JP2006166547A - ケーブル支持具およびケーブル支持具用アダプター - Google Patents

ケーブル支持具およびケーブル支持具用アダプター Download PDF

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Abstract

【課題】 垂直布設における曲げ部などにおいて、熱伸縮などによって電気ケーブルが損傷するのを防止することができるケーブル支持具を提供する。
【解決手段】 電気ケーブルCを把持するクリート2と、C型チャネルAに取り付けられる取付具3と、この取付具3とクリート2とを連結する連結具4とを備える。電気ケーブルCの被把持部における心線方向D1と直交する方向D3を軸線とする揺動軸31aを取付具3に設け、この揺動軸31aを支持する軸受部4dを連結具4に設け、揺動軸31aを中心にして連結具4を揺動自在にする。この連結具4の揺動に伴ってクリート2が揺動可能となり、電気ケーブルCの伸縮に応じてクリート2が揺動する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電気ケーブルや通信ケーブルなど、心材が絶縁材で被覆されている絶縁被覆ケーブルを布設線路に沿って支持するケーブル支持具に関し、特に、垂直布設における曲げ部などにおいて、熱伸縮や自重によるケーブルへの損傷を防止することができるケーブル支持具に関する。
電気ケーブルや通信ケーブルなどの絶縁被覆ケーブルを布設経路に沿って支持する場合、クリートと呼ばれるケーブル支持具が用いられることがある。このクリートは、ケーブルを把持する円筒状の把持部と、C型チャネル(断面がC字状の溝型鋼)や壁などの被布設物に取り付けるための台座部とを有している。また、把持部の円筒軸方向と台座部の取付面とは平行しており、把持部と台座部との位置関係は固定されている(把持部が台座部に対して動かない)。そして、このようなクリートを布設線路に沿って配設し、クリートの把持部でケーブルを把持して、ケーブルを布設経路に沿って支持するものである。一方、電気ケーブルなどは、通電時のジュール熱や外気温度の変化などによって熱伸縮を生じる。特に、大電流が流れる電力ケーブルでは、熱伸縮が大きい。このため、ケーブルが熱伸縮してケーブル径が変化しても把持力が一定内に維持される構造のクリートや、ケーブルの被把持部における心線方向(クリートの把持部の円筒軸方向)と直交する方向にクリートがスライドするものもある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−316228号公報
ところで、鉄塔の立上部や洞道内の立坑部などにおいては、絶縁被覆ケーブルをほぼ垂直に布設し、布設経路に応じてケーブルを曲げなければならない場合がある。例えば、下から上に垂直にケーブルを布設し、上部でケーブルを横に曲げる(寝かせる)場合がある。このような場合、曲げ部には曲げ支点(変曲点)としてケーブル支持具が配設されるが、上記のようなケーブル支持具(クリート)では、ケーブルの自重や通電による熱伸縮の繰り返しによって、ケーブルに損傷を与えるおそれがある。すなわち、熱伸縮が生じると、ケーブルの曲げ部は、ケーブル支持具を支点として起き上がる方向、または、寝る方向に伸縮(揺動)しようとする。しかしながら、上記のようなケーブル支持具では、このようなケーブルの伸縮に応じて把持部が揺動できないために、ケーブルの伸縮がケーブル支持具によって拘束され、ケーブルとケーブル支持具とに応力が生じ、さらにはこの応力による変形が生じる場合がある。そして、この応力や変形によって、ケーブル支持具(把持部)の把持力(面圧)が一定とならなくなり、電気ケーブルなどの絶縁層の異常な変形や、銅テープ遮蔽層のしわなどが生じて、絶縁破壊などの損傷を招くおそれがある。また、このような損傷は、垂直布設での曲げ部におけるケーブルの自重によっても生じるおそれがある。
そこで本発明は、垂直布設における曲げ部などにおいて、熱伸縮や自重による絶縁被覆ケーブルへの損傷を防止することができるケーブル支持具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、電気ケーブルや通信ケーブルなどの絶縁被覆ケーブルを布設線路に沿って支持するケーブル支持具であって、絶縁被覆ケーブルを把持する把持部と、壁などの被布設物に取り付けられる取付部とを有し、絶縁被覆ケーブルの被把持部における心線方向と直交する方向を揺動軸にして把持部が揺動自在に取付部に連結されていることを特徴としている。
(作用)
把持部が揺動自在であるため、絶縁被覆ケーブルの曲げ部が熱伸縮しても、把持部が熱伸縮に応じて揺動し、ケーブルが自由に伸縮できる。例えば、下から上に垂直にケーブルを布設し、上部でケーブルを横に曲げる場合、曲げ方向と直交する方向に揺動軸を位置させて本ケーブル支持具を配設し、把持部でケーブルを把持する。この状態で熱伸縮が生じると、ケーブルの曲げ部は、本ケーブル支持具(把持部)を支点として起き上がる方向、または、寝る方向に伸縮(揺動)しようとする。このとき、把持部は揺動軸を中心にして揺動(回転)する方向、すなわち、ケーブルが揺動しようとする方向と同じ方向に揺動する。この結果、ケーブルは本ケーブル支持具(把持部)によって拘束されることなく伸縮することができる。
また、上記のように垂直布設における曲げ部に本ケーブル支持具を配設した場合、ケーブルの自重によって、ケーブルの曲げ方向のモーメントが本ケーブル支持具に加わる。これに対し、上記熱伸縮の場合と同様に、把持部がケーブルの曲げ方向と同じ方向に揺動するため、ケーブルは本ケーブル支持具(把持部)によって拘束されることなく、自重による変形が可能となる。
請求項2に記載の発明は、把持部が、絶縁被覆ケーブルの被把持部における心線方向と揺動軸とに直交する方向にスライド自在に取付部に連結されていることを特徴としている。
(作用)
把持部がスライド自在であるため、絶縁被覆ケーブルの伸縮自由度がさらに高くなる。例えば、上記のように垂直布設における曲げ部に本ケーブル支持具を配設した場合、ケーブルの被把持部における心線方向と揺動軸とに直交する方向、すなわち、曲げ部の曲率半径方向に把持部がスライド自在となる。このため、熱伸縮が生じてケーブルが曲率半径方向に伸縮しようとした場合に、この伸縮に応じて把持部も曲率半径方向にスライドする。この結果、ケーブルは把持部によって拘束されることなく伸縮することができる。
請求項5に記載の発明は、電気ケーブルや通信ケーブルなどの絶縁被覆ケーブルを把持する把持部と台座部とを有するケーブル支持具を、壁などの被布設物に取り付けるためのケーブル支持具用アダプターであって、被布設物に取り付けられる取付部と、この取付部とケーブル支持具とを連結する連結部とを有し、ケーブル支持具の台座部が取り付けられる台座取付部が連結部に設けられ、取付部とケーブル支持具とを連結した際に絶縁被覆ケーブルの被把持部における心線方向と直交する方向を軸線とする揺動軸が、取付部または連結部の一方に設けられ、他方にこの揺動軸を支持する軸受部が設けられ、揺動軸を中心にして連結部が揺動自在に取付部に連結されていることを特徴としている。
(作用)
把持部が揺動しない既存のケーブル支持具(クリートなど)に本アダプターを取り付けることで、把持部が揺動できるようになる。すなわち、本アダプターの連結部の台座取付部にケーブル支持具の台座部を取り付けるだけで、連結部の揺動に伴ってケーブル支持具(把持部)が揺動できるようになる。これにより、ケーブルの曲げ部で熱伸縮が生じても、ケーブル支持具が熱伸縮に応じて揺動し、ケーブルはケーブル支持具によって拘束されることなく伸縮することができる。
本発明によれば、把持部が揺動することによって、絶縁被覆ケーブルの曲げ部においても、ケーブルは拘束されることなく熱伸縮などできる。このため、ケーブルとケーブル支持具(把持部)とにかかる応力および変形が軽減され、把持部の把持力が一定内に維持される。この結果、電気ケーブルなどの絶縁層の異常な変形などが抑制され、絶縁破壊などの損傷を防ぐことができる。
また、把持部が揺動しない既存のケーブル支持具に本アダプターを取り付けることで、ケーブル支持具(把持部)が揺動可能となり、豊富な種類と実績を有する既存のケーブル支持具を、ケーブルの曲げ部にもケーブル損傷を生じさせることなく、使用することができるようになる。
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るケーブル支持具1をC型チャネルA(被布設物)に配設し、ケーブル支持具1で電気ケーブルCを支持した状態を示す側面図である。本実施形態では、市販されている既存のクリート2(ケーブル支持具)にケーブル支持具用アダプター5が取り付けられ、全体としてケーブル支持具1が構成されており、アダプター5は、C型チャネルAに取り付けられる取付具3(取付部)と、クリート2と取付具3とを連結する連結具4(連結部)とから構成されている。
クリート2は、本実施形態では、単心用ばね式クリートであり、図2に示すように、概略上体部21と下体部22とから構成されている。上体部21と下体部22とには、それぞれ中央部に半円筒状の上把持部21aと下把持部22aとが形成され、上把持部21aと下把持部22aとを合わせることで、電気ケーブルCを把持する円筒状の把持部が形成されるようになっている。また、上体部21には、上把持部21aの円周方向の左右に、円筒状のばね収容部21bが形成され、その底部には、ボルト挿入穴21cが設けられている。一方、下体部22には、下把持部22aの円周方向の左右に水平に延びるフランジ部22bが形成され、このフランジ部22bには、ボルト挿入穴21cと同心のボルト挿入穴22cが設けられている。そして、調整ボルト23にワッシャー24とコイルばね25とが取り付けられた状態で、ばね収容部21bに調整ボルト23が挿入され、ボルト挿入穴21c、22cを介して、ナット26、26(ダブルナット)が締め付けられている。また、下体部22の下把持部22aの下端には、水平に延びる(上把持部21aと下把持部22aの円筒軸方向に平行な)台座部22dが形成されており、この台座部22dの両端には取付穴22eが設けられている。
このような構成のクリート2では、電気ケーブルCが通電などによって熱伸縮してケーブル径が変化しても、電気ケーブルCへの把持力(面圧)が一定内に維持されるようになっている。例えば、熱膨張によって電気ケーブルCの径が小さくなった場合、コイルばね25によって上体部21が下体部22側に押圧され、上把持部21aと下把持部22aとの距離が狭まるとともに、コイルばね25の押圧力によって把持力が一定内に維持されるものである。
取付具3は、図3に示すように、U字ボルト31とナット32、33とから構成され、U字ボルト31は軟鋼製で、湾曲(円弧)の中央部が揺動軸31aとなっている。また、後述するように、ナット32は締め付け用として、また、ナット33、33はダブルナット(固定用)として用いられる。
連結具4は、図4に示すように、略T字形をしており、台座取付部4a(基部)の両端には、クリート2の取付穴22eと同心の取付穴4bが形成され、この台座取付部4aにクリート2の台座部22dが取り付けられるようになっている。また、連結部4c(垂直部)には、後述するように揺動軸31aを支持するスリット状(長孔状)の軸受部4dが形成されており、この軸受部4dは垂直方向に延びて、その長孔(長手)方向が台座取付部4aの取付面と垂直になっている。
次に、このような構成のケーブル支持具1を用いて、電気ケーブルCを支持する手順の一例について説明する。なお、本実施形態では、建物内や洞道(トンネル、マンホールなど)内で電気ケーブルCを下から上に垂直に布設し、上部で電気ケーブルCを曲げて布設する場合について説明する。このような場合、建物内の壁の上部や梁などに配設されたC型チャネルAなどを利用して、以下のように電気ケーブルCを布設する。
まず、取付具3のU字ボルト31を連結具4の軸受部4dに挿入し、U字ボルト31の揺動軸31aを軸受部4dに位置させる。次に、U字ボルト31の両端部にナット32を取り付け、C型チャネルAに形成された取付穴(図示せず)にU字ボルト31の両端部を挿入する。そして、図1に示すように、ナット33、33をダブルナットとして固定させ、ナット32を締め付けることで、取付具3がC型チャネルAに取り付けられる(固定される)。この取付状態で連結具4が、取付具3の揺動軸31aを中心にして揺動(回転)自在となり、かつ、軸受部4dの長孔方向にスライド自在となる。また、この揺動軸31aが円弧状になっているために、連結具4の連結部4c(軸受部4d)が常にこの円弧の頂点(U字ボルト31の中心)側に向かい、連結具4が横ずれすることなく、安定して揺動、スライドする。
ところで、電気ケーブルCを布設する場合、予め布設線路が設計されており、本実施形態のように上部で電気ケーブルCを曲げて布設する場合、その曲げ方向も予め決められている。このため、この曲げ方向と揺動軸31aの軸方向D3とが直交するようにU字ボルト31を位置させて、上記の手順で取付具3をC型チャネルAに取り付ける。
続いて、連結具4の台座取付部4aにクリート2の台座部22dを合わせ、取付穴4b、22eにボルト6を挿入して、ナット7で締め付ける。これにより、クリート2と取付具3とが連結具4によって連結される。そして、この連結状態では、クリート2の把持部(上把持部21aと下把持部22aとが合わさった部分)の円筒軸方向D1と、連結具4の軸受部4dの長孔方向D2と、取付具3の揺動軸31aの軸方向D3とは、常にそれぞれ直交した状態となる。なお、この手順では、C型チャネルAに取付具3を取り付けた後に、クリート2を連結具4に取り付けているが、連結具4にクリート2(下体部22のみでもよい)を取り付けた後に、取付具3をC型チャネルAに取り付けるようにしてもよい。
次に、下から上に布設してきた電気ケーブルCをクリート2で把持する。すなわち、上体部21を下体部22から外し(予め、下体部22のみを連結具4に取り付けてもよい)、下体部22の下把持部22aに電気ケーブルCを当てて、その上から上体部21を被せる。そして、調整ボルト23とナット26、26とによって上体部21と下体部22とを締結して、電気ケーブルCを把持する。このとき、図2に示すように、ワッシャー24がばね収容部21bの上端面と一致する(面一になる)ように、調整ボルト23とナット26、26とを調整する。これにより、ケーブル径が変化しても、上記のように、電気ケーブルCへの把持力が一定内に維持される効果が得られるものである。このケーブル把持状態では、電気ケーブルCが把持されている部分(被把持部)における心線方向と、クリート2の把持部の円筒軸方向D1とは常に一致する。すなわち、電気ケーブルCの被把持部における心線方向D1と、軸受部4dの長孔方向D2と、揺動軸31aの軸方向D3とは、常にそれぞれ直交した状態となる。
以上の手順により、電気ケーブルCはケーブル支持具1に支持され、C型チャネルAに吊るされた状態となる。そしてこの状態で、電気ケーブルCの上部を所定の方向に曲げて布設を行ってゆけばよい。ここでは、図1の実線で示すように、電気ケーブルCを曲げるとする。そして、このように曲げた状態でも、方向D1,D2,D3はそれぞれ直交しており、かつ、電気ケーブルCの曲げ方向と揺動軸31aの軸方向D3とは直交している(上記のように、曲げ方向と軸方向D3とが直交するように、取付具3が取り付けられている。)。
以上のような布設作業は、電気ケーブルCに通電させていない状態で行われるが、布設作業終了後に通電させると、ジュール熱によって電気ケーブルCが熱伸縮しようとする。例えば、上記のように電気ケーブルCを布設した場合、電気ケーブルCは図1の二点破線で示すような方向、すなわち、クリート2を支点として垂直(曲げ方向)に起き上がる方向(図示)、または、寝る方向に伸縮(揺動)しようとする。このとき、クリート2は揺動軸31aを中心にして揺動(回転)する方向、すなわち、電気ケーブルCが揺動しようとする方向と同じ方向に揺動する。この結果、電気ケーブルCはクリート2によって拘束されることなく、自由に伸縮(変形)することができる。
しかも、クリート2がスライド自在であるため、電気ケーブルCの伸縮自由度がさらに高くなり、電気ケーブルCは拘束されることなく伸縮できる。すなわち、電気ケーブルCが図1の二点破線で示すような方向に伸縮する場合、曲げ方向(曲率半径方向)、すなわち、揺動軸31aと直交する方向に電気ケーブルCの被把持部が移動(伸縮)しようとるすが、その方向は軸受部4dの長孔方向D2と一致するため、クリート2が揺動軸31aを介して長孔方向D2にスライドする。この結果、電気ケーブルCはクリート2によって拘束されることなく、さらに自由に伸縮(変形)することができる。
このように、電気ケーブルCの曲げ部においても、電気ケーブルCはクリート2に拘束されることなく自由な熱伸縮ができる。このため、電気ケーブルCとクリート2とにかかる応力および変形が軽減され、クリート2の把持力が一定内に維持される。この結果、電気ケーブルCの絶縁層の異常な変形や、銅テープ遮蔽層でのしわの発生などが抑制され、絶縁破壊などのケーブル損傷を防ぐことができる。
また、上記のような垂直布設の場合、電気ケーブルCの自重によって、電気ケーブルCは曲げ方向(図1で電気ケーブルCを寝かせる方向)に曲がろうとし、この曲げ方向のモーメントが本ケーブル支持具1に加わる。しかしながら、上記の熱伸縮の場合と同様に、クリート2が電気ケーブルCの伸縮(変形)方向に揺動、スライドするため、電気ケーブルCはクリート2によって拘束されることがない。この結果、自重による絶縁破壊などの損傷を防ぐことができる。
このような効果は、上記のような垂直布設の場合に限らず、水平に電気ケーブルCを布設して湾曲させる場合(スネーク布設)においても発揮される。すなわち、電気ケーブルCの曲げ部を本ケーブル支持具1で支持することで、熱伸縮などによる電気ケーブルCの絶縁破壊などを防ぐことができる。また、電気ケーブルCに限らず、通信ケーブルなどその他の絶縁被覆ケーブルを布設する場合にも、本ケーブル支持具1で支持することで、ケーブルの損傷を防止することができる。
ところで、本実施形態では、把持部が揺動しない既存のクリート2にケーブル支持具用アダプター5を取り付け、全体としてケーブル支持具1を構成している。このように、既存のクリート2にアダプター5を取り付けることで、クリート2(把持部)が揺動するケーブル支持具1にすることができる。このため、豊富な種類と実績を有する既存のクリート(ケーブル支持具)を、電気ケーブルCの曲げ部にもケーブル損傷を生じさせることなく使用することができる。例えば、本実施形態では、単心用ばね式クリートを用いているが、布設条件、布設線路などに応じて、3条用拘束型中間クリート(3つの電気ケーブルCを束ねて把持するクリート)や3条一括型ばね式クリート(3条用拘束型にコイルばねを備えたクリート)などにアダプター5を取り付け、これらのクリートが揺動するケーブル支持具に構成することもできる。
もちろん、このような既存のクリートを用いずに把持部を構成してもよく、電気ケーブルCを把持できる構造であれば、どのようなものでもよい。例えば、図5に示すように、略U字形の把持具51であってもよい。この場合、把持具51の把持部51aに電気ケーブルCを装着させた状態で、台座部51bを連結具4の台座取付部4aに合わせ、取付穴51c、4bにボルト(図示せず)を挿入してナット(図示せず)で締め付けるものである。
また、本実施形態では、取付具3に揺動軸31aを設け、連結具4に軸受部4dを設けているが、取付具3に軸受部を設け、連結具4に揺動軸を設けてもよい。例えば、図6に示すような取付具61と連結具71とにしてもよい。すなわち、取付具61を上記の連結具4のように略T字形とし、連結部61a(垂直部)に軸受部61bを形成して、取付部61cをボルト、ナットなどによってC型チャネルAに取り付ける。一方、連結具71を上記の取付具3のようにU字ボルト72で構成し、U字ボルト72の開口ピッチ(両端部の距離)をクリート2の取付穴22eのピッチに合わせる。そして、U字ボルト72の揺動軸72aを取付具61の軸受部61bに挿入し、U字ボルト72の両端部をクリート2の取付穴22eに挿入して、ダブルナット73、73とナット74とで締め付けるものである。
さらに、本実施形態では、C型チャネルAを被布設物としているために、取付具3にU字ボルト31を用いているが、被布設物がL型アングル材やフラットバー(平たい棒材)などの場合には、直角クレビスボルト(略L字形で、先端に雄ネジ部が形成された棒材)を用いてもよい。
ところで、本実施形態では、連結部(連結具4)を介して把持部(クリート2)が揺動するようにしているが、連結部を介さずに、取付部に対して把持部が直接揺動するようにしてもよい。例えば、図7に示すようなケーブル支持具8であってもよい。このケーブル支持具8は、上記のクリート2とほぼ同じ構成であるが、下体部82が取付部83に対して揺動(回転)自在である点で、クリート2と構成が異なる。すなわち、下体部82の下把持部82aの下端部と取付部83とに、それぞれ軸受部82b、83aが形成され、この軸受部82b、83aに、把持部(上体部81の上把持部81aと下体部82の下把持部82a)の円筒軸方向と直交する揺動軸84が挿入されている。そして、この揺動軸84を中心にして下体部82が揺動することで、把持部が取付部83に対して揺動するものである。
本発明の実施形態に係るケーブル支持具よって電気ケーブルを支持した状態を示す側面図。 本発明の実施形態に係るケーブル支持具における把持部(クリート)の正面図(一部断面図)。 本発明の実施形態に係るケーブル支持具における取付部(取付具)の正面図。 本発明の実施形態に係るケーブル支持具における連結部(連結具)の正面図(a)と側面図(b)。 本発明の実施形態に係るケーブル支持具における他の把持部(把持具)を示す正面図。 本発明の実施形態に係るケーブル支持具における他の取付部(取付具)および連結部(連結具)を示す正面図。 本発明の他のケーブル支持具を示す正面図。
符号の説明
1 ケーブル支持具
2 クリート(把持部)
21a 上把持部
22a 下把持部
22d 台座部
3 取付具(取付部)
31a 揺動軸
4 連結具(連結部)
4a 台座取付部
4d 軸受部
5 ケーブル支持具用アダプター
A C型チャネル(被布設物)
C 電気ケーブル(絶縁被覆ケーブル)
D1 電気ケーブルの被把持部における心線方向
D2 軸受部の長孔方向
D3 揺動軸の軸方向

Claims (6)

  1. 電気ケーブルや通信ケーブルなどの絶縁被覆ケーブルを布設線路に沿って支持するケーブル支持具であって、
    前記絶縁被覆ケーブルを把持する把持部と、壁などの被布設物に取り付けられる取付部とを有し、前記絶縁被覆ケーブルの被把持部における心線方向と直交する方向を揺動軸にして前記把持部が揺動自在に前記取付部に連結されている、
    ことを特徴とするケーブル支持具。
  2. 前記把持部が、前記絶縁被覆ケーブルの被把持部における心線方向と前記揺動軸とに直交する方向にスライド自在に前記取付部に連結されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のケーブル支持具。
  3. 電気ケーブルや通信ケーブルなどの絶縁被覆ケーブルを布設線路に沿って支持するケーブル支持具であって、
    前記絶縁被覆ケーブルを把持する把持部と、壁などの被布設物に取り付けられる取付部と、この取付部と前記把持部とを連結する連結部とを有し、前記絶縁被覆ケーブルの被把持部における心線方向と直交する方向を軸線とする揺動軸が、前記取付部または前記連結部の一方に設けられ、他方にこの揺動軸を支持する軸受部が設けられ、前記揺動軸を中心にして前記連結部が揺動自在に前記取付部に連結されている、
    ことを特徴とするケーブル支持具。
  4. 前記軸受部が、前記絶縁被覆ケーブルの被把持部における心線方向と前記揺動軸とに直交する方向に延びるスリット状であり、この軸受部に前記揺動軸が相対スライド自在に支持されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載のケーブル支持具。
  5. 電気ケーブルや通信ケーブルなどの絶縁被覆ケーブルを把持する把持部と台座部とを有するケーブル支持具を、壁などの被布設物に取り付けるためのケーブル支持具用アダプターであって、
    前記被布設物に取り付けられる取付部と、この取付部と前記ケーブル支持具とを連結する連結部とを有し、前記ケーブル支持具の台座部が取り付けられる台座取付部が前記連結部に設けられ、前記取付部と前記ケーブル支持具とを連結した際に前記絶縁被覆ケーブルの被把持部における心線方向と直交する方向を軸線とする揺動軸が、前記取付部または前記連結部の一方に設けられ、他方にこの揺動軸を支持する軸受部が設けられ、前記揺動軸を中心にして前記連結部が揺動自在に前記取付部に連結されている、
    ことを特徴とするケーブル支持具用アダプター。
  6. 前記軸受部が、前記絶縁被覆ケーブルの被把持部における心線方向と前記揺動軸とに直交する方向に延びるスリット状であり、この軸受部に前記揺動軸が相対スライド自在に支持されている、
    ことを特徴とする請求項5に記載のケーブル支持具用アダプター。
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JP2009293750A (ja) * 2008-06-07 2009-12-17 Mirai Ind Co Ltd 造営材への固定具
JP2010180978A (ja) * 2009-02-06 2010-08-19 Toyota Motor Corp 締結具
JP2014105874A (ja) * 2012-11-28 2014-06-09 Sagem Defense Securite 熱膨張差を補償し要素を支持部に締結する締結装置及びその締結装置を含む光学機器

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