JP2006211267A - 通信装置および通信費用契約方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多数の網提供者によって構成され、多数の網利用者によって利用されるインターネットで、網利用者と網提供者との間の市場競争を促進する通信装置を得ること。
【解決手段】通信経路の確立前に隣接する他の通信装置との間で認証を行い、通信経路の契約が成立した場合に隣接する他の通信装置との間で費用の決済を行う外部接続管理部11と、網利用者の希望する通信帯域を含む希望通信品質と希望費用とを含む提示メッセージを作成する機能と、他の通信装置から自装置宛の前記提示メッセージを受信した場合に、該提示メッセージの内容と自装置のサービス提供条件とを比較して提示メッセージの内容を契約するか否かを判定して結果メッセージを作成して提示メッセージの送信元に返信する機能とを有するメッセージ作成部15と、結果メッセージが契約成立の場合に、提示メッセージで要求された通信帯域を予約する資源管理部13と、を備える。
【選択図】 図4

Description

この発明は、複数のネットワークが接続された大規模なネットワークにおける通信費用の契約を行う通信装置と、通信費用契約方法に関するものである。
インターネットのように多種多様な網利用者(たとえば、個人ユーザ)と網提供者(装置)が接続する環境において、各通信別に、網利用者側で通信品質に応じた価格差別を行い、網利用の最適化を行うこと、また、網提供者側で提供サービスに応じた価格差別を行い網提供の最適化を行うことは資源有効利用の観点から重要である。しかし、現状のインターネットでは価格付けを通した円滑な通信品質選択が行われていない。
また、現状のインターネットでは網資源の利用料が実際に網資源を保有する者に支払われる仕組みになっていない。図19−1〜図19−2は、インターネットにおける費用負担のアンバランスを示す図であり、図19−1は、網利用者のインターネットの利用料と支払い状況を示す図であり、図19−2は、網提供者であるインターネットサービスプロバイダの網の被使用量と利用料の受取り状況を示す図である。これらの図の横軸には、網提供者(図中、ISPと表記)と網利用者の空間的配置が模式的に示されており、網提供者は大きな円で示され、網利用者は小さな円で示されている。また、網提供者間はネットワークで接続されていることを、2つの大きな円が点線で結ばれていることで示されており、網利用者が網提供者に加入していることが、大きな円と小さな円が点線で結ばれていることで示されている。図19−1の縦軸は網利用者aの資源使用量と利用料の支払い額を示しており、図19−2の縦軸は網提供者Aの資源の被使用量と利用料の受取り額を示している。図19−1を見ると、網利用者aのネットワークの使用量は、自身の所属する網提供者Aのネットワーク以外にも他の網提供者のネットワークを使用しているが、料金の支払いは網提供者Aに対してのみ行われ、他の網提供者に対してはまったく行われていない。また、図19−2を見ると、網提供者Aは配下の網利用者の他に、他の網提供者やその網利用者によって広く利用されているが、網提供者Aが受取る料金は配下の網利用者からのみになっている。このように、網利用者が実際に利用した網提供者に利用料を払うのではなく、所属する網提供者に利用料を払う仕組みになっている。その結果、網提供者別に提供するサービスに応じて収益が変化する料金体系が得られず、網管理、網資源への投資の観点から健全でない状況にある。
このように、現状のインターネットでは網利用者側でも網提供者側でも市場競争の仕組みが存在しない。そのため、品質向上や価格低下が円滑に進んでいない。しかし、インターネットは多数の網提供者と網利用者が参加して成り立っているので、インターネットを(トラヒック)品質と費用による市場競争を行う場とすることができる。市場競争によりたとえば、ミクロ的には、網利用者側にとっては、高い費用を払うことによる高品質の獲得や、低品質を許容することによる費用削減などを可能とし、網提供者側にとっては、高い品質を提供することによる収益増加などを可能とする。また、マクロ的には、網提供者間、網利用者間での競争を通じた効率向上や価格低下などを可能とする。
そして、この市場競争によって、以下の効果が期待できる。
(1)短期的に、各経路で均衡価格の成立により輻輳が消える(帯域、遅延保証)。
(2)万一、輻輳が生じた場合でも、割増料金を払うことにより「必ず」通信できる(完全保証)。
(3)中期的に、割高な経路には新規参入が起こり、価格の低下または品質の改善が起こる(低価格化もしくは高品質化、または両方の加速)。
(4)地球の裏側の網まで、ネットワークマネーを通じて円滑に整備される(地域障壁の除去)。
(5)長期的には、各経路で収益が0になるまで新規参入が続き、最終的には全経路にて費用が0に近く(電力費用+故障修理費用)なる。
ところで、複数のネットワークが接続された環境において、市場競争を指向した技術が従来から提案されている。たとえば、複数のネットワークが接続された大規模なネットワークでの通信において、通信経路となる各ネットワークで要した費用を、通信経路をさかのぼったネットワークに提示し、そのネットワークは提示された費用に自ネットワーク内での費用を加算した額を費用として通信経路をさらにさかのぼったネットワークに提示するとともに、後日隣接するネットワーク間で費用の決済を行う課金方式について提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開昭64−11439号公報
特許文献1に記載の課金方式は、網資源の利用料が実際に網資源を保有する者に支払われる仕組みとなっていない現状のインターネットの課金に対する問題点を解決することができるが、網利用者は、網提供者の定める料金体系で定められる通信量に応じた使用料金でしかネットワークを使用することができず、網利用者と網提供者との間の市場競争を円滑に促進するものではない。つまり、特許文献1に記載の課金方式では、サービス提供前の契約という概念がないので、複数の装置または経路を網利用者が選択することによる競争が成立しない。
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、多数の網提供者によって構成され、多数の網利用者によって利用されるインターネットのような大規模ネットワークで、網利用者と網提供者との間の市場競争を促進する通信装置と、通信費用契約方法を得ることを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる通信装置は、網提供者の管理するネットワークを大規模ネットワークに接続し、前記大規模ネットワークの網利用者の端末装置からの通信を前記網利用者からの予約に基づきその通信経路上に帯域を確保して中継する通信装置であって、通信経路の確立前に隣接する他の通信装置との間で認証を行い、前記通信経路の契約が成立した場合に隣接する前記他の通信装置との間で費用の決済を行う外部接続管理手段と、前記網利用者の希望する通信帯域を含む希望通信品質と希望費用とを含む提示メッセージを作成する提示メッセージ作成機能と、他の通信装置から自装置宛の前記提示メッセージを受信した場合に、該提示メッセージの内容と自装置のサービス提供条件とを比較して前記提示メッセージの内容を契約するか否かを判定して結果メッセージを作成して前記提示メッセージの送信元に返信する結果メッセージ作成機能とを有するメッセージ作成手段と、前記結果メッセージが契約成立の場合に、前記提示メッセージで要求された通信帯域を予約する資源管理手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、送信者側の通信装置が送信する提示メッセージは契約書の役割を果たし、終端の通信装置がその内容の通信サービスの提供が可能な場合には契約成立の結果メッセージを送信し、この時点で通信に対する契約が成立、この契約に基づいて、通信経路上のネットワークを管理する網提供者間で費用の決済が行われる。その結果、費用負担のアンバランスを解消して、網資源の利用状況に応じた費用負担を実現することができるという効果を有する。また、終端の通信装置が提示メッセージの内容の通信サービスを提供できない場合には、契約不成立の結果メッセージが送信者側の通信装置に送信されることになる。その結果、網利用者側では、より品質の高い通信サービスを望む場合には他の網利用者との差別化をはかる希望費用を提示することになり、また網提供者側では、多くの網利用者の利用を獲得するために品質をなるべく落とさずに低い料金で通信サービスを提供することが促進され、市場競争が促進される。さらに、市場の価格(品質と費用の価値)の、網内の各経路状況などの空間的および混雑時間帯などの時間的な変化に対しても、その各状況での需要と供給によって、帯域保証の実現や、提供するQoS(Quality of Service)に応じた従量収益の実現を行うことができる。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる通信装置と通信費用契約方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明にかかる通信費用契約方法が適用されるネットワークシステムの構成の一例を示す図である。このネットワークシステムは、異なる網提供者A,B,Cの有する通信装置10a〜10cと、隣接する網利用者や網提供者の装置(通信装置10a〜10c)の間で認証処理を行う管理サーバとがネットワークを介して接続される構成を有している。このようなネットワークシステムとして、多数の網提供者のネットワークが相互に接続されて構成されるインターネットなどの大規模ネットワークを想定することができる。なお、以下の説明では、通信はIP(Internet Protocol)パケットベースの場合を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではない。
この実施の形態1では、たとえば網提供者A中の網利用者が網提供者Cに所属する通信端末との間で希望する品質と料金でデータパケットの送受信を行いたい場合に、網提供者Aの通信装置10aから網提供者Cの通信装置10cに向けて、その希望内容を含む提示メッセージを送信する。この提示メッセージは、通信装置10a(網提供者A)の提示する契約書の役目を果たす。受信側の通信装置10cではその内容によって判断を行い、契約の成立/不成立を示す結果メッセージを作成して送信元の通信装置10a(網提供者A)へと送信するものである。つまり、契約内容を示す提示メッセージを最終的に受信した網提供者Cは、自身の提供するサービス内容がその契約内容で満たされる場合には、契約成立の結果メッセージを返信することで直ちにその契約が成立したものとなり、通信装置10aと通信装置10cとの間で契約内容に基づくデータパケットの送受信が行われる。また、網提供者Cは、自身の提供するサービス内容がその契約内容で満たされない場合には、契約不成立の結果メッセージを返信することで、その契約は成立しなかったものとなる。
ここで、この実施の形態1で用いられる提示メッセージと結果メッセージについて説明する。提示メッセージと結果メッセージは、各通信装置との間で送受信される制御パケットである。図2は、提示メッセージのメッセージパラメータ内容の一例を示す図であり、図3は、結果メッセージのメッセージパラメータの内容の一例を示す図である。提示メッセージ110には、通信にあたって確保を希望する「帯域」や終点までに保証される「遅延時間」を含む品質や、支出可能な「費用」(予算)を含むメッセージパラメータが格納される。ここで、品質は、特許請求の範囲における希望通信品質に対応し、費用は、同じく希望費用に対応している。この他に、オプションでデータパケットの送信開始時を指定する「開始時」や、「継続時間」などを含めるようにしてもよいし、RSVP−TE(Resource reSerVation Protocol for Traffic Engineering)などのようにより細かなトラヒックエンジニアリングを実現するための項目を設定してもよい。この提示メッセージ110は、網利用者がデータパケットの送受信を行うにあたっての網提供者に対する契約の内容の提示を行うものである。
結果メッセージ130には、送信した提示メッセージ110の契約内容に対して成立か不成立かを示す「結果」と、該結果メッセージ130を送信(中継)する通信装置が受け取る費用を示す「受取費用」とを含むメッセージパラメータが格納される。この他に、オプションとして各網提供者の通信装置における費用を通知するための「通知費用」などを含めるようにしてもよい。この結果メッセージ130は、網利用者の通信相手先が所属する網提供者側で、網利用者の提示メッセージ110の契約内容で契約を行うか否かを示すものであり、具体的には、「結果」が成立の場合には提示メッセージ110の内容で契約が成立したことを示し、「結果」が不成立の場合には提示メッセージ110の内容では契約が成立しなかったことを示す。
図4は、この発明にかかる通信装置の構成を模式的に示すブロック図である。各網提供者の有する通信装置10は、外部の他の通信装置との間における接続を管理する外部接続管理部11と、受信した制御パケットを解析するメッセージ解析部12と、制御パケットに基づいて網資源の管理を行う資源管理部13と、市場価格情報を蓄積する市場価格計算部14と、制御パケットの作成を行うメッセージ作成部15と、受信したデータパケットを契約にしたがって分類するトラヒック分類部21と、データパケットを分類に基づいた品質でスケジューリングして送信するスケジュール処理部22と、を備えて構成される。このような通信装置10として、ルータ装置を例示することができる。
外部接続管理部11は、隣接する通信装置間で暗号化通信を行うための処理を行い、その結果得られる、たとえばある接続先に対してRSVPによって予約された帯域と、その接続先で暗号化通信を行うための公開鍵、秘密鍵、秘密鍵有効期限などを外部接続情報として管理する機能を有する。また、公開鍵について、管理サーバから認証を受ける機能も有する。さらに、図示しないクレジットカードの決済システムなどと連携して、隣接する通信装置との間で課金の決済や、場合によっては税金や罰金の徴収などを行う機能も有する。
メッセージ解析部12は、他の通信装置から受信した制御パケットが提示メッセージか結果メッセージかを判別し、それらの制御パケットに含まれるメッセージパラメータの検分と、制御パケットが自装置(送信先装置)宛か否かの判別を行う機能を有する。
資源管理部13は、上記制御パケットに基づいて、自通信装置の管理するネットワークにおける網資源の仮予約/本予約を行う機能を有する。具体的には、受信した制御パケットが提示メッセージ110である場合に、提示メッセージ110に示される帯域の仮予約を行い、受信した制御パケットが契約の成立を示す結果メッセージ130である場合に、仮予約を行った帯域の本予約を行う。すなわち、仮予約は提示メッセージ110の受信がトリガとなり、本予約は、契約の成立を示す結果メッセージ130の受信がトリガとなる。本予約された契約については、たとえばデータパケットの送受信を行う網利用者のIPアドレスと宛先IPアドレスの組と予約内容とを関連付けして、契約クラスとして管理する。
市場価格計算部14は、受信した提示メッセージ110に含まれる「費用」(希望費用)に基づいて、またはこれに結果メッセージ130に含まれる「受取費用」に基づいて、市場価格を計算し、市場価格情報として蓄積する機能を有する。この算出した市場価格情報は、市場価格の計算に用いる提示メッセージ110を受信した後に受信する提示メッセージ110中に格納する自通信装置の希望価格で使用される提案費用の算出に用いられる。なお、この市場価格情報の蓄積は、パス別(契約実行時点別)に行われる。
メッセージ作成部15は、自通信装置でデータパケットの送受信の処理に要する費用である提案費用を市場価格計算部で管理される市場価格を参照して所定の計算方法にしたがって算出するとともに、制御パケットである提示メッセージ110/結果メッセージ130を作成して宛先の通信装置に送信する機能を有する。具体的には、自通信装置が新たに提示メッセージ110を送信する場合には、「帯域」や「遅延時間」については網利用者の要求する品質を格納し、「費用」については網利用者の提示する適当な希望費用を格納して、宛先の通信装置へと送信する。また、他の通信装置から提示メッセージ110を受信した場合には、「遅延時間」については、受信した提示メッセージ110の「遅延時間」から自通信装置(網提供者)のデータの送受信についての処理所要時間(またはこれに経路所要時間を足した時間)を差し引いた値を新たな「遅延時間」として格納し、「費用」についても同様に、受信時の提示メッセージ110に格納されていた「費用」から自通信装置(網提供者)のデータの送受信の処理に要する提案費用を差し引いた値を新たな「費用」として格納して、つぎの通信装置に対して送信する。このように他の通信装置から受信した提示メッセージ110のメッセージパラメータを処理することによって、契約判断時(つまり宛先の通信装置における契約内容の判断時)では全経路における遅延時間と費用に対して判断することができる。
また、メッセージ作成部15は、自通信装置宛ての提示メッセージ110を受信した場合には、この提示メッセージ110に格納される契約条件が自通信装置でのデータの送受信処理に要する要求を満たしているか否かを判定し、その結果を示す結果メッセージ130を作成して、提示メッセージ110の送信元へと送信する機能も有する。ここで、メッセージ作成部15は、提示メッセージ110中の「費用」から自通信装置での処理に要する費用を差し引いた値が0以上の場合に契約成立と判断し、その値が負の場合に契約不成立と判断する。
トラヒック分類部21は、受信したデータパケットが資源管理部13によって管理されるどの契約クラスに属するかを判別する機能を有する。たとえば、受信したデータパケットの送信元IPアドレスや宛先IPアドレスを用いて、資源管理部13によって管理される契約クラスを判別する。
スケジュール処理部22は、トラヒック分類部21によって判別された契約クラスに基づいて、受信したデータパケットをスケジューリングして送信する機能を有する。つまり、提示メッセージ110に提示された帯域や遅延時間の品質、開始時が指定されている場合には設定された開始時間に基づいて、受信したデータパケットの送信処理を管理する。
つぎに、このような構成を有する網提供者の通信装置のパケットの中継処理の手順について図5のフローチャートを参照しながら説明する。まず、通信装置10は、パケットを受信すると(ステップS11)、制御パケット(提示メッセージ110または結果メッセージ130)かデータパケットかを判別する(ステップS12)。制御パケットである場合(ステップS12でYesの場合)には、メッセージ解析部12は受信した制御パケットが提示メッセージ110か否かを判別する(ステップS13)。提示メッセージ110である場合(ステップS13でYesの場合)には、さらにメッセージ解析部12は自通信装置が提示メッセージ110の終端装置(送信先装置)か否かを判別する(ステップS14)。この判別は、提示メッセージ110の宛先アドレスが自通信装置のアドレスと等しいか否かを判定することによって行われる。
自通信装置が終端装置でない場合(ステップS14でNoの場合)には、市場価格計算部14は、提示メッセージ110中の「費用」を取得して市場価格情報を計算するための情報として蓄積し、メッセージ作成部15は、自通信装置(網提供者)で自由に決定される適当な提案費用を、既に計算されている市場価格がある場合にはその市場価格を参照して、計算する(ステップS15)。ついで、メッセージ作成部15は、この提案費用を提示メッセージ110の「費用」から差し引いた額を新たな「費用」として提示メッセージ110に格納する(ステップS16)。また、ステップS15〜S16の処理と並行して、資源管理部13は、提示メッセージ110を受信すると、そのメッセージパラメータに基づいて自通信装置が管理するネットワークにおける資源の仮予約(確保)を行う(ステップS17)。ステップS16,S17の後、市場価格計算部14は、受信した提示メッセージ110に格納されている「費用」を用いて網の市場価格を計算する(ステップS18)。ここで計算される市場価格は、ステップS11で受信した提示メッセージ110より後に受信する提示メッセージ110についてステップS15で計算される提案費用を決定するための情報となる。そして、提示メッセージ110を送信先装置に向けて送信し(ステップS24)、パケットの中継処理が終了する。
一方、ステップS13で受信した制御パケットが提示メッセージ110でない場合(ステップS13でNoの場合)には、メッセージ解析部12は、結果メッセージ130であるか否かを判別する(ステップS19)。結果メッセージ130である場合(ステップS19でYesの場合)には、結果メッセージ130のメッセージパラメータの内容から契約が成立しているか否かを判定する(ステップS20)。この場合には、提示メッセージ110の「結果」が成立となっているか不成立となっているかによって判定することができる。また、ステップS14で自通信装置が終端装置である場合(ステップS14でYesの場合)には提示メッセージ110のメッセージパラメータの内容から、契約が成立しているか否かを判定する(ステップS20)。この場合には、メッセージ作成部15は、受信した提示メッセージ110の費用から自通信装置の提案費用を差し引いた判定値が0以上か負かを計算して、判定値が0以上の値の場合には契約の成立を示す結果メッセージ130を作成し、判定値が負の値の場合には契約の不成立を示す結果メッセージ130を作成する。
ステップS20で契約が成立の場合(ステップS20でYesの場合)には、資源管理部13は、その契約内容に基づいて自通信装置が管理するネットワークについて、帯域を確保するなどの資源の本予約を行うとともに、受取費用に自通信装置の提案費用を付加した額を新たな受取費用として結果メッセージ130に格納する(ステップS21)。そして、外部接続管理部11は、その受取費用の額を決済する。このとき、料金の決済方法として、たとえば各通信装置にクレジットカード番号を保有させて、通信経路上の隣接通信装置間で決済を行うクレジットカード決済システムを利用してもよい。その後、上述したステップS18に処理が移り、上述した処理が実行される。
また、ステップS19で受信した制御パケットが結果メッセージ130でない場合(ステップS19でNoの場合)、またはステップS20で契約が不成立の場合(ステップS20でNoの場合)には、受信した制御パケットが提示メッセージ110でも結果メッセージ130でもないので、ステップS24へと移り、そのままそのパケットの宛先へと送信してパケットの中継処理が終了する。なお、契約が不成立の場合には、その結果メッセージ130を受信した各通信装置10は、帯域の仮予約をキャンセルする。
また、ステップS12で受信したパケットが制御パケットでない場合(ステップS12でNoの場合)には、データパケットであるのでそのパケットはトラヒック分類部21へと渡され、その経路(パス)に対応する契約クラスを資源管理部13から取得して、トラヒック分類を行う(ステップS22)。その後、スケジュール処理部22は、取得したトラヒック分類に基づいて受信したパケットのスケジューリングを行う(ステップS23)。そして、宛先アドレスへ向けて受信したパケットを送信して(ステップS24)、パケットの中継処理が終了する。
ここで、各網提供者の有する通信装置間における契約の流れについて説明する。ここでは、図1のネットワークシステムにおいて、網提供者Aの通信装置10aが網提供者Cの通信装置10cに向けてデータの送受信を行いたい場合を例に、契約が成立した場合と契約が成立しなかった場合のそれぞれについて説明する。図6は、本発明にかかる通信装置を備えるネットワークシステムにおいて、契約が成立した場合の通信装置間の契約処理の手順を示すシーケンス図である。なお、以下の説明では、品質として帯域のみを指定するものとし、また、通信装置10b,10cにおける提案費用はそれぞれ4円、5円であるとする。
まず、隣接する網利用者の装置と網提供者A〜Cの通信装置10a〜10cの外部接続管理部11は、それぞれの装置間で予め認証を行い、隣接装置同士で差分決済を行える関係を確立しておく(SQ101〜SQ102)。ついで、網利用者(装置)が所属する網提供者Aの通信装置10aは、希望品質として1Mbpsの帯域と、希望費用として10円を格納した提示メッセージ110aを、網提供者Bの通信装置10bへ提示する(SQ103)。
網提供者Bの通信装置10bは、提示メッセージ110aを受信すると、その費用(=10円)から自通信装置10bのデータの送受信にかかるコストである提案費用(=4円)を差し引いた額である6円(=10円−4円)を新たな費用として提示メッセージ110bに格納する。そして、その提示メッセージ110bを網提供者Cの通信装置10cに送信する(SQ104)。このとき通信装置10bは、提示メッセージ110bに格納される1Mbpsの帯域を仮予約する。
網提供者Cの通信装置10cは、提示メッセージ110bを受信すると、該提示メッセージ110bの宛先が自通信装置10cであることを認識し、契約を行うか否かの契約判断を行う。この例では、提示メッセージ110bに格納されている費用(=6円)から自通信装置10cのデータの送受信にかかるコストの提案費用(=5円)を差し引いた額は1円(=6円−5円)で0以上であるので(言い換えれば、提示メッセージ110bに格納されている費用(=6円)が自通信装置10cの提案費用(=5円)以上であるので)、通信装置10cは契約成立と判断する(SQ105)。そして、要求された品質を確保するために1Mbpsの帯域を確保する。メッセージ作成部15は、契約成立の結果メッセージ130cを作成して通信装置10aに向かって送信し、また、外部接続管理部11は、図示しないクレジットカード決済システムに受け取り費用が「6円」であることを通知し、通信装置10bと通信装置10cのクレジットカード間で費用の決済を行う(SQ106)。
同様に、網提供者の通信装置10bは、結果メッセージ130cを受信して契約が成立したことを認識すると、仮予約した1Mbpsの帯域を本予約に変更して帯域を確保するとともに、結果メッセージ130c中の受取費用(=6円)に自通信装置10bの提案費用(=4円)を加算した額の10円を新たな受取費用に設定した結果メッセージ130bを作成して、通信装置10aに向かって送信する。また、外部接続管理部11は、図示しないクレジットカード決済システムに受取費用が「10円」であることを通知し、通信装置10aと通信装置10bのクレジットカード間で費用の決済を行う(SQ107)。そして、通信装置10aは、契約が成立したことを示す結果メッセージ130bを受信する。以上により、提示メッセージ110aで提示した内容が宛先の通信装置10cまでの経路で予約され、通信装置10aと通信装置10cとの間で、希望品質にしたがう品質でデータの送受信を行うことが可能となる。
図7は、本発明にかかる通信装置を備えるネットワークシステムにおいて、契約が不成立の場合の通信装置間の契約処理の手順を示すシーケンス図である。なお、以下の説明では、品質として帯域のみを指定するものとし、また、通信装置10b,10cにおける提案費用はそれぞれ7円、5円であるとする。
この場合にも、図6のSQ101〜SQ103と同様の処理を行って、隣接する各装置間で認証を行い、通信装置10aから通信装置10cに向けて、希望品質として1Mbpsの帯域と、希望費用として10円を格納した提示メッセージ110aが送信される(SQ121〜SQ123)。ついで、提示メッセージ110aを受信した通信装置10bは、その費用(=10円)から自通信装置10bのデータの送受信にかかるコストである提案費用(=7円)を差し引いた額である3円(=10円−7円)を新たな費用として提示メッセージ110bに格納する。そして、その提示メッセージ110bを通信装置10cに送信する(SQ124)。このとき通信装置10bは、提示メッセージ110bに格納される1Mbpsの帯域を仮予約する。
通信装置10cは、提示メッセージ110bを受信すると、該提示メッセージ110bの宛先が自通信装置10cであることを認識し、契約を行うか否かの契約判断を行う。この図7の例では、提示メッセージ110bに格納されている費用(=3円)から自通信装置10cのデータの送受信にかかるコストである提案費用(=5円)を差し引いた額は−2円(=3円−5円)で負であるので(言い換えれば、提示メッセージ110bに格納されている費用(=3円)が自通信装置10cの提案費用(=5円)よりも小さいので)、通信装置10cは契約不成立と判断する(SQ125)。そして、契約が「不成立」であり、「受取費用」もない契約不成立の結果メッセージ130cを作成して通信装置10aに向かって送信する(SQ126)。この場合、契約は成立しなかったので通信装置10bと通信装置10cのクレジットカード間での費用の決済は行われない。また、通信装置10cは、要求された品質を確保するための1Mbpsの帯域の確保も行わない。
同様に、通信装置10bは、結果メッセージ130cを受信して契約が不成立となったことを認識すると、1Mbpsの帯域の仮予約を解消し、通信装置10aと通信装置10bのクレジットカード間での費用の決済も行なわずに、受信した結果メッセージ130bを通信装置10aに向かって送信する(SQ127)。そして、通信装置10aは、契約が不成立となったことを示す結果メッセージ130bを受信する。以上により、提示メッセージ110aで提示した内容が宛先の通信装置10cまでの経路で予約されず、通信装置10aと通信装置10cとの間でのデータパケットの転送は行われない。
なお、上述した網利用者や網提供者の装置は、基本的には並列対等で、それぞれ独立運営制であるものとしているが、同じインターネットサービスプロバイダなどでグループの概念をつくり、そのグループ内で協調して運営することにより、収益を増やすなどの効果をより高めることもできる。
また、上記の説明においては、帯域予約するIPベースのRSVPのプロトコルを対象としている。実際には、さらに上位のアプリケーション層がIP電話やメールなどの用途や網利用者の趣向(快適指向型や料金節約型など)に応じてこのプロトコルを駆動するようにしてもよい。さらに、帯域予約については、フロー別に行うことを想定しているが、これに限られず、アドレス別や上り下り別などのオプションも考えられる。
この実施の形態1によれば、帯域予約プロトコル(RSVP)に「提示メッセージ」と「結果メッセージ」と、これらのメッセージをやり取りするシーケンスを導入し、途中の網提供者が順次、自通信装置でかかる経費を差し引いた値を費用として格納した提示メッセージを伝達し、最後に終端装置で契約成否を判断し、成立なら逆方向に順次帯域予約と支払いをするようにしたので、個別通信毎の全経路における費用集計とそれに基づいた契約判断、全経路における契約時の経路(帯域)確保と支払いを効率よく行うことを実現することができるという効果を有する。特に、予め認証を行っている場合には、後払いである下流側から順次、経路確保と支払いを行うことが可能となる。これは、契約成立後にさらに送信者側から順次送金する必要がある先払い方式に比して、処理の工程を軽減することができるという効果も有する。
実施の形態2.
実施の形態1では、データの送受信を行いたい網利用者の属する網提供者の通信装置が、データの送受信の前に希望条件を格納した提示メッセージを宛先の通信装置宛に送信し、この提示メッセージを受信した場合に契約の成立の可否を判定してその結果を格納した結果メッセージを上記通信装置に送信するようにしていた。しかし、提示メッセージの有無や契約成立の有無に関係なく、各網提供者の要求条件である提案費用を格納したメッセージを送信するようにしてもよい。たとえば、各網提供者の通信装置のメッセージ作成部15が、提示メッセージを受けなくても、この提案費用を格納した結果メッセージを送信できる機能を有するように構成してもよいし、また、BGP(Border Gateway Protocol)などのルーティングプロトコルにしたがって送受信されるメッセージ(広告)に提案費用やある通信装置までの実際の費用を格納して通知するようにしてもよい。
各網提供者の通信装置10のメッセージ作成部15が、提示メッセージ110を受けなくても、この提案費用を格納した結果メッセージ130を送信できる機能を有する場合には、実施の形態1の図3で示した結果メッセージ130のメッセージパラメータの「通知費用」は必須となる。この場合の通信装置10の構成は、実施の形態1の図4と同一の構成を有するが、メッセージ作成部15は、たとえば認証を行った後や所定の時間間隔でメッセージパラメータとして「通知費用」を含む結果メッセージ130を、提示メッセージ110を受けることなく作成する機能を有する。
図8は、通信装置間における結果メッセージの送信処理の手順の一例を示すシーケンス図である。なお、以下の説明では、通信装置10b,10cにおける提案費用はそれぞれ7円、5円であるとする。
まず、実施の形態1の図6のSQ101〜SQ102と同様に、隣接する網利用者(装置)、網提供者A〜C(通信装置10a〜10c)間では、予め認証を行い、隣接装置同士で差分決済を行える関係を確立しておく(SQ141〜SQ142)。ついで、網提供者Cの通信装置10cのメッセージ作成部15は、結果メッセージ130cを作成して、たとえば通信装置10aを宛先として送信する(SQ143)。この結果メッセージ130cには、通知費用として自通信装置10cの提案費用である5円が格納されて、隣接する通信装置10bに送信される。なお、この結果メッセージ130cは提示メッセージに対する応答ではないので、帯域の予約も費用の決済も行われない。
結果メッセージ130cを受取った通信装置10bのメッセージ作成部15は、結果メッセージ130c内の通知費用の値を市場価格情報として記憶して、自通信装置10bの提案費用である7円を新たな通知費用として格納した結果メッセージ130bを、通信装置10aに対して送信する(SQ144)。この場合にも、通信装置10bは、帯域の予約も隣接する通信装置との間の決済も行わない。
通信装置10aは、結果メッセージ130bを受取ると、自通信装置宛であることを認識し、その提案費用に格納されている値を市場価格情報として記憶する。各通信装置10a,10bで記憶された提案費用の値は、つぎに受取った提示メッセージの費用を決定する際の参考に使用される。つまり、他の通信装置の提案費用を格納することによって、市場価格が自通信装置の提案費用に比して、どのくらいの水準にあるのか、そしてどれくらい離れているのかを知ることができる。
なお、実施の形態1の図6〜図7のシーケンス図におけるSQ106〜SQ107,SQ126〜SQ127の結果メッセージに記載されている「オプション」は、この実施の形態2で使用されるものである。たとえば、図6のSQ106で契約成立のときでも図7のSQ126で契約不成立のときでも、通信装置10cは、自通信装置における提案費用の5円を通知費用として含めた結果メッセージを通知している。通信装置10bのSQ107,SQ127における処理でも同様である。
つぎに、ルーティングプロトコルにしたがって送受信されるメッセージ(広告)に提案費用を格納して通知する場合について説明する。図9は、ルーティングプロトコルでサービス条件の広告を行う場合の方法を模式的に示す図である。ここでは、網提供者A〜Fの6個の通信装置10a〜10fが接続されている状態を示している。ここで、たとえば通信装置10aが通信装置10eへとデータパケットの送受信を行う前に、通信装置10bが過去に自通信装置10bから通信装置10eへ向けて提示メッセージ110を送信したことがあり、費用として「8円」を得ていたものとする。このとき、通信装置10bは、たとえば通信装置10aが通信装置10eとの間でデータパケットの送受信を行いたいことを検知して、通信装置10aに対して通信装置10bから通信装置10eまでの費用が8円であることを示す広告メッセージをルーティングプロトコルにしたがって送信する。これにより、通信装置10aは、通信装置10eまでの費用を得ることが可能となる。
この実施の形態2によれば、提示メッセージ110を送らない場合、提示メッセージ110を送って契約が不成立の場合、提示メッセージ110を送って契約が成立の場合の各場合について、それぞれ市場価格についての情報を得ることができる。
また、実施の形態1の場合では、実際に提示メッセージ110を送信して、契約が成立してしまったときには、出費を覚悟して、価格を調査することになるが、この実施の形態2によれば、提示メッセージ110を送らなくても、出費なしに市場価格を調査することが可能になる。
さらに、提示メッセージ110を送って契約が不成立の場合については、市場価格が自通信装置の提示価格よりは高いがどれくらい離れているかが不明である場合に、受取った結果メッセージ130中の通知費用、すなわち通信経路上の一つ前の通信装置の提案費用、と比較することで、概略的な市場価格を調査することが可能になる。同様に、提示メッセージ110を送って契約が不成立の場合、市場価格が自通信装置の提示価格よりは低いがどれくらい離れているかが不明である場合に、受取った結果メッセージ130中の通知費用、すなわち通信経路上の一つ前の通信装置の提案費用、と比較することで、市場価格を調査することが可能になる。
実施の形態3.
この実施の形態3では、市場価格の算出方法の一例について説明する。この実施の形態3において使用される通信装置は、実施の形態1の図4の通信装置の構成と基本的に同一であるが、市場価格計算部14が、接続別(インタフェース別)の市場価格表を有する点が異なる。
図10は、市場価格計算部の管理する市場価格表の構成の一例を示す図である。この市場価格表は、個別の物理接続(通信装置のインタフェース)を識別する「接続」と、該接続先への送受信にかかる単位時間単位帯域あたりの提示価格を計算から求めた「提示価格1」〜「提示価格n」(nは自然数)と、提示価格1〜nから求めた単位時間単位帯域あたりの市場価格を示す「市場価格」と、を含んで構成される。
ここで、市場価格計算部14による市場価格の計算方法について説明する。図11は、市場価格計算部による市場価格の計算処理の手順を示すフローチャートである。まず、通信装置10の市場価格計算部14は、実施の形態1のように提示メッセージ110を提出した結果としての結果メッセージ130を受信すると(ステップS51)、その結果メッセージから接続先(特定送信先)を取得して市場価格表に格納する(ステップS52)。また、結果メッセージ130に含まれる実際に成立した特定送信先への単位時間単位帯域あたりの費用すなわち受取費用(または通知費用)を取得する(ステップS53)。この受取費用(または通知費用)をxとする。ここで、接続先は、通信装置10のインタフェースに接続されるたとえばネットワークを指し、特定送信先とはそのネットワーク内の特定の通信装置を指している。
ついで、他の通信装置によって送信される提示メッセージ110中の「費用」を用いて、同一の特定送信先までの費用(予算)を収集する(ステップS54)。この収集された費用をそれぞれc1〜cnとする。これらの費用c1〜cnは、同一の特定送信先へ送信された異なる時間に受信した提示メッセージ110から求められるものである。その後、ステップS54で収集した特定送信先までの費用c1〜cnとステップS53で取得した自通信装置から特定送信先までの費用xとを用いて、特定送信先までの単位時間単位帯域あたりの提示価格p1〜pnを計算する(ステップS55)。この実施の形態3では、提示価格p1〜pnは、時間ごとの特定送信先までの費用c1〜cnから自通信装置から特定送信先までの費用xを差し引いて求められる。そして、求められた提示価格p1〜pnを市場価格表の「提示価格1」〜「提示価格n」に格納する。
ここで、同じ接続先内の全てのまたは主要な送信先についての提示価格を計算したか否かを判定し(ステップS56)、全てのまたは主要な送信先についての提示価格の計算が終了していない場合(ステップS56でNoの場合)には、ステップS51へと戻り、上述した処理を繰り返し行い、全ての(主要な)送信先についての提示価格を計算する。
全てのまたは主要な送信先についての提示価格を計算した後(ステップS56でYesの場合)、ステップS55で得られた物理接続(出力ポート)別ごとに、単位時間単位帯域あたりの提示価格を降順に並べていく(ステップS57)。図12は、提示価格から市場価格を算出する方法を模式的に示す図である。この図12では、横軸に帯域をとり、縦軸に提示価格(=提示メッセージの費用−結果メッセージの受取費用)をとっている。この座標平面上に、提示価格を高さとし幅を単位帯域とする棒グラフを提示価格の高いものから順に並べていく。ここで、降順に並べるのは、通信装置にとっては価格の高いものから処理する方が、収益が上がるからである。そして、自通信装置の運用帯域となる横軸の帯域に該当する提示価格が市場価格として求められる(ステップS58)。求められた市場価格は、図10の市場価格表に格納される。
その後、すべての接続(出力ポート)について市場価格を求めたか否かを判定し(ステップS59)、求めていなければ(ステップS59でNoの場合)には、ステップS51に戻り、上述した処理が繰り返し実行される。また、全ての接続(出力ポート)について市場価格を求めていれば(ステップS59でYesの場合)、市場価格の計算処理が終了する。
このようにして、各通信装置は、自通信装置で中継する結果メッセージと提示メッセージを用いて提示価格を算出するとともに、算出した提示価格から市場価格を計算する。このようにして計算された市場価格は市場価格情報として蓄積され、市場価格計算部14によって提案費用の算出に用いられる。なお、この場合の提案費用は、市場価格の計算以後に受信される提示メッセージに格納する際に使用されるものである。そして、通信装置を管理する網提供者が、計算によって求められる提案費用と市場価格とを比較することで、自通信装置の提案費用が市場動向からずれないように確認し、設定することが可能となる。
この実施の形態3によれば、各網利用者が提示する需要情報から、各網提供者(装置)は正しく物理接続別の単位時間単位帯域あたりの市場価格を把握し、これに基づいて提案費用を決定することが可能となる。また、この市場価格の計算方法は計算量が少なく、しかも、網提供者側と網利用者側の効用を最大化することが可能である。その結果、この方法で市場価格を計算し、これに基づいて提示価格を決定することにより、円滑な市場競争を実現することができるという効果を有する。
実施の形態4.
この実施の形態4では、網提供者の通信装置で提示メッセージを1つ受信するたびに提示メッセージ授受費用を、提示メッセージの送信者から徴収することを特徴とする。つまり、実施の形態1で提示メッセージの授受において、契約の成立の有無によらずに提示メッセージ授受費用を徴収するものである。
この実施の形態4で使用される通信装置は、実施の形態1の図4の通信装置において、外部接続管理部11が、隣接する通信装置間で認証を行う際に、1つの提示メッセージを受信した際にかかる費用である提示メッセージ授受費用を、外部接続情報にさらに含めて管理する機能をさらに備えることを特徴とする。
図13は、外部接続管理部の管理する外部接続情報の構成の一例を示す図である。ここでは、外部接続情報は表形式で管理される外部接続表となっている。この外部接続表は、自通信装置が接続する相手先である「接続先」と、接続先との間で確保される帯域を示す「帯域」と、暗号化通信を行うために必要な条件を示す「公開鍵」、「秘密鍵」および「秘密鍵有効期限」と、提示メッセージを1つ授受するたびに受取る費用を示す「提示メッセージ授受費用」の各項目を有している。このように、隣接する通信装置と認証時に提示メッセージの授受費用を設定することで、外部接続管理部11は、提示メッセージを受信したときに、隣接する通信装置からその費用を受取ることが可能となる。
この実施の形態4によれば、提示メッセージを受信するたびに料金が発生するので、提示メッセージを送信するプロセスを狙ったDDoS(Distributed Denial of Service)攻撃を防ぐことが可能となる。
実施の形態5.
実施の形態1〜4では、たとえばIPの宛先がデータの転送先と一致する場合を例示してきた。しかし。インターネットでは、e−mailのようにサーバをホップしながら伝達したり、POP(Post Office Protocol)サーバのように受信者が接続していない場合に受信したメッセージを蓄積したりするような通信方法も存在する。そこで、この実施の形態5では、このような通信方法においても実施の形態1〜4と同様にして通信費用の契約を行うことができる方法について説明する。
図14は、この発明にかかる通信費用契約方法を説明するためのネットワーク構成の一例を示す図である。このネットワークは、メッセージの送信者の有する通信端末Sと、メッセージの受信者の有する通信端末Rと、網提供者A,Bの有する実施の形態1〜4で説明した通信装置10a,10bと、メッセージを中継するホップサーバ30と、受信者宛てのメッセージを蓄積するPOPサーバ40と、を備えて構成される。ここで、POPサーバ40は、特許請求の範囲における蓄積機能付き通信装置に対応している。
図15は、ホップサーバの機能構成を模式的に示すブロック図である。このホップサーバ30は、実施の形態1の図4で説明した通信装置10の構成に加え、e−mailなどのホップすべきメッセージを最終的な宛先へと送信するために中継する中継処理部31を有する。
また、メッセージ解析部12は、自装置宛ての提示メッセージがホップすべき通信か否かを判定する機能をさらに備え、メッセージ作成部15は、受信した提示メッセージに対する結果メッセージの作成を保留して、ホップ先の装置へ提示メッセージを送信し、この提示メッセージに対する結果メッセージを受けた後に結果メッセージを送信する機能をさらに備える構成としている。
これは、自装置宛ての提示メッセージ110がホップすべき通信の場合、すなわち宛先は自装置宛てであるが最終的な宛先は自装置ではない提示メッセージ110の場合には、実施の形態1〜4の通信装置10の構成では、ホップサーバ30が結果メッセージ130を作成して送信元に送信する構成となっており、最終的な宛先での費用を判断することなく自装置までの経路で契約の判断を行ってしまうからである。この場合、提示メッセージ110の送信元から自装置までの費用(すなわち、自装置が受取る費用)が、自装置から提示メッセージ110の最終的な宛先までの費用(すなわち、自装置が提示する希望費用)よりも安いと、自装置での収支が赤字になってしまう。そこで、自装置宛ての提示メッセージがホップすべき通信か否かを判定する機能と、その場合に結果メッセージの返信を保留して、最終的な宛先まで提示メッセージを送信し、その結果を得てから結果メッセージを送信することで、途中のホップサーバにおける収支の不安要因を除去することができる。
図16は、POPサーバの機能構成を模式的に示すブロック図である。このPOPサーバ40は、実施の形態1の図4で説明した通信装置10の構成に加え、受信者宛てのe−mailなどのメッセージを蓄積し、受信者の端末装置Rからアクセスされたときに蓄積されたメッセージをその端末装置Rに送信するメッセージ蓄積転送処理部41を有する。
また、外部接続管理部11は、受信者が不在でPOPサーバと接続していない場合でも、受信者宛ての提示メッセージ110に対する応答が可能なように、予め受信者との間で定めた契約額(自装置と受信者の端末装置Rとの間の転送費用)を含む代理応答表をさらに有する。図17は、外部接続管理部の有する代理応答表の構成の一例を示す図である。この代理応答表は、受信して蓄積されたメッセージの転送(受信)者名を示す「転送(受信)者名」と、受信者の端末装置がメッセージの転送に要する費用を示す「転送費用」と、蓄積されたメッセージの転送(受信)者への転送可能な期限を示す「転送期限」と、蓄積されたメッセージの転送(受信)者へ転送することができる最大数である「最大転送数」とを含んで構成される。このうちの「転送費用」が、この実施の形態5で必要となる項目であり、受信者の端末装置Rが自装置からメッセージを受信する処理に要する費用が格納される。
メッセージ作成部15は、受信した提示メッセージ110の宛先の端末装置Rとの接続の有無を確認し、接続されていない場合に受信者の端末装置Rに代わって外部接続管理部11の代理応答表の「転送費用」項目に基づいて契約の成否の判断を行い、その結果を含む結果メッセージ130を作成して提示メッセージ110の送信元へと送信する機能をさらに備える。具体的には、メッセージ作成部15は、受信者の端末装置RがPOPサーバ40に接続されていないときに提示メッセージ110を受信した場合に、この代理応答表の「転送費用」項目を用いて契約判断を行う。つまり、提示メッセージ110の費用からPOPサーバ40の提案費用を差し引いた額と受信者の端末装置Rの転送費用の大小関係によって、受信者の端末装置Rに代わって契約判断を行う。その結果、提示メッセージ110の費用からPOPサーバ40の提案費用を差し引いた額が受信者の端末装置Rの転送費用以上の場合には、契約が成立したものと判断し、契約成立の結果メッセージ130を作成して提示メッセージ110の送信元へと送信する。また、提示メッセージ110の費用からPOPサーバ40の提案費用を差し引いた額が受信者の端末装置Rの転送費用よりも小さい場合には、契約が成立しなかったものと判断し、契約不成立の結果メッセージ130を作成して提示メッセージ110の送信元へと送信する。
ここで、ホップサーバ30とPOPサーバ40を含むシステムにおける契約の手順を、図18のシーケンス図を参照しながら説明する。まず、隣接する送信者の端末装置S、通信装置10a,10b、ホップサーバH1,H2、POPサーバPおよび受信者の端末装置Rはそれぞれ隣接する装置間で認証を行い、隣接装置同士で差分決済を行える関係を確立しておく(SQ201)。ついで、網利用者(装置)である送信者の端末装置Sから、所望の希望品質と希望費用を格納した提示メッセージ110を受信者の端末装置Rに向けて送信する(SQ202)。ここで、この提示メッセージ110の宛先はホップサーバH1であり、最終的な宛先は受信者の端末装置Rとなっている。通信装置10aは、実施の形態1で説明したように、提示メッセージ110中の費用から自通信装置10aの提案費用を差し引いた額を新たな費用に設定した提示メッセージ110を作成する。そして、この提示メッセージ110を宛先であるホップサーバH1に送信する(SQ203)。
ホップサーバH1のメッセージ作成部15は、提示メッセージ110を受信すると、その宛先は自装置であるがホップすべき通信である(すなわち最終的な宛先は受信者の端末装置Rである)ので、結果メッセージ130の作成を保留し、つぎのホップ先であるホップサーバH2に向けての提示メッセージ110を作成して送信する(SQ204)。ここで、この提示メッセージ110の宛先はホップサーバH2であり、最終的な宛先は受信者の端末装置Rとなっている。また、この提示メッセージ110中の費用は、受信した提示メッセージ110中の費用から自装置の提案費用を差し引いた額を新たな費用に設定されたものである。
通信装置10bは、提示メッセージ110を実施の形態1で説明したように、提示メッセージ110中の費用から自通信装置10bの処理費用を差し引いた額を新たな費用に設定した提示メッセージ110を作成する。そして、この提示メッセージ110を宛先であるホップサーバH2に送信する(SQ205)。
ホップサーバH2のメッセージ作成部15は、提示メッセージ110を受信すると、その宛先は自装置であるがホップすべき通信である(すなわち最終的な宛先は受信者の端末装置Rである)ので、結果メッセージ130の作成を保留し、つぎのホップ先である受信者の端末装置Rに向けての提示メッセージ110を作成して送信する(SQ206)。ここで、この提示メッセージ110の宛先も最終的な宛先も受信者の端末装置Rとなっている。また、この提示メッセージ110中の費用は、受信した提示メッセージ110中の費用から自装置の提案費用を差し引いた額を新たな費用に設定されたものである。
POPサーバP(40)は提示メッセージ110を受信すると、その宛先である受信者の端末装置Rと接続されているか否かを判定する(SQ207)。受信者の端末装置Rと接続されている場合(SQ207でYesの場合)には、受信した提示メッセージ110を受信者の端末装置Rに送信する(SQ208)。その後、受信者の端末装置Rは契約判断を行って(SQ209)、その結果を結果メッセージ130として送信する(SQ210)。一方、POPサーバPが受信者の端末装置Rと接続されていない場合(SQ207でNoの場合)には、POPサーバPのメッセージ作成部15は、受信者の端末装置Rに代わって代理で応答するために、代理応答表の「転送費用」項目に基づいて契約判断を行い、結果メッセージ130を作成する(SQ211)。その後、POPサーバPは、作成した結果メッセージ130またはSQ210で受信した結果メッセージ130を送信する(SQ212)。このときの結果メッセージ130の宛先はホップサーバH2であり、最終的な宛先は送信者の端末装置Sとなっている。
その後、ホップサーバH2と通信装置10aとの間では、結果メッセージ130を受信すると、実施の形態1と同様に、契約成立の場合には、結果メッセージ130内の受取費用に自装置の処理費用を加算した値を新たな受取費用として設定した結果メッセージ130を作成して、つぎの装置に転送していく。そして、最終的に、送信者の端末装置Sに結果メッセージ130が到着する(SQ213〜SQ216)。
この実施の形態5によれば、e−mailのようにサーバをホップしながら伝達する場合、すなわちメッセージの宛先と最終的な宛先とが異なる場合でも、実施の形態1〜4と同様に全経路についての費用と帯域を用いて契約の可否を判断して、メッセージの送信者が全経路の費用を負担する仕組みを提供することができる。また、e−mailのように宛先の端末装置が送信元の端末装置と常に接続状態になくても通信できる仕組みを有する通信の場合に、宛先の端末装置宛てのメッセージを蓄積するPOPサーバ40のような通信装置が、宛先の端末装置が接続状態にない場合にこの端末装置に代わって契約判断を行うことで、提示メッセージの無制限な送信を防ぐことができるとともに、送信者が通信費用を適切に負担することを実現することができる。また、送信者に通信費の負担が及ぶので、スパムや迷惑メールの対策を行うことができるという効果も有する。
さらに、通信経路の途中に図14のようにホップサーバH1,H2を経由(ホップ)して情報伝送する場合、実施の形態1〜4による方法を適用してしまうと、1つの通信でありながら、送信者の通信端末SとホップサーバH1との間、ホップサーバH1とホップサーバH2との間、ホップサーバH2と受信者の通信端末Rとの間の通信に別れてしまい、それぞれ別々に契約を行うことになる。このような形式では、途中のホップサーバH1,H2における同一のメッセージの中継による収支がマイナスになりかねないが、これらの4つの通信を1つの通信にまとめることで、途中のホップサーバH1,H2における収支がマイナスになることを防ぐことができるという効果も有する。
以上のように、この発明にかかる通信装置と通信費用契約方法は、複数のネットワークが相互に接続されて大規模なネットワークが構成されるインターネットのようなネットワークにおける通信において、所望の通信品質と値段で通信を行いたい網利用者が存在するネットワークと、通信品質に応じて使用料金を変えてサービスを提供したい網提供者が存在するネットワークに適している。
この発明による通信費用契約方法が適用されるネットワークシステムの構成の一例を示す図である。 提示メッセージのメッセージパラメータ内容の一例を示す図である。 結果メッセージのメッセージパラメータの内容の一例を示す図である。 この発明による通信装置の構成を模式的に示すブロック図である。 通信装置のパケットの中継処理の手順を示すフローチャートである。 契約が成立した場合の通信装置間の契約処理の手順を示すシーケンス図である。 契約が不成立の場合の通信装置間の契約処理の手順を示すシーケンス図である。 通信装置間における結果メッセージの送信処理の手順の一例を示すシーケンス図である。 ルーティングプロトコルでサービス条件の広告を行う場合の方法を模式的に示す図である。 市場価格計算部の管理する市場価格表の構成の一例を示す図である。 市場価格計算部による市場価格の計算処理の手順を示すフローチャートである。 提示価格から市場価格を算出する方法を模式的に示す図である。 外部接続管理部の管理する外部接続情報の構成の一例を示す図である。 この発明による通信費用契約方法を説明するためのネットワーク構成の一例を示す図である。 ホップサーバの機能構成を模式的に示すブロック図である。 POPサーバの機能構成を模式的に示すブロック図である。 外部接続管理部の有する代理応答表の構成の一例を示す図である。 ホップサーバとPOPサーバを含むシステムにおける契約の手順を示すシーケンス図である。 網利用者のインターネットの利用料と支払い状況を示す図である。 網提供者であるインターネットサービスプロバイダの網の被使用量と利用料の受取り状況を示す図である。
符号の説明
10 通信装置
11 外部接続管理部
12 メッセージ解析部
13 資源管理部
14 市場価格計算部
15 メッセージ作成部
21 トラヒック分類部
22 スケジュール処理部
31 中継処理部
41 メッセージ蓄積転送処理部

Claims (21)

  1. 網提供者の管理するネットワークを大規模ネットワークに接続し、前記大規模ネットワークの網利用者の端末装置からの通信を前記網利用者からの予約に基づきその通信経路上に帯域を確保して中継する通信装置であって、
    通信経路の確立前に隣接する他の通信装置との間で認証を行い、前記通信経路の契約が成立した場合に隣接する前記他の通信装置との間で費用の決済を行う外部接続管理手段と、
    前記網利用者の希望する通信帯域を含む希望通信品質と希望費用とを含む提示メッセージを作成する提示メッセージ作成機能と、他の通信装置から自装置宛の前記提示メッセージを受信した場合に、該提示メッセージの内容と自装置のサービス提供条件とを比較して前記提示メッセージの内容を契約するか否かを判定して結果メッセージを作成して前記提示メッセージの送信元に返信する結果メッセージ作成機能とを有するメッセージ作成手段と、
    前記結果メッセージが契約成立の場合に、前記提示メッセージで要求された通信帯域を予約する資源管理手段と、
    を備えることを特徴とする通信装置。
  2. 前記メッセージ作成手段は、前記網提供者のネットワークにおいてデータの通信処理時に要する費用である提案費用を計算する提案費用計算機能をさらに有し、
    前記メッセージ作成手段の前記提示メッセージ作成機能は、他の通信装置から自装置宛でない提示メッセージを受信すると、前記希望費用から前記提案費用を差し引いた額を新たな希望費用として格納した提示メッセージを作成し、宛先の通信装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記メッセージ作成手段の前記結果メッセージ作成機能は、契約成立の場合に、自装置の受取費用を含めた前記結果メッセージを返信することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記メッセージ作成手段の前記結果メッセージ作成機能は、他の通信装置から自装置宛でない結果メッセージを受信すると、前記受取費用に前記提案費用を加算した額を新たな受取費用として格納した結果メッセージを作成することを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  5. 前記メッセージ作成手段の前記結果メッセージ作成機能は、自装置の提案費用を示す通知費用を含めた前記結果メッセージを作成することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  6. 前記メッセージ作成手段の前記結果メッセージ作成機能は、前記提示メッセージを受信しなくても前記通知費用を含む前記結果メッセージを送信する機能をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の通信装置。
  7. 前記メッセージ作成手段は、自装置から所定の通信装置までの通信にかかる費用を、ルーティングプロトコルを用いて他の通信装置に広告する機能をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  8. 受信した前記提示メッセージの希望費用と前記結果メッセージの受取費用を接続先毎に蓄積し、前記希望費用と前記受取費用を用いて接続先毎の市場価格を算出する市場価格計算手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  9. 前記市場価格計算手段は、接続先毎に前記希望費用から前記受取費用を差し引いた単位時間単位帯域あたりの希望価格を高い順に並べていき、自装置の運用帯域と等しくなる帯域での希望価格を市場価格として算出することを特徴とする請求項8に記載の通信装置。
  10. 前記メッセージ作成手段の前記提案費用計算機能は、前記市場価格を参照して前記提案費用を計算することを特徴とする請求項8に記載の通信装置。
  11. 前記外部接続管理手段は、前記認証時に、提示メッセージを1つ受信するごとにかかる提示メッセージ授受費用を隣接する他の通信装置との間で定め、前記提示メッセージを受信した場合に前記提示メッセージ授受費用に基づいて決済を行う機能をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  12. 受信した提示メッセージがホップしながら最終的な宛先まで送信される形態の通信である場合に、
    前記メッセージ作成手段は、受信した前記提示メッセージの宛先が自装置であるが最終的な宛先が他の通信装置である場合に、前記提示メッセージに対する結果メッセージの作成を保留し、前記提示メッセージの最終的な宛先に提示メッセージを送信し、この提示メッセージに対する結果メッセージを受取った後に結果メッセージを作成することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  13. 自通信装置に所属する網利用者の端末装置宛てのメッセージを一時的に蓄積し、前記端末装置からのアクセス時に蓄積した前記メッセージを前記端末装置に送信するメッセージ蓄積転送処理手段をさらに備え、
    前記外部接続管理手段は、前記端末装置との間の認証時に、前記端末装置のデータの通信処理時に要する費用である転送費用を前記端末装置から取得する機能をさらに備え、
    前記メッセージ作成部は、受信した提示メッセージが自装置に所属する端末装置宛てのものであり、該端末装置が自装置に接続されていない場合に、前記端末装置に代わって、前記転送費用を用いて契約の判断を行って結果メッセージを送信する機能をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  14. 複数の網提供者の管理するネットワークが接続されて構成される大規模ネットワークで、あるネットワークの網利用者の端末装置が他のネットワークの端末装置との間で前記網利用者の希望する通信品質と費用で通信経路を確立して通信を行う前記通信経路上のネットワークを管理する通信装置の通信費用契約方法であって
    前記通信経路上の通信装置が隣接する他の通信装置との間で認証を行って、費用の決済を可能な状態とする認証工程と、
    前記網利用者の希望する通信帯域を含む希望通信品質と希望費用とを含む提示メッセージを作成し、前記通信経路上に送信する提示メッセージ作成工程と、
    前記通信経路上の通信装置は、前記提示メッセージを受信すると、自通信装置の管理するネットワークにおいてデータの通信処理時に要する費用である提案費用を計算し、前記提示メッセージの希望費用から前記提案費用を差し引いた額を新たな希望費用として格納した提示メッセージとして中継する提示メッセージ中継工程と、
    前記通信経路の終端の通信装置は、前記提示メッセージを受信すると、該提示メッセージの内容と自装置のサービス提供条件とを比較して前記提示メッセージの内容を契約するか否かを判定する契約判定工程と、
    前記通信経路の終端の通信装置は、前記契約判定工程で契約が成立した場合に、自装置の受取費用を含む結果メッセージを作成して前記提示メッセージの送信元に返信し、前記提示メッセージに含まれる帯域を予約する結果メッセージ作成工程と、
    前記通信経路上の通信装置は、前記結果メッセージを受信すると、該結果メッセージの受取費用に前記提案費用を加算した額を新たな受取費用として格納した結果メッセージを中継し、前記提示メッセージに含まれる帯域を予約する結果メッセージ中継工程と、
    を含み、
    前記結果メッセージ作成工程と前記結果メッセージ中継工程では、隣接する通信装置間で前記結果メッセージ内の受取費用に基づいて費用の決済を行うことを特徴とする通信費用契約方法。
  15. 前記結果メッセージ作成工程は、前記提示メッセージの受信の有無に関係なく自通信装置の提案費用を示す通知費用を前記結果メッセージに含めて送信することを特徴とする請求項14に記載の通信費用契約方法。
  16. 前記通信経路上の通信装置は、受信した前記提示メッセージの希望費用と前記結果メッセージの受取費用または通知費用を接続先毎に蓄積し、前記希望費用と前記受取費用を用いて接続先毎の市場価格を算出する市場価格管理工程をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の通信費用契約方法。
  17. 前記市場価格管理工程では、接続先毎に前記希望費用から前記受取費用または通知費用を差し引いた単位時間単位帯域あたりの希望価格を高い順に並べていき、自装置の運用帯域と等しくなる帯域での希望価格を市場価格として算出することを特徴とする請求項16に記載の通信費用契約方法。
  18. 前記提示メッセージ中継工程では、前記提示メッセージの受信時点よりも前に受信した提示メッセージを用いて前記市場価格管理工程で算出された市場価格を参照して、前記提案費用を計算することを特徴とする請求項16に記載の通信費用契約方法。
  19. 前記外部接続管理工程では、前記認証時に、提示メッセージを1つ受信するごとにかかる提示メッセージ授受費用を隣接する他の通信装置との間で定め、
    前記提示メッセージ中継工程では、前記提示メッセージを受信した場合に前記提示メッセージ授受費用に基づいて決済を行うことを特徴とする請求項14に記載の通信費用契約方法。
  20. 受信した提示メッセージがホップしながら最終的な宛先まで送信される形態の通信である場合に、
    受信した前記提示メッセージの宛先が自装置であるが最終的な宛先が他の通信装置である前記通信経路上の通信装置は、自装置での前記提示メッセージを用いた契約判断を行わず、前記提示メッセージの最終的な宛先に提示メッセージを中継し、この提示メッセージに対する結果メッセージを受取った後に結果メッセージを作成することを特徴とする請求項14に記載の通信費用契約方法。
  21. 前記通信経路上の前記網利用者の通信相手の端末装置(以下、通信相手端末という)よりも1つ上流の通信装置が、前記通信相手端末宛てのメッセージを蓄積し、前記通信相手端末からのアクセス時に、蓄積した前記メッセージを前記通信相手端末に送信する機能を有する蓄積機能付き通信装置である場合に、
    前記認証工程では、前記通信相手端末がデータの処理に要する費用である転送費用を前記蓄積機能付き通信装置に通知する処理をさらに行い、
    前記契約判定工程では、前記通信相手端末が前記蓄積機能付き通信装置と接続されていない場合に、前記蓄積機能付き通信装置が前記通信相手の端末装置に代わって前記転送費用に基づいて契約の判断を行うことを特徴とする請求項14に記載の通信費用契約方法。


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JP2017011757A (ja) * 2012-08-03 2017-01-12 日本通信株式会社 ネットワークのサービス品質を制御する方法およびシステム
JP2017041714A (ja) * 2015-08-19 2017-02-23 日本電信電話株式会社 通信システム、通信方法、通信ノード装置、及びプログラム

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