JP2006174169A - 通信装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の端末との通信を効率よく行うとともに、消費電力を節約する。
【解決手段】情報端末101は、アクセスポイント102と無線通信で接続されて1つのネットワークを構成すると同時に、プリンタ103とも接続されてもう一つのネットワークを構成する。情報端末101は、この2つのネットワークにおける通信を、スロット多重により時分割的に実現する。そして、2つのネットワークに割り当てるスロットが重複せず、しかもそれぞれについて必要な帯域を確保し、いずれとも通信しないスロットを確保してその時間には無線通信部の電力供給を停止することで消費電力の節約ができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信装置及びその制御方法に関し、とくにたとえば一台の通信機器が複数のネットワークに接続して構成するシステムにおいて、通信機器が各ネットワークにおける通信状況や通信状態に応じて,各ネットワークに参加できる期間を調整する方式に関する。
近年オフィスや家庭などで用いられるデジタル無線通信技術分野においてはBluetooth SIG(Special Interest Group)において規格化されている低コスト・低消費電力を実現する近距離無線通信方式であるBluetooth(登録商標)等が実用化され様々な製品が市場に出されている。
Bluetooth(登録商標)では、ネットワークは、通信タイミングならびに通信機器のアクセス制御を行うためのポーリング制御を行うマスタと、このマスタからの信号に従って通信を行うスレーブにより構成され、1台のマスタと最大7台のスレーブにより構成されるピコネットを形成する事が出来る。Bluetooth(登録商標)ネットワークに属する通信機器をLANへ接続させる場合には、アクセスポイントがマスタとなり、ネットワークに接続される通信機器がスレーブとなる。Bluetooth(登録商標)では、周波数ホッピング型のスペクトラム拡散方式が用いられている。Bluetooth(登録商標)の周波数ホッピングは、ある瞬間を見ると1MHzの周波数幅で通信しているが、この1MHzの信号周波数帯域は、625マイクロ秒ごとに79MHzの周波数幅の範囲内でランダムにホッピングする。同一ピコネットに属する端末は、625マイクロ秒ごとに、互いに同一周波数で通信するよう使用する周波数を同期して切り替える必要がある。そのためBluetooth(登録商標)のデータ通信は、625マイクロ秒ごとにスロット化されており、ひとつのスロットで送受信されるパケットをシングルスロットパケットと呼ぶ。ピコネット内では、スロットを単位として通信の時分割多重化(時分割スロット多重化)が行われており、これによりピコネット内の複数の端末が通信できる。ピコネット内の全端末はスロットの同期を維持する必要があるために、Bluetoothクロックと呼ばれるカウンタを持つ。Bluetoothクロックは、そのクロックの刻みが312.5マイクロ秒のカウンタであり、ひとつのピコネットに属するスレーブは、そのBluetoothクロックの値をマスタのBluetoothクロックと一致させるために、マスタのBluetoothクロックの値とのずれであるクロックオフセットを計算し、そのオフセットを自装置のBluetoothクロックに足し込む(あるいは差し引く)ことで、クロックの同期を維持する。またひとつのピコネット内の端末は互いに同じ周波数ホッピングパターンを持つ。これによって端末間の通信が可能となる。
またBluetooth(登録商標)では、アクセスポイント(一つのピコネット)に接続している通信機器が他のピコネット(例えばPCのような通信機器との新たなピコネット)に参加するために、ピコネットを制御しているマスタ(この場合はアクセスポイント)との通信で一時的に間欠受信を行う省電力モードに移行する事によりアクセスポイントとの接続を開放し、他のピコネットの通信タイミングに切換えて通信を行う構成(以下スキャタネット)が定義されている(例えば非特許文献1等参照)。
日本エリクソン監修、宮津和弘著「テクノロジー解体新書Bluetooth(tm)技術解説ガイド」、リックテレコム、p39−41,p181−185
Bluetooth(登録商標)のピコネット動作においては無線LANのインフラストラクチャモードと同様に、アクセスタイミングを制御するマスタ(無線LANの例で示したアクセスポイントに相当)を経由して通信機器(スレーブ)間の通信が行われる事から、無線区間でのトラヒックが増加し効率の良いデータ転送が出来ないといった問題が発生する。この問題を回避する手段として前記従来例で挙げたスキャタネット動作においても、特定のスレーブ機器(以下スレーブ1)に対するアクセスタイミング制御は、各々の非同期で動作するマスタとの間で設定される省電力モードのタイミングに従ってアクセスタイミングが決定することから、各マスタ間のクロック周波数のずれに伴い当初設定したアクセス時間が確保できなくなるといった問題が発生する。
また、スレーブ1との通信トラヒックが変化し、一方のマスタとの通信時間を変更する場合には、各マスタとの間で省電力モード移行時間を再設定する必要がありトラヒックの変化に応じてアクセス時間を順次適応する事が困難であるといった問題も発生する。この問題を解決する手段としてBluetooth SIGでは、複数のピコネットに参加するスレーブにおいて各ピコネットに参加しない期間(通信停止期間)を通知する方法について検討がなされているが、各マスターへの通信停止期間の与え方等については公開されておらずトラヒック等の通信状態に応じたアクセス制御を行う事は困難であるといった問題がある。
以上のように、1台の通信装置が複数のネットワークに同時に属することを許している通信方式においては、当該通信装置について、各ネットワークにアクセスできる、あるいはできないタイミングを調整する必要があるが、この調整が困難であった。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、以下のような構成を備える。すなわち、複数のネットワークに接続可能な通信装置であって、
複数のネットワークの各々に参加する参加期間を設定する設定手段と、
いずれのネットワークにおいても通信を行わない通信停止期間を設けるよう前記参加期間を調整する調整手段と、
前記調整手段により調停された前記参加期間を前記複数のネットワークの各々に対して通知する通知手段とを備え、
前記調整手段は、前記複数のネットワークの各々の通信状態あるいは通信状況に応じて前記参加期間を調整する。
本発明によれば、複数のネットワークに同時に属する通信装置は、通信状態や通信状況の変化に応じて、各ネットワークと確実に通信でき、しかもいずれのネットワークとも通信しない休止時間も確保できる。このため、各ネットワークに通信資源を適切に配分することが可能となるばかりでなく、たとえばいずれのネットワークにも参加しない不参加期間中に通信部への給電を停止することができ、省電力化を図ることも可能となる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態に係る、情報端末101と、アクセスポイント102と、プリンタ103とを示す図である。本実施形態では、情報端末101は近距離無線通信方式のBluetooth(登録商標)を用いてアクセスポイント102と接続することで、アクセスポイント102が参加している有線ネットワークを介してFTPやWebアクセスなどのアプリケーションを利用する。また情報端末101はBluetooth(登録商標)を用いてプリンタ103と接続し、情報端末101中の印刷データをプリンタ103へ転送して印刷処理を行う。なお、第1及び第2実施形態では無線通信方式としてBluetooth(登録商標)を用いているが、複数のネットワークへの同時参加を、微視的には時分割制御によって通信するネットワークを切り替えることで実現している通信方式であれば適用することができる。
<第1実施形態の概略>
本実施形態の場合、アクセスポイント102と情報端末101から構成されるピコネット111においては、アクセスポイント102は他の機器からのアクセスに対応するためにピコネットの制御主体であるマスタ端末となり、情報端末101はスレーブ端末となる。一方、プリンタ103と情報端末101から構成されるピコネット112においては、端末101は他の機器からのアクセスに対応するためにピコネットの制御主体であるマスタ端末となり、プリンタ103はスレーブ端末となる。そこで、情報端末101がアクセスポイント102と通信中にプリンタ103とも通信を行う場合には、情報端末101はアクセスポイント102、プリンタ103との間でスキャタネットを構築することで、前記二つのピコネットが情報端末101を共有することを可能にする。更に本実施形態では、情報端末101は各端末とより確実に通信を行うために、それぞれの端末へ通信停止期間を通知し通信タイミングを制御することで各端末と通信を行う。
情報端末101では、アクセスポイント102を介して有線ネットワーク上にあるサーバとの間でFTP通信を行うFTPクライアントアプリケーションと、プリンタ103との間で印刷処理を行う印刷アプリケーションプログラム(以下アプリケーションと略す。)が実行される。本実施形態では、情報端末101はこれらアプリケーションの動作状態を監視し、アプリケーションの状態変化に応じて、アクセスポイント102、プリンタ103へ通知する通信停止期間を適切に設定して通知することで、情報端末101の通信資源を最適化しながら通信を行う。更に本実施形態では、情報端末101はアクセスポイント102、プリンタ103へ通知する通信停止期間の一部を重複させることで、どちらのピコネットにも参加しない期間(不参加期間)を設けている。不参加期間中は情報端末101の通信部を停止することができるので、省電力を図ることができる。
<情報端末の構成>
本実施形態における情報端末101の構成を、図2に示した機能ブロック図を用いて説明する。情報端末101は、少なくとも近距離無線通信部201と、通信停止期間調停部202と、状態監視部203と、データ管理部204とを備える。これら構成要素は、上述したアプリケーションを実行できる汎用コンピュータのハードウエア構成と、Bluetooth(登録商標)を実装できる通信ハードウエアと、コンピュータにより実行されるソフトウエアとにより実現される。近距離無線通信部201は、近距離無線通信方式(本実施形態ではBluetooth(登録商標))を利用して周囲の端末と無線通信を行う機能を有する。通信停止期間調停部202は、スキャタネットによる通信を行う際に、各ピコネットの通信停止期間を調停する機能を有する。状態監視部203は、情報端末101上で動作し、かつスキャタネットによる通信を利用するアプリケーションの状態を監視する機能を有する。データ管理部204は、動作アプリケーションの操作状態と通信停止期間の長さ等との関連づけを定義した動作状態定義テーブル204a、現在実行されているアプリケーションの動作状態とそれに対応する通信停止期間、通信停止期間周期、通信停止期間開始時間等を関連づけて保存する通信停止パラメータテーブル204bなど、スキャタネットによる通信の制御に必要な情報を管理する機能を有する。通信停止パラメータテーブル204bはアプリケーションごとに作成される。これらテーブルは図6にその例を示す。
<通信制御手順>
次に、情報端末101による、アクセスポイント102およびプリンタ103とのスキャタネットによる通信処理手順について、図3を用いて説明する。図3は、情報端末101とアクセスポイント102、プリンタ103との間でスキャタネットが構築される際に送受信されるデータの流れを、各端末のBluetooth(登録商標)クロックに基づく時間軸(Tap、Tpc、Tpr)に沿って図示したものである。
スキャタネットを構築する場合、まず期間Tc1−Tc2において、情報端末101はアクセスポイント102とプリンタ103へ通信停止期間の通知を行う。通信停止期間通知には、通信停止期間開始時間(各ネットワークについてそれぞれTa1,Tc2)と、通信停止期間周期Tと、通信停止期間長L(各ネットワークについてそれぞれL1,L2)とが含まれる。
通信停止開始時間は、通信停止期間を開始する時間を通知する値であり、例えば通信停止期間を開始する時点での、当該ピコネットにおけるマスタ端末のBluetoothクロック値として通知される。情報端末101は、ピコネット111においてはスレーブであるので、たとえば自身のBluetoothクロックを基に、ピコネット111におけるクロックオフセットの値だけずらしたマスタのクロック値に変換して通知を行えばよい。
通信停止期間周期Tは、一回の通信停止期間を開始してから、次の通信停止期間を開始するまでの周期をスロット数で通知する値である。本実施形態では、通信停止期間周期Tは複数のピコネット(すなわちネットワーク)について等しい。これは、周期Tが互いに異なると、通信停止期間の位相ずれによって各ネットワークに対して割り当てたスロットが重複し、時分割多重が実現できないためである。
通信停止期間長Lは、一回の通信停止期間の長さをスロット数で通知する値である。通信停止期間長Lは以下の条件をすべて満たすよう情報端末101により決定される。
(1)通信停止期間周期Tよりも小さく、かつ通信停止期間周期Tのいかなる時点においても、少なくともどちらか一方のピコネットについては通信停止期間に入っていること。なお、通信端末が3以上のネットワークに属する状況を考えると、この条件は、通信停止期間周期Tのいかなる時点においても、通信停止期間でないネットワークはせいぜいひとつであることと言える。あるいは、各ネットワークについて割り当てるスロットが競合しないこと、ともいえよう。
(2)アクセスポイント102に対する通信停止期間と、プリンタ103に対する通信停止期間が、通信停止期間周期Tの中で必ず情報端末101が定めた一定の割合で重複する、すなわちすべてのネットワークに対する通信停止期間が一定時間以上重複すること。
情報端末101は上記条件で決定した通信停止期間通知により、アクセスポイント102に対しては通信停止期間開始時間Ta1、通信停止期間周期T、通信停止期間長L2を通知し、プリンタ103に対しては通信停止期間開始時間Tc2、通信停止期間周期T、通信停止期間長L1を通知する。
情報端末101より前記通信停止期間通知を受信すると、アクセスポイント102とプリンタ103は、それぞれ通知にて指定されたパラメータに従って情報端末101との通信を停止する。そして情報端末101は一方の端末(アクセスポイント102とプリンタ103のいずれか)の通信停止期間中にもう一方の端末と通信を行い、各端末との通信停止期間が重複している期間(この期間を不参加期間と呼ぶ。)には、情報端末101の近距離無線通信部101への給電を停止する。
なお、本実施形態におけるスキャタネット構築時に通信停止期間長L1、L2が等しくなるように割り当てたが、このL1、L2時間の割り当て方法は、例えば各端末との通信開始時に判明する相手側端末のデバイスクラスの種類といったパラメータに応じて割り当てても良い。その一例としては、アクセスポイントとの通信中に新たな通信機器との間で通信が確立する場合に、この通信機器のデバイスクラスが高いトラヒックを要求するプリンタであると判断すると、通信停止期間長L1にTの80%を割り当て、通信停止期間長L2へはTの40%を割り当てるといった方法が挙げられる。また、他の通信停止期間長L1、L2の割り当て方法として、スキャタネット構築時に既に通信を行っている機器との通信状態を確認し、この状態に応じて通信停止期間長L1、L2の時間割り当て比率を変えても良い。その一例としては、アクセスポイントとFTPによる高トラヒックな通信中に、他の通信機器(例えばPCなど)により新たな通信が確立する場合に、アクセスポイントに対しては通信停止期間Tの70%を割り当て、PCへはTの50%を割り当てるといった方法も挙げられる。
また、各ピコネットに対する通信停止期間は、その通信停止期間のスロットが互いに重複あるいは連続するよう、それぞれの通信停止期間は開始され、そして終了する。図3の例では、アクセスポイント102に対する通信停止期間長が終了し、データの送受信が始まるスロットに連続して、プリンタ103に対する通信停止期間が開始されている。このように制御することで、通信停止期間周期Tは両端末に対して共通なので、情報端末101における通信のスロットは、接続された各ネットワークの端末に対して時分割で割り当てられ、アクセスポイント102およびプリンタ103とそれぞれ通信することができる。以上の手順をもって、情報端末101はアクセスポイント102、プリンタ103とスキャタネットによる通信を行う。
<通信停止期間の変更>
次に、情報端末101においてスキャタネットによる通信が開始されたことをトリガにして開始される通信停止期間変更処理の手順について、図4を用いて説明する。
ステップS401において、情報端末101の状態監視部203は、情報端末101において実行されている、スキャタネットによる通信を利用するアプリケーションの動作状態を収集する。本ステップにおいては、状態監視部203は定期的にアプリケーションへ状態要求を出すことで動作状態を収集してもよいし、例えばアプリケーションが通信を開始する場合に状態監視部203へ通知を行うことで、状態監視部203がアプリケーションの動作状態を獲得してもよい。
ステップS402において、情報端末101はステップS401で収集した動作状態と、データ管理部204の通信停止パラメータテーブル204bに保存されている前回収集した際の動作状態とを比較し、アプリケーションの状態に変化があったか否かを判断する。通信停止パラメータテーブル204bはプロセスIDごとに項目が登録されるので、実行されているアプリケーションとプロセスIDが一致する項目(すなわちアプリケーション)について動作状態を比較する。比較の結果動作状態が変化している場合は収集した動作状態をデータ管理部204の通信停止パラメータテーブル204bへ保存(更新)してステップS403へ進み、状態に変化が無い場合はステップS401へ戻る。
ステップS403において、情報端末101はアクセスポイント102、プリンタ103に対する新たな通信停止期間を決定する通信停止期間調停処理を行う。本通信停止期間調停処理の詳細については図5を参照して後述する。
ステップS404において、情報端末101はステップS403にて決定された新たな通信停止期間をアクセスポイント102、プリンタ103へ通知する通信停止期間通知処理を行う。本通信停止期間通知処理の詳細については図7を参照して後述する。本ステップにて各端末へ通信停止期間を通知した後は、再びステップS401へ戻りアプリケーションの動作状態を監視する。以上の手順をもって、通信停止期間は変更される。
次に、情報端末101における通信停止期間調停処理(ステップS403)の手順について、図5を用いて説明する。テップS501において、通信停止期間調停部202は、データ管理部204の通信停止パラメータテーブル204bより動作状態に変化のあったアプリケーションの動作状態を取得し、どのような状態かを解析する。ステップS502において、通信停止期間調停部202は動作状態が通信開始か否かを判断する。通信開始状態であればステップS503へ進み、通信開始以外の状態の場合はステップS504へ進む。
ステップS503において、通信停止期間調停部202は、通信開始状態となったアプリケーションのプロセスIDをデータ管理部204の通信停止パラメータテーブル204bへ動作中アプリケーションとして登録する。更に動作中アプリケーションのプロセスIDと関連づけて、現在のアプリケーションの動作状態に対応する通信停止期間長Lと、各動作状態における転送優先度とを通信停止パラメータテーブル204bへ登録する。通信停止パラメータテーブル204bには、このほかの通信停止期間のパラメータ(周期及び開始時間)が保存されるが、これらはステップS507で設定される。現在のアプリケーションの動作状態と通信停止期間長Lとの対応は、動作状態定義テーブル204aに定義されている。動作状態定義テーブルは、通信を利用するアプリケーションごとに用意されてもよいが、図6のように様々なアプリケーションが取り得る動作状態をひとつのテーブルにまとめておき、アプリケーションが動作状態定義テーブル204aを共有することもできる。
図6は、動作状態定義テーブル204aの一例を示す。動作状態定義テーブル204aには、通信停止期間長Lの値は通信停止期間周期Tを1とした場合に対する割合として登録されている。例えば本実施形態における印刷アプリケーションの動作状態の場合、状態が「印刷中(Print_Printing)」の場合はできる限り多くの通信帯域を得たいため、通信停止期間長Lは0.01と登録されている。また「印刷ジョブ待ち(Print_Idle)」、「受信側バッファビジー(Print_Buffer_Full)」、「プリンタエラー(Print_Error)」といった状態の場合には、印刷アプリケーションは印刷データの通信を行わずにプリンタ状態やコマンドを送受信するための通信帯域を確保できれば十分なため、通信停止期間長Lは0.95と登録されている。同様に、本実施形態におけるFTPクライアントアプリケーションの動作状態の場合、状態が「ファイル転送中(FTP_Transfer)」の場合はできる限り多くの通信帯域を得たいため、通信停止期間長Lは0.01と登録されている。また「転送ファイル待ち(FTP_Idle)」や「ファイル転送エラー(FTP_Error)」といった状態の場合は、FTPクライアントアプリケーションはコマンド送受信用の通信帯域を確保できれば十分なため、通信停止期間長Lは0.95と登録されている。
また図6に示すように、動作状態定義テーブル204aには、通信停止期間を重複させ、情報端末101がどのピコネットにも参加しない不参加期間の最低値を保証するための最低不参加期間も登録されている。この最低不参加期間は他の動作状態と意味が異なっており、近距離無線通信部201への電力供給を行わず省電力を図る「省電力状態(Power_Save)」の期間の長さである。
また動作状態定義テーブル204aに登録される各動作状態における転送優先度は、通信停止期間調停部202が通信停止期間を変更する際に利用される。本実施形態では、転送優先度は「高」または「低」のどちらかが登録される。例えば不参加期間を確保するために通信停止期間の値(長さ)を増やさなければならない場合、通信停止期間調停部202は動作状態テーブルの転送優先度を調べ、転送優先度の低い動作状態のアプリケーションが利用している通信の通信停止期間を優先して増やすように変更処理を行う。このような転送優先度を利用する場合、あるアプリケーションが全ての動作状態の転送優先度を高く設定することで不公平に通信資源が割当てられる可能性があるが、例えば転送優先度の高い動作状態の通信停止期間長Lは必ず0.90以上にするといったように、優先度の高い動作状態のデータ転送速度に対して制限をかけるような条件を設けることで、通信資源の不公平な割当てを防ぐ。
以上のような動作状態定義テーブル204aは、情報端末101でアプリケーションを実行する前にあらかじめデータ管理部204に用意しておく。
ステップS504においては、通信停止期間調停部202は動作状態定義テーブル204aを参照することで、現在のアプリケーションの動作状態に対応する、アクセスポイント102(すなわちピコネット111)あるいはプリンタ103(すなわちピコネット112)に対する新たな通信停止期間長L1'あるいはL2'を、通信停止パラメータテーブル204bに設定する。
ステップS505において、通信停止期間調停部202は、動作状態定義テーブル204a中の「省電力状態(Power_Save)」に対応する値を参照することで、情報端末101がどのピコネットにも参加しない最低不参加期間の長さL_absenceを設定する。更に通信停止期間調停部202は通信停止期間長L1'とL2'の和より1を減じた値、すなわち通信停止期間周期T中でL1'とL2'が重複している期間の長さを計算し、その値が最低不参加期間長L_absenceより小さいか否かを判断し、小さい場合にはステップS506へ進み、それ以外の場合はステップS507へ進む。
ステップS506において、通信停止期間調停部202は通信停止期間長L1'とL2'の和より1を減じた値が最低不参加期間長L_absenceと等しくなるように、通信停止期間長を変更する。ただし、最低不参加期間よりも長い場合には、調整を行う必要はない。図3あるいは図12に示すように、本実施形態では特定の一方の通信停止期間の終了と同時に他方の通信停止期間が開始される。そのため、通信停止期間長L1'とL2'と通信停止期間周期との関係は、L1'+L2'−不参加期間=T(=1)となる。すなわちL1'+L2'−1の値は、Tを1とした場合の不参加期間の長さとなる。ステップS506では、この不参加期間の長さ(通信停止期間長L1'とL2'の和より1を減じた値)が、少なくとも最低不参加期間長L_absenceとなるように、通信停止パラメータテーブル204bに登録された通信停止期間長L1'とL2'の値を調整する。この調整時に、転送優先度が参照される。そこでたとえば次のように調整が行われる。
すなわち、不参加期間が最低不参加期間よりも長ければ調整はせずステップS507へ進む。不参加期間が最低不参加期間よりも短ければ、さらに次のように場合分けされる。各ネットワークを使用するアプリケーションがそれぞれ実行されている場合には、アプリケーションの転送優先度を比較する。そして優先度が低い方のアプリケーションが使用するネットワークの通信停止期間長を、L1'+L2'− 最低不参加期間=T(=1)となるまで延ばす。優先度が低いアプリケーションの通信停止期間長をL1'とすれば、変更後のL1"は、L1"=1−(L2'−L_absence)で与えられる。アプリケーションの転送優先度が同じ場合には、たとえば増減する値をそれぞれのアプリケーションで分担して負担する。この場合変更後の通信停止期間長L1"は、L1"=(1+L_absence−(L1'+L2'))/2+L1'であり、変更後の通信停止期間長L2"は、L2"=(1+L_absence−(L1'+L2'))/2+L2'となる。また情報端末101が属する複数のネットワークの内の一部のネットワークを使用するアプリケーションが実行されていない場合には、当該ネットワークについての通信停止期間を調整の対象とする。この場合の調整量は、上述した優先度の低いアプリケーションに対する方法と同一でよい。
ステップS507において、通信停止期間調停部202は、新たに設定された通信停止期間長L1",L2"に対する新たな通信開始時間を通信停止パラメータテーブル204bに設定し、データ管理部204へL1'、L2'の値を通信停止期間長として保存する。すなわち、通信停止期間周期Tは本実施形態では不変であり、また、各ネットワークに対する通信停止期間の周期と開始時間とは連続する。そのため、通信停止期間長が変われば、それに応じて通信停止期間開始時間を変更する必要がある。たとえば、先に開始される通信停止期間(図12ではL2、図3ではL1)の開始時間を基準(これを基準側と呼ぶ。)とすれば、基準側の期間を変更する場合には停止期間のみ変更し、通信停止期間開始時間を変更する必要はない。基準側ではない他方の期間を変更する場合には、停止期間長を変更すると同時に、変更された分だけ開始時間をずらす。たとえば、停止期間を延ばしたなら、延ばした時間だけ開始時間を早める。この例では先に開始される方を基準とするとしたが、どちらを基準としてもよいのは明らかである。すなわち、ステップS506における調整前の停止期間をL1'、調整後の停止期間をL1"とする。この場合、調整前の通信停止期間開始時間をT1とすれば、T1−(L1"−L1')が、調整後の通信停止期間開始時間となる。この調整の様子を、図8の模式図に示す。図8(A)、(B)は通信停止期間長および通信停止期間開始時間を前後に夫々期間Sn調整した例である。
そしてステップS404の通信停止期間通知処理を起動し、変更された通信停止期間のパラメータである通信停止期間開始時間と、通信停止期間周期と、通信停止期間長を、情報端末101が接続された各ネットワークの端末(すなわちアクセスポイント102およびプリンタ103)に渡し、通信停止期間の通知処理を依頼することで、通信停止期間調停処理を終了する。ただし通知の対象は、通信停止期間のパラメータが変更された端末を対象とすればよい。
ステップS403における通信停止期間調停処理を具体的に説明する。例えば印刷アプリケーションの動作状態が「印刷ジョブ待ち(Print_Idle)」から「印刷中(Print_Printing)」へ変化し、FTPアプリケーションの動作状態が「転送ファイル待ち(FTP_Idle)」であった場合の通信停止期間調停処理においては、まず前記ステップS504において、通信停止期間調停部202は動作状態定義テーブル204aを参照し、停止期間パラメータテーブル204bの、プリンタ103に対する新たな通信停止期間長L2'を0.01に設定する。またL1'については、通信停止期間調停部202はデータ管理部204に保存されているアクセスポイント102に対する通信停止期間長をそのままL1'として設定する(すなわち変更しない)。ここではL1'が0.95であるとする。その後、通信停止期間調停処理はステップS505を経て前記ステップS506へ進み、通信停止期間長L1'とL2'の和より1を減じた値が最低不参加期間長L_absence(=0.20)と等しくなるよう、L1'とL2'の値を変更する。ここで、通信停止期間調停部202は動作状態定義テーブル204aに記載されている各動作状態の転送優先度を調べ、「転送ファイル待ち(FTP_Idle)」状態の転送優先度のみが「高」であることから、アクセスポイント101に対する通信停止期間長L1'を変更せずにプリンタ103に対する通信停止期間長L2'のみを0.25へ変更する。
そしてステップS507においては、通信停止期間調停部202は変更されたL1'、L2'を基に、通信停止期間周期Tのいかなる時点においても、少なくともどちらか一方の端末が通信停止期間に入っているという条件の元で、プリンタ103に対する新たな通信停止期間開始時間を計算して通信停止パラメータテーブル204bに設定し、プリンタ103に対する新たな通信停止期間のパラメータを前記通信停止期間通知処理へ渡す。この例ではアクセスポイントの通信停止パラメータは変更されていないので、新たなパラメータを通知する必要はない。
また、上記具体例の状態からFTPアプリケーションの動作状態が「転送ファイル待ち(FTP_Idle)」から「ファイル転送中(FTP_Transfer)」へ変化した場合には、ステップS506の処理において、動作状態テーブルに記載されている各動作状態の転送優先度を調べ、どちらのアプリケーションの動作状態も転送優先度が「低」であることから、L1'とL2'の重複期間の長さが最低不参加期間長L_absenceと等しくなり、かつL1'とL2'の変更量の割合も等しくなるようにL1'とL2'の値を変更する。この場合、L1'、L2'の値は0.60となる。その後ステップS507において、通信停止期間調停部202は通信停止パラメータテーブル204bに設定されたL1'、L2'を基に、通信停止期間周期Tのいかなる時点においても、少なくともどちらか一方の端末が通信停止期間に入るという条件の元で、アクセスポイント102とプリンタ103に対する新たな通信停止期間開始時間を通信停止パラメータテーブル204bに設定して、各端末に対する新たな通信停止期間のパラメータを前記通信停止期間通知処理へ渡す。
更に、印刷アプリケーションの動作状態が「印刷中(Print_Printing)」から「印刷ジョブ待ち(Print_Idle)」へ変化し、FTPアプリケーションの動作状態が「転送ファイル待ち(FTP_Idle)」であった場合には、ステップS504において通信停止期間長L1'、L2'はそれぞれ0.95に設定されるため、通信停止期間長L1'とL2'の和より1を減じた値が最低不参加期間長L_absence(=0.20)よりも大きくなることから、各通信停止期間長の変更は行わない。以上の手順をもって、通信停止期間の調停は行われる。
<通信停止期間の通知>
次に、情報端末101における通信停止期間通知処理の手順について、図7を用いて説明する。図7は、情報端末101とアクセスポイント102、プリンタ103との間でスキャタネットによる通信中に、通信停止期間が変更された際に送受信されるデータの流れを、各端末のBluetooth(登録商標)クロックに基づく時間軸(tAP、tPC、tPR)に沿って図示したものである。図7において、情報端末101はアクセスポイント102へ通信停止期間L2を、またプリンタ103へ通信停止期間L1を通知しており、一方の端末の通信停止期間中にもう一方の端末と通信を行うことで、スキャタネットによる通信を行っている。
ここで、期間Tc4−Tc5においてプリンタの動作状態が変化し、前記通信停止期間調停処理によりプリンタ103に対する通信停止期間が変化した場合には、情報端末101はまず期間Tc4−Tc5において、プリンタ103に対して前記通信停止期間調停処理により設定された通信停止パラメータテーブル204bを参照し、通信停止期間開始時間Tc7、通信停止期間周期T、通信停止期間長L1'をプリンタ103へ通知する。
プリンタ103は情報端末101より新たな通信停止期間通知を受信すると、通知にて指定されたパラメータに従って情報端末101との通信を停止し、情報端末101は一方の端末の通信停止期間中にもう一方の端末と通信を行う。また各端末との通信停止期間が重複している不参加期間中には、情報端末101の近距離無線通信部101への給電を停止する。以上の手順をもって、スキャタネットによる通信中に通信停止期間の変更は通知される。
以上の構成及び制御により、複数のネットワークに属する本実施形態の装置は、各ネットワークに割り当てるスロットの割り当てが重複しないように、アプリケーションの状態に応じてスロットを割り当ててそれぞれに必要な帯域を確保できる。このため、アプリケーションの状態変化に対応して最適な割り当てを動的に実現することができるとともに、通信を行わない期間を確保することができる。すなわち、効率のよい通信と省電力をと両立できる。
[第二の実施形態]
第二の実施形態として、状態監視部203の処理において、通信データ量の変化、通信リンクおよびチャネル数の変化を監視する場合について説明する。本実施形態は、アプリケーションの状態ではなく、通信状態、特に通信データ量および使用されるチャネル数等に応じて、通信停止期間を調整する。この相違点に対応する構成上および処理上の相違を除いて、本実施形態の情報端末は第1実施形態と同一の構成を持ち、同一の処理手順を実行する。第1の相違点は、データ管理部204には、動作状態定義テーブル204aに代えて通信状態定義テーブルが保存され、通信停止パラメータテーブル204bの動作状態に代えて、通信状態が保存される点である。第2の相違点は、図4のステップS403において、図9の手順で通信停止期間長が設定される点である。なお以下の説明は、第1の実施形態と共通する部分を異なる観点から説明した記載を含んでいる。
図12は情報端末101が各ネットワークにあるアクセスポイント102とプリンタ103に通知する通信停止期間情報を表した図である。図12において、情報端末101は、アクセスポイント102に対して、通信停止期間周期Tにおける通信停止期間長L2、プリンタ103に対して通信停止期間周期Tにおける通信停止期間長L1を設定し、各デバイスに対して通知している。各ネットワークに対する通信停止期間が重複している不参加期間L3 は、いずれのネットワークにも参加していない期間である。不参加期間L3を調節することでネットワークに対して通信停止期間の割り当てを行う。つまりあるネットワークのデバイスとの通信スロット数が増加した場合、通信停止期間が小さくなる方向に働き、逆に通信スロット数が減少した場合は通信停止期間が大きくなる方向に働くことを意味する。この方式の利点として、不参加期間を調節することで、他のネットワークの通信停止期間を変更することなく所望のネットワークのデバイスとの通信時間を調節することができる。また、共通通信端末がいずれのネットワークにも参加していない不参加期間をもつことで、不参加期間の間、共通通信端末が低消費電力モードに移行することで低消費電力化が図れる。
図10(A)は、情報端末101のBluetooth(登録商標) の通信構造について説明するものであり、物理的な接続制御を行う物理層11、ベースバンド部を管理するベースバンド層12、ベースバンド部が音声通信に関する接続を行った場合に管理を行う音声層14、ベースバンド層での通信に用いられる通信リンクを管理するリンク管理層13、論理リンクの管理を行う論理リンク管理層15、印刷プロファイルや印刷アプリケーション等のアプリケーション層16から構成される。
図10(B)はベースバンド部12においてやりとりされるパケット構造17を表したものである。主に同期処理に使われるアクセスコード18、リンク制御情報を含むヘッダ19、データ部分であるペイロード20から構成される。ヘッダ19には送受信を示すアドレス、パケット種別、フロー制御情報、エラー情報、パケットの順序を示す情報などにより構成される。
ここで通信データ量の変化の監視の仕方について説明する。ひとつの方法として通信スロット数の変化で通信データ量を検出する。ネットワークに割り当てた参加スロット数と実際に通信を行ったスロット数を比較して、その差があらかじめ決めたスロット数より小さくなったまたは大きくなった場合は、通信データ量が増加または減少したと判断して通信停止期間の割り当て変更処理を起動する。通信スロット数が変化する要因としては、ネットワークが共有ノードに通知した参加期間内でスケジューリングを行い、ある時期にくらべてより多くのスロットを割り当てるように再スケジューリングする場合であり、またはパケット種別を変更してより多いまたは少ないパケット種別での通信に移行する場合が考えられる。
通信データ量の変化の監視の仕方のもうひとつの方法として制御パケットの情報をもとに判断する方法がある。図10(B)のペイロード17の内部は、ヘッダ部21、データ本体22、CRC23から構成される。ヘッダ部21はさらに論理チャネル情報25、論理チャネルフロー制御情報26、データ長情報27から構成される。論理チャネル情報25はユーザデータか制御データの区別を表す。さらにユーザデータの場合、継続するデータがあるか無いかについても表している。継続データの有無を使って、共有ノードがひとつのネットワーク参加に割り当てられた期間内にデータの送受信が終了しているかどうかを判断することができる。つまり、ネットワーク参加期間を終了して継続データ有りのデータパケットをやりとりしている場合、通信データ量に比べネットワーク参加期間が短いと判断する。この場合、通信停止期間の割り当て期間を減らす必要があると判断して通信停止期間の割り当て変更処理を起動する。
次に通信リンクおよび論理チャネル数の変化の監視により通信データ量の変化を監視する仕方について説明する。通信リンクはベースバンド層12での通信に用いられる論理リンクであり、論理リンクとは論理リンク管理部で管理される論理チャネルである。ベースバンド層12では、マスタとスレーブ間で2種類のリンクを確立することができる。ひとつはSCO(Synchronous Connection−Oriented)の同期リンクと、もうひとつは、ACL(Asynchronous Connection−Less)の非同期リンクである。SCOリンクは主に音声通信に用いられるように時間に厳格なデータの送受信が可能であり、一定間隔でデータをやりとりする場合に適している。ACLリンクは非同期データ通信に用いられる。マスタとスレーブでSCOリンクとACLリンクの両方で通信を行っていて、どちらか一方のリンクが切れた場合、通信リンクが変化したと判断して、通信停止期間の割り当て変更処理を起動する。逆にACLリンクだけの通信からSCOリンクを加えた通信に移行した場合にも通信停止期間の割り当て変更処理を起動する。このようにマスタとスレーブ間でACLおよびSCOのリンクがひとつまたは複数張られていて、そのリンクの数が増減した場合に通信停止期間の割り当て変更処理を起動する。
論理チャネルの場合は、ベースバンド層12の制御により確立した論理リンクに対して論理リンク管理層15で、プロファイルやアプリケーションからの要求に応じて、一つの論理リンクを分けて使用することが行われる。一つの論理リンクに対して複数の論理チャネルが対応するような場合である。例えば、同じ論理リンク上で印刷プロファイルを用いて印刷データ処理を行いながら、印刷制御データをやりとりする場合には2つの論理チャネルが使用される。さらに制御用のチャネルが張られる場合があり、チャネル数はプロファイルやアプリケーションによって増減する。このように論理チャネル数に変化が生じた場合、通信停止期間の割り当て変更処理を起動する。
以上のような、割り当てスロット数や係属データの有無、リンク、チャネルの増減が、本実施形態では状態監視部203により監視される。そして図4の手順が実行されていると、上記の判断はステップS402において行われる。そしてこの判断に基づいて、通信データ量が変化した場合、通信リンク/チャネル数が変化した場合は、状態変化が起こったと判断し通信停止期間調停処理S403が起動される。なお通信開始時の初期的な通信停止パラメータは、監視対象の初期的な値に応じてあらかじめ定めておく。たとえば、割り当てスロット数を監視する場合には、所期の割り当てスロット数に応じたパラメータをあらかじめ定義しておく。継続データの有無、リンクの増減を監視対象とする場合にも同様である。
次に、通信停止期間調停処部202で行われる通信期間調停処理S403の動作について説明する。ここでは、状態収集S401に応じた通信停止期間長L1およびL2算出される。その算出の仕方について説明する。通信停止開始時間Ta1や通信停止期間周期Tは変更しないものとする。先に説明した通り、不参加期間L3は、いずれのネットワークにも参加していない期間であるから、不参加期間L3を調節することでネットワークに対して通信停止期間の割り当てを行う。ここでは、どのようにして不参加期間をネットワークに対して割り当るかについて説明する。
図12は情報端末101のアクセスポイント102に関する通信停止期間情報30とプリンタ103に関する通信停止期間情報31を表す図である。通信停止期間周期Tは互いに同じであり、アクセスポイントに対しては、通信停止期間長L2、プリンタに対しては通信停止期間長L1を各々設定している。通信停止期間長が重なる部分L3は情報端末101がどちらのネットワークにも参加していない不参加期間である。情報端末101がアクセスポイント102と通信を行う期間は、周期Tと通信停止期間との関係で参加期間L4として表すことができる。情報端末101がプリンタ103と通信を行う期間は参加期間L5として表すことができる。本実施形態では、図12において、通信停止期間周期Tを変更することなく、不参加期間L3の長さを調節することで状態変化に応じた通信停止期間Lの調節を行う。調停処理のアルゴリズムに関して、シンプルな例として、増減する通信停止期間Snを、あらかじめスロット数の増減やリンクの増減、継続データの出現頻度等に応じて設定したテーブルを、図11のようにしておき、通信データ量が増加する増加イベントであれば対応する分、通信停止期間長を短縮し、通信データ量が減少する減少イベントであればその分通信停止期間を延長させる。ただし参加期間を延長し、その分通信停止期間を短縮する場合は不参加期間L3が参加期間についての増加期間Snより大きいという条件が必要である。
図9は通信停止期間調停処理S403の処理の流れを表すフローチャートである。なお以下では、通信停止期間L2を変更の対象とする場合について説明を行う。ステップS402で状態変化が生じたと判断した場合、それが通信停止期間長L2を延長させる減少イベントであるか、それとも短縮させる増加イベントなのか、それとも初期的な設定をすべきときなのか状態変化S403が生じた要因について解析を、ステップS901で行う。また各イベントに応じて、通信停止期間を増減する値SnもステップS901において求める。
図11は通信状態の解析を行う図9のステップS901の処理において用いる、状態(通信データ量)変化と通信停止期間の増減期間との関係を示すテーブルの一例を示す図である。例えば、通信状態の解析S901において、状態変化がスロット数に基づく通信データ量の変化であり、通信データが増加したと解析されたとする。そのときは、増加した単位スロット数あたりの、通信停止期間長の短縮期間をテーブル1101から読み取り、増加したスロット数にその短縮期間を乗じて、現在の通信停止期間長から短縮される期間長Snが得られる。通信データ量が減少した場合も同様であるが、この場合には通信期間期間長は延長される。なお、図11では通信データ量の増減それぞれに別々に変更する期間長を定義しているが、共通にしてもよい。また、通信データ量の変化を通信リンク数やチャネル数で監視する場合にも同様である。図11にはチャネル数で監視する場合の例を記載した。
解析の結果からそれが増加イベントか減少イベントか判断を行う(S902)。増加イベントの場合ステップS903に進み、減少イベントの場合、ステップS904に進む。初期設定を行う場合には、ステップS908でその処理を行う。初期的には、そのときに予想されるデータ量(スロット数、リンク数、チャネル数、継続パケット頻度等)に応じた通信停止期間をあらかじめ定義しておき、その値を通信停止期間に設定する。
ステップS903では不参加期間L3と通信停止期間短縮期間Snとを比較し、不参加期間L3が大きい場合はステップS905に進み通信停止期間長からSnを減算する。図8(A)は、通信停止期間L2からSn分減算した場合の模式的な図である。
ステップS904では参加期間L4と通信停止期間延長期間Snとを比較し、参加期間L4が大きい場合はステップS906に進み通信停止期間長にSnを加算する。図8(B)は、通信停止期間L2にSn加算した場合の模式的な図である。
なお本実施形態では、スロット数、通信リンク数及び論理チャネル数のいずれかを監視して通信データ量の変化を検出するものとしたが、これらすべてを監視してデータ量の変化を監視することもできる。この場合、すべての監視対象に関しても同様に、状態変化の解析S901を行い、増加イベント/減少イベントの判断処理S902を行い、通信期間停止長の算出を行う。
最後に、ステップS907において、通信停止期間開始時間を調整する。これは、第1実施形態で説明したように、基準でない側の通信停止期間開始時間については、延長又は短縮した期間に応じて調整する。図8の例では、それぞれSnずつ遅らされ(図8(A))、あるいは早められている(図8(A))。なお、基準側については、通信停止期間開始時間を変更する必要はない。こうして設定されたパラメータがS404において通信停止期間が変更された端末に対して送信される。
本実施形態では、最低不参加期間が定義されていないために、各端末についての通信停止期間の調整を行っていないが、最低不参加期間を設ける場合には、図5のステップS506の要領で調整を行う必要がある。
なお増減スロット数Snは、通信データ量に応じて決めるようにしたが、状態変化に対して一定の値で通信停止期間の延長または短縮を行っても良い。
以上の構成及び制御により、複数のネットワークに属する本実施形態の装置は、各ネットワークに割り当てるスロットを、割り当てが重複しないように、通信データ量に応じて調整できる。このため、通信データ量の変化に対応して最適なスロットの割り当てを動的に実現することができるとともに、通信を行わない期間を確保することができる。すなわち、効率のよい通信と省電力をと両立できる。
なお本実施形態では近距離無線通信方式としてBluetooth(登録商標)を用いたが、本発明はBluetooth(登録商標)に限らず、例えば無線LANのように、ネットワークを構成する一つのノードを共有することで複数のネットワーク間接続を行うことが可能な無線通信方式で、共有ノードが前記複数のネットワークへ通信のタイミングを通知することで、時分割に前記複数のネットワークへ参加することが可能な通信方式であれば、本発明は適用可能であることをここに明記しておく。
本提案の実施形態の一例 第一の実施形態における情報端末の機能ブロックの構成図 第一の実施形態におけるスキャタネットによる通信処理手順の一例 第一の実施形態における通信停止期間変更処理手順を表すフローチャート 第一の実施形態における通信停止期間調停処理手順を表すフローチャート 第一の実施形態における動作状態テーブルの一例 第一の実施形態における通信停止期間通知処理手順の一例 第二の実施形態における通信期間停止期間の増加を説明する図 第二の実施形態における通信停止期間設定フローチャート (A)第二の実施形態における情報端末のプロトコルスタックを説明する図、(B)第二の実施形態における通信データ構造を説明する図 第二の実施形態における通信状態変化の振舞いを説明する図 (A)第二の実施形態における通信期間停止期間情報の関係を表す図、(B)第二の実施形態における通信期間停止期間の減少を説明する図する図
符号の説明
101 情報端末
102 アクセスポイント
103 プリンタ
201 近距離無線通信手段
202 通信停止期間調停部
203 状態監視部
204 データ管理部
10 Bluetooth 通信構造
17 パケット構造

Claims (9)

  1. 複数のネットワークに接続可能な通信装置であって、
    複数のネットワークの各々に参加する参加期間を設定する設定手段と、
    いずれのネットワークにおいても通信を行わない通信停止期間を設けるよう前記参加期間を調整する調整手段と、
    前記調整手段により調停された前記参加期間を前記複数のネットワークの各々に対して通知する通知手段とを備え、
    前記調整手段は、前記複数のネットワークの各々の通信状態あるいは通信状況に応じて前記参加期間を調整することを特徴とする通信装置。
  2. 前記調整手段は、前記複数のネットワーク各々との間の通信データ量を前記通信状態として、前記参加期間を調整することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記調整手段は、前記複数のネットワーク各々との間のリンクの数またはチャネルの数を前記通信状態として、前記参加期間を調整することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記調整手段は、前記通信停止期間が所定時間以上となるように前記参加期間を調整することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  5. 前記調整手段は、前記参加期間に代えて前記通信停止期間を設定し、前記調整手段は、前記参加期間に代えて、前記複数のネットワークそれぞれについての前記通信停止期間を調整することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の通信装置により構成される通信ネットワークシステム。
  7. 複数のネットワークに接続可能な通信装置の制御方法であって、
    複数のネットワークの各々に参加する参加期間を設定する設定工程と、
    いずれのネットワークにおいても通信を行わない通信停止期間を設けるよう前記参加期間を調整する調整工程と、
    前記調整工程により調停された前記参加期間を前記複数のネットワークの各々に対して通知する通知工程とを備え、
    前記調整工程は、前記複数のネットワークの各々の通信状態あるいは通信状況に応じて前記参加期間を調整することを特徴とする通信装置の制御方法。
  8. 請求項7に記載の制御方法をコンピュータにより実行させるためのコンピュータプログラム。
  9. 請求項8に記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ可読記録媒体。
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