JP2006176871A - 水素供給システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 水素貯蔵手段、水素供給手段および水素を含むガスを製造する水素製造装置10とを少なくとも備えてなる水素供給システムにおいて、水素製造装置10が有機物を含む燃料を分解して水素を含むガスを製造するものであり、隔膜11、燃料極12、燃料極に有機物と水を含む燃料を供給する手段16、酸化極14、酸化極に酸化剤を供給する手段17、および燃料極側から水素を含むガスを発生させて取り出す手段を備えてなることを特徴とするシステム。水素製造装置10は、(1)外部との電気エネルギーを授受する手段を有しない開回路である場合、(2)外部に電気エネルギーを取り出す手段を有する場合、(3)外部から電気エネルギーを印加する手段を有する場合がある。
【選択図】 図1(b)
Description
しかしながら、上記の水素供給システムは、改質装置が高価であり、また、装置サイズが大きく、あるいは、装置の保守・運転が複雑で高度の技術を必要とする、等の問題がある。
「固体高分子型燃料電池の開発と実用化」第141頁〜第166頁、1999年5月28日、(株)技術情報協会発行
このシステムによれば、有機物を含む燃料を改質するような高温度とする必要はないものの、大量の電力を必要とするという問題がある。
特許文献7及び8に記載された発明によれば、低温度で水素を発生させることができる(特許文献7の段落[0042]、特許文献8の段落[0080])が、水素を発生させるためには、電圧を印加する必要があり、また、水素が発生するのは燃料用電極(燃料極)の対向電極側であり、対向電極に酸化剤を供給するものではないから、本発明の水素供給システムで使用する水素製造装置とは明らかに異なる。
(1)水素貯蔵手段に水素を供給する水素供給手段と、前記水素供給手段に供給するための水素を含むガスを製造する水素製造装置とを少なくとも備えてなる水素供給システムにおいて、前記水素製造装置が、有機物を含む燃料を分解して水素を含むガスを製造するものであり、隔膜、前記隔膜の一方の面に設けた燃料極、前記燃料極に有機物と水を含む燃料を供給する手段、前記隔膜の他方の面に設けた酸化極、前記酸化極に酸化剤を供給する手段、燃料極側から水素を含むガスを取り出す手段を備えてなることを特徴とする水素供給システム。
(2)前記水素貯蔵手段が、燃料電池自動車に搭載した水素貯蔵容器であることを特徴とする前記(1)の水素供給システム。
(3)前記水素製造装置が、水素製造装置を構成する水素製造セルから外部に電気エネルギーを取り出す手段及び前記水素製造セルに外部から電気エネルギーを印加する手段を有しない開回路であることを特徴とする前記(1)又は(2)の水素供給システム。
(4)前記水素製造装置が、前記燃料極を負極とし前記酸化極を正極として外部に電気エネルギーを取り出す手段を有することを特徴とする前記(1)又は(2)の水素供給システム。
(5)前記水素製造装置が、前記燃料極をカソードとし前記酸化極をアノードとして外部から電気エネルギーを印加する手段を有することを特徴とする前記(1)又は(2)の水素供給システム。
(6)前記水素製造セルから外部に電気エネルギーを取り出す手段及び前記水素製造セルに外部から電気エネルギーを印加する手段を有しない開回路である水素製造装置、前記燃料極を負極とし前記酸化極を正極として外部に電気エネルギーを取り出す手段を有する水素製造装置並びに前記燃料極をカソードとし前記酸化極をアノードとして外部から電気エネルギーを印加する手段を有する水素製造装置の群から選ばれる2以上の水素製造装置を組み合わせて使用することを特徴とする前記(1)又は(2)の水素供給システム。
(7)前記水素製造装置において前記燃料極と前記酸化極との間の電圧が200〜1000mVであることを特徴とする前記(1)又は(2)の水素供給システム。
(8)前記水素製造装置において前記燃料極と前記酸化極との間の電圧が300〜800mVであることを特徴とする前記(3)の水素供給システム。
(9)前記水素製造装置において前記燃料極と前記酸化極との間の電圧が200〜600mVであることを特徴とする前記(4)の水素供給システム。
(10)前記水素製造装置において前記取り出す電気エネルギーを調整することにより、前記燃料極と前記酸化極との間の電圧及び/又は前記水素を含むガスの発生量を調整することを特徴とする前記(4)又は(9)の水素供給システム。
(11)前記水素製造装置において前記燃料極と前記酸化極との間の電圧が300〜1000mVであることを特徴とする前記(5)の水素供給システム。
(12)前記水素製造装置において前記印加する電気エネルギーを調整することにより、前記燃料極と前記酸化極との間の電圧及び/又は前記水素を含むガスの発生量を調整することを特徴とする前記(5)又は(11)の水素供給システム。
(13)前記水素製造装置において前記燃料極と前記酸化極との間の電圧を調整することにより、前記水素を含むガスの発生量を調整することを特徴とする前記(1)〜(12)のいずれか一の水素供給システム。
(14)前記水素製造装置において前記酸化剤の供給量を調整することにより、前記燃料極と前記酸化極との間の電圧及び/又は前記水素を含むガスの発生量を調整することを特徴とする前記(1)〜(13)のいずれか一の水素供給システム。
(15)前記水素製造装置において前記酸化剤の濃度を調整することにより、前記燃料極と前記酸化極との間の電圧及び/又は前記水素を含むガスの発生量を調整することを特徴とする前記(1)〜(14)のいずれか一の水素供給システム。
(16)前記水素製造装置において前記有機物と水を含む燃料の供給量を調整することにより、前記燃料極と前記酸化極との間の電圧及び/又は前記水素を含むガスの発生量を調整することを特徴とする前記(1)〜(15)のいずれか一の水素供給システム。
(17)前記水素製造装置において前記有機物と水を含む燃料の濃度を調整することにより、前記燃料極と前記酸化極との間の電圧及び/又は前記水素を含むガスの発生量を調整することを特徴とする前記(1)〜(16)のいずれか一の水素供給システム。
(18)前記水素製造装置の運転温度が100℃以下であることを特徴とする前記(1)〜(17)のいずれか一の水素供給システム。
(19)前記運転温度が30〜90℃であることを特徴とする前記(18)の水素供給システム。
(20)前記水素製造装置の燃料極に供給する前記有機物がアルコール、アルデヒド、カルボン酸、及びエーテルよりなる群から選択される一種又は二種以上の有機物であることを特徴とする前記(1)〜(19)のいずれか一の水素供給システム。
(21)前記アルコールがメタノールであることを特徴とする前記(20)の水素供給システム。
(22)前記水素製造装置の酸化極に供給する前記酸化剤が酸素を含む気体又は酸素であることを特徴とする前記(1)〜(21)のいずれか一の水素供給システム。
(23)前記水素製造装置の酸化極に供給する前記酸化剤が他の前記水素製造装置から排出される排空気であることを特徴とする前記(22)の水素供給システム。
(24)前記水素製造装置の酸化極に供給する前記酸化剤が過酸化水素を含む液体であることを特徴とする前記(1)〜(21)のいずれか一の水素供給システム。
(25)前記水素製造装置の隔膜がプロトン導電性固体電解質膜であることを特徴とする前記(1)〜(24)のいずれか一の水素供給システム。
(26)前記プロトン導電性固体電解質膜がパーフルオロカーボンスルホン酸系固体電解質膜であることを特徴とする前記(25)の水素供給システム。
(27)前記水素製造装置の燃料極の触媒が白金−ルテニウム合金を炭素粉末に担持したものであることを特徴とする前記(1)〜(26)のいずれか一の水素供給システム。
(28)前記水素製造装置の酸化極の触媒が白金を炭素粉末に担持したものであることを特徴とする前記(1)〜(27)のいずれか一の水素供給システム。
(29)前記水素製造装置に前記有機物と水を含む燃料の循環手段を設けたことを特徴とする前記(1)〜(28)のいずれか一の水素供給システム。
(30)前記水素製造装置に生成した前記水素を含むガスに含まれる二酸化炭素を吸収する二酸化炭素吸収部を設けたことを特徴とする前記(1)〜(29)のいずれか一の水素供給システム。
(31)前記水素製造装置の前記水素を含むガスの出口に水素透過膜を設けたことを特徴とする前記(1)〜(30)のいずれか一の水素供給システム。
(32)前記水素製造装置の発生する熱を遮断するための断熱材が設けられていないことを特徴とする前記(1)〜(31)のいずれか一の水素供給システム。
また、燃料電池自動車とは、燃料電池のみで車両の駆動力を得るものに限定されず、他の動力源を併用するハイブリッドカーを含むものである。
さらに、水素製造装置から発生した水素を含むガスにCOが含まれないので、CO除去装置が不要である。
本発明の水素供給システムで使用する水素製造装置は、水素製造セルに外部から電気エネルギーを供給することなく、水素を発生させることができるが、電気エネルギーを取り出す手段を有する場合であっても、外部から電気エネルギーを印加する手段を備えている場合であっても、水素を発生させることができる。
電気エネルギーを取り出す手段を有する場合には、その電気エネルギーをポンプ、ブロア等の補機その他を動かすために利用できるため、エネルギーの有効利用の観点から効果は大きい。
外部から電気エネルギーを印加する手段を備えている場合でも、水素製造セルに外部から少量の電気エネルギーを供給することにより、投入した電気エネルギー以上の水素を発生することができるという効果を奏する。
さらに、いずれの場合であっても、水素製造セルの電圧及び/又は水素を含むガスの発生量をモニターすることによってプロセスコントロールが可能となり、水素製造装置のコンパクト化を図ることができるので、水素供給システムのコストが低減できるという効果を奏する。
特に、本発明の水素供給システムで使用する水素製造装置は、基本的に新規なものであり、以下に述べるのは、あくまでも一形態にすぎず、これにより本発明が限定されるものではない。
図1(a)に、本発明の水素供給システムのシステムフローの一例を示す。
水素製造装置は低温で作動するので、昇温のためのヒータを設けることは図1(b)に示すように不要であるが、必要に応じて設けてもよい。
水素製造セル(10)の構造は、隔膜(11)の一方の面に燃料極(12)を設け、燃料極(12)に有機物と水を含む燃料(メタノール水溶液)を供給するための流路(13)を備え、かつ、隔膜(11)の他方の面に酸化極(14)を設け、酸化極(14)に酸化剤(空気)を供給するための流路(15)を備えたものである。
水素製造装置を運転するための補機として、燃料極(12)にメタノール水溶液を供給する燃料ポンプ(16)と酸化極(14)に空気を供給する空気ブロア(17)が設けられている。
燃料極における流路(13)は、燃料ポンプ(16)と流量調整弁(18)を介して導管で接続されており、酸化極における流路(15)は、空気ブロア(17)と流量調整弁(19)を介して導管で接続されている。
燃料(100%メタノール)は、燃料タンク(20)に貯蔵されており、そこから燃料調整槽(21)に移され、燃料調整槽(21)で水と混合され、例えば、3%程度のメタノール水溶液に調整されて燃料極(12)に供給される。
また、2以上の水素製造装置を組み合わせて使用する場合には、一方の水素製造セル(10)の酸化極(14)に供給する空気として、他方の水素製造セル(10)から排出される排空気を利用することができる。
これによって、燃料極と酸化極(空気極)で後述するような反応が生じて燃料極(12)側から水素を含むガスが発生する。
発生した水素を含むガスは、気液分離器(23)に通して、水素を含むガスと未反応メタノール水溶液に分離し、未反応メタノール水溶液の一部又は全部を燃料調整槽(21)に戻す導管(24)からなる循環手段によって循環させる。場合によっては系外から水を供給するようにしてもよい。
ガス拡散層としては、撥水処理を行ったカーボンペーパー等からなるものが好ましい。
燃料極触媒としては、任意のものを使用できるが、白金−ルテニウム合金を炭素粉末に担持したものが好ましい。
空気極触媒としては、任意のものを使用できるが、白金を炭素粉末に担持したものが好ましい。
CH3OH+H2O→CO2+6H++6e-・・・・・(1)
上記(1)の反応は、触媒としてPt−Ruを使用した場合には、メタノールがPt表面に吸着し電気化学的酸化反応が以下のように逐次的に起こり表面に強く吸着した吸着化学種を生成することにより進行するといわれている(「電池便覧 第3版」平成13年2月20日、丸善(株)発行、第406頁)。
CH3OH+Pt→Pt−(CH3OH)ads
→Pt−(CH2OH)ads+H++e-
Pt−(CH2OH)ads→Pt−(CHOH)ads+H++e-
Pt−(CHOH)ads →Pt−(COH)ads+H++e-
Pt−(COH)ads →Pt−(CO)ads+H++e-
上記のPt−(CO)adsをさらに酸化するためには水から生成した吸着OHが必要とされる。
Ru+H2O→Ru−(H2O)ads
→Ru−(OH)ads +H++e-
Ru−(OH)ads +Pt−(CO)ads→Ru+Pt+CO2+H++e-
3/2O2+6H++6e-→3H2O・・・・・(2)
水素製造装置が、開回路の場合には、(1)式の反応により生成したe-が外部回路を通って酸化極に供給されないので、(2)式の反応が起きるためには、酸化極で別の反応が起きてe-が供給される必要がある。
CH3OH+H2O→CO2+6H++6e-・・・・・(3)
この(3)式の反応が起きれば、この反応により生成したe-が供給されて(2)式の反応が起きる。
6H++6e-→3H2・・・・・(4)
ここで、(1)式の反応により燃料極において生成したH+とe-の酸化極への移動と、(3)式の反応により酸化極において生成したH+とe-の燃料極への移動は見かけ上打ち消されていると考えられる。
その場合には、酸化極においては、(3)式の反応により生成したH+とe-により(2)式の反応が起き、燃料極においては、上記(1)式の反応により生成したH+とe-により(4)式の反応が起きると推定される。
2CH3OH+2H2O+3/2O2→2CO2+3H2O+3H2・・・・・(5)
この反応の理論効率は、59%(水素3モルの発熱量/メタノール2モルの発熱量)となる。
ここで、(1)式の反応を右辺側、(4)式の反応も右辺側に進行させるためには、(1)式を負極、(4)式を正極として機能させることが不可欠であり、燃料極の全域が等電位であると仮定すると、メタノール酸化電位を低電位側へシフトさせるか、水素発生電位を高電位側へシフトさせることが必要である。
しかしながら、燃料極が等電位でない場合には、燃料極中でメタノールと水からH+を抜く(1)式の反応とH+とe-が結合して水素を生成する(4)式の反応が同時に進行している可能性があると考えられる。
メタノールに関しては、(1)及び(3)式の反応以外に、クロスオーバー現象により、燃料極から透過したメタノールが空気極触媒の表面で酸素によって酸化される以下の副反応が起きている。
CH3OH+3/2O2→CO2+2H2O・・・・・(6)
この(6)式の反応は発熱反応であるから、この発熱によって(1)及び(3)式の反応の熱量が供給されるとして理解できる。
後述する実施例から明らかなように、放電電流が大きくなり(酸化極へe-が多量に供給され)、放電電圧が200mVより低い場合には、水素は発生しないが、これは、メタノール水溶液の電気分解に必要な電圧に達していないため、水素発生が生じないものと推定される。
また、酸素(空気)が多量に供給されたり、放電電圧が600mVより高い場合にも、水素が発生しないが、これは、空気極側に透過してきたメタノールが(6)式によって酸化されるため、(3)式のH+生成反応が生じないものと推定される。
すなわち、本発明の充電条件の場合は、燃料極をカソードとし酸化極をアノードとして外部から電気エネルギーを印加する(外部から燃料極にe-を供給する)ものであるから、基本的には電気分解が起きており、後述する実施例から明らかなように、印加する電気エネルギー(印加電圧)を大きくすれば、水素が多く発生しているが、これは、外部から燃料極に供給されるe-が多くなり、(3)式のメタノールの電解酸化反応及び(4)式の反応6H++6e-→3H2が促進されたためと考えられる。
つまり、両極における分極を無視すると、電解質にプロトン(水素イオン)導電性固体電解質膜を用いているため、観測している電圧はセルの両極での水素の化学ポテンシャル、言いかえると水素分圧の差を示している。
後述する実施例から明らかなように、開回路条件の場合には、開回路電圧が300〜800mVで水素が発生しており、放電条件の場合には、放電電圧(運転電圧)が200〜600mVで水素が発生しており、充電条件の場合には、印加電圧(運転電圧)が300〜1000mV(400〜600mVでエネルギー効率は高い)で水素が発生しているから、この範囲で、開回路電圧又は運転電圧を調整することにより、水素を含むガスの発生量を調整することができる。
また、上記以外に、放電条件の場合は、外部に取り出す電気エネルギーを調整すること(外部に取り出す電流を調整すること、さらには定電圧制御が可能な電源、いわゆるポテンショスタッドを用いることによって外部に取り出す電圧を調整すること)によって、充電条件の場合は、印加する電気エネルギーを調整すること(印加する電流を調整すること、さらには定電圧制御が可能な電源、いわゆるポテンショスタッドを用いることによって印加する電圧を調整すること)によって、運転電圧及び/又は水素を含むガスの発生量を調整することができる。
なお、100℃以上での運転が必要であった従来の改質技術では、水は水蒸気になり、有機物を含む燃料はガス化し、このような条件下で水素を発生させても、水素を分離する手段を別途用いる必要があるため、本発明は、この点において有利である。
しかし、有機物を含む燃料を100℃以上の温度で分解すると、上記のようなデメリットはあるが、本発明は、本発明の水素供給システムで使用する水素製造装置を100℃を若干超える温度で作動させることを否定するものではない。
水素透過膜は限定されるものではないが、厚さが5〜50μmであって、無機多孔層上に形成されて選択的に水素を透過させることができる水素透過性の金属膜を使用することができる。無機多孔層は水素透過性の金属膜を保持するための担体であって、厚さが0.1mmから1mmの範囲で多孔性のステンレス鋼不織布、セラミックス、ガラス等から形成される。水素透過性の金属膜としてはPdを含む合金、Niを含む合金又はVを含む合金を使用することができるが、Pdを含む合金が好ましい。Pdを含む合金としてはPd・Ag合金、Pd・Y合金、Pd・Ag・Au合金等を挙げることができる。
水素製造装置により製造された水素を半導体等の処理ガスとして用いる水素ボンベに供給する場合は、コンプレッサー、二酸化炭素吸収部、水素透過膜を介して水素ボンベに供給し、水素ボンベから、半導体等の水素処理装置へと供給することが好ましい。
(水素製造例1−1)
実施例1(製造例1−1〜1−10)における水素製造セルは代表的な直接メタノール型燃料電池と同じ構造とした。
その水素製造セルの概略を図2に示す。
すなわち、電解質にデュポン社製プロトン導電性電解質膜(ナフィオン115)を用い、空気極にはカーボンペーパー(東レ製)を5%濃度のポリテトラフルオロエチレン分散液に浸漬したのち、360℃で焼成して撥水処理し、その片面に空気極触媒(白金担持カーボン:田中貴金属製)とPTFE微粉末と5%ナフィオン溶液(アルドリッチ製)を混合して作製した空気極触媒ペーストを塗布して空気極触媒付きガス拡散層を構成した。ここで、空気極触媒、PTFE、ナフィオンの重量比は65%:15%:20%とした。このようにして作製した空気極の触媒量は白金換算で1mg/cm2であった。
これより、各温度において、空気流量を少なくすることによって、セルの燃料極側から、水素の発生が確認された。また、水素生成速度は温度が高いほど、大きいことが分かった。さらに、空気流量とセルの開回路電圧(オープン電圧)との関係を調べると、空気流量を少なくするとそれに伴って、セルの開回路電圧が低下する傾向が認められた。
これより、水素生成速度(水素発生量)は開回路電圧に依存する傾向を示し、開回路電圧400〜600mVで水素が発生することが分かった。また、いずれの温度においても、水素生成速度のピークは450mV付近で観察された。
その結果、発生ガス中には水素が約70%、二酸化炭素が約15%含まれていることが確認された。なお、COは検出されなかった。
水素製造例1−1と同じ水素製造セルを用いて、次に、セル温度70℃において、濃度1Mのメタノール水溶液(燃料)を、2、8、15ml/分の流量で、それぞれ、空気流量を変化させた時の燃料流量、空気流量と水素生成速度、セルの開回路電圧の関係を図5に示す。
これより、燃料流量の少ない方が、水素生成速度は大きいことが分かった。
これより、それぞれの条件での水素生成速度は開回路電圧に依存していることが分かった。また、いずれの燃料流量においても、水素製造例1−1と同様に450mV付近に水素生成速度のピークが観察された。
水素製造例1−1と同じ水素製造セルを用いて、次に、セル温度70℃において、メタノール水溶液(燃料)を8ml/分の定流量で、燃料濃度を0.5、1、2Mと変化させた条件でそれぞれ、空気流量を変化させた時の燃料流量、空気流量と水素生成速度、セルの開回路電圧の関係を図7に示す。
これより、燃料濃度の低いほうが、水素生成速度は大きいことが分かった。
これより、それぞれの条件での水素生成速度は開回路電圧に依存し、300〜600mVで水素が発生することが分かった。また、いずれの燃料濃度においても、水素製造例1−1と同様に450mV付近に水素生成速度のピークが観察された。
次に、電解質膜の厚さのガス発生量に与える影響を検討した。
水素製造例1−1〜1−3では、電解質膜にはデュポン社製ナフィオン115(厚さ130μm)を用いたが、同じくデュポン社製ナフィオン112(厚さ50μm)を用いて同様な水素製造セルを構成し、温度70℃、燃料濃度1M、燃料流量を8ml/分で、それぞれ、空気流量を変化させた時の燃料流量、空気流量と水素生成速度、セルの開回路電圧の関係を検討した。
ナフィオン115と112はその材質は同じであり、ここでは純粋に電解質膜の厚さの影響を検討したことになる。検討結果を図9に示す。
これより、水素生成速度はいずれの電解質膜でもほぼ等しいことが分かった。図より明かなように、それぞれの条件での水素生成速度は開回路電圧に依存しており、やはり450mV付近に水素生成速度のピークが観察された。
水素製造例1−1と同じ水素製造セルを用いて、水素製造セルを熱風循環型の電気炉内に設置し、セル温度30℃、50℃、70℃、90℃で、空気極側に空気を0〜250ml/分の流量、燃料極側に1Mのメタノール水溶液(燃料)を5ml/分の流量で流し、その時のセルの開回路電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度の検討を行った。
水素製造例1−1の場合と同様に、各温度において、空気流量を少なくすることによって、セルの燃料極側から、水素の発生が確認された。また、水素生成速度は温度が高いほど、大きいことが分かった。さらに、空気流量とセルの開回路電圧との関係を調べると、空気流量を少なくするとそれに伴って、セルの開回路電圧が低下する傾向が認められた。
これより、水素生成速度は開回路電圧に依存する傾向を示し、開回路電圧300〜700mVで水素が発生することが分かった。また、30〜70℃においては、水素生成速度のピークは470〜480mV付近で観察され、90℃においては、440mV付近で観察された。
水素製造例1−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度50℃において、燃料を、1.5、2.5、5.0、7.5、10.0ml/分の流量で、それぞれ、空気流量を変化させた時の燃料流量、空気流量と水素生成速度の関係を図13に示す。
これより、先の水素製造例1−2の70℃の結果とは異なり、燃料流量の多い方が、水素生成速度は大きい傾向が見られた。
これより、それぞれの条件での水素生成速度は開回路電圧に依存し、300〜700mVで水素が発生することが分かった。また、450〜500mV付近に水素生成速度のピークが観察された。
開回路条件のエネルギー効率(%)=(生成した水素の標準エンタルピー変化/消費した メタノールのエンタルピー変化)×100
水素製造例1−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度50℃において、メタノール水溶液(燃料)を5ml/分の定流量で、燃料濃度を0.5、1、2、3Mと変化させた条件で、それぞれ、空気流量を変化させた時の空気流量と水素生成速度の関係を図15に示す。
水素生成速度のピークは、燃料濃度が低くなるにしたがって、空気流量が小さいところに観測された。
これより、それぞれの条件での水素生成速度は開回路電圧に依存し、300〜700mVで水素が発生することが分かった。また、いずれの燃料濃度においても、470mV付近に水素生成速度のピークが観察された。
水素製造例1−1と同じ水素製造セル(但し、空気極は、酸化ガスを流す酸化極とした)を用いて、セル温度50℃において、燃料濃度1M、燃料流量5ml/分で、酸素濃度を10、21、40、100%と変化させた条件で、それぞれ、酸化ガス流量を変化させた時の酸化ガス流量と水素生成速度の関係を図17に示す。ここで、酸素濃度21%のガスには空気を用い、酸素濃度10%のガスには空気に窒素を混合することによって調製したもの、酸素濃度40%のガスには空気に酸素(酸素濃度100%)を混合することによって調製したものを用いた。
水素生成速度のピークは、酸素濃度が高くなるにしたがって、酸化ガス流量が小さいところに観測された。
これより、それぞれの条件での水素生成速度は開回路電圧に依存し、400〜800mVで水素が発生することが分かった。また、490〜530mV付近に水素生成速度のピークが観察された。
水素製造例1−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度50℃で、空気極側に空気を60ml/分の流量、燃料極側に1Mのメタノール水溶液(燃料)を2.6ml/分の流量で流し、ガスを発生させ、200ccサンプリングして、ガス中のCO濃度をガスクロマトグラフィーを用いて測定した。その結果、サンプリングガスからはCOは検出されなかった(1ppm以下)。なお、この条件でのセルの開回路電圧は477mV、水素生成速度は約10ml/分であった。
水素製造例1−1と同じ水素製造セル(但し、空気極は、液体である過酸化水素を流す酸化極とした)を用いて、水素製造セルを熱風循環型の電気炉内に設置し、セル温度30℃、50℃、70℃、90℃で、酸化極側に1MのH2O2(過酸化水素)を1〜8ml/分の流量、燃料極側に1Mのメタノール水溶液(燃料)を5ml/分の流量で流し、その時のセルの開回路電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度の検討を行った。
水素製造例1−1の場合と同様に、各温度において、H2O2流量を少なくすると、セルの燃料極側から、水素の発生が確認された。また、水素生成速度は温度が高いほど、大きいことが分かった。さらに、H2O2流量とセルの開回路電圧との関係を調べると、H2O2流量を少なくするとそれに伴って、セルの開回路電圧が低下する傾向が認められた。
これより、水素生成速度は開回路電圧に依存する傾向を示し、開回路電圧300〜600mVで水素が発生することが分かった。また、30〜50℃においては、水素生成速度のピークは500mV付近で観察され、70〜90℃においては、450mV付近で観察された。
言いかえると実施例1の水素製造セルでは、燃料及び酸化剤の供給以外に外部からエネルギーを供給することなく、燃料の一部を水素に変換していることになる。
しかも、30℃〜90℃といった脅威的な低温度での改質であり、従来にない、全く新規な水素製造装置であると考えられるから、この水素製造装置を水素供給システムで使用することによる効果は大きい。
実施例2(製造例2−1〜2−8)における電気エネルギーを取り出す手段を備えた水素製造セルの概略を図21に示す。
燃料極を負極とし空気極を正極として電気エネルギーを取り出す手段を設けた以外は、水素製造例1−1の水素製造セルと同じ構造である。
この水素製造セルを熱風循環型の電気炉内に設置し、セル温度(運転温度)50℃で、空気極側に空気を10〜100ml/分の流量、燃料極側に1Mのメタノール水溶液(燃料)を5ml/分の流量で流し、その時に空気極と燃料極間を流れる電流を変化させながら、燃料極と空気極の運転電圧、燃料極側で発生するガス量、ガス組成について検討を行った。また、発生ガス中の水素濃度をガスクロマトグラフィーで分析し、水素生成速度を求めた。
空気流量が小さくなるとともに、運転電圧が低下し、放電できる限界電流密度の低下が観察された。
これより、水素生成速度(水素発生量)は運転電圧に依存する傾向を示し、運転電圧300〜600mVでガスが発生することが分かった。また、空気流量が50〜60ml/分の場合に最も水素が発生しやすいことが分った。さらに、これより空気流量が多いと、水素が発生しにくくなり、100ml/分では、ほとんど水素は発生しなかった。
その結果、発生ガス中には水素が約74%含まれ、水素生成速度は5.1ml/分であることが確認された。なお、COは検出されなかった。
水素製造例2−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度30℃で、空気極側に空気を30〜100ml/分の流量、燃料極側に1Mのメタノール水溶液(燃料)を5ml/分の流量で流し、その時に空気極と燃料極間を流れる電流を変化させながら、燃料極と空気極の運転電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度について検討を行った。
空気流量が小さくなるとともに、運転電圧が低下し、放電できる限界電流密度の低下が観察された。
これより、水素生成速度は運転電圧に依存する傾向を示し、運転電圧200〜540mVで水素が発生することが分かった。また、空気流量が30〜70ml/分の場合に水素が発生することが分った。空気流量が100ml/分では、水素はほとんど発生しなかった。
水素製造例2−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度70℃で、空気極側に空気を50〜200ml/分の流量、燃料極側に1Mのメタノール水溶液(燃料)を5ml/分の流量で流し、その時に空気極と燃料極間を流れる電流を変化させながら、燃料極と空気極の運転電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度について検討を行った。
空気流量が小さくなるとともに、運転電圧が低下し、放電できる限界電流密度の低下が観察された。
これより、水素生成速度は運転電圧に依存する傾向を示し、運転電圧200〜500mVで水素が発生することが分かった。また、空気流量が50〜100ml/分の場合に水素が発生しやすいことが分った。空気流量が150、200ml/分というように大きくなると、水素はほとんど発生しなかった。
水素製造例2−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度90℃で、空気極側に空気を50〜250ml/分の流量、燃料極側に1Mのメタノール水溶液(燃料)を5ml/分の流量で流し、その時に空気極と燃料極間を流れる電流を変化させながら、燃料極と空気極の運転電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度について検討を行った。
空気流量が小さくなるとともに、運転電圧が低下し、放電できる限界電流密度の低下が観察された。
これより、水素生成速度は運転電圧に依存する傾向を示し、運転電圧200〜500mVで水素が発生することが分かった。また、空気流量が50〜100ml/分の場合に水素が発生しやすいことが分った。250ml/分では、水素はほとんど発生しなかった。
これより、水素生成速度は温度に依存する傾向を示し、温度が高い方が、低い運転電圧で水素が発生し、水素発生量が多いことが分かった。
これより、水素生成速度は温度に依存する傾向を示し、温度が高い方が、低い運転電圧で水素が発生し、水素発生量が多いことが分かった。また、空気流量が100ml/分というように大きいと、温度30℃、50℃という低い温度では、水素はほとんど発生しないことが分かった。
水素製造例2−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度50℃で、空気極側に空気を50ml/分の流量で、燃料極側の燃料流量を、1.5、2.5、5.0、7.5、10.0ml/分と変化させた条件とし、その時に空気極と燃料極間を流れる電流を変化させながら、燃料極と空気極の運転電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度について検討を行った。
放電できる限界電流密度は、燃料流量が変化しても、大きく変化しないことが観測された。
これより、それぞれの条件での水素生成速度は運転電圧に依存し、300〜500mV以上で水素が発生することが分かった。また、450〜500mV付近で水素生成速度が大きいことが観察された。
水素生成速度は、燃料流量にはあまり依存しないことがわかった。
水素製造例2−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度50℃で、空気極側に空気を50ml/分の流量、燃料極側に燃料を5ml/分の定流量で、燃料濃度を0.5、1、2、3Mと変化させた条件とし、その時に空気極と燃料極間を流れる電流を変化させながら、燃料極と空気極の運転電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度について検討を行った。
燃料濃度が高くなるとともに、運転電圧が低下し、放電できる限界電流密度の低下が観察された。
これより、それぞれの条件での水素生成速度は運転電圧に依存し、300〜600mVで水素が発生することが分かった。
燃料濃度が1Mの場合に、水素が最もよく発生した。
水素製造例2−1と同じ水素製造セル(但し、空気極は、酸化ガスを流す酸化極とした)を用いて、セル温度50℃で、燃料極側に1Mの燃料濃度の燃料を5ml/分の定流量で、酸化極側に酸化ガスを14.0ml/分の流量、酸素濃度を10、21、40、100%と変化させた条件とし、その時に酸化極と燃料極間を流れる電流を変化させながら、燃料極と酸化極の運転電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度について検討を行った。ここで、酸素濃度21%のガスには空気を用い、酸素濃度10%のガスには空気に窒素を混合することによって調製したもの、酸素濃度40%のガスには空気に酸素(酸素濃度100%)を混合することによって調製したものを用いた。
酸素濃度が低いと、運転電圧が低下し、放電できる限界電流密度の低下が観察された。
これより、それぞれの条件での水素生成速度は運転電圧に依存し、300〜600mVで水素が発生することが分かった。
酸素濃度が高い方が水素生成速度が大きい傾向が観測された。
水素製造例2−1と同じ水素製造セル(但し、空気極は、液体である過酸化水素を流す酸化極とした)を用いて、水素製造セルを熱風循環型の電気炉内に設置し、セル温度30℃、50℃、70℃、90℃で、燃料極側に1Mのメタノール水溶液(燃料)を5ml/分の流量、酸化極側に1MのH2O2(過酸化水素)を2.6〜5.5ml/分の流量で流し、その時に酸化極と燃料極間を流れる電流を変化させながら、燃料極と酸化極の運転電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度について検討を行った。ここで、過酸化水素の流量は、各温度において開回路電圧がほぼ500mVとなるように調整した。
温度が70〜90℃では、運転電圧の低下と電流密度の増加の関係はほぼ同じであったが、温度が30℃と低くなると、運転電圧が急激に低下し、放電できる限界電流密度の低下が観察された。
これより、水素生成速度は運転電圧に依存する傾向を示し、運転電圧300〜500mVで水素が発生することが分かった。また、温度が90℃の場合に最も水素が発生しやすく、温度が低いと、運転電圧を高くしないと水素は発生しないことが観察された。
実施例3(製造例3−1〜3−8)における外部から電気エネルギーを印加する手段を備えてなる水素製造セルの概略を図42に示す。
燃料極をカソードとし前記酸化極をアノードとして外部から電気エネルギーを印加する手段を設けた以外は、水素製造例1−1と同じ構造である。
この水素製造セルを熱風循環型の電気炉内に設置し、セル温度(運転温度)50℃で、空気極側に空気を10〜80ml/分の流量、燃料極側に1Mのメタノール水溶液(燃料)を5ml/分の流量で流し、その時に外部から直流電源を用いて空気極と燃料極間に流れる電流を変化させながら、燃料極と空気極の運転電圧、燃料極側で発生するガス量、ガス組成について検討を行った。なお、投入した電気エネルギーに対する生成した水素の化学エネルギーの比を充電条件のエネルギー効率とした。また、発生ガス中の水素濃度をガスクロマトグラフィーで分析し、水素生成速度を求めた。
充電条件のエネルギー効率(以下、「エネルギー効率」という。)は以下の計算式により算出した。
計算式
エネルギー効率(%)=(H2燃焼熱/印加した電気エネルギー)*100
1分間の生成したH2燃焼熱(kJ)=(H2生成速度ml/分/24.47/1000)*286kJ/mol[HHV]
1分間に印加した電気エネルギー(kJ)=[電圧mV/1000*電流A*60sec]Wsec/1000
ここで、念のために記載するが、本発明の目的は、投入した電気エネルギー以上の化学エネルギーを有する水素ガスを得ようというものであり、決して熱力学の教えるところのエネルギー保存則を無視するものではない。全体として見ると、有機物燃料の一部が酸化されるため、投入した電気エネルギーに有機物燃料の酸化によって消費された化学エネルギーを含めると100%以下になる。本発明では、従来の水電解による水素製造との違いを明確にするため、投入した電気エネルギーに対する生成した水素の化学エネルギーの比をエネルギー効率として記述する。
電流密度40mA/cm2以下の条件で水素発生効率(水素発生の電気量効率)100%以上の領域(図43において水素発生効率が100%の線を破線で示してある)があり、この領域で運転を行えば、投入電気エネルギー以上の水素が得られることが分った。
これより、水素生成速度(水素発生量)は運転電圧に依存する傾向を示し、運転電圧400mV以上で水素が発生し、600mV以上では水素生成速度はほぼ一定となること、空気流量が少ない方が水素生成速度が大きい(水素が発生しやすい)ことが分った。
図43で認められた水素発生効率100%以上の領域はいずれも図45の600mV以下の運転電圧であった。
運転電圧が1000mV付近でも、エネルギー効率は100%以上であり、特に、運転電圧600mV以下で、空気流量30〜50ml/分の場合に、エネルギー効率が高いことが分かった。
水素製造例3−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度30℃で、空気極側に空気を10〜70ml/分の流量、燃料極側に1Mのメタノール水溶液(燃料)を5ml/分の流量で流し、その時に外部から直流電源を用いて空気極と燃料極間に流れる電流を変化させながら、燃料極と空気極の運転電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度、エネルギー効率について検討を行った。
これより、水素生成速度は運転電圧に依存する傾向を示し、運転電圧400mV以上で水素が発生し、空気流量が少ない方が水素が発生しやすいこと、空気流量10ml/分の場合には、600mV以上で水素生成速度はほぼ一定となるが、空気流量30ml/分の場合には、800mV以上で増加の傾向を示し、これよりさらに空気流量が多い場合には、運転電圧が高くないと水素が発生しないことが分った。
運転電圧が1000mV付近でも、エネルギー効率は100%以上であり、特に、運転電圧600mV以下で、空気流量30ml/分の場合に、エネルギー効率が高いことが分かった。
セル温度を70℃とした以外は、水素製造例3−2と同じ条件で試験を実施し、燃料極と空気極の運転電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度、エネルギー効率について検討を行った。
これより、水素生成速度は運転電圧に依存する傾向を示し、運転電圧400mV以上で水素が発生し、空気流量が少ない方が水素が発生しやすいこと、空気流量10ml/分の場合には、600mV以上で水素生成速度はほぼ一定となるが、空気流量30ml/分の場合には、800mV以上で増加の傾向を示し、これよりさらに空気流量が多い場合には、運転電圧が高くないと水素が発生しないことが分った。
運転電圧が1000mV付近でも、エネルギー効率は100%以上であり、特に、運転電圧600mV以下で、空気流量10〜30ml/分の場合に、エネルギー効率が高いことが分かった。
水素製造例3−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度90℃で、空気極側に空気を10〜200ml/分の流量、燃料極側に1Mのメタノール水溶液(燃料)を5ml/分の流量で流し、その時に外部から直流電源を用いて空気極と燃料極間に流れる電流を変化させながら、燃料極と空気極の運転電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度、エネルギー効率について検討を行った。
これより、水素生成速度は運転電圧に依存する傾向を示し、運転電圧300mV以上で水素が発生し、空気流量が少ない方が水素が発生しやすいこと、空気流量10ml/分の場合には、500mV以上で水素生成速度はほぼ一定となるが、空気流量50〜100ml/分の場合には、800mV以上で増加の傾向を示し、空気流量200ml/分の場合には、800mV以上でないと水素が発生しないことが分った。
運転電圧が1000mV付近でも、エネルギー効率は100%以上であり、特に、運転電圧500mV以下で、空気流量50ml/分の場合に、エネルギー効率が高いことが分かった。
これより、水素生成速度は温度に依存する傾向を示し、運転温度が高い方が、低い運転電圧で水素が発生し、水素生成速度も大きいことが分かった。
運転電圧が1000mV付近でも、エネルギー効率は100%以上であり、特に、600mV以下で、エネルギー効率が高いことが分かった。
水素製造例3−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度50℃で、空気極側に空気を50ml/分の流量で、燃料極側の燃料流量を、1.5、2.5、5.0、7.5、10.0ml/分と変化させた条件とし、その時に外部から直流電源を用いて空気極と燃料極間に流れる電流を変化させながら、燃料極と空気極の運転電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度、エネルギー効率について検討を行った。
水素生成速度は運転電圧に依存する傾向を示し、運転電圧400mV以上で水素が発生し、燃料流量が多い方が水素が発生しやすく、いずれの燃料流量の場合でも、水素生成速度は800mV以上で増加する傾向が観測された。
いずれの燃料流量の場合も、運転電圧が1000mV付近でも、エネルギー効率は100%以上であり、特に、運転電圧600mV以下で、エネルギー効率が高いことが分かった。
水素製造例3−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度50℃で、空気極側に空気を50ml/分の流量、燃料極側に燃料を5ml/分の定流量で、燃料濃度を0.5、1、2、3Mと変化させた条件とし、その時に外部から直流電源を用いて空気極と燃料極間に流れる電流を変化させながら、燃料極と空気極の運転電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度、エネルギー効率について検討を行った。
これより、いずれの燃料濃度においても、0.02A/cm2以上の領域では、印加した電流密度と水素生成速度はほぼ比例することが分かった。
また、水素生成速度は運転電圧に依存する傾向を示し、運転電圧400mV以上で水素が発生し、燃料濃度が高い方が低い運転電圧でも水素が発生しやすく、燃料濃度が2M、3Mの場合には、400〜500mVで急激に水素生成速度が大きくなること、燃料濃度が1Mの場合には、400〜800mVで水素生成速度はほぼ一定であるが、800mV以上で増加の傾向を示し、これよりさらに燃料濃度が低い場合には、運転電圧が高くないと水素が発生しないことが分った。
燃料濃度が0.5Mの場合を除いて、運転電圧が1000mV付近でも、エネルギー効率は100%以上であり、特に、運転電圧600mV以下で、燃料濃度が1、2、3Mの場合に、エネルギー効率が高いことが分かった。なお、燃料濃度が0.5Mの場合は、低電圧の領域で水素発生がないため、エネルギー効率の挙動は、他の条件の場合と全く異なるものとなった。
水素製造例3−1と同じ水素製造セル(但し、空気極は、酸化ガスを流す酸化極とした)を用いて、セル温度50℃で、燃料極側に濃度1Mの燃料を5ml/分の定流量で、酸化極側に酸化ガスを14.0ml/分の流量、酸素濃度を10、21、40、100%と変化させた条件とし、その時に外部から直流電源を用いて酸化極と燃料極間に流れる電流を変化させながら、燃料極と酸化極の運転電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度、エネルギー効率について検討を行った。ここで、酸素濃度21%のガスには空気を用い、酸素濃度10%のガスには空気に窒素を混合することによって調製したもの、酸素濃度40%のガスには空気に酸素(酸素濃度100%)を混合することによって調製したものを用いた。
これより、いずれの酸素濃度においても、0.03A/cm2以上の領域では、印加した電流密度と水素生成速度はほぼ比例することが分かった。
また、水素発生量は運転電圧に依存する傾向を示し、運転電圧400mV以上で水素が発生し、酸素濃度が高い方が低い運転電圧でも水素が発生しやすく、400〜800mVで水素生成速度はほぼ一定であるが、800mV以上で増加の傾向を示した。
印加電圧が1000mV付近でも、エネルギー効率は100%以上であり、特に、印加電圧600mV以下で、酸素濃度が高い場合に、エネルギー効率が高いことが分かった。
水素製造例3−1と同じ水素製造セル(但し、空気極は、液体である過酸化水素を流す酸化極とした)を用いて、水素製造セルを熱風循環型の電気炉内に設置し、セル温度30℃、50℃、70℃、90℃で、燃料極側に1Mのメタノール水溶液(燃料)を5ml/分の流量、酸化極側に1MのH2O2(過酸化水素)を2.6〜5.5ml/分の流量で流し、その時に外部から直流電源を用いて酸化極と燃料極間に流れる電流を変化させながら、燃料極と酸化極の運転電圧、燃料極側で発生する水素の生成速度、エネルギー効率について検討を行った。
ここで、過酸化水素の流量は、各温度において開回路電圧がほぼ500mVとなるように調整した。
これより、水素生成速度は運転電圧に依存する傾向を示し、運転電圧500mV以上で水素が発生し、800mV以上で増加の傾向を示し、運転温度が高い方が水素が発生しやすいことが分かった。
運転電圧が1000mV付近でも、エネルギー効率は100%以上であり、特に、運転電圧800mV以下で、温度90℃の場合に、エネルギー効率が高いことが分かった。
水素製造例1−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度80℃において、燃料極側に、濃度1Mのエタノール水溶液を5ml/分の流量で流し、空気極側に、空気を65ml/分の流量で流し、セルの開回路電圧、燃料極側から発生するガスの生成速度を測定した。発生ガス中の水素濃度をガスクロマトグラフィーで分析し、水素生成速度を求めた。
結果を表1に示す。
水素製造例1−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度80℃において、燃料極側に、濃度1Mのエチレングリコール水溶液を5ml/分の流量で流し、空気極側に、空気を105ml/分の流量で流し、セルの開回路電圧、燃料極側から発生するガスの生成速度を測定した。発生ガス中の水素濃度をガスクロマトグラフィーで分析し、水素生成速度を求めた。
結果を表2に示す。
水素製造例1−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度80℃において、燃料極側に、濃度1Mの2−プロパノール水溶液を5ml/分の流量で流し、空気極側に、空気を35ml/分の流量で流し、セルの開回路電圧、燃料極側から発生するガスの生成速度を測定した。発生ガス中の水素濃度をガスクロマトグラフィーで分析し、水素生成速度を求めた。
結果を表3に示す。
水素製造例1−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度80℃において、燃料極側に、濃度1Mのジエチルエーテル水溶液を5ml/分の流量で流し、空気極側に、空気を20ml/分の流量で流し、セルの開回路電圧、燃料極側から発生するガスの生成速度を測定した。発生ガス中の水素濃度をガスクロマトグラフィーで分析し、水素生成速度を求めた。
結果を表4に示す。
水素製造例1−1と同じ水素製造セルを用いて、セル温度50℃において、燃料極側に、それぞれ、濃度1Mのホルムアルデヒド水溶液、濃度1Mの蟻酸水溶液を、5ml/分の流量で流し、空気極側に、空気を0〜100ml/分の流量で流し、セルの開回路電圧、燃料極側から発生するガスの生成速度を測定した。発生ガス中の水素濃度をガスクロマトグラフィーで分析し、水素生成速度を求めた。
結果を、メタノールを使用した場合とともに、図71及び図72に示す。
また、半導体装置を製造する場合の処理ガス等として水素を使用する場合にも、水素貯蔵手段を設けておき、処理場所に容易に水素を供給することができる。
11 隔膜
12 燃料極
13 有機物と水を含む燃料(メタノール水溶液)を供給するための流路
14 酸化極(空気極)
15 酸化剤(空気)を供給するための流路
16 燃料ポンプ
17 空気ブロア
18 燃料流量調整弁
19 空気流量調整弁
20 燃料タンク
21 燃料調整槽
22 電圧調整器
23 気液分離器
24 導管
Claims (32)
- 水素貯蔵手段に水素を供給する水素供給手段と、前記水素供給手段に供給するための水素を含むガスを製造する水素製造装置とを少なくとも備えてなる水素供給システムにおいて、前記水素製造装置が、有機物を含む燃料を分解して水素を含むガスを製造するものであり、隔膜、前記隔膜の一方の面に設けた燃料極、前記燃料極に有機物と水を含む燃料を供給する手段、前記隔膜の他方の面に設けた酸化極、前記酸化極に酸化剤を供給する手段、燃料極側から水素を含むガスを発生させて取り出す手段を備えてなることを特徴とする水素供給システム。
- 前記水素貯蔵手段が、燃料電池自動車に搭載した水素貯蔵容器であることを特徴とする請求項1に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置が、水素製造装置を構成する水素製造セルから外部に電気エネルギーを取り出す手段及び前記水素製造セルに外部から電気エネルギーを印加する手段を有しない開回路であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置が、前記燃料極を負極とし前記酸化極を正極として外部に電気エネルギーを取り出す手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置が、前記燃料極をカソードとし前記酸化極をアノードとして外部から電気エネルギーを印加する手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造セルから外部に電気エネルギーを取り出す手段及び前記水素製造セルに外部から電気エネルギーを印加する手段を有しない開回路である水素製造装置、前記燃料極を負極とし前記酸化極を正極として外部に電気エネルギーを取り出す手段を有する水素製造装置並びに前記燃料極をカソードとし前記酸化極をアノードとして外部から電気エネルギーを印加する手段を有する水素製造装置の群から選ばれる2以上の水素製造装置を組み合わせて使用することを特徴とする請求項1又は2に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置において前記燃料極と前記酸化極との間の電圧が200〜1000mVであることを特徴とする請求項1又は2に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置において前記燃料極と前記酸化極との間の電圧が300〜800mVであることを特徴とする請求項3に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置において前記燃料極と前記酸化極との間の電圧が200〜600mVであることを特徴とする請求項4に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置において前記取り出す電気エネルギーを調整することにより、前記燃料極と前記酸化極との間の電圧及び/又は前記水素を含むガスの発生量を調整することを特徴とする請求項4又は9に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置において前記燃料極と前記酸化極との間の電圧が300〜1000mVであることを特徴とする請求項5に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置において前記印加する電気エネルギーを調整することにより、前記燃料極と前記酸化極との間の電圧及び/又は前記水素を含むガスの発生量を調整することを特徴とする請求項5又は11に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置において前記燃料極と前記酸化極との間の電圧を調整することにより、前記水素を含むガスの発生量を調整することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置において前記酸化剤の供給量を調整することにより、前記燃料極と前記酸化極との間の電圧及び/又は前記水素を含むガスの発生量を調整することを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置において前記酸化剤の濃度を調整することにより、前記燃料極と前記酸化極との間の電圧及び/又は前記水素を含むガスの発生量を調整することを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置において前記有機物と水を含む燃料の供給量を調整することにより、前記燃料極と前記酸化極との間の電圧及び/又は前記水素を含むガスの発生量を調整することを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置において前記有機物と水を含む燃料の濃度を調整することにより、前記燃料極と前記酸化極との間の電圧及び/又は前記水素を含むガスの発生量を調整することを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置の運転温度が100℃以下であることを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載の水素供給システム。
- 前記運転温度が30〜90℃であることを特徴とする請求項18に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置の燃料極に供給する前記有機物がアルコール、アルデヒド、カルボン酸、及びエーテルよりなる群から選択される一種又は二種以上の有機物であることを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の水素供給システム。
- 前記アルコールがメタノールであることを特徴とする請求項20に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置の酸化極に供給する前記酸化剤が酸素を含む気体又は酸素であることを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置の酸化極に供給する前記酸化剤が他の前記水素製造装置から排出される排空気であることを特徴とする請求項22に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置の酸化極に供給する前記酸化剤が過酸化水素を含む液体であることを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置の隔膜がプロトン導電性固体電解質膜であることを特徴とする請求項1〜24のいずれか一項に記載の水素供給システム。
- 前記プロトン導電性固体電解質膜がパーフルオロカーボンスルホン酸系固体電解質膜であることを特徴とする請求項25に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置の燃料極の触媒が白金−ルテニウム合金を炭素粉末に担持したものであることを特徴とする請求項1〜26のいずれか一項に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置の酸化極の触媒が白金を炭素粉末に担持したものであることを特徴とする請求項1〜27のいずれか一項に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置に前記有機物と水を含む燃料の循環手段を設けたことを特徴とする請求項1〜28のいずれか一項に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置に前記水素を含むガスに含まれる二酸化炭素を吸収する二酸化炭素吸収部を設けたことを特徴とする請求項1〜29のいずれか一項に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置の前記水素を含むガスの出口に水素透過膜を設けたことを特徴とする請求項1〜30のいずれか一項に記載の水素供給システム。
- 前記水素製造装置の発生する熱を遮断するための断熱材が設けられていないことを特徴とする請求項1〜31のいずれか一項に記載の水素供給システム。
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