JP2006211830A - 電力系統の系統安定度監視方法及びシステム - Google Patents

電力系統の系統安定度監視方法及びシステム Download PDF

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Abstract

【課題】 遠隔・多地点の情報量を同時刻で計測して、広域的なデ−タ収集に基づくリアルタイムの監視・制御を実現する。
【解決手段】 本発明は、広域的な複数地点におけるデ−タ収集に基づきリアルタイムに電力系統の系統安定度を監視する。広域的な複数地点のそれぞれにおいて、一般需要家が用いる商用電源コンセントの電圧からその位相を検出し、この位相情報に時刻情報を付加したデ−タを、ネットワ−クを介して、デ−タサ−バに送出する。デ−タサ−バは、複数地点からのデ−タを、継続的に取得して、収集し、この取得したデ−タに基づき、系統の動揺成分を抽出し、抽出した動揺成分に基づき系統の安定度を判別する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、広域的な複数地点におけるデ−タ収集に基づきリアルタイムに電力系統の系統安定度を監視する方法及びシステムに関する。
電力産業は現在2,000kW以上の大口需要家を対象として、市場が開放され、電力供給者を選択できるようになっている。2005年4月からは50kWまで自由化対象が拡大され、また、複数の電力会社をまたがった電力融通における託送料金が統一化されるため、遠隔地から大都市に向けた小売託送が活発化されることが予想されている。こうした中で、電力を送るための余裕量を的確に把握することが重要である。送電電力限界を決定する要因は、熱容量、系統安定度、電圧安定度などがある。これらの中で、系統安定度はシミュレ−ション上では検討できるものの、実系統における正確な状態を把握することは困難であった。
電力系統の広域安定度は、主としてシミュレ−ションと電力系統安定度理論に基づき、予め余裕を持った値を計算によって算出しておき、この値を上限と設定する方法が取られてきた。この電力系統の広域安定度を求めるためには、系統安定度の中で支配的な長周期電力動揺の安定度余裕を把握することが必要となる。
電力会社ではデ−タ収集システムを構築し、自系統の様子は緻密に把握しており、各電力会社の中央給電指令所がこの役割を担っている(例えば、http://www.tmt−d.co.jp/work/ncs/seo.htm、及び、http://www.hts.co.jp/kansi.html、参照。)。電力系統規模の拡大とともに、電源の容量増大、遠隔地化、偏在化およびこれに伴う送電線の長距離化、重潮流化が進む傾向にある。これらは系統の安定度特性を厳しくする方向に作用するため、系統故障時に発電機脱調から大規模電源脱落や広域停電への発展が懸念される(非特許文献1)。そのため系統の安定度を常時監視し、発電機脱調などを未然に予防、予測するオンラインによる評価法は、機器を停止させることなく定常状態から機器のパラメ−タを推定できる点で有効である(非特許文献2)。特に近年においては、広範囲からデ−タを収集し、リアルタイムでシステム全体の動的振る舞いを把握することで、システム状態の変化に柔軟に対応できる広域的な制御が重視されており、これまで様々なオンラインによる系統監視手法が提案されてきた(非特許文献1) (非特許文献3) (非特許文献4)。
このような広域的なデ−タ収集に基づくリアルタイムの監視・制御を実現するためには、遠隔・多地点の情報量(位相角、線路潮流など)を同時刻で計測する必要がある(非特許文献5)。しかし、電力会社のエリアを超えた広域監視の例はない。特殊で大がかりな工事を伴うことなく系統状態の計測を行うことが求められる。
太田宏次・井上紀宏・伊藤久徳・福島宣夫・小俣和也・森田憲一・小海裕:「オンライン安定度計算による脱調未然防止システム(TSC)の開発」、 電学論B、 115, 1 , pp.75−84(1995−1) J. A. Demcko, S. Pillutla, and A. Keyhani: "Measurement of Synchronous Generator Data from Digital Fault Recorders for Tracking of Parameters and Field Degradation Detection", Electric Power Systems Research 39, pp.205−213 (1996) 柳橋健・今井伸一・庄司寿哉・佐藤正弘・石原祐二:「リアルタイム測定デ−タを用いた動揺推定と脱調予測法の開発」, 電学論B, 118,10, pp.1186−1193 (1998−10) 鈴木直人・檜山隆・船越節彦:「実時間FFT による電力システム動揺モ−ドのオンライン同定」, 電学論B,120, 2,pp.134−140(2000−2) 斉藤浩海:「電力システムにおける同期計測技術の応用動向」, 電学論B, 119, 8/9, pp.897−900(1999−8/9) 水町守志:「ミニ特集GPS(衛星測位システム)技術と今後の展開」, 計測と制御,36, 8, pp.533−562(1997−8) 今江理人:「全世界測位システム(GPS) とその応用」, 電学論B, 118, 3, pp.227−230(1998−3) R. Tsukui, P. Beaumont, T. Tanaka and K. Sekiguchi: "Intranet−Based Protection and Control", IEEE Computer Applications in Power, pp.14−17(2001−4) 三谷康範・佐伯修・北條昌秀・鵜飼裕之:「多地点同期フェ−ザ量計測に基づく西日本60Hz 系統の動特性オンライン観測システム」, 電気学会電力技術電力系統技術研究会資料,PE−02−60,PSE−02−70 (2002−9) The MathWorks: MATLAB Wavelet Toolbox, Wavelet Toolbox User's guide 小林一行: MATLAB ハンドブック, 秀和システム(1998) 大澤靖冶・杉原弘章:「多数の分散電源からなる電力系統の安定化制御に関する考察」, 電気学会電力技術電力系統技術研究会資料,PE−98−116,PSE−98−106(1998) 富山克之・佐藤雅一・山地幸司・関田昌弘・後藤益雄:「交直並行送電系統における直流パワ−モジュレ−ションによる電力動揺抑制制御」, 電学論B, 117, 7,pp.938−944(1997−7) 垣本直人:「長距離くし形系統の内部共振による長周期動揺不安定性」, 電学論B,115, 3,pp.219−226(1995−3) 渡邊政幸・三谷康範・辻毅一郎:「非線形連成振動モデルを用いた多機くし形系統におけるHopf 分岐特性の解析」, 電学論B, 123, 12,pp.1454−1461(2003−12) 中地域技術研究連絡会・系統研究分科会,西日本研究連絡会:「60Hz 連系系統における電力−周波数特性の実測」, 電学論B,97, 1,pp.45−51(1977−1) 小畑嘉造・平井信好・武田捷一:「小擾乱に対する電力系統の安定度判別手法の比較」, 情報処理研究会資料, IP−78−69(1978) 電力系統モデル標準化調査専門委員会編:「電力系統の標準モデル」, 電気学会技術報告第754 号(1999) I. J. Perez−Arriaga, G. C. Verghese and F. C. Schweppe, "Selective modal analysis with applications to electric power system, Part 1: Heuristics Introduction", IEEE Trans. on Power Apparatus and Systems, Vol. 101, No.9,pp.3117−3125(1982−9)
そこで、本発明は、係る問題点を解決するために、遠隔・多地点の情報量を同時刻で計測して、広域的なデ−タ収集に基づくリアルタイムの監視・制御を実現することを目的としている。
また、本発明は、電力取引所で系統安定度を把握したり、小売託送を行う事業者が系統安定度を把握することを容易にし、さらに、自家発電電力ネットワ−クを持つ事業者が安価な系統監視システムを構築することを目的としている。
本発明の電力系統の系統安定度監視方法は、広域的な複数地点におけるデ−タ収集に基づきリアルタイムに電力系統の系統安定度を監視する。広域的な複数地点のそれぞれにおいて、一般需要家が用いる商用電源コンセントの電圧からその位相を検出し、この位相情報に時刻情報を付加したデ−タを、ネットワ−クを介して、デ−タサ−バに送出する。デ−タサ−バは、複数地点からのデ−タを、継続的に取得して、収集し、この取得したデ−タに基づき、系統の動揺成分を抽出し、抽出した動揺成分に基づき系統の安定度を判別する。
また、本発明の電力系統の系統安定度監視システムは、広域的な複数地点のそれぞれにおいて、一般需要家が用いる商用電源コンセントの電圧からその位相を検出し、この位相情報に時刻情報を付加したデ−タを送出する位相計測装置と、複数地点からのデ−タを、ネットワ−クを介して、継続的に取得して、収集するデ−タサ−バと、このデ−タサ−バが取得したデ−タに基づき、系統の動揺成分を抽出する手段と、抽出した動揺成分に基づき系統の安定度を判別する手段と、を備える。
抽出される動揺成分は、系統内で発生する最も周期が長い第1モ−ドと次に周期が長い第2モ−ドの動揺成分である。安定度の判別は、第1と第2の2つのモ−ド間に働く相互作用を考慮した2自由度系振動モデルを適用し、第1と第2モ−ドの動揺成分から予め用意した連成振動モデルの係数を同定し、その結果から固有値を計算することにより行う。この連成振動モデルは、後述する(3)〜(7)式のモデル式で表され、その行列Aから2つの共役な複素固有値を導出することで、2つの振動モ−ドの特徴を調べる。
本発明によれば、需要家コンセント電圧100Vを用いて計測を行い、各地から時刻情報を持ったデ−タを集めて、信号処理によって広域電力系統の安定度余裕を算出することが可能となる。需要家コンセントを用いるために、特別な工事が不要であり、情報ネットワ−クを介して集めたデ−タの解析技術により監視が可能になった。
また、電力取引所で系統安定度を把握したり、小売託送を行う事業者が系統安定度を把握することによって、自家発電電力ネットワ−クを持つ事業者が安価な系統監視システムを構築することが可能となる。
さらに、本発明の適用による事故発生防止への適用を図ることができると共に、広域の停電波及の解明をすることが可能となる。
以下、例示に基づき、本発明を説明する。図1は、本発明を具体化する概略システム構成を例示する図である。位相計測装置は、広域的な複数地点で、同時刻に、位相(及び周波数)を検出する。広域的なデ−タ収集に基づくリアルタイムの監視・制御を実現するために、遠隔・多地点の位相及び周波数情報を同時刻で計測する必要がある。このために、例えば、GPS(Global Positioning System) (非特許文献6) (非特許文献7)を用いた時刻同期機能を持つ位相計測装置(例えば、(株) 東芝製のNCT2000 Type−A:非特許文献8) のような装置を、各地点に設置する。計測されるべき電圧としては、一般需要家が用いる商用電源(100V)コンセントの電圧を用いる。これによって、特殊で大がかりな工事を伴うことなく系統状態の計測が可能となる。
電圧フェ−ザ演算は電圧正弦波1 周期当たり96 サンプルのデ−タVk、k = 1、2、・・・、96 を用い、
Figure 2006211830
を計算し、式(1) の結果を用いて、
Figure 2006211830
を計算することによって位相を求めることができる。また位相を微分することで周波数デ−タに変換することができる。
各地点で同時刻に計測された位相及び周波数デ−タは、インタ−ネットのようなネットワ−クを介してデ−タサ−バで、継続的に取得される。計測のサンプリング点数としては、系統内に見られる1〜2Hz 程度の電力の動揺を観測でき、かつ“分”のオ−ダ−の周波数変動も観測できる、できるだけ連続したデ−タを獲得する、といった条件を満たす必要がある。例えば、2/60 秒の周期でデ−タをサンプリングし、各地の位相デ−タを継続的に取得する。
次に、取得したデ−タに基づき、系統の動揺成分を検出する。これは、揺らぎデ−タにウェ−ブレット変換を施すことにより系統の動揺成分を抽出する。例えば、西日本60Hz 系統での系統擾乱発生時の動揺波形において、くし形系統で発生する最も周期が長い第1モ−ド(長周期動揺)と次に周期が長い第2モ−ドを検出する。
このことより0.5〜0.8Hz に存在する動揺は、くし形系統で最も周波数の低い長周期動揺よりも周波数が高く、系統の両端が中央に対して同方向に動揺していることから、系統の中央と両端が互いに逆位相に動揺する第2モ−ド(非特許文献12) であると考えられる。
次に、この検出した長周期動揺に基づき、安定度を判別する。電力動揺の特徴は、第1と第2の2つのモ−ド間には相互作用が働くモデルであることを考慮した2自由度系振動モデルを適用することで調べることができる。抽出した系統動揺デ−タから予め用意した連成振動モデルの係数を同定し、その結果から固有値を計算し、安定度を監視することができる。2自由度系振動モデルを構築することによって、定常状態からでも電力動揺の特性係数を固有値により算出することができる。
上述のGPS(Global Positioning System)を用いた時刻同期機能を持つ位相計測装置((株) 東芝製のNCT2000 Type−A)を日本の各地の大学に設置した。設置した位相計測装置(Phasor Measurement Unit、 PMU )の設置箇所を図2に示す。西日本60Hz 系統に8 箇所、東日本50Hz 系統に2 箇所、PMU を設置している。計測のサンプリング点数としては、毎時50 分から10 分ならびに20 分から40 分に2/60 秒の周期でデ−タをサンプリングし、各地の位相デ−タを継続的に取得している。毎時10 分から20分ならびに40 分から50 分は各計測器に蓄積されたデ−タをサ−バに収集するための時間として設けており、各地のデ−タはインタ−ネットを経由して九州工業大学、名古屋工業大学のデ−タサ−バに継続的に取得されている。
(西日本60Hz 系統における系統擾乱発生時の電力動揺特性)
図3 に2003 年8 月24 日18 時50 分から19 時10 分の九州工業大学の周波数変動を示す。この日の19 時2 分頃、福岡県北九州市近郊の苅田にある火力発電所の発電機(34.7万kW で運転中)が、機器の異常発生のために緊急停止した(九州電力ホ−ムペ−ジプレスリリ−スより)。この停止は発電機の定期検査などのあらかじめ予期されていた停止と異なり不測の事態であったため、時刻約758 秒において系統周波数が急激に低下していることが確認できる。
まず大局的な周波数変動を調べるため、各地域の周波数変動デ−タに対してSymlet 型マザ−Wavelet 関数を用いた離散ウェ−ブレット変換による周波数分解を行った。ウェ−ブレット変換は1つの信号にオリジナル(マザ−)ウェ−ブレットのシフト及びスケ−リングすることで、任意の波形の局所的な特性に分解して表現することが可能である(非特許文献10)。
図4 に0.8Hz 以下の周波数成分を抽出し、比較したものを示す。この図より時刻約758 秒を経過した時点で、発電機停止による周波数低下の影響が最初に九州工業大学に現れており、その後各地の周波数が大きく変動し電力動揺が発生していることが確認できる。そこでこの電力動揺を抽出するため、徳島大学を基準とした場合の各大学の位相差情報から離散ウェ−ブレット変換により0.2〜0.8(Hz) の動揺成分を抽出し、比較したものを図5 に示す。この図より系統擾乱発生後、電力動揺モ−ドが顕著に現れていることが確認できる。
この動揺成分の特徴を調べるために、事故直後である時刻758 秒から150 秒間の宮崎大学−名古屋工業大学、宮崎大学−徳島大学の位相差情報(0.2〜0.8Hz)に対してFFT 解析を行い、その周波数成分を調べた結果を図6に示す。図6(a) より、系統の両端付近に位置する2 大学の位相差情報には約0.4Hz の動揺成分が顕著に現れている。また図6(b) より、系統の両端と中央付近に位置する2 大学の位相差情報には、約0.4Hz の他に0.5Hz 以上の周波数領域に動揺成分が確認できる。
そこで宮崎大学−徳島大学、名古屋工業大学−徳島大学間の0.2〜0.8Hz の位相差情報を0.5Hz を境界とする成分に分離するため、20 分間の位相差デ−タを小区間(200 秒間隔)に分割し、各小区間は定常であると仮定することでFFT によるフィルタリング処理を試みた。FFT によるフィルタは、FFT 処理をした後その周波数に対応した箇所のみを取り出し、不必要な周波数領域に0 のデ−タを入れてもう一度逆FFT 処理を施し、実数部のみを取り出す方法で、不必要な周波数成分を完全にカットした時間応答波形が得られる。
またこの方法での周波数カットでは、除去しない周波数帯域の位相情報もそのまま保存される(非特許文献11)。この方法を用いて名古屋工業大学−徳島大学、宮崎大学−徳島大学間の位相差情報から0.2〜0.5Hz の動揺成分を抽出し、比較したものを図7 に、0.5〜0.8Hz の動揺成分を図8 に示す。図7 の動揺成分の特徴としては、系統の両端が互いに逆位相に動揺していることが分かる。くし形系統のモ−ド解析においては、各モ−ドにおける固有ベクトルの要素のうち、発電機の角速度偏差または位相角に対応する要素はそれぞれ位相が0°か180 °であるので、両端が自由な弦振動になる。特に最も周期の長い動揺モ−ドは系統両端で逆位相に動揺するモ−ドである(非特許文献12)。以上のことより、図7の動揺成分は系統全体で現れる第1モ−ド(長周期動揺)であることが分かる。また図8より、0.5〜0.8Hz に含まれる動揺波形は系統の両端が互いに同位相に動揺する傾向があることが分かる。
このことより0.5〜0.8Hz に存在する動揺は、くし形系統で最も周波数の低い長周期動揺よりも周波数が高く、系統の両端が中央に対して同方向に動揺していることから、系統の中央と両端が互いに逆位相に動揺する第2モ−ド(非特許文献12) であると考えられる。
発電機停止約1 時間後の2003 年8 月24 日19 時50 分〜20 時10 分における名古屋工業大学−徳島大学、宮崎大学−徳島大学間の位相差情報から0.2〜0.5Hz の動揺成分を抽出し、比較したものを図9 に、0.5〜0.8Hz の動揺成分を図10に示す。これらの図より、定常状態のような負荷の微小変動時においても、0.2〜0.8Hz の周波数領域においては2 つの動揺モ−ドが支配的であることが分かる。
(2自由度系振動モデルの構築)
系統全体で発生する第1モ−ド(長周期動揺)は系統両端の発電機群が関連するモ−ドであり、系統が左右に分かれて動揺し、中央が節となる。第2モ−ドは系統中央と両端の発電機群が関連しており(非特許文献13)、系統の中央と両端が動揺し、節の数は2である(非特許文献14)。またこれらの動揺成分は、0.2〜0.8Hzの周波数領域に含まれていることが上述のことより明らかとなった。そこで、この2 つのモ−ド間には相互作用が働く連成モデルであることを考慮した(非特許文献15)、2自由度系振動モデルを考える。名古屋工業大学−宮崎大学間の位相差情報から、離散ウェ−ブレット変換により抽出された0.2〜0.8Hz の動揺成分をx1、その1 階微分をx2、徳島大学−宮崎大学間の位相差(0.2〜0.8Hz)をx3、その1 階微分をx4 とするとモデル式は以下のように示すことができる。X1〜X4は、それぞれx1〜x4の微分を示している。
X1=x2 (3)
X2=a1000・x1+a0100・x2+a0010・x3+a0001・x4 (4)
X3=x4 (5)
X4=b1000・x1+b0100・x2+b0010・x3+b0001・x4 (6)
位相計測によって直接観測される信号はx1,x3である。これらを微分するとX1,X3すなわち、x2,x4が得られる。さらにx2,x4を微分してX2,X4が得られるとx1,x2,x3,x4,X1,X2,X3,X4の時間データすべてが得られる。
(3)〜(6) 式における線形部は
Figure 2006211830
である。最小二乗法を用いて(3)〜(6) 式より行列A を求め、この行列A から2 つの共役な複素固有値を導出することで、2 つの振動モ−ドの特徴を調べることができる。
なお、不安定モードとして第1モードと第2モードを有する場合を例として説明したが、不安定モードの数が2よりも多い場合にはモデルを拡張して同じ形の多次数のモデルを用いれば、式(3),(4),(5),(6)を拡張しただけで同じ理論展開が可能となる。
(WEST30 機系統を対象とした解析例)
図11 に示す電気学会WEST30 機系統モデル(非特許文献18) を用いて、位相差の揺らぎ情報から2自由度系振動モデルの評価を行った。潮流条件としては昼間断面潮流を設定し、負荷特性は定電流特性とした。この時、図12に示すような負荷を微小変動させることでおこる位相差の揺らぎ情報を用いて、2自由度系振動モデルを評価した。負荷変動の箇所として負荷が大きい上位3 箇所を選定している。また2自由度系振動モデルを用いた解析を行うために、寄与率(19) を用いて2つの不安定モ−ドに対して寄与の大きい発電機を選定した。
その結果、第1モ−ドに最も寄与する発電機はG1 とG20、第2モ−ドに最も寄与する発電機はG1、G9、G20 であり、G20 を基準として発電機G1、G9 の2 機の発電機について2自由度系振動モデルを構成した。なお、解析には汎用の電力系統シミュレ−ションソフトウェアEUROSTAG を用いた。
図12の負荷変動により生じる位相差の揺らぎ情報を(3)〜(6) 式のモデルに適用することで導出した固有値と、WEST30 機系統モデルの固有値を比較したものを図13に示す。なおWEST30 機系統モデルの固有値は、EUROSTAGの固有値計算機能を用いて求め、周期の長いものから順に第1モ−ド、第2モ−ドとしている。図13より、2自由度系振動モデルから求められた固有値と、WEST30 機系統モデルの固有値が近似な値を示していることが分かる。
(電力動揺の特性係数の同定)
2003 年8 月24 日18 時50 分〜19 時10 分の名古屋工業大学−宮崎大学、徳島大学− 宮崎大学の位相差情報を(3)〜(6)式に適用し固有値を導出した。この時、デ−タ長(時間)を変化させながら固有値を求めた結果を図15、図16に示す。図15 は固有値の実部を示しており、固有値実部の正負によって安定、 不安定の判別が可能であり、その大きさによって安定の度合いが分かる。また図16 は固有値の虚部を示しており、動揺の固有角周波数に相当する。図15、図16よりデ−タ長が約200 秒でほぼ一定値に達していることが分かる。
そこで200 秒間は定常状態であると考え、200 秒おきに固有値を導出した結果を図14に示す。この図14から、各値がほぼ一定に算出されており、また固有値の虚部にあたる固有角周波数(2.5(rad/s)=約0.4(Hz)、 3.4(rad/s)= 約0.54(Hz))と図6(b) のFFT による周波数特性が一致していることも確認できる。この時の最小二乗法により求められた係数の精度を調べるため、(4) 式の左辺にあるX2(x1の2 階微分値) と右辺の各係数と各位相差の積の総和を比較したものを図17 に、(6) 式のX4(x3の2 階微分値) と右辺の各係数と各位相差の積の総和を比較したものを図18 に示す。これらの図より、それぞれの変動傾向が非常によく一致しており、最小二乗法により適切に係数が導出されていることが分かる。
図19、図20に夏季(2003 年8 月23 日〜8 月29 日) と秋季 (2003 年10 月11 日〜10 月17 日) における第1モ−ドと第2モ−ドの固有値の変動を示す。図19 は固有値の実部、図20は固有値の虚部を示している。図19 より、第1モ−ドは電力需要の増加と共に安定度は低下し、午後にピ−クを迎え、深夜から明け方の負荷が少ない時間帯には安定度が回復する様子が確認できる。また休日においては、土曜日と比較して日曜日の方が変動は小さく安定していることが分かる。第2モ−ドは休日には大きな変化が見られないが、平日には第1モ−ドと同じく、負荷が大きな時間帯に安定度の低下が観測される。季節による違いを比較した場合、第1モ−ドは電力需要が多い夏期においては比較的負荷が軽い秋期と比較して、全体的に安定度が低下していることが確認できる。
図20 より、第1モ−ド、第2モ−ド共に電力需要が多く、接続している発電機の総容量が大きい時には周期が長くなり、電力需要の少ないときには周期が短くなる特性(非特許文献16)が現れている。これは第1モ−ド、第2モ−ドが系統間の慣性の動揺であり、電力需要が多い、すなわち接続されている同期機の数が多くなることにより等価的な慣性が大きくなり、その結果動揺周期が長くなる特性(非特許文献17) を示していると考えられる。
2002 年12 月29 日から2003 年1 月4 日までの、第1モ−ドと第2モ−ドの固有値の実部を図21 に、固有値の虚部を図22 に示す。これらの図より、普段と比較して電力需要が少なく負荷変動が小さい年末年始には、一日を通して平坦な特性が得られていることが分かる。
以上のように、西日本60Hz 系統で発生する電力動揺(第1モ−ド、第2モ−ド)に対し、2自由度系振動モデルを適用することで電力動揺の特徴を調べた。解析結果より、適用モデルの係数行列の固有値から電力動揺の特性係数を求めることができた。電力動揺の特性係数の抽出は、電力系統の安定度をモニタリングする手段の1つとして適用できると考えられる。以上の方法を用いることで、弱減衰性の第1モ−ド(長周期動揺)とその第1モ−ドとモ−ド間の相互作用を生じる第2モ−ドの安定度監視が可能であると考えられる。
本発明を具体化する概略システム構成を例示する図である。 PMU の配置を示す図である。 九州工業大学の周波数変動を示す図である。 各地の周波数変動を示す図である。 各地の電力動揺を示す図である。 電力動揺波形に対するFFT 解析を示す図である。 第1モ−ドの動揺波形を示す図である。 第2モ−ドの動揺波形を示す図である。 第1モ−ドの動揺波形を示す図である。 第2モ−ドの動揺波形を示す図である。 WEST30 機系統モデルを示す図である。 負荷変動を表す表である。 固有値の比較を表す表である。 第1モ−ドおよび第2モ−ドの固有値を表す表である。 固有値の評価を示す図である。 固有値の評価を示す図である。 X2と推定値の比較を示す図である。 X4と推定値の比較を示す図である。 第1モ−ドと第2モ−ドの実部を示す図である。 第1モ−ドと第2モ−ドの虚部を示す図である。 第1モ−ドと第2モ−ドの実部を示す図である。 第1モ−ドと第2モ−ドの虚部を示す図である。

Claims (6)

  1. 広域的な複数地点におけるデ−タ収集に基づきリアルタイムに電力系統の系統安定度を監視する方法において、
    前記広域的な複数地点のそれぞれにおいて、一般需要家が用いる商用電源コンセントの電圧からその位相を検出し、
    この位相情報に時刻情報を付加したデ−タを、ネットワ−クを介して、デ−タサ−バに送出し、
    デ−タサ−バは、前記複数地点からのデ−タを、継続的に取得して、収集し、
    次に、取得したデ−タに基づき、系統内で発生する最も周期が長い第1モ−ドと次に周期が長い第2モ−ドの動揺成分を抽出し、
    抽出した第1モードと第2モードの動揺成分に基づき系統の安定度を判別し、
    前記安定度の判別は、前記第1と第2の2つのモ−ド間に相互作用が働く連成モデルであることを考慮した2自由度系振動モデルを適用し、第1と第2モ−ドの動揺成分から前記連成モデルの係数を同定し、その結果から固有値を計算することにより行う、
    ことから成る電力系統の系統安定度監視方法。
  2. 前記第1と第2モードの動揺成分は、前記複数地点から取得したデ−タに、ウェ−ブレット変換を施すことにより抽出する請求項1に記載の電力系統の系統安定度監視方法。
  3. 前記連成モデルは、第1モードの動揺成分をx1、その1 階微分をx2、第2モードの動揺成分をx3、その1 階微分をx4 として、以下のモデル式で表され、
    X1(x1の微分)=x2
    X2(x2の微分)=a1000・x1+a0100・x2+a0010・x3+a0001・x4
    X3(x3の微分)=x4
    X4(x4の微分)=b1000・x1+b0100・x2+b0010・x3+b0001・x4
    Figure 2006211830
    この行列Aから2つの共役な複素固有値を導出することで、2つの振動モ−ドの特徴を調べる請求項1に記載の電力系統の系統安定度監視方法。
  4. 広域的な複数地点におけるデ−タ収集に基づきリアルタイムに電力系統の系統安定度を監視するシステムにおいて、
    前記広域的な複数地点のそれぞれにおいて、一般需要家が用いる商用電源コンセントの電圧からその位相を検出し、この位相情報に時刻情報を付加したデ−タを送出する位相計測装置と、
    前記複数地点からのデ−タを、ネットワ−クを介して、継続的に取得して、収集するデ−タサ−バと、
    前記デ−タサ−バが取得したデ−タに基づき、系統内で発生する最も周期が長い第1モ−ドと次に周期が長い第2モ−ドの動揺成分を抽出する手段と、
    抽出した動揺成分に基づき系統の安定度を判別する手段と、を備え、
    前記安定度の判別は、前記第1と第2の2つのモ−ド間に相互作用が働く連成モデルであることを考慮した2自由度系振動モデルを適用し、第1と第2モ−ドの動揺成分から前記連成モデルの係数を同定し、その結果から固有値を計算することにより行う、
    ことから成る電力系統の系統安定度監視システム。
  5. 前記第1と第2モードの動揺成分を抽出する手段は、前記複数地点から取得したデ−タに、ウェ−ブレット変換を施すことにより抽出する請求項4に記載の電力系統の系統安定度監視システム。
  6. 前記連成モデルは、第1モードの動揺成分をx1、その1 階微分をx2、第2モードの動揺成分をx3、その1 階微分をx4 として、以下のモデル式で表され、
    X1(x1の微分)=x2
    X2(x2の微分)=a1000・x1+a0100・x2+a0010・x3+a0001・x4
    X3(x3の微分)=x4
    X4(x4の微分)=b1000・x1+b0100・x2+b0010・x3+b0001・x4
    Figure 2006211830
    この行列Aから2つの共役な複素固有値を導出することで、2つの振動モ−ドの特徴を調べる請求項4に記載の電力系統の系統安定度監視システム。
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