JP2006203140A - 有機デバイスとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光効率又は光電変換効率が向上した有機デバイスを提供することを課題とする。
【解決手段】第一電極層と、有機層と、第二電極層とをこの順序で備え、前記有機層は複数のπ共役分子層からなり、隣接する前記π共役分子層同士は共有結合し、前記第一電極層と接するπ共役分子層は前記第一電極層と共有結合していることを特徴とした有機デバイスにより上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機化合物を用いた有機デバイスに関する。更に詳しくは、本発明は、共有結合で直接連結した複数のπ共役分子層からなる有機層を有する有機デバイスに関する。本発明の有機デバイスは、有機太陽電池のような光電変換素子、有機EL素子のような電界発光素子等に好適に利用できる。
近年、有機デバイスは、低コスト化、フレキシブル化、大面積化が可能という理由から、太陽電池、EL素子、薄膜トランジスタへの応用が盛んに研究されている。しかし、現状はまだ数多くの課題が残されており、その一つに有機分子からなる有機層のキャリア移動度の低さが挙げられる。移動度が低い原因としては、大きく二つある。
その一つは有機層を形成する方法にある。現在、一般的な有機層の形成方法は、低分子材料であれば、真空蒸着法で、高分子材料であれば、スピンコート法やインクジェット法等である。これらの方法では、本来、異方性をもっている有機分子が、有機層中でランダムに配向してしまう。そのため、異方性を活かして移動度を向上させることが難しい。
もう一つは、有機層中でのキャリアの導電機構にある。低分子有機半導体層中では、キャリアは、有機分子間をホッピングやトンネリングすることにより、伝播していると考えられる。また、高分子有機半導体層中でも、一部分子内(分子鎖)を導電パスとして利用できるが、層全体では低分子有機半導体層同様、キャリアの導電機構はホッピングやトンネリングであると考えられる。
よって、高い移動度をもつ有機デバイスを得るためには、有機分子をある一方向に配列させ(有機分子の異方性を揃え)、その配列方向にキャリアを輸送させるようなデバイス構成とし、更に、そのキャリア伝播を分子鎖が担うように有機分子を設計する必要がある。
特開平11−265789号公報(特許文献1)では、金電極上に、単一の分子内にホール輸送性、発光性及び電子輸送性を有する分子をラングミュアー・ブロジェット法により配列させて有機層とし、それに対向電極を形成させた有機EL素子が開示されている。すなわち、この公報では、有機分子を配列させ、その配列させた分子鎖方向でのキャリア輸送効率を向上させることにより、高発光効率の有機EL素子を提供することを検討している。
特開平11−265786号公報
しかしながら、上記公報では高い発光効率が期待できないという課題があった。詳しく説明すると、上記公報では有機層を形成する分子は、ホール輸送性、発光性及び電子輸送性をもつ複数の部位を単一分子内に含むため、必然的に分子鎖が長くなる。すると、電極に対して垂直に配列して固定化する正常な分子もあるが、中には平行に配列してしまう分子を生じる。この分子の方向は、キャリアの輸送方向(電極に対して垂直方向)とは異なるので、キャリアの輸送が妨げられることになる。従って、この分子は、発光の機能を果たさず、発光効率の低下の要因となる。
上記の課題は、有機EL素子に限定されず、有機太陽電池でもキャリアの輸送が妨げられるという観点で同様の課題が考えられる。そのため、より高い光電変換効率を実現しうる有機層を有した有機太陽電池の提供も望まれている。
かくして本発明によれば、第一電極層と、有機層と、第二電極層とをこの順序で備え、前記有機層は複数のπ共役分子層からなり、隣接する前記π共役分子層同士は共有結合し、前記第一電極層と接するπ共役分子層は前記第一電極層と共有結合していることを特徴とした有機デバイスが提供される。
更に、本発明によれば、第一電極層上に、第一層目のπ共役分子層を前記第一電極層と共有結合させつつ積層する第一の工程と、前記第一層目のπ共役分子層上に、隣接するπ共役分子層と共有結合させつつ、第二層目以降のπ共役分子層を積層する第二の工程と、第一及び第二の工程で得られた複数のπ共役分子層からなる有機層上に第二電極層を形成させる第三の工程からなることを特徴とする有機デバイスの製造方法が提供される。
本発明の有機デバイス及びその製造方法によれば、キャリアの輸送に寄与しない分子を極力減らすことができる。
従来の製造方法では分子鎖の長いものを使用していたため、分子が基板に対して平行に配列しまう恐れがあった。つまり、キャリアの輸送に寄与しない分子が多かった。
しかし、本発明では、有機層を複数の分子層に分割し、分子層を構成する分子鎖を短くすることによって、分子が基板に対して平行に配列してしまう分子、いわゆるキャリアの輸送に寄与しない分子を極力減らすことができる。
また、本発明の有機デバイスは、必然的に複数のπ共役分子層からなる有機層を備え、キャリアの輸送方向と同じ方向に配列したπ共役分子が増加した構造となる。これらのπ共役分子層は互いに共有結合しているため、π共役が伸長し、分子鎖を導電パスとして利用でき、その結果、キャリアの輸送効率が増加する。よって、発光や光電変換機能を果たさない部位が減少するので、有機EL素子であれば発光効率の向上、有機太陽電池であれば変換効率の向上が可能となる。
また、π共役分子層が、直線構造(一次元構造)を有するπ共役分子から構成されることで、より配向性を高めることができるため、キャリア移動度をより向上できる。
また、π共役分子層が、主鎖方向において、平面性の高い構造を有するπ共役分子から構成されることで、有効共役鎖長が伸展でき、分子鎖をキャリア移動のパスとして利用できるためキャリア移動度をより向上できる。
また、第一電極層と接するπ共役分子層が、前記第一電極層表面に対して略垂直方向に配向したπ共役分子層であることで、第一電極層と有機層間のキャリア注入もしくは、取り出し効率を向上できる。
また、有機層が、複素環を含む分子からなるπ共役分子層を少なくとも一層含むことで、複素原子特有の機能を付与できる。
また、有機層が、p型とn型のπ共役分子層を含むことで、両層の界面で生成した励起子を効率よく電極へ輸送できるため、光電変換効率の高い有機太陽電池を提供できる。
また、有機層が、ホール輸送性のπ共役分子層、発光性のπ共役分子層及び電子輸送性のπ共役分子層を含むことで、分子鎖を導電パスとする発光層へのキャリアの輸送効率が向上できるため、高発光効率、低駆動電圧の有機EL素子を提供できる。
また、芳香族化合物に由来するπ共役分子層とアセチレンに由来するπ共役分子層とが交互に共有結合された積層構造を有してもよい。この場合、有機層を構成するπ共役分子を第一電極層表面に対して直線的に配列できるため有機層の配向性を高くでき、第一電極層表面に平行に並ぶπ共役分子が平面構造を有しているため有機層の有効共役鎖長を長くできる。そのためキャリア移動度をより大きくできる。
また、第二工程におけるπ共役分子層が、互いに離れた位置に二つの官能基をもつπ共役分子から由来し、積層方向に隣接する官能基の縮合反応を繰り返すことでπ共役分子層を複数積層してもよい。この場合、π共役分子層を略垂直方向に積層できるため、π共役分子からなる化合物の分子鎖長、つまり有機層の膜厚の制御が可能となる。
また、前記二つの官能性をもつπ共役分子が、その一方の官能基が保護された分子であり、前記第二工程におけるπ共役分子層を、前記保護された化合物の他方の官能基をπ共役分子層の官能基と縮合反応させることで積層する工程と、保護された分子を脱保護する工程とを繰り返すことで複数積層される工程を含んでもよい。この場合、単一の分子を用意し、繰り返し積層すればよいので、デバイス作製のコストを低減できる。
また、共有結合が、アリールハライドとエチニルアリールとのクロスカップリング、又はアリールホウ素化合物とハロゲン化アリールとのクロスカップリングにより形成されていてもよい。前者の場合、穏和な条件下で、高収率にアリーレンエチニレン骨格のπ共役化合物からなる有機層を得ることが可能となる。後者の場合、高収率に多環式のπ共役化合物からなる有機層を得ることが可能となる。
本発明の有機デバイスについて構造、材料及び製造方法について図1〜7を用いて説明する。
まず、構造について説明する。
図1a)及びb)は本発明の基本的な構造を模式的に描いたものである。基板11と、第一電極層12と、複数のπ共役分子層13と、第二電極層14から構成される。図1a)及びb)において、nとmはπ共役分子層の層数を示しており、π共役分子層とはある単一のπ共役分子を積層した層の単位を指す。よって、複数のπ共役分子層は、同一の分子層を複数回積層したものでも(図1a))、多種の分子層を複数回積層したものでも(図1b))構わない。
また、分子層が複数回積層された結果、形成される有機層は、第一電極層と共有結合し、第一電極層表面に対し略垂直方向に配列した有機分子(π共役分子)15の集合体から構成されている。このような構造によれば、キャリアの輸送方向と同じ方向にπ共役分子が配列した結果形成されたπ共役分子鎖をキャリアの導電パスとして利用できる。そのため、キャリアの輸送効率が増加し、有機EL素子であれば発光効率を向上、有機太陽電池であれば変換効率を向上できる。特に、複数のπ共役分子層を設けることで、分子の配列が制御でき、分子が電極表面に対して平行に配列した部位を極力減らすことができる。ここで、略垂直とは、第一電極表面に対して、45〜90°の範囲を意味する。
また、π共役分子層の分子鎖がある程度長いもの(ホール輸送性、発光性、電子輸送性を単一分子内に含むようなもの)では、分子が電極表面に対して平行に配列する恐れがある。平行に配列した部位では発光や光電変換機能が得られないため、発光や光電変換効率が低下する。つまり、本発明のように1つのπ共役分子層の分子鎖を短くすれば、前記課題を解決できる。
次に、材料について説明する。
基板11に使用できる材料は、光電変換デバイスや電界発光デバイスへの応用を考慮すると透明材料が好ましい。具体的には、ガラス、石英、アクリル樹脂等が挙げられる。なお、基板は、必須ではなく、第一電極層と兼用されていてもよい。
第一電極層12に使用できる材料は、無機酸化物又は表面に薄い自然酸化膜が形成され易い金属が好ましい。後者は、酸素プラズマ処理や酸処理等により表面に水酸基を生じる金属が好ましい。具体例を挙げるとITO(酸化インジウム錫)、IZO(酸化インジウム亜鉛)等の無機酸化物、ドープされたシリコン、アルミニウム等の金属が挙げられる。
次に、有機層を形成する複数のπ共役分子層に使用できる材料について説明する。
複数のπ共役分子層を形成するために使用されるπ共役分子は、分子サイズが小さいほど高い収率で積層できる。π共役分子としては、例えば、炭素数6〜12の芳香族炭化水素、炭素数4〜8の複素環式化合物、炭素数2〜4の不飽和脂肪族炭化水素、これら化合物の組み合わせ等が挙げられる。
例えば、図2a)に示すようなベンゼン、ビフェニル、フェニルアセチレン、スチレン、フルオレン、ジエチニルベンゼン、ジエテニルベンゼン等の芳香族炭化水素が好ましい。
また、図2b)に示すようなチオフェン、ピロール、それらの多環式化合物等の複素環式化合物、及びそれらにアセチレン又はエチレンが付与された化合物が好ましい。これら化合物を用いれば、平面性が高く、分子鎖方向に対して高いキャリア移動度が得られる。ピリジンやシロールと、それらの多環式化合物、及びそれらにアセチレン又はエチレンが付与された化合物を分子層単位として用いてもよい。ピリジンであれば窒素の大きな電気陰性度から、シロールであればケイ素部位のσ*軌道とジエン部位のπ*軌道とのσ*−π*共役から(S. Yamaguchi and K. Tamao Bull. Chem. Soc. Jpn. 1996, 69, 2327.)、LUMOを低下させることができる。その結果、n型分子層の特性が発現した電子輸送層を形成できる。つまり、π共役分子層の少なくとも一層が、複素環を含む分子層から形成されることで、ヘテロ原子特有の機能を有機層に付与できるという効果を生じる。なお、図2b)中、XはN、S、O、Si等を意味する。
特に、ベンゼンやピリジン等の6員環芳香族化合物と、アセチレン又はエチレン等の直鎖状炭化水素が交互に積層された有機層や、チオフェンやピロールが多環式に結合した有機層は、分子鎖のねじれが少なく共役面の平面性が高いため好ましい。これら有機層は、有効共役鎖長を伸展できるため、分子鎖を導電パスとしたキャリア移動度をより向上できる。平面性が高いとは、有機層を構成する一連のπ共役分子からなる鎖中の6又は5員環同士の二面角(ねじれ)が小さいことを意味する。本発明では二面角が30°以下であることが好ましい。
次に各層と共有結合する官能基について説明する。
まず、第一電極層12上の第一層目のπ共有分子層の結合手は、第一電極層と共有結合しうる官能基に由来しさえすれば得に限定されない。例えば、官能基は、図2c)に示すように、第一電極層表面上の水酸基とシロキサン結合を形成するトリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基等のトリアルキルシリル基、トリクロロシリル基のようなトリハロシリル基が好ましい。これらの官能基は、電極層の材料と強固な共有結合を形成するため、有機デバイスを長寿命化できるという効果を生じる。図2c)中、Rは炭素数1〜4の低級アルキル、Aは第二層目のπ共役分子の官能基と反応する官能基、Arはアリール、不飽和脂肪族炭化水素等を意味する。
また、シランカップラー部位の反応活性基が一置換(一官能性)のもの、例えば、ジメチルアルコキシシリル基やジメチルハロシリル基は第一電極層表面の水酸基と1対1で結合し、第一電極層と結合せずにシランカップリング剤同士で反応する結合手が無いため、隣接する分子の影響を受けず、略垂直方向に配向する。そのため、第一電極層から略垂直方向(有機層内部)へキャリアを効率よく注入もしくは、取り出すことが可能となる。
次に、第二層目以降のπ共役分子層に付与された結合手の位置について説明する。
まず、結合手の主鎖骨格中での位置は、π共役分子を略垂直方向に配向させる目的とπ共役分子鎖の共役を伸展させる目的から、二つの官能基が互いに遠い位置に付与されることが好ましい。具体的には、六員環ならばパラ位、五員環ならば2,5位が好ましい(図2a)、b))。
つまり、このような位置に官能基が付与されることにより、π共役分子層を略垂直方向に積層できるので、π共役分子からなる積層体の分子鎖長、つまり有機層の膜厚の制御が可能という効果を生じる。また、主鎖の共役に関わるπ電子数が上昇し、非局在化が大きくなるので、キャリア移動度を向上できる。また、六員環のパラ位及び六員環パラ置換アセチレン等は、分子に折れ曲がりがなく、一次元構造のため、よりπ共役分子の配向性が高い。そのためキャリア移動度をより向上できる。
次に、第二層目以降のπ共役分子層の官能基の種類と反応様式について説明する
反応様式としては、前後の分子層の官能基によって異なるが、π共役結合を切断することなく連結する様式が好ましい。好ましいπ共役分子の官能基と反応様式の組み合わせは、末端アセチレンとハロゲンとの薗頭カップリング(K.Sonogashira et al.,Tetrahedron lett., 1975, 50, 4467)、ホウ素化合物とハロゲンとの鈴木カップリング(N. Miyaura and A. Suzuki, J. Chem. Commun., 1979, 866)、アルデヒドとリンイリドとのウッティヒ反応(G.Wittig and U.Schoelkopf, OSC, 1973, 5,751)、末端エチレンとハロゲンもしくはアミンとのヘック反応(M. Heck et al., J. Org. Chem., 1977, 42, 3903)等が挙げられる(図2d))。
更に、図2e)に示すように末端アセチレンとハロゲンとの薗頭カップリングを用いれば、穏和な条件下で、高収率に平面性が高いアリーレンエチニレン骨格のπ共役分子からなる有機層を得ることができる。6員環芳香族のパラ位に官能基をもつ分子ならば、直線構造のπ共役分子からなる有機層を得ることが可能になる。
また、芳香族置換のホウ素化合物と芳香族置換のハロゲンとの鈴木カップリングを用いれば、ターフェニレン、ターチオフェンのような多環式のπ共役分子からなる有機層を得ることが可能となる。ターフェニレンであれば主鎖の螺旋構造による偏光特性が得られる。ターチオフェンであれば分子鎖の平面性の高い有機層が得られるので、キャリア移動度を向上できる。
次に応用するデバイス別に好ましい分子層の形態について説明する。
まず、光電変換素子は、通常p型とn型のπ共役分子層を含む。
p型のπ共役分子層(p型分子層)として、図3a)に示すような炭化水素系6員環芳香族、ピロール、チオール、フラン等の複素5員環及びそれらをエチレンやアセチレンで置換した分子からなる層が好ましい。図3a)中、XはN、S、O等を意味する。更に、π共役分子層を構成する分子が、フェニレンエチニレン骨格又はフェニレンビニレン骨格を有することが好ましい。この骨格を有する分子は、分子鎖方向での平面性が高いため、分子鎖を導電パスとしたキャリア移動が可能である理由から好ましい。この骨格を有する分子の層としては、スチレン又はエチニルベンゼンの積層や、1,4−ジエテニルベンゼン又は1,4−ジエチニルベンゼンとベンゼンとの交互積層が挙げられる。層数は、π共役分子の種類によって異なるが、2〜20層が好ましい。
特に、フェニレンエチニレン骨格を有する場合、光照射により界面で生成したエキシットンを効率よく電極層へ輸送できるためより好ましい。
次に、n型のπ共役分子層(n型分子層)として、図3b)に示すように、ピリジン、オキサジアゾール、シロールとそれらにエチレンやアセチレンが付与された分子からなる層が好ましい。更に、p型分子層と同様の理由から同様のフェニレンエチニレン骨格又はフェニレンビニレン骨格を有する分子が好ましい。具体的には、n型分子層として、エテニルピリジン又はエチニルピリジンの積層や、2,5−ジエテニルピリジン又は2,5−ジエチニルピリジンとベンゼンとの交互積層が好ましい。層数は、π共役分子の種類によって異なるが、2〜20層が好ましい。
上記n型及びp型分子層以外に、光電変換素子を通常構成する他の層を有していてもよい。そのような層としては、光を集めるためのアンテナ分子層等が挙げられる。
次に、電界発光素子の場合は、図4a)に示すような分子からなるホール輸送性分子層と、図4b)に示すような分子からなる発光性分子層と、図4c)に示すような化合物からなる電子輸送性分子層を含むことが好ましい。層数は、π共役分子の種類によって異なるが、ホール輸送性分子層の場合、2〜10層が、発光性分子層の場合、2〜10層が、電子輸送性分子層の場合、2〜10層が好ましい。
ホール輸送性分子層と電子輸送性分子層は、ホール移動度と電子移動度のバランスを考慮して、類似の骨格のものが好ましい。例えば、ホール輸送性分子層にはエチニルベンゼンや1,4−ジエチニルベンゼンを、電子輸送性分子層にはエテニルピリジンやエチニルピリジンを用いるのが好ましい。
次に、第二電極層14は、光電変換素子、電界発光素子への応用を考慮すると、第一電極層よりも仕事関数の差が0.4eV以上低い材料からなることが好ましい。具体的な第一電極層と第二電極層との組み合わせとしては、陰極の安定性を考慮してITOとアルミニウムが挙げられる。
次に、本発明の有機デバイスの製造方法について、図1の有機デバイスの製造方法に対応する図5a)〜e)を用いて説明する。
まず、基板11にスパッタ法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、めっき法等により第一電極層12を形成させる(図5a))。第一電極層が基板を兼ねている場合は、この工程は不要である。この後、第一電極層12は、必要に応じて、酸素プラズマ処理を行うことによりシランカップリング剤と反応させるために第一電極層表面に水酸基を生成させる。
次に、図5b)に示すように、第一電極層12上に図2c)で示すようなπ共役分子(シランカップリング剤)により、第一層目のπ共役分子層13−1を形成する。形成方法は、例えば、液相法、気相法等が挙げられる。液相法は、π共役分子をトルエンやアセトン等の溶媒に溶解させ、そこに第一電極層を数時間浸漬させることによりπ共役分子層を単分子層として形成させる方法である。一方、気相法は、耐熱、耐圧容器に第一電極層及びπ共役分子を入れ、加熱することで、π共役分子の蒸気と第一電極層との反応により、π共役分子層13−1を形成させる方法である。
液相法ではπ共役分子が溶媒に溶けさえすれば使用できるため、数多くの分子に適応できる。特に、蒸気にするのが困難な分子量の大きいものには適する。しかし、トリアルコキシシランを含む低分子多官能性シランカップリング剤のような重合しやすい分子を使用する場合、液相法では、生成したオリゴマー成分が基板に吸着してしまうことがある。よって、低分子多官能性シランカップリング剤を用いる場合は気相法を使用することが好ましい。
次に、第二層目以降のπ共役分子層の積層について説明する。
第二層目以降のπ共役分子層は、通常液相法で形成できる。すなわち、溶媒に第二層目に対応するπ共役分子を溶解させ、次いで反応触媒を溶液に加え、この後第一層目のπ共役分子層13−1が積層された基板を浸漬させ、撹拌することで、第二層目のπ共役分子層13−2を形成できる(図5c))。
次に、第二層目以降の繰り返し積層の手順について説明する。好ましい積層手法としては一つの分子内に一つずつ反応し得る官能基をもっている分子を繰り返し積層する方法と、同一の置換基を二つもつ分子と、それと反応する官能基を二つもつ分子とを交互積層する方法が好ましい。これについて、図6を用いて模式的に説明すると、前者の方法が(A−B型(図6a)))であり、後者の方法が(A−A+B−B型(図6b)))である。
A−B型では、分子同士の自己反応を防ぐという理由から官能基Bが保護された分子A−B'(B’は保護された官能基B)を用い、A−B’を積層した後、脱保護を行うことが好ましい。この方法では、一種類の分子だけを用意すればよく、二種類の分子を使用する必要がないため、製造コストを低減できる。また、一種類の分子だけを使用するため最上層のπ共役分子層の表面に露出している官能基Bと、溶液中の分子の官能基Aとの反応形式が常に同じなので、積層手順が簡単という効果も生じる。
一方でA−A+B−B型ではA−B型のような官能基Bの保護、脱保護をする手間が少ない。また、例えば、分子サイズが小さく、剛直で、互いの官能基が遠い位置に付与されているπ共役分子を用いれば、π共役分子が基板と一置換で反応し、基板に対して略垂直方向に配列した分子層を積層できる。
次に、具体的な官能基と反応様式で積層手順を説明する。図2d)に示すような官能基と反応様式の組み合わせを用いることでπ共役分子層をπ共役結合を維持して連結させることが可能である。例えば、アリールハライドとエチニルアリールとの薗頭カップリングによる積層ならば、穏和な条件下で、高収率に平面性が高いアリーレンエチニレン骨格のπ共役分子からなる有機層を得ることができる。また、アリールホウ素化合物とハロゲン化アリールとの鈴木カップリングによる積層ならば、ターフェニレン、ターチオフェンのような多環式のπ共役分子からなる有機層を得ることが可能となる。
よって、このような積層方法によれば、キャリアの輸送方向と同じ方向にπ共役分子が配列し、その形成されたπ共役分子鎖を導電パスとして利用できる。そのため、キャリアの輸送効率が増加し、有機EL素子であれば発光効率の向上、有機太陽電池であれば変換効率の向上という効果を生じる。
また、一般に高次に連結され、共役π電子数の多いπ共役分子は、難溶性で分子量が大きい。そのため、先にこのπ共役分子を合成し、その後に液相又は気相法により、基板に固定化するのは非常に困難である。これに対して、本発明によれば、固相表面で反応が繰り返されるため、分子が溶媒に溶解すれば、最終的に形成される有機層を構成する化合物の溶解性を気にせず、デバイス設計できる。また、積層段階での有機層厚の自由な制御やπ共役鎖長の自由な設計ができる。その結果、HOMO、LUMOの制御が可能になることや、π共役分子合成後の精製の手間が省けるという効果を生じる(図5d))。
次に、上記のような積層方法を利用したpn接合型光電変換機能と電界発光機能をもった有機層の製造方法について説明する。
pn接合型光電変換機能を付与したデバイスの場合は、図3a)に示すようなp型を示すπ共役分子層を繰り返し積層することによりp層を形成し、次に図3b)に示すようなn型を示すπ共役分子層を繰り返し積層することによりn層を形成することで有機層を製造することが好ましい。この時、積層することにより得られるp層、n層の厚さは、大きいほど、光照射により生成したエキシットン量は増加する。また、分子鎖を導電パスとして利用できるため、エキシットンの移動度は高く、高い変換効率が可能となる。
また、電界発光機能を付与したデバイスの場合は、図4に示すようなホール輸送性分子を繰り返し積層してホール輸送層を形成し、発光性分子を繰り返し積層して発光層を形成し、電子輸送性分子を繰り返し積層して電子輸送層を形成することで有機層を製造することが好ましい。得られた有機層は、分子鎖を導電パスとしたキャリア輸送性を向上できるという効果と、発光性分子が一方向に配向しているため、光が散乱することなく放出され、高輝度、高発光効率のデバイスが得られるという効果を生じる。
そして、最後に第二電極層14を形成する方法を説明する。第二電極層14は、有機層上に、スパッタ法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、めっき法等により形成できる。第二電極層14を形成することで、図1のデバイスを作製できる(図5e))。
図7a)〜図8i)は本発明の有機光電変換素子の作製方法を模式的に示したものである。
まず、図7a)に示すように25×25mmの石英基板71上に第一電極層としてITO電極72を形成した。その後、塩酸を用いてエッチングしてパターニングを行い、クロロホルムで20分超音波洗浄し、アセトンとエタノールの混合溶液で20分洗浄した。次に図7b)に示すように酸素プラズマにより表面を水酸基化処理した。
次に、図7c)に示すように第一層目のπ共役分子層73を形成した。具体的には、テフロン(登録商標)シャーレにジメチルエトキシエチニルシラン0.10mol/lのトルエン溶液50mlを注ぎ、これに基板を浸漬した後、40℃に加熱し、3時間撹拌した。トルエンで洗浄した後、アセトンで超音波洗浄することでπ共役分子層73を得た。
紫外可視分光光度計による吸光度測定を行ったところ、基板への吸着分子量は5.8×10-10mol/cm-2であった(ジメチルエトキシエチニルシランのモル吸光係数から計算した)。ちなみにジメチルエトキシエチニルシランを電極層上に最密充填で敷き詰めた時の計算上の吸着分子量は5.3×10-10mol/cm-2であるから、得られたπ共役分子層73は、高密度に配列していることが支持された。
また、分光エリプソメーターによる膜厚測定を行ったところ、3.6Åの増加が確認された。一方、Gaussian03パッケージPM3(GAUSSIAN,INC.社製)の構造最適化計算により、ジメチルエトキシエチニルシランがITO電極上に垂直に立ち、かつ水酸基と結合した時の構造最適化を行った。その結果、末端アセチレン水素の電極からの高さは3.1Åで、第一電極層に対してアセチレンは56°の配向で立っている場合が計算上もっとも最適な構造である。得られた膜厚から、ジメチルエトキシエチニルシランが高密度に配列され、略垂直方向(電極に対して77°)に配向していることが確認できた。
次に、図7d)に示すように、p型分子層74を形成した。第二層目形成用の分子として(4−ブロモ−フェニルエチニル)トリメチルシラン(2.53g、10.0mmol)を使用し、これに塩化パラジウム(0.0177g、0.100mmol)、ヨウ化銅(0.0143g、0.200mmol)、トリフェニルホスフィン(0.0525g、0.200mmol)を加えた混合物をジエチルアミン(100ml)とテトラヒドロフラン(40ml)に溶解させた。得られた溶液に第一層目が積層された基板を加え、室温で6時間攪拌した。基板を取り出し、THFで洗浄後、水超音波洗浄により、付着したアミン塩を除去した。図7d)中、TMSはトリメチルシリル基を意味する。
分光エリプソメーターによる膜厚測定を行ったところ10.8Åの増加が確認された(計算値10.3Å(77°配向時))。
更に、図7e)に示すように、脱保護を行った。トリメチルシリル基の保護基を脱離させるため、テフロンシャーレに0.01mmol/l水酸化カリウム水溶液を加え、そこに基板を浸漬させ、1時間室温で撹拌した。水で超音波洗浄した後、分光エリプソメーターによる膜厚測定を行ったところ4.0Åの減少が確認された(計算値3.8Å(77°配向時))。また、紫外可視分光光度計による吸光度測定を行ったところ、330nmに最大吸収波長のスペクトルを示し、吸光度の増加が確認された。このことより、高収率に第二層目が積層され、略垂直方向に配向していることが支持された。
次に、上記図7d)及びe)を繰り返すことで、図7f)に示すように第三層目以降を積層した。具体的には、二層目積層と同様な条件で(4−ブロモ−フェニルエチニル)トリメチルシランを積層し、その脱保護を行った。この操作を繰り返すことにより第6層まで積層した。この有機層の紫外可視分光光度計の吸光度測定によるスペクトルの最大吸収波長は550nm、分光エリプソメーター測定による電極からの膜厚は45.4Å(計算値47.2Å(77°配向時))であった。
次に、図8i)に示すようにn型分子層75を形成した。
上述の第二層目の積層手順で(4−ブロモ−フェニルエチニル)トリメチルシランのところをn型分子層の前駆体として2−ブロモ−5−トリメチルシリルエチニルピリジン(2.54g、10mmol)に変更したこと以外は同様の手順で積層を繰り返し行った(図8g)、図8h))。この有機層の紫外可視分光光度計の吸光度測定によるスペクトルの最大吸収波長は600nm、分光エリプソメーター測定による電極からの膜厚は82.9Å(計算値86.1Å(77°配向時))であった。
次に、第二電極層76を形成した。n型π共役分子層の上に、Alの2×25mmのパターンを形成できるマスクを付け、真空蒸着法によりAl電極(第二電極層)74を形成し、有機太陽電池を作製した(図8j))。
次に、太陽電池特性の測定を行った。測定はすべて空気中で行い、光源として150Wハロゲンタングステンランプからの白色光を有機太陽電池上に集光したものを用いた。光パワーメーターで測定した光強度は2mW/cm2であった。光電変換効率を求めるために電流−電圧特性は電圧をかけながらエレクトロメーターで電流値を測定し、GP−IBインターフェイスによりコンピューターに取り込み記録した。この電流−電圧曲線により開放起電力(Voc)、短絡光電流密度(Jsc)、フィルファクター(FF)及び光電変換効率(η)といった太陽電池特性を求めた。
開放起電力:0.55Vであり、短絡光電流密度:−5.4×10-2mA/cm2であり、フィルファクター:0.70であり、光電変換効率:1.0%であった。
ここで、フィルファクターはFF=(有機太陽電池の作動により実際取り出すことのできる最大出力/有機太陽電池が理想的に作動すれば取り出すことのできるJsc×Vocワットの出力)とする割合で与えられる値である。更に光電変換効率は、η(%)=(取り出すことができた電気出力/入射した光エネルギー)×100により与えられる値である。
上記有機太陽電池によれば、キャリアの輸送方向と同じ方向にπ共役分子が配列し、π共役分子鎖を導電パスとして利用できるため、キャリアの輸送効率が増加し、変換効率の向上が可能となった。これにより、より効率の高いデバイスを作製することができた。
本発明の有機デバイスの概略図である。 本発明の有機デバイスに使用できるπ共役化合物の一例を示す図である。 本発明の有機デバイスに使用できるπ共役化合物の一例を示す図である。 本発明の有機デバイスに使用できるπ共役化合物の一例を示す図である。 本発明の有機デバイスの製造工程を示す概略図である。 本発明の有機デバイスの製造工程を示す概略図である。 実施例の有機太陽電池の製造工程を示す概略図である。 実施例の有機太陽電池の製造工程を示す概略図である。
符号の説明
11:基板、12:第一電極層、13:π共役分子層、14:第二電極層、15:有機分子(π共役分子)、13−1:第一層目のπ共役分子層、13−2:第二層目のπ共役分子層、71:石英基板、72:ITO電極、73:第一層目のπ共役分子層、74:p型分子層、75:n型分子層、76:Al電極

Claims (12)

  1. 第一電極層と、有機層と、第二電極層とをこの順序で備え、前記有機層は複数のπ共役分子層からなり、隣接する前記π共役分子層同士は共有結合し、前記第一電極層と接するπ共役分子層は前記第一電極層と共有結合していることを特徴とした有機デバイス。
  2. 前記π共役分子層が、直線構造を有するπ共役分子から構成されることを特徴とした請求項1記載の有機デバイス。
  3. 前記π共役分子層が、主鎖方向において、平面性の高い構造を有するπ共役分子から構成されることを特徴とした請求項1記載の有機デバイス。
  4. 前記第一電極層と接するπ共役分子層が、前記第一電極層表面に対して略垂直方向に配向したπ共役分子層であることを特徴とした請求項1記載の有機デバイス。
  5. 前記有機層が、複素環を含む分子からなるπ共役分子層を少なくとも一層含むことを特徴とした請求項1記載の有機デバイス。
  6. 前記有機層が、p型とn型のπ共役分子層を含むことを特徴とした請求項1記載の有機デバイス。
  7. 前記有機層が、ホール輸送性のπ共役分子層、発光性のπ共役分子層及び電子輸送性のπ共役分子層を含むことを特徴とした請求項1記載の有機デバイス。
  8. 前記有機層が、芳香族化合物に由来するπ共役分子層とアセチレンに由来するπ共役分子層とが交互に共有結合された積層構造を有することを特徴とした請求項1記載の有機デバイス。
  9. 第一電極層上に、第一層目のπ共役分子層を前記第一電極層と共有結合させつつ積層する第一の工程と、前記第一層目のπ共役分子層上に、隣接するπ共役分子層と共有結合させつつ、第二層目以降のπ共役分子層を積層する第二の工程と、第一及び第二の工程で得られた複数のπ共役分子層からなる有機層上に第二電極層を形成させる第三の工程からなることを特徴とする有機デバイスの製造方法。
  10. 前記第二工程におけるπ共役分子層が、互いに離れた位置に二つの官能基をもつπ共役分子から由来し、積層方向に隣接する官能基の縮合反応を繰り返すことで複数積層されることを特徴とする請求項9記載の有機デバイスの製造方法。
  11. 前記二つの官能性をもつπ共役分子が、その一方の官能基が保護された分子であり、前記第二工程におけるπ共役分子層を、前記保護された分子の他方の官能基をπ共役分子層の官能基と縮合反応させることで積層する工程と、保護された分子を脱保護する工程とを繰り返すことで複数積層される工程を含む請求項10記載の有機デバイスの製造方法。
  12. 前記共有結合が、アリールハライドとエチニルアリールとのクロスカップリング、又はアリールホウ素化合物とハロゲン化アリールとのクロスカップリングにより形成されることを特徴とする請求項9記載の有機デバイスの作製方法。
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