従来の移動通信システムでは、無線回線制御局RNCが、移動局UEから無線基地局NodeBに対する上りリンクにおいて、無線基地局NodeBの無線リソースや、上りリンクにおける干渉量や、移動局UEの送信電力や、移動局UEの送信処理性能や、上位のアプリケーションが必要とする伝送速度等を鑑みて、個別チャネルの伝送速度を決定し、レイヤ3(Radio Resource Control Layer)のメッセージによって、移動局UE及び無線基地局NodeBのそれぞれに対して、決定した個別チャネルの伝送速度を通知するように構成されている。
ここで、無線回線制御局RNCは、無線基地局NodeBの上位に存在し、無線基地局NodeBや移動局UEを制御する装置である。
一般的に、データ通信は、音声通話やTV通話と比べて、トラヒックがバースト的に発生することが多く、本来は、データ通信に用いられるチャネルの伝送速度を高速に変更することが望ましい。
しかしながら、無線回線制御局RNCは、図13に示すように、通常、多くの無線基地局NodeBを統括して制御しているため、従来の移動通信システムでは、処理負荷や処理遅延等の理由により、高速な(例えば、1〜100ms程度の)チャネルの伝送速度の変更制御を行うことは困難であるという問題点があった。
また、従来の移動通信システムでは、高速なチャネルの伝送速度の変更制御を行うことができたとしても、装置の実装コストやネットワークの運用コストが大幅に高くなるという問題点があった。
そのため、従来の移動通信システムでは、数100ms〜数sオーダーでのチャネルの伝送速度の変更制御を行うのが通例である。
したがって、従来の移動通信システムでは、図14(a)に示すように、バースト的なデータ送信を行う場合、図14(b)に示すように、低速、高遅延及び低伝送効率を許容してデータを送信するか、又は、図14(c)に示すように、高速通信用の無線リソースを確保して、空き時間の無線帯域リソースや無線基地局NodeBにおけるハードウェアリソースが無駄になるのを許容してデータを送信することとなる。
ただし、図14において、縦軸の無線リソースには、上述の無線帯域リソース及びハードウェアリソースの両方が当てはめられるものとする。
そこで、第3世代移動通信システムの国際標準化団体である「3GPP」及び「3GPP2」において、無線リソースを有効利用するために、無線基地局NodeBと移動局UEとの間のレイヤ1及びMACサブレイヤ(レイヤ2)における高速な無線リソース制御方法が検討されてきた。以下、かかる検討又は検討された機能を総称して「上り回線エンハンスメント(EUL:Enhanced Uplink)」と呼ぶこととする。
従来から「上り回線エンハンスメント」の中で検討されてきた無線リソース制御方法は、以下のように大きく3つに分類され得る。以下、かかる無線リソース制御方法について概説する。
第1に、「Time & Rate Control」と呼ばれる無線リソース制御方法が検討されている。
かかる無線リソース制御方法では、無線基地局NodeBが、所定のタイミング毎に、ユーザデータの送信を許可する移動局UE及びユーザデータの伝送速度を決定し、移動局IDと共に、ユーザデータの伝送速度(又は、ユーザデータの最大許容伝送速度)に係る情報を報知する。
そして、無線基地局NodeBによって指定された移動局UEは、指定されたタイミング及び伝送速度(又は、最大許容伝送速度の範囲内)で、ユーザデータの送信を行う。
第2に、「Rate Control per UE」と呼ばれる無線リソース制御方法が検討されている。
かかる無線リソース制御方法では、各移動局UEが、無線基地局NodeBに対して送信すべきユーザデータがあれば当該ユーザデータを送信できるが、当該ユーザデータの最大許容伝送速度に関しては、送信フレーム毎又は複数の送信フレーム毎に、無線基地局NodeBによって決定されて各移動局UEに通知されたものを用いる。
ここで、無線基地局NodeBは、当該最大許容伝送速度を通知する際は、そのタイミングにおける最大許容伝送速度そのもの、若しくは、当該最大許容伝送速度の相対値(例えば、Upコマンド/Downコマンド/Holdコマンドの3値)を通知する。
第3に、「Rate Control per Cell」と呼ばれる無線リソース制御方法が検討されている。
かかる無線リソース制御方法では、無線基地局NodeBが、通信中の移動局UEに共通なユーザデータの伝送速度、又は、当該伝送速度を計算するために必要な情報を報知し、各移動局が、受信した情報に基づいて、ユーザデータの伝送速度を決定する。
「Time & Rate Control」及び「Rate Control per UE」は、下りリンクにおける制御信号による負荷の増大や、無線基地局NodeBによる制御負荷の増大という問題点はあるものの、理想的には、上りリンクにおける無線容量を改善させるために最も良い制御方法となり得る。
特に、「Rate Control per UE」では、無線基地局NodeBが、移動局UEに対して、最大許容伝送速度そのものを通知するための絶対速度制御チャネル(AGCH:Absolute Grant CHannel)、及び、Upコマンド/Downコマンド/Holdコマンドを通知するための相対速度制御チャネル(RGCH:Relative Grant CHannel)を送信するように構成されている。ここで、無線基地局NodeBが、移動局UEに対して、相対速度制御チャネル(RGCH)の送信を多用することによって、上りユーザデータの伝送速度を制御するための信号がシンプルになるため、伝送速度制御コマンドが下りリンクに与える影響は少ない。
Upコマンド/Downコマンド/Holdコマンドを用いた伝送速度制御方法としては、例えば、非特許文献1に示すように、直前のハイブリッドARQのプロセスにおける伝送速度を基準にして、上昇や低下や保持を指示する方法が一般的である(図15参照)。
また、各セル(図16におけるセル#3)が、他セル(図16におけるセル#4)をサービングセルとする移動局(非サービング移動局、図16における移動局UE)による干渉電力が大きくなった場合に、当該移動局が送信する上りユーザデータの伝送速度を低下させるように指示する伝送速度制御コマンドを、相対速度制御チャネル(RGCH)を介して通知する。かかる伝送速度制御コマンドは、サービングセルセット(図16におけるセル#4乃至セル#6)によって送信されるの相対速度制御チャネル(RGCH)と異なり、「Down」と「Don’t care」の2種類の値を取り得る。
ここで、非特許文献2に示すように、移動局UEは、サービングセル及び1つ以上の非サービングセルとの間で通信を行う場合には、1つでも「Down」コマンドを受信した場合には、かかる「Down」を優先させるように構成されている。
3GPP TSG RAN R2-050229
3GPP TSG RAN TS25.309 v.6.1.0
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成)
図1乃至図8を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成について説明する。なお、本実施形態に係る移動通信システムは、図13に示すように、複数の無線基地局NodeB#1乃至#5と、無線回線制御局RNCとを具備している。
本実施形態に係る移動通信システムでは、移動局UEが、上りリンクにおいて、データブロック単位で無線基地局NodeBに対して送信するユーザデータの伝送速度を制御するように構成されている。
また、本実施形態に係る移動通信システムでは、下りリンクにおいて「HSDPA」が用いられており、上りリンクにおいて「EUL(上り回線エンハンスメント)」が用いられている。なお、「HSDPA」及び「EUL」の両者において、HARQによる再送制御(Nプロセスストップアンドウエイト)が行われるものとする。
したがって、上りリンクにおいて、エンハンスト個別物理データチャネル(E-DPDCH:Enhanced Dedicated Physical Data Channel)及びエンハンスト個別物理制御チャネル(E-DPCCH:Enhanced Dedicated Physical Control Channel)から構成されるエンハンスト個別物理チャネル(E-DPCH:Enhanced Dedicated Physical Channel)と、個別物理データチャネル(DPDCH:Dedicated Physical Data Channel)及び個別物理制御チャネル(DPCCH:Dedicated Physical Control Channel)から構成される個別物理チャネル(DPCH:Dedicated Physical Channel)とが用いられている。
ここで、エンハンスト個別物理制御チャネル(E-DPCCH)は、E-DPDCHの送信フォーマット(送信ブロックサイズ等)を規定するための送信フォーマット番号や、HARQに関する情報(再送回数等)や、スケジューリングに関する情報(移動局UEにおける送信電力やバッファ滞留量等)等のEUL用制御データを送信する。
また、エンハンスト個別物理データチャネル(E-DPDCH)は、エンハンスト個別物理制御チャネル(E-DPCCH)にマッピングされており、当該エンハンスト個別物理制御チャネル(E-DPCCH)で送信されるEUL用制御データに基づいて、移動局UE用のユーザデータを送信する。
個別物理制御チャネル(DPCCH)は、RAKE合成やSIR測定等に用いられるパイロットシンボルや、上り個別物理データチャネル(DPDCH)の送信フォーマットを識別するためのTFCI(Transport Format Combination Indicator)や、下りリンクにおける送信電力制御ビット等の制御データを送信する。
また、個別物理データチャネル(DPDCH)は、個別物理制御チャネル(DPCCH)にマッピングされており、当該個別物理制御チャネル(DPCCH)で送信される制御データに基づいて、移動局UE用のユーザデータを送信する。ただし、移動局UEにおいて送信すべきユーザデータが存在しない場合には、個別物理データチャネル(DPDCH)は送信されないように構成されていてもよい。
また、上りリンクでは、HSPDAが適用されている場合に必要な高速個別物理制御チャネル(HS-DPCCH:High Speed Dedicated Physical Control Channel)や、ランダムアクセスチャネル(RACH)も用いられている。
高速個別物理制御チャネル(HS-DPCCH)は、下り品質識別子(CQI:Channel Quality Indicator)や、高速個別物理データチャネル用送達確認信号(Ack又はNack)を送信する。
図1に示すように、本実施形態に係る移動局UEは、バスインターフェース31と、呼処理部32と、ベースバンド処理部33と、RF部34と、送受信アンテナ36とを具備している。
ただし、かかる機能は、ハードウェアとして独立して存在していてもよいし、一部又は全部が一体化していてもよいし、ソフトウェアのプロセスによって構成されていてもよい。
バスインターフェース31は、呼処理部32から出力されたユーザデータを他の機能部(例えば、アプリケーションに関する機能部)に転送するように構成されている。また、バスインターフェース31は、他の機能部(例えば、アプリケーションに関する機能部)から送信されたユーザデータを呼処理部32に転送するように構成されている。
呼処理部32は、ユーザデータを送受信するための呼制御処理を行うように構成されている。
ベースバンド信号処理部33は、RF部34から送信されたベースバンド信号に対して、逆拡散処理やRAKE合成処理やFEC復号処理を含むレイヤ1処理と、MAC-e処理やMAC-d処理を含むMAC処理と、RLC処理とを施して取得したユーザデータを呼処理部32に送信するように構成されている。
また、ベースバンド信号処理部33は、呼処理部32から送信されたユーザデータに対してRLC処理やMAC処理やレイヤ1処理を施してベースバンド信号を生成してRF部34に送信するように構成されている。
なお、ベースバンド信号処理部33の具体的な機能については後述する。RF部34は、送受信アンテナ35を介して受信した無線周波数帯の信号に対して、検波処理やフィルタリング処理や量子化処理等を施してベースバンド信号を生成して、ベースバンド信号処理部33に送信するように構成されている。また、RF部34は、ベースバンド信号処理部33から送信されたベースバンド信号を無線周波数帯の信号に変換するように構成されている。
図2に示すように、ベースバンド信号処理部33は、RLC処理部33aと、MAC-d処理部33bと、MAC-e処理部33cと、レイヤ1処理部33dとを具備している。
RLC処理部33aは、呼処理部32から送信されたユーザデータに対して、レイヤ2の上位レイヤにおける処理を施して、MAC-d処理部33bに送信するように構成されている。
MAC-d処理部33bは、チャネル識別子ヘッダを付与し、上りリンクにおける送信電力の限度に基づいて、上りリンクにおける送信フォーマットを作成するように構成されている。
図3に示すように、MAC-e処理部33cは、E-TFC選択部33c1と、HARQ処理部33c2とを具備している。
E-TFC選択部33c1は、無線基地局NodeBから送信されたスケジューリング信号に基づいて、エンハンスト個別物理データチャネル(E-DPDCH)及びエンハンスト個別物理制御チャネル(E-DPCCH)の送信フォーマット(E-TFC)を決定するように構成されている。
また、E-TFC選択部33c1は、決定した送信フォーマットについての送信フォーマット情報(送信データブロックサイズや、エンハンスト個別物理データチャネル(E-DPDCH)と個別物理制御チャネル(DPCCH)との送信電力比等)をレイヤ1処理部33dに送信すると共に、決定した送信データブロックサイズ又は送信電力比をHARQ処理部33c2に送信する。
ここで、スケジューリング信号は、当該移動局UEにおけるユーザデータの最大許容伝送速度(例えば、最大許容送信データブロックサイズや、エンハンスト個別物理データチャネル(E-DPDCH)と個別物理制御チャネル(DPCCH)との送信電力比の最大値(最大許容送信電力比)等)や、伝送速度制御コマンド(例えば、Upコマンド/Downコマンド/Holdコマンド)を含むものである。
すなわち、スケジューリング信号は、絶対速度制御チャネル(AGCH)によって通知される当該移動局UEの最大許容伝送速度や、相対速度制御チャネル(RGCH)によって通知される伝送速度制御コマンド等である。
本明細書において、特段の断りがない場合、最大許容伝送速度には、最大許容伝送速度に関するパラメータが含まれるものとする。
かかるスケジューリング信号は、当該移動局UEが在圏しているセクタにおいて報知されている情報であり、当該セクタに在圏している全ての移動局、又は、当該セクタに在圏している特定グループの移動局に対する制御情報を含む。
E-TFC選択部33c1は、サービングセルによって通知された伝送速度制御コマンド(例えば、Upコマンド/Downコマンド/Holdコマンド)や、非サービングセルによって通知された伝送速度制御コマンド(Downコマンド/Don’t careコマンド)に従って、所定の送信時間間隔(TTI)における上りユーザデータの伝送速度を変更することによって、次の送信時間間隔(TTI)における上りユーザデータの伝送速度を決定するように構成されている。かかる上りユーザデータの伝送速度の決定方法の詳細については、後述する。
HARQ処理部33c2は、「Nプロセスのストップアンドウエイト」のプロセス管理を行い、無線基地局NodeBから受信される送達確認信号(上りデータ用のAck/Nack)に基づいて、上りリンクにおけるユーザデータの伝送を行うように構成されている。
具体的には、HARQ処理部33c2は、レイヤ1処理部33dから入力されたCRC結果に基づいて下りユーザデータの受信処理が成功したか否かについて判定する。そして、HARQ処理部33c2は、かかる判定結果に基づいて送達確認信号(下りユーザデータ用のAck又はNack)を生成して、レイヤ1処理部33dに送信する。また、HARQ処理部33c2は、上述の判定結果がOKであった場合、レイヤ1処理部33dから入力された下りユーザデータをMAC-d処理部33dに送信する。
図4に示すように、本実施形態に係る無線基地局NodeBは、HWYインターフェース11と、ベースバンド信号処理部12と、呼制御部13と、1つ又は複数の送受信部14と、1つ又は複数のアンプ部15と、1つ又は複数の送受信アンテナ16とを備える。
HWYインターフェース11は、無線回線制御局RNCとのインターフェースである。具体的には、HWYインターフェース11は、無線回線制御局RNCから、下りリンクを介して移動局UEに送信するユーザデータを受信して、ベースバンド信号処理部12に入力するように構成されている。また、HWYインターフェース11は、無線回線制御局RNCから、無線基地局NodeBに対する制御データを受信して、呼制御部13に入力するように構成されている。
また、HWYインターフェース11は、ベースバンド信号処理部12から、上りリンクを介して移動局UEから受信した上りリンク信号に含まれるユーザデータを取得して、無線回線制御局RNCに送信するように構成されている。さらに、HWYインターフェース11は、無線回線制御局RNCに対する制御データを呼制御部13から取得して、無線回線制御局RNCに送信するように構成されている。
ベースバンド信号処理部12は、HWYインターフェース11から取得したユーザデータに対して、MACレイヤ処理及びレイヤ1処理を施してベースバンド信号を生成して、送受信部14に転送するように構成されている。
ここで、下りリンクにおけるMACレイヤ処理には、スケジューリング処理や伝送速度制御処理等が含まれる。また、下りリンクにおけるレイヤ1処理には、ユーザデータのチャネル符号化処理や拡散処理等が含まれる。
また、ベースバンド信号処理部12は、送受信部14から取得したベースバンド信号に対して、MACレイヤ処理及びレイヤ1処理を施してユーザデータを抽出して、HWYインターフェース11に転送するように構成されている。
ここで、上りリンクにおけるMACレイヤ処理には、MAC制御処理やヘッダ廃棄処理等が含まれる。また、下りリンクにおけるレイヤ1処理には、逆拡散処理やRAKE合成処理や誤り訂正復号処理等が含まれる。
なお、ベースバンド信号処理部12の具体的な機能については後述する。また、呼制御部13は、HWYインターフェース11から取得した制御データに基づいて呼制御処理を行うものである。
送受信部14は、ベースバンド信号処理部12から取得したベースバンド信号を無線周波数帯の信号(下りリンク信号)に変換する処理を施してアンプ部15に送信するように構成されている。また、送受信部14は、アンプ部15から取得した無線周波数帯の信号(上りリンク信号)をベースバンド信号に変換する処理を施してベースバンド信号処理部12に送信するように構成されている。
アンプ部15は、送受信部14から取得した下りリンク信号を増幅して、送受信アンテナ16を介して移動局UEに送信するように構成されている。また、アンプ部15は、送受信アンテナ16によって受信された上りリンク信号を増幅して、送受信部14に送信するように構成されている。
図5に示すように、ベースバンド信号処理部12は、RLC処理部121と、MAC-d処理部122と、MAC-e及びレイヤ1処理部123とを具備している。
MAC-e及びレイヤ1処理部123は、送受信部14から取得したベースバンド信号に対して、逆拡散処理やRAKE合成処理やHARQ処理等を行うように構成されている。
MAC-d処理部122は、MAC-e及びレイヤ1処理部123からの出力信号に対して、ヘッダの廃棄処理等を行うように構成されている。
RLC処理部121は、MAC-d処理部122に対して、RLCレイヤにおける再送制御処理やRLC-SDUの再構築処理等を行うように構成されている。
ただし、これらの機能は、ハードウエアで明確に分けられておらず、ソフトウエアによって実現されていてもよい。
図6に示すように、MAC-e及びレイヤ1処理部(上りリンク用構成)123は、DPCCH RAKE部123aと、DPDCH RAKE部123bと、E-DPCCH RAKE部123cと、E-DPDCH RAKE部123dと、HS-DPCCH RAKE部123eと、RACH処理部123fと、TFCIデコーダ部123gと、バッファ123h、123mと、再逆拡散部123i、123nと、FECデコーダ部123j、123pと、E-DPCCHデコーダ部123kと、MAC-e機能部123lと、HARQバッファ123oと、MAC-hs機能部123qとを具備している。
E-DPCCH RAKE部123cは、送受信部14から送信されたベースバンド信号内のエンハンスト個別物理制御チャネル(E-DPCCH)に対して、逆拡散処理と、個別物理制御チャネル(DPCCH)に含まれているパイロットシンボルを用いたRAKE合成処理を施すように構成されている。
E-DPCCHデコーダ部123kは、E-DPCCH RAKE部123cのRAKE合成出力に対して復号処理を施して、送信フォーマット番号や、HARQに関する情報や、スケジューリングに関する情報等を取得してMAC-e機能部123lに入力するように構成されている。
E-DPDCH RAKE部123dは、送受信部14から送信されたベースバンド信号内のエンハンスト個別物理データチャネル(E-DPDCH)に対して、MAC-e機能部123lから送信された送信フォーマット情報(コード数)を用いた逆拡散処理と、個別物理制御チャネル(DPCCH)に含まれているパイロットシンボルを用いたRAKE合成処理を施すように構成されている。
バッファ123mは、MAC-e機能部123lから送信された送信フォーマット情報(シンボル数)に基づいて、E-DPDCH RAKE部123dのRAKE合成出力を蓄積するように構成されている。
再逆拡散部123nは、MAC-e機能部123lから送信された送信フォーマット情報(拡散率)に基づいて、バッファ123mに蓄積されているE-DPDCH RAKE部123dのRAKE合成出力に対して、逆拡散処理を施すように構成されている。
HARQバッファ123oは、MAC-e機能部123lから送信された送信フォーマット情報に基づいて、再逆拡散部123nの逆拡散処理出力を蓄積するように構成されている。
FECデコーダ部123pは、MAC-e機能部123lから送信された送信フォーマット情報(送信データブロックサイズ)に基づいて、HARQバッファ123oに蓄積されている再逆拡散部123nの逆拡散処理出力に対して、誤り訂正復号処理(FEC復号処理)を施すように構成されている。
MAC-e機能部123lは、E-DPCCHデコーダ部123kから取得した送信フォーマット番号やHARQに関する情報やスケジューリングに関する情報等に基づいて送信フォーマット情報(コード数やシンボル数や拡散率や送信データブロックサイズ等)を算出して出力するように構成されている。
また、MAC-e機能部123lは、図7に示すように、受信処理命令部123l1と、HARQ管理部123l2と、スケジューリング部123l3とを具備している。
受信処理命令部123l1は、E-DPCCHデコーダ部123kから入力された送信フォーマット番号やHARQに関する情報やスケジューリングに関する情報や、FECデコーダ部123pから入力されたユーザデータ及びCRC結果を、HARQ管理部123l2に送信するように構成されている。
また、受信処理命令部123l1は、E-DPCCHデコーダ部123kから入力されたスケジューリングに関する情報を、スケジューリング部123l3に送信するように構成されている。
さらに、受信処理命令部123l1は、E-DPCCHデコーダ部123kから入力された送信フォーマット番号に対応する送信フォーマット情報を出力するように構成されている。
受信処理命令部123l1は、当該無線基地局NodeBと接続中の移動局UEにおけるユーザデータの送信データブロックサイズを管理するように構成されている。
また、受信処理命令部123l1は、各移動局UEにおける送信データブロックサイズに基づいて、バッファ123に命令して、所要サイズのバッファを確保する。
HARQ管理部123l2は、FECデコーダ部123pから入力されたCRC結果に基づいてユーザデータの受信処理が成功したか否かについて判定する。そして、HARQ管理部123l2は、かかる判定結果に基づいて送達確認信号(Ack又はNack)を生成して、ベースバンド信号処理部12の下りリンク用構成に送信する。また、HARQ管理部123l2は、上述の判定結果がOKであった場合、FECデコーダ部123pから入力された上りユーザデータを無線回線制御局RNCに送信する。
また、HARQ管理部123l2は、上述の判定結果がOKである場合には、HARQバッファ123oに蓄積されている軟判定情報をクリアする。一方、HARQ管理部123l2は、上述の判定結果がNGである場合には、HARQバッファ123oに、上りユーザデータを蓄積する。
また、HARQ管理部123l2は、上述の判定結果を受信処理命令部123l1に転送し、受信処理命令部123l1は、受信した判定結果に基づいて、次のTTIに備えるべきハードウェアリソースを、E-DPDCH RAKE部123d及びバッファ123mに通知する。
また、受信処理命令部123l1は、HARQ管理部123l2に対して、HARQバッファ123oのリソース確保のための通知を行う。
また、受信処理命令部123l1は、バッファ123m及びFECデコーダ部123pに対して、送信時間間隔(TTI)毎に、バッファ123mに蓄積されているユーザデータがある場合には、HARQバッファ123oに蓄積されている当該TTIに該当するプロセスにおける上りユーザデータと新規に受信した上りユーザデータとを加算した後に、FEC復号処理を行うように、HARQバッファ123o及びFECデコーダ部123pに指示する。
また、スケジューリング部123l3は、無線基地局NodeBの上りリンクにおける無線リソースや、上りリンクにおける干渉量(ノイズライズ)等に基づいて、最大許容伝送速度や伝送速度制御コマンド(例えば、Upコマンド/Downコマンド/Holdコマンド)を含むスケジューリング信号を通知するように、ベースバンド信号処理部12の下りリンク用構成に指示する。
また、スケジューリング部123l3は、HARQ管理部123l2に対して、かかるスケジューリング信号を通知する。また、受信処理命令部123l1も、次の送信時間間隔(TTI)におけるユーザデータの受信処理に備えて、E-DPCCHデコーダ部123kによって復号された送信フォーマット番号等を、HARQ管理部123l2に通知する。
本実施形態に係る無線回線制御局RNCは、無線基地局NodeBの上位に位置する装置であり、無線基地局NodeBと移動局UEとの間の無線通信を制御するように構成されている。
図8に示すように、本実施形態に係る無線回線制御局RNCは、交換局インターフェース51と、LLCレイヤ処理部52と、MACレイヤ処理部53と、メディア信号処理部54と、基地局インターフェース55と、呼制御部56とを具備している。
交換局インターフェース51は、交換局1とのインターフェースである。交換局インターフェース51は、交換局1から送信された下りリンク信号をLLCレイヤ処理部52に転送し、LLCレイヤ処理部52から送信された上りリンク信号を交換局1に転送するように構成されている。
LLCレイヤ処理部52は、シーケンス番号等のヘッダ又はトレーラの合成処理等のLLC(論理リンク制御:Logical Link Control)サブレイヤ処理を施すように構成されている。LLCレイヤ処理部52は、LLCサブレイヤ処理を施した後、上りリンク信号については交換局インターフェース51に送信し、下りリンク信号についてはMACレイヤ処理部53に送信するように構成されている。
MACレイヤ処理部53は、優先制御処理やヘッダ付与処理等のMAC処理を施すように構成されている。MACレイヤ処理部53は、MAC処理を施した後、上りリンク信号についてはLLCレイヤ処理部52に送信し、下りリンク信号については基地局インターフェース55(又は、メディア信号処理部54)に送信するように構成されている。
メディア信号処理部54は、音声信号やリアルタイムの画像信号に対して、メディア信号処理を施すように構成されている。メディア信号処理部54は、メディア信号処理を施した後、上りリンク信号についてはMACレイヤ処理部53に送信し、下りリンク信号については基地局インターフェース55に送信するように構成されている。
基地局インターフェース55は、無線基地局NodeBとのインターフェースである。基地局インターフェース55は、無線基地局NodeBから送信された上りリンク信号をMACレイヤ処理部53(又は、メディア信号処理部54)に転送し、MACレイヤ処理部53(又は、メディア信号処理部54)から送信された下りリンク信号を無線基地局NodeBに転送するように構成されている。
呼制御部56は、呼受付制御処理や、レイヤ3シグナリングによるチャネルの設定及び開放処理等を施すように構成されている。
呼制御部56は、上下リンクにおけるQoSや混雑度等に応じて、後述する伝送速度制御タイマやウィンドウ幅(時間幅)や送信電力増加幅や送信電力減少幅等を決定して、所定のタイミングで(例えば、移動局UEとのコネクション確立時に)、移動局UE及び無線基地局NodeBに対して通知するように構成されている。
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作)
図9乃至図12を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムにおいて、移動局UEが、無線基地局NodeBに対して上りユーザデータを送信する動作について説明する。
図9に示すように、ステップS101において、移動局UEは、サービングセルによって送信された相対速度制御チャネル(RGCH)及び非サービングセルによって送信された相対速度制御チャネル(RGCH)を受信する。
ここで、サービングセルによって送信された相対速度制御チャネル(RGCH)は、当該移動局UEによって次に送信される上りユーザデータの伝送速度を決定するための第1の伝送速度制御コマンドである。具体的には、第1の伝送速度制御コマンドには、「Up/Down/Hold」の3種類のコマンドが含まれる。
また、非サービングセルによって送信された相対速度制御チャネル(RGCH)は、第1の伝送速度制御コマンドに基づいて決定された上りユーザデータの伝送速度の変更を指示するための第2の伝送速度制御コマンドである。具体的には、第2の伝送速度制御コマンドには、「Down/Don’t care」の2種類のコマンドが含まれていてもよいし、第1の伝送速度制御コマンドによる指示により決定された伝送速度を低下させる割合がふくまれていてもよい。
ステップS102において、移動局UEは、サービングセルによって送信された相対速度制御チャネル(RGCH)に含まれる伝送速度制御コマンドの種類を判定する。
かかる第1の伝送速度制御コマンドが「Up」コマンドである場合(移動局によって受信された第1の伝送速度制御コマンドが、上りユーザデータの伝送速度を上昇させるように指示する場合)、ステップS103において、移動局UEは、所定期間に送信された上りユーザデータの伝送速度における最大の伝送速度(例えば、送信データブロックサイズや送信電力比)を選択する。
ステップS104において、移動局UEは、選択した最大の伝送速度を、第1の伝送速度制御コマンド(サービングセルによって送信された「Up」コマンド)に基づいて変更することによって、次に送信する上りユーザデータの伝送速度を決定する。
具体的には、図10に示すように、移動局UEは、時点t=7において、サービングセルから「Up」コマンドを受信しているので、速度制御タイマ1によって設定されている期間(第1の期間)に送信された上りユーザデータの伝送速度における最大の伝送速度(時点t=4における伝送速度)を選択する。そして、移動局UEは、最大の伝送速度(時点t=4における伝送速度)を、予め無線回線制御局RNCから送信されている送信電力増加幅だけ上昇させることによって、時点t=7において送信する上りユーザデータの伝送速度を決定する。なお、図10の例では、第1の期間は、3つの送信時間間隔(TTI)となっている。
ステップS108において、移動局UEは、所定の時間幅内に、当該上りユーザデータの伝送速度を低下させるように指示する第2の伝送速度制御コマンド(非サービングセルからの「Down」コマンド)を受信しているか否かについて判定する。
所定の時間幅に非サービングセルからの「Down」コマンドを受信している場合、ステップS110において、移動局UEは、第1の伝送速度制御コマンド(サービングセルからの「Up」コマンド)による指示に従うことなく、次に送信する上りユーザデータの伝送速度を決定する。そして、移動局UEは、第1の伝送速度制御コマンド(サービングセルからの「Up」コマンド)による指示に従って変更される前の伝送速度に、第2の伝送速度制御コマンドによる指示を反映させることによって算出された伝送速度で、上りユーザデータを送信する。
具体的には、移動局UEは、無線回線制御局RNCから、コネクションを接続する際に、サービングセルセット以外のセル(非サービングセル)から送信される相対速度制御チャネル(RGCH)に付随する時間幅(ウィンドウ幅)T1を取得する。
図12に示すように、移動局UEは、TTI毎に、「Down/Don’t care」コマンドを受信して、時間幅(ウィンドウ幅)T1を持つスライディングウィンドウに格納する。そして、移動局UEは、スライディングウィンドウ内に格納されている「Down/Don’t care」コマンドを積算することで、非サービングセルから指示された上りユーザデータの伝送速度の制御(上りユーザデータの伝送速度の減少)の度合いを決定する。
例えば、図12の例で、「Down」コマンドが「1dB」である場合には、t=a[TTI]又はまたはt=a+1[TTI]の両方において、上りユーザデータの伝送速度の制御の度合いは「2dB」の削減を意味する。
また、「Down」コマンドが「20%」である場合には、t=a[TTI]又はまたはt=a+1[TTI]の両方において、上りユーザデータの伝送速度の制御の度合いは「40%」の削減を意味する。
移動局UEは、第1の伝送速度制御コマンド(サービングセルからの「Up」コマンド)による指示に従って変更される前の伝送速度と、上述のように積算によって求められた上りユーザデータの伝送速度の減少の度合いとを合算することによって、第2の伝送速度制御コマンドによる指示を反映させることによって算出された伝送速度を決定する。
一方、所定の時間幅に非サービングセルからの「Down」コマンドを受信していない場合、ステップS109において、移動局UEは、第1の伝送速度制御コマンド(サービングセルからの「Up」コマンド)による指示に従って変更された上りユーザデータの伝送速度で、上りユーザデータを送信する。
かかる第1の伝送速度制御コマンドが「Hold」コマンドである場合(移動局によって受信された第1の伝送速度制御コマンドが、上りユーザデータの伝送速度を保持させるように指示する場合)、ステップS105において、移動局UEは、既に送信した上りユーザデータの伝送速度を維持することによって、次に送信する上りユーザデータの伝送速度を決定する。
ステップS109において、移動局UEは、既に送信された上りユーザデータの伝送速度に対して、第2の伝送速度制御コマンドによる指示を反映させた伝送速度で、上りユーザデータを送信する。
かかる第1の伝送速度制御コマンドが「Down」コマンドである場合(移動局によって受信された第1の伝送速度制御コマンドが、上りユーザデータの伝送速度を上昇させるように指示する場合)、ステップS106において、移動局UEは、所定期間に送信された上りユーザデータの伝送速度における最大の伝送速度(例えば、送信データブロックサイズや送信電力比)を選択する。
ステップS107において、移動局UEは、選択した最大の伝送速度を、第1の伝送速度制御コマンド(サービングセルによって送信された「Down」コマンド)に基づいて変更することによって、次に送信する上りユーザデータの伝送速度を決定する。
具体的には、図11に示すように、移動局UEは、時点t=5において、サービングセルから「Down」コマンドを受信しているので、速度制御タイマ2によって設定されている期間(第2の期間)に送信された上りユーザデータの伝送速度における最大の伝送速度(時点t=4における伝送速度)を選択する。そして、移動局UEは、最大の伝送速度(時点t=4における伝送速度)を、予め無線回線制御局RNCから送信されている送信電力減少幅だけ低下させることによって、時点t=5において送信する上りユーザデータの伝送速度を決定する。なお、図11の例では、第2の期間は、1つの送信時間間隔(TTI)となっている。
ステップS109において、移動局UEは、第1の伝送速度制御コマンド(サービングセルからの「Down」コマンド)による指示に従って変更された上りユーザデータの伝送速度に対して、第2の伝送速度制御コマンドによる指示を反映させた伝送速度で、上りユーザデータを送信する。
なお、サービングセルからの第2の伝送速度制御コマンドが「Down」コマンドである場合であっても、ステップS108乃至S110の動作を行うように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、伝送速度制御タイマ1及び2の少なくとも一方が、無線回線制御局RNCから通知されるものではなく、移動通信システムで固定の値(0TTIを含む)となっていてもよい。
また、本実施形態において、第1及び第2の期間の起算点を、無線基地局Nodeが受信している上りユーザデータ(送信データブロック)の送信時点ではなく、現時点としてもよい。かかる場合、無線基地局NodeBによる伝送速度の制御の精度は落ちるものの、伝送速度の制御の速さが速くなるという利点がある。
また、本実施形態において、移動局UEによって受信された第1の伝送速度制御コマンドが、上りユーザデータの伝送速度を上昇させるように指示する場合(「Up」コマンドである場合)と、上りユーザデータの伝送速度を低下させるように指示する場合(「Down」コマンドである場合)とで、最大の伝送速度を取得する所定期間が異なってもよい。すなわち、速度制御タイマ1と速度制御タイマ2が、別々の値をとってもよい。
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの作用・効果)
本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、次に送信される上りユーザデータの伝送速度を、伝送速度制御タイマによって設定されている期間(第1又は第2の期間)内の最大の伝送速度(送信データブロックサイズ又は送信電力比)を変更することによって決定するため、一時的に、移動局UEの送信バッファが空になり、上りユーザデータの伝送速度が「0」になった場合でも、上述の第1又は第2の期間内であれば、無線基地局NodeBにおける上り通信用のハードウェアが確保され、絶対速度制御チャネル(AGCH)を送信しなくても、上りユーザデータの伝送速度を保つことができる。
また、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、非サービングセルから送信された伝送速度制御コマンドを積算する時間幅(ウィンドウ幅)内に「Down」コマンドが1つでも入っていた場合には、サービングセルセットから送信された「Up」コマンドに従わないことにより、上述の「ピンポン現象」や「Down」を頻繁に送信する現象を抑え、下り制御信号による下り無線回線容量の減少を抑えるとともに、安定した伝送速度制御を可能とする。
すなわち、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、非サービングセルから送信された「Down」コマンドが優先されるため、サービングセルからの「Up」コマンドの送信と非サービングセルからの「Down」コマンドの送信を繰り返すピンポン現象や、「Down」コマンドを頻繁に送信する現象を抑え、下り制御信号による下り無線回線容量の減少を抑えるとともに、安定した伝送速度制御を可能とする。
また、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、瞬時的に、上りユーザデータの伝送速度が落ちた場合であっても、全体としては、上りユーザデータの伝送速度を高いレベルに保持することができるために、上りユーザデータの伝送効率の向上が実現できる。
また、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、上りユーザデータの伝送速度を上昇させる場合には、より速く上昇させるために、伝送速度制御タイマを長くとり、上りユーザデータの伝送速度を低下させる場合には、より早く低下させるために、伝送速度制御タイマを短くとること等ができるため、より精度の高い伝送速度制御を実現することができる。
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