JP2006170253A - ボールジョイント - Google Patents

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Kazuharu Shimazu
一治 島津
Takahiro Oda
高広 小田
Keiichiro Suzuki
恵一朗 鈴木
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Abstract

【課題】ボールシートの共回りを防止するとともに、剛性及び耐久性を向上したボールジョイントを提供する。
【解決手段】ソケット3及びボールシート4に対してボールスタッド2を抜け止めするかしめ変形によりかしめ部29を形成する。かしめ部29に対向する対向受部34を内室25に設ける。かしめ部29と対向受部34でボールシート4を軸方向に挟み込み、かつ、かしめ部29のかしめ変形により対向受部34にボールシート4の突起67を圧接して変形させて対向受部34に吸い付かせることにより、内室25でのボールシート4の周方向への挙動を規制し、ボール部15の摺動に伴うボールシート4の共回りを防止できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内室に設けられたベアリングシートを備えたボールジョイントに関する。
従来、例えば、自動車の懸架装置、あるいは操舵装置などに用いられるボールジョイントが知られている。そして、このようなボールジョイントは、一般に、開口部を備えた内室を有する略有底円筒状のソケットと、このソケットの内室に固定され開口部に連通する開口を有するベアリングシートとしてのボールシートと、このボールシート内の摺動面に摺動可能に保持されるボール部及び開口と開口部とに挿通されるスタッド部を有するボールスタッドとを備えている。そして、このようなボールジョイントのボールシートは、ソケットの開口部の周縁部をかしめ変形することで、ソケットの内室に固定されている。
そして、ボールジョイントの耐荷重性を向上させ耐久性の向上を図るために、ボールシートの軸方向の開口と反対側の端部の外周面に、ソケットの内室の底面部に当接する荷重受部を設ける構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
実開平7−12621号公報(第7−9頁、図3)
ボールジョイントでは、ボールスタッドのボール部と摺動面との摺動などによりボールシートに熱が発生すると、この熱の熱履歴によってボールシートが収縮することがある。
この場合に、上述のボールジョイントでは、ソケットの開口部の周縁部のかしめ変形によりボールシートの開口側を中心軸方向に可塑変形させてソケットの内室の開口部側から底面部側へとボールシートを押さえているだけであるため、比較的滑らかな構造の外周面を有するボールシートの周方向への挙動を防止する部分がない。この結果、ボールシートの収縮により締め代が緩和されると、ボールスタッドのボール部の揺動あるいは回動に伴いボールシートが共回りするおそれがあるという問題点を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、ベアリングシートの共回りを防止するとともに、剛性及び耐久性を向上したボールジョイントを提供することを目的とする。
請求項1記載のボールジョイントは、ボール部を備えたボールスタッドと、前記ボールスタッドのボール部を回動可能に保持する球面状の摺動面及び開口を備えたベアリングシートと、前記ボールスタッドのボール部を保持した前記ベアリングシートが収容される内室及び前記開口に連通する開口部を備えたソケットとを具備し、前記ソケットは、かしめ変形されて前記ベアリングシートを前記ソケットに固定するかしめ部と、前記内室に設けられ前記かしめ部のかしめ変形時にこのかしめ部に対向する対向受部とを備え、前記ベアリングシートは、前記かしめ部のかしめ変形時に前記対向受部に圧接されて変形する突起を備えているものである。
そして、ソケットのかしめ部をかしめ変形すると、このかしめ部とこのかしめ部のかしめ変形時にこのかしめ部に対向する対向受部とで、ソケットの内室に設けられたベアリングシートを挟み込み、かつ、かしめ部のかしめ変形により対向受部にベアリングシートの突起が圧接されて変形することで、ソケットの内室でのベアリングシートの挙動が規制され、ボールスタッドのボール部の摺動に伴うベアリングシートの共回りが防止されるとともに、ボールスタッドからの荷重を対向受部が支持することで、剛性及び耐久性が向上する。
請求項2記載のボールジョイントは、請求項1記載のボールジョイントにおいて、ソケットは、略筒状に形成され、かしめ部は、前記ソケットの開口部の周縁部に設けられ、対向受部は、前記ソケットの軸方向に対して前記開口部と反対側、かつ、前記かしめ部のかしめ変形時に前記開口部の内縁部と前記ソケットの径方向に重なる位置に、前記ソケットの径方向に沿って略平面状に設けられているものである。
そして、略筒状に形成したソケットのかしめ部を開口部の周縁部に設け、対向受部をベアリングシートの軸方向に対して開口部と反対側、かつ、かしめ部のかしめ変形時に開口部の内縁部と径方向に重なる位置に、径方向に沿って略平面状に設けることで、かしめ部と対向受部とでベアリングシートが軸方向に確実に挟持されるとともに、突起が対向受部に確実に圧接されて、ベアリングシートの共回りがより確実に防止される。
請求項3記載のボールジョイントは、請求項2記載のボールジョイントにおいて、ベアリングシートは、突起が複数設けられ、これら突起が周方向に互いに離間されているものである。
そして、ベアリングシートの突起を複数設け、これら突起をベアリングシートの周方向に互いに離間することで、ソケットのかしめ部のかしめ変形時の各突起の変形によって、ベアリングシートの共回りがより確実に防止される。
請求項4記載のボールジョイントは、請求項2または3記載のボールジョイントにおいて、ベアリングシートは、軸方向に対して開口と反対側の外側部の突起よりも中心軸側に突設され、ソケットのかしめ部のかしめ変形時に内室に圧接されて変形する突起部を備えているものである。
そして、ベアリングシートの軸方向に対して開口と反対側の外側部の突起よりも中心軸側に突起部を設けることで、ソケットのかしめ部のかしめ変形時の突起部の変形によって、ベアリングシートの共回りがより確実に防止され、ボールスタッドからの荷重をベアリングシートの軸方向に対して開口と反対側の外側部にて支持することで、剛性及び耐久性が向上する。
請求項5記載のボールジョイントは、請求項4記載のボールジョイントにおいて、ベアリングシートは、突起部が複数設けられ、これら突起部が周方向に互いに離間されているものである。
そして、突起部を複数設け、これら突起部をベアリングシートの周方向に互いに離間することで、ソケットのかしめ部のかしめ変形時の各突起部の変形によって、ベアリングシートの共回りがより確実に防止される。
請求項6記載のボールジョイントは、請求項4または5記載のボールジョイントにおいて、突起部は、ベアリングシートの周方向にて各突起の間に位置しているものである。
そして、突起部をベアリングシートの周方向にて各突起の間に配置することで、ソケットのかしめ部のかしめ変形時の突起と突起部との変形によって、ベアリングシートの共回りがより確実に防止される。
請求項1記載のボールジョイントによれば、ソケットのかしめ部をかしめ変形すると、このかしめ部とこのかしめ部のかしめ変形時にこのかしめ部に対向する対向受部とで、ソケットの内室に設けられたベアリングシートを挟み込み、かつ、かしめ部のかしめ変形により対向受部にベアリングシートの突起が圧接されて変形することで、ソケットの内室でのベアリングシートの挙動が規制され、ボールスタッドのボール部の摺動に伴うベアリングシートの共回りを防止できるとともに、ボールスタッドからの荷重を対向受部が支持することで、剛性及び耐久性を向上できる。
請求項2記載のボールジョイントによれば、請求項1記載のボールジョイントの効果に加えて、略筒状に形成したソケットのかしめ部を開口部の周縁部に設け、対向受部をベアリングシートの軸方向に対して開口部と反対側、かつ、かしめ部のかしめ変形時に開口部の内縁部と径方向に重なる位置に、径方向に沿って略平面状に設けることで、かしめ部と対向受部とでベアリングシートを軸方向に確実に挟持できるとともに、突起を対向受部に確実に圧接でき、ベアリングシートの共回りをより確実に防止できる。
請求項3記載のボールジョイントによれば、請求項2記載のボールジョイントの効果に加えて、ベアリングシートの突起を複数設け、これら突起をベアリングシートの周方向に互いに離間することで、ソケットのかしめ部のかしめ変形時の各突起の変形によって、ベアリングシートの共回りをより確実に防止できる。
請求項4記載のボールジョイントによれば、請求項2または3記載のボールジョイントの効果に加えて、ベアリングシートの軸方向に対して開口と反対側の外側部の突起よりも中心軸側に突起部を設けることで、ソケットのかしめ部のかしめ変形時の突起部の変形によって、ベアリングシートの共回りをより確実に防止でき、ボールスタッドからの荷重をベアリングシートの軸方向に対して開口と反対側の外側部にて支持することで、剛性及び耐久性を向上できる。
請求項5記載のボールジョイントによれば、請求項4記載のボールジョイントの効果に加えて、ベアリングシートの突起部を複数設け、これら突起部をベアリングシートの周方向に互いに離間することで、ソケットのかしめ部のかしめ変形時の各突起部の変形によって、ベアリングシートの共回りをより確実に防止できる。
請求項6記載のボールジョイントによれば、請求項4または5記載のボールジョイントの効果に加えて、突起部をベアリングシートの周方向にて各突起の間に配置することで、ソケットのかしめ部のかしめ変形時の突起と突起部との変形によって、ベアリングシートの共回りをより確実に防止できる。
以下、本発明の一実施の形態のベアリングシートの構成を図1ないし図5を参照して説明する。
図1において、1はボールジョイントで、このボールジョイント1は、鋼鉄製などのボールスタッド2、金属製などの略有底円筒状のソケット3、ベアリングシートとしての合成樹脂製などのボールシート4、及び、ゴムあるいは軟質合成樹脂などにて略円筒状に形成された図示しないダストカバーなどを備えている。そして、このボールジョイント1は、例えば軸方向を横として自動車の操舵装置のラックエンドなどに用いられるものである。
ボールスタッド2は、ボールシート4に回動可能に保持されたボール部15と、このボール部15から軸状に突設されたスタッド部16とを有している。
ボール部15は、ボールシート4に保持された状態でソケット3内に収容されている。
また、スタッド部16は、ソケット3から突出し、先端部が例えば図示しないタイロッドエンドに接続されている。
さらに、ソケット3は、図2及び図3に示すように、略有底円筒状のソケット本体21と、このソケット本体21の軸方向の一端部からボールスタッド2のスタッド部16と逆方向に突設された接続部22とを有している。
ソケット本体21は、ボールシート4が嵌着される内室25を内部に備え、軸方向の一端部に、接続部22が突設される底部26が形成され、この底部26と反対側である軸方向の他端部に、内室25に連通する開口部27が開口形成されるとともに、外周部に一対の凹部28が互いに対向する位置に設けられている。そして、このソケット本体21は、内室25にボールシート4を嵌着した状態で、図1に示すように開口部27の外周縁部を中心軸方向にかしめ変形してかしめ部29を形成することにより、ボールシート4を内室25に保持するとともに、ソケット3及びボールシート4に対してボールスタッド2を抜け止めする。
内室25は、図3に示すように、開口部27側から底部26側へと、開口部側内周面部31、内周面部32、傾斜面部33、対向受部34、底部側内周面部35及び底面部36が順次連続的に同心状に形成され、底部26側である傾斜面部33、対向受部34、底部側内周面部35及び底面部36が縮径されて底部26の開口部27側の面となっている。
開口部側内周面部31は、ボールシート4の最大外径寸法よりも若干大きい内径寸法を有する円筒内面状に形成されている。
また、内周面部32は、ボールシート4の最大外径寸法と略等しい外径寸法を有する円筒内面状に形成されている。したがって、各内周面部31,32の連続部には、ソケット3の中心軸方向に向けて若干の段部38が形成されている。この段部38は、図1に示すように、ソケット本体21のかしめ変形時に、ボール部15の赤道Eの位置に対応して位置した緩衝部となり、トルクを緩和するものである。
なお、各内周面部31,32を一体、すなわち互いに等しい内径寸法に形成して、段部38を内室25に形成しないようにしてもよい。
さらに、傾斜面部33は、図3に示すように、ボールシート4の外周面に沿って内周面部32から底部26側へと中心軸に向けて傾斜して形成された円筒内面状である。
そして、対向受部34は、傾斜面部33の底部26側の端部から、ソケット3の軸方向に対して交差、本実施の形態では略直交する方向であるソケット3の径方向に沿って円環平面状に形成され、底部側内周面部35側がソケット3の中心軸側に向けて突出している。また、この対向受部34は、図1に示すように、ソケット3の軸方向に対して開口部27と反対側、かつ、かしめ部29形成時の開口部27の内周縁部とソケット3の径方向に重なる位置に形成され、ソケット本体21のかしめ変形時にかしめ部29に対向してこのかしめ部29とともにボールシート4を軸方向に挟持するものである。すなわち、対向受部34は、ボールジョイント1の中心軸となるボールスタッド2の中心軸に対してボールシート4の径方向にずれた位置に設けられている。
なお、対向受部34は、傾斜面部33側に対して底面側内周面部35側がソケット3の中心軸に向けて若干傾斜した傾斜面としてもよい。
さらに、底部側内周面部35は、ボールシート4の外周面に沿って対向受部34から底部26側へと中心軸に向けて傾斜して形成された円筒内面状である。
そして、底面部36は、内室25の底面となる部分であり、傾斜面状に形成されている。
一方、接続部22は、ソケット本体21の底部26にこのソケット本体21と同軸状に設けられ、例えば図示しないタイロッドエンドにねじこまれる雄ねじ部41が外周面に設けられている。
そして、ボールシート4は、例えば可撓性を有するポリアセタールなどの合成樹脂により、図4及び図5に示すように、軸方向の一端側が縮径した略円筒状に形成され、ボール部15を回動可能に保持する球面状の摺動面44が内部に設けられ、軸方向の一端側に摺動面44に連通する底部開口45が開口形成され、かつ、軸方向の他端側に摺動面44に連通する開口46が開口形成されている。また、このボールシート4の外周部は、図1、図4及び図5に示すように、開口46側から底部開口45側へと、ソケット3のかしめ変形時にこのソケット3の各内周面部31,32により保持される開口側外周面部51、ソケット3の傾斜面部33により保持される傾斜外周面部52、ソケット3の対向受部34により保持される肩部53、底部側内周面部35により保持される外周面部54、及び、底面部36により保持される底部開口側外周面部55が順次連続的に同心状に形成されている。
摺動面44は、開口46側から底部開口45側へと、開口側摺動面57及び底部開口側摺動面58が順次連続的に同心状に形成されている。
開口側摺動面57は、ボールスタッド2のボール部15の外径寸法と略等しい内径寸法を有する円筒内面状に形成され、ソケット3のかしめ変形により変形して潰れ、ボール部15の赤道Eよりもスタッド部16側寄りの外周面を保持する部分である。
なお、ボール部15の赤道Eとは、ボールスタッド2の中心軸に直交する平面上でのボール部15の半径が最大となる位置をいう。
また、底部開口側摺動面58は、ボールスタッド2のボール部15の外周形状に沿った球面凹状に形成されている。さらに、この底部開口側摺動面58には、本実施の形態では、ボールシート4の軸方向の略中心域に、例えばグリースなどの潤滑剤をボール部15の外周面との間に保持する油溜まり部61が形成されている。このため、底部開口側摺動面58は、この油溜まり部61により、第1摺動面62と第2摺動面63とに分割されている。なお、この油溜まり部61は、必ずしも必要なものではない。
そして、底部開口側摺動面58は、最大内径寸法が開口側摺動面57の内径寸法よりも小さく形成されている。このため、各摺動面57,58の連続部には、ボール部15の外周面との間に潤滑剤を保持する段差部65が形成されている。
一方、開口側外周面部51は、内周面部32の内径寸法と略等しい外径寸法を有する円周面状に形成され、ボールシート4の赤道Eよりも底部開口45側に延設されている。
また、傾斜外周面部52は、開口側外周面部51側から肩部53側へと、ボールシート4の中心軸に向けて傾斜された円周面状に形成されている。
さらに、肩部53は、傾斜外周面部52の底部開口45側の端部から、ボールシート4の軸方向に対して交差、本実施の形態では略直交する方向であるボールシート4の径方向に沿って円環平面状に形成され、外周面部54側がボールシート4の中心軸側に位置している。またさらに、この肩部53は、図4の想像線に示すように、かしめ部29形成時の開口部27の内周縁部と重なる位置に形成されている。すなわち、この肩部53は、ボールジョイント1の中心軸に対してボールシート4の径方向にずれた位置に設けられている。
そして、この肩部53には、突起67が例えば複数、本実施の形態では8つ、ボールシート4の軸方向に向けてそれぞれ突設されている。したがって、これら突起67は、ボールジョイント1の中心軸に対して径方向にずれた位置に設けられている。そして、これら突起67は、ソケット3のかしめ部29のかしめ変形時に対向受部34に圧接されて変形して潰れることで、ボールシート4をソケット3に対して回り止めするもので、例えば径方向に沿って長い矩形状に形成され、先端側に向けて幅寸法が狭くなっている。また、これら突起67は、ボールシート4の周方向に略等角度に離間されている。
なお、肩部53は、傾斜外周面部52側に対して外周面部54側がボールシート4の中心軸に向けて若干傾斜した傾斜面としてもよい。
また、外周面部54は、図4及び図5に示すように、肩部53側から底部開口側外周面部55側へと、ボールシート4の中心軸に向けて傾斜された円周面状に形成されている。
さらに、この外周面部54には、突起部69が例えば複数、本実施の形態では8つ、ボールシート4の軸方向に向けてそれぞれ突設されている。すなわち、これら突起部69は、ボールジョイント1の中心軸に対してボールシート4の径方向にずれた位置に設けられている。また、これら突起部69は、ソケット3のかしめ部29のかしめ変形時に底部側内周面部35に圧接されて変形して潰れることで、ボールシート4の外周面と内室25の内周面との寸法公差を吸収するとともに、突起67とでボールシート4をソケット3に対して回り止めするもので、例えば径方向に沿って長い矩形状に形成され、先端側に向けて幅寸法が狭くなっている。そして、これら突起部69は、ボールシート4の周方向に略等角度に離間され、それぞれ各突起67の間、本実施の形態では略中間部に位置している。なお、これら突起部69は、必ずしも必要なものではない。
また、底部開口側外周面部55は、ボールシート4の外側の底面となる部分であり、ボールシート4の径方向に沿って円環平面状に形成され、ソケット3の底面部36の外周縁部に位置している。
さらに、底部開口45は、ソケット3の底面部36に対向し、この底面部36とボールスタッド2のボール部15の外周面との間に潤滑剤を保持するものである。
そして、開口46は、開口部27に連通し、ボールスタッド2のスタッド部16が挿通される部分である。
次に、上記一実施の形態の組み立て手順を説明する。
まず、ソケット3の内室25に、ボールシート4を収容し、このボールシート4の摺動面44にボールスタッド2のボール部15を保持するように、これらソケット3、ボールシート4及びボールスタッド2をかしめ加工機の所定の金型に納める。
そして、ソケット3に外力を加え、ソケット3の開口部27の外周縁部を塑性変形させると、かしめ部29によりボールシート4の開口側外周面部51がボールスタッド2のボール部15の外周面に沿って変形して、ボールスタッド2がソケット3及びボールシート4から抜け止めされる。
同時に、かしめ部29と対向受部34とでボールシート4を軸方向に挟み込むとともに、ボールジョイント1の中心軸に対してボールシート4の径方向にずれた位置に設けられた突起67及び突起部69が、それぞれ対向受部34及び底部側内周面部35に圧接されて変形して潰れて吸い付き、これら突起67及び突起部69が設けられた位置によって生じるボールシート4の周方向への保持力によってボールシート4が周方向に回り止めされ、かつ、ボールシート4の外周面と内室25との寸法公差が吸収されてボールシート4がソケット3の内室25に隙間なく保持される。
この結果、内室25でのボールシート4の周方向への挙動が規制され、例えばボールスタッド2のボール部15とボールシート4の摺動面44との摺動などによりボールシート4に発生した熱の熱履歴によってボールシート4が収縮してボールシート4のばね定数が低下し、ソケット3のかしめ変形による締め代が緩和された場合などでも、ボール部15の摺動、すなわち回動及び揺動に伴うボールシート4の共回りを防止できる。
また、ボールスタッド2からの軸方向への荷重を、底部側内周面部35が外周面部54を介して支持するとともに対向受部34が肩部53を介して支持することで、ボールジョイント1の剛性及び耐久性を向上できる。
さらに、かしめ部29を開口部27の外周縁部に設け、対向受部34をボールシート4の軸方向に対して開口部27と反対側、かつ、かしめ部29のかしめ変形時に開口部27の内縁部と径方向に重なる位置に、ボールシート4の径方向に沿って略平面状に設けることで、かしめ部29と対向受部34とでボールシート4を軸方向に確実に挟持できるとともに、突起67を対向受部34に確実に圧接でき、ボールシート4の共回りを、より確実に防止できる。
そして、複数の突起67をボールシート4の周方向に互いに離間することで、かしめ部29のかしめ変形時の各突起67の変形によって、周方向の複数の箇所でボールシート4が回り止めされるので、ボールシート4の共回りをより確実に防止できる。
また、ボールシート4の外周面部54に突起部69を設けることで、かしめ部29のかしめ変形時の突起部69の変形によって、ボールシート4の共回りを、より確実に防止できるとともに、ボールシート4の外周面と内室25との寸法公差を突起部69の変形により吸収でき、ボールシート4を内室25に、より確実に保持でき、また、ボールスタッド2からの荷重を外周面部54にて支持することで、剛性及び耐久性をより向上できる。
さらに、複数の突起部69をボールシート4の周方向に互いに離間することで、かしめ部29のかしめ変形時の各突起部69の変形によって、周方向の複数の箇所でボールシート4が回り止めされるので、ボールシート4の共回りをより確実に防止できる。
そして、ボールシート4の周方向での各突起67の間に各突起部69をそれぞれ配置することで、突起67と突起部69とがボールシート4の周方向全体にバランスよく配置されるので、かしめ部29のかしめ変形時の各突起67と各突起部69との変形によって、ボールシート4の共回りをより確実に防止できる。
なお、上記一実施の形態において、突起67を設ける個数は、任意に設定できる。
また、かしめ部29と対向受部34とは、互いに対向する位置であれば、ソケット3の任意の位置とすることができる。この場合には、ボールシート4の肩部53の位置を、対向受部34に応じて設定することで対応できる。
本発明の一実施の形態のボールジョイントを示す縦断面図である。 同上ボールジョイントのソケットの平面図である。 同上ソケットのA−A断面図である。 同上ボールジョイントのベアリングシートを示す平面図である。 同上ベアリングシートを示すB−B断面図である。
符号の説明
1 ボールジョイント
2 ボールスタッド
3 ソケット
4 ベアリングシートとしてのボールシート
15 ボール部
25 内室
27 開口部
29 かしめ部
34 対向受部
44 摺動面
46 開口
67 突起
69 突起部

Claims (6)

  1. ボール部を備えたボールスタッドと、
    前記ボールスタッドのボール部を回動可能に保持する球面状の摺動面及び開口を備えたベアリングシートと、
    前記ボールスタッドのボール部を保持した前記ベアリングシートが収容される内室及び前記開口に連通する開口部を備えたソケットとを具備し、
    前記ソケットは、
    かしめ変形されて前記ベアリングシートを前記ソケットに固定するかしめ部と、
    前記内室に設けられ前記かしめ部のかしめ変形時にこのかしめ部に対向する対向受部とを備え、
    前記ベアリングシートは、前記かしめ部のかしめ変形時に前記対向受部に圧接されて変形する突起を備えている
    ことを特徴としたボールジョイント。
  2. ソケットは、略筒状に形成され、
    かしめ部は、前記ソケットの開口部の周縁部に設けられ、
    対向受部は、前記ソケットの軸方向に対して前記開口部と反対側、かつ、前記かしめ部のかしめ変形時に前記開口部の内縁部と前記ソケットの径方向に重なる位置に、前記ソケットの径方向に沿って略平面状に設けられている
    ことを特徴とした請求項1記載のボールジョイント。
  3. ベアリングシートは、突起が複数設けられ、これら突起が周方向に互いに離間されている
    ことを特徴とした請求項2記載のボールイジョイント。
  4. ベアリングシートは、軸方向に対して開口と反対側の外側部の突起よりも中心軸側に突設され、ソケットのかしめ部のかしめ変形時に内室に圧接されて変形する突起部を備えている
    ことを特徴とした請求項2または3記載のボールジョイント。
  5. ベアリングシートは、突起部が複数設けられ、これら突起部が周方向に互いに離間されている
    ことを特徴とした請求項4記載のボールジョイント。
  6. 突起部は、ベアリングシートの周方向にて各突起の間に位置している
    ことを特徴とした請求項4または5記載のボールジョイント。
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