JP2006197440A - アンテナ回路導体、及び非接触icタグ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
基材表面のアンテナ回路導体2のエッジ部21が設置される位置に、予め凹部31を形成し、印刷法により導電性部材を凹部31に充填し、エッジ部21の側面が前記基材表面に対し略垂直となることを特徴とするアンテナ回路導体2を形成した。これにより高周波電流が流れるアンテナ回路導体2のエッジ部21の断面積を拡大でき、アンテナ特性の損失が低減され、薄型化、安価な製造コストの実現ができる。さらに、アンテナ特性を高めた非接触ICタグの提供をすることができる。
【選択図】図1
Description
アンテナ回路導体の製造方法としては3種類の方法があり、1つは、絶縁基板(ガラスエポキシ、ポリエステルフィルム等のフレキシブルシート)上に銅またはアルミ箔を貼り付け、エッチングして形成する方法、2つ目は、断面が円形または長方形の導線等を渦巻き状に巻いた巻き線方法、3つ目はポリエステルフィルム等のフレキシブルシート上に、導体ペーストを印刷により形成する方法である。
しかし、エッチングによる方法は、アンテナ回路導体を薄く形成することができ、物性的に優れるものの、製造工程が長く複雑なものであるため、製造におけるコストが高くなってしまうという問題を有する。
巻き線による方法は物性的にも優れ、比較的に安価に製造できる長所を有するが、薄型化には限界があり、さらには巻き線と電子部品回路を接続する作業が複雑であり、自動化が困難であるという問題を有する。
これらの2つの方法に対し、印刷による方法は、安価に製造ができる上、厚みも薄くでき、大量消費の非接触ICタグには最適という長所を有する。
図1には、本実施形態のアンテナ基板4を示す。
このアンテナ基板4は、基材3と、この基材3上に設置されたICチップ1と、一対のアンテナ回路導体2とを備える。
基材3は、平面略矩形形状であり、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド等の樹脂材料や紙を用いることができる。なお、基材3の材質はこれらに特に限定されるものではない。
また、基材3の表面には、基材3の長手方向に沿って、断面略矩形状の凹部31が形成されている。この凹部31は、必要に応じ種々の表面処理、例えばエンボス加工、プラズマや紫外線による酸化エッチング処理などにより形成することが可能である。
このアンテナ回路導体2は、平面略矩形形状であり、基材3の表面にICチップ1を挟むようにして配置される。このアンテナ回路導体2の長手方向の端部は、前記ICチップ1に接続されている。
前記略垂直とは基材3の表面に対して70度から120度の角度であることが好ましい。
図3(a)に示すように、導電性ペーストを基材3上に印刷する。なお、導電性ペーストとの密着性向上のために該基材に予めコロナ放電処理、プラズマ処理、サンドブラスト処理及びプライマー処理等の活性化処理を行っておくことが好ましい。
印刷直後の導電性ペーストは端部が略垂直に立った形状を示すが、所定の粘度を有しているため時間の経過とともにダレが生じる。しかし、図3(b)に示すようにダレが生じた導電性ペーストは基材3に形成された凹部31に充填されることで塗れ広がりをせき止め、アンテナ回路導体2の端部断面が鋭角になるのが抑制される。
図4(a)は本発明に用いるアンテナ回路導体の一実施例における断面図と抵抗値のシミュレーション結果を示したものである。アンテナ回路導体厚は20μm、基材に幅20μm、深さ5μmの矩形状の凹部を有するアンテナ回路を形成し、導電性ペーストの導電率を3mS/m、基材材質としてポリエチレンテレフタレートを想定した誘電率を3.2に設定し、周波数2.45GHzにおいて長さ1mの導体に1Aの電流を流したときの抵抗値を計測した。
計測した結果、抵抗値は136.48Ω/mであった。
図4(b)は本発明に用いるアンテナ回路導体の一実施例における断面図と抵抗値のシミュレーション結果を示したものである。アンテナ回路導体厚は20μm、基材に深さ5μmの楔型凹部を有するアンテナ回路を形成し、導電性ペーストの導電率を3mS/m、基材材質としてポリエチレンテレフタレートを想定した誘電率を3.2に設定し、周波数2.45GHzにおいて長さ1mの導体に1Aの電流を流したときの抵抗値を計測した。
計測した結果、抵抗値は136.79Ω/mであった。
図4(c)は従来のアンテナ回路導体における断面図と抵抗値のシミュレーション結果を上記実施例1,2に対する比較例として示したものである。アンテナ回路導体厚は20μm、基材に幅20μm、深さ5μmの矩形状の凹部を有するアンテナ回路を形成し、導電性ペーストの導電率を3mS/m、基材材質としてポリエチレンテレフタレートを想定した誘電率を3.2に設定し、周波数2.45GHzにおいて長さ1mの導体に1Aの電流を流したときの抵抗値を計測した。
計測の結果、抵抗値は183.84Ω/mであった。
また、本発明では専ら2.45GHzの周波数を使用した例についてのみ説明したが、これに限らず、他の周波数領域においても本発明を応用することは可能である。
2・・・アンテナ回路導体
21・・エッジ部
3・・・基材
31・・凹部
4・・・アンテナ回路基板
Claims (4)
- 基材表面に導電性部材により形成されるアンテナ回路導体であって、
エッジ部の側面が前記基材表面に対し略垂直となることを特徴とするアンテナ回路導体。 - 請求項1に記載のアンテナ回路導体において、
前記基材表面の前記アンテナ回路導体のエッジ部が設置される位置に、予め凹部を形成し、前記導電性部材が前記凹部に充填され、前記エッジ部の側面が前記基材表面に対し略垂直となることを特徴とするアンテナ回路導体。 - 請求項1又は2に記載のアンテナ回路導体において、
前記導電性部材は、導電性ペーストであり、印刷法により塗布することで、フィルム状の基材表面上に形成することを特徴とするアンテナ回路導体。 - ICチップと、基材と、
この基材表面に形成された請求項1から3のいずれかに記載のアンテナ回路導体とを有することを特徴とする非接触ICタグ。
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JP2005008715A JP2006197440A (ja) | 2005-01-17 | 2005-01-17 | アンテナ回路導体、及び非接触icタグ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2005
- 2005-01-17 JP JP2005008715A patent/JP2006197440A/ja active Pending
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