JP2006197836A - Dnaマイクロアレイの再生方法及びその利用 - Google Patents

Dnaマイクロアレイの再生方法及びその利用 Download PDF

Info

Publication number
JP2006197836A
JP2006197836A JP2005012127A JP2005012127A JP2006197836A JP 2006197836 A JP2006197836 A JP 2006197836A JP 2005012127 A JP2005012127 A JP 2005012127A JP 2005012127 A JP2005012127 A JP 2005012127A JP 2006197836 A JP2006197836 A JP 2006197836A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dna
dna microarray
rna
regenerating
microarray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005012127A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyuki Sato
矩行 佐藤
Manabu Fujie
学 藤江
Tsuyoshi Usami
剛志 宇佐美
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyoto University NUC
Original Assignee
Kyoto University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyoto University NUC filed Critical Kyoto University NUC
Priority to JP2005012127A priority Critical patent/JP2006197836A/ja
Publication of JP2006197836A publication Critical patent/JP2006197836A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

【課題】 ハイブリッド2本鎖が形成されたDNAマイクロアレイを簡便かつ確実に再生させるためのDNAマイクロアレイの再生方法及びその利用を提供する。
【解決手段】 遊離のRNA分子と支持体に固定化されたDNA分子とがハイブリダイズしたDNAマイクロアレイを再生させるためのDNAマイクロアレイの再生方法であって、ハイブリダイズしたDNA−RNA2本鎖のうち、RNA分子のみを特異的に分解する工程を含むDNAマイクロアレイの再生方法によれば、ハイブリッド2本鎖が形成されたDNAマイクロアレイを簡便かつ確実に再生させることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、DNAマイクロアレイの再生方法及びその利用に関するものであり、特に、支持体に固定されたDNAに対して、遊離のRNA試料をハイブリダイズさせたDNAマイクロアレイの再生方法及びその利用に関するものである。
近年、世界的なゲノムプロジェクトの進展により、多数のモデル生物の全ゲノム配列がすでに決定されており、また、ヒトゲノム・プロジェクトによるヒトゲノム配列の解読のように、全ゲノム配列が決定されつつあるものも多い。このように分子生物学の研究は、ポストゲノム(ポストシークエンス)の時代に移行している。
ポストゲノム時代では、ゲノム機能の解析の手法も変化し始めている。具体的には、ゲノム機能解析の主流は、以前のような、特定の生命現象に関与する個々の遺伝子をクローニングして解析するようなピンポイント的手法から、遺伝子の機能をゲノムスケールで解析する体系的・網羅的手法へと、明らかに移行している。
また、ゲノム情報は、転写産物やタンパク質の解析にも用いられる。具体的には、転写産物の解析としては、ゲノム情報を利用して、生物や細胞における全ての転写産物の発現を体系的・網羅的に解析するトランスクリプトーム解析が注目されており、タンパク質の解析としては、ゲノム情報を利用して、生物や細胞における全ての場所・時系列で発現している全てのタンパク質について、その性質や発現を体系的・網羅的に解析するプロテオーム解析が注目されている。
上記体系的・網羅的な解析には、各種アレイ技術が用いられることが多い。このアレイ技術は、解析しようとする任意の生物から取得したDNAや各種タンパク質等の生体物質、あるいは、このような生体物質と相互作用する合成物質(例えば、疎水性基やイオン交換基を有する化合物等)を、支持体上に規則的に配列させて固定化してなるアレイを用いる技術を指す。
このようなアレイ技術を用いれば、体系的・網羅的な解析を効率的に進めることができる。例えば、遺伝子の転写制御機構を解析するためには、細胞の状態に応じて変化する遺伝子の転写量を測定する必要がある。そこで、アレイ技術の1つであるDNAマイクロアレイを用いることにより、数千個から数万個の遺伝子の転写量をシステマティックに測定することが可能となる(例えば、非特許文献1、2参照)。上記DNAマイクロアレイに関する技術のうち、広く実用化されているものとしては、例えば、米国Affymetrix社のDNAマイクロアレイ技術が知られている。この技術では、半導体製造で用いられる微細加工技術を用いてシリカ基板上に直接オリゴヌクレオチドを化学合成するようになっている。
このようなオリゴヌクレオチドを支持体に固定化したDNAマイクロアレイ(オリゴヌクレオチド・チップと称する)は、現在、1回のハイブリダイズ処理を行い使用した後、廃棄されている。しかし、オリゴヌクレオチド・チップは非常に高価であるため、1度の使用で廃棄する、いわゆる使い捨てタイプの利用は効率的な利用とはいえない。
このため、現在、一旦使用したオリゴヌクレオチド・チップを再利用する方法が開発され始めている。例えば、熱処理等によりハイブリッド2本鎖を分離させる方法等が試みられているが、チップに対するダメージが大きく、再生法として完成には至っていない。なお、ハイブリッド2本鎖には、DNA−DNA、DNA−RNAの組み合わせがある。
"Microarray analysis" Mark Schena, John Wiley & Sons, Inc., 2003 "DNA Microarrays" Associate Editor:Kaaren Janssen, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 2003
しかし、上記熱処理によるオリゴヌクレオチド・チップの再利用方法では、ハイブリッド2本鎖チップ表面に対してダメージを与えてしまい、精度良く再測定を行うことができないという問題点がある。また、ダメージを与えない程度の熱処理では、ハイブリッド2本鎖を完全に分離させることができず、再生させたチップを用いても精度の良い再測定ができないという問題がある。かかる問題は、オリゴヌクレオチド・チップだけでなく、cDNAを基本にしたアレイ等のDNAマイクロアレイ一般における技術的課題であるといえる。
マイクロアレイ技術の利用は、最近になって指数関数的に増加しており、ハイブリダイゼーション処理を行った後のDNAマイクロアレイを再利用できるように再生する方法の開発が強く求められていた。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ハイブリッド2本鎖が形成されたDNAマイクロアレイを簡便かつ確実に再生させるためのDNAマイクロアレイの再生方法及びその利用を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、支持体上に固定化したオリゴDNAに対して遊離のRNA試料をハイブリダイズさせたDNAマイクロアレイを、RNase Hを含む緩衝液にて処理することにより、ハイブリッドDNA−RNA2本鎖のうち、RNA鎖のみを分解・除去できるため、DNAマイクロアレイを再生できること、そして当該処理を行って再生したDNAマイクロアレイを用いて再現性の良い結果が精度良く得られること、という新事実を見出し、本願発明を完成させるに至った。本発明は、かかる新規知見に基づいて完成されたものであり、以下の発明を包含する。
(1)遊離のRNA分子と支持体に固定化されたDNA分子とがハイブリダイズしたDNAマイクロアレイを再生させるためのDNAマイクロアレイの再生方法であって、ハイブリダイズしたDNA−RNA2本鎖のうち、RNA分子のみを特異的に分解する工程を含むDNAマイクロアレイの再生方法。
(2)上記RNA分子のみを特異的に分解する工程には、ハイブリダイズしたDNA−RNA2本鎖のうち、RNA分子のみを特異的に分解する酵素を用いる(1)に記載のDNAマイクロアレイの再生方法。
(3)上記酵素は、RNase Hである(2)に記載のDNAマイクロアレイの再生方法。
(4)遊離のRNA分子と支持体に固定化されたDNA分子とがハイブリダイズしたDNAマイクロアレイを再生させるための再生キットであって、ハイブリダイズした2本鎖DNA−RNAのうち、RNA分子のみを特異的に分解する再生用組成物を備える再生キット。
(5)上記RNA分子のみを特異的に分解する再生用組成物は、ハイブリダイズしたDNA−RNA2本鎖のうち、RNA分子のみを特異的に分解する酵素を含む(4)に記載の再生キット。
(6)上記酵素は、RNase Hである(5)に記載の再生キット。
(7)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のDNAマイクロアレイの再生方法を用いて再生したDNAマイクロアレイを用いて、ハイブリダイゼーションアッセイを行うマイクロアレイの使用方法。
本発明に係るDNAマイクロアレイの再生方法によれば、ハイブリダイゼーション処理を行いハイブリッドDNA−RNA2本鎖が形成されたDNAマイクロアレイを簡便かつ確実に再生させることができる。再生されたDNAマイクロアレイは、質の高いリプローブ処理が行われており、再測定しても再現性良く使用することができる。また、酵素反応を利用しているため、熱処理のようにアレイにダメージを与えることはない。
このため、単価の高いDNAマイクロアレイを複数回繰り返して使用することが可能となり、得られる実験データの質・量ともに飛躍的に向上することが期待される。
なお、本発明に係るDNAマイクロアレイの再生方法を実施するための再生キットも本発明に含まれる。
以下、本発明に係るDNAマイクロアレイの再生方法について説明し、その後利用としての再生キット等について説明する。なお、本実施の形態に記載するのは、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明の趣旨に反しない限度の合理的な範囲で様々な変更が可能であることはいうまでもない。
<1.DNAマイクロアレイの再生方法>
本発明に係るDNAマイクロアレイの再生方法は、遊離のRNA分子と支持体に固定化されたDNA分子とがハイブリダイズしたDNAマイクロアレイを再生させるためのDNAマイクロアレイの再生方法に関するものである。本明細書において「DNAマイクロアレイの再生」とは、ハイブリダイゼーション処理を行った後のDNAマイクロアレイを、当該ハイブリダイゼーション処理を行う前の状態に戻す意である。より具体的には、遊離のRNA分子と支持体に固定化されたDNA分子とのハイブリダイゼーションによって生じたハイブリッドDNA−RNA2本鎖を解消して、支持体上のDNA分子を1本鎖状態に戻す意である。
本発明のDNAマイクロアレイの再生方法に適用可能なDNAマイクロアレイは、支持体側にDNA分子が固定化されており、この固定化されたDNA分子に遊離のRNA分子をハイブリダイズさせて検出するものであればよく、従来公知のDNAマイクロアレイを好適に利用することができ、その具体的な形状、構造、大きさ、材質等は特に限定されるものではない。例えば、スタンフォード(Stanford)型のDNAマイクロアレイ等を含む従来公知のあらゆるタイプのDNAマイクロアレイを対象とすることができる。
支持体へのDNA分子の固定化方法、DNA分子のサイズ、塩基配列、スポット数、スポット間隔、及び試料のRNA分子のサイズ、塩基配列、数量等についても従来公知の技術を好適に適用でき、特に限定されるものではない。遊離のRNA分子としては、例えば、mRNA及びその増幅産物等を挙げることができる。
また、本発明に係るDNAマイクロアレイの再生方法では、特徴的な部分として、ハイブリダイズしたDNA−RNA2本鎖のうち、RNA分子のみを特異的に分解する工程を含んでいればよく、その他の具体的な条件、工程、材料、機器等については特に限定されるものではない。
上記RNA分子のみを特異的に分解する工程には、ハイブリダイズしたDNA−RNA2本鎖のうち、RNA分子のみを特異的に分解する酵素を用いることが好ましい。このように酵素反応を利用することにより、従来の熱による2本鎖分離処理に比べて、マイクロアレイに対するダメージを低減することができる。
上記酵素としては、例えば、RNase Hを挙げることができる。RNase Hは、リボヌクレアーゼHとも称され、RNAとDNAのハイブリッド(混成)2本鎖のRNA鎖のみを特異的に分解する活性を有する酵素である。酵素活性には金属イオンが必須であり、RNAのホスホジエステル結合を解裂して5’−リン酸末端と3’−OH末端を生成する。なお、本発明に利用可能な酵素は、RNase Hに限られるものではなく、従来公知のハイブリッドDNA−RNA2本鎖のうち、RNA鎖のみを分解・除去できる酵素を好適に利用することができる。
本発明において酵素反応を利用する場合は、使用する酵素の種類・性質に応じて、最適な濃度、使用温度、処理時間、緩衝液の種類、使用する塩濃度等を設定することができ、これらの諸条件については特に限定されるものではない。
上記遊離のRNA分子には、標識が施されていてもよい。かかる標識については、従来公知のものを用いることができ、特に限定されるものではない。例えば、Cy3、Cy5色素等の蛍光試薬を用いた標識等を好適に使用することができる。
また、本DNAマイクロアレイの再生方法において、上記工程は、例えば、DNA分子が固定化された支持体の表面を、上記酵素を含む緩衝液に浸漬させて、ハイブリダイゼーション処理によって生成したハイブリッドDNA−RNA2本鎖を分解させる方法によって実行できる。このとき、例えば、従来公知のハイブリダイゼーションチャンバーを用いることができる。
また、本発明に係るDNAマイクロアレイの再生方法では、例えば、上記RNA鎖を分解する工程の後、適切な洗浄液にてDNAマイクロアレイを洗浄する洗浄工程を行ってもよいし、さらに、その後乾燥させる乾燥工程を行ってもよい。かかる洗浄工程には、従来公知の緩衝液や界面活性剤等を好適に用いることができ、特に限定されない。例えば、後述する実施例に示すように、Triton X−102含有のSSCバッファ(緩衝液)等を用いることができる。また、乾燥工程も同様に従来公知の方法を利用でき、特に限定されるものではないが、例えば、後述する実施例に示すように、窒素ガス等の不活性ガスを吹き付けて乾燥を行うことができる。
以上のように、本発明に係るDNAマイクロアレイの再生方法によれば、ハイブリダイゼーション処理によって形成されたハイブリッドDNA−RNA2本鎖のうち、RNA鎖のみを特異的に分解・除去することにより、簡便かつ確実にDNAマイクロアレイを再生することができる。特に、本発明では酵素反応を利用しているため、熱処理のようにアレイにダメージを与えることがないため、再生したDNAマイクロアレイは精度良く再測定に利用することができる。
<2.DNAマイクロアレイの再生キット>
本発明に係るDNAマイクロアレイの再生キットは、遊離のRNA分子と支持体上に固定化されたDNA分子とをハイブリダイズさせるDNAマイクロアレイを再生させるための再生キットであって、ハイブリダイズしたDNA−RNA2本鎖のうち、RNA分子のみを特異的に分解する再生用組成物を備えるものであればよく、その他の具体的な構成物、材料、数量、大きさ等については特に限定されるものではない。
すなわち、本発明に係るDNAマイクロアレイの再生キットは、上記<1>欄のDNAマイクロアレイの再生方法を実施するためのものであると換言できる。
上記再生キットにおいて、上記再生用組成物は、ハイブリダイズしたDNA−RNA2本鎖のうち、RNA分子のみを特異的に分解する酵素を含むことが好ましい。上記酵素としては、例えば、RNase Hを挙げることができる。なお、RNase H以外にも上記<1>欄で説明した酵素を好適に用いることができることはいうまでもない。
かかる再生用組成物には、上記酵素以外には、上記酵素の活性を阻害しない限度において、種々の物質を含んでいてもよい。例えば、水、塩、界面活性剤、凍結防止剤、増粘剤、保存剤等の従来公知の添加剤を含んでいてもよい。
また、かかる再生キットには、さらに、上記<1>欄で説明した洗浄工程を実行するための洗浄液用の緩衝液や界面活性剤を含んでいてもよいし、乾燥工程を実行するためのガス供給装置を含んでいてもよい。また、これら以外にも、上記<1>欄に記載の再生方法を実行する上で必要な各種材料を含んでいてもよい。
以上のように、本発明に係る再生キットによれば、簡便かつ確実に上記<1>欄のDNAマイクロアレイの再生方法を実施することができる。
<3.その他の利用>
本発明には、上記<2>欄の再生キット以外にも、例えば、上記<1>欄に記載のDNAマイクロアレイの再生方法を用いて再生したDNAマイクロアレイを用いて、ハイブリダイゼーションアッセイを行うマイクロアレイの使用方法も含まれる。
上述したように、上記<1>欄に記載のDNAマイクロアレイの再生方法によれば、DNAマイクロアレイは再生させて繰り返し利用することができる。このため、上記<1>欄に記載のDNAマイクロアレイの再生方法を用いて再生したDNAマイクロアレイを用いて、ハイブリダイゼーションアッセイを行っても、再現性のよい優れた実験結果が得られる点で非常に有用性がある。なお、ハイブリダイゼーションアッセイについては、従来公知の方法を好適に利用することができ、具体的な方法・条件等については特に限定されるものではない。例えば、上記非特許文献1,2に開示の方法を好適に利用することができる。
以下実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
マイクロアレイ実験において、DNAマイクロアレイのスライドにスポットされている核酸がDNA、そしてハイブリダイゼーションに使用する標識核酸がRNAの場合のDNAマイクロアレイを再生する実験を行った。
まず、再生用組成物(溶液)を調製した。具体的には、40mMTris(pH8.0)、4mM MgCl、1mM DTTの緩衝液にRNase H(TAKARA:品番2150A)を0.4Unit/μlの割合で添加して作製した。
次に、通常の手順でDNAが固定化されたDNAマイクロアレイに対して、遊離の標識RNA試料をハイブリダイゼーションした。その結果を図1(a)に示す。
また、1度ハイブリダイゼーション処理したDNAマイクロアレイを、市販のマイクロアレイ用ハイブリダイゼーションチャンバーを使用して、再生(リプローブ)を行うスライドに固定化したDNAがスポットされている面に、上記再生用組成物(溶液)を接した状態にして、37℃、3時間処理した(再生処理)。
再生処理後、0.1×SSCバッファ(0.005% Triton X−102含有)の洗浄液で満たされた容器の中でスターラーを用いて、5分間洗浄した。洗浄後、スライドに窒素ガスを吹き付けて乾燥を行い、再生処理を終了した。
再生処理したDNAマイクロアレイを用いて、再度ハイブリダイゼーション処理を行った。なお、2回目のラベリングサンプルは1回目のものと異なるものを使用した。その結果を図1(b)に示す。
図1(a)(b)に示すように、再生処理したDNAマイクロアレイのハイブリダイゼーション結果は、1回目の新品のDNAマイクロアレイにおけるハイブリダイゼーション結果と略同様の精度・感度にて蛍光を検出することができることがわかった。すなわち、本発明に係る再生方法により、確実にDNAマイクロアレイが再生されていることがわかった。
次に、上述したものと同様の方法にて部分的な再生処理(リプローブ処理)を行った。その結果を図2に示す。すなわち、図2に示す実験結果においては、部分的なリプローブ処理を行い、その他の部分については対象(コントロール)としてリプローブ処理を行わなかった。その結果、対象との比較によって、本発明の再生方法(リプローブ処理)の有効性が明確にわかった。
次いで、新品のDNAマイクロアレイと再生処理したDNAマイクロアレイとを用いて、同一のラベリングサンプルを使用した場合の同一スポットのlog ratioの値の散布図を作成し、新品DNAマイクロアレイと再生したDNAマイクロアレイとを用いた場合の相関関係を検討した。その結果を図3に示す。なお、各実験において処理群のシグナル>1000以上の値となるように設定した。
図3に示すように、R最小2乗法にて一時線形回帰を行うことにより算出した相関係数の2乗R=0.7981であった。
この結果、再生したDNAマイクロアレイを用いたハイブリダイゼーション実験でも新品DNAマイクロアレイを用いる場合と再現性のよい結果を取得できることがわかった。
本発明によれば、スライド1枚あたりの単価が高いDNAマイクロアレイにおいて、質の高いリプローブ処理が可能になる。これは、スライドの複数回使用の可能を意味しており、得られる実験データの質、量が飛躍的に向上する。したがって、医学、製薬産業、食品産業、健康美容産業等において、非常に有用性が高い発明である。
(a)は新品のDNAマイクロアレイを用いて行ったハイブリダイゼーションの結果を示す図であり、(b)は本発明に係る方法にて再生処理したDNAマイクロアレイを用いて行ったハイブリダイゼーションの結果を示す図である。 本発明に係るDNAマイクロアレイの再生方法にて、ハイブリダイゼーション処理後のDNAマイクロアレイを部分的に再生処理(リプローブ処理)した結果を示す図である。 新品のDNAマイクロアレイと再生処理したDNAマイクロアレイとを用いて、同一のラベリングサンプルを使用した場合の同一スポットのlog ratioの値の散布図を示す図である。

Claims (7)

  1. 遊離のRNA分子と支持体に固定化されたDNA分子とがハイブリダイズしたDNAマイクロアレイを再生させるためのDNAマイクロアレイの再生方法であって、
    ハイブリダイズしたDNA−RNA2本鎖のうち、RNA分子のみを特異的に分解する工程を含むことを特徴とするDNAマイクロアレイの再生方法。
  2. 上記RNA分子のみを特異的に分解する工程には、ハイブリダイズしたDNA−RNA2本鎖のうち、RNA分子のみを特異的に分解する酵素を用いることを特徴とする請求項1に記載のDNAマイクロアレイの再生方法。
  3. 上記酵素は、RNase Hであることを特徴とする請求項2に記載のDNAマイクロアレイの再生方法。
  4. 遊離のRNA分子と支持体に固定化されたDNA分子とがハイブリダイズしたDNAマイクロアレイを再生させるための再生キットであって、
    ハイブリダイズした2本鎖DNA−RNAのうち、RNA分子のみを特異的に分解する再生用組成物を備えることを特徴とするDNAマイクロアレイの再生キット。
  5. 上記RNA分子のみを特異的に分解する再生用組成物は、ハイブリダイズしたDNA−RNA2本鎖のうち、RNA分子のみを特異的に分解する酵素を含むことを特徴とする請求項4に記載のDNAマイクロアレイの再生キット。
  6. 上記酵素は、RNase Hであることを特徴とする請求項5に記載のDNAマイクロアレイの再生キット。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のDNAマイクロアレイの再生方法を用いて再生したDNAマイクロアレイを用いて、ハイブリダイゼーションアッセイを行うことを特徴とするマイクロアレイの使用方法。
JP2005012127A 2005-01-19 2005-01-19 Dnaマイクロアレイの再生方法及びその利用 Pending JP2006197836A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005012127A JP2006197836A (ja) 2005-01-19 2005-01-19 Dnaマイクロアレイの再生方法及びその利用

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005012127A JP2006197836A (ja) 2005-01-19 2005-01-19 Dnaマイクロアレイの再生方法及びその利用

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006197836A true JP2006197836A (ja) 2006-08-03

Family

ID=36956364

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005012127A Pending JP2006197836A (ja) 2005-01-19 2005-01-19 Dnaマイクロアレイの再生方法及びその利用

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006197836A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2189793A1 (de) * 2008-11-21 2010-05-26 Micronas GmbH Verfahren zum Regenerieren eines Biosensors

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2189793A1 (de) * 2008-11-21 2010-05-26 Micronas GmbH Verfahren zum Regenerieren eines Biosensors
US8518709B2 (en) 2008-11-21 2013-08-27 Endress+Hauser Conducta Gesellschaft Fuer Mess-Und Regeltechnik Mbh+Co. Kg Method for regenerating a biosensor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2619329B1 (en) Direct capture, amplification and sequencing of target dna using immobilized primers
JP2004524823A (ja) 電気的マイクロアレイ上で遺伝子発現をモニタリングするための改良法
Dufva Introduction to microarray technology
EP2674492B1 (en) Method for detecting nucleic acid
JP2010537643A (ja) 代替的な核酸配列決定法
US20230265497A1 (en) Single cell workflow for whole genome amplification
Negi et al. Applications and challenges of microarray and RNA-sequencing
Igartua et al. Targeted enrichment of specific regions in the human genome by array hybridization
CN108251503A (zh) 一种快速构建链特异性rna高通量测序文库的方法
KR20010101093A (ko) 운반체상에 올리고뉴클레오타이드를 고정화시키는 방법
WO2019116800A1 (ja) 単一細胞の網羅的3'末端遺伝子発現解析法
JP2006197836A (ja) Dnaマイクロアレイの再生方法及びその利用
EP4190910A1 (en) Method for loading nucleic acid molecule on solid support
Schumacher et al. Application of microarrays for DNA methylation profiling
Matsumura et al. SuperSAGE
Byrne et al. Preparation of m RNA for Expression Monitoring
CN112522381A (zh) 一种同时检测基因突变与拷贝数变化的高通量方法
JP2001299346A (ja) 固定化プライマーによる固相pcr法
US6861219B2 (en) Preferential display
Zou et al. DNA microarrays: applications, future trends, and the need for standardization
JP7415284B2 (ja) 核酸の非特異結合抑制剤、ハイブリダイゼーション用試薬および核酸のハイブリダイゼーション方法
JP5519304B2 (ja) 核酸の均一増幅方法および高感度検出方法
JP2004081062A (ja) 核酸プローブマイクロアレイ、ならびにそれを用いるアッセイ方法
Dubey et al. Microarray technology: basic concept, protocols, and applications
Zhou et al. DNA microarray technology

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060829

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20060829

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20060927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061017

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061214

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070123