JP2006165430A - Inductor and its manufacturing method - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、各種電子機器に用いられるインダクタ部品およびその製造方法に関するものである。 The present invention relates to an inductor component used in various electronic devices and a manufacturing method thereof.
従来、この種のインダクタンス部品は、小型・低背化の観点から平面型の部品構造をしており、低背化の要望はますます高まってきている。 Conventionally, this type of inductance component has a planar component structure from the viewpoint of miniaturization and low profile, and there is an increasing demand for low profile.
更に、電源回路におけるスイッチング周波数の高周波領域へのシフトに対応するためには渦電流を低減させる必要があり、その対応策としては磁性体層と絶縁体層との積層構造を構成する方法が一般的に知られている(例えば、特許文献1参照)。 Furthermore, in order to cope with the shift of the switching frequency in the power supply circuit to the high frequency region, it is necessary to reduce the eddy current. As a countermeasure, a method of forming a laminated structure of a magnetic layer and an insulator layer is generally used. (For example, refer to Patent Document 1).
図7は前記公報に記載された従来のインダクタンス部品の構成を示すものであり、Feを含む磁性体層111と、この磁性体より比抵抗の大きい陽性元素の窒化物からなる絶縁体層112との積層膜と、磁性体層111に磁界を印加するコイル導体部113とを具備した構成としている。
しかしながら、前記従来の構成では、電源回路に必要なインダクタンス値を確保するためには磁性体層111の層数を多くしたり、一層あたりの磁性体層111の膜厚をより厚くする必要があり、前記従来の構成方法では蒸着あるいはスパッタなどの真空装置を利用する薄膜プロセスを用いて行う必要があることから、設備投資が高額になるとともに生産性においても課題を有していた。
However, in the conventional configuration, in order to secure an inductance value necessary for the power supply circuit, it is necessary to increase the number of
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、安価な設備で量産性に優れた小型低背のインダクタンス部品およびその製造方法を提供することを目的とする。 SUMMARY OF THE INVENTION The present invention solves the above-described conventional problems, and an object thereof is to provide a small and low-profile inductance component that is inexpensive and excellent in mass productivity and a method for manufacturing the same.
前記従来の課題を解決するために、本発明は、コイルと、基材の少なくとも片面に第一の金属層と第一の金属磁性体層と抵抗層および第二の金属磁性体層を積層した多層磁性体層からなるインダクタンス部品であって、前記第一および第二の金属磁性体層をSを含むFeまたはFe合金とするとともに第一の金属磁性体層と抵抗層の界面における第一の金属磁性体層の表面のSの含有比を0.11質量%以下に構成したインダクタンス部品とするものである。 In order to solve the above-described conventional problems, the present invention includes a coil and a first metal layer, a first metal magnetic layer, a resistance layer, and a second metal magnetic layer laminated on at least one side of a substrate. An inductance component comprising a multi-layer magnetic layer, wherein the first and second metal magnetic layers are Fe containing Fe or Fe alloy and the first metal magnetic layer and the resistance layer at the first interface The inductance component is such that the content ratio of S on the surface of the metal magnetic layer is 0.11% by mass or less.
本発明のインダクタンス部品およびその製造方法は、めっきプロセスなどを用いて安価な設備で量産性に優れた小型低背型のインダクタンス部品およびその製造方法を提供することができる。 The inductance component and the manufacturing method thereof according to the present invention can provide a small and low-profile inductance component that is inexpensive and has excellent mass productivity by using a plating process and the like, and a manufacturing method thereof.
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品およびその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
(Embodiment 1)
Hereinafter, an inductance component and a manufacturing method thereof according to Embodiment 1 of the present invention will be described with reference to the drawings.
図1は本発明の実施の形態1におけるインダクタンス部品の斜視図であり、図2は図1に示したインダクタンス部品の多層磁性体層2の拡大断面図である。
FIG. 1 is a perspective view of an inductance component according to Embodiment 1 of the present invention, and FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view of a multilayer
図1において、コイル1は銅あるいは銀などの高導電率材料を用いた被覆導線などを多層磁性体層2の表面に巻回するように形成しており、図1では4ターン巻いているがこの巻き数に制限はない。
In FIG. 1, a coil 1 is formed such that a coated conductive wire using a high conductivity material such as copper or silver is wound around the surface of a multilayer
また、必要に応じて絶縁樹脂材料などを用いて前記多層磁性体層2の表面を被覆するように絶縁層8を設けても良い。この絶縁層8はインダクタンス部品が実装基板上に搭載される場合などの短絡防止である。また、この絶縁層8の材料としてはエポキシ樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂あるいはこれらの混合物等の有機樹脂材料が好ましい。更に耐熱性と機械的強度を高めるために無機フィラーを混合しても良い。
Moreover, you may provide the
次に、図2を用いて多層磁性体層2の構成について説明する。
Next, the configuration of the multilayer
図2において、シート状の基材3の少なくとも片面に導電性を有する第一の金属層4を形成し、この第一の金属層4の上にSを含むFeまたはFe合金などからなる第一の金属磁性体層5を積層し、更にこの第一の金属磁性体層5の上に銅酸化物などの抵抗層6を積層し、その後この抵抗層6の上にSを含むFeまたはFe合金などからなる第二の金属磁性体層7を積層した積層体からなる多層磁性体層2を構成している。このような構成の多層磁性体層2において、前記抵抗層6には表面を還元反応などによって導電性を有する金属面とすることができる膜を形成しておくことにより、この抵抗層6の上に第二の金属磁性体層7をめっきプロセスによって形成することができる。このとき、特に電気めっきプロセスを用いることにより、簡易な設備で速やかに所望の厚みを有する第二の金属磁性体層7を形成することができる。そして、この抵抗層6に銅酸化物などを用いることにより、簡単に表面を還元処理することによって抵抗層6の表面にCu膜を形成することができる。特に、この銅酸化物のうちCu2Oはめっきプロセスで膜形成することが可能であることから、抵抗層6にこのCu2Oを形成することにより、すべてのプロセスをめっきプロセスで処理することが可能となる。
In FIG. 2, a
なお、前記第一の金属層4と抵抗層6の厚みは薄く設計しておくことが磁気特性の観点からは望ましい。
In addition, it is desirable from the viewpoint of magnetic characteristics that the
更に、前記抵抗層6は第一の金属磁性体層5と第二の金属磁性体層7とを隔てるように設けており、抵抗層6の比抵抗を第一および第二の金属磁性体層5,7より大きくすることにより、第一の金属磁性体層5と第二の金属磁性体層7にまたがって発生する渦電流を遮断することができる。そのとき、第一および第二の金属磁性体層5,7との比抵抗値の比が102以上であれば、特にその効果は顕著となる。
Further, the
このように、前記第一の金属磁性体層5の下層には第一の金属層4が在り、第二の金属磁性体層7の下層には銅酸化物を含んだ抵抗層6が在ることから、それぞれの金属磁性体層5,7の形成をめっきプロセスで製膜することが可能となるものである。特に、磁気特性の観点から、かなりの膜厚を必要とする第一の金属磁性体層5と第二の金属磁性体層7の製膜に電気めっきプロセスを用いることができれば、安価な設備で、より量産性に優れた生産プロセスとすることができるという効果を発揮することができる。
In this way, the
次に、第一および第二の金属磁性体層5,7の形成を電気めっきプロセスで形成するとき、応力緩和剤としてSを含むサッカリンを使用している。このSを含むサッカリンなどの応力緩和剤を入れることで、第一および第二の金属磁性体層5,7が厚くなってもクラックの発生しない均一性に優れた第一および第二の金属磁性体層5,7を形成することができる。このことから、電気めっきプロセスで所定の厚み以上の第一および第二の金属磁性体層5,7の形成を行うとき、Sを含むサッカリン等の応力緩和剤の使用は不可欠である。
Next, when forming the first and second metal
しかしながら、この第一の金属磁性体層5および第二の金属磁性体層7に含まれるSの存在は第一および第二の金属磁性体層5,7の表面に金属酸化物の形成を促進することが分かった。また、その表面近傍にはSの凝集も起こることが分かった。この表面における金属酸化物の形成とSの凝集によって第一の金属磁性体層5と抵抗層6の層間における密着性を悪化させていることが分かった。
However, the presence of S contained in the first metal
この課題に対して検討した結果、応力緩和作用を持たせながら、かつ密着性の良好な多層磁性体層2を得るためには第一の金属磁性体層5と抵抗層6の界面における第一の金属磁性体層5の表面のSの組成比を0.11質量%以下に制御することにより、応力緩和作用と密着性の良好な多層磁性体層2を実現できることが分かった。
As a result of studying this problem, in order to obtain a multilayer
また、この第一の金属磁性体層5と第二の金属磁性体層7にFe合金を用いた場合、Feの組成比が30質量%以上であることが望ましい。これは第一および第二の金属磁性体層5,7に含まれるFeの含有量が30質量%以上にすることで高飽和磁束密度を有し、かつ低保磁力を有するという磁気特性の向上を実現できる。
Further, when an Fe alloy is used for the first metal
また、第一の金属磁性体層5と第二の金属磁性体層7に用いるFe合金としてはFeNi,FeNiCo,FeCoのうちいずれか一つを含む組成からなる金属磁性材料が高磁束密度、低磁気損失の観点からより好ましい。
Further, as the Fe alloy used for the first metal
このように、前記銅酸化物などのように表面を還元することができる比抵抗の大きな抵抗層6を設けることと、第一の金属磁性体層5と抵抗層6の界面における第一の金属磁性体層5の表面のSの含有比を0.11質量%以下となるように形成することにより、めっきプロセスによって所定のインダクタンス値を大きくすることができる所定の厚みを有する第一および第二の金属磁性体層5,7を形成することができ、量産性に優れた密着性の高い多層磁性体層2を実現することが可能となり、大電流に対応できるインダクタンス部品を実現することができる。
Thus, providing the
次に、前記多層磁性体層2の形成方法について詳細に説明する。
Next, a method for forming the multilayer
まず始めに、シート状の基材3を準備する。この基材3は無機材料、有機材料および金属材料など材質は何でも良いがインダクタンス部品の形状、強度、コスト、信頼性の観点から適宜選択することができる。
First, a sheet-
そして、この基材3の少なくとも片面に電気めっきあるいは無電解めっきプロセスなどにより第一の金属層4を形成する。
Then, the
なお、このとき基材3が金属材料であれば基材3を第一の金属層4と兼ねることができるので構成を簡略化することができる。
In addition, if the
また、この第一の金属層4は第一の金属磁性体層5を電気めっきプロセスで形成しやすくするために設けたものであり、導電性に優れたCuなどの金属が好ましく、更に磁性を有するFe,Ni,Coを用いることが磁気特性の観点からより好ましい。従って、磁性を有しないCuなどの金属を用いるときは第一の金属層4の厚みは薄いことが望ましい。
The
次に、第一の金属層4の上に電気めっきプロセスによって第一の金属磁性体層5を形成する。この第一の金属磁性体層5の材料としてはFeまたはFe合金からなる組成の金属磁性材料が磁束密度、磁気損失の観点から好ましい。このとき、電気めっき工程に用いるめっき浴にはFeイオンあるいはその他の金属イオンを含有させ、更にこのめっき浴中に応力緩和剤であるサッカリン等のSを含む有機物を添加しておく。このようなめっき浴を使用することで、容易に第一の金属磁性体層5の中にS原子を含有させることが可能となる。例えば、応力緩和剤としてサッカリンを用いた場合、めっき浴中に0.1〜5g/L含有させておくことでその効果は見られる。なお、めっき条件すなわち電流密度等によって応力緩和作用を発揮する量は変化するので適宜条件設定をすることで制御することが可能である。
Next, the first metal
次に、第一の金属磁性体層5の表面近傍のSの組成比を0.11質量%以下にする方法は第一の金属磁性体層5の表面をエッチングしたり、あるいはめっき条件の変更を選択する方法などがあげられる。
Next, the method of reducing the composition ratio of S in the vicinity of the surface of the first metal
その後、前記第一の金属磁性体層5の上に銅酸化物を含む抵抗層6を形成する。この抵抗層6の形成方法には電着法、めっきプロセス、スパッタ法といった方法があげられるが、第一および第二の金属磁性体層5,7との比抵抗より大きければその製造方法に制限はない。特に、抵抗層6に少なくとも銅酸化物が含まれることにより、抵抗層6の表面を容易に還元することができ、この抵抗層6の上に形成した第二の金属磁性体層7の厚みが10〜20μmという厚膜の場合においても良好な密着性を有していることが分かった。
Thereafter, a
また、多層磁性体層2の総厚みに対する抵抗層6の占める割合が高くなるとインダクタンス部品としてのインダクタンス値が小さくなることから、抵抗層6の厚みはより薄くすることが望ましい。例えば、チョークコイルなどで30Aの電流を流したときにもこの抵抗層6の厚みは1μmもあれば十分その機能を発揮することができる。
Moreover, since the inductance value as an inductance component decreases as the ratio of the
このような構成を有する積層体を多層磁性体層2とし、必要に応じてシリコン樹脂あるいはエポキシ樹脂などの絶縁層8を多層磁性体層2の表面に被覆することにより絶縁化処理し、その後被覆銅線などを用いてコイル1を形成することによってインダクタンス部品とすることができる。
The laminated body having such a structure is used as the multilayer
なお、前記の多層磁性体層2の構成は基材3の片面に積層した構造で説明してきたが、基材3の両面に配置した多層磁性体層2とすることも可能であり、電磁気性能、形状あるいはコストなどの観点から適宜選択することができる。例えば、金属磁性体層5,7の総厚を大きくすればインダクタンス値の大きなインダクタンス部品とすることができ、多層磁性体層2の総厚を一定としたときに第一および第二の金属磁性体層5,7の層数を多くすれば高周波特性に優れたインダクタンス部品とすることができる。
In addition, although the structure of the said multilayer
また、第一の金属磁性体層5および第二の金属磁性体層7の主成分をFeまたはFe合金とすることで大電流に対応可能な高飽和磁束密度と高透磁率を有する多層磁性体層2を実現することができ、これに用いるFe合金材料としてはFe−Ni系、Fe−Ni−Co系、Fe−Co系などの磁性合金材料などを用いることが好ましい。
A multilayer magnetic body having a high saturation magnetic flux density and a high magnetic permeability capable of handling a large current by using Fe or an Fe alloy as a main component of the first metal
また、多層磁性体層2の第一および第二の金属磁性体層5,7の組成は必ずしも同じである必要は無く、前記の通り主成分がFeまたはFe合金とすることでその効果は得られる。
Further, the composition of the first and second metal
なお、抵抗層6の上にバッファ層として導体層を形成しても良い。
A conductor layer may be formed on the
以上説明してきたような構成を有するインダクタンス部品とすることにより、多層磁性体層2の形成をめっきプロセスを用いて形成することが可能となり、蒸着あるいはスパッタ装置などの高価な設備を使うことなく、安価な設備で量産性に優れた小型低背のインダクタンス部品およびその製造方法を提供することができる。
By using the inductance component having the configuration as described above, it is possible to form the multilayer
また、本発明の構成によれば容易に10〜20μmの第一および第二の金属磁性体層5,7を形成することができ、インダクタンス値の大きなインダクタンス部品を実現することができる。
Moreover, according to the configuration of the present invention, the first and second metal
更に、層間の密着性を高めることで多層磁性体層2の密着強度を向上させることができることから高信頼性を有するインダクタンス部品を実現することができるという効果も発揮できる。
Furthermore, since the adhesion strength of the multilayer
次に、このインダクタンス部品の製造方法について説明する。 Next, a method for manufacturing the inductance component will be described.
図1、図2に示したインダクタンス部品の製造方法は次のような製造プロセスを経て製造することができる。 The inductance component manufacturing method shown in FIGS. 1 and 2 can be manufactured through the following manufacturing process.
まず始めに、例えば厚み20μmのポリイミドフィルムを基材3として準備し、この基材3の片面に第1の金属層4として無電解めっきにより厚み0.5μmのNiを形成する。次に、この第一の金属層4の上に電気めっきにより厚み20μmのFe−Ni合金を第一の金属磁性体層5として形成する。
First, for example, a polyimide film having a thickness of 20 μm is prepared as the
そして、この第一の金属磁性体層5の表面のSの含有比をエッチングによって0.11質量%以下とする。
Then, the content ratio of S on the surface of the first metal
次に、この第一の金属磁性体層5の上にCu2Oを電解めっきにより厚み1μmの抵抗層6として形成する。
Next, Cu 2 O is formed on the first metal
次に、前記抵抗層6の上に電気めっきにより厚み20μmのFe−Ni合金を第二の金属磁性体層7として形成することにより多層磁性体層2を作製することができる。
Next, the multilayer
その後、必要に応じてエポキシ樹脂などをこの多層磁性体層2の表面に絶縁層8として被覆した後、直径200μmの太さの銅線を所定のターン数に巻き付けることにより、図1に示すインダクタンス部品を製造することができる。
Thereafter, an epoxy resin or the like is coated on the surface of the multilayer
以上説明してきたように、本発明のインダクタンス部品およびその製造方法によれば、安価な設備で量産性に優れた小型低背型のインダクタンス部品およびその製造方法を提供することができる。 As described above, according to the inductance component and the manufacturing method thereof of the present invention, it is possible to provide a small and low-profile inductance component that is inexpensive and excellent in mass productivity, and a manufacturing method thereof.
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品およびその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
(Embodiment 2)
Hereinafter, an inductance component and a manufacturing method thereof according to
図3は本発明の実施の形態2におけるインダクタンス部品の斜視図であり、図4は図3のA−A部における断面図である。また、図5は図4における多層磁性体層の拡大断面図である。
3 is a perspective view of an inductance component according to
図3および図4において、コイル絶縁部12の中に内蔵されるようにコイル11が配置されており、このコイル絶縁部12はコイル11がショートするのを防ぐためである。そして、このコイル11は例えば銅や銀などの高導電率材料を樹脂フィルムなどのコイル絶縁部12の上にめっきプロセスなどでパターニングした後、積層することにより形成している。
In FIG. 3 and FIG. 4, the
また、コイル11の上段はインダクタンス部品の一方の側面にある端子部10bから芯部へ向かって渦巻き状に巻かれた後、中心部でスルホール電極15を介してコイル11の下段に移り他方の側面に設けた端子部10aに向かって渦巻き状に広がるように巻きながら形成している。
The upper stage of the
なお、このコイル11の上段と下段のコイル11の巻かれる方向は同じ方向でなければならない。これによって、コイル11の上段と下段で磁束を打ち消し合うことなくスルホール電極15を介してコイル11の上段から下段に電流が流れ、大きなインダクタンス値を実現することができる。
The upper and
なお、コイル11の形成方法としては銅線の加工あるいは薄板状の金属板を加工した後コイル絶縁部12に埋設することによりコイル部を形成できることは言うまでもない。またこのコイル11の厚み(断面積)は用いられる用途の電子機器により異なるが、少なくとも大電流に対応するためには10μm以上の厚みが必要となる。
Needless to say, the
また、コイル11は図4に示したような二段ではなく一段あるいは三段以上であっても良い。
Further, the
次に、前記のように構成されたコイル11の上下面に多層磁性体層22を配置している。この多層磁性体層22は両面に配置することにより、よりインダクタンス値を大きくすることもできる。
Next, the multilayer
また、絶縁層8は絶縁性を確保するという役割から、少なくとも多層磁性体層22の表層を被覆していれば良い。この絶縁層8はインダクタンス部品が実装基板などに搭載された場合、ショートするのを防ぐためである。また、この絶縁層8としてエポキシ樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂等の有機樹脂材料が生産性の観点から好ましい。
Moreover, the insulating
以上のような構成とすることにより、多層磁性体層22の厚さ方向に生じる渦電流を抑制することができることからインダクタンス値を大きくすることができるとともに、インダクタンス部品からの発熱も抑制することができる。
With the above configuration, eddy currents generated in the thickness direction of the multilayer
更に、コイル11を平板状に形成することにより、より低背化のインダクタンス部品を実現することができるとともに、コイル11を多段にすることにより低背化しても十分にインダクタンス値の大きいインダクタンス部品を実現することができる。
Furthermore, by forming the
また、このコイル11は銅あるいは銀などを用いてめっきで形成することができ、コイル11の断面が四角形であることから高占積率を有する低背型のコイル11を得ることができる。
In addition, the
特に、このようなパターニング技術により微細な電極パターンを平面上に形成することができることから、実施の形態1の構成に比較してより低背型のインダクタンス部品を実現することができる。 In particular, since a fine electrode pattern can be formed on a plane by such a patterning technique, a low-profile inductance component can be realized as compared with the configuration of the first embodiment.
次に、図5を用いて本発明の実施の形態2における多層磁性体層22の構成について説明する。
Next, the configuration of the multilayer
図5において、積層体の基本的な構造は実施の形態1の多層磁性体層2とほぼ同様であり、特に異なっているところは抵抗層6と第二の金属磁性体層7とが更に積層して形成していることである。このように、抵抗層6と第二の金属磁性体層7の積層体を2層以上に積層した多層磁性体層22とすることにより、よりインダクタンス値を大きくすることができるとともに多層磁性体層22の総厚を一定としたときに磁性体層の積層数を多くすれば高周波特性に優れたインダクタンス部品とすることができる。
In FIG. 5, the basic structure of the laminated body is almost the same as that of the multilayer
更に、抵抗層6の下面に配置された第一の金属磁性体層5と第二の金属磁性体層7の表面のSの含有比を0.11質量%以下とすることにより、密着性に優れた多層磁性体層22を実現することができる。
Furthermore, by making the S content ratio of the surface of the first metal
また、抵抗層6の比抵抗を第一および第二の金属磁性体層5,7の比抵抗よりも大きくすることにより磁気特性に優れた多層磁性体層22を実現することができる。
Further, by making the specific resistance of the
また、本実施の形態2においても第一および第二の金属磁性体層5,7の主成分をFeまたはFe合金とすることで高飽和磁束密度と高透磁率を有する多層磁性体層22を得ることができる。
In the second embodiment, the main component of the first and second metal
また、多層磁性体層22の総厚みに対する抵抗層6の占める割合が高くなるとインダクタンス部品としてのインダクタンス値が小さくなることから、抵抗層6の厚みはより薄くすることが望ましい。
Moreover, since the inductance value as an inductance component decreases as the proportion of the
以上のように構成した本実施の形態2のインダクタンス部品について、以下にその製造方法を提供する。
About the inductance component of this
本実施の形態2におけるインダクタンス部品のうち、コイル11は次のような製造プロセスを経て製造することができる。まず、ポリイミドフィルムなどの基板上にコイル11の下段のコイルパターンになるようにレジスト膜を形成した後、この基板に銅あるいは銀などの高導電率を有する金属をめっきプロセスにより数10μmの厚みになるようにしてコイル11の下段のコイルパターンを形成する工程と、次にコイル11の下段のコイルパターンを形成したその上に再度レジスト膜を設け、スルホール電極15を形成する箇所にはエッチングなどにより孔加工をしておく。その後コイル11の上段のコイルパターンを形成するためのレジスト膜を形成し、このレジスト膜を形成した基板に前記めっきプロセスにより銅あるいは銀などの金属を数10μmの厚みになるように形成してコイル11の上段のコイルパターンを形成する。その後、上段のコイルパターンを被覆する工程を経ることによって図4に示すシート状のコイル11を製造することができる。
Of the inductance components in the second embodiment, the
次に、このようにして形成したシート状のコイル11に多層磁性体層22を形成するのであるが、この多層磁性体層22の基本的な製造工程は実施の形態1とほぼ同様であり、図2に示した多層磁性体層22の上に更に抵抗層6および第二の金属磁性体層7を同様のプロセスによって積層形成している。このような構成によって、高周波域における周波数特性を制御したり、渦電流損失を最小に抑制したりすることが可能なインダクタンス部品およびその製造方法を実現することができる。そして、抵抗層6の下面に配置される第二の金属磁性体層7の表面のSの含有比を0.11質量%以下とすることにより、密着性を高め信頼性に優れた多層磁性体層22を作製することができる。また、このような製造方法とすることによって大きなサイズの基材3を用いて製造することも可能となる。
Next, the multilayer
なお、前記積層体を基材3の両面に形成した多層磁性体層22についても同様に作製することができる。
In addition, the multilayer
以上のように、本実施の形態2のようなインダクタンス部品の構成とすることにより、実施の形態1で説明した作用に加えて高周波領域で動作させる場合でも渦電流による損失が少なく、大きなインダクタンス値を有するインダクタンス部品およびその製造方法を提供することができる。 As described above, with the configuration of the inductance component as in the second embodiment, in addition to the operation described in the first embodiment, even when operating in a high frequency region, there is little loss due to eddy current, and a large inductance value. It is possible to provide an inductance component having the above and a manufacturing method thereof.
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3におけるインダクタンス部品およびその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
(Embodiment 3)
Hereinafter, an inductance component and a manufacturing method thereof according to
図6は本発明の実施の形態3におけるインダクタンス部品の断面図である。
FIG. 6 is a cross-sectional view of an inductance component according to
図6において、コイル11の構成と形成方法は実施の形態2と同じであり、ここでの説明は省略する。ここで、実施の形態2の図4と異なっているところはコイル11の芯部にスルホール部16を設けていることである。
In FIG. 6, the configuration and forming method of the
更に、このスルホール部16の内壁には多層磁性体層23を設けており、その結果コイル11の上下面に分離して設けていた多層磁性体層23はスルホール部16の内壁に設けた多層磁性体層23を介して連結されることになる。
Further, a multilayer
このような構成とすることにより、磁気ギャップが無くなるとともに漏洩磁束もより少なくなり、更にインダクタンス値の大きなインダクタンス部品とすることができる。 With such a configuration, the magnetic gap is eliminated, the leakage magnetic flux is further reduced, and an inductance component having a larger inductance value can be obtained.
また、図6ではこのスルホール部16の隙間には絶縁層8を充填している磁性体で充填することも可能であり、より磁気特性の向上が期待できる。
In FIG. 6, the gap between the through-
更に、この多層磁性体層23の表面には絶縁層8を設けている。この絶縁層8はショートを防ぐために設けており、絶縁性を有する無機材料、有機材料およびこれらの複合物が好ましい。
Further, an insulating
また、この多層磁性体層23は図2または図5に示した構成と同じであり、めっきプロセスで形成することができることから生産性に優れたインダクタンス部品およびその製造方法を提供することができる。
The multilayer
例えば、スルホール部16の直径が1mm以下で、深さが0.1mm以上のスルホール部16にスパッタ、蒸着等で多層磁性体層23を形成することは困難であるが、めっきプロセスで形成することにより容易にスルホール部16の内壁に多層磁性体層23を形成することができる。
For example, it is difficult to form the multilayer
以上のように構成したインダクタンス部品について、以下にその製造方法を説明する。本実施の形態3におけるインダクタンス部品の製造方法は基本的な工程は実施の形態2とほぼ同様であり、異なっている内容についてのみ説明する。 A method for manufacturing the inductance component configured as described above will be described below. The basic method of manufacturing the inductance component according to the third embodiment is substantially the same as that of the second embodiment, and only the contents that are different will be described.
始めに、実施の形態2におけるシート状のコイル11を形成した後、コイル11の芯部にパンチャーあるいはレーザー加工などの方法により孔あけ加工によってスルホール部16を設けた後、コイル11の上下面に多層磁性体層23を設けるときに前記スルホール部16の内壁にも多層磁性体層23を設けることである。このスルホール部16の内壁に多層磁性体層23を形成することによって、コイル11の上下面と一体となる多層磁性体層23とすることができる。
First, after the sheet-
以上のように、本実施の形態3におけるインダクタンス部品およびその製造方法はより密着力に優れた小型低背型のインダクタンス部品を実現することができる。 As described above, the inductance component and the manufacturing method thereof according to the third embodiment can realize a small and low-profile inductance component with better adhesion.
以上のように、本発明にかかるインダクタンス部品およびその製造方法は、量産性に優れ、高周波領域で動作させる場合でも渦電流による損失が少なく、小型低背化しても十分なインダクタンスを得ることができ、特に各種電子機器の電源回路に用いられるインダクタ部品の用途に有用である。 As described above, the inductance component and the manufacturing method thereof according to the present invention are excellent in mass productivity, have little loss due to eddy currents even when operated in a high frequency region, and can obtain sufficient inductance even if the size and height are reduced. In particular, it is useful for applications of inductor components used in power supply circuits of various electronic devices.
1,11 コイル
2,22,23 多層磁性体層
3 基材
4 第一の金属層
5 第一の金属磁性体層
6 抵抗層
7 第二の金属磁性体層
8 絶縁層
10a 端子部
10b 端子部
12 コイル絶縁部
15 スルホール電極
16 スルホール部
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- 2004-12-10 JP JP2004357845A patent/JP2006165430A/en active Pending
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