JP2006180494A - Mplsネットワークの中央集中制御装置及び方法 - Google Patents

Mplsネットワークの中央集中制御装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 MPLSスイッチ及びMPLSネットワークの構造を簡素化できるMPLSネットワークの管理装置を提供する。
【解決手段】 1つ以上のラベルスイッチングネットワーク構成要素を含むMPLSネットワークの中央集中制御装置であって、各々のラベルスイッチングネットワーク構成要素からラベルスイッチングネットワーク構成要素の接続状態情報及びリソース情報を含むLSP計算情報を受信するLSP計算情報収集部と、受信したLSP計算情報を用いてMPLSネットワークのLSPを計算するLSP計算部とを備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、MPLS(Multi Protocol Label Switching)ネットワークの管理及び制御に関し、特に、MPLSネットワークにおいて各スイッチ間のメッセージ交換を最小化できるMPLSネットワークの中央集中制御装置及び方法に関する。
一般に、ネットワークは、サービス品質の保証という側面において、提供されるサービスタイプや加入者の特性によって完璧なQoS(Quality of Service)を保証しなければならないQoS保証型ネットワークと、適正水準のQoSを提供する最善型(best−effort)ネットワークとの2種類に区分される。
一般に、IPネットワークは、最善型サービスを提供することを特徴とする。ところが、このようなIPネットワークの特徴は、今後加入者が要求するVoIP(Voice over IP)、テレビ電話、テレビ会議、IP TV、VoD(Video on Demand)などの多様なマルチメディアサービス提供に限界を有する。前述したマルチメディアサービスの提供のための必須条件中の1つが、終端間(end−to−end)QoSの保証であるが、最善型のIPネットワークは、終端間QoSの保証(サービス帯域幅、遅延、ジッター、損失などの保証)を充足することができないからである。
その結果、IPネットワークにおける終端間QoS保証のための方法が開発されており、例えば、DiffServ,802.1pなどの技術がある。また、QoS保証型ネットワークの構築のために、MPLS(Multi Protocol Label Switching)が導入されている。MPLSの導入によりIP router基盤のIP/MPLS、ATMスイッチ基盤のATM/MPLS、イーサネットスイッチ基盤のイーサネット/MPLS技術が開発されており、現在製品が市販されている。
以下、これらのうちMPLSネットワークについて説明する。図1は、従来技術におけるMPLSネットワークの構成図である。
従来のMPLSネットワークは、図1に示すように、その管理において、分散型管理構造を有する。図1に示すネットワークは、IP/MPLSまたはATM/MPLSネットワークのいずれにも該当するものである。以下、IP/MPLSまたはATM/MPLSネットワークを区分することなく、MPLSと称する。
図1に示すように、MPLSネットワークのエッジには、IPルータまたはATMスイッチ(以下、「ルータ」という)が接続し、MPLSネットワークのコアは、IPルータ基盤またはATMスイッチ基盤のMPLSスイッチ(以下、「MPLSスイッチ」という)などのラベルスイッチングネットワーク構成要素で構成される。MPLSネットワークのエッジに接続したIPルータまたはATMスイッチを介して入力されたマルチメディアサービスデータは、MPLSネットワーク上で設定されたパス(LSP)を介して伝達されるが、これにより、マルチメディアサービスのQoS保証が可能となる。
従来のMPLSネットワークにおいて、QoS保証型サービス提供のためのLSP(Label Switched Path)の設定は、各MPLSスイッチが相互にIPルーティングプロトコル、ATMルーティング/シグナルリングプロトコル、MPLSシグナルリングプロトコルなどを交換することによって行われる。すなわち、従来のMPLSネットワークは、各々のスイッチがLSP設定及び設定されたLSPの管理などを行う分散制御方式で制御される。
従来のMPLSネットワークは、分散制御方式で制御されるので、LSPの設定及び管理のために複雑なプロトコルを必要とする。例えば、IP/MPLSネットワークは、LSP計算のためのOSPF(Open Shortest Path First)、IS−IS(Intermediate System−Intermediate System)、BGP(Border Gateway Protocol)などのIPルーティングプロトコルと、LSP設定のためのLDP(Label Distribution Protocol)、CR−LDP(Constraint Routing−LDP)、RSVP−TE(ReSource reserVation Protocol)などのMPLSシグナルリングプロトコルを必要とする。また、ATM/MPLSネットワークは、MPLSシグナルリングプロトコルとIPルーティングプロトコルの他に、PNNI(Private network−Network Interface)のようなATMルーティング/シグナルリングプロトコルを必要とする。
これらの複雑なプロトコルは、MPLS基盤のネットワークを非常に複雑にし、このため、MPLSスイッチの構造も非常に複雑になる。また、従来のMPLSスイッチは、トラフィックの伝達機能より、トラフィックの伝達のためのLSP設定などの事前制御機能により多くの負荷を受ける。そして、ATM/MPLSの場合には、2.5Gbps以上の高速インタフェースの不在によって高速化が難しく、データに比べてヘッダーの比率が非常に大きく、高価であるという問題点を有する。そして、前述した分散制御型MPLSネットワークは、各MPLSスイッチが設定したLSP情報を収集してネットワークを運用及び管理しなければならないので、ネットワークの運用及び管理が難しいという問題点がある。
したがって、このような問題点を解決するために、MPLSスイッチ及びMPLSネットワークの構造を単純化し、事前制御機能で発生するMPLSスイッチの負荷を減少させることができるMPLSネットワーク管理装置及び方法が要求されている。
従って、本発明の目的は、MPLSスイッチ及びMPLSネットワークの構造を単純化できるMPLSネットワークの管理装置及び方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、MPLSネットワークにおいてMPLSスイッチに発生する負荷を減少することができるMPLSネットワークの管理装置及び方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様のMPLSネットワークの中央集中制御装置は、1つ以上のラベルスイッチングネットワーク構成要素を含むMPLSネットワークの中央集中制御装置であって、各々のラベルスイッチングネットワーク構成要素からラベルスイッチングネットワーク構成要素の接続状態情報及びリソース情報を含むLSP計算情報を受信するLSP計算情報収集部と、受信したLSP計算情報を用いてMPLSネットワークのLSPを計算するLSP計算部とを備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様の中央集中制御構造のMPLSネットワークは、中央集中制御構造のMPLSネットワークであって、ラベルスイッチングが可能な1つ以上のラベルスイッチングネットワーク構成要素と、各々のラベルスイッチングネットワーク構成要素から受信したラベルスイッチングネットワーク構成要素の接続状態情報及びリソース情報を用いてLSP計算を行う中央集中制御装置とを備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様のネットワークの中央集中制御装置は、1つ以上の構成要素を含むネットワークであって、複数の構成要素の各々から隣接する構成要素との接続状態情報を受信し、各構成要素間の接続情報を用いてネットワーク全体のトポロジー情報を構築する情報収集部と、トポロジー情報を用いてネットワーク上における通信サービス提供のための経路を計算する経路計算部と、計算した経路を構成要素に送信し、構成要素に計算した経路を設定する経路設定部とを備えることを特徴とする。
また、本発明の他の態様に係るMPLSネットワークの中央集中制御方法は、1つ以上のラベルスイッチングネットワーク構成要素を含むMPLSネットワークの中央集中制御方法であって、各々のラベルスイッチングネットワーク構成要素からラベルスイッチングネットワーク構成要素の接続状態情報及びリソース情報を含むLSP計算情報を受信する第1の過程と、受信したLSP計算情報を用いてMPLSネットワークに対するトポロジー情報を生成する第2の過程と、トポロジー情報及びリソース情報を用いてMPLSネットワークのLSPを計算する第3の過程と、計算したLSPを各ラベルスイッチングネットワーク構成要素に送信し、MPLSネットワークにLSPを設定する第4の過程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、従来のMPLSネットワークにおいて発生する複雑なプロトコルスタックの問題点を解決することができ、複雑なプロトコルスタックを解消することによって、MPLSスイッチの構成及びMPLSネットワークの構造を簡素化することができる。また、中央集中制御装置がネットワークのトポロジー/リソース、LSP計算及び設定、リソース情報及び障害管理などを全て行うことによって、ネットワークの運用及び管理を簡素化することができる。このような効果を有する本発明の中央集中型制御システムは、現在構築中のQoS保証型次世代ネットワーク(Next Generation Network;NGN)に効率的に適用することができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。なお、本発明の要旨を不明確にする公知の機能及び構成についての詳細な説明は省略する。
後述する本実施形態の中央集中制御方式のMPLSネットワークは、トポロジー情報及びリソース情報収集(topology/resource discovery)、OAM(Operation,Administration,and Maintenance)のために、最小限のプロトコルだけを使用する。これにより、本実施形態においては、MPLSネットワークにおいて使用するルーティング及びシグナルリングプロトコルを使用せずに、中央集中制御装置を用いてMPLSネットワークを制御することによって、複雑なプロトコルスタックによる問題を解決する。
本実施形態では、中央集中型制御を用いて従来の複雑なプロトコルスタックを解消することによって、MPLSスイッチの構造を簡素化する。また、本実施形態では、中央集中制御装置を用いてMPLSネットワークのトポロジー/リソース、LSP計算及び設定、リソース情報及び障害管理などを全て行うことによって、ネットワークの運用及び管理を簡素化することができる。
まず、添付の図面を参照して、本実施形態の中央集中制御型のMPLSネットワークについて説明する。
図2は、本実施形態の中央集中制御装置により制御される中央集中制御型MPLSネットワークの構成図である。
図2に示すように、本実施形態の中央集中制御型MPLSネットワークは、MPLSネットワークを制御及び管理する中央集中制御装置(CCS;Centralized Control Systemともいう)200と、入力されるIPパケットなどのデータをLSPにマッピングし、上位MCS(MPLS Core Switch)から伝達されたMPLSパケットを下位インタフェース装備に伝達するMES(MPLS Edge Switch)1、2と、MPLSパケットをスイッチングするMCS1、2とを備えてなる。
MES1、2は、MPLSネットワークのエッジに位置し、入力されるデータをLSPにマッピングする。MCS1、2は、MES1、2の内側に位置し、伝達されたMPLSパケットをスイッチングする。MES1、2及びMCS1、2を「MPLSスイッチ」と総称する。以下、MES1、2及びMCS1、2を特別に区分する必要がない場合には、単に「MPLSスイッチ」という用語を使用する。
本実施形態において、MPLSスイッチは、LSP計算のためのトポロジー情報及びリソース情報を収集する。本実施形態において、MPLSスイッチは、トポロジー情報及びリソース情報の収集を行うのみであり、LSP計算を行う必要がないので、既存のMPLSスイッチに比べて構造を単純化することができる。
MPLSスイッチは、隣接するMPLSスイッチとのハローメッセージ(HELLO PROTOCOL)の送受信を通じて、トポロジー情報及びリソース情報を収集する。MPLSスイッチのトポロジー情報及びリソース情報の収集については後述する。本実施形態の中央集中制御型MPLSネットワークにおけるLSP計算は、各MPLSスイッチで行われるものではなく、中央集中制御装置200で行われる。
以下、添付図面を参照して、中央集中制御装置200を説明する。
図3は、中央集中制御装置200のブロック構成図である。
図3に示すように、中央集中制御装置200は、LSP計算情報収集部(Topology/Resource Discovery & Maintenance)300、LSP計算部(LSP Computation)302、LSP活性化部(LSP Activation)304、LSP監視部(LSP Monitoring)310、LSP管理部(LSP Management)320、接続許可部(Connection Admission Control)330及びポリシー管理部(Policy Management)340を備えてなる。
LSP計算情報収集部300は、本実施形態の中央集中制御型MPLSネットワークに設定すべきLSPを計算するために要求される情報であるLSP計算情報を収集する。LSP計算情報は、トポロジー情報及びリソースを情報を含む。以下、本実施形態の説明では、「LSP計算情報」という用語の代わりに、LSP計算情報を代表する項目である「トポロジー情報及びリソース情報」という用語を使用する。
LSP計算情報収集部300は、トポロジー情報及びリソース情報の収集のために、各MPLSスイッチからトポロジー情報及びリソース情報を受信する。このとき、MPLSスイッチが、LSP計算情報収集部300に送信するトポロジー情報は、隣接する他のMPLSスイッチ間の接続状態情報である。これに対し、LSP計算情報収集部300が、MPLSスイッチから受信した情報を用いて生成するトポロジー情報は、MPLSネットワーク全体構造に対するトポロジー情報である。
各MPLSスイッチは、隣接するMPLSスイッチとのハローメッセージ送受信を通じて、トポロジー情報及びリソース情報を確認する。以下、各MPLSスイッチにおける、ハローメッセージを使用するトポロジー情報及びリソース情報収集について詳細に説明する。
各MPLSスイッチは、相互にハローメッセージ(Hello message)を送受信することによって、相互接続状態を把握する。このために使われるハローメッセージは、ハローメッセージを送信するMPLSスイッチの識別子(MES/MCS ID)、ハローメッセージ送信間隔(Hello Interval)、エラー判断基準時間(Hello Dead Interval)などを含んで構成される。ここで、ハローメッセージ送信間隔は、MPLSスイッチがハローメッセージを転送する周期であり、エラー判断基準時間は、ハローメッセージが到着せず、リンクに障害が発生したと判断する時間である。
例えば、MES1がMCS1にハローメッセージを送信する場合には、MES1は、IF3に(MES1 ID、10ms、100ms)の情報を含むハローメッセージを構成して送信する。MCS1には、このハローメッセージを通じて、MES1から10ms毎にハローメッセージが送信され、MCS1は、100ms内にハローメッセージが到着しなければ、リンク障害が発生したと判断する。
また、MCS1は、IF4を介してMES1が送信したハローメッセージを受信することによって、IF4にMES1が接続しているという情報を得る。もちろん、トポロジー/リソース確認のためのハローメッセージは、これらの他にも多様に定義することができる。また、各MPLSスイッチは、接続しているインタフェースの収容可能な帯域幅を知ることができるが、これにより、リンク別リソースを確認する。すなわち、各MPLSスイッチは、自分がいかなるMPLSスイッチとある程度のリソースを有するリンクを介して接続しているかに関する情報を収集することができる。
トポロジー情報及びリソース情報を収集した各MPLSスイッチは、収集したトポロジー情報及びリソース情報を中央集中制御装置200に送信する。各MPLSスイッチと中央集中制御装置200間のインタフェースは、SNMP(Simple Network Mail Protocol)、TL−1(Transport Layer−1)、CORBA(Common Object Request Broker Architecture)、XML(eXtensible Markup Language)などで多様に実現することができる。
中央集中制御装置200は、MPLSスイッチから受信したトポロジー情報及びリソース情報を用いて、トポロジー/リソーステーブルを構成する。このトポロジー/リソーステーブルの構成は、中央集中制御装置200内のLSP計算情報収集部300で行われる。
次の表1は、図2に示された中央集中制御型MPLSネットワークにおいて中央集中制御装置200が構成するトポロジー/リソーステーブルの一例である。
Figure 2006180494
以下、上記表1から確認することができる事項について説明する。
上記表1で表現できるMPLSネットワークは、MES1、MCS1、MCS2及びMES2のMPLSスイッチを含む。
これらのMPLSスイッチのうちMES1は、ルータ1(Router 1)、ルータ2(Router 2)及びMCS1に接続される。MES1は、1Gの帯域幅を有するIF1インタフェースを用いてルータ1にデータを送信したり、1Gの帯域幅を有するIF2インタフェースを用いてルータ2にデータを送信したり、10Gの帯域幅を有するIF3インタフェースを用いてMCS1にデータを送信する。
表1で、Interface ID 2の項目のETH0、ETH1及びIF4は、各々、MES1に接続した、ルータ1、ルータ2及びMCS1が、MES1にデータを送信するときに使用するインタフェースである。表1のトポロジー/リソーステーブルのNode ID 1の項目のMCS1、MCS2及びMES2の項目に対しても、MES1と同様に解析できるので、表1の項目に対するさらなる説明は省略する。
一方、MPLSスイッチのうちMESは、IPルータなどの下位インタフェース装備が接続する。図2では、IPルータを例に取って構成したが、MESには、イーサネット(登録商標)スイッチ(Ethernet(登録商標) switch)、ATM/フレームリレースイッチ(ATM/FR switch)、メディアゲートウエー(Media gateway)、TDMスイッチなどが接続される。
MESに接続した下位IPルータは、IPルーティングプロトコルを用いて、接続しているホストアドレス(host address)またはIPプレフィックス(prefix)情報をMESに送信する。例えば、MES1に接続したルータ1及びルータ2は、各々に接続しているホストアドレスまたはIPプレフィックス情報をMES1に送信する。すなわち、ルータ1は、IP1、IP2及びIP3の情報をMES1に送信し、ルータ2は、IP4、IP5及びIP6の情報をMES1に送信する。また、MES2は、ルータ3及びルータ4から情報を受信する。MESがルータから受信するこのような情報を「下位インタフェース情報」と言う。MES1及びMES2は、各々受信した下位インタフェース情報を中央集中制御装置200に送信する。
中央集中制御装置200は、MES1,2から受信した下位インタフェース情報を基盤にして下位インタフェーストポロジーテーブルを作成する。下位インタフェーストポロジーテーブルは、中央集中制御装置200が作成して、各MES1,2に再転送するテーブルである。下位インタフェーストポロジーテーブルは、MES1,2が、入力される下位インタフェースから入力されるIPパケットをLSPにマッピングするのに使われる。すなわち、IPパケットを受信したMES1,2は、受信したIPパケットヘッダー内の目的地アドレスを分析し、下位インタフェーストポロジーテーブルを参照して、IPパケットをどのLSPにマッピングすべきかを判断する。
次の表2は、図2に示された中央集中制御型MPLSネットワークにおいて中央集中制御装置200が作成する下位インタフェーストポロジーテーブルの一例を示す表である。
Figure 2006180494
上記表2の下位トポロジーテーブルは、MPLSネットワークのエッジのMESと下位インタフェースとの接続のためのマッピングに使われるテーブルである。表2から、MES1がルータ1及びルータ2に接続され、MES2がルータ3及びルータ4に接続されることがわかる。
中央集中制御装置200は、トポロジー/リソーステーブルを作成した後、トポロジー/リソーステーブル及びネットワーク運用者装置360が定義したポリシーを基盤にしてLSPを計算する。LSP計算は、中央集中制御装置200内のLSP計算部302で行われる。このとき、考慮すべき事項には、サービスタイプ(service type)、サービスサイト(service site)/区間、サービスパラメータ、protection/restoration、preemptionなどの項目が挙げられる。
ここで、サービスタイプには、2階層VPN(Virtual Private Network)(例えば、P2P VPWS、P2MPusing VPWS、MPLSなど)、3階層VPN、IPマルチメディアサービス(例えば、VoIP、テレビ会議、テレビ電話、IP映像サービス)、TEMまたはイーサネット(登録商標)回線などの細部項目が含まれる。サービスサイト/区間には、P2P、P2MP、MP2MPなどの細部項目が含まれる。サービスパラメーターには、帯域幅、遅延、ジッター、パケット損失などの細部項目が含まれる。
protection/restoration項目には、リンクまたは経路(path)protection、protection形態(例えば、1:1、1+1、1:N、N:Mなど)などの細部項目が含まれる。preemption項目には、優先順位(preemption priority)、preemption形態(例えば、preemptor enable、nonpreemptor、preemptable、nonpreemptableなど)などの細部項目が含まれる。
LSP計算部302は、LSP計算のためにCSPF(Constraint based Shortest Path First)アルゴリズムを使用する。次の図4を参照してLSPの計算について説明する。ここでは、特にトンネル(Tunnel)LSPと仮想接続(Virtual Connection;VC)LSPについて記述する。
図4は、計算されたトンネルLSP及び仮想接続LSPが表示されたMPLSネットワークである。
図4で、T−LSP1は、300Mb/sの帯域幅、delay1の転送遅延時間、jitter1のジッターなどのリソースを有するトンネルLSPであり、T−LSP2は、150Mb/sの帯域幅、delay2の転送遅延時間、jitter2のジッターなどのリソースを有するトンネルLSPであり、T−LSP3は、50Mb/sの帯域幅、delay3の転送遅延時間、jitter3のジッターなどのリソースを有するトンネルLSPである。
また、VC−LSP1は、30Mb/sの帯域幅、delay11の転送遅延時間、jitter12のジッターなどのリソースを有する仮想接続LSPであり、VC−LSP2は、15Mb/sの帯域幅、delay21の転送遅延時間、jitter22のジッターなどのリソースを有する仮想接続LSPであり、VC−LSP3は、5Mb/sの帯域幅、delay31の転送遅延時間、jitter32のジッターなどのリソースを有する仮想接続LSPである。
図4に示されたLSPをサービス等級によって分類すれば、次の表3に示される通りである。表3で、premiumは、最高のサービス品質を提供できるLSPであり、guaranteedは、premiumには至らないが、ある程度のサービス品質を提供できるLSPであり、best−effortは、サービス品質の保証が提供されない、最善型のサービス品質を提供するLSPである。もちろん、これらの等級は、このような3段階以外に他の段階の等級に区分することもできる。
Figure 2006180494
ルータ1(R1)またはルータ2(R2)からMES1に受信されるデータは、図4に示されたLSP中の1つを介してMES2に転送され、MES2からルータ3(R3)またはルータ4(R4)に転送される。データの転送に使用するLSPの選択は、多様な方法で行われることができ、リソースもまたLSP選択の重要な条件となる。例えば、10Mb/sの帯域幅を要求するトラフィックは、10Mb/sより低い、5Mb/sの帯域幅を有するVC−LSP3を介しては転送することができない。LSPの選択のための方法についての詳細な説明は省略する。
一方、LSP計算には、ポリシー管理部340に格納されたポリシーを反映することができる。このとき、LSP計算部302は、このポリシーを満足させるようにLSPを計算する。
LSP計算部302が計算したLSPは、LSP活性化部304を介して各MPLSスイッチに設定される。全ての接続に対するLSP計算を終了した中央集中制御装置200は、計算されたLSP情報をLSP活性化部304に送信する。LSP活性化部304は、各MPLSスイッチに設定されたLSP情報を送信するLSP活性化手続を行う。
LSP活性化手続で、各MPLSスイッチに送信される情報は、FEC(Forward Equivalence Classes)情報、下位インタフェーストポロジー情報、class to EXPマッピング情報、LFIB(Label Forwarding Information Base)情報などである。
ここで、FECは、同じポリシーにより転送されるパケット群を示し、下位インタフェース情報は、表2の情報を示し、class to EXPマッピング情報は、DiffServDSCP(DiffServ Code Point)とMPLS EXPマッピング情報または802.1pクラスとMPLS EXPマッピング情報などを示す。そして、LFIBは、各MPLSスイッチが処理すべきMPLSラベルスイッチング情報であって、入力ラベル(input label)、出力ラベル(output label)、出力インタフェース(output interface)などの情報を含む。
以下、LSP活性化部304が、MPLSスイッチに送信するFECについて説明する。FECの例として、宛先ネットワークアドレスに基づいてクラスが分けられたパケットの群があり得る。この場合のFEC情報は、次の表4のように示すことができる。
Figure 2006180494
class to EXPマッピング情報は、サービス品質の等級などを示すもので、次の表5及び表6を例示することができる。表5は、802.1p CoS(Class of Service)によるマッピング表であり、表6は、DSCPによるマッピング表である。表5は、CoSを8つのレベルで分けて、最上位のレベルにプレミアム(Premium)等級を割り当て、最下位のレベルに最善型(Best Effort)等級を割り当て、その残りのレベルに保証(Guaranteed)等級を割り当てた例を示している。表6は、DSCPを8つのレベルに分けて、最上位のレベルにプレミアム等級を割り当て、最下位のレベルに最善型等級を割り当て、その残りのレベルに保証等級を割り当てた例を示している。
Figure 2006180494
Figure 2006180494
LFIB情報は、ラベルのフォーワーディングに使われる情報であり、次の表7乃至表9を例示することができる。表7から表9は、入力ルータ、サービス等級、用いられるインターフェース、VCラベル、トンネルラベル等の情報を示している。
Figure 2006180494
Figure 2006180494
Figure 2006180494
一方、MPLSネットワークでは、LSPの性能及び障害情報を検出するために、MPLS OAM機能を行う。MPLS OAM機能によりMPLSネットワークは、LSPの性能が非常に劣化したり、LSPに障害が発生する場合を検知し、使用できなくなったLSPを除去し、新しいLSPを計算したり、使用できなくなったLSPの代わりに代替LSPに切替するなどの復旧機能を行う。
MPLS OAM機能もやはり中央集中制御装置200により行われる。中央集中制御装置200のLSP監視部310は、MPLSネットワークのリンク及び設定されたLSPの性能及び障害を管理する。以下では、特にMPLSネットワークのLSPの性能(performance)に対する監視(monitoring)、LSPの接続性(connectivity)に対する監視及びリンクの接続性に対する監視の3種類の項目を例に取って本実施形態のOAM機能を説明する。
まず、図5を参照してLSPの性能に対する監視を説明する。
図5は、OAMパケットを使用した、LSPの性能監視に使われる性能値の測定を示す図である。
MPLSネットワークにおいて、LSPの性能監視のためには、OAMパケットが使われる。OAMパケットの転送を通じて該当LSPでの転送遅延、ジッター、転送損失などの数値を測定する。図5で、一方向(one−way)の転送遅延は、MES1とMES2間のOAMパケットの転送に必要な時間、すなわち「t2−t1」の値となり、一方向のジッターは、T1乃至Tnの分散値である「var{T1、T2、…、Tn}」の値となり、一方向の転送損失は、受信側に受信されるパケット量と送信側に送信されるパケット量の比、すなわち「M/N」となる。
一方、双方向(round−trip)の転送遅延は、送信したパケットに対する応答パケットを受信するまでの所要時間であって、図5の「t3−t1」のとなる。双方向ジッターは、「var{T1’、T2’、…、Tn’}」値となり、双方向転送損失は、「K/N」となる。MPLSネットワークの各MESは、前記項目を含むLSPの性能値を測定して、中央集中制御装置200のLSP監視部320に送信し、LSP監視部320は、受信した測定値を用いて各LSPの性能を監視する。
次に、LSPの接続性監視について説明する。
図6は、OAMパケットを使用した、LSPの接続性監視を示す図である。
LSPの接続性監視のために使われるOAMパケットには、IETF(Internet Engineering Task Force)MPLS ping(pingモード及びtrace−routeを含む)パケット、IETF BFDメッセージ、IETF VCCVメッセージ、ITu−T OAMパケットなどが挙げられる。ITU−T OAMパケットは、「ITU−T Y.1711」に定義されている。これらのパケットについての別途の説明は省略する。
これらのパケットを通じてLSP上に障害が検知されると、中央集中制御装置(CCS)200のLSP監視部320は、該当LSPに対してトラフィックエンジニアリング(traffic engineering)、protection/restorationなどを行うことによって、障害に対処する。
次に、MPLSネットワークのリンクに対する監視を説明する。MPLSネットワークのリンクに対する監視は、ハローメッセージを用いて行われる。
各MPLSスイッチは、MPLSネットワークのリンク及びLSP管理のために、最初のネットワーク駆動時のトポロジー/リソース確認後にも、ハローメッセージを通じて、持続的にトポロジー/リソース確認を行う。トポロジーまたはリソースに変化が発生する場合には、MPLSスイッチが変化した事項を中央集中制御装置200に通知することによって、中央集中制御装置200はトポロジー/リソーステーブルを更新する。
ハローメッセージを使用したリンク監視を例示すれば、MPLSスイッチは、エラー判断基準時間内にハローメッセージが到達しなければ、該当リンクに障害が発生したと判断し、中央集中制御装置200に障害発生を通知する信号を送信する。この障害発生信号は、中央集中制御装置200のLSP監視部310に送信される。障害発生信号は、障害が発生したリンクに関する情報を少なくとも含むように構成する。
障害発生信号を受信したLSP監視部310は、障害が発生したリンクに関する情報をLSP計算情報収集部300に送信し、LSP計算情報収集部300は、受信した情報を用いて、トポロジー/リソーステーブルを更新する。また、LSP監視部310は、LSP計算部302にリンク障害を通知し、LSP計算部302が、障害が発生したリンク内のLSPに対するprotection/restoration機能を行うようにする。
障害発生に対処するために行われるprotection/restorationには、SDH protectionであるUPSR、BLSRとMPLS protectionであるpath protection、link protectionなどが使われる。このようなMPLSネットワークにおけるリンク監視は、図7に示されている。
図7は、ハローメッセージを使用したMPLSネットワークのリンクに対する監視を示す図である。
図7に示されるように、MCS1とMCS2間のリンクに障害が発生した場合には、MCS1とMCS2との間には、ハローメッセージが転送されない。相手スイッチからハローメッセージを受信しなければ、MCS1またはMCS2は、相手スイッチに接続されるリンクに障害が発生したことを通知する信号を、中央集中制御装置200のLSP監視部320に送信する。LSP監視部320は、信号を受信すれば、信号に含まれたリンク情報を用いて該当リンクに対するprotection/restorationを行う。
一方、中央集中制御装置200は、設定されたLSPの状態を管理するLSP管理部320をさらに備える。LSP管理部320は、計算及び設定されたLSPに関する情報を格納し、以後のMPLSネットワークの運用を管理する。LSP管理部320に格納されたLSP情報は、前述したMPLSネットワークのOAMにも使われる。表10は、LSP管理部320がMPLSネットワークに設定されたLSPの状態を管理するために使用することができるテーブルの一例である。
Figure 2006180494
表10は、MES1とMCS1間に設けられたLSP及びMCS1とMCS2間に設けられたLSPの帯域幅、識別文字(Identifier)情報等の一例を示している。
また、本実施形態の中央集中制御装置200は、外部からの接続要請を許可または拒否する接続許可部330をさらに備える。接続許可部330は、外部運用者装置360または外部のコールサーバ(call server)230に接続される。外部サービスは、MESを用いてMPLSネットワークに接続されるが、前記サービスに対する許可可否は、中央集中制御装置200の接続許可部330により判断される。
接続許可部330は、運用者装置360またはコールサーバ(例えば、ソフトスイッチ)230など外部からのサービス接続要請を受ければ、LSP管理部320を参照して、要請されたサービスのために使用可能なLSPと帯域幅が存在するか否かを判断する。接続許可部330は、設定されたLSPのうち利用可能なLSPと帯域幅が存在すれば、MESに入力されるサービスデータが該当LSPにマッピングされ得るように制御する。
一方で、利用可能なLSPまたは帯域幅が存在しなければ、接続許可部330は、LSP計算部302に新規のLSPの設定を要請し、これにより、LSP計算部302は、該当サービスを収容する新規のLSPを計算する。一方、要請されたサービスを支援できるLSPが存在せず、新規なLSPの設定も不可能な場合には、LSP計算部302は、該当サービスを要請した相手に、サービスが不可能である旨を通知する。
また、本実施形態の中央集中制御装置200は、LSP設定及び管理ポリシーを担当するポリシー管理部340をさらに備える。ポリシー管理部340は、運用者装置360からMPLSネットワークにおけるLSP設定及び管理ポリシーを受信し、このポリシーをLSP計算部302または接続許可部330の動作に反映するようにする。
ポリシー管理部340に格納され管理されるポリシー項目を例示すれば、次の通りである。ここでは、各ポリシー項目をトンネルLSP関連ポリシー項目と仮想経路LSP関連ポリシーとに区分して例示する。
まず、トンネルLSP関連ポリシー項目には、トンネルLSPクラス(例えば、premium、guaranteed、best effort)、トンネルLSPパラメータ(例えば、帯域幅、遅延、ジッター)、EXP←→LSPマッピング(例えば、EXP0をpremium等級にマッピング、EXP1をguaranteed等級にマッピング、EXP2乃至EXP7をbest effort等級にマッピング)、protection/restoration項目などが挙げられる。ここで、protection/restoration項目には、例えば、リンクまたは経路protection、protection形態(例えば、1:1、1+1、1:N、N:Mなど)、LSPクラス別protection/restorationなどが挙げられる。
次に、仮想経路LSP関連ポリシー項目には、仮想経路LSPクラス(例えば、premium、guaranteed、best effortなど)、仮想経路LSPパラメータ(帯域幅、遅延、ジッター、パケット損失など)、CoS(Class of Service)←→EXP←→LSPマッピング、仮想経路LSPに対する優先順位(preemption priority per VC LSP)、protection/restoration項目などが挙げられる。ここで、CoS←→EXP←→LSPマッピングの例には、EF←→EXP0←→premiumのマッピング、802.1p 0←→EXP0←→premiumのマッピングなどが挙げられる。
CoSには、DSCP、802.1pなどを使うことができる。仮想経路LSPに対する優先順位は、新規なLSPの設定またはトラフィックエンジニアリング時に使われる。protection/restorationは、要求する障害克服(failure recovery)特性を有するトンネルLSPにマッピングされる。
このようなポリシーは、MPLSネットワークにおけるLSP設定、管理などに使われる。
以下、本実施形態のMPLSネットワークの中央集中制御装置の動作について説明する。
図8は、本実施形態の中央集中制御型MPLSネットワークの動作を示すフローチャートである。
図2乃至図8を参照して本実施形態の中央集中制御型MPLSネットワークの動作を説明する。
まず、MPLSネットワークに対する経路設定過程について説明する。MPLSネットワークに対する経路設定過程は、図8のステップS800乃至ステップS804に示されている。なお、図中ではステップをSと略すものとする。
MPLSネットワークが動作を開始すれば、中央集中制御装置200は、ステップS800で、MPLSスイッチからの情報受信を通じてトポロジー情報及びリソース情報を収集し、収集したトポロジー情報及びリソース情報を用いてトポロジー/リソーステーブルを作成する。
ステップS802で、中央集中制御装置200は、トポロジー/リソーステーブルを参照してLSPを計算する。ステップS804で、中央集中制御装置200は、計算したLSPを各MPLSスイッチに送信し、計算されたLSPがMPLSスイッチに設定されるようにする。
一方、ステップS806で、MPLSネットワークは、ステップS800乃至ステップS804を通じて設定されたLSPを用いて運用されるが、運用されるMPLSネットワークにおいてステップS810のようにトポロジーまたはリソースの変化が発生すれば、ステップS800がさらに行われる。
次に、LSPが設定され、運用中のMPLSネットワークにおける障害発生時、障害の検知及び発生した障害を解決するための過程を説明する。この過程は、図8のステップS820乃至ステップS840に示されている。
ステップS820で、中央集中制御装置200は、運用中のMPLSネットワークに対する監視を行う。中央集中制御装置200は、MPLSスイッチから障害発生信号が受信された場合には、MPLSネットワークに障害が発生したと判断する。MPLSスイッチは、ハローメッセージを用いてリンク障害の発生の有無を監視し、MPLS OAMプロトコルを用いてLSP性能及び障害を監視する。本実施形態で、MPLS OAMプロトコルは、MPLSネットワーク上に障害が発生したLSPが存在するか否かを確認するために使われる。
中央集中制御装置200は、ステップS822で、リンク障害発生の有無を判断し、リンクに障害が発生したら、ステップS800をさらに行う。中央集中制御装置200は、ステップS824で、LSP障害発生の有無を判断し、LSP障害が発生した場合には、ステップS826で、障害が発生したLSPを代替する所定の切替経路が存在するか否かを判断する。
切替経路が存在すれば、中央集中制御装置200は、ステップS828で、障害が発生したLSPの代わりに、切替経路を動作させる。切替経路が存在しなければ、中央集中制御装置200は、ステップS802で、切替経路に使用するためのLSPを計算する。LSP障害でない場合には、中央集中制御装置200は、既存のLSP動作状態をそのまま維持する。
一方、リンク障害またはLSP障害が発生すれば、中央集中制御装置200は、前記障害が発生したリンクまたはLSPに対する障害の有無を持続的に判断する(ステップS830またはステップS840)。
中央集中制御装置200は、LSP障害の復旧有無を判断し(ステップS830)、LSPの障害が復旧されたと判断されれば、現在動作中の切替LSPを停止し、主LSPを動作させる(ステップS832)。LSPが障害状態を維持していれば、LSP監視をさらに行う。
中央集中制御装置200は、リンク障害の復旧可否を判断し(ステップS840)、リンクの障害が復旧されたと判断されれば、トポロジー/リソーステーブルを更新する(ステップS800)。しかし、リンクに障害が持続していれば、リンク監視手続をさらに行う。
次に、外部からのサービス要請が受信される場合のMPLSネットワークの動作について説明する。これは、図8のステップS850乃至ステップS852に示されている。
中央集中制御装置200は、接続許可部330を介して運用者装置360またはコールサーバ230からサービス接続を要請されれば(ステップS850)、要請されたサービスを支援できるLSPが存在するか否かを確認する(ステップS852)。中央集中制御装置200は、要請されたサービスを支援できるLSPが存在すれば、これをサービスを要請した相手装置に知らせ、要請されたサービスを支援できるLSPが存在しなければ、サービスを支援するための新しいLSPを計算する(ステップS802)。
新しいLSPの計算は、中央集中制御装置200のLSP計算部302で行われる。中央集中制御装置200は、新しく計算されたLSPの情報を、前記サービスを要請した相手装置に通知する。
最後に、LSP設定またはMPLSネットワークの管理に対するポリシーの反映過程について説明する。この過程は図8のステップS862に該当する。
中央集中制御装置200は、運用者装置360からMPLSネットワークにおけるLSP設定または管理のためのポリシーを受信し、既存のポリシーに変化が発生すれば(ステップS862)、MPLSネットワークがこのポリシーにより運用され得るように、MPLSネットワークに対するポリシーを管理する。
以上、MPLSネットワークにおける中央集中制御装置及び方法について説明した。
上述した本実施形態は、MPLSネットワーク以外に他のネットワークに適用されることができる。本実施形態は、ネットワークを構成する各スイッチ間の情報交換を通じて経路を設定する全てのネットワークに適用されることによって、スイッチ間に交換される情報の量を低減することができる。本実施形態が適用されるネットワークは、経路設定のためのスイッチ間の情報交換が多いネットワークに適用されるとき、さらに高い効果を得ることができる。
従来技術のMPLS(Multi Protocol Label Switching)ネットワークの構成図である。 本実施形態の中央集中制御装置により制御される中央集中制御型MPLSネットワークの構成図である。 中央集中制御装置のブロック構成図である。 計算されたトンネルLSP及び仮想接続LSPが表示されたMPLSネットワークである。 OAMパケットを使用した、LSPの性能監視に使われる性能値の測定を示す図である。 OAMパケットを使用した、LSPの接続性監視を示す図である。 ハローメッセージを使用したMPLSネットワークのリンクに対する監視を示す図である。 本実施形態の中央集中制御型MPLSネットワークの動作を示すフローチャートである。
符号の説明
200 中央集中制御装置
230 コールサーバ
360 運用者装置

Claims (27)

  1. 1つ以上のラベルスイッチングネットワーク構成要素を含むMPLSネットワークの中央集中制御装置であって、
    各々のラベルスイッチングネットワーク構成要素から前記ラベルスイッチングネットワーク構成要素の接続状態情報及びリソース情報を含むLSP計算情報を受信するLSP計算情報収集部と、
    前記受信したLSP計算情報を用いて前記MPLSネットワークのLSPを計算するLSP計算部と、
    を備えることを特徴とするMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  2. 前記LSP計算情報収集部が前記ラベルスイッチングネットワーク構成要素から受信するラベルスイッチングネットワーク構成要素間の接続状態情報は、前記ラベルスイッチングネットワーク構成要素が隣接するラベルスイッチングネットワーク構成要素とのハローメッセージ送受信を通じて把握した情報であることを特徴とする請求項1に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  3. 前記ハローメッセージは、
    ハローメッセージを転送するラベルスイッチングネットワーク構成要素のID、ハローメッセージ送信間隔、エラー判断基準時間を含むことを特徴とする請求項2に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  4. 前記LSP計算情報収集部は、
    前記ラベルスイッチングネットワーク構成要素から受信したラベルスイッチングネットワーク構成要素間のLSP計算情報を用いて、各ラベルスイッチングネットワーク構成要素間の接続関係及びリソース情報を表示するトポロジー/リソーステーブルを作成することを特徴とする請求項1に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  5. 前記LSP計算情報収集部は、
    MPLSネットワークのエッジに位置するラベルスイッチングネットワーク構成要素であるMES(MPLS Edge Switch)から受信したラベルスイッチングネットワーク構成要素間のLSP計算情報を用いて、下位インタフェースとの接続情報を表示する下位インタフェーストポロジーテーブルを作成することを特徴とする請求項1に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  6. 前記下位インタフェースは、
    IPルータ、イーサネット(登録商標)スイッチ、ATM/フレームリレースイッチ、メディアゲートウエー、TDMスイッチのうち1つ以上であることを特徴とする請求項5に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  7. 前記LSP計算部から計算されたLSPを受信し、受信したLSPを前記各ラベルスイッチングネットワーク構成要素に転送し、各MPLSスイッチに、計算されたLSPを設定するLSP活性化部を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  8. 前記LSP計算部から計算されたLSPを受信し、計算されたLSPを格納するLSP管理部を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  9. 外部からサービス要請を受信した場合に、前記LSP管理部から前記サービスのために使われるLSPが存在するか否かを確認し、前記サービスのために使われるLSPが存在する場合には、前記LSP情報を、前記サービスを要請した相手装置に送信する接続許可部を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  10. 前記接続許可部は、
    前記サービスのために使われるLSPが存在しない場合には、前記LSP計算部に前記要請されたサービスのための新しいLSPの計算を要請し、前記LSP計算部から前記新しいLSPの情報を受信し、前記サービスを要請した相手装置に送信することを特徴とする請求項9に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  11. 前記接続許可部は、
    前記サービスのために使われるLSPが存在せず、新しいLSPを設定できない場合には、前記サービスを使用することができない旨を、前記サービスを要請した相手装置に通知することを特徴とする請求項10に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  12. 前記LSP計算部がLSP設定を行う場合に適用するポリシーを格納するポリシー管理部を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  13. 前記ポリシー管理部は、
    運用者装置から受信したポリシーを前記LSP計算部に出力することを特徴とする請求項12に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  14. 前記LSP計算部は、
    前記ポリシー管理部に格納されたポリシーを満足するようにLSPを計算することを特徴とする請求項12に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  15. 前記設定されたLSPを用いて、サービスを提供するMPLSネットワークにおけるリンクまたはLSPの障害発生の有無を監視するLSP監視部を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  16. 前記LSP監視部は、
    ラベルスイッチングネットワーク構成要素から障害発生信号を受信することによって、MPLSネットワークにおける障害発生を検知することを特徴とする請求項15に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  17. 前記ラベルスイッチングネットワーク構成要素は、
    ハローメッセージに含まれたエラー判断基準時間内に相手ラベルスイッチングネットワーク構成要素からハローメッセージが受信されなければ、前記ラベルスイッチングネットワーク構成要素との接続リンクまたはLSPに障害が発生したと判断し、障害の発生を通知する信号を前記LSP監視部に送信することを特徴とする請求項15に記載のMPLSネットワークの中央集中制御装置。
  18. 中央集中制御構造のMPLSネットワークであって、
    ラベルスイッチングが可能な1つ以上のラベルスイッチングネットワーク構成要素と、
    前記各々のラベルスイッチングネットワーク構成要素から受信した前記ラベルスイッチングネットワーク構成要素の接続状態情報及びリソース情報を用いてLSP計算を行う中央集中制御装置と、
    を備えることを特徴とする中央集中制御構造のMPLSネットワーク。
  19. 前記ラベルスイッチングネットワーク構成要素は、
    隣接するラベルスイッチングネットワーク構成要素とのハローメッセージ転送を通じて、隣接するラベルスイッチングネットワーク構成要素との相互接続状態を把握することを特徴とする請求項18に記載の中央集中制御構造のMPLSネットワーク。
  20. 前記ハローメッセージは、
    ハローメッセージを転送するMES/MCS ID、ハローメッセージ送信間隔、エラー判断基準時間を含むことを特徴とする請求項19に記載の中央集中制御構造のMPLSネットワーク。
  21. 前記中央集中制御装置は、
    前記ラベルスイッチングネットワーク構成要素から受信したLSP計算情報を用いて各MPLSスイッチ間の接続関係及びリソース情報を表示するトポロジー/リソーステーブルを作成し、前記トポロジー/リソーステーブルを用いて前記MPLSネットワークのLSPを計算することを特徴とする請求項18に記載の中央集中制御構造のMPLSネットワーク。
  22. 前記中央集中制御装置は、
    前記設定されたLSPに対する障害管理を行うことを特徴とする請求項18に記載の中央集中制御構造のMPLSネットワーク。
  23. 前記ラベルスイッチングネットワーク構成要素は、
    MPLSスイッチであることを特徴とする請求項18に記載の中央集中制御構造のMPLSネットワーク。
  24. 1つ以上の構成要素を含むネットワークであって、
    前記複数の構成要素の各々から隣接する構成要素との接続状態情報を受信し、前記各構成要素間の接続情報を用いてネットワーク全体のトポロジー情報を構築する情報収集部と、
    前記トポロジー情報を用いて前記ネットワーク上における通信サービス提供のための経路を計算する経路計算部と、
    前記計算した経路を前記構成要素に送信し、前記構成要素に前記計算した経路を設定する経路設定部と、
    を備えることを特徴とするネットワークの中央集中制御装置。
  25. 1つ以上のラベルスイッチングネットワーク構成要素を含むMPLSネットワークの中央集中制御方法であって、
    各々のラベルスイッチングネットワーク構成要素から前記ラベルスイッチングネットワーク構成要素の接続状態情報及びリソース情報を含むLSP計算情報を受信する第1の過程と、
    前記受信したLSP計算情報を用いて、前記MPLSネットワークに対するトポロジー情報を生成する第2の過程と、
    前記トポロジー情報及びリソース情報を用いて、前記MPLSネットワークのLSPを計算する第3の過程と、
    前記計算したLSPを前記各ラベルスイッチングネットワーク構成要素に送信し、前記MPLSネットワークにLSPを設定する第4の過程と、
    を備えることを特徴とするMPLSネットワークの中央集中制御方法。
  26. 前記第1の過程で、
    前記ラベルスイッチングネットワーク構成要素から受信されるラベルスイッチングネットワーク構成要素間の接続状態情報は、前記ラベルスイッチングネットワーク構成要素が、隣接するラベルスイッチングネットワーク構成要素とのハローメッセージ送受信を通じて収集した情報であることを特徴とする請求項25に記載のMPLSネットワークの中央集中制御方法。
  27. 前記第2の過程のLSP計算は、
    計算されたLSPが運用者装置により決定されたポリシーを満足させるように行われることを特徴とする請求項25に記載のMPLSネットワークの中央集中制御方法。
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