JP2006214760A - 電位センサ - Google Patents

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隆志 牛島
Yoshikatsu Ichimura
好克 市村
Atsushi Katori
篤史 香取
Yoshitaka Zaitsu
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Abstract

【課題】温度変化などによる応力発生に伴う駆動特性変化が少ないか若しくは無く、その上、構成の簡単化や小型化が容易な構成を有する電位センサである。
【解決手段】電位センサは、誘起される電気量の変化によって測定対象の電位を測定するための検知電極102、測定対象に対して検知電極102の少なくとも一部が露出される第1の位置と測定対象に対して検知電極102の少なくとも一部がカバーされる第2の位置とを取り得る様に移動可能なシャッタ103、静電力または電磁力を駆動力として用いてシャッタ103を第1の位置と第2の位置を取る様に移動させるシャッタドライバ106、シャッタ103若しくはシャッタを支持するシャッタ支持部材を一方向からのみ支持する片持ち梁104を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、検知電極に誘導される電気量によって、測定対象の電位を測定する非接触型の電位センサ、該電位センサを備える画像形成装置などに関する。
従来、測定対象−検知電極間に配されたシャッタを静電力で駆動することで、測定対象に対する検知電極の露出程度を変化させて検知電極に誘起される電気量を変化させ、該電気量の変化から測定対象の電位を測定する技術が存在する(非特許文献1参照)。この場合、シャッタを真空中で駆動させることで、低電圧駆動を可能にして、この低電圧駆動により、検知電極に誘起される電気量への駆動ノイズを低減している。
また、他の従来技術として、シャッタと検知電極が複数組配列されている構造において、測定対象−検知電極間に配されたシャッタを駆動することで、各検知電極に誘起される電気量を変化させ、該電気量の変化から測定対象の電位を測定する技術が提案されている(特許文献1参照)。
さらに、他の従来技術では、測定対象−検知電極間に配されたシャッタを、圧電体素子の形状変化を用いて駆動させることで、検知電極に誘起される電気量を変化させて、該電気量の変化から測定対象の電位を測定している。この場合、シャッタを支持する梁は、片持ち梁形状となっている(特許文献2参照)。
これらの非接触型の電位センサの電位測定原理は以下の様なものである。
シャッタが移動すると、測定対象に対する露出程度が変化する検知電極に誘起される電気量(電荷)は変化する。シャッタが[検知電極の少なくとも一部が露出される第1の位置]、[検知電極の少なくとも一部がカバーされる第2の位置]をとるとき、夫々Q、Q[C]の電気量が検知電極に発生するとし、以下の式(1)によりΔQを定義する。
ΔQ=Q−Q・・・式(1)
すると、ΔQは式(2)で表すことができる。
ΔQ=ΔC×Vd・・・式(2)
ここで、Vd[V]は被検知物(測定対象)の電位、ΔC[F]は電気容量で、次の式(3)で表すことができる。
ΔC=ε(ΔS/g)・・・(3)
ここで、ε[F・m−1]は被検知物と検知電極間の誘電率、g[m]は被検知物と検知電極間の距離、ΔS[m]は検知電極とシャッタの重なり面積の変化量である。
式(1)〜式(3)より、ΔQが分かるとそのときのVdが分かる。シャッタが例えばサイン波形で移動するとき、シャッタの移動に伴う電気量の変化Q(t)は式(4)で表すことができる。
Q(t)=ΔQ/2・sin(2πft)・・・式(4)
ここで、f[Hz]は移動の周期である。そこで、式(4)を時間tで微分すると、式(5)が得られる。
I(t)=dQ(t)/dt=ΔQ/2・2πf・cos(2πft)・・・式(5)
そして、式(5)より電流信号I(t)が得られ、これを電圧変換すれば、電圧信号V(t)を得ることができる。以上より即ち、電圧信号V(t)からΔQが分かり、そしてΔQからVdが分かる。
Solid-State Sensors andActuators(The 7th International Conference) P.878-881 特開2000-147035号公報 特開平3-216563号公報
画像形成装置内などで電位センサを使用する場合、画像形成装置内の高温な機器(例えば、定着機器)などによって、電位センサが高温(例えば、60℃程度)になることがある。これにより、電位センサを構成する部材が熱膨張する。このとき、電位センサが図15(a)に示す様なシャッタの両側を支持する梁を有する構成(図15(c)は、図15(a)の<BB断面>を示す)であって、基板401、シャッタ403、梁404a、404b等の熱膨張係数が異なると、基板、シャッタ、梁等には熱膨張に起因する応力が発生することがある。こうした応力を緩和するために、図15(b)の如く、梁404a、404bがシャッタ403進行方向に歪んだり、図15(d)の如く、シャッタ403が基板401、検知電極402等に接触したりしてしまうことがある。なお、406は、シャッタ403に駆動力を及ぼす固定電極、405は、梁404a、404b用のアンカーである。
上記変形等により、電位センサの駆動特性が著しく変化してしまい、駆動制御が困難になったり、更には駆動が不可能になったりする恐れがある。
図15の上記構成では、基板、シャッタ、梁等の熱膨張係数が異なる場合の恐れを説明したが、基板、シャッタ、梁等の熱膨張係数が同じ場合であっても、温度変化に応じて電位センサの駆動制御が困難になったり、更には駆動が不可能になったりする恐れもある。例えば、駆動制御回路、出力制御回路等が形成された集積基板上に上記基板を設置する場合に、集積基板と基板とで熱膨張係数が異なると、集積基板と基板との間で引っ張りまたは圧縮応力が発生することがある。こうした応力により基板が変形してしまい、結果として基板とシャッタ、梁間で応力が発生しまうこともある。
こうした変形等によっても、電位センサの駆動特性が著しく変化してしまい、駆動制御が困難になったり、更には駆動が不可能になったりする恐れがある。
他方、電位センサの駆動方法として、上記特許文献2に示す様な圧電体駆動があるが、この場合、シャッタを支持する片持ち梁形状の梁の一部に圧電体素子を形成する。こうした圧電体に電圧を印加すると圧電体形状は変形して、この変形が梁を振動させ、シャッタを駆動させる。しかし、この構成の圧電体駆動では、圧電体、圧電体駆動用電極等が必要であり、上記静電駆動の構成に比べて構成が複雑となりやすい。また、シャッタ変位量に応じて、圧電体の大きさを大きくする(もしくはシャッタ支持用の梁を長くする)必要があり、電位センサのサイズを小さくすることが容易ではない。
上記課題に鑑み、本発明の電位センサは、誘起される電気量の変化によって測定対象の電位を測定するための検知電極、測定対象に対して検知電極の少なくとも一部が露出される第1の位置と測定対象に対して検知電極の少なくとも一部がカバーされる第2の位置とを取り得る様に移動可能なシャッタ、静電力または電磁力を駆動力として用いてシャッタを第1の位置と第2の位置を取る様に移動させるシャッタドライバ、シャッタ若しくは該シャッタを支持するシャッタ支持部材を一方向からのみ支持する片持ち梁、を備えることを特徴とする。
また、上記課題に鑑み、本発明の画像形成装置は、上記の電位センサと、電位センサより得られる出力信号を処理する信号処理装置と、画像形成手段を備え、電位センサの検知電極の形成された面が画像形成手段の電位測定の対象となる面と対向して配置され、画像形成手段が信号処理装置の信号検出結果を用いて画像形成の制御を行うことを特徴とする。
本発明の電位センサによれば、シャッタ(又はシャッタ支持部材)の一方のみを片持ち梁で支持し、静電力または電磁力を駆動力として用いてシャッタを移動させる構成なので、素子の温度変化、外部からの力等に起因する、応力発生に伴う駆動特性変化が少ないか若しくは無く、その上、構成の簡単化や小型化が容易になる。
以下、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の電位センサの第1の実施形態を示す。図1(b)は、図1(a)のAA断面図である。本実施形態の電位センサは、基板101、検知電極102、シャッタ103、直線状に伸びる梁104、アンカー105、固定電極106、駆動処理回路(図示せず)、出力処理回路(図示せず)等よりなる。シャッタ103、梁104、アンカー105でシャッタ部材を構成する。検知電極102は基板101上に形成され、シャッタ103は、少なくとも一端部(固定電極106側の端部)は移動電極の役割を担い、少なくとも他端部は、検知電極102を電位測定対象に対して露出したり蔽ったりするシャッタ部になっている。本実施形態では、これら移動電極とシャッタ部は一体的になっている。シャッタ103は、検知電極102を可変的に蔽って、電位測定対象から検知電極102に到達する電気力線の量を変化させるための往復運動(図1の左右方向の運動)をする。梁104は、シャッタ103とアンカー105の中間部に設けられて、こうした往復運動を許容する様に可撓性を持つ。アンカー105は、梁104の外端部に設けられて基板101に固定されシャッタ103の往復運動を安定的に行わせる。固定電極106は、駆動処理回路でその電位を制御されて、シャッタ103の移動電極に作用し、これを静電引力で図1の左右方向に移動させる。
各部の寸法を例示しておくと、固定電極106とシャッタ103の長さ(図1の上下方向の長さ)は100ミクロン程度、シャッタ103の幅(図1の左右方向の長さ)は30ミクロン程度、梁104の長さ(図1の上下方向の長さ)は500ミクロン程度、梁104の断面の幅(図1の左右方向の長さ)は5ミクロン程度である。梁104の断面の厚さ(図1の紙面に垂直な方向の長さ)は好適には上記幅(5ミクロン程度)より大きい。こうすれば、梁104が図1の紙面に平行な左右方向に撓み易く、紙面に垂直な方向には撓みにくくなって、シャッタ103の好適な往復運動を安定的に行わせるのに資する。シャッタ103の小さな変位量でも検知電極102の露出面積変化量を比較的大きくできるので、シャッタ103や検知電極102について、幅(シャッタの移動方向の長さ)は小さく長さ(シャッタの移動方向に直角な方向の長さ)は大きいほど良い。ただし、全体の設計との関係から限度があるので、それらを考慮して適当に決めればよい。
こうして、シャッタ103の往復運動に際しては、シャッタ103と固定電極106間に静電引力が発生して、シャッタ103を往復移動させる。このとき、固定電極106への印加電圧を制御して静電引力を増減させることで、移動量を制御できる。
図2(a)〜(c)は、本実施形態の電位センサの電位測定原理を示したものである。被検知物201と検知電極102間で電位差Vdが生じているとき、図示の如き電気力線202が発生する。この電気力線の一部は、検知電極102と同電位のシャッタ103により途中で遮られる(図2(a))。シャッタ103と固定電極106との間に電圧をかけると、シャッタ103は固定電極106に引き寄せられる(図2(b))。一方、シャッタ103と固定電極106との間の電圧をオフに(若しくは低下)すると、梁104のバネの効果によりシャッタ103は固定電極106から離れる(図2(c))。上記動作の繰り返しにより、検知電極102の少なくとも一部が露出される第1の位置(図2(b))と、検知電極102の少なくとも一部がカバーされる第2の位置(図2(c))との間でのシャッタ往復移動が達成される。このとき、検知電極102では電気力線の増減に伴うdQ/dt(=I(t))が得られる。これが上述した電位測定原理により出力処理回路で検出されて、被検知物201の電位が測定される。
本実施形態の電位センサにおいては、シャッタ103を梁104とアンカー105で一方向からのみ支持するので、材料の違いにより、基板101、シャッタ103、シャッタドライバ、梁104、アンカー105などが熱膨張等による相違する体積変化を起こしても、シャッタ103や梁104は自由に体積変化できて、シャッタ103やシャッタドライバに応力は発生しない。また、これらがシリコンなどの同じ材料で形成されてはいるが、基板が、駆動制御回路、出力制御回路等の形成された異なる材料の集積基板上に設置される様な場合に、応力により基板が変形しても、同様にシャッタ103やシャッタドライバに応力は発生しない。よって、電位センサの駆動特性が上記応力によって変化したり、駆動が不可能になったりすることが殆どない。
図3(a)は、本発明の電位センサの第2の実施形態を示す。本実施形態の電位センサは、移動電極501、移動電極501とシャッタ103と梁104とを繋ぐシャッタ支持部材502を持つ。シャッタ部材は、図3(a)の様な構成の場合、移動電極501、シャッタ支持部材502、このシャッタ支持部材502を一方向からのみ支持する梁104、アンカー105よりなる。本実施形態は、静電引力発生部(移動電極501−固定電極106間)と、検知電極102との距離を遠ざけた構成である。これにより、この静電引力が検知電極102に及ぼす影響(ノイズ)を小さくできる。その他の点は、第1の実施形態と同じである。
図3(b)は、図3(a)の実施形態の変形例を示す。この変形例の場合、移動電極1501とシャッタ103とを繋ぐシャッタ支持部材1502を、移動電極1501とシャッタ103の端部で接続し、移動電極1501とシャッタ103との間に梁104を形成している。このことで、電位センサのサイズをより小さくできる。その他の点は、第2の実施形態と同じである。
図4は、本発明の電位センサの第3の実施形態である。本実施形態では、梁604を折れ曲がり梁とすることで、電位センサのサイズをより小さくできる。その他の点は、第1の実施形態と同じである。
ところで、上記の各実施形態において、固定電極及びシャッタないし移動電極は、互いにほぼ平行な状態で対向している平面を有していて、固定電極は、それらの平面を介在させて駆動力をシャッタないし移動電極に及ぼしているが、図5に示す様に、固定電極1006及びシャッタ1003ないし移動電極は、互いに平行な状態で対向する鋸歯状、三角波状、正弦波状などの凹凸波状の対向面を有することも可能である。この形態では、同じ様なサイズの固定電極やシャッタないし移動電極であっても、対向面の面積を増大できて、必要とされる固定電極への印加電圧を小さくできたり、同じ印加電圧下の駆動力を大きくできたりする。
図6は、本発明の電位センサの第4の実施形態である。本実施形態では、静電引力発生部(固定電極―シャッタ(移動電極)間)に櫛歯電極701a、701b(図6では櫛歯の数は実際よりずっと少ない数で描いてある)を設けることで、櫛歯電極が無い場合に比べてシャッタ103の変位量を大きくできる。また、固定電極106への比較的低い印加電圧でも発生駆動力を大きくできる。従って、印加電圧に起因する検知電極102におけるノイズを減少できて(例えば、電圧を十分の一程度にしてノイズを十分の一程度にできる)、電位測定精度をより良くできる。その他の点は、第1の実施形態と同じである。
上記図6の実施形態において、シャッタないし移動電極は検知電極に対してほぼ平行移動しているが、図7に示す様に、固定電極106とシャッタ103ないし移動電極にそれぞれ円弧状の櫛歯電極1701a、1701bを持たせて、シャッタ103ないし移動電極が円弧状運動をする様にもできる。梁104の長さが十分長く、シャッタないし移動電極の変位量が比較的小さい場合は、ほぼ平行運動をする形態になるが、梁104の長さが比較的短い場合は円弧状運動をする形態が適する。後者は、サイズの割りに、シャッタないし移動電極の円弧状変位量を比較的大きくでき、検知電極102の露出面積の変化量を比較的大きくできる。従って、信号出力を大きくできて電位測定感度ないし精度をより上げられる。
円弧状運動の形態の利点を更に有効に利用した形態が図8に示されている。円弧状運動の形態の場合、シャッタないし移動電極1703、検知電極1702が長くなるに従い、シャッタないし移動電極の変位量が大きくなり、大きな出力が得られる様になる。図8の形態では、円弧状の櫛歯電極1701bはシャッタないし移動電極1703の根元部のみに形成されていて(図7の如く全体にわたって形成されてもよい)、それに対応して固定電極1706に円弧状の櫛歯電極1701aが形成されている。この形態において、検知電極1702の根元の方(図8中の丸印で示す)を除去しておくと、駆動源(固定電極1706の部分)から検知電極1702が遠ざかるので、駆動源由来のノイズを低下できるという効果も得られる。
図9は、本発明の電位センサの第5の実施形態である。本実施形態では、梁804を複数本(図示例では2本)並行して形成している。こうすることで、シャッタ103が基板101の方向(若しくはその反対方向)に撓んだり、捩れたりし難くできる。各梁804の断面形状については第1の実施形態のところで述べた通りである。その他の点は、第1の実施形態と同じである。
図10は、本発明の電位センサの第6の実施形態である。本実施形態では、シャッタ部材(シャッタ103、梁104、アンカー105)と検知電極102を複数対応して配列し、夫々のシャッタ103をシャッタ連結部材901で連結している。これにより、検知電極数に比例して出力信号を増大できる。
この場合、シャッタ連結部材901は、シャッタの一端、シャッタの両端、シャッタの中央、その他の部位の何れを連結する様に配置しても構わない(図示例では外端を連結している)。また、この場合、梁104とアンカー105は、必ずしも各シャッタ103に対して必要ではなく、少なくとも1つ以上の梁とアンカーによって支持されればよい。その他の点は、第1の実施形態と同じである。
図11は、本発明の電位センサの第7の実施形態である。本実施形態では、1つの検知電極102に対して、2つのシャッタ103を配した構成である。2つのシャッタ103を固定電極と引き合うタイミングを同じとなるようにして動かして、測定対象に対する検知電極102の露出、カバーを行なう。これにより、シャッタ103の変位量は、シャッタが1枚の場合に比べてほぼ半分で済む。よって、固定電極106−移動電極103間の駆動電圧を低くできて、駆動源由来のノイズを低下できる。その他の点は、第1の実施形態と同じである。
図12(a)は、本発明の電位センサの第8の実施形態である。本実施形態は、1つのシャッタ103に対して、2つの検知電極1101、1102を配した構成である。それ以外の構成は、図3(b)の例と同じである。図12(b)〜(d)は、図12(a)に示す電位センサの電位測定原理を示したものであって、それぞれ図12(a)のCC断面図である。
図12(c)では、固定電極106−移動電極1501間に電圧を印加している。これにより、シャッタ103が固定電極106側に移動し、第1検知電極1101をシャッタ103でカバーするが、第2検知電極1102は測定対象201に対して露出された状態となる。図12(d)では、固定電極106−移動電極1501間の電圧をオフ(もしくは低下)している。すると、梁104のバネの効果によりシャッタ103は固定電極106から離れて、図12(c)において露出していた第2検知電極1102がカバーされ、第1検知電極1101が露出される。図12(b)に示す状態は、図12(c)と図12(d)の間の中立状態である。
上記シャッタ103の移動により2つの検知電極1101、1102からは、180°位相のずれた出力信号(逆相の信号)が得られる。このとき、ノイズは同相の信号として夫々の出力信号に乗ってくる。従って、2つの検知電極1101、1102で得られる出力信号の一方を反転し、合成することで、出力信号は2倍になり、出力信号に乗ってくるノイズは互いに打ち消し合って消滅する。これにより、この信号が上述した電位測定原理により出力処理回路で検出されて、被検知物201の電位がより精度良く測定される。
以上の実施形態で示した各種形態は、夫々独立に用いることも可能であるし、夫々の形態を適当に組み合わせて用いることも可能である。また、静電力による駆動機構は、電磁力による駆動機構にも置き換えられる。この場合、例えば、固定電極は、コイルに置き換えられ、シャッタ(若しくはシャッタを支持するシャッタ支持部材)のコイル側部分には磁石が設けられる。こうして、シャッタは、磁石部材を兼ねる形態、またはシャッタ支持部材で磁石部材に繋がる形態を採る。コイルに流す電流を制御することで、磁石に作用する電磁力が変化してシャッタが上述した様に移動させられる。
図13は、本発明の電位センサが組み込まれた第9の実施形態である画像形成装置の模式的な構成の一例を示す図である。この画像形成装置は、電位センサ301、帯電器302、信号処理装置303、高電圧発生器304、露光装置305、トナー供給系306、被転写物送りローラー307、ドラム308の構成よりなり、被転写物309に画像を形成する。
動作は次の様に行われる。(1)帯電器302で、ドラム308を帯電する。(2)露光装置305で帯電部を露光し、潜像を得る。(3)トナー供給系306で潜像にトナーを付着させ、トナー像を得る。(4)トナー像を被転写物309に転写する。(5)被転写物309上のトナーを溶融して、固着させる。これらの工程を経て画像形成が達成される。この場合、ドラム308の帯電状態を本発明の電位センサ301で測定し、その結果を信号処理装置303で処理して、必要に応じて高電圧発生器304にフィードバックをかけることにより、帯電器302による安定したドラム帯電を実現し、安定した画像形成を実現する。この様に、本発明の電位センサでは、温度変化に伴う応力発生に伴う駆動特性変化は無いか殆ど無く、従って、本発明の電位センサを備える画像形成装置では、装置内の温度が変化しても電位のセンシングを安定して行うことができる。よって、正確なドラムの帯電情報(電位センサより得られる出力)に基づき高品質な画像を出力できる。
次に、より具体的な実施例を図14を用いて説明する。本実施例は、本発明の電位センサの製造方法の一具体例に係わる。図14の各図は、図1(b)などの断面図に相当する。
この製造方法では、まず、図14(a)に示す様に、表面にSiO2を形成したSi製基板1201を用いて、基板1201にAu/Cr層を成膜してパターニングし、検知電極1202、固定電極用配線1203を形成する。このとき、AuエッチャントとしてはKI:I2を用い、CrエッチャントとしてはCe(NO3)2・(NH4)NO3:HClO4:H2Oを用いる。
次に、Cuメッキを行なうためのワーク用電極1204としてCu/Ti層を成膜した後、Cuメッキ型として厚膜レジスト1205を形成、パターニングする。続いて、Cuメッキを行い、Cuメッキ層1206を形成する。このときのCuメッキ液は、硫酸銅を主成分とする
次に、図14(b)に示す様に、厚膜レジスト1205を除去して、この厚膜レジスト下のCu/Ti層1204を除去する。このとき、Cuエッチング溶液として Cu(NH4)2・Cl4・2
H2O:NH4・OHを用い、Tiエッチング溶液として HF:NH4Fを用いる。続いて、Niメッキ型として厚膜レジスト1207を形成、パターニングする。
次に、図14(c)に示す様に、Niメッキを行い、厚さ15μmのNiメッキ層1208を形成する。そして、図14(d)に示す様に、厚膜レジスト1207を除去する。
次に、図15(e)に示す様に、Cuメッキ層1206、Cu成膜層1204を除去する。このとき、Cuエッチング溶液としてCu(NH4)2・Cl4・2 H2O:NH4・OHを用い、Tiエッチング溶液として
HF:NH4Fを用いてCu成膜層1204下のTiを除去する。こうして、パターニングを適当に変更することにより図1乃至図12の何れの電位センサも上記製造方法によって作製できる。勿論、上記製造方法以外の方法でも作製できる。
上記製造方法で作製された図1乃至図12の何れかの電位センサにおいて、電位センサの温度が上昇すると、基板、シャッタ、シャッタドライバ、梁、アンカー等は熱膨張する。例えば、基板がSi、シャッタドライバ、シャッタがNi製であると、夫々の材料の熱膨張係数は、3.5×10[K−1]、13×10[K−1]であるので、シャッタドライバ、シャッタの方が基板より膨張する。このとき、シャッタは一方向でのみ支持されているので、シャッタドライバ、シャッタは自由に膨張することができる。よって、膨張による応力発生は殆ど無い。これにより、電位センサの温度変化による駆動特性の変化は、シャッタ(又はシャッタ支持部材)の両側を梁で支持された電位センサの温度変化による駆動特性の変化に比べて小さくなる。こうして、温度変化などがあったとしても、あまり変わらない駆動電圧や駆動電流を加えてやればよいので、電位センサの温度変化に伴う駆動制御は容易となる。
また、本発明の電位センサは、この様に半導体プロセスを応用して作製できるため、μサイズのシャッタを有する電位センサを大量、低コストで提供できる。また、図6や図10などに示す様な多少複雑な形状の櫛型電極、アレイ配列等も容易に形成できる。こうしてアレイ配列構造などの構成により、被検知物の電位の分布を高精度にセンシングすることが可能となる。更に、半導体プロセスなどを用いて電位センサの静電力や電磁力の駆動機構をシンプルに形成できるので、小型化や低電圧駆動が可能となる。
上記実施例では、シャッタ、梁、アンカーなどをNiで作製したが、これらをシリコンで、フォトリソグラフィ、パターニング、エッチングなどを用いる半導体プロセスによって作製することもできる。これは、基板や集積基板(この上に基板が配置される)が、シリコンとは異なるガラスなどの材料で形成される場合に特に効果を発揮する。シリコンはNiなどと比べるとQが一桁程度大きく、共振駆動する場合に、少ないパワー消費(例えば、十分の一程度)でシャッタの同程度の変位量を達成できる。
本発明の第1の実施形態である電位センサを示す図である。 図1の電位センサの電位測定原理を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態である電位センサ及びその変形例を示す平面図である。 本発明の第3の実施形態である電位センサを示す平面図である。 本発明の第1の実施形態などの変形例の電位センサを示す平面図である。 本発明の第4の実施形態である電位センサを示す平面図である。 本発明の第4の実施形態の変形例の電位センサを示す平面図である。 本発明の第4の実施形態の他の変形例の電位センサを示す平面図である。 本発明の第5の実施形態である電位センサを示す平面図である。 本発明の第6の実施形態である電位センサを示す平面図である。 本発明の第7の実施形態である電位センサを示す平面図である。 本発明の第8の実施形態である電位センサ及びその動作を説明する図である。 本発明の電位センサが組み込まれた画像形成装置の模式的な構成の一例を示す図である。 本発明の電位センサの製造法の実施例を説明する図である。 比較例における、応力による電位センサの変形を説明する図である。
符号の説明
101、1201・・・基板
102、1101、1102、1202、1702・・・検知電極(第1検知電極、第2検知電極)
103、1003、1703・・・シャッタ
104、604、804・・・片持ち梁
105・・・アンカー
106、1006、1706・・・固定電極(シャッタドライバの構成要素)
301・・・電位センサ
501、1501・・・移動電極(シャッタドライバの構成要素)
502、1502・・・シャッタ支持部材
701、1701・・・櫛歯電極(シャッタドライバの構成要素)
901・・・シャッタ連結部材

Claims (8)

  1. 誘起される電気量の変化によって測定対象の電位を測定するための検知電極、測定対象に対して検知電極の少なくとも一部が露出される第1の位置と測定対象に対して検知電極の少なくとも一部がカバーされる第2の位置とを取り得る様に移動可能なシャッタ、静電力または電磁力を駆動力として用いてシャッタを第1の位置と第2の位置を取る様に移動させるシャッタドライバ、シャッタ若しくは該シャッタを支持するシャッタ支持部材を一方向からのみ支持する片持ち梁、を備えることを特徴とする電位センサ。
  2. 前記シャッタは、移動電極または磁石部材を兼ねる形態、またはシャッタ支持部材で移動電極または磁石部材に繋がる形態を有する請求項1記載の電位センサ。
  3. 前記片持ち梁は、直線状または折れ曲がって伸びている請求項1または2記載の電位センサ。
  4. 前記シャッタは、平行移動または円弧状移動する請求項1乃至3のいずれかに記載の電位センサ。
  5. 前記シャッタドライバは静電力を用い、シャッタドライバの固定電極及び移動電極ないしシャッタが、互いに間隔を置いて噛み合う櫛歯電極を備える請求項1乃至4のいずれかに記載の電位センサ。
  6. 前記シャッタドライバは静電力を用い、シャッタドライバの固定電極及び移動電極ないしシャッタが、それぞれ、互いに平行な状態で対向する平面状または凹凸波状の対向面を有する請求項1乃至4のいずれかに記載の電位センサ。
  7. 前記シャッタ若しくはシャッタを支持するシャッタ支持部材は、並行して伸びる複数の片持ち梁で支持されている請求項1乃至6のいずれかに記載の電位センサ。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の電位センサと、前記電位センサより得られる出力信号を処理する信号処理装置と、画像形成手段を備え、電位センサの検知電極の形成された面が画像形成手段の電位測定の対象となる面と対向して配置され、画像形成手段が信号処理装置の信号検出結果を用いて画像形成の制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
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