトン伝導性物質とを備える形態等であっても良い。
本発明にかかる触媒層に備えられ得るプロトン伝導性物質の具体例としては、上記パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー等を挙げることができる。また、本発明にかかる触媒物質の具体例としては、触媒成分を炭素質粒子、炭素質繊維のような炭素材料等の導電性材料に担持させたもの等を挙げることができる。
チューブ型FCセルを備える本発明の燃料電池は、平板型FCと比べて単位体積当たりの電極面積を大きくとることが可能になるので、平板型FCの触媒成分として好適に使用される白金よりも触媒作用が小さい触媒成分を用いたとしても、単位体積当たりの出力密度が高い燃料電池を得ることが可能になる。そのため、本発明にかかる触媒成分は、アノードにおける水素の酸化反応、及び、カソードにおける酸素の還元反応に対して触媒作用を有するものであれば特に限定されず、その具体例としては、Pt、Ru、Ir、Rh、Pd、Os、W、Pb、Fe、Cr、Co、Ni、Mn、V、Mo、Ga、Al等の金属単体、又はこれらの金属元素を含む合金等を挙げることができる。単位体積当たりの出力密度を高めるという観点からは、白金、及び/又は白金合金を用いることが好ましい。
本発明にかかるアノード集電体及びカソード集電体(以下において、単に「集電体」と記述する。)を形成し得る材料は、導電性が高く、かつ、中空MEAの径方向へガスを透過し得るものであれば特に限定されるものではない。当該材料の具体例としては、ステンレス鋼、Ti、Pt、Au、TiC、TiSi、SiO、B、NdO、TiB等の金属等を挙げることができる。
また、本発明にかかる集電体の形状は特に限定されるものではなく、その具体例としては、バネ形状、管の壁面部に当該壁面を貫通する孔を多数有する形状、管の壁面部が網目形状のもの、複数の直線状の導電体が中空MEA外周面の軸方向に配列されたもの等を挙げることができ、集電効率を向上させるという観点からは、バネ形状であることが好ましい。なお、複数の直線状の導電体が配列されている場合には、集電効率を向上させる等の観点から、カーボン系等の導電性接着剤や銀ペースト等を用いて、直線状の導電体と中空MEAとを接着させる形態等とすることが好ましい。
なお、上記説明では、便宜上、拡散層を備えない形態のチューブ型FCセルについて記述したが、本発明にかかるチューブ型FCの形態は当該形態に限定されるものではなく、MEAと集電体との間に拡散層が備えられている形態であっても良い。
第1実施形態にかかる本発明の燃料電池モジュールに備えられる単一モジュール及び拘束部材を概略的に示す外観図である。 第1実施形態にかかる拘束部材の他の形態例を示す概略図である。 第2実施形態にかかる本発明の燃料電池モジュールに備えられる単一モジュール及び拘束部材を概略的に示す外観図である。 第2実施形態にかかる拘束部材の他の形態例を示す概略図である。 第3実施形態にかかる本発明の燃料電池モジュールに備えられる単一モジュール及び拘束部材を概略的に示す外観図である。 本発明にかかる燃料電池モジュールに備えられる拘束部材が採り得る、代表的な形態例を示す概略図である。 間隔保持部材及び単一モジュールを示す概略図である。 平板型FCのユニットセル、チューブ型FCセル、チューブ型FCセルを備える燃料電池モジュール、及び、当該燃料電池モジュールを備える燃料電池(スタック)を示す概略図である。
符号の説明
10 チューブ型燃料電池セル
50、51、52、53 拘束部材(筒型形状)
50a、51a、52a、53a 貫通孔
54、55 拘束部材(筒型形状)
54a、55a、貫通孔
56 拘束部材(櫛型形状)
56a 溝部
56b 凸部
57、58、59 拘束部材
57a、58a、59a 貫通孔
60、61、62 単一モジュール
100 燃料電池モジュール
1000 燃料電池

Claims (4)

  1. 複数のチューブ型燃料電池セルが、貫通孔又は溝部を有する複数の拘束部材により、略規則的に配列されていることを特徴とする、燃料電池モジュール。
  2. 前記拘束部材が筒型形状であることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池モジュール。
  3. 前記拘束部材が櫛型形状であることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池モジュール。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池モジュールを備えることを特徴とする、燃料電池。
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WO2007148679A1 (ja) * 2006-06-22 2007-12-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha チューブ型燃料電池

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