JP2006198554A - 塗布装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエブ同士の接合部がある場合にも確実に塗布を行うことができ、且つ、接合部の未塗布部分による故障の発生を防止できる塗布装置及び方法を提供する
【解決手段】塗布装置10は、ウエブ12の感光層上にOC層の塗布液を塗布するエクストルージョン塗布装置14と、その上流側に配設されたバー塗布装置16で構成される。エクストルージョン塗布装置14の塗布ヘッド22は、ウエブ12の接合部12aが通過する際、油圧シリンダ38によって退避位置に移動する。塗布ヘッド22が退避している間、バー塗布装置16でウエブ12に補助塗布を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は塗布装置及び方法に係り、特に写真感光乳化剤、磁性液、反射防止や防眩性などを付与する液、視野角拡大効果を付与する液、カラーフィルター用顔料液、表面保護液等の塗布液を、プラスチックフィルムや紙、金属箔等の可撓性支持体(以下、ウエブと称する)に塗布して、高機能性積層膜を製造するための塗布装置及び方法に関する。
例えば感光性印刷版製造においてフォトポリマー品の製造では、ウエブ上に感光層を塗布、乾燥、冷却して形成した後、その感光層の上に、酸素遮断性を有する保護層であるオーバーコート層(以下OC層)を塗布し、さらに乾燥・冷却している。OC層の塗布方法としては、バー塗布等の接触方式と、エクストルージョン塗布等の非接触方式が考えられるが、バー塗布を用いた場合には、フォトポリマー品の感光層が柔らかいために、感光層表面が傷ついたり、削られるおそれがあり、製品として使用できなくなるという問題があった。このため、OC層の塗布では一般的に、エクストルージョン塗布等の非接触方式が使用される。エクストルージョン塗布方式では、塗布ヘッドとウエブとの間に所定のクリアランスを設けて塗布を行うため、感光層の表面を傷つけることなくOC層を塗布することができる。
ところで、複数本のウエブに塗布を行う場合、ウエブの長手方向の端部同士を接合することによって連続して塗布処理をすることがある(特許文献1参照)。ウエブの接合方法としては、端面同士を突き合わせてその周辺にテープを貼り付ける方法や、両端を重ね合わせて接合する方法があるが、いずれの場合にも、接合部はウエブの他の部分よりも厚くなる(特許文献2参照)。このため、非接触方式で塗布を行うと、接合部が塗布ヘッドとの狭いクリアランスを通過する際に塗布ヘッドに接触するおそれがある。そこで、接合部が通過する際に、塗布ヘッドをウエブから退避移動させて離間させる塗布装置が提案されている(特許文献3参照)。この塗布装置によれば、塗布ヘッドを離間させて接合部を通過させるので、塗布ヘッドとの接触を防止することができる。
特開2003−245584号公報 特開昭59−189967号公報 特開2004−141806号公報
しかしながら、上記の塗布装置は、塗布ヘッドを退避移動させている間、ウエブにOC層が未塗布になり、感光層が露出されるという問題があった。
感光層は、フォトポリマー品において感度及び耐刷等の性能を向上させるために低分子成分(例えばモノマー)を多く含むものが有利であるが、モノマーを多く含む感光層は転写しやすいという欠点がある。したがって、モノマーを多く含む感光層や、温度依存性のある感光層を使用すると、上述の露出の問題が発生した際に感光層がロールに転写し、さらにOC層塗布後のウエブに再転写して後工程を汚染してしまい、故障部分を大量発生するという問題が発生する。このため従来は、感光層として、ベタつき難い感光層、又は転写性の少ない感光層、或いは温度依存性の低い感光層を用いたり、冷却を強化することによって転写を防止していた。
このように非接触式の塗布装置でOC層を塗布する場合には、接合部を通過させるために塗布ヘッドを退避移動させなければならず、このために感光層が露出して故障部分を発生させるおそれがあった。したがって、低分子成分が少ない感光層を使用したり、ライン速度を減速する必要があり、製造適正及びライン高速化適正を有しないという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、接合部を有するウエブにも確実に塗布を行うことができ、且つ、感光層の露出による故障の発生を防止できる塗布装置及び方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、下層塗布液が塗布された帯状物に、前記下層塗布液よりも付着性の低い第1の上層塗布液を第1の塗布手段で塗布するとともに、前記帯状物を長手方向に複数接合することによって連続して塗布を行う塗布装置において、前記帯状物同士の接合部が通過する際に、前記第1の塗布手段を前記帯状物から退避させる退避手段と、前記第1の塗布手段が退避している間、前記下層塗布液よりも付着性の低い第2の上層塗布液を前記帯状物に塗布する第2の塗布手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、帯状物同士の接合部が通過する際に第1の塗布手段を退避させるようにしたので、接合部の凸部によって第1の塗布手段が損傷することを防止できる。また、第1の塗布手段が退避している間、第2の塗布手段で帯状物に塗布を行うようにしたので、付着性(転写性)の高い下層塗布液が露出されることを防止できる。したがって、下層塗布液がパスローラ等に転写し、さらに帯状物に再転写して故障部分が発生することを防止できる。また、下層塗布液が露出しないので、下層塗布液の付着性を考慮する必要がなく、下層塗布液の成分の自由度を広げつつ、製造適性を向上させることができる。さらに、付着性の高い下層塗布液が露出されないので、下層塗布液の冷却を強化する必要がなく、ライン速度を向上させることができる。
また、請求項1に記載の発明によれば、帯状物の接合部とそれ以外の部分とで別々の塗布手段を用いたので、それぞれに適した塗布を行うことができる。すなわち、第1の塗布手段として、塗布面に傷を付けない塗布方法や精度の高い塗布方法を選択したり、第2塗布手段として、接合部のような凹凸面への塗布に適した塗布方法を選択することができる。よって、製品となる部分(接合部以外の面)の塗布精度を低下させることなく、接合部の未塗布による故障の発生を防止できる。
請求項2に記載の発明は請求項1の発明において、前記第1の塗布手段は、前記帯状物に非接触で塗布を行う非接触式の塗布手段であり、前記第2の塗布手段は、前記帯状物に接触して塗布を行う接触式の塗布手段であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、第1の塗布手段として非接触式の塗布手段(例えばスライド塗布やエクストルージョン塗布)を選択するようにしたので、塗布時に塗布ヘッドが帯状物に接触して帯状物を損傷することを防止できる。したがって、塗布する面が傷つきやすい場合に有効であり、例えば、感光層が形成されたウエブにOC層を塗布する場合に有効である。また、請求項2に記載の発明によれば、第2の塗布手段として接触式の塗布手段(例えばバー塗布)を選択したので、接合部のような凹凸がある場合にも確実に塗布することができる。
請求項3に記載の発明は請求項1又は2の発明において、前記下層塗布液は、少なくともアルカリ可溶性樹脂及び光熱変換物質、又は光重合性物質を含有することを特徴とする。このような塗布層(例えば感光層)は付着性が高いが、上記の如く露出を防止することによって故障の発生を防止できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1の発明において、前記第2の上層塗布液には、前記第1の上層塗布液の成分が含まれることを特徴とする。これにより、製造コストを削減することができる。また、第1の塗布手段と第2の塗布手段で同じ成分を有する塗布液を塗布するので、第1の塗布手段と第2の塗布手段とで切り替えた際の塗布面の乱れを抑制することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1の発明において、前記第1の上層塗布液と前記第2の上層塗布液は、乾固した際に酸素遮断性を有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は請求項1〜5のいずれか1の発明において、前記下層塗布液は感光層を形成する塗布液であり、前記第1の上層塗布液はオーバーコート層を形成する塗布液であることを特徴とする。このように、本発明は感光層の上にオーバーコート層の塗布液を塗布するのに適している。
請求項7に記載の発明は請求項1〜6のいずれか1の発明において、前記第1の塗布手段は、前記帯状物の走行方向に対して前記第2の塗布手段の下流側に配置されるとともに、前記第2の塗布手段で塗布した第2の上層塗布液の上に第1の上層塗布液の塗布を開始することを特徴とする。請求項7の発明によれば、第2の上層塗布液の上に第1の上層塗布液の塗布を開始するので、塗布液の塗り付きがよく、部分的な未塗布部分の発生を防止できる。
請求項8に記載の発明は前記目的を達成するために、下層塗布液が塗布された帯状物に、前記下層塗布液よりも付着性の低い第1の上層塗布液を第1の塗布手段で塗布するとともに、前記帯状物を長手方向に複数接合することによって連続して塗布を行う塗布方法において、前記帯状物同士の接合部が通過する際に、前記第1の塗布手段を前記帯状物から退避させるとともに、前記第1の塗布手段が退避している間、第2の塗布手段によって、前記下層塗布液よりも付着性の低い第2の上層塗布液を塗布することを特徴とする。
請求項8の発明によれば、第1の塗布手段が退避移動するので、接合部の凸部によって第1の塗布手段が損傷することを防止でき、且つ、第2の塗布手段で帯状物に塗布を行うことによって下層塗布液の露出部分の発生を防止できる。
本発明に係る塗布装置及び方法によれば、接合部が通過する際に第1の塗布手段を退避させるとともに、その退避の間、第2の塗布手段で帯状物に塗布を行うようにしたので、接合部の凸部によって第1の塗布手段が損傷することを防止でき、且つ、付着性の高い下層塗布液の露出の発生を防止できる。また、製品となる部分(接合部以外の面)と製品とならない部分(接合部)とで別々の塗布手段を用いることによって、製品部分における高精度の塗布と、未塗布部分の発生による故障の防止の両方を達成することができる。
以下添付図面に従って本発明に係る塗布装置及び方法の好ましい実施形態について説明する。
図1は、本発明が適用された塗布装置の構成を模式的に示している。同図に示す塗布装置10は主として、エクストルージョン塗布装置14(第1の塗布手段に相当)と、バー塗布装置16(第2の塗布手段に相当)で構成される。これらの塗布装置14、16は、走行するウエブ12の感光層上に塗布を行う装置であり、エクストルージョン塗布装置14ではOC層用の塗布液を塗布し、バー塗布装置16は後述する補助塗布用の塗布液を塗布する。また、エクストルージョン塗布装置14は、ウエブ12の走行方向に対して、バー塗布装置16の下流側に配置されており、このエクストルージョン塗布装置14の下流側に、塗布液の乾燥・冷却を行う乾燥・冷却装置18が配設される。なお、図1の符号19はパスローラであり、ウエブ12の塗布面に当接している。
本発明のウエブ12としては、公知の各種ウエブを用いることができる。一般的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、セルロースダイアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド等の公知の各種プラスチックフィルム、紙、紙にポリエチレン、ポロプロピレン、エチレンブテン共重合体等の炭素数が2〜10のα−ポリオレフィン類を塗布またはラミネートした各種積層紙、アルミニウム、銅、スズ等の金属箔等、帯状基材の表面に予備的な加工層を形成させたもの、あるいはこれらを積層した各種複合材が含まれる。さらにウエブ12には、光学補償シート塗布液、反射防止フィルム塗布液、磁性塗布液、写真感光性塗布液、表面保護、帯電防止あるいは滑性用塗布液等がその表面に塗布され、乾燥された後、所望する長さ及び幅に裁断される場合も含まれ、この代表例としては、光学補償シート、反射防止フィルム等が挙げられるが、これらに限定されない。
また、本発明は、公知の各種溶媒を用いた塗布液を使用することができる。例えば水、各種ハロゲン化炭化水素、アルコール、エーテル、エステル、ケトンなどを単独あるいは複数混合して使用することができる。
図1のエクストルージョン塗布装置14は、走行中のウエブ12に対して非接触で塗布を行う装置であり、走行中のウエブ12が巻きかけられるバックアップローラ20と、バックアップローラ20に対して所定のクリアランスcで配置された塗布ヘッド22で構成される。塗布ヘッド22の内部には、ポケット24がウエブ12の幅方向に形成されており、このポケット24に不図示の塗布液供給源から塗布液が供給される。ポケット24への塗布液の供給は、塗布ヘッド22の側面側、或いは後端部側(スリット開口部26aの反対側)から行われる。
ポケット24は、スリット26を介して塗布ヘッド22の先端(リップ)のスリット開口部26aに連通されている。スリット開口部26aはウエブ14の幅方向に細長く形成され、その幅寸法はウエブ14の幅寸法と略等しくなるように規制板(不図示)等によって規制されている。前記ポケット24に供給された塗布液は、スリット26を介してスリット開口部26aから吐出される。これにより、塗布ヘッド22の先端と走行中のウエブ12との間に塗布液架橋(ビード)が形成され、走行中のウエブ12に塗布液が転移される。
スリット開口部26aに対して、ウエブ12の走行方向の上流側には減圧チャンバ30が形成されている。減圧チャンバ30は、バックアップローラ20に対向する側のみが開口されており、その内部は不図示の負圧発生源に接続され、所定の減圧度に維持される。これにより、塗布ヘッド22の先端と走行中のウエブ12との間に形成された塗布液架橋が安定して形成され、精度の良い塗布を行うことができる。
塗布ヘッド22は、架台32を介して移動台34に固定され、移動台34は、レール36に沿ってスライド自在に支持される。移動台34の後端側には、油圧シリンダ38のロッド38aが連結されており、この油圧シリンダ38は、レール36と平行に取り付けられている。したがって、ロッド38aを伸縮させることによって移動台34がレール36に沿ってスライド移動し、塗布ヘッド22がバックアップローラ20に対して進退移動される。
油圧シリンダ38は、制御装置40に接続されている。そして、制御装置40によってロッド38aの伸縮、すなわち、塗布ヘッド22の進退移動が制御される。塗布ヘッド22の移動制御は、図1に示す如くバックアップローラ20に所定のクリアランスcで近接した塗布位置と、図2に示す如く大きく後退してバックアップローラ20から離間した退避位置とで移動するように制御される。退避位置では、後述するウエブ12の接合部12aが塗布ヘッド22とバックアップローラ20との間をスムーズに通過するように設定される。なお、塗布ヘッド22の駆動手段は油圧シリンダ38に限定するものではなく、例えば送りネジ機構等を用いてもよい。
一方、バー塗布装置16は主として、所定の間隔で配置された一対の押えローラ42、42と、ウエブ12に対して一対の押えローラ42、42の反対側に配置された塗布部44で構成される。塗布部44は、ウエブ12の幅方向に設けられたバー46を有し、このバー46は軸受部材48によって回転可能に支持される。ウエブ12の走行方向に対して軸受部材48の上流側には不図示の堰部材が設けられ、この堰部材と軸受部材48との間に形成された塗布液供給路(不図示)に塗布液が供給される。供給された塗布液はバー46の上流側に吐出され、バー46の回転によって掻き上げられ、ウエブ12に転移される。
バー塗布装置16で使用される塗布液は、転写防止効果のある液が選択される。転写防止効果のある液としては、PVA、PVP、密着向上剤、合成雲母、及び表面活性剤等を含む液が好ましい。これらの成分は、OC層にて使用している成分、すなわちエクストルージョン塗布装置14で塗布する塗布液の成分である。したがって、製造工程への影響を限りなく少なくすることができる。特に、エクストルージョン塗布装置14の塗布液と同じ塗布液をバー塗布装置16で使用することによって、塗布液の調液負荷やコストを軽減させることができる。なお、OC層として通常使用してないアラビアゴム等を用いてもよい。
バー塗布装置16での塗布量は、ウエブ12に全面塗布できる塗布量であればよい。したがって、エクストルージョン塗布装置14での塗布量と同一でなくてもよく、全面塗布が可能な限り少ない塗布量とすることが好ましい。例えば、エクストルージョン塗布装置14での塗布量が42cc/m2 の場合に、バー塗布装置16で11.25cc/m2 としてもよい。
前述した軸受部材48は架台50の上に支持されており、架台50の下方には油圧シリンダ52が設けられる。油圧シリンダ52は鉛直上方を向いて固定されており、ロッド52aの先端に架台50が連結されている。したがって、油圧シリンダ52を駆動することによって、塗布部44を上下動させることができる。油圧シリンダ52は、前述した制御装置40に接続されており、この制御装置40によってロッド52aの伸縮、すなわち、塗布部44の移動が制御される。塗布部44の移動制御は図1に示す如く、バー46がウエブ12と非接触となる待機位置と、図2に示す如くバー46がウエブ12と接触する塗布位置とで移動するように行われる。塗布位置に塗布部44を配置すると、バー46がウエブ12に接触し、ウエブ12の感光層上への塗布が行われる。以下、バー塗布装置16による塗布を補助塗布と称す。なお、塗布部44の駆動手段は油圧シリンダ52に限定するものではなく、例えば送りネジ機構を用いてもよい。
バー塗布装置16の上流側には、ウエブ12の接合部12a(図4参照)を検出する検出装置54が設けられる。ウエブ12の接合部12aは、ウエブ12の長手方向の端面同士を重ね合わせて接合するか、或いは端面同士を突き合わせてテープを貼り付けており、他の部分よりも厚くなっている。検出装置54は、例えばウエブ12の反射光量や透過光量の変化を測定することによって、ウエブ12の厚みの変化、すなわち接合部12aの開始点と終了点を検出するように構成される。なお、接合部12aの長さは一定であることが多いので、接合部12aの開始点のみを検出し、接合部12aの長さとウエブ12の走行速度から、接合部12aの終了点を求めるようにしてもよい。
検出装置54は、前述した制御装置40に接続されており、接合部12aを検出した際の検出信号を制御装置40に出力する。制御装置40は、検出装置54からの信号を受信すると、そのタイミングに応じて、油圧シリンダ38、52に駆動信号を出力し、塗布ヘッド22と塗布ヘッド44を移動させる。
図3は、補助塗布を行う際の制御フローを示している。以下、図3に基づいて、制御フローを説明する。
接合部12aを検出するまで、エクストルージョン塗布装置14によってOC層の塗布が行われる(ステップS1)。このとき、図1に示す如く、エクストルージョン塗布装置14の塗布ヘッド22が塗布位置に配置され、バー塗布装置16の塗布部44が待機位置に配置される。エクストルージョン塗布装置14はウエブ12に非接触で塗布を行うので、ウエブ12の感光層を損傷することなく、OC層を塗布することができる。
検出装置54で接合部12aの開始点を検出した際(ステップS2)、制御装置40は、その検出タイミングに対して所定のタイミングで油圧シリンダ52を駆動させ、バー塗布装置16の塗布部44を図2に示す如く塗布位置に配置させる。これにより、補助塗布を開始される(ステップS3)。さらに制御装置40は、所定のタイミングで油圧シリンダ38を駆動させ、エクストルージョン塗布装置14の塗布ヘッド22を退避位置に移動させる(ステップS4)。これにより、塗布ヘッド22とバックアップローラ20とのクリアランスが大きくなるので、接合部12aが通過する際に塗布ヘッド22に接触することを防止できる。ここで、補助塗布を開始するタイミングとしては、ウエブ12の接合部がバー塗布装置16の塗布位置Pを通過する直前となるようにする。また、塗布ヘッド22を退避させるタイミングとしては、エクストルージョン塗布装置14の進入位置Qを、ウエブ12上の補助塗布の開始点が通過し、且つ接合部12aが通過する直前となるようにする。これにより、塗布工程後のウエブ12は、図4に示すように、OC層塗布の終了部分と補助塗布の開始部分が重なった状態に形成される。
検出装置54で接合部12aの終点を検出すると(ステップS5)、制御装置40は、所定のタイミングで油圧シリンダ38を駆動させ、エクストルージョン塗布装置14の塗布ヘッド22を塗布位置に移動させる。これにより、OC層の塗布が開始される(ステップS6)。さらに制御装置40は、所定のタイミングで油圧シリンダ52を駆動させ、バー塗布装置16の塗布部44を待機位置に移動させる。これにより、補助塗布が終了される(ステップS7)。ここで、補助塗布を終了させるタイミングとしては、ウエブ12の接合部12aが塗布位置Pを通過した直後となるようにする。また、OC層塗布を開始するタイミングとしては、塗布位置Rを、ウエブ12の接合部12aが通過し、且つ、ウエブ12上の補助塗布の終了点が通過する直前となるようにする。これにより、塗布工程後のウエブ12は、図4に示すように、OC層塗布の開始端部と、補助塗布の終了端部とが重なった状態に形成される。
以上の処理を終了することによって、OC層塗布のみの処理に戻り(ステップS8)、接合部12aを再び検出するまで継続してOC層塗布が行われる。そして、接合部12aを検出した際に、上記の処理(ステップS2〜ステップS7)が繰り返される。なお、図3のフローにおいて、ステップS3とステップS4の順序、及びステップS6とステップS7の順序は、エクストルージョン塗布装置14とバー塗布装置16の配置や、ウエブ12の走行速度によっては逆転することもあるが、図4に示すようにOC層塗布と補助塗布が重なるようなタイミングで処理が行われればよい。また、図4において、補助塗布が施された部分は、NG部として後段の処理(不図示)で廃棄される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ウエブ12の接合部12aが通過する際に、塗布ヘッド22を退避位置に移動するので、接合部12aが塗布ヘッド22に接触して塗布ヘッド22を損傷することを防止できる。
また、本実施の形態によれば、塗布ヘッド22を退避位置に移動した際に、バー塗布装置16の塗布部44を塗布位置に移動させ、ウエブ12の接合部12aに補助塗布を行うようにしたので、感光層の露出を防止することができる。特に本実施の形態によれば、エクストルージョン塗布装置14によるOC層塗布と、バー塗布装置16による補助塗布との切り替え時において、両者が重なるようにしたので、感光層の露出を確実に防止することができる。これにより、感光層が後段に配置したローラ(例えば図1、図2のパスローラ19)に転写し、さらにウエブ12に再転写して故障部分を大量発生することを防止できる。
さらに、本実施の形態によれば、感光層の露出を防止したことによって、製造適性が改善され、低分子成分を多く含んだ材料を使用することが可能となる。すなわち、感光層が露出される場合には、低分子成分を多く含んだ材料は転写しやすいために使用することができなかったが、本実施の形態では感光層の露出を防止したので、転写のおそれがなくなり、低分子成分を多く含んだ材料(例えば分子量が500以下の成分を50%以上含んだ材料)を使用することができる。
また、本実施の形態によれば、従来NG部として廃棄していた部分に補助塗布を行うことによって、廃棄のロスを増加させることなく、感光層の露出を防止できる。すなわち、補助塗布を行わない場合、図5に示す如くNG部が発生していたが、本実施の形態では図4に示す如くNG部の範囲内に補助塗布を行うようにしたので、廃棄のロスを増加させることがなく、感光層の露出を防止できる。
さらに、本実施の形態によれば、エクストルージョン塗布装置14の前段にバー塗布装置16を配置したので、OC層の塗布は補助塗布の上に開始される。これにより、OC層の塗布開始時における塗り付き性能を向上させることができる。すなわち、感光層がない状態でOC層を直接、塗り付ける場合には、ウエブ12の表面粗度が大きい、ライン速度が大きい等の塗布条件時(例えば印刷版を45m/分以上のライン速度に設定した時)に、ウエブ12の表面にエアが同伴される現象が生じ、塗り付かないという問題があったが、本実施の形態では、補助塗布の上にOC層の塗布を開始するようにしたので、塗り付き性能を向上させることができ、塗り付ける際の感光層の露出を防止することができる。特に本実施の形態では、補助塗布の塗布液として、OC層の塗布液の成分を含む塗布液を用いたので、塗り付き性能の改善と、感光層の露出防止を同時に達成することができる。これにより、感光層の露出防止と、OC層の塗布開始時におけるロスを大幅に減少させることができる。
なお、上述した実施の形態は、第1の塗布手段として非接触式のエクストルージョン塗布装置14を選択し、第2の塗布手段として接触式のバー塗布装置16を選択した例であるが、第1、第2の塗布手段はこの組み合わせに限定するものではなく、他の方式の塗布装置、例えばスライドビード塗布装置等を用いて組み合わせてもよい。
また、上述した実施の形態は、OC層塗布を行う第1の塗布手段をウエブ12の走行方向の下流側に配置し、補助塗布を行う第2の塗布手段を上流側に配置したが、反対に、第1の塗布手段を上流側に配置し、第2の塗布手段を下流側に配置してもよい。この場合には、第1の塗布手段と第2の塗布手段の間に、感光層の露出を検知する検知手段を配置し、検知手段で感光層の露出を検出した際に、下流側の第2の塗布手段で補助塗布を行うようにしてもよい。これによって、感光層の露出を確実に防止することができ、第1の塗布手段が故障した場合にも感光層の露出を防止できる。
また、本実施の形態は、接合部12aを補助塗布するために第2の塗布手段(バー塗布装置16)を用いたが、第2の塗布手段の用途はこれに限定するものではなく、第1の塗布手段(エクストルージョン塗布装置14)の故障時に使用してもよい。例えば、ウエブ12の途中でエクストルージョン塗布装置14が故障した場合に、ウエブ12の残りの部分にバー塗布装置16で補助塗布を行うことによって感光層の露出を完全に防止するとよい。このように感光層の露出を防止することによって、塗布処理後のウエブ12をロール状に巻回して保存する際の故障を防止することができる。すなわち、保存時に感光層の露出が存在していると、ウエブ12の裏面にブロッキング(感光層の転写、接着)が発生し、正常にOC層を塗布した部分まで使用できなくなる不具合が発生するが、感光層の露出を防止したことによってこのような不具合の発生を防止できる。
以下に本発明に適したアルカリ可溶性高分子化合物と光熱変換物質を説明する。
(アルカリ可溶性高分子化合物)
本発明に使用されるアルカリ可溶性高分子化合物は、従来公知のものであれば特に制限はないが、(1)フェノール性水酸基、(2)スルホンアミド基、(3)活性イミド基のいずれかの官能基を分子内に有する高分子化合物であることが好ましい。例えば以下のものが例示されるが、これらに限定されるものではない。
(1)フェノール性水酸基を有する高分子化合物としては、例えば、フェノールホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾールホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(m−,p−,又はm−/p−混合のいずれでもよい)混合ホルムアルデヒド樹脂等のノボラック樹脂やピロガロールアセトン樹脂が挙げられる。フェノール性水酸基を有する高分子化合物としてはこの他に、側鎖にフェノール性水酸基を有する高分子化合物を用いることが好ましい。側鎖にフェノール性水酸基を有する高分子化合物としては、フェノール性水酸基と重合可能な不飽和結合をそれぞれ1つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマーを単独重合、或いは該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げられる。
フェノール性水酸基を有する重合性モノマーとしては、フェノール性水酸基を有するアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、又はヒドロキシスチレン等が挙げられる。具体的には、N−(2−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、N−(3−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、o−ヒドロキシフェニルアクリレート、m−ヒドロキシフェニルアクリレート、p−ヒドロキシフェニルアクリレート、o−ヒドロキシフェニルメタクリレート、m−ヒドロキシフェニルメタクリレート、p−ヒドロキシフェニルメタクリレート、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−(2−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(3−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(2−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート、2−(3−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート、2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート等を好適に使用することができる。かかるフェノール性水酸基を有する樹脂は、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。更に、米国特許第4,123,279号明細書に記載されているように、t−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂のような、炭素数3〜8のアルキル基を置換基として有するフェノールとホルムアルデヒドとの縮重合体を併用してもよい。
(2)スルホンアミド基を有するアルカリ可溶性高分子化合物としては、スルホンアミド基を有する重合性モノマーを単独重合、或いは該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げられる。スルホンアミド基を有する重合性モノマーとしては、1分子中に、窒素原子上に少なくとも1つの水素原子が結合したスルホンアミド基−NH−SO2 −と、重合可能な不飽和結合をそれぞれ1つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマーが挙げられる。その中でも、アクリロイル基、アリル基、又はビニロキシ基と、置換或いはモノ置換アミノスルホニル基又は置換スルホニルイミノ基とを有する低分子化合物が好ましい。
(3)活性イミド基を有するアルカリ可溶性高分子化合物は、下記式で表される活性イミド基を分子内に有するものが好ましく、この高分子化合物としては、1分子中に、下記式で表わされる活性イミド基と、重合可能な不飽和結合をそれぞれ一つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマーを単独重合、或いは該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げられる。
Figure 2006198554
このような化合物としては、具体的には、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド等を好適に使用することができる。
更に、本発明のアルカリ可溶性高分子化合物としては、前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、及び活性イミド基を有する重合性モノマーのうちの2種以上を重合させた高分子化合物、或いはこれら2種以上の重合性モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物を使用することが好ましい。フェノール性水酸基を有する重合性モノマーに、スルホンアミド基を有する重合性モノマー及び/又は活性イミド基を有する重合性モノマーを共重合させる場合には、これら成分の配合重量比は50:50から5:95の範囲にあることが好ましく、40:60から10:90の範囲にあることが特に好ましい。
本発明において、アルカリ可溶性高分子化合物が前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又は活性イミド基を有する重合性モノマーと、他の重合性モノマーとの共重合体である場合には、アルカリ可溶性を付与するモノマーは10モル%以上含むことが好ましく、20モル%以上含むものがより好ましい。共重合成分が10モル%より少ないと、アルカリ可溶性が不十分となりやすく、現像ラチチュードの向上効果が十分達成されないことがある。
前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又は活性イミド基を有する重合性モノマーと共重合させるモノマー成分としては、例えば、下記(1)〜(12)に挙げるモノマーを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
(1)例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート又は2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、及びメタクリル酸エステル類。
(2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、N−ジメチルアミノエチルアクリレート等のアルキルアクリレート。
(3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート等のアルキルメタクリレート。
(4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド等のアクリルアミド若しくはメタクリルアミド。
(5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類。
(6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン類。
(8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(10)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
(11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(12)アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸。
本発明においてアルカリ可溶性高分子化合物が、前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又は活性イミド基を有する重合性モノマーの単独重合体或いは共重合体の場合、重量平均分子量が2,000以上、数平均分子量が500以上のものが好ましい。更に好ましくは、重量平均分子量が5,000〜300,000で、数平均分子量が800〜250,000であり、分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が1.1〜10のものである。また、本発明においてアルカリ可溶性高分子化合物がフェノールホルムアルデヒド樹脂、クレゾールアルデヒド樹脂等の樹脂である場合には、重量平均分子量が500〜20,000であり、数平均分子量が200〜10,000のものが好ましい。
これらアルカリ可溶性高分子化合物は、それぞれ1種類或いは2種類以上を組み合わせて使用してもよく、前記感光層全固形分中、30〜99重量%、好ましくは40〜95重量%、特に好ましくは50〜90重量%の添加量で用いられる。アルカリ可溶性高分子化合物の添加量が30重量%未満であると感光層の耐久性が悪化し、また、99重量%を超えると感度、耐久性の両面で好ましくない。
(光熱変換物質)
本発明における光を吸収して発熱する化合物とは、700以上、好ましくは750〜1200nmの赤外域に光吸収域があり、この範囲の波長の光において、光/熱変換能を発現するものを指し、具体的には、この波長域の光を吸収し熱を発生する種々の顔料もしくは染料を用いることができる。前記顔料としては、市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。
前記顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。
これら顔料は表面処理をせずに用いてもよく、表面処理をほどこして用いてもよい。表面処理の方法には樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップリング剤やエポキシ化合物、ポリイソシアネート等)を顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)及び「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
前記顔料の粒径は、0.01〜10μmの範囲にあることが好ましく、0.05〜1μmの範囲にあることが更に好ましく、0.1〜1μmの範囲にあることが特に好ましい。顔料の粒径が0.01μm未満のときは分散物の感光層塗布液中での安定性の点で好ましくなく、また、10μmを越えると感光層の均一性の点で好ましくない。前記顔料を分散する方法としては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分散技術が使用できる。分散機としては、超音波分散器、サンドミル、アトライター、パールミル、スーパーミル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載がある。
前記染料としては、市販の染料及び文献(例えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料等の染料が挙げられる。本発明において、これらの顔料、若しくは染料のうち赤外光、若しくは近赤外光を吸収するものが、赤外光若しくは近赤外光を発光するレーザでの利用に適する点で特に好ましい。
そのような赤外光、若しくは近赤外光を吸収する顔料としてはカーボンブラックが好適に用いられる。また、赤外光、若しくは近赤外光を吸収する染料としては、例えば、特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭59−202829号、特開昭60−78787号等の公報に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等の公報に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭60−63744号等の公報に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号等の公報に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号公報に記載のシアニン染料、米国特許5,380,635号公報に記載のジヒドロペリミジンスクアリリウム染料等を挙げることができる。
また、前記染料として米国特許第5,156,938号公報に記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許第3,881,924号公報に記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号(米国特許第4,327,169号)公報に記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号公報に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号公報に記載のシアニン色素、米国特許第4,283,475号公報に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702号公報に開示されているピリリウム化合物、Epolight III−178、Epolight III−130、Epolight III−125、Epolight IV −62A等は特に好ましく用いられる。
また、前記染料として特に好ましい別の例として米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料を挙げることができる。これらの顔料若しくは染料は、前記感光層全固形分に対し0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜10重量%、染料の場合特に好ましくは0.5〜10重量%、顔料の場合特に好ましくは3.1〜10重量%の割合で前記感光性組成物中に添加することができる。顔料若しくは染料の添加量が0.01重量%未満であると感度が低くなり、また50重量%を越えると感光層の均一性が失われ、感光層の耐久性が悪くなる。これらの染料若しくは顔料は他の成分と同一の層に添加してもよいし、別の層を設けそこへ添加してもよい。別の層とする場合、本発明の熱分解性でありかつ分解しない状態ではアルカリ可溶性高分子化合物の溶解性を実質的に低下させる物質を含む層に隣接する層へ添加するのが望ましい。また、染料若しくは顔料とアルカリ可溶性高分子化合物は同一の層が好ましいが、別の層でも構わない。
本発明においては、アルカリ可溶性高分子化合物と相溶することにより該高分子化合物のアルカリ水溶液への溶解性を低下させるとともに、加熱により該溶解性低下作用が減少する化合物と、光を吸収して発熱する化合物とに換えて、双方の特性を有する一つの化合物を含有することもできる。
前記化合物は、一般にシアニン染料と呼ばれる化合物であり、具体的には、以下に示す化合物が好適に用いられるが、本発明はこの具体例に制限されるものではない。成分は、光を吸収して熱を発生する性質(即ち、光熱変換物質成分の特性)を有し、しかも700〜1200nmの赤外域に吸収域をもち、更にアルカリ可溶性高分子化合物との相溶性も良好であり、塩基性染料であり、分子内にアンモニウム基、イミニウム基等のアルカリ可溶性高分子化合物と相互作用する基を有するために該高分子化合物と相互作用して、そのアルカリ可溶性を制御することができ、本発明に好適に用いることができる。
次に、本発明を適用するのに適したフォトポリマーについて説明する。
本発明に用いる感光性平版印刷版の感光層を構成する光重合型感光性組成物は、付加重合可能なエチレン性不飽和化合物、光開始剤、高分子結合剤を必須成分とし、必要に応じ、着色剤、可塑剤、熱重合禁止剤等の種々の化合物を併用することができる。
エチレン性不飽和化合物とは、光重合型感光性組成物が活性光線の照射を受けた時、光重合開始剤の作用により付加重合し、架橋、硬化するようなエチレン性不飽和結合を有する化合物である。付加重合可能なエチレン性二重結合を含む化合物は、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物の中から任意に選択することができる。例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオリゴマー、又はそれらの混合物、並びにそれらの共重合体などの化学的形態をもつものである。
モノマーおよびその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等があげられる。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー等がある。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタアクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等がある。
クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等がある。
イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等がある。
さらに、前述のエステルモノマーの混合物もあげることができる。
また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等がある。
その他の例としては、特公昭48−41708号公報中に記載されている1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記の一般式(A)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加せしめた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等があげられる。
CH2 =C(R5 )COOCH2 CH(R6 )OH (A)
(ただし、R5 およびR6 はHあるいはCH3 を示す。)
また、特開昭51−37193号、特公平2−32293号に記載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートをあげることができる。さらに日本接着協会誌Vol.20、No.7、300〜308ぺージ(1984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。
なお、これらエチレン性不飽和化合物の使用量は、感光層全成分の5〜80重量%、好ましくは30〜70重量%の範囲で使用される。
また本発明の感光性平版印刷版の感光層に含有させる光重合開始剤としては、使用する光源の波長により、特許、文献等で公知である種々の光開始剤、あるいは2種以上の光開始剤の併用系(光開始系)を適宜選択して用いることができる。以下に具体例を列挙するがこれらに制限されるものではない。
400nm以上の可視光線、Arレーザー、半導体レーザーの第2高調波、SHG−YAGレーザーを光源とする場合にも、種々の光開始系が提案されており、例えば、米国特許第2,850,445号に記載のある種の光還元性染料、例えばローズベンガル、エオシン、エリスロシンなど、あるいは、染料と開始剤との組み合わせによる系、例えば、染料とアミンの複合開始系(特公昭44−20189号)、ヘキサアリールビイミダゾールとラジカル発生剤と染料との併用系(特公昭45−37377号)、ヘキサアリールビイミダゾールとp−ジアルキルアミノベンジリデンケトンの系(特公昭47−2528号、特開昭54−155292号)、環状シス−α−ジカルボニル化合物と染料の系(特開昭48−84183号)、環状トリアジンとメロシアニン色素の系(特開昭54−151024号)、3−ケトクマリンと活性剤の系(特開昭52−112681号、特開昭58−15503号)、ビイミダゾール、スチレン誘導体、チオールの系(特開昭59−140203号)、有機過酸化物と色素の系(特開昭59−1504号、特開昭59−140203号、特開昭59−189340号、特開昭62−174203号、特公昭62−1641号、米国特許第4766055号)、染料と活性ハロゲン化合物の系(特開昭63−258903号、特開平2−63054号など)染料とボレート化合物の系(特開昭62−143044号、特開昭62−150242号、特開昭64−13140号、特開昭64−13141号、特開昭64−13142号、特開昭64−13143号、特開昭64−13144号、特開昭64−17048号、特開平1−229003号、特開平1−298348号、特開平1−138204号など)ローダニン環を有する色素とラジカル発生剤の系(特開平2−179643号、特開平2−244050号)、チタノセンと3−ケトクマリン色素の系(特開昭63−221110号)、チタノセンとキサンテン色素さらにアミノ基あるいはウレタン基を含む付加重合可能なエチレン性不飽和化合物を組み合わせた系(特開平4−221958号、特開平4−219756号)、チタノセンと特定のメロシアニン色素の系(特開平6−295061号)、チタノセンとベンゾピラン環を有する色素の系(特開平8−334897号)等をあげることができる。
また、最近400〜410nmの波長のレーザー(バイオレットレーザー)が開発され、それに感応する450nm以下の波長に高感度を示す光開始系が開発されており、これらの光開始系も使用される。
例えば、カチオン色素/ボレート系(特開平11−84647)、メロシアニン色素/チタノセン系(特開2000−147763)、カルバゾール型色素/チタノセン系(特願平11−221480)等を挙げることができる。
本発明においては特にチタノセン化合物を用いた系が、感度の点で優れており好ましい。
チタノセン化合物としては、種々のものを用いることができるが、例えば、特開昭59−152396号、特開昭61−151197号各公報に記載されている各種チタノセン化合物から適宜選んで用いることができる。さらに具体的には、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イル等を挙げることができる。
更に上記光開始剤に必要に応じ、2−メルカプトベンズチアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール等のチオール化合物、N−フェニルグリシン、N,N−ジアルキルアミノ芳香族アルキルエステル等のアミン化合物等の水素供与性化合物を加えることにより更に光開始能力が高められることが知られている。
これらの光重合開始剤(系)の使用量はエチレン性不飽和化合物100重量部に対し、0.05〜100重量部、好ましくは0.1〜70重量部、更に好ましくは0.2〜50重量部の範囲で用いられる。
本発明の感光性平版印刷版の感光層に用いられる高分子結合剤としては、該組成物の皮膜形成剤としてだけでなく、アルカリ現像液に溶解する必要があるため、アルカリ水に可溶性または膨潤性である有機高分子重合体が使用される。
該有機高分子重合体は、例えば、水可溶性有機高分子重合体を用いると水現像が可能になる。この様な有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸基を有する付加重合体、例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭54−92723号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号に記載されているもの、すなわち、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等がある。
また同様に側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体がある。この外に水酸基を有する付加重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用である。特にこれらの中で〔ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体及び〔アリル(メタ)アクリレート(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体が好適である。この他に水溶性有機高分子として、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド等が有用である。また硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ポリアミドや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用である。
また特公平7−120040号、特公平7−120041号、特公平7−120042号、特公平8−12424号、特開昭63−287944号、特開昭63−287947号、特開平1−271741号、特開平11−352691に記載のポリウレタン樹脂も本発明の用途には有用である。
これら高分子重合体は側鎖にラジカル反応性基を導入することにより硬化皮膜の強度を向上させることができる。付加重合反応し得る官能基としてエチレン性不飽和結合基、アミノ基、エポキシ基等が、又光照射によりラジカルになり得る官能基としてはメルカプト基、チオール基、ハロゲン原子、トリアジン構造、オニウム塩構造等が、又極性基としてカルボキシル基、イミド基等が挙げられる。上記付加重合反応し得る官能基としては、アクリル基、メタクリル基、アリル基、スチリル基などエチレン性不飽和結合基が特に好ましいが、又アミノ基、ヒドロキシ基、ホスホン酸基、燐酸基、カルバモイル基、イソシアネート基、ウレイド基、ウレイレン基、スルフォン酸基、アンモニオ基から選ばれる官能基も有用である。
組成物の現像性を維持するためには、本発明の高分子結合剤は適当な分子量、酸価を有することが好ましく、重量平均分子量で5000〜30万、酸価20〜200の高分子重合体が有効に使用される。
これらの有機高分子重合体は全組成中に任意な量を混和させることができる。しかし、90重量%を超える場合には形成される画像強度等の点で好ましい結果を与えない。好ましくは10〜90%、より好ましくは30〜80%である。また光重合可能なエチレン性不飽和化合物と有機高分子重合体は、重量比で1/9〜9/1の範囲とするのが好ましい。より好ましい範囲は2/8〜8/2てあり、更に好ましくは3/7〜7/3である。
また、本発明においては以上の基本成分の他に感光性組成物の製造中あるいは保存中において重合可能なエチレン性不飽和化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合禁止剤を添加することが望ましい。適当な熱重合禁止剤としてはハロイドキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン第一セリウム塩、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等があげられる。熱重合禁止剤の添加量は、全組成物の重量に対して約0.01%〜約5%が好ましい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物の約0.5%〜約10%が好ましい。
更に感光層の着色を目的として、着色剤を添加してもよい。着色剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料(C.I.Pigment Blue 15:3、15:4、15:6など)、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタルバイオレット、アゾ染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料がある。染料および顔料の添加量は全組成物の約0.5%〜約20%が好ましい。
加えて、硬化皮膜の物性を改良するために、無機充填剤やジオクチルフタレート、ジメチルフタレート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤等の添加剤を加えてもよい。
これらの添加量は全組成物の10%以下が好ましい。
本発明の感光性平版印刷版の感光層組成物を後述の支持体上に塗布する際には種々の有機溶剤に溶かして使用に供される。ここで使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート−3−メトキシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチルなどがある。これらの溶媒は、単独あるいは混合して使用することができる。そして、塗布溶液中の固形分の濃度は1〜50重量%が適当である。
本発明の感光性平版印刷版の感光層における光重合性組成物には、塗布面質を向上するために界面活性剤を添加することができる。
その被覆量は乾燥後の重量で約0.1g/m2 〜約10g/m2 の範囲が適当である。より好ましくは0.3〜5g/m2 である。更に好ましくは0.5〜3g/m2 である。
また、通常、前記感光層の上には、酸素の重合禁止作用を防止するために酸素遮断性を有する保護層であるオーバーコート層(OC層)が設けられる。
OC層に含まれる水溶性ビニル重合体としては、ポリビニルアルコール、およびその部分エステル、エーテル、およびアセタール、またはそれらに必要な水溶性を有せしめるような実質的量の未置換ビニルアルコール単位を含有するその共重合体があげられる。ポリビニルアルコールとしては、71〜100%加水分解され、重合度が300〜2400の範囲のものがあげられる。具体的には株式会社クラレ製PVA−105、PVA−110、PVA−117、PVA−117H、PVA−120、PVA−124、PVA−124H、PVA−CS、PVA−CST、PVA−HC、PVA−203、PVA−204、PVA−205、PVA−210、PVA−217、PVA−220、PVA−224、PVA−217EE、PVA−220、PVA−224、PVA−217EE、PVA−217E、PVA−220E、PVA−224E、PVA−405、PVA−420、PVA−613、L−8等があげられる。上記の共重合体としては、88〜100%加水分解されたポリビニルアセテートクロロアセテートまたはプロピオネート、ポリビニルホルマールおよびポリビニルアセタールおよびそれらの共重合体があげられる。その他有用な重合体としてはポリビニルピロリドン、ゼラチンおよびアラビアゴムがあげられ、これらは単独または、併用して用いても良い。
本発明の感光性平版印刷版においてOC層を塗布する際用いる溶媒としては、純水が好ましいが、メタノール、エタノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類を純水と混合しても良い。そして塗布溶液中の固形分の濃度は1〜20重量%が適当である。
本発明の上記酸素遮断性保護層にはさらに塗布性を向上させるための界面活性剤、皮膜の物性を改良するための水溶性の可塑剤等の公知の添加剤を加えても良い。
水溶性の可塑剤としてはたとえばプロピオンアミド、シクロヘキサンジオール、グリセリン、ソルビトール等がある。また、水溶性の(メタ)アクリル系ポリマーなどを添加しても良い。
その被服量は乾燥後の重量で約0.1g/m2 〜約15g/m2 の範囲が適当である。より好ましくは1.0g/m2 〜約5.0g/m2 である。
次に、本発明の感光性平版印刷版の支持体について説明する。
本発明にて用いられるアルミニウム支持体は、寸度的に安定なアルミニウムまたはその合金(例えば珪素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケルとの合金)、またはアルミニウム、アルミニウム合金がラミネートもしくは蒸着されたプラスチックフィルムまたは紙を意味し、通常その厚さは0.05mm〜1mm程度である。また特開昭48−18327号に記載の複合シートも使用することができる。
本発明のアルミ支持体は適宜、後述の基板表面処理が施される。
(砂目立て処理)
砂目立て処理方法は、特開昭56−28893号に開示されているような機械的砂目立て、化学的エッチング、電解グレインなどがある。さらに塩酸または硝酸電解液中で電気化学的に砂目立てする電気化学的砂目立て方法、及びアルミニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立てするボールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤で表面を砂目立てするブラシグレイン法のような機械的砂目立て法を用いることができ、上記砂目立て方法を単独あるいは組み合わせて用いることもできる。
その中でも本発明に有用に使用される表面粗さを作る方法は、塩酸または硝酸電解液中で化学的に砂目たてする電気化学的方法であり、適する電流密度は100C/dm2 〜400C/dm2 の範囲である。さらに具体的には、0.1〜50%の塩酸または硝酸を含む電解液中、温度20〜100℃、時間1秒〜30分、電流密度100C/dm2 〜400C/dm2 の条件で電解を行うことが好ましい。
このように砂目立て処理したアルミニウム支持体は、酸またはアルカリにより化学的にエッチングされる。酸をエッチング剤として用いる場合は、微細構造を破壊するのに時間がかかり、工業的に本発明を適用するに際しては不利であるが、アルカリをエッチング剤として用いることにより改善できる。
本発明において好適に用いられるアルカリ剤は、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、アルミン酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソーダ、水酸化カリウム、水酸化リチウム等を用い、濃度と温度の好ましい範囲はそれぞれ1〜50%、20〜100℃であり、Alの溶解量が5〜20g/m3 となるような条件が好ましい。
エッチングのあと表面に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸洗いが行われる。用いられる酸は硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ酸、ホウフッ化水素酸等が用いられる。特に電気化学的粗面化処理後のスマット除去処理方法としては、好ましくは特開昭53−12739号公報に記載されているような50〜90℃の温度の15〜65重量%の硫酸と接触させる方法及び特公昭48−28123号公報に記載されているアルカリエッチングする方法が挙げられる。
なお、本発明で有効に用いられるAl支持体の表面粗さ(Ra)は0.3〜0.7μmである。
(陽極酸化処理)
以上のようにして処理されたアルミニウム支持体は、さらに陽極酸化処理が施される。陽極酸化処理はこの分野で従来より行われている方法で行うことができる。具体的には、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルフォン酸等あるいはこれらの二種以上を組み合わせて水溶液または非水溶液中でアルミニウムに直流または交流を流すとアルミニウム支持体表面に陽極酸化皮膜を形成することができる。
陽極酸化処理の条件は使用される電解液によって種々変化するので一概に決定され得ないが、一般的には電解液の濃度が1〜80%、液温5〜70℃、電流密度0.5〜60アンペア/dm2 、電圧1〜100V、電解時間10〜100秒の範囲が適当である。
これらの陽極酸化処理のうちでも特に英国特許第1412768号明細書に記載されている、硫酸中で高電流密度で陽極酸化する方法及び米国特許第3511661号明細書に記載されているリン酸を電解浴として陽極酸化する方法が好ましい。
本発明においては、陽極酸化皮膜は1〜10g/m2 であることが好ましく、1g/m2 以下であると版に傷が入りやすく、10g/m2 以上は製造に多大な電力が必要となり、経済的に不利である。好ましくは、1.5〜7g/m2 である。更に好ましくは、2〜5g/m2 である。
さらに、本発明においては、砂目立て処理及び陽極酸化後、アルミニウム支持体に封孔処理を施してもかまわない。かかる封孔処理は、熱水及び無機塩または有機塩を含む熱水溶液への基板の浸漬ならびに水蒸気浴などによって行われる。また本発明のアルミニウム支持体にはアルカリ金属珪酸塩によるシリケート処理以外の処理、たとえば弗化ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処理などの表面処理がなされてもかまわない。
上記の如く表面処理を施されたアルミニウム支持体上に、前記の光重合性組成物からなる感光層を形成することで、本発明の感光性平版印刷版を作製するが、感光層を塗設する前に必要に応じて有機または無機の下塗り層が設けられてもかまわない。
本発明の感光性平版印刷版における前記感光層を、例えば、カーボンアーク灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ、ハロゲンランプ、ヘリウムカドミニウムレーザー、アルゴンイオンレーザー、FD・YAGレーザー、ヘリウムネオンレーザー、半導体レーザー(350nm〜600nm)等の従来公知の活性光線で画像露光した後、現像処理することにより、アルミニウム板支持体表面に画像を形成することができる。
画像露光後、現像までの間に、光重合型感光層の硬化率を高める目的で50℃〜150℃の温度で1秒、5分の時間の加熱プロセスを設けることを行っても良い。
また、本発明の感光性平版印刷版の感光層の上には、前述したように、通常、酸素遮断性を有するオーバーコート層が設けてあり、本発明の現像液を用いて、オーバーコート層の除去と感光層未露光部の除去を同時に行う方法、または、水、温水でオーバーコート層を先に除外し、その後未露光部の感光層を現像で除去する方法が知られている。これらの水または温水には特開平10−10754号に記載の防腐剤等、特開平8−278636号記載の有機溶剤等を含有させることができる。
本発明における感光性平版印刷版の前記現像液による現像は、常法に従って、0〜60℃、好ましくは15〜40℃程度の温度で、例えば、露光処理した感光性平版印刷版を現像液に浸漬してブラシで擦る等により行う。
さらに自動現像機を用いて現像処理を行う場合、処理量に応じて現像液が疲労してくるので、補充液または新鮮な現像液を用いて処理能力を回復させても良い。
このようにして現像処理された感光性平版印刷版は特開昭54−8002号、同55−115045号、同59−58431号等の各公報に記載されているように、水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体等を含む不感脂化液で後処理される。本発明の感光性平版印刷版の後処理にはこれらの処理を種々組み合わせて用いることができる。
上記の様な処理により得られた印刷版は特開2000−89478号に記載の方法による後露光処理やバーニングなどの加熱処理により、耐刷性を向上させることができる。
このような処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。
本発明が適用された塗布装置の構成を模式的に示す図 図1の塗布装置で補助塗布を行う状況を示す図 制御フローを示す図 塗布処理後のウエブの塗布面を示す図 従来装置の塗布処理後のウエブの塗布面を示す図
符号の説明
12…ウエブ、14…エクストルージョン塗布装置、16…バー塗布装置、20…バックアップローラ、22…塗布ヘッド、34…移動台、36…レール、38…油圧シリンダ、40…制御装置、44…塗布部、46…バー、52…油圧シリンダ、54…検出装置

Claims (8)

  1. 下層塗布液が塗布された帯状物に、前記下層塗布液よりも付着性の低い第1の上層塗布液を第1の塗布手段で塗布するとともに、前記帯状物を長手方向に複数接合することによって連続して塗布を行う塗布装置において、
    前記帯状物同士の接合部が通過する際に、前記第1の塗布手段を前記帯状物から退避させる退避手段と、
    前記第1の塗布手段が退避している間、前記下層塗布液よりも付着性の低い第2の上層塗布液を前記帯状物に塗布する第2の塗布手段と、
    を備えたことを特徴とする塗布装置。
  2. 前記第1の塗布手段は、前記帯状物に非接触で塗布を行う非接触式の塗布手段であり、前記第2の塗布手段は、前記帯状物に接触して塗布を行う接触式の塗布手段であることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記下層塗布液は、少なくともアルカリ可溶性樹脂及び光熱変換物質、又は光重合性物質を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布装置。
  4. 前記第2の上層塗布液には、前記第1の上層塗布液の成分が含まれることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の塗布装置。
  5. 前記第1の上層塗布液と前記第2の上層塗布液は、乾固した際に酸素遮断性を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の塗布装置。
  6. 前記下層塗布液は感光層を形成する塗布液であり、前記第1の上層塗布液はオーバーコート層を形成する塗布液であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の塗布装置。
  7. 前記第1の塗布手段は、前記帯状物の走行方向に対して前記第2の塗布手段の下流側に配置されるとともに、前記第2の塗布手段で塗布した第2の上層塗布液の上に第1の上層塗布液の塗布を開始することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載の塗布装置。
  8. 下層塗布液が塗布された帯状物に、前記下層塗布液よりも付着性の低い第1の上層塗布液を第1の塗布手段で塗布するとともに、前記帯状物を長手方向に複数接合することによって連続して塗布を行う塗布方法において、
    前記帯状物同士の接合部が通過する際に、前記第1の塗布手段を前記帯状物から退避させるとともに、前記第1の塗布手段が退避している間、第2の塗布手段によって、前記下層塗布液よりも付着性の低い第2の上層塗布液を塗布することを特徴とする塗布方法。
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