JP2006177917A - クロマトグラフィーに用いる成分分離カラム - Google Patents

クロマトグラフィーに用いる成分分離カラム Download PDF

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Abstract

【課題】従来のカラムでは理論段数の大きいカラムでは負荷容量が小さく、逆に負荷容量の大きいカラムでは、理論段数が小さいという問題があった。これは理論段数を大きくしようとすると、カラムを細くしなければならなかったためである。
【解決手段】カラムを長方形の断面にして、渦巻き状態になるように巻き取られた形状にする。長方形断面の場合、キャリア流体の流速分布は、長方形の高さを小さくすれば、内径の小さい円形断面のカラムと同等にすることができ、長方形断面の幅を大きくすれば、キャリア流体に対する抵抗が小さくなり、カラムの固定相の面積も大きく取れるので、カラムの負荷容量を大きくすることが出来る。
【選択図】図1

Description

本発明は、分離能が高く負荷容量が大きいクロマトグラフィー用のカラムに関する。
ガスクロマトグラフに使用されるカラムには大きく分けて充填カラムとキャピラリーカラムの2種類がある。
充填カラムは内径2〜4ミリ、長さ30cmから6m程度のガラス、またはステンレススチールなどの管に硅藻土(けいそうど)にシリコンオイルなどの高沸点の液体を含ませた固体(担体)を詰めたものである。欠点として、分離度が悪い(理論段数が低い)こと、温度をかけると液相が流出してしまう、カラムのブリーディングが大きく(バックグランドが高い)、微量分析に向かないということがあげられている。(例えば非特許文献1参照)
キャピラリーカラムは、内径0.1〜1.2mm、長さ5m〜60m程度の溶融シリカチューブまたはステンレス管の内面に液相を化学結合したカラムである。カラムの内径が細く、長さが長いことで、パックドカラムと比較して非常に分離度が良く(理論段数が高い)、液相が化学結合されているため、カラムのブリードが低く、また、カラム内部が不活性化処理されているため、酸や塩基のような吸着性のある化合物でもテーリングすることなく良好なクロマトグラムが得られる。このような優れた特性から、キャピラリーカラムは1980年代から急速に普及した。
キャピラリーカラムの欠点は次のようなことがある。その一つが、キャリアーガスを1〜2mL/min程度しか流せないため、試料導入に制約があるということである。スプリット法はキャピラリーカラムに容易に試料を導入できるが、大部分の試料を捨ててしまうため、感度が悪く、再現性にも欠ける方法である。スプリットレス方は微量分析に適した方法であるが、試料がカラムに導入されるまで30秒〜1分もかかるため、熱分解性のある化合物や吸着性のある化合物はうまく分析できない。また、ガスや低沸点化合物の分析も困難な場合が多い。キャピラリーカラムでも内径の大きなもので、上記の欠点を克服しようとしているものもあるが、この場合単位長さ当たりの理論段数が著しく小さくなると言う欠点がある。
液体クロマトグラフのカラムにはその内径からコンベンショナルカラム、セミマイクロカラム、マイクロカラムに分類できる。コンベンショナルカラムは内径4〜6mmのカラムでありマイクロカラムは1.0〜2.0mm程度、マイクロカラムはそれ以下である。
液クロのマイクロカラムの利点としては移動相と固定相の使用量が少ないので高価なもの、微量なものでも使用しやすくなる。また長いカラムによる高分離能が達成される。逆に移動相に流量が極端に少ないために脈のない流れをつくるのが困難である。
津田孝雄著、丸善株式会社、平成11年10月10日発行、「クロマトグラフィー」−分離のしくみを応用−p17〜80
従来のカラムでは理論段数の大きいカラムでは負荷容量が小さく、逆に負荷容量の大きいカラムでは、理論段数が小さいということで、単位長さ当たりの理論段数が大きく、しかも負荷容量が大きいカラムは存在しなかった。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑み、単位長さ当たりの理論段数が大きく、しかも負荷容量が大きい、ガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフなどの分析用、および分析の前処理での試料の濃縮に用いられる分離カラムを提供することを目的としている。本発明のカラムはさらに広く産業ようの成分分離カラムとしても用いることが可能である。
本発明のカラムは長方形の断面を持つ流路がロール状態になるように巻き取られた形状のものである。
長方形の高さは、その幅に比べて小さくし、外見的には「バームクーヘン」状態になる。すなわち、長方形の各空間は表面にカラムに必要な表面処理が両面に施された隔壁で仕切られた形になっている。
カラムの1段の高さが長方形断面を円形断面で丁度同じになるようにするための、条件を考える。半径rの円形断面のカラムを考えると、分配型カラムでは液相は内周面に極めて薄く付けられているので、液相部分の長さは2πrとしてよい。長方形断面の液相部分の長さが丁度円形の長さになる時の長方形断面の幅は、上下の2面あるので半分のπrである。流れにたいする流体力学的な抵抗が丁度円形断面と等しい円形断面を持つ流路と同じ抵抗を与える無限平行面間の高さh(長方形の幅は高さに比べて十分大きいものとする。)は、円形断面と無限平行面間の流路抵抗の式を等しくするための条件から求めると、
h=1.145r
となる。
上記の計算から、長方形断面のカラムで、高さhが0.27mmで、幅が84mm(100πr)とすると、このカラムは理論段高さφ0.54のカラムと同じで、流路抵抗は1/100、保持容量は100倍が見込まれる。このことから、カラム内での流体圧力降下を等しくする条件では、カラムの長さは100倍に出来ることになり、理論段数が100倍と言う計算になる。
本発明のカラムは固定相が長方形の流路の周辺の壁にあり、移動相の流れる断面が仕切りや障壁のない一つの空間と言うことでは従来のキャピラリーカラムと同じであるため、単位長さ当たりの理論段数が大きいカラムを作ることが可能である。
本発明によれば、理論段数が大きく、しかも負荷容量が大きいカラムが実現できる。従って、従来のカラムを用いる場合に比べて、分離時間が短縮されたり、より微量な成分まで分離することになり、ガスクロマトグラフにおいても、液体クロマトグラフにおいても、またその他のカラムを用いて成分を分離する各種の装置において、様々な効果が得られる。
図1〜図3に、本発明による成分分離を実施するための装置の一実施形態を示す。本発明のカラムは、断面が長方形になった流路2をロール状態に成形したものである。製作方法としては、ステンレスの厚さ0.2mm、幅100mmの流路の隔壁3の両端に、カラムのスキマの厚さを得るためのスペーサとなる幅5mm厚さ0.2mmのステンレスのスペーサ7を用いる。
両端の帯状のスペーサ7は予め、流路の隔壁3に一定間隔毎に、スポット溶接などで固定しておくと良い。こうして得られる、両側にスペーサが溶接された流路の隔壁3を中心部になるステンレスのドーナツ型ベース4にスポット溶接をしながら巻きつけてゆく。この中心部のリング状ステンレス部品には、カラムの移動層に流す流体の入り口パイプ1をロウ付けする穴を予め加工しておく。ロール状にシートを巻き終わったら、次にこのロール状に巻いたカラムとなる部分を外側保護リング5の穴の段差に合わせて挿入する。この穴は、ロールに巻きつけた部分がフィットするように加工しておく。
最後に、流体が漏れないように、スキマの部分にロウ材を塗布しておき、真空炉、水素炉などに全体を入れて、ロウ付けすることにより長方形断面2がロール状に配置した流路をもったカラムのベースが完成する。このロール巻き型の流路の内面に、カラムとしての機能を持たせるために、例えばガスクロ用のカラムとする場合には、内面のステンレス表面に薄く固定相9となる材料をコーティングする。
本実施形態は本発明の実施例の一例であって、上記の各シートの両面に予め液相9をコーティングしておき、巻き取ったあとに両端を接着またはハンダ付け」などの方法によりシールするなど、本発明の趣旨に沿った構成は本発明に含まれるものである。
図1は、本発明による渦巻きに巻かれた長方形断面を有するカラムの一実施形態を示す図であり、図2のB−B断面になっている。 図2は図1のA−A断面を示している。 は長方形断面を持つカラムの詳細断面図である。
符号の説明
1・・・キャリア流体の入り口パイプ
2・・・移動相の流路となる長方形流路
3・・・流路の隔壁
4・・・ドーナツ型ベース
5・・・外側保護リング
6・・・キャリア流体の出口パイプ
7・・・スペーサ
8・・・側壁板
9・・・固定相

Claims (9)

  1. ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、またはイオンクロマトグラフィーなどのクロマトグラフィーなど各種の分離分析の成分の分離のために用いられるカラムにおいて、前記カラムは、長方形断面を持った空間が、渦巻き状態に形成されていることを特徴とするクロマトグラフィー用カラム。
  2. 請求項1記載のカラムにおいて、前記長方形断面は、帯状のシートを一定間隔に保持した状態で、両端をシールして得られる長方形断面であることを特徴とするカラム。
  3. 請求項1又は2記載のカラムにおいて、前記帯状シートは、厚さ10ミクロン〜1mmで幅1mmから500mmであることを特徴とするカラム。
  4. 請求項2の帯状のシートは、金属の帯状シートを用いていることを特徴とするカラム。
  5. 請求項2の帯状のシートは、ガラスの帯状シートを用いていることを特徴とするカラム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載のカラムにおいて、シートの一巻き毎の間隔を一定に保つ手段として、シートの両端部に、幅の狭い2枚のシートを配置し、これらを挟んで巻きつけることにより、一定間隔を保持することを特徴とするカラム。
  7. 請求項1〜8のいずれか1項記載のカラムにおいて、キャリア流体の入り口をロールの内側とし、出口をロールの外側とすることを特徴とするカラム。
  8. 請求項1〜8のいずれか1項記載のカラムにおいて、長方形断面の四隅がR面になっていることを特徴とするカラム。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項記載のカラムにおいて、断面の高さが一定になるようにスペーサを配置したことを特徴とするカラム。
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