JP2006170475A - 作業環境の空気調和方法および空気調和システム - Google Patents

作業環境の空気調和方法および空気調和システム Download PDF

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Abstract

【課題】 循環式空気調和における室外気の有効利用を図るとともに、室外気や循環空気の冷却や加熱、冷却水による冷却や加熱を、相互に効率的な熱交換を行うことによって、非常にエネルギー効率の高い、省エネルギー型の作業環境の空気調和方法あるいは空気調和システムを提供すること。
【解決手段】 湿度の上昇を伴う室内の作業環境下において、室内気の設定温度以下および設定湿度以下の室外気を取入れ冷却した後の空気と前記室内気との混合空気を加熱し再度作業環境に戻す循環系を形成することによって、室内気の温度および湿度を制御するとともに、前記室外気の冷却に用いた冷媒の凝縮を水冷式熱交換によって行い、かつ前記混合空気の温度制御を該水冷式熱交換のために用いた冷却用排水によって行うことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、室内気の湿度が上昇する作業環境下における空気調和方法および空気調和システムに関するもので、例えば高分子膜の製造工程などにおける空気調和に有用である。
従来、作業環境下では、各種の工程において生産効率の向上あるいは製品の歩留まりおよび品質の改善のために空気調和が重要な役割を担っている反面、省エネルギーやエネルギー効率の向上などを目的に、効率性の高い空気調和に対する強い要請がある。
具体的には、例えば高分子膜製造工程では、グリセリンを含浸させた膜をエポキシ樹脂やウレタン樹脂でモールド(注型)し仕上る工程がある。このとき、吸湿性のあるグリセリン等の薬品を使用し材料を加工する場合室内の相対湿度が40%以上の場合、グリセリンが空気中の水分を吸湿し膜材料がべたつき加工品質や作業性を大きく妨げる。吸湿した膜をエポキシ樹脂やウレタン樹脂で注型した場合水分の影響で接着力の低下による品質不良や接着部分が白濁し外観不良となる。そのため、空気調和にて年間と通じ、除湿を行い温度20〜26℃、湿度40%以下の条件を保つ必要がある。
年間を通じ室内の温度を25℃で湿度を40%以下に保つ場合、冷凍機で室内空気を冷却し、空気の温度を露点以下に冷やし、空気中の水分を除去後、電気ヒータまたは蒸気ヒータにて目的の温度まで昇温させる方法が一般に用いられている。この場合、空気調和装置に投入された空気中の水分は冷却時に除去されるため、ヒータにて昇温されるので相対湿度は、低下することになる。
従来の空気調和における除湿方法としては、図2に示すような構成が提案されている(例えば特許文献1参照)。つまり、取入れ空気を冷凍サイクルを用いて所定の温度、関係湿度に精度よく調整することにより、必要以上に過剰に冷却したり除湿することによるエネルギーの浪費を解消できる産業用空調装置を提供することを目的として、環境の全圧力、取入れ空気の流速乃至流量又は送風機11の全圧、取入れ空気の温度、取入れ空気の関係湿度、供給空気の温度、供給空気の関係湿度、供給空気の静圧、を計測する計測手段と、前記計測手段を用いて得られる計測値を入力して、必要な冷却除湿温度、必要な冷却除湿熱量、必要な冷媒蒸発温度、必要な加熱熱量、必要加湿熱量を演算させる演算手段26とを備える。
特開2004−28421号公報
しかし、一般的に、空気調和にて気温と湿度を一定に保つためには、加熱のためのヒータなどの電気エネルギーや熱エネルギーが必要となるとともに、冷却のための冷凍機や熱交換器などの電気エネルギーや熱エネルギーが必要となる。つまり、冷凍機にて空気を露点以下に冷却し空気中の水分を除去した後電気ヒータまたは蒸気ヒータにて加熱し所定の温度まで上昇させ相対除湿を下げる。このシステムは、年間を通じ安定した除湿が行えるが、室内の空気を一旦冷却し、再加熱するため、電気工ネルギーや熱エネルギーが必要となる。
そこで、本発明は、こうした水分除去のための冷凍機と再加熱のための電気ヒータや蒸気ヒータが不要となり、室外気を取入れるためのファンと室内循環用ファンだけで空気調和が可能となりエネルギーコストが大幅に削減できることを目的とする。つまり、循環式空気調和における室外気の有効利用を図るとともに、室外気や循環空気の冷却や加熱、冷却水による冷却や加熱を、相互に効率的な熱交換を行うことによって、エネルギー効率の高い、省エネルギー型の作業環境の空気調和方法あるいは空気調和システムを提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、以下に示す作業環境の空気調和方法および空気調和システムにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明は、作業環境の空気調和方法であって、湿度の上昇を伴う室内の作業環境下において、室内気の設定温度以下および設定湿度以下の室外気を取入れ、前記室内気との混合空気を加熱し再度作業環境に戻す循環系を形成することによって、室内気の温度および湿度を制御するとともに、室内気および室外気の冷却に用いた冷媒の凝縮を水冷式熱交換によって行い、かつ前記混合空気の温度制御を該水冷式熱交換のために用いた冷却用排水によって行うことを特徴とする。
また、具体的には、湿度の上昇を伴う室内の作業環境下において、室内気および室外気の温度および湿度を測定する手段、外気の取入れ手段、外気冷却手段、その流量調整手段、および内外気を混合し混合空気を作製する手段を有する循環式空気調和システムであって、冷却用冷媒を圧縮する手段、該冷媒の凝縮を担う水冷式熱交換手段、該冷媒を用いた複数の冷却手段、からなる循環式冷却システムを有し、前記室外気を前記冷却手段の1つに導入する流路、前記混合空気を他の1つの冷却手段に導入する流路、かつ導出される該混合空気が導入されると同時に前記水冷式熱交換手段からの冷却用排水が供給される熱交換手段を有するとともに、前記測定手段の出力をパラメータとして室内気の温度および湿度を調整する制御手段を有することを特徴とする。
上記のように、室内気の循環流に異なる温度および湿度を有する空気を混入し、循環空気を所定の温度および湿度に制御する方法は、従前の空気調和に比べエネルギー効率の高い方法である。本発明は、さらに、こうした混入空気を空気調和の設定温度より低い気温と相対湿度の室外気とし、かつ循環空気の制御に用いる冷却水(クーリングタワー水)が保有する熱を利用することによって、より一層のエネルギー効率の向上を図ることが可能であることを見出したものである。
つまり、本発明は、(1)室外気の温度および湿度が室内気の温度および湿度以下の場合に室外気を循環空気に混入する循環換気方法、および(2)室内気および室外気の冷却に用いる冷媒を冷却した冷却用排水による混合空気の温度制御方法、を採用することによって循環式空気調和における室外気の有効利用を図るとともに、室外気や循環空気の冷却や加熱、冷却水による冷却や加熱を、相互に効率的な熱交換を行っている。これによって、エネルギー効率の高い、省エネルギー型の作業環境の空気調和方法あるいは空気調和システムを提供することが可能となった。
本発明のように、循環式空気調和における室外気の有効利用を図るとともに、室外気や循環空気、および冷却水を、相互に効率的な熱交換を行うことによって、エネルギー効率の高い、省エネルギー型の作業環境の空気調和方法あるいは空気調和システムを提供することが可能となった。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の作業環境の空気調和方法は、具体的には、気温25℃以下で湿度40%以下の外気を取入れ相対湿度を下げる方法である。ここで、室内空気調和条件を気温25℃で湿度40%以下にコントロールする方法として、低温低湿度の外気を取入れ、再加熱用の熱として冷却水(例えば、クーリングタワー水など)を使用する。つまり、この空気調和方法では、気温が20℃以下で湿度が40%以下の外気を取り入れ、冷却水30〜38℃の熱を利用し再加熱することにより、室内の温度および湿度を25℃、40%以下にコントロールできる。
本州、北海道では冬季(11月〜3月)の気温は20℃以下であり、湿度は晴天時40%以下となる。室温25℃で湿度40%の条件に空気調和を行う場合、この条件での空気中の水分量は0.008kg/kg(1kgの空気中に0.008kgの水分が存在する)である。一方、気温20℃で湿度40%の空気中の水分量は0.0073kg/kgであり、この空気を冷却水の保有熱にて25℃まで再加熱しした場合の相対湿度は36%となり、湿度40%以下を確保できる。
一般的に、クーリングタワーなどの冷却水は年間を通じて30〜38℃で循環運転されているので、この熱を利用し空気を加熱することにより、電気ヒータや蒸気ヒータで再加熱する必要がなくなり、電気エネルギーや熱エネルギーが不要となる。外気は気象条件により温度および湿度が変動するので、外気の温度および湿度を計測し、空気中の水分量を0.0073kg/kgであることを判断し外気を取入れ、風量をコントロールする。
空気中の水分量が0.0073kg/kg以下の場合は外気を取入れ、それ以上の水分量の場合は外気取入れダンパを閉じて通常の冷凍機と再加熱用の電気ヒータまたは蒸気ヒータでの再加熱にて空気調和を行う。また、外気の気温変動があるので、この場合、冷却水での加熱熱量を調整するために冷却水量を調整するコントロールバルブと外気取入れ量をコントロールできる流量取入れダンパの調整にて温度をコントロールする。
<本発明に係る空気調和システムの構成例>
本発明による空気調和の除湿方法を実現するための構成を、図1に例示する。
冷凍機1、冷媒凝縮器2、膨張弁3、空気冷却用熱交換器4、電気ヒータまたは蒸気ヒータ5、外気流量調節ダンパ6、外気温度および湿度センサ7、冷却水流量調節弁8、室内温度および湿度センサ9、水冷式熱交換器10、から構成される空気調和システムにおいて、(A)室内気および室外気からなる循環流、(B)冷媒による冷却用の循環流、(C)クーリングタワー水などを利用した前記循環流との熱交換系、を形成している。ここで、室外気の温度および湿度が室内気の温度および湿度以下の場合に室外気を循環空気に混入し、室内気および室外気の冷却に用いる冷媒を冷却した冷却用排水による混合空気の温度制御を図ることによって、循環式空気調和における室外気の有効利用を図り、エネルギー効率の高い作業環境の空気調和システムを形成することができる。
以下、上記(A)(B)(C)の各流れについて、図1の例示に従い詳述する。なお、()内の数値は、各空気流における温度/湿度あるいは圧力を例示している。
(A)室内気および室外気からなる循環流の形成
図1は、室内気(例えば、26℃/40%)に、送風ファン(図示せず)によって外気流量調節ダンパ6を介して導入された室外気(例えば、16℃/50%)を1:1の比率で混入した場合を示す。この場合、混合空気(例えば、21℃/46%)を作成する。このときの混合空気の混合比は、作業環境の容積および作業内容などによって決定され、室外気の流量は、主として外気流量調節ダンパ6の開口度によって調整される。
次に、電気ヒータまたは蒸気ヒータ5または/および水冷式熱交換器10によって熱交換(加熱)を行い、目的とする状態に調和された空気(例えば、25℃/35%)が形成され、室内気として作業環境に供給される。
以上を繰り返して循環流を形成し、常に適切な作業環境が維持される。このとき、清浄な室外気の導入によって作業環境の清浄化のための換気作用をも機能させることができる。もし、室外気の相対湿度が想定値よりも高い場合には、外気流量調節ダンパ6を閉にして室外気の取り込みを停止した状態で循環流を形成される。
また、室内気および室外気の温度あるいは湿度条件は、各々温度および湿度センサによって測定された値を基に正確に制御される。
(B)冷媒による冷却用の循環流の形成
本発明は、上記混合空気の冷却用として用いた空気冷却用熱交換器4の冷媒の循環流についても、固有の機能を有している。冷凍機1によって加圧された冷媒は、冷媒凝縮器2によって冷却され高圧の冷媒を形成する(例えば、40℃/1.6MPa)。
次に、該冷媒は、膨張弁3を介して空気冷却用熱交換器4に導入される。冷媒は、膨張弁3によって断熱膨張させて一部に低温の低沸点ガスを含む共沸混合物を形成し、空気冷却用熱交換器4において混合空気の顕熱および潜熱を吸収する(例えば、−5℃/0.3MPa)。
さらに、当該気液混合状態の冷媒が移送される複数の管状体などを室外気と接触させることによって、室外気の顕熱および潜熱を吸収する(例えば、10℃/0.3MPa)。
過半量が気化した冷媒は、冷凍機1に戻り、循環系を形成する。
このときの冷媒の加圧圧力、循環流の流量、あるいは膨張弁3の開口度は、空気冷却用熱交換器4における混合空気の流量および出入り口の温度および湿度、また室外気の流量および出入り口の温度および湿度の設定値によって、適宜調整される。
(C)クーリングタワー水などを利用した前記循環流との熱交換系
本発明では、冷熱源の1つとして、所定の処理を完了したクーリングタワー水などを利用することを特徴とする。冷熱源としてのみの利用であり、直接試料や作業環境との接触もなく汚染のおそれもないことから、地下水や海水あるいはクーリングタワー水などを冷却水として有効利用することが可能である。また、比熱の大きな冷却水を用いることによって、熱容量の小さな冷媒や空気を効果的に熱交換することができる。
図1においては、こうした冷却水(例えば、30〜33℃)を冷媒凝縮部2に導入することによって冷媒を冷却する。このときの冷却水の流量は、冷却水の温度および冷媒の循環量によって設定することができる。
このとき昇温された冷却水(例えば、35〜38℃)は、次に、水冷式熱交換器10に導入され上記混合空気を加熱する。このときの冷却水の流量は、混合空気の温度や湿度および流量によって設定することができ、冷媒凝縮器2からの供出冷却水の一部を冷却水流量調節弁8により排出し調整することができる。
水冷式熱交換器10から供出される冷却水は、例えば約31℃に冷却される。つまり、冷熱源として用いた冷却水は、本システムへの導入前後における性状に殆んど変化がないことから、冷却水の有するエネルギーを非常に有効に生かしたシステムであるといえる。
以上の循環系の形成により、本システムにおけるエネルギー収支としては、電気ヒータまたは蒸気ヒータ5の使用がなければ、冷凍機1や膨張弁3あるいは外気流量調節ダンパ6の駆動エネルギーを除き、当初の室内気のもつ顕熱および潜熱を、室内気によって低減したことになる。すなわち、本システムは、非常に優れたエネルギー効率を有していることを示している。
さらに、外気温16℃以下、湿度50%以下になると、冷凍機1を停止し、外気流量調節ダンパ6だけで、25℃、湿度35%の環境を得ることができる。
次に、図1に例示した各構成要素について詳述する。
(1)冷凍機1
冷凍機1は、液冷媒を形成する前処理を行うもので、冷媒を圧縮することによって高圧の冷媒ガスを作製し、冷媒凝縮器2に供給する。圧縮機能を有するものであれば特に制限されるものではないが、通常電動機とタービンとから構成される圧縮機を用いることが多い。本システムでは、冷媒による冷却用の循環流を効率的に行うべく、約1.4〜1.7Mpaに加圧することが好ましい。
(2)冷媒凝縮器2
冷媒凝縮器2は、高圧の冷媒ガスから液冷媒を作製するもので、冷凍機1から送られた冷媒ガスを高圧のまま冷却凝縮することで液冷媒とすることができる。液冷媒は、例えば40℃/1.6MPaの状態で、膨張弁3に移送される。
冷却手段としては冷却機能を有するものであれば特に制限されるものではないが、本システムにおいては、熱容量が大きく他の用途に使用済みの冷却水(例えば、クーリングタワー水など)を利用し向流式の熱交換を行うことによって、高いエネルギー効率を確保している。また本システムでは、例えば入口条件30〜33℃の冷却水が35〜38℃に昇温され、さらに後段の加熱処理に利用される。
(3)膨張弁3
膨張弁3は、液冷媒を断熱膨張させて一部に低温の低沸点ガスを含む共沸混合物を形成するもので、冷媒凝縮器2から送られた液冷媒を低温のまま減圧することで気液混合状態の冷媒を作製する。
膨張弁3は絞り機構を有するものであれば特に制限されるものではなく、ニードル式やダイヤフラム式など種々の調整弁を使用することが可能である。開口度を調整することによって、冷媒の供出条件を設定することができる。本システムでは、例えば−5℃/0.3MPaの冷媒として空気冷却用熱交換器4に供給される。
(4)空気冷却用熱交換器4
空気冷却用熱交換器4は、室内気(例えば、26℃/40%)を、冷媒との間で熱交換し冷却混合空気(例えば、9℃/100%)にする。つまり、空気冷却用熱交換器4に導入された冷媒が、混合空気と間接的に接触することによって混合空気の顕熱および潜熱を気化エネルギーとして吸収し、空気中の水分を凝縮させて水分除去を行う。
空気冷却用熱交換器4の構造は、特に制限されないが、通常、混合空気の移送管が冷媒槽を通過する構成や、複数の冷媒の移送管(細管)が混合空気の流通路に配設される構成が採られる。冷媒の流量は、上記条件下では混合気体の流量によって決定される。
(5)電気ヒータまたは蒸気ヒータ5
図1に示す電気ヒータまたは蒸気ヒータ5は、混合空気を作業環境の設定温度に加熱するために用いられるもので、室外気が低温低湿条件であり、冷媒凝縮器2から供出された冷却水が適温(例えば35〜38℃)であれば、機能することは必要とされない。室外気をそのまま使用ができない場合には、別途冷却除湿処理を行った室内気を加熱するために用いられる。また、冷却水の供給が停止あるいは十分供給できない事態が生じた場合などにおいて使用される。
電気ヒータまたは蒸気ヒータ5の構造は、特に限定されないが、混合空気の移送管の周囲に電気抵抗体を配したタイプなどの電気ヒータ、あるいは移送管の周囲に蒸気通用管を配したタイプの蒸気ヒータなどを挙げることができる。
(6)外気流量調節ダンパ6
外気流量調節ダンパ6は、室内気に混入する室外気の流量を制御するために室外気導入路に設けられたもので、複数の開閉式ダンパから構成される構成が利用されている。送風ファンにより圧送された室外気を、開閉式ダンパの流路に対する傾斜角度を調整・変更することによって、設定流量に制御することができる。
(7)外気温度および湿度センサ7
上記のように、本システムでは、室外気の温度および湿度が重要な役割を果たすことからこれらを連続かつ正確に計測する必要がある。外気温度および湿度センサ7としては、熱電対式やサーミスタなどの接触式温度計や、非接触タイプの赤外線式温度計などを使用することができ、湿度については、露点計やセラミックス式あるいは電解質式湿度計などを使用することができる。
(8)冷却水流量調節弁8
冷却水流量調節弁8は、冷媒凝縮器2から供出された冷却水の内から水冷式熱交換器10に供給する流量を調節するために設けられる。図1では、冷却水流量調節弁8に導入された冷却水を水冷式熱交換器10とそれ以外に分岐し、両者の流量バランスを調整する機能を有する調整弁を例示している。具体的には、ボールバルブやニードル弁などのような構成を採ることができる。
(9)室内温度および湿度センサ9
本システムでは、室外気の温度および湿度と同様に、室内気の温度および湿度が重要な役割を果たしている。室内温度および湿度センサ9としては、外気温度および湿度センサ7と同種のものを使用することができる。また、同種あるいは同機種の計測器を使用することによって、計測のトレーサビリティを確保することができる。
(10)水冷式熱交換器10
水冷式熱交換器10は、冷却混合空気(例えば、21℃/46%)を、冷却水との間で熱交換(加熱)し目的とする状態に調和された空気(例えば、25℃/35%)にする。
水冷式熱交換器10の構造は、特に制限されないが、空気冷却用熱交換器4と同様の構造を採ることが可能である。
<エネルギー削減量の算出>
本発明に係る空気調和方法を用いた場合の、エネルギーの削減効果を推算した結果を下記に示す。
400mの容積の部屋を室温25℃ 湿度40%以下にコントロールする場合、冷凍機のモータ容量は15kwH、再加熱用の電気ヒータは40kwHの容量が必要である。
従来法に係る空気調和によって、年間を通じ上記温度および湿度を維持する場合の電気エネルギーAは、
A = (15kwH+40kwH)×12ヶ月×30日/月×24hr/日
= 475,200 [kwH/年]
一方、本発明に係る空気調和方法の場合、冬季(11月〜2月)の4ヶ月間は低温度の外気を利用できるので、電気エネルギーBは、
B = (15kwH+40kwH)×8ヶ月×30日/月×24hr/日
= 316,800 [kwH/年]
となり、158,400[kwH/年]の省エネルギーとなる。
本発明に係る空気調和システムの概要を例示する概略図 従来技術に係る空気調和システムの概要を例示する説明図
符号の説明
1 冷凍機
2 冷媒凝縮器
3 膨張弁
4 空気冷却用熱交換器
5 電気ヒータまたは蒸気ヒータ
6 外気流量調節ダンパ
7 外気温度および湿度センサ
8 冷却水流量調節弁
9 室内温度および湿度センサ
10 水冷式熱交換器

Claims (2)

  1. 湿度の上昇を伴う室内の作業環境下において、室内気の設定温度以下および設定湿度以下の室外気を取入れ、前記室内気との混合空気を加熱し再度作業環境に戻す循環系を形成することによって、室内気の温度および湿度を制御するとともに、室内気および室外気の冷却に用いた冷媒の凝縮を水冷式熱交換によって行い、かつ前記混合空気の温度制御を該水冷式熱交換のために用いた冷却用排水によって行うことを特徴とする作業環境の空気調和方法。
  2. 湿度の上昇を伴う室内の作業環境下において、室内気および室外気の温度および湿度を測定する手段、外気の取入れ手段、外気冷却手段、その流量調整手段、および内外気を混合し混合空気を作製する手段を有する循環式空気調和システムであって、冷却用冷媒を圧縮する手段、該冷媒の凝縮を担う水冷式熱交換手段、該冷媒を用いた複数の冷却手段、からなる循環式冷却システムを有し、前記室外気を前記冷却手段の1つに導入する流路、前記混合空気を他の1つの冷却手段に導入する流路、かつ導出される該混合空気が導入されると同時に前記水冷式熱交換手段からの冷却用排水が供給される熱交換手段を有するとともに、前記測定手段の出力をパラメータとして室内気の温度および湿度を調整する制御手段を有することを特徴とする作業環境の空気調和システム。
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