JP2006182045A - 自動運転車両の逸脱防止システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 誘導壁を設けることなく逸脱を防止する自動運転車両の逸脱防止システムを提供すること。
【解決手段】 通信手段やセンサなどを用いて設定された所定の走行コースを確認しながら自動で走行することができる自動運転車両1であって、フェイル時にその自動運転車両を走行コースから外れないように緊急停車させるためのものであって、路面50には走行コースに沿って逸脱防止レール3が敷設され、自動運転車両1には、フロントタイヤ6の間に逸脱防止レール3を転動する溝付車輪11と、その溝付車輪11と車体8との間に設けられた空気バネ13とを有する車体側装置2が設けられ、緊急停止時には空気バネ13にエアが供給され車体8を持ち上げてフロントタイヤ6を浮かせ、逸脱防止レール3の溝付車輪11とリヤタイヤ6とによって走行するようにした自動運転車両の逸脱防止システム。
【選択図】 図7

Description

本発明は、磁気マーカに従って自動運転が可能な磁器誘導式の車両など、自動運転車両に関する逸脱防止システムに関し、特に、一般道において自動車や歩行者の障害とならないように自動運転車両の走行を可能にする自動運転車両の逸脱防止システムに関する。
従来から、車両の走行を制御による自動運転を目的として、走行路には磁気マーカを埋設して走行目標ラインを設定し、一方の車両には、その磁気マーカを検出する磁気センサを備えて、走行目標ラインから逸脱しないように所定のコースを走行する自動運転車両が提案されている。無人自動運転を前提とした無軌道系交通機関として、例えば無軌条電車のトロリーバスや磁気誘導式鉄道(IMTS)などがある。
特開平10−105894号公報(第2−3頁、図1)
ところで、従来の無軌道系交通機関で自動運転を行う場合には、自動運転装置の故障などによって車両が走行目標ラインから逸脱してしまう危険を回避するため、走行路の両側には高さ200mm程度の誘導壁を設ける必要があった。
しかし、こうした誘導壁は一般車両や歩行者が利用する平面な一般道に設けることができない。そのため、自動運転車両が走行するための走行路は、高架線にするなど専用線としなければならず、その建設費用が莫大なものになってしまう。従って、自動運転車両が一般道においても誘導壁を設けることなく安全に走行できるようにすることが求められている。
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、誘導壁を設けることなく逸脱を防止する自動運転車両の逸脱防止システムを提供することを目的とする。
本発明に係る自動運転車両の逸脱防止システムは、通信手段やセンサなどを用いて設定された所定の走行コースを確認しながら自動で走行することができる自動運転車両であって、フェイル時にその自動運転車両を走行コースから外れないように緊急停車させるためのものであって、路面には走行コースに沿って逸脱防止レールが敷設され、自動運転車両には、フロントタイヤの間に逸脱防止レールを転動する溝付車輪と、その溝付車輪と車体との間に設けられた空気バネとを有する車体側装置が設けられ、緊急停止時には前記空気バネにエアが供給され車体を持ち上げてフロントタイヤを浮かせ、逸脱防止レールの溝付車輪とリヤタイヤとによって走行するようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明に係る自動運転車両の逸脱防止システムは、前記逸脱防止レールが、走行コースに沿って路面に形成された凹溝内に埋設され、その頂部が路面とほぼ同じ高さになるものであることが好ましい。
また、本発明に係る自動運転車両の逸脱防止システムは、前記自動運転車両は前後の区別なく走行が可能なものであり、車体の両側のタイヤの間に前記車両側装置が設けられたものであることが好ましい。
また、本発明に係る自動運転車両の逸脱防止システムは、前記車体側装置が、上下一体に設けられた溝付車輪と空気バネとが、左右一対のエアシリンダによって車体に連結され、そのエアシリンダの伸縮によって溝付き車輪や空気バネが車体に対して左右方向に移動するように構成されたものであることが好ましい。
また、本発明に係る自動運転車両の逸脱防止システムは、前記溝付車輪は車輪カバーに軸支され、前記空気バネは、エアの供給によって突き出されるように形成されたロッドに車輪カバーが旋回軸受けを介して連結され、車輪カバーには、アクスルにボールジョイントを介して連結された支持ブラケットが固定され、空気バネ本体には、その頂部に車体を転動するローラもしくは摺動部が設けられていることが好ましい。
自動運転車両は、設定された走行コースを無人走行するものであり、例えば途中の決められた停留所で止まって乗客の乗り降りが行われるようにした新交通システムなどに利用される。そうした中、自動運転車両が何らかの原因によって異常が発生し、制御が不能になってしまうような場合には、安全確保のために緊急停車するようにしている。本発明に係る自動運転車両の逸脱防止システムは、そうした制御が不能になった場合にでも走行コースから外れることがないようにしたものである。
通常運転時、車体側装置の溝付車輪は、ほぼ無負荷状態で逸脱防止レールを単に転動するのみで、自動運転車両の操舵はタイヤの操作によって行われる。しかし、異常発生によって制御が不能になったような場合には、空気バネに対して緊急にエアが供給され車体が持ち上げられてフロントタイヤが浮き、逸脱防止レールの溝付車輪とリヤタイヤとによって走行する。従って、緊急停止時の自動運転車両は、車体をフロント側で支える溝付車輪が逸脱防止レールにそって転動することによって進路がとられ、走行コースから外れることが防止される。
本発明に係る自動運転車両の逸脱防止システムによれば、緊急停止時には溝付車輪が逸脱防止レールを転動することによって、コースから逸脱しないように安全な進路を確保するように構成されているので、特別に逸脱防止のための誘導壁を両サイドに設ける必要がなくなった。そのため、誘導壁が必要な従来の自動運転車両の走行には高架線とするなど専用レーンの建設に多大な建設費用がかかっていたが、本発明では逸脱防止レールの敷設をするだけでよく、建設時のイニシャルコストを大幅に削減することができる。
そして、路面に形成された凹溝内に逸脱防止レールを埋設するようにすれば、路面から突き出ることがないため一般車などが横切ることが可能な構造になって、一般車や歩行者が利用する道路上での自動運転が可能になる。
また、自動運転車両側に設けられた車両側装置も溝付車輪、空気バネ更にはエアシリンダなどのからなる安価で簡単な構成からなるものである。
更に、車両側装置にエアシリンダを設けたことで、その伸縮により車体を強制的に左右に移動させることができるので、プラットホームに接近させることによって乗り降りがしやすくなる。
次に、本発明に係る自動運転車両の逸脱防止システムについて、その一実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は、自動運転車両及び、その自動運転車両の逸脱防止システムを概念的に示した図である。
自動運転車両1が走行するコース路には、例えば路面に磁気マーカが設置されており、自動運転車両1は、この磁気マーカを基準にした横方向位置を検出し、その検出情報に基づいて操舵および速度制御が行われ、コース路に従った無人による走行が可能になっている。
自動運転車両1に設けられた制御装置には、例えば、自動運転用ECU、操舵用ECU、アクセル用ECU及び制動用ECUが設けられ、各種センサから送信されてくる検知信号に基づいて演算処理が行われる。自動運転車両1に設けられた車速センサからは、車速に対応した車速信号が、舵角センサからは操舵角に対応した操舵角信号が、そして位置センサからは、道路上の走行コースに沿って設置された磁気マーカを検出した位置信号が出力され、それぞれ制御装置へと送信されるようになっている。
また、制御装置のメモリには、自動運転車両1が走行するコースに関する情報などが格納されている。コースに関する情報とは、例えば、コース内の各位置での操舵角度や目標車速、その他、停留所などの位置などである。本実施形態の自動運転車両1は、例えば、こうした予め格納された情報と各センサから送信されてくる情報とに基づき、決められたコースを所定の速度で走行し、また停留所で停止して人の輸送ができるように構成されたものである。
自動運転車両1は、各センサからの検出信号及びメモリユニットからの情報に基づいて、所定のコースを予め定めた走行パターンに従って走行し、操舵用ECU、アクセル用ECU及び制動用ECUに対する制御信号が生成される。そこで、たとえば操舵用ECUでは、制御信号に基づいてステアリング機構に設けられた操舵アクチュエータが制御され、アクセル用ECUでは、制御信号に基づいてエンジンのスロットルバルブを駆動するアクセルアクチュエータの制御が行われるなどする。
そして、こうした自動運転車両1には、前後の車輪部分に逸脱防止システムを構成する車両側装置2が設けられている。本実施形態の逸脱防止システムは、地上側設備として走行コースに沿って逸脱防止用レール3が敷設され、車両側装置2に設けられた車輪11がその逸脱防止用レール3を常に転動することで、非常時でも自動運転車両1がコースから外れることがないように安全な進路が確保できるように構成されている。
この自動運転車両1には前後の区別が無く、図面左側を前にした走行と、図面右側を前にした走行とが可能になっている。従って、自動運転車両1には、前後両方向の走行に適応できるように同じように構成された車両側装置2が車体8の両側に設けられている。なお、ここでは図面左側を進行方向として走行する場合について説明する。そして、本実施形態のように前後の区別無く走行が可能な場合には、車体8の前後両側において車体側装置2を設ける必要があるが、前後の区別がある場合にはフロント側だけに車体側装置2を設けるようにすればよい。ここで、図2乃至図4は、自動運転車両の逸脱防止手段を概念的に示した側面図、正面図そして平面図である。
自動運転車両1が走行するコースには、磁気マーカの他に逸脱防止用レール3が敷設されている。逸脱防止レール3は、例えば鉄道に利用されているJIS規格品の製鉄レールがそのまま利用される。ここで、図5は、逸脱防止レール3を示した拡大断面図である。路面50には自動運転車両1の走行コースに沿って凹溝4が形成され、その中に逸脱防止用レール3が納められている。逸脱防止用レール3は、凹溝4の底部に埋設され、その頂部3aは路面50とほぼ同じ高さになるよう設置されている。そして、凹溝4の側壁から路面50にかけて断面L字形の側保護ガイド5が左右に設けられている。
凹溝4は、逸脱防止レール3と側保護ガイド5による側面との間が左右ほぼ均等に形成され、その両側に隙間に車輪11が入るような幅及び深さで形成されている。すなわち、車両側装置2は、こうした逸脱防止レール3上を車輪11が転動するようになっているが、特に本実施形態では、緊急停止時に自動運転車両1の進路が左右へ振れて走行コースから逸脱しないように、左右方向の移動を拘束するためレール3に対して両側から当たるよう中央に溝が形成された溝付車輪(以下、溝付車輪11とする)が使用されている。
ところで、逸脱防止システムの地上側設備として設けられた逸脱防止レール3の左右両側には隙間ができている。例えば、逸脱防止レール3は横幅が約63mmであり、この逸脱防止レール3を入れる凹溝4の横幅が150mmである。従って、路面50にできた逸脱防止レール3の左右両側の隙間は、43.5mm程度ずつの狭い隙間になっているので、この逸脱防止レール3を横切る際でも、人の足や車輪がはまり込まないようになっている。
次に、自動運転車両1に設けられた車両側装置2は、車体8の左右横方向のほぼ中央であって、前後に配置されたタイヤ6,6よりも進行方向対して若干前方に溝付車輪11が位置するように設置されている。
その車両側装置2は、溝付車輪11が車輪カバー12に対して回転自在に軸支され、その車輪カバー12は、空気バネ13から下方に突設されたロッド14に対し旋回軸受15を介して連結されている。空気バネ13は、ロッド14に対してベロフラムが連結されて伸縮可能な加圧室が形成され、車体8に備え付けられた不図示のエアタンクから弁の切り換えによって圧縮エアが供給され、ロッド14が相対的に下方へ突き出すように構成されている。
こうして溝付車輪11、車輪カバー12及び空気バネ13は一体に設けられ、自動運転車両1の車体前後に設けられた設置スペース10内に設置されている。そして、溝付車輪11などは、車体左右方向にスライド可能に設けられている。そこで、先ず車輪カバー12は、フロントアクスル7に対してボールジョイントを介して連結された支持ブラケット16が一体に形成されている。従って、溝付車輪11や空気バネ13は、このフロントアクスル7とのジョイント部分を支点に、車体左右方向に揺動するように構成されている。そして、溝付車輪11などのスムーズな揺動ができるように、設置スペース10を構成するシャーシ天井にはプレート17が取り付けられ、空気バネ13に設けられたローラ18がそのプレート17を転がるように構成されている。
更に、車体8の設置スペース10内には、溝付車輪11と一体のロッド14に対して左右対称にエアシリンダ19,20が連結されている。エアシリンダ19,20は、そのピストンロッドがロッド14に、シリンダチューブのシリンダヘッド側がシャーシ側面にそれぞれボールジョイントなどで連結されている。エアシリンダ19,20も車体8に備え付けられた不図示のエアタンクから弁の切り換えによって圧縮エアが給排気できるように配管され、伸縮にともなって自由に振れるように構成されている。
次に、こうした車両側装置2を備えた自動運転車両1の無人走行について説明する。
自動運転車両1は、車速センサ、舵角センサそして位置センサなどによって、車速、操舵角及び道路上の走行コースに沿って設置された磁気マーカの位置などの各検知信号が制御装置へと送られ、メモリに格納されているコース情報に従って走行する走行制御が行われる。通常は、路面50に接地した4輪のタイヤ6による操舵角が制御され磁気マーカに従ってコースに沿った進路がとられる。
通常走行時、逸脱防止手段を構成する車体側装置2の溝付車輪11は、空気バネ13のロッド14が収縮した状態にあって、溝付車輪11は、逸脱防止レール3を押さえ付けるような大きな荷重は作用している。そのため、コースに沿って設けられた逸脱防止レール3は、自動運転車両1の走行につられて転動するのみで、それ自体が進路の案内をするわけではない。
そして、曲線部分を通過するような場合には、フロントタイヤ6,6のほぼ中央に逸脱防止レール3が位置するように走行するため、前後にずれた溝付車輪11は、車体8の左右方向に振れることになる。このとき溝付車輪11と一体の車輪カバー12及び空気バネ13は、支持ブラケット16によってフロントアクスル7との連結部分に設けられたボールベアリングを支点として左右に揺動する。また、空気バネ13は、頂部に設けられたローラ18が車体8に取り付けられたプレート17を転がり、上下方向の姿勢が安定しているため、スムーズに左右に振れることができる。
また、溝付車輪11や空気バネ13などは、左右からエアシリンダ19,20によって支えられていることからも上下方向の安定した姿勢が保たれている。そのエアシリンダ19,20には適度なエア圧がかかるように圧縮エアが込められている。そのため、通常走行時には、このエアシリンダ19,20が、溝付車輪11などを左右から支えるエアスプリングとして機能し、自動運転車両1が曲線部分を通過するようなときは、その曲線に従うように伸縮し、或いは振れることによって溝付車輪11が車体8に対して左右に位置を変化させる。そして、直線走行部分では溝付車輪11がエアシリンダ19,20によって車体8の中央位置に復帰される。
この自動運転車両1は、路線バスのように一般道において決められた所定コースを走行し、停留所において停車するようにプログラムされている。自動運転車両1は、バスとほぼ同様に、乗り降りするステップ部分が路面50から200mmほどの高さにある。そのため、車椅子を利用した人や、お年寄りの人などが楽に乗り降りできるように、停留所にステップの高さに合わせたプラットホームを設けたバリアフリーとなっている。そうした場合、プラットホームと自動運転車両1の昇降口との距離が離れてしまったのでは、自動運転車両1のフロアーとプラットホームの同じ高さになっても乗り降りに支障が生じる。そこで、本実施形態の自動運転車両1では、停留所では車体8をプラットホームに近づけるようにしている。ここで図6は、プラットホームに沿って停車する自動運転車両1を示した正面図である。
自動運転車両1が通常の走行をしている場合には、エアシリンダ19,20は、前述したようにエアスプリングとして溝付車輪11が車体8の中央位置に復帰するように機能している。しかし、このエアシリンダ19,20は、自動運転車両1が停留所に停車する場合には、プラットホーム60に近づける車体寄せが行われる。それには、自動運転車両1が停留所に入るところで、プラットホーム60側に位置する前後のエアシリンダ19又は20にエア圧が供給される。すると、溝付車輪11が逸脱防止レール3によって左右方向への移動が拘束されているため、それが支えとなってエアシリンダ19又は20が車体8をプラットホーム60側へ押し出すことになる。
図6に示す場合には、向かって左側のエアシリンダ19が伸長作動することによって、自動運転車両1の車体8が矢印で示す方向に押され、車体8が左側に寄ってプラットホーム60に近づく。このとき、溝付車輪11や空気バネ13は、車体8の移動によって空気バネ13の頂部に設けられたローラ18がプレート17を転がり、向かって右側にずれた状態になる。
各プラットホーム60の位置は、逸脱防止レール3からの距離が予めメモリに記憶されているため、停留所に入ってくるときに所定のストロークだけエアシリンダ19,20を伸長させることによって乗り降りに支障がない距離にまで近づけることができる。そして、その停留所から再び発進する場合には、伸長作動したエアシリンダ19又は20への加圧状態を解除し、エアシリンダ19,20を再びエアスプリング状態に戻す。
安定した運転を継続している場合には、溝付車輪11はエアスプリング19,20によって左右両側から多少の荷重を受けているが、上下方向には溝付車輪11や空気バネ13などの重さだけで逸脱防止レール3に載せられているだけなので、前述したように自動運転車両1の操舵はタイヤ6によって行われる。
しかし、万一制御装置がフェイルして運転制御が不能な状態に陥った場合には、タイヤ6による正しい操舵運転ができずに走行コースから外れてしまう危険がある。そこで、本実施形態では、フェイル時には危険を回避するため緊急停止を行い、その際、自動運転車両1が走行コースを逸脱することなく安全に停車できるようにしている。
本実施形態の自動運転車両1は、何らかのフェイル状態を検知し、その検知信号が確認されると、エンジンが止められるとともに非常ブレーキがかけられるなどの緊急停止措置がとられる。従って、本実施形態の逸脱防止システムは、こうして非常ブレーキがかけられてから完全に停止するまでの間、自動運転車両1がコースから外れていまわないように逸脱防止を行う。
すなわち、緊急停止信号が入ると、不図示の弁が切り換えられ、車体8に設けられたエアタンクからフロント側に当たる車両側装置2の空気バネ13に対して圧縮エアが急速に供給される。そのため、車両側装置2では空気バネ13が瞬間的に最大にまで膨らむ。一方、リヤ側の車両側装置2の空気バネ13はそのままの状態で何ら操作されない。ここで、図7は、緊急停止状態の自動運転車両及び、その自動運転車両の逸脱防止システムを概念的に示した図である。
圧縮エアが供給された空気バネ13は、ロッド14が下に突き出されるように拡張するが、実際には空気バネ13本体が上昇して車体8が持ち上げられる。このときベロフラムと一体になったロッド14は、その上端にストッパが形成さているため、一定量伸びて停止する。こうした空気バネ13によるロッド14の突き上げにより車体前方が浮き上がり、溝付車輪11が逸脱防止レール3に強く押し付けられ、フロント側のタイヤ6が路面50から離れる。従って、緊急停止時には前方の溝付車輪11と、後方のタイヤ6との3点によって車体8が支えられる。
こうして3輪走行状態の自動運転車両1は、フロント側の溝付車輪11が逸脱防止レール11によって左右の移動を拘束された状態で転動するため、止まるまでの移動が逸脱防止レール3によって誘導される。そのため、緊急停止が開始されてから車体8が停止するまでの間、自動運転車両1が走行コースから外れることを防止することができる。
よって、本実施形態の逸脱防止システムでは、緊急停止時には溝付車輪11が逸脱防止レール3を転動することによって、コースから逸脱しないように安全な進路を確保するように構成されているので、特別に逸脱防止のための誘導壁を両サイドに設ける必要がない。そのため、一般車や歩行者が利用する道路上での自動運転が可能になる。走行コースに沿って敷設した逸脱防止レール3が、路面50から突き出ることがないため一般車などが横切ることが可能な構造になっているからである。
そして、誘導壁が必要な従来の自動運転車両の走行には高架線とするなど専用レーンの建設に多大な建設費用がかかっていたが、本実施形態では逸脱防止レールの敷設にするだけでよく、建設時のイニシャルコストを大幅に削減することができる。また、自動運転車両1側に設けられた車両側装置2も溝付車輪11、空気バネ13及びエアシリンダ19,20などのからなる安価で簡単な構成からなるものである。
更に、本実施形態の自動運転車両1では、エアシリンダ19,20を伸縮させることによって車体8を強制的に左右に移動させることができるので、プラットホーム60に接近させることによって乗り降りがしやすくなる。
以上、本発明に係る逸脱防止システムの一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施形態では前後両方向に走行可能な自動運転車両1を示して説明したが、前後の区別がある車両であれば、フロント側だけに車両側装置2を設けるようにしてもよい。
自動運転車両及び、その自動運転車両の逸脱防止システムを概念的に示した図である。 自動運転車両の逸脱防止システムを概念的に示した側面図である。 自動運転車両の逸脱防止システムを概念的に示した正面図である。 自動運転車両の逸脱防止システムを概念的に示した平面図である。 逸脱防止レールを示した拡大断面図である。 プラットホームに沿って停車する自動運転車両を示した正面図である。 緊急停止状態の自動運転車両及び、その自動運転車両の逸脱防止システムを概念的に示した図である。
符号の説明
1 自動運転車両
2 車両側装置
3 逸脱防止レール
4 凹溝
6 タイヤ
8 車体
11 溝付車輪
12 車輪カバー
13 空気バネ
16 支持ブラケット
18 ローラ
19,20 エアシリンダ
50 路面
60 プラットホーム

Claims (5)

  1. 通信手段やセンサなどを用いて設定された所定の走行コースを確認しながら自動で走行することができる自動運転車両であって、フェイル時にその自動運転車両を走行コースから外れないように緊急停車させるための自動運転車両の逸脱防止システムにおいて、
    路面には走行コースに沿って逸脱防止レールが敷設され、
    自動運転車両には、フロントタイヤの間に逸脱防止レールを転動する溝付車輪と、その溝付車輪と車体との間に設けられた空気バネとを有する車体側装置が設けられ、
    緊急停止時には前記空気バネにエアが供給され車体を持ち上げてフロントタイヤを浮かせ、逸脱防止レールの溝付車輪とリヤタイヤとによって走行するようにしたものであることを特徴とする自動運転車両の逸脱防止システム。
  2. 請求項1に記載する自動運転車両の逸脱防止システムにおいて、
    前記逸脱防止レールは、走行コースに沿って路面に形成された凹溝内に埋設され、その頂部が路面とほぼ同じ高さになるものであることを特徴とする自動運転車両の逸脱防止システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する自動運転車両の逸脱防止システムにおいて、
    前記自動運転車両は前後の区別なく走行が可能なものであり、車体の両側のタイヤの間に前記車両側装置が設けられたものであることを特徴とする自動運転車両の逸脱防止システム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載する自動運転車両の逸脱防止システムにおいて、
    前記車体側装置は、上下一体に設けられた溝付車輪と空気バネとが、左右一対のエアシリンダによって車体に連結され、そのエアシリンダの伸縮によって溝付き車輪や空気バネが車体に対して左右方向に移動するように構成されたものであることを特徴とする自動運転車両の逸脱防止システム。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載する自動運転車両の逸脱防止システムにおいて、
    前記溝付車輪は車輪カバーに軸支され、前記空気バネは、エアの供給によって突き出されるように形成されたロッドに車輪カバーが旋回軸受けを介して連結され、
    車輪カバーには、アクスルにボールジョイントを介して連結された支持ブラケットが固定され、空気バネ本体には、その頂部に車体を転動するローラもしくは摺動部が設けられていることを特徴とする自動運転車両の逸脱防止システム。
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