JP2006164746A - 画像表示装置の製造方法 - Google Patents

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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

【課題】メタルバック層およびゲッタ材を確実に分断でき、蛍光面におけるソフトフラッシュ効果が最大限に発揮される画像表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】前面基板2上に所定パターンの遮光層5および蛍光体層6を形成し、さらにこの上にメタルバック層7を成膜し、メタルバック層の分断予定部位に所定の劣化促進剤を作用させて、分断予定部位のメタルバック層7aを選択的に劣化させ、メタルバック層の上にゲッタ材12を蒸着し、前面基板のゲッタ材蒸着面に対して対向電極30を所定の間隔で近接して対向配置し、対向電極とゲッタ材蒸着面との間に所定の電位差を印加し、静電クーロン力を作用させてゲッタ材およびメタルバック層を対向電極のほうに引き寄せ、遮光層5から分断予定部位のメタルバック層7aをゲッタ材12とともに同時に選択剥離する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、近接させた電子放出素子から蛍光面に電子を照射して画像を蛍光表示させる画像表示装置の製造方法に関する。
フィールドエミッションディスプレイ(FED)では、蛍光面を有する前面基板と電子放出素子を有する背面基板との間のギャップ(間隙)が、1〜数mm程度と極めて狭く、この狭い間隙に高電圧が印加され、強電界が形成されるため、長時間にわたって画像形成させると放電(真空アーク放電)が生じやすいという問題がある。このような異常放電が発生すると、局部的に大きな放電電流が瞬時に流れるため、カソード部の電子放出素子やアノード部の蛍光面が破壊されあるいは損傷を受けるおそれがある。
例えば特許文献1では、放電ダメージを緩和するために、アノード電極として機能するメタルバック層に間隙を設けるか又は絶縁部を設けることが提案されている。
また、高真空度の維持のためにメタルバック層上に被覆される導電性のゲッタ材においても、放電の発生をよりいっそう抑制して耐圧特性を改善する所謂ソフトフラッシュ効果を最大限に発揮させるために、例えば特許文献2のように、ゲッタ分断材を用いてゲッタ材を所定の分断パターンとすることが提案されている。
特開2003−242911号公報 特開2003−068237号公報
しかし、特許文献2の方法を用いてゲッタ材を分断すると、図5に示すように、ゲッタ分断材11の上に導電性のゲッタ材12が点在することになり、これらの点在するゲッタ材12を介して放電発生のおそれがあるので、電気的な耐圧特性としては乏しいものとなる。このため、メタルバック層分断部7bによるソフトフラッシュ効果が十分に発揮されないという問題があった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、メタルバック層およびゲッタ材を確実に分断でき、蛍光面におけるソフトフラッシュ効果が最大限に発揮される画像表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る画像表示装置の製造方法は、多数の電子放出素子が配列された背面基板と蛍光面をもつ前面基板とを対向配置させ、電子放出素子から蛍光面に電子を照射して画像を表示させる画像表示装置の製造方法において、(a)前記前面基板上に所定パターンの遮光層および蛍光体層を形成し、さらにこの上にメタルバック層を成膜し、(b)前記蛍光体層パターン間の前記遮光層の領域に相当する前記メタルバック層の分断予定部位に所定の劣化促進剤を作用させて、該分断予定部位のメタルバック層を選択的に劣化させ、(c)前記メタルバック層の上にゲッタ材を蒸着し、(d)前記前面基板のゲッタ材蒸着面に対して対向電極を所定の間隔で近接して対向配置し、前記対向電極と前記ゲッタ材蒸着面との間に所定の電位差を印加し、静電クーロン力を作用させて前記ゲッタ材および前記メタルバック層を前記対向電極のほうに引き寄せ、前記遮光層から前記分断予定部位のメタルバック層を前記ゲッタ材とともに同時に選択剥離することを特徴とする。
本発明では、分断予定部位のメタルバック層に劣化促進剤を作用させ、劣化促進剤の腐食作用によってメタルバック層を部分的に腐食させる。これにより当該部位のメタルバック層が脆化し、メタルバック層/遮光層間の相互密着力が低下するばかりでなく、周囲メタルバック層との結合力が低下して、下地の遮光層からメタルバック層が剥がれやすい状態となる。次いで、ゲッタ材蒸着後に、ゲッタ材蒸着面と対向電極とを対面させ、両者間に電位差を与えると、ゲッタ材を対向電極のほうへ引き寄せる静電クーロン力が生じ、この吸引力に抗しきれないでゲッタ材とともに脆化メタルバック層が下地層や周囲層から剥離し、基板を離脱して対向電極に吸着される。
なお、ゲッタ材は膜厚(例えば20〜30nm)が非常に小さいために、特に劣化処理をしない状態であっても、静電クーロン力が周囲との結合力に打ち勝ち、分断予定部位のゲッタ材を周囲ゲッタ材から容易に離脱させることができる。この場合に、ゲッタ材を適当な方法で選択的に劣化させておけば、さらに剥離しやすくなるのは勿論である。
これに対してメタルバック層は、下地の遮光層との相互密着力が大きいばかりでなく、膜厚(例えば120〜150nm)が大きいために、劣化促進剤を用いて密着力および結合力を積極的に低下させなければ、静電クーロン力のみでは剥離することができない。したがって、分断予定部位のメタルバック層を劣化促進剤により十分に劣化(脆化)させる必要がある。
劣化促進剤として、オルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸およびこれらの2種以上を混合した混合溶液を用いることが好ましく、このうち特にオルトリン酸またはメタリン酸を用いることが最も好ましい。これらのリン酸類溶液は金属アルミニウムからなるメタルバック層を急速に腐食させ、脆いリン酸アルミニウムを生成し、遮光層(例えば酸化マンガン)との密着力を大幅に低下させるか又は消失させる。
上記の劣化促進工程(b)において、所定パターンの開口部を有するマスクを前面基板上のメタルバック層成膜面に密着させ、マスク開口部を介して劣化促進剤を分断予定部位のメタルバック層に作用させることができる。このような湿式パターンエッチングは、一般には室温・大気圧下で行われるが、反応を促進させるために加温下(例えば30〜60℃)で実施してもよい。
また、上記の劣化促進工程(b)では、マスクを基板に密着させる手段として、マグネット方式の基板ホルダを用いることができる。すなわち、マスクを高透磁率の材料(例えば、Fe−Ni系合金:アンバー合金)でつくり、電磁コイルを有する基板ホルダで背面側(蛍光面の反対面)から基板を保持するとともに、基板ホルダの電磁力を利用して高透磁性マスクをメタルバック層成膜面に緊密に密着させることができる。このようにマスク密着性を高めることにより、劣化促進剤がマスク開口部に露出するメタルバック層のみと反応し、マスクとメタルバック層との間に浸入しなくなり、マスク開口パターンにしたがった高精度のパターンエッチングが可能になる。
上記の剥離工程(d)では、静電クーロン力を増大させるために、対向電極を基板のゲッタ材蒸着面にできるだけ近接して配置することが好ましい。十分な剥離効果を得るためには、対向電極/ゲッタ材蒸着面間の平均ギャップGを少なくとも0.5〜1mm(500〜1000μm)以下にすることが好ましい。しかし、ギャップGを小さくし過ぎると、剥離物が対向電極/ゲッタ材蒸着面間にブリッジして、静電クーロン力が失われるので、ギャップGを5μm(5000nm)より小さくしてはならない。なお、基板と対向電極との平行を保つために、基板ホルダおよび電極ホルダの両者は所定のアライメント機構によって相対位置合せされるようになっている。対向電極の表面は可能な限り平坦(例えば、中心線平均粗さRaで2μm以下)であることが好ましい。なお、所定のギャップ1mm以下を得られない場合は、対向電極/ゲッタ材蒸着面間の電位差を大きくすることで対応できる。
クーロン力Fは、下式(1)で与えられ、電荷の積q12に比例し、距離rの二乗に反比例する。なお、係数kは真空の誘電率ε0で与えられる定数である。
F=kq12/r2 …(1)
対向電極と基板(ゲッタ材蒸着面)との間に印加される電位差は、式(1)の電荷の積q12を決定するものであり、これを大きくすることによりクーロン力Fが増大する。一方、対向電極/ゲッタ材蒸着面間の平均ギャップGは、式(1)の距離rに対応しており、これを小さくすることによりクーロン力Fが増大する。クーロン力Fを十分に大きくすることにより、下地の遮光層からメタルバック層が剥離でき、かつ、分断予定部位の劣化メタルバック層を周囲のメタルバック層から分離でき、かつ、分断予定部位のゲッタ材を周囲のゲッタ材から分離できる。その結果、分断予定部位のメタルバック層とゲッタ材とが同時に剥離される。
分断予定部位は、平行な複数の分断ラインからなり、蛍光面の遮光パターン(またはメタルバック層の分断パターン)に部分的に対応するものとし、基板の長辺方向(X方向)に平行に延び出し、かつ相互間を等ピッチ間隔とすることができる。このような分断ラインに沿ってマスクの開口部分が対応するようにマスクを基板に密着させ、マスクを介して劣化促進剤を分断ライン上のメタルバック層に作用させると、分断予定部位のメタルバック層が腐食作用によって劣化する。
ここでは対向電極を平板として説明しているが、対向電極の他の構造として、板状体の電極を刃物上に並べた方式、あるいは誘電体を用いた方式など各種構造の対向電極を用いることができる。
本発明によれば、メタルバック層およびゲッタ材を確実に分断するので、ソフトフラッシュ効果が最大限に発揮され、放電の発生が確実に防止され、電子放出素子および蛍光面の損傷および劣化が有効に防止される。
特に、ゲッタカット後の処理は真空中で実施しなければならないため、機械的方法を採った場合に高い装置精度および安定稼動が必須条件となり、製造装置そのものが非常に高価なものとなるばかりでなく、保守点検コストが増大するが、本発明方法を採用すればこれらのコストダウンを実現させることができるという利点がある。
以下、添付の図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
先ず図1と図2を参照して本発明の画像表示装置の製造方法について説明する。
前面基板2となる所定サイズのガラス基板を洗浄・乾燥する。基板2の清浄化された面上にフォトリソグラフィ法またはスクリーン印刷法により所定パターンのRGB三色蛍光体層6を形成する(工程S1)。次いで、フォトリソグラフィ法またはスクリーン印刷法により所定パターンの遮光層5を形成する(工程S2)。遮光層5は例えば酸化マンガンや酸化クロムを主成分とするブラックマトリックスからなるものである。なお、遮光層5と蛍光体層6とは異なる領域に互いに補完しあうようにマトリックス状またはストライプ状にパターン形成されるが、両者の境界部においては多少の重なり合いがあってもよいものとする。
平坦化処理用の樹脂フィルムを遮光層5および蛍光体層6の表面に貼り付け、これを成膜チャンバ内に搬入し、金属アルミニウムを蒸着して、遮光層5および蛍光体層6の全面を覆う所定膜厚(例えば120〜150nm)のメタルバック層7を成膜する(工程S3)。これにより図1の(a)に示すように、ほぼ平坦なメタルバック層7が形成される。なお、樹脂フィルムはその後の焼成処理により焼失させる。
メタルバック成膜後、搬送ロボットにより基板2を成膜チャンバから取り出し、劣化処理チャンバに搬送し、シャッタを開けてチャンバ内に装入し、メタルバック層7を選択的に劣化促進処理する(工程S4)。劣化処理チャンバは、マスク20、マスク密着手段としての吸着用マグネットホルダ、劣化促進剤供給機構および真空排気口と基板搬入口を備えている。劣化促進剤供給機構は、薬剤供給源に連通する多孔ノズルを有し、マグネットホルダで保持された基板2のメタルバック層形成面にマスク20を介して劣化促進剤としてオルトリン酸を供給するようになっている。搬送ロボットのアームを伸長させ、基板2をマスク20と基板ホルダとの中間に位置させると、マグネットの電磁コイルに通電し、マスク20をマグネットのほうへ引き寄せて吸着する。これにより基板2は基板ホルダとマスク20との間に挟まれ、基板ホルダ/マスク間に作用する磁力によってマスク20がメタルバック層成膜面にしっかりと密着される。このときマスク20の開口部21が、図1の(b)に示すように、分断予定部位のMB劣化部7aに対応するところに位置合わせされる。
吸着用マグネットホルダには高透磁率の巻線導体を有する電磁石を用いる。マグネットの本体は、基板2よりも一回り大きい矩形状の平坦面を有し、複数のロッドを介して油圧シリンダ又はエアシリンダによって昇降可能に支持されている。マスク20は、全体として基板2に対応する形状とサイズの矩形状をなすアッセンブリであり、チャンバ内の定位置に設けられた載置台上に保持されている。
マスク20について説明する。
マスク20は、所定パターンの開口部21を有するマスクエレメントおよびテンションホルダ(マスキング治具)を組み合わせたアッセンブリ部品である。テンションホルダは、マスクエレメントの両端を把持し、間隔調整ボルトを用いて相互間隔を調整することにより、マスクエレメントに対して所定の張力をそれぞれ印加するものである。このテンションホルダによってマスクエレメントは分断方向に沿って直線性と平坦性が保たれるようになっている。マスクエレメントには例えばアンバー合金や超アンバー合金の薄板を用いる。テンションホルダには例えばステンレス鋼を用いる。
基板2をマグネットホルダで保持するとともに、マスク20をマグネットホルダの磁力で引き寄せ、図1の(b)に示すようにメタルバック層形成面にマスク20を密着させ、ノズルから所定量のオルトリン酸を供給すると、マスク開口部21に露出するメタルバック層7のみがオルトリン酸を反応して腐食される。腐食されたメタルバック層7aは、リン酸アルミニウムからなる脆い劣化部を形成する。このメタルバック劣化部7aは、下地遮光層5との間の密着力が大幅に低下するか又は密着力を失うとともに、腐食されない周囲のメタルバック健全部との間の結合力が大幅に低下したものとなる。なお、メタルバック層7の腐食反応を促進させるために基板2または劣化促進剤のいずれか一方または両方を30〜60℃の温度域に加温するようにしてもよい。このようにマスク密着性を高めることにより、劣化促進剤がマスク開口部に露出するメタルバック層のみと反応し、マスクとメタルバック層との間に浸入しなくなり、マスク開口パターンにしたがった高精度のパターンエッチングが可能になる。
次いで、搬送ロボットにより基板2を劣化処理チャンバから蒸着チャンバに搬送し、メタルバック層形成面が上を向くように載置台上に基板2を載置する。蒸着チャンバは、ゲッタ材の蒸発源、防着板、真空排気口、基板搬入口を備えている。蒸発源には基板2のメタルバック層7上に蒸着させるゲッタ材としてTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,W,Baから選ばれる金属、またはこれらの金属の少なくとも一種を主成分とする合金が収容され、ヒータ加熱によってゲッタ材が連続的又は間欠的に蒸発されるようになっている。この蒸着チャンバ内では、チャンバ内圧が10-4Pa〜10-6Pa程度になるまで真空引きし、350℃〜450℃の温度で基板2を真空ベーキングする(工程S5)。真空ベーキング後、蒸発源からゲッタ材を蒸発させ、図1の(c)に示すように、メタルバック層7の全面を覆うように所定膜厚(例えば20nm)にゲッタ材12を真空蒸着する(工程S6)。
次いで、蒸着チャンバ内を真空排気し、アライメント機構によって対向電極30を基板2のゲッタ材形成面に近接して平行に配置する。対向電極30は、直流電源31に接続され、例えば数kV〜50kVの電圧が印加されるようになっている。また、対向電極30は、基板2の全面を覆うサイズであり、その表面は例えば中心線平均粗さRaで2μm以下に鏡面仕上げされている。十分な剥離効果を得るためには、対向電極/ゲッタ材蒸着面間の平均ギャップGを少なくとも0.5〜1mm(500〜1000μm)以下とし、数kV〜50kVの電圧を印加する。しかし、ギャップGを小さくし過ぎると、剥離物13が対向電極30とゲッタ材蒸着面との間にブリッジして、静電クーロン力が失われてしまうので、ギャップGを5μm(5000nm)より小さくしてはならない。なお、基板と対向電極との平行を保つために、基板ホルダおよび電極ホルダの両者はアライメント機構によって相対位置合せされている。電極30に所定の電圧を印加すると、両者間に静電クーロン力が生じ、この静電クーロン力がMB劣化部7a/下地遮光層5間の密着力および周囲MBとの結合力に打ち勝ち、図1の(d)に示すように、MB劣化部7aとゲッタ材12とが同時に剥離される(工程S7)。なお、ゲッタ材12は膜厚が非常に薄いためほとんど強度を有しないものであり、容易に破断して周囲ゲッタ材12から離脱する。
搬送ロボットにより前面基板2を蒸着チャンバから封着チャンバに搬送し、前面基板2の周縁部に封着材を塗布し、背面基板3との間に金属枠を挿入して組立て、前面基板2と背面基板3とを封着し、真空パネル4とする(工程S8)。
このようにして製造されたFEDにおいては前面基板2と背面基板1との間隙が極めて狭いため、両基板間で放電(絶縁破壊)が起こりやすいが、本実施形態で形成されたFEDでは、メタルバック層7およびゲッタ層12が確実に分断されるので、放電が発生した場合の放電電流のピーク値が抑えられ、エネルギーの瞬間的な集中が回避される。このため、放電エネルギーの最大値が低減される結果、電子放出素子や蛍光面の破壊・損傷や劣化が防止される。
次に図3と図4を参照して本実施形態に共通のFEDの構造を説明する。FEDは、それぞれ矩形状のガラスからなる前面基板2と背面基板1を有し、両基板1,2は1〜2mmの間隔をおいて対向配置されている。これら前面基板2と背面基板1は、矩形枠状の側壁3を介して周縁部同士が接合させ、内部が高真空に維持された偏平な矩形状の真空外囲器4を構成している。
前面基板2の内面には蛍光面9が形成されている。この蛍光面9は赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に発光する蛍光体層6とマトリックス状の遮光層とで構成されている。蛍光面6上には、アノード電極として機能するとともに蛍光体層6の光を反射する光反射膜として機能するメタルバック層7が形成されている。表示動作時、メタルバック層7には図示しない回路により所定のアノード電圧が印加されるようになっている。
背面基板1の内面上には、蛍光体層6とメタルバック層7を励起するための電子ビームを放出する多数の電子放出素子8が設けられている。これらの電子放出素子8は、画素ごとに対応して複数列および複数行に配列されている。電子放出素子8マトリックス状に配設された図示しない配線により駆動されるようになっている。また、背面基板1と前面基板2との間には、これら基板1,2に作用する大気圧に耐えられるようにするために補強として、板状または柱状の多数のスペーサ10が設けられている。
蛍光面9にはメタルバック層7を介してアノード電圧が印加され、電子放出素子8から放出された電子ビームはアノード電圧により加速されて蛍光面9に衝突する。これにより対応する蛍光体層6が発光し、画像が表示される。
(a)〜(d)は本発明の実施形態に係る画像表示装置の製造方法を示す工程断面図。 本発明の実施形態に係る画像表示装置の製造方法を示すフローチャート。 画像表示装置(FED)の概要を示す斜視図。 図3の画像表示装置(FED)をC−C線のところで切断した断面図。 従来の画像表示装置の製造方法を説明するための断面図。
符号の説明
1…背面基板(RP)、2…前面基板(FP)、3…側壁、4…真空外囲器、
5…遮光層(BM)、6…蛍光体層(SC)、
7…メタルバック層(MB)、
7a…MB劣化部、
7b…MB分断部(ケミカルカット)、
8…電子放出素子、9…蛍光面、10…スペーサ、
11…ゲッタ分断材、
12…ゲッタ材、
13…剥離されたメタルバックとゲッタ材(除去物)、
14…剥離部(分断部)、
20…マスク、21…開口部、
30…対向電極、31…電源。

Claims (3)

  1. 多数の電子放出素子が配列された背面基板と蛍光面をもつ前面基板とを対向配置させ、電子放出素子から蛍光面に電子を照射して画像を表示させる画像表示装置の製造方法において、
    (a)前記前面基板上に所定パターンの遮光層および蛍光体層を形成し、さらにこの上にメタルバック層を成膜し、
    (b)前記蛍光体層パターン間の前記遮光層の領域に相当する前記メタルバック層の分断予定部位に所定の劣化促進剤を作用させて、該分断予定部位のメタルバック層を選択的に劣化させ、
    (c)前記メタルバック層の上にゲッタ材を蒸着し、
    (d)前記前面基板のゲッタ材蒸着面に対して対向電極を所定の間隔で近接して対向配置し、前記対向電極と前記ゲッタ材蒸着面との間に所定の電位差を印加し、静電クーロン力を作用させて前記ゲッタ材および前記メタルバック層を前記対向電極のほうに引き寄せ、前記遮光層から前記分断予定部位のメタルバック層を前記ゲッタ材とともに同時に選択剥離することを特徴とする画像表示装置の製造方法。
  2. 前記工程(b)において、劣化促進剤としてリン酸溶液を用いることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置の製造方法。
  3. 前記工程(b)において、所定パターンの開口部を有するマスクを前記前面基板上のメタルバック層成膜面に密着させ、前記マスク開口部を介して前記劣化促進剤を前記分断予定部位のメタルバック層に作用させることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項記載の画像表示装置の製造方法。
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