JP2006209484A - 構造方程式モデリングにおける因果モデル分析装置及び因果モデル分析方法 - Google Patents

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隆矢 小島
Naoko Wakabayashi
直子 若林
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Yoshisuke Yamakawa
義介 山川
Motohisa Hirono
廣野  元久
Masanori Nanbu
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Abstract

【課題】ある評価対象について意思決定をする際に、当該評価対象に対する不満や魅力がどのように影響を与えるかを把握することができる分析モデルを提供する。
【解決手段】評価対象に対する数値化された評価データを用いた構造方程式モデリングにおける因果モデル分析装置である。因果モデル分析の変数には、複数の個別項目、ネガティブ面総合評価、ポジティブ面総合評価、総合評価が含まれ、数値化された評価データには、複数の個別項目に対する評価データ、ネガティブ面総合評価データ、ポジティブ面総合評価データ、総合評価データが含まれる。因果モデル分析装置は、個別項目からネガティブ面総合評価,ポジティブ面総合評価へ、ネガティブ面総合評価,ポジティブ面総合評価から総合評価へ片側矢線を設定するパス設定手段と、前記数値化された評価データを用いて、前記パス設定手段で設定された片側矢線のパス係数を推定するパス係数推定手段とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、構造方程式モデリングにおける因果モデル分析装置及び因果モデル分析方法に関するものである。
物理的充足と心理的評価の対応関係から、品質要素を、当たり前品質(不充足だと評価を下げ、充足されても評価を上げない)、一元的品質(不充足だと評価を下げ、充足されると評価が上がる)、魅力的品質(不充足でも評価は下げないが、充足されると評価を上げる)に分類することが提案されている。ここで、目標以上の充足や、目標など設定していなかった項目の充足が「魅力」となる場合があり、これは単に「不満がない状態」とは区別されるべきである。しかしながら、評価対象によっては(例えば、地域環境などの場合)、物理的充足度の定義と測定、心理評価において単なる満足(不満が無い)を超えた魅力領域の測定は、両者とも難しい場合がある。
「当たり前品質・魅力的品質」を把握するための手法として、非特許文献1には、「もしよかったら(悪かったら)」を想定させ、気に入る、何とも思わない等の選択肢から選ばせるという方法がある。しかしながら、この手法だと、建前的な回答になることが危惧され、また、全ての個別項目について「よい状況」、「悪い状況」の2通りについて回答を求める必要があり、調査全体の設問数が増えてしまい被験者の負担が増加するという不具合もある。
小島ほか:環境評価項目の表す「品質」に関する一考察、日本建築学会大会梗概集D-1分冊、1997
本発明は、ある評価対象について意思決定をする際に、当該評価対象に対する不満や魅力がどのように影響を与えるかを把握することができる分析モデルを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明が採用した因果モデル分析装置は、評価対象に対する数値化された評価データを用いた構造方程式モデリングにおける因果モデル分析装置であって、因果モデル分析の変数には、複数の個別項目、ネガティブ面総合評価、ポジティブ面総合評価、一つ又は複数の総合評価が含まれ、数値化された評価データには、複数の個別項目に対する評価データ、ネガティブ面総合評価データ、ポジティブ面総合評価データ、一つ又は複数の総合評価データが含まれ、該因果モデル分析装置は、個別項目の全部又は一部からネガティブ面総合評価および/あるいはポジティブ面総合評価へ、ネガティブ面総合評価および/あるいはポジティブ面総合評価から一つ又は複数の総合評価の全部又は一部へ片側矢線を設定するパス設定手段と、前記数値化された評価データを用いて、前記パス設定手段で設定された片側矢線のパス係数を推定するパス係数推定手段と、を有することを特徴とするものである。好ましい態様では、因果モデル分析装置は記憶手段を有し、当該記憶手段には、前記数値化された評価データが記憶される。好ましい態様では、因果モデル分析装置は表示手段を有し、当該表示手段には、パス設定手段によって設定されたパス図が表示される。
本発明が採用した因果モデル分析方法は、個別項目の全部又は一部からネガティブ面総合評価および/あるいはポジティブ面総合評価へ、ネガティブ総合評価および/あるいはポジティブ総合評価から一つ又は複数の総合評価の全部又は一部へ片側矢線を設定するパス設定ステップと、前記数値化された評価データを用いて、前記パス設定手段で設定された片側矢線のパス係数を推定するパス係数推定ステップと、を有するものである。
前記因果モデル分析装置及び方法において、一つの態様では、ネガティブ面総合評価とポジティブ面総合評価の間に双方あるいは一方から片側矢線が設定される。
前記因果モデル分析装置及び方法において、一つの態様では、個別項目間の全部又は一部に両側矢線あるいは/および片側矢線が設定され、個別項目間に設定した前記両側矢線あるいは/および片側矢線の共分散あるいは/およびパス係数が推定される。
前記因果モデル分析装置及び方法において、一つの態様では、総合評価が複数の場合に、総合評価間の全部又は一部に両側矢線あるいは/および片側矢線が設定され、総合評価間に設定した前記両側矢線あるいは/および片側矢線の共分散あるいは/およびパス係数が推定される。
前記因果モデル分析装置及び方法において、一つの態様では、パスが設定される各変数は、観測変数および/あるいは潜在変数である(全ての変数が潜在変数である場合を除く)。一つの好ましい態様では、ネガティブ面総合評価とポジティブ面総合評価は観測変数及び潜在変数であり、個別項目の全部又は一部からネガティブ面総合評価の潜在変数および/あるいはポジティブ面総合評価の潜在変数へ、ネガティブ面総合評価の潜在変数および/あるいはポジティブ面総合評価の潜在変数から一つ又は複数の総合評価の全部又は一部へ、ネガティブ面総合評価の潜在変数からネガティブ面総合評価の観測変数へ、ポジティブ面総合評価の潜在変数からポジティブ面総合評価の観測変数へ片側矢線が設定される。さらなる一つの態様では、ネガティブ面総合評価の潜在変数とポジティブ面総合評価の潜在変数の間に双方あるいは一方から片側矢線が設定される。
本発明が採用した他の技術手段は、評価対象に対する数値化された評価データを用いた構造方程式モデリングにおける因果モデル分析を行うためにコンピュータを、個別項目の全部又は一部からネガティブ面総合評価および/あるいはポジティブ面総合評価へ、ネガティブ面総合評価および/あるいはポジティブ面総合評価から一つ又は複数の総合評価の全部又は一部へ片側矢線を設定するパス設定手段と、前記数値化された評価データを用いて、前記パス設定手段で設定された片側矢線のパス係数を推定するパス係数推定手段、として機能させるためのコンピュータプログラム、あるいは当該コンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明は、ある目的(個別項目から不満・魅力への影響、不満・魅力から総合評価への影響を把握する)のため、ある前提を満たすデータ(個別項目・魅力と不満・総合評価が測定されている)に対し、不定や不適にならず、適合度のよい解を得やすいパス図のモデルを提供することができる。そして、評価対象の様々な特性(個別評価項目)について、魅力と不満のどちらに影響を与えるのかを把握し、購買等の意思決定(総合評価)が、魅力と不満のどちらに大きく左右されるのかを把握することができる。また、ある対象の市場が、魅力追求市場であるか不満解消市場であるかを判定することもできる。
[A]本発明に係る分析モデル
図1は、本発明に係るモデルの基本構造を示している。このモデルは、変数として、評価対象に対する、複数の個別評価、不満評価(ネガティブ面総合評価)、魅力評価(ポジティブ面総合評価)、一つ又は複数の総合評価を有する。ここで、評価対象とは、具体的には、商品、環境、政策、職場、人間等が例示され、これらの評価対象について、購買、居住、支持、勤務、交際等の意思決定行動が対応する。意思決定においては、その評価対象の魅力(例えば、購買意欲等を促進させる)と、不満(購買意欲等を阻害する)に左右されると考えられる。本明細書では、不満のように意思決定にネガティブに作用する評価をネガティブ面総合評価、魅力のように意思決定にポジティブに作用する評価をポジティブ面総合評価という。ネガティブ面総合評価とポジティブ面総合評価は、被験者に対して別々に聞くことで、回答を取得する。評価対象の様々な特性に対する評価を、個別評価として取得し、これらの個別評価が、魅力と不満のどちらにどの程度の影響を与えるのかを把握する。そして、購買等の意思決定(総合評価)が、魅力と不満のどちらにどの程度左右されるのかを把握する。評価対象に対する評価は、段階評価(通常、4〜7段階)、評点法等によって被験者から取得され、各評価は数値化されて記憶手段に記憶される。
図1において、個別項目から不満評価(ネガティブ面総合評価)、魅力評価(ポジティブ面総合評価)へそれぞれ片側矢線が、不満評価(ネガティブ面総合評価)から総合評価へ片側矢線が、魅力評価(ポジティブ面総合評価)から総合評価へ片側矢線が、不満評価(ネガティブ面総合評価)と魅力評価(ポジティブ面総合評価)の間には双方から片側矢線が設定されている。図1に示すモデルは、より具体的には、パス図(図8〜図15に例示する)として、表示手段に表示される。後述するパス図において、片側矢線(一方向矢印)は、原因と結果の関係(因果関係)を表す。両側矢線(両方向矢印)は相関関係を表す。四角枠は、記憶手段に記憶された数値データから観測できる変数(観測変数)を表す。楕円は、直接観測できない隠れた変数(潜在変数)を表す。「残差」については、パス図の中ではフキダシで囲んだ「e」として表す。尚、因果モデル分析において設定された矢線の全てが必ずしも表示手段のパス図に表示されるとは限らず、矢線の一部が省略されたパス図が表示手段に表示されてもよい。また、表示手段に表示されたパス図において残差が省略される場合もある。以下に、モデルにおける各変数の関係について詳細に説明する。
(1)個別項目の間の関係
複数の個別項目間の全部あるいは一部に適宜両側矢線あるいは/および片側矢線を設定する。特に仮説がない場合、全ての項目の間に両側矢線を設けるのが基本となる。
(2)個別項目と他の項目との間の関係
各個別項目から、不満評価および魅力評価に向かう片側矢線を適宜設ける。通常、どの個別項目にも、魅力評価と不満評価のいずれか一方または双方に向かう片側矢線を設けるが、どちらに向かう矢線も設けない個別項目があってもさしつかえない。個別項目→不満評価・魅力評価へのパスは、統計的基準(重回帰分析やグラフィカルモデリング)によって選択された箇所のみに設けることが望ましい。個別項目と総合評価を直接結ぶ片側矢線・両側矢線は設けない。個別評価と、魅力評価・不満評価との間に、逆向きの片側矢線や両側矢線を設けない。
(3)不満評価と魅力評価の間の関係
「不満評価→魅力評価」、「魅力評価→不満評価」の片側矢線を適宜設ける。不満評価と魅力評価のいずれの変数からの矢線もない場合、一方の変数から他方の変数への片側矢線だけの場合、双方の変数から共に片側矢線がある場合がある。不満評価と魅力評価の間に両側矢線を設けない。
(4)総合評価と他の項目の間の関係
不満評価および魅力評価のいずれか一方または双方から、総合評価に向かう片側矢線を適宜設ける。総合評価が複数ある場合、それぞれの総合評価項目について適宜片側矢線を設ける。但し、不満評価と魅力評価の双方から総合評価に向かう矢線を設けるのが基本である。不満評価、魅力評価と総合評価の間に、逆向きの矢線や両側矢線を設けない。
(5)総合評価の間の関係(総合評価が複数ある場合)
複数の総合評価間の全部あるいは一部に適宜両側矢線あるいは/および片側矢線を設定する。特に仮説がない場合、全ての項目の残差の間に両側矢線を設けるのが基本となる。
(6)潜在変数
いずれの項目(変数)についても、潜在変数を用いて表現することがある。特に、不満評価・魅力評価に潜在変数を用いると、うまくいくことが多い。
潜在変数の用い方について説明する。
(1)魅力評価、不満評価に潜在変数を用いる場合
潜在変数を使わず、測定した魅力・不満評価をそのまま観測変数とする場合、不満・魅力評価に出入りする矢線は図2の通りである。ここで、矢線の出入りはそのままに、魅力・不満評価を潜在変数化する(図3)。測定した魅力・不満評価は、潜在変数化した魅力・不満評価からの矢線のみ設けてパス図に残す。潜在変数は、測定した不満・魅力評価の「真の値」を表すことになる(測定値は評価のゆれなど、測定誤差を含む)。通常、不満・魅力評価の真値(潜在変数)→測定した不満・魅力評価(観測変数)へのパス係数は、アプリオリに1に固定する(「測定値=真値+誤差」という自然な関係を表すことになるので)。
魅力評価・不満評価を潜在変数化することで、回答者の心の中の真の不満や魅力に対する因果関係を表現したモデルとなるので、測定値に対する因果モデルより適合度が向上する(真の因果関係に近いモデルとなる)。魅力評価・不満評価を潜在変数化したモデルは、不満・魅力評価を観測変数としたままでは、適合度がよくない場合に用いるとよい。
2)総合評価に潜在変数を用いる場合
図4のように、いくつかの総合評価をまとめる1つの潜在変数を設ける場合がある。さらに、図5のように、複数の潜在変数を設ける場合もある。例えば、総合評価Aは「再購入意向」、「人にも勧める」などの積極的行動、総合評価Bは「苦情をいう」、「訴える」などの不満対処行動といった例を考えることができる(故に総合評価Bには、不満評価からしか矢線がない)。
3)個別項目に潜在変数を用いる場合
個別項目の数が多いとき、図6のように潜在変数を用いて少数個にまとめることがある。また、図7のように、別の用い方として、個別項目間の相関関係を、背後に潜在変数をおくことで説明するモデルもありうる。
分析モデルの具体例について説明する。
[モデル1]
図8に示すパス図は、複数の個別項目(観測変数)と、総合不満(観測変数)と、総合魅力(観測変数)と、一つの総合評価「住みよい」(観測変数)を有している。複数の個別項目(観測変数)の一部から総合不満(観測変数)へ片側矢線が設定され、複数の個別項目(観測変数)の一部から総合魅力(観測変数)へ片側矢線が設定され、総合不満(観測変数)及び総合魅力(観測変数)の双方から一つの総合評価(観測変数)へ片側矢線が設定され、総合不満(観測変数)と総合魅力(観測変数)の間には双方から片側矢線が設定されている。全ての複数の個別項目(観測変数)間には、両側矢線が設定されているが、図では省略されている。
[モデル2]
モデル2は、モデル1のパス図において、不満及び魅力を潜在変数化したものである。図9に示すパス図は、複数の個別項目(観測変数)と、不満度(潜在変数)と、総合不満(観測変数)と、魅力度(潜在変数)と、総合魅力(観測変数)と、一つの総合評価(観測変数)を有している。複数の個別項目(観測変数)の一部から不満度(潜在変数)へ片側矢線が設定され、複数の個別項目(観測変数)の一部から魅力度(潜在変数)へ片側矢線が設定され、不満度(潜在変数)及び魅力度(潜在変数)の双方から一つの総合評価(観測変数)へ片側矢線が設定され、不満度(潜在変数)と魅力度(潜在変数)の間には双方から片側矢線が設定されている。不満度(潜在変数)から総合不満(観測変数)へ片側矢線が、魅力度(潜在変数)から総合魅力(観測変数)へ片側矢線が設定されている。全ての複数の個別項目(観測変数)間には、両側矢線が設定されているが、図では省略されている。
[モデル3]
モデル3は、モデル1のパス図において、総合評価が複数あるものである(「住みよい」以外の総合評価も取り入れる)。図10に示すパス図は、複数の個別項目(観測変数)と、総合不満(観測変数)と、総合魅力(観測変数)と、四つの総合評価(観測変数)を有している。複数の個別項目(観測変数)の一部から総合不満(観測変数)へ片側矢線が設定され、複数の個別項目(観測変数)の一部から総合魅力(観測変数)へ片側矢線が設定され、総合不満(観測変数)及び総合魅力(観測変数)の双方から四つの総合評価(観測変数)へそれぞれ片側矢線が設定され、総合不満(観測変数)と総合魅力(観測変数)の間には双方から片側矢線が設定されている。全ての複数の個別項目(観測変数)間には、両側矢線が設定されているが、図では省略されている。四つの総合評価の残差間には両側矢線が設定されている。
[モデル4]
モデル4は、モデル2のパス図において、総合評価が複数あるものである(「住みよい」以外の総合評価も取り入れる)。図11に示すパス図は、複数の個別項目(観測変数)と、不満度(潜在変数)と、総合不満(観測変数)と、魅力度(潜在変数)と、総合魅力(観測変数)と、四つの総合評価(観測変数)を有している。複数の個別項目(観測変数)の一部から不満度(潜在変数)へ片側矢線が設定され、複数の個別項目(観測変数)の一部から魅力度(潜在変数)へ片側矢線が設定され、不満度(潜在変数)及び魅力度(潜在変数)の双方から四つの総合評価(観測変数)へそれぞれ片側矢線が設定され、不満度(潜在変数)と魅力度(潜在変数)の間には双方から片側矢線が設定されている。不満度(潜在変数)から総合不満(観測変数)へ片側矢線が、魅力度(潜在変数)から総合魅力(観測変数)へ片側矢線が設定されている。全ての複数の個別項目(観測変数)間には、両側矢線が設定されているが、図では省略されている。四つの総合評価の残差間には両側矢線が設定されている。
[モデル5]
モデル5は、モデル4のパス図において、総合評価を、一つの総合評価の潜在変数と、複数の総合評価の観測変数とから構成したものであり、総合評価を潜在変数化したものである。図12に示すパス図は、複数の個別項目(観測変数)と、不満度(潜在変数)と、総合不満(観測変数)と、魅力度(潜在変数)と、総合魅力(観測変数)と、一つの総合評価(潜在変数)と、四つの総合評価(観測変数)を有している。複数の個別項目(観測変数)の一部から不満度(潜在変数)へ片側矢線が設定され、複数の個別項目(観測変数)の一部から魅力度(潜在変数)へ片側矢線が設定され、不満度(潜在変数)及び魅力度(潜在変数)の双方から一つの総合評価(潜在変数)へそれぞれ片側矢線が設定され、一つの総合評価(潜在変数)から四つの総合評価(観測変数)へそれぞれ片側矢線が設定され、不満度(潜在変数)と魅力度(潜在変数)の間には双方から片側矢線が設定されている。不満度(潜在変数)から総合不満(観測変数)へ片側矢線が、魅力度(潜在変数)から総合魅力(観測変数)へ片側矢線が設定されている。全ての複数の個別項目(観測変数)間には、両側矢線が設定されているが、図では省略されている。
[モデル6]
モデル6は、モデル4のパス図において、複数の総合評価(観測変数)を、一つの潜在変数によって、総合評価間の残差相関を整理したものである。図13に示すパス図は、複数の個別項目(観測変数)と、不満度(潜在変数)と、総合不満(観測変数)と、魅力度(潜在変数)と、総合魅力(観測変数)と、四つの総合評価(観測変数)と、一つの総合評価の潜在変数とを有している。複数の個別項目(観測変数)の一部から不満度(潜在変数)へ片側矢線が設定され、複数の個別項目(観測変数)の一部から魅力度(潜在変数)へ片側矢線が設定され、不満度(潜在変数)及び魅力度(潜在変数)の双方から四つの総合評価(観測変数)へそれぞれ片側矢線が設定され、一つの潜在変数「肯定的に評価する傾向」から四つの総合評価(観測変数)へそれぞれ片側矢線が設定され、不満度(潜在変数)と魅力度(潜在変数)の間には双方から片側矢線が設定されている。不満度(潜在変数)から総合不満(観測変数)へ片側矢線が、魅力度(潜在変数)から総合魅力(観測変数)へ片側矢線が設定されている。全ての複数の個別項目(観測変数)間には、両側矢線が設定されているが、図では省略されている。
[モデル7]
モデル7は、モデル4のパス図において、複数の総合評価(観測変数)間に片側矢線を設けたものである。図14に示すパス図は、複数の個別項目(観測変数)と、不満度(潜在変数)と、総合不満(観測変数)と、魅力度(潜在変数)と、総合魅力(観測変数)と、四つの総合評価(観測変数)を有している。複数の個別項目(観測変数)の一部から不満度(潜在変数)へ片側矢線が設定され、複数の個別項目(観測変数)の一部から魅力度(潜在変数)へ片側矢線が設定され、不満度(潜在変数)及び魅力度(潜在変数)の双方から四つの総合評価(観測変数)へそれぞれ片側矢線が設定され、四つの総合評価(観測変数)間には片側矢線が設定され、不満度(潜在変数)と魅力度(潜在変数)の間には双方から片側矢線が設定されている。不満度(潜在変数)から総合不満(観測変数)へ片側矢線が、魅力度(潜在変数)から総合魅力(観測変数)へ片側矢線が設定されている。全ての複数の個別項目(観測変数)間には、両側矢線が設定されているが、図では省略されている。
[モデル8]
モデル8は、モデル7のパス図において、個別項目(観測変数)に階層構造を導入したものであり、複数の個別項目(観測変数)間に両側矢線及び片側矢線を設けたものである。図15に示すパス図は、複数の個別項目(観測変数)と、不満度(潜在変数)と、総合不満(観測変数)と、魅力度(潜在変数)と、総合魅力(観測変数)と、四つの総合評価(観測変数)を有している。複数の個別項目(観測変数)は、第一群と第二群とに分類される。第一群に含まれる全ての複数の個別項目(観測変数)間には、両側矢線が設定されている。第一群に含まれる複数の個別項目(観測変数)の一部から第二群に含まれる個別項目(観測変数)の一部へ片側矢線が、第一群に含まれる複数の個別項目(観測変数)の一部から不満度(潜在変数)へ片側矢線が、第一群に含まれる複数の個別項目(観測変数)の一部から魅力度(潜在変数)へ片側矢線が設定されている。第二群に含まれる各個別項目(観測変数)から不満度(潜在変数)及び/あるいは魅力度(潜在変数)へ片側矢線が設定されている。不満度(潜在変数)及び魅力度(潜在変数)の双方から四つの総合評価(観測変数)へそれぞれ片側矢線が設定され、四つの総合評価(観測変数)間には片側矢線が設定され、不満度(潜在変数)と魅力度(潜在変数)の間には双方から片側矢線が設定されている。不満度(潜在変数)から総合不満(観測変数)へ片側矢線が、魅力度(潜在変数)から総合魅力(観測変数)へ片側矢線が設定されている。
[B]構造方程式モデリング(SEM)
構造方程式モデリング(SEM)の計算方法について説明する。パス図に登場する観測変数について測定したデータ(通常、数十以上のデータ数が必要)に対し、データに基づいてパス係数や共分散を推定し、そのパス図がデータの挙動を説明できるか検証することを構造方程式モデリングという。
構造方程式モデリングにおけるパス係数や共分散の計算方法としては、様々な方法が提案されているが、ここでは、一つの好ましい例として、RAM(Reticular Action Model)と呼ばれる方法を説明する。
変数xjから変数xiへのパス係数を(i,j)要素とする行列をAとする。ただし、xjからxiへの矢線がない場合は0、対角要素も0とする。パス係数は、アプリオリに何らかの値に固定するものと、未知数としてデータから推定するものがある。すると、変数間の因果関係を表す式をまとめて、次のように表すことができる。
Figure 2006209484
ただし、変数iが他の変数から影響を受けない場合(入ってくる矢線がない)、ei=xiとする。
式1は、単位行列をIとして、次のように変形できる。
Figure 2006209484
N個の観測個体のデータを行方向に並べて同時に示す。
Figure 2006209484
式7において、左辺下線部は、xiとxjの共分散を(i,j)要素とする行列であり、これを共分散行列Cxとおく。右辺下線部は、eiとejの共分散を(i,j)要素とする行列であり、これを残差共分散行列Ceとおく。したがって、式7は、
Figure 2006209484
となる。
Ceの非対角要素には、パス図で両側矢線がない場合は0、両側矢線がある場合には共分散の値が入る。共分散の値は、アプリオリに何らかの値に固定する場合と、未知数としてデータから推定するものがある。なお、Ce は対称行列(共分散の値はi,jを入れ替えても同じ)であるから、(i,j)要素=(j,i)要素である。
Ceの対角要素には自分自身との共分散(単に「分散」と呼ぶ)として、通常、0より大きい何らかの値が入る。分散の値も、アプリオリに何らかの値に固定する場合と、未知数としてデータから推定するものがある。
左辺Cxのうち、i,jとも観測変数である要素(i=jの場合も含む)は、実際に得られているデータの共分散(i=jの場合は分散)として、具体的な値が求められる。右辺はAとCeにより決定されるが、AおよびCeの要素には未知数が含まれている。左辺Cxのうち、具体的に共分散(i=jの場合は分散)が求められている要素について、
Figure 2006209484
という何本かの、右辺に未知数を含む数式が成立することになる。これらを連立方程式とみて、AおよびCeに含まれる未知数を求めることができれば、それがパス係数や共分散の推定値となる。右辺と左辺のズレが最小となるような、いわば近似解として未知数を求め、これをパス係数や共分散の推定値とする。また、そのズレの程度を評価し、パス図がデータの挙動を説明しているかの検証を行う。ズレを評価する基準としては、様々なものが提案されている。
[最尤法(代表的なズレの評価基準)]
式8の左辺から観測変数である行・列を抜粋した行列をS(すなわち観測変数の共分散行列)、それに対応する行・列を式8の右辺から抜粋した行列をΣ、観測変数の数をnとして、
Figure 2006209484
という基準でSとΣのズレを評価し、これを最小にする解を求める。
モデル適合度の評価(SとΣのズレの程度が許容範囲かどうかの判断基準)の代表的な評価方法をいくつか例示する。
[適合度検定(p値)]
未知数の数をmとする。変数の分布が多変量正規分布という分布に従っており、設定したパス図が正しい場合に、χ2の値は「自由度がn(n+1)/2-mのχ2分布」という既知の分布に従う。このことを使って、「設定したパス図が正しいのに、χ2が現在の値以上の値をとる(より大きくズレる)確率はどのくらいか」を求めることができる。この確率をp値と呼ぶ。p値がごく小さい値の場合は、モデルは真の因果関係を表していないと判断できる。しかしながら、データ数Nが数百以上になると、ほとんどの場合にp値≒0となり、適合度検定(p値)は役に立たない。大標本の場合、わずかなズレも許容されないので、ほとんどのモデルが「真の因果関係を表していない」と判断されてしまう。そこで、他の評価方法が考案されている。
[χ2/df]
dfは自由度を表す。χ2の期待値=自由度なので、χ2を自由度で除した値を適合度の目安とする。1程度ならば全く自然なモデルといえ、2程度までなら良好と判断するのが一般的である。
[RMSEA]
χ2はNおよび自由度dfに比例して大きくなる。そこで、次のような指標が提案されている。RMSEA=√Max[(χ2-df)/{df(N-1)},0]において、0.05以下ならば良好、0.1以上であればNG、その間はグレーゾーンとされている。
構造方程式モデリングの計算方法について、一つの好ましいモデルであるRAM(Reticular Action Model)に基づいて説明したが、構造方程式モデリングの計算方法はRAMに限定されるものではなく、通常の構造方程式モデリング(共分散構造分析)に用いられる他の手法であってもよい。ズレの評価基準やモデルの適合度の評価についても、上述のものに限定されるものではなく、通常の構造方程式モデリング(共分散構造分析)に用いられる他の手法であってもよい。例えば、重みなし最小二乗法、一般化最小二乗法、ADF(漸近的分布非依存法)、FIML(完全情報最尤推定法)を用いることができる。
[アンケート調査]
地域に関するアンケート調査を行った。調査方法は、Web上で回答するインターネット調査であり、対象者は、首都圏(一都三県)に居住する調査モニター登録者であり、地域・性別・年齢層ごとに回答者数を計画し、計654名の有効回答を得た。評価項目・ワーディングは以下のとおりである。特に、「不満度」と「魅力度」を別々の項目として評価させた点に特徴がある。
不満度については、「あなたがこのまちに対して感じる不満は、どの程度ですか。いいところはさておき、不満に感じている点だけを考え、その大きさを評価してください。」という質問に対して、「大いに不満がある」−「やや不満がある」−「あまり不満はない」−「まったく不満はない」の4段階で評価させた。
魅力度については、「あなたがこのまちに対して感じる魅力はどの程度ですか。不満な点には目をつぶって、魅力に感じている点だけを考え、その大きさを評価してください。」という質問に対して、「大いに魅力がある」−「やや魅力がある」−「あまり魅力はない」−「まったく魅力はない」の4段階で評価させた。
総合評価については、「住みよい」「好ましい」「愛着がある」「住み続けたい」の4通りについて、全て5段階の両極尺度で評価させた。
個別評価については、「空気や路上きれい」、「景観がよい」、「事故犯罪に安全」、「災害に安全」、「騒音振動気にならない」、「通勤通学買い物便利」、「交流活発」、「自然に親しめる」、「歴史情緒ある」、「生活施設充実」、「文化的に豊か」、「住環境として豊か」、「安全」、「便利」、「近所づきあい満足」の15項目について、全て5段階の両極尺度で評価させた。
[アンケート調査装置]
アンケート調査及び調査結果の取得は、各被験者のコンピュータ端末とはコンピュータネットワーク(インターネット)を介してデータのやり取りが可能なように接続されたアンケート調査装置によって行われる。アンケート調査装置は、一つ又は複数のコンピュータを主体として構成され、記憶手段、表示手段、入力手段、出力手段、演算処理手段等を備えている。上記各質問は各被験者のコンピュータ端末の表示手段に表示され、各被験者がコンピュータ端末から入力手段によって回答を入力すると、入力情報はコンピュータネットワークを介してアンケート調査装置に送信され、アンケート調査装置の記憶手段に記憶される。各入力情報は数値化されており、アンケート調査装置の記憶手段には数値化された回答結果が観測変数の評価データとして記憶される。
[調査結果分析装置]
アンケート調査装置によって取得された評価データを用いて、調査結果分析装置によって分析が行われる。調査結果分析装置は、一つ又は複数のコンピュータを主体として構成され、記憶手段、表示手段、入力手段、出力手段、演算処理手段等を備えている。調査結果分析装置とアンケート調査装置を構成する一つ又は複数のコンピュータは一部あるいは全部において共通していてもよい。調査結果分析装置は因果モデル分析装置を含む。因果モデル分析装置は、パス設定手段、パス係数推定手段、表示手段を有しており、因果モデル分析装置によってパス図が作成されて、表示手段に表示される。
(1)パス図を作成する。パス図作成手段の変数配置手段によって、表示手段に図16に示すように変数を配置して表示させ、矢線設定手段で片側矢線、両側矢線を適宜設定する。ここでは、「災害に安全」、「事故犯罪に安全」、「騒音振動気にならない」、「近所づきあい満足」、「生活施設充実」、「通勤通学買い物便利」、「空気や路上きれい」、「文化的に豊か」、「住環境として豊か」、「交流活発」、「景観がよい」の11の個別項目の観測変数、不満に関する潜在変数および観測変数、魅力に関する潜在変数および観測変数、四つの総合評価に関する観測変数を配置させて表示手段に表示させた。複数の個別項目の観測変数の一部から総合不満の潜在変数へ片側矢線が設定され、複数の個別項目の観測変数の一部から総合魅力の潜在変数へ片側矢線が設定され、総合不満の潜在変数及び総合魅力の潜在変数の双方から四つの総合評価の観測変数へそれぞれ片側矢線が設定され、総合不満の潜在変数と総合魅力の潜在変数の間には双方から片側矢線が設定されている。総合不満の潜在変数から観測変数へ片側矢線が、総合魅力の潜在変数から観測変数へ片側矢線が設定されている。全ての複数の個別項目の観測変数間には、両側矢線が設定されているが、図では省略されている。四つの総合評価の残差間には両側矢線が設定されている。
(2)パス図作成手段は観測変数の共分散行列の作成手段を有し、共分散行列作成手段は、記憶手段に記憶された観測変数の数値化されたデータ(N=654のデータ)を用いて共分散行列Sを作成する(図17)。
(3)未知数を適当な初期値としてパス係数行列Aを作成する(図18)。「魅力度(潜在変数)→総合魅力(観測変数)」「不満度(潜在変数)→総合不満(観測変数)」のパス係数はアプリオリに1に固定する。その他の矢線に対応するパス係数を未知数(下線)として、適当な初期値を入力する。
(4)未知数を適当な初期値として残差共分散行列Ceを作成する(図19)。ここでは、全ての両側矢線に対応する共分散を未知数(下線)としている。対角要素(分散)も全て未知数(下線)としている。他の変数から影響を受けない観測変数の場合、ei=xiであるので、残差の共分散はその変数の共分散である。観測変数の共分散は(2)でSの要素として計算済みなので、その値を初期値として入力している。その他の未知数には、適当な初期値を入力している。尚、最尤法の場合、外生観測変数間共分散の推定値は標本値に一致することが証明されているので、ここでは計算効率のために標本共分散の値を初期値としているが、初期値のおき方はこれに限定されるものではない。
(5)式8の右辺:(I−A)-1
Ce{(I−A)-1}’ を計算する。図20において、最初の2行・2列を除いた太線で囲んだ部分がΣとなる。
(6)SとΣからχ2を計算する。N=654、n=17、(2)のSと、(5)のΣを、式10に代入する。χ2 = 6836.323となる。
(7)χ2が最小となる未知数の値を求める。(3)、(4)で下線を設けた未知数を初期値から動かし、χ2が最小になる値を探索する。ここでは、「準ニュートン法」という数値計算法により解を求めた。
(8)計算の結果
χ2=100.270で最小値となった。得られたパス係数行列Aを図21に示す。得られた残差共分散行列Ceを図22に示す。パス係数行列A、残差共分散行列Ce共に、下線部の未知数として(3)、(4)とは異なる値が求められていることがわかる。
(9)適合度の評価は以下のとおりである。
未知数の数:m=104(Ceの非対角成分は対称行列であることに注意)。
観測変数の数:n=17。
自由度:n(n+1)/2-m=49。
適合度検定:p値<0.0001 (許容されないのはN>数百とデータ数が多いため)。
χ2/df=2.046 (一般的には良好といえる)。
RMSEA=0.040 (非常に良好といえる)。
(10)モデルの内容の解釈
適合度は比較的良好であるので、このモデルの内容を解釈してよいと判断する。具体的には、(8)で求められたパス係数推定値の符号・大きさを主に考察する。ここで作成されたパス図は、図11に示すパス図である。
同様の手法で図15に示すパス図を作成することができる。図15に示すモデル構成では、個別項目にも階層性(総合的な項目を上位とする)を持たせてある。不満―魅力間には双方向パスを設けたが、不満→魅力のパス係数がほぼ0となった。このことから、魅力は不満を低減させるが、不満は魅力に影響しないと考えられる。不満・魅力から愛着への影響も興味深い。不満は「住みよい」、「好ましい」経由で愛着を下げるが、直接効果はほぼ0である。一方、魅力は直接的に愛着を上げる効果がある。
図23は、個別項目については魅力・不満への総合効果、総合評価については魅力・不満からの総合効果を縦横の軸にとって図示したものである。主に不満に影響する項目を「当たり前品質」、魅力に影響する項目を「魅力的品質」、両者に影響する項目を「一元品質」と解釈できる。また、総合評価への影響は、いずれの不満よりも魅力の方が大きい。不満解消以上に、現状の魅力を守ることや、魅力づくり、魅力発見の取り組みが大切であることを示唆する結果となっている。また、図23は、因子分析における因子負荷量布置図と同様の見方をすることができる。例えば、原点からの距離(ベクトルの大きさ)は、「事故犯罪安全」が「交流活発」より大きいが、「住みよい」への正射影は逆転することから、「住みよい」への影響は「交流活発」の方が大きいことが分かる。
本発明は、満足度調査や意識調査等の調査結果の分析に用いることができる。例えば、モデルにおいて推定されたパス係数を用いて、魅力・不満への各項目の効果を縦横の軸にとって布置図を作成することができる。
本発明に係る分析モデルの基本構造を示す図である。 魅力評価、不満評価に観測変数を用いる場合を示す図である。 魅力評価、不満評価に潜在変数を用いる場合を示す図である。 総合評価に一つの潜在変数を用いる場合を示す図である。 総合評価に複数の潜在変数を用いる場合を示す図である。 個別項目に潜在変数を用いる場合を示す図である。 個別項目間の相関関係を、背後に潜在変数を置くことで説明する図である。 第1モデルを示すパス図である。 第2モデルを示すパス図である。 第3モデルを示すパス図である。 第4モデルを示すパス図である。 第5モデルを示すパス図である。 第6モデルを示すパス図である。 第7モデルを示すパス図である。 第8モデルを示すパス図である。 パス図を示す図である。 観測変数の共分散行列Sを示す図である。 未知数を適当な初期値としたパス係数行列Aを示す図である。 未知数を適当な初期値とした残差共分散行列Ceを示す図である。 式(8)の右辺の計算結果を示す図である。 得られたパス係数行列Aを示す図である。 得られた残差共分散行列Ceを示す図である。 不満と魅力のポートフォリオを示す図である。

Claims (16)

  1. 評価対象に対する数値化された評価データを用いた構造方程式モデリングにおける因果モデル分析装置であって、因果モデル分析の変数には、複数の個別項目、ネガティブ面総合評価、ポジティブ面総合評価、一つ又は複数の総合評価が含まれ、数値化された評価データには、複数の個別項目に対する評価データ、ネガティブ面総合評価データ、ポジティブ面総合評価データ、一つ又は複数の総合評価データが含まれ、
    該因果モデル分析装置は、
    個別項目の全部又は一部からネガティブ面総合評価および/あるいはポジティブ面総合評価へ、ネガティブ面総合評価および/あるいはポジティブ面総合評価から一つ又は複数の総合評価の全部又は一部へ片側矢線を設定するパス設定手段と、
    前記数値化された評価データを用いて、前記パス設定手段で設定された片側矢線のパス係数を推定するパス係数推定手段と、
    を有することを特徴とする因果モデル分析装置。
  2. パス設定手段は、ネガティブ面総合評価とポジティブ面総合評価の間に双方あるいは一方から片側矢線を設定することを特徴とする請求項1に記載の因果モデル分析装置。
  3. パス設定手段は、個別項目間の全部又は一部に両側矢線あるいは/および片側矢線を設定し、パス係数推定手段は個別項目間に設定した前記両側矢線あるいは/および片側矢線の共分散あるいは/およびパス係数を推定することを特徴とする請求項1,2いずれかに記載の因果モデル分析装置。
  4. パス設定手段は、総合評価が複数の場合に、総合評価間の全部又は一部に両側矢線あるいは/および片側矢線を設定し、パス係数推定手段は総合評価間に設定した前記両側矢線あるいは/および片側矢線の共分散あるいは/およびパス係数を推定することを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の因果モデル分析装置。
  5. パスが設定される各変数は、観測変数および/あるいは潜在変数であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の因果モデル分析装置。
  6. ネガティブ面総合評価とポジティブ面総合評価は観測変数及び潜在変数であり、パス設定手段は、個別項目の全部又は一部からネガティブ面総合評価の潜在変数および/あるいはポジティブ面総合評価の潜在変数へ、ネガティブ面総合評価の潜在変数および/あるいはポジティブ面総合評価の潜在変数から一つ又は複数の総合評価の全部又は一部へ、ネガティブ面総合評価の潜在変数からネガティブ面総合評価の観測変数へ、ポジティブ面総合評価の潜在変数からポジティブ面総合評価の観測変数へ片側矢線を設定することを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の因果モデル分析装置。
  7. パス設定手段は、ネガティブ面総合評価の潜在変数とポジティブ面総合評価の潜在変数の間に双方あるいは一方から片側矢線を設定することを特徴とする請求項6に記載の因果モデル分析装置。
  8. 評価対象に対する数値化された評価データを用いた構造方程式モデリングにおける因果モデル分析方法であって、因果モデル分析の変数には、複数の個別項目、ネガティブ面総合評価、ポジティブ面総合評価、一つ又は複数の総合評価が含まれ、数値化された評価データには、複数の個別項目に対する評価データ、ネガティブ面総合評価データ、ポジティブ面総合評価データ、一つ又は複数の総合評価データが含まれ、
    該因果モデル分析方法は、
    個別項目の全部又は一部からネガティブ面総合評価および/あるいはポジティブ面総合評価へ、ネガティブ総合評価および/あるいはポジティブ総合評価から一つ又は複数の総合評価の全部又は一部へ片側矢線を設定するパス設定ステップと、
    前記数値化された評価データを用いて、前記パス設定手段で設定された片側矢線のパス係数を推定するパス係数推定ステップと、
    を有することを特徴とする因果モデル分析方法。
  9. パス設定ステップは、ネガティブ面総合評価とポジティブ面総合評価の間に双方あるいは一方から片側矢線を設定することを含むことを含む特徴とする請求項8に記載の因果モデル分析方法。
  10. パス設定ステップは、個別項目間の全部又は一部に両側矢線あるいは/および片側矢線を設定することを含み、パス係数推定ステップは個別項目間に設定された前記両側矢線あるいは/および片側矢線の共分散あるいは/およびパス係数を推定することを含むことを特徴とする請求項8,9いずれかに記載の因果モデル分析方法。
  11. パス設定ステップは、総合評価が複数の場合に、総合評価間の全部又は一部に両側矢線あるいは/および片側矢線を設定することを含み、パス係数推定ステップは総合評価間に設定された前記両側矢線あるいは/および片側矢線の共分散あるいは/およびパス係数を推定することを含むことを特徴とする請求項8乃至10いずれかに記載の因果モデル分析方法。
  12. パスが設定される各変数は、観測変数および/あるいは潜在変数であることを特徴とする請求項8乃至11いずれかに記載の因果モデル分析方法。
  13. ネガティブ面総合評価とポジティブ面総合評価は観測変数及び潜在変数であり、パス設定ステップは、個別項目の全部又は一部からネガティブ面総合評価の潜在変数および/あるいはポジティブ面総合評価の潜在変数へ、ネガティブ面総合評価の潜在変数および/あるいはポジティブ面総合評価の潜在変数から一つ又は複数の総合評価の全部又は一部へ、ネガティブ面総合評価の潜在変数からネガティブ面総合評価の観測変数へ、ポジティブ面総合評価の潜在変数からポジティブ面総合評価の観測変数へ片側矢線を設定することを特徴とする請求項8乃至12いずれかに記載の因果モデル分析方法。
  14. パス設定ステップは、ネガティブ面総合評価の潜在変数とポジティブ面総合評価の潜在変数の間に双方あるいは一方から片側矢線を設定することを含むことを特徴とする請求項13に記載の因果モデル分析方法。
  15. 請求項8乃至14いずれかに記載のステップをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  16. 請求項8乃至14いずれかに記載のステップをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムを記録させたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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