ハードディスク装置はDVDのような光ディスクに比べると非常に大きな記録容量を確保しているため、録画装置に内蔵されてハードディスク装置に放送された番組などを多量に記録保存ができる。その結果、ユーザが意識しない間に多量のデータがハードディスク装置に記録されていると云う事態が生じる。このような場合、ハードディスク装置に記録された多量のデータの中から、ユーザが本当に保存したいデータだけをDVDのような光ディスクへダビングすることになるが、一般に、ハードディスク装置からDVDへのダビングは時間がかかり、また、ダビング中はハードディスク装置及びDVDの使用が制限されるため、録画装置をユーザが自由に使えなくなると云う問題がある。
上述した問題に対してダビングの日時を指定してダビング予約を行えるようにした録画装置も存在するが、このような録画装置ではダビングの日時指定等の入力が必須なので、ユーザは先々の事情を考慮してダビングの日時を決定する必要があると共に、所要の入力操作を強いられ、依然としてダビング処理に係るユーザの操作負担の低減は十分でない。
一方、近時、デジタルハイビジョン放送が開始されたが、デジタルハイビジョン放送の番組を放送された状態の画質及び音質で記録すると、記録した番組のデータ量はアナログ放送の同時間の番組に比べて非常に大きくなる。そのため、デジタルハイビジョン放送の番組をダビングする場合、上述した各問題は一層顕著になる。
また、昨今は片面単層の最大記録容量が27GB(Giga byte:ギガバイト)であるブルーレイディスク(Blu-ray Disc:登録商標)及び片面単層の記録容量が15GBであるHD DVD(High Definition DVD、以下、HDDVDと称す)のような従来のDVDよりも遙かに高密度仕様の光ディスクが登場しており、このような高密度仕様の光ディスクに適したダビング形態及びダビング処理が今後重要になると想定される。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、記録媒体間でのダビング、外部装置とのダビングに対してダビング予約を行った場合、装置の状況に応じて自動的にダビングを開始してユーザのダビングに係る操作負担の低減を図ったダビング装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、ダビング対象のデータの種類、ダビング先の記録媒体の種類等を考慮して最適なダビング処理を行えるようにしたダビング装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、データの保存に最適な着脱タイプの複数の記録媒体、及び高密度の仕様の着脱タイプの記録媒体に対して効率的なダビング処理を実行できるようにしたダビング装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係るダビング装置は、一の記録媒体に対してデータの読み出し処理を行う一のデータ処理部、及び他の記録媒体に対してデータの書き込み処理を行う他のデータ処理部を備え、一の記録媒体に記録してあるデータを他の記録媒体へダビングできるようにしてあるダビング装置において、一の記録媒体に記録してあるデータをダビングするダビング予約を受け付ける予約受付手段と、該予約受付手段がダビング予約を受け付けた場合、前記一のデータ処理部及び他のデータ処理部が処理中であるか否かを検出する検出手段と、該検出手段により処理中でないことが検出された場合、一の記録媒体から他の記録媒体へデータをダビングするように前記一のデータ処理部の読み出し処理及び他のデータ処理部の書き込み処理を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、ダビングの予約を受け付けた場合、ダビング元となる一の記録媒体よりデータの読み出し処理を行う一のデータ処理部、及びダビング先となる他の記録媒体へ書き込み処理を行う他のデータ処理部がそれぞれ処理中であるか否かを検出し、処理中でない場合にダビングを行うので、ダビングに必要な処理部分が未使用であれば自動的にダビングが行われる。よって、ユーザは日時を指定しないで単にダビングを指示する旨の予約さえ装置に入れておけば、就寝中、外出中と云うようにユーザが装置を使用していない間にダビングが実行され、ユーザのダビング処理に係る負担を低減できる。なお、ダビングとは、一の記録媒体に記録してあるデータを他の記録媒体へコピーすること、一の記録媒体に記録してあるデータの他の記録媒体へ移動(ムーブ)することの一方又は両方の意味が含まれるものとする(以下、同様)。
本発明に係るダビング装置は、一の記録媒体に対してデータの読み出し処理を行う一のデータ処理部、及び他の記録媒体に対してデータの書き込み処理を行う他のデータ処理部を備え、一の記録媒体に記録してあるデータを他の記録媒体へダビングできるようにしてあるダビング装置において、番組の放送時間帯を規定した電子番組表を取得する取得手段と、該取得手段が取得する電子番組表に基づいて放送が休止される時間帯を特定する特定手段と、一の記録媒体に記録してあるデータをダビングするダビング予約を受け付ける予約受付手段と、該予約受付手段がダビング予約を受け付けた場合、前記特定手段が特定した時間帯に一の記録媒体から他の記録媒体へデータをダビングするように前記一のデータ処理部の読み出し処理及び他のデータ処理部の書き込み処理を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、ダビングの予約を受け付けた場合、電子番組表に基づき特定した放送の休止時間帯にダビング処理を行うので、装置の作動に影響を与えることなく自動的にダビング処理を実行してユーザのダビング処理に係る負担の低減を図れる。即ち、放送の休止時間帯は放送番組の録画を行うことはできないので、このような時間帯を利用して自動的にダビング処理を行うことで、装置の空き時間を有効に利用した効率的なダビング処理を実現できる。また、放送される番組の中にプロ野球のようなスポーツ番組が存在する場合は、スポーツの試合が延長されることにより、後の番組の放送時間が変更されることがあるが、本発明では随時送信されてくる電子番組表に基づき放送休止の時間帯を特定するので、予定されていた番組の放送時間が変更になっても、確実に放送休止の時間帯にダビングを行える。
本発明に係るダビング装置は、一の記録媒体に対してデータの読み出し処理を行う一のデータ処理部、及び他の記録媒体に対してデータの書き込み処理を行う他のデータ処理部を備え、一の記録媒体に記録してあるデータを他の記録媒体へダビングできるようにしてあるダビング装置において、データを記録する時間帯を規定した記録予約を受け付ける記録予約受付手段と、該記録予約受付手段が受け付けた記録予約に基づいて記録予約が入っていない時間帯を特定する時間特定手段と、一の記録媒体に記録してあるデータをダビングするダビング予約を受け付ける予約受付手段と、該予約受付手段がダビング予約を受け付けた場合、前記時間特定手段が特定した時間帯に一の記録媒体から他の記録媒体へデータをダビングするように前記一のデータ処理部の読み出し処理及び他のデータ処理部の書き込み処理を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、ダビングの予約を受け付けた場合、記録予約(録画予約)に関係しない時間帯にダビング処理を行うので、装置の録画予約に影響を与えることなく自動的にダビング処理を実行してユーザのダビング処理に係る負担低減を図れる。即ち、録画予約が入っていない時間帯は一般に、装置の記録媒体に対するデータの読み書きの機能は使用されていない状態になるので、このような時間帯を利用して自動的にダビング処理を行うことにより、ユーザがダビング処理を行う時期を意識することなくデータのダビングを完了できる。
本発明に係るダビング装置は、一の記録媒体に対してデータの読み出し処理を行う一のデータ処理部、及び他の記録媒体に対してデータの書き込み処理を行う他のデータ処理部を備え、一の記録媒体に記録してあるデータを他の記録媒体へダビングできるようにしてあるダビング装置において、一の記録媒体に記録してあるデータをダビングするダビング予約を受け付ける予約受付手段と、電源の入り切りの操作を受け付ける操作受付部と、前記予約受付手段がダビング予約を受け付けた場合にて前記操作受付部が電源切りの操作を受け付けたとき、一の記録媒体から他の記録媒体へデータをダビングするように前記一のデータ処理部の読み出し処理及び他のデータ処理部の書き込み処理を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、電源切りの操作がユーザにより行われると、ユーザは装置を使用する意思が無いと判断できるので、ダビングの予約を受け付けているときは、この間にダビング処理を自動で行うことにより、ユーザがデータのダビングに対して特別な意識を持たなくてもダビングが終了し、ユーザのダビングに係る処理負担を大幅に低減できるようになる。
本発明に係るダビング装置は、ダビング中に前記操作受付部が電源入りの操作を受け付けたとき、前記制御手段は前記一のデータ処理部及び他のデータ処理部の処理を停止させる制御を行うことを特徴とする。
本発明にあっては、ダビング中に電源入りの操作が行われた場合、装置の使用が開始されると判断してダビング処理を一旦停止するので、ダビング処理がユーザの装置使用を妨げることもない。なお、ダビング中に電源入りの操作が行われることは、装置を複数人で使用するときなどに、ダビング予約を入れた者以外の第3者によりなされることが想定される。また、ダビング処理を停止した場合は、ダビングを行った箇所を記憶させておき、電源切りの操作が行われてから、ダビングを再開する制御を行うことが好ましい。
本発明に係るダビング装置は、一の記録媒体はハードディスク装置であり、放送されるコンテンツデータを受信する受信部を備え、前記一のデータ処理部は、前記受信部が受信したコンテンツデータを前記ハードディスク装置へ書き込む処理を行う手段を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、放送される番組をハードディスク装置へ一旦記録するようにしてあるので、放送される番組を保存するか否かを気にすることなく多量にハードディスク装置へ残すことが可能になり、ダビング対象となるデータを多く確保できる。
本発明に係るダビング装置は、前記受信部は、デジタル放送に係るコンテンツデータを受信する手段を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、デジタル放送を受信できるようにしてあるので、ダビング対象のデータとして高画質及び高音質であるデジタルハイビジョン放送の番組のコンテンツデータを確保できる。また、このようなコンテンツデータはデータ量も大きいが、本発明では、着脱タイプの記録媒体に比べて大容量であるハードディスク装置へ一旦記録するので、支障無くデジタル放送の番組を保存できる。
本発明に係るダビング装置は、ダビング中に一の記録媒体に記録してあるダビング対象のデータの未ダビング量を検出する未ダビング量検出手段と、ダビング中に他の記録媒体の空き容量を検出する空き容量検出手段と、前記未ダビング量検出手段が検出した未ダビング量及び前記空き容量検出手段が検出した空き容量の大小を判断する判断手段と、該判断手段により未ダビング量が空き容量に比べて大きいと判断された場合、未ダビング量が減少するように未ダビング分のデータの変換処理を行う変換処理手段とを備え、前記制御手段は、前記変換処理手段が変換処理を行ったデータを他の記録媒体に書き込ませる制御を行うことを特徴とする。
本発明にあっては、ダビング処理の途中にデータの未ダビング量とダビング先の記録媒体の空き容量を比較し、未ダビング量が空き容量に比べて大きい場合は、未ダビング分のデータをデータ量が減少するように変換するので、不測の事態によりダビング先の記録媒体の空き容量がダビング開始時より減少しても、一つの記録媒体へダビングするデータを収めることができる。なお、記録媒体の空き容量が当初より減少する場合としては、ダビング予約を行ったユーザ又は他のユーザによりダビング処理が一旦停止され、割り込んだようにダビング先の記録媒体へ別のデータが新たに書き込まれるとき等が想定される。
本発明に係るダビング装置は、一の記録媒体に記録してあるダビング対象のデータのデータ量を検出するデータ量検出手段と、他の記録媒体の空き容量を検出する空き容量検出手段と、前記データ量検出手段が検出したデータ量及び前記空き容量検出手段が検出した空き容量の大小を判断する判断手段と、該判断手段によりデータ量が空き容量に比べて大きいと判断された場合、ダビング対象のデータのデータ量が減少するようにデータの変換処理を行う変換処理手段とを備え、前記制御手段は、前記変換処理手段が変換処理を行ったデータを他の記録媒体に書き込ませる制御を行うことを特徴とする。
本発明にあっては、ダビング対象となるデータのデータ量とダビング先の記録媒体の空き容量を比較し、データ量が空き容量に比べて大きい場合は、データ量が減少するようにデータの変換を行うので、確実に他の記録媒体にデータが収まるようにダビングを行える。なお、データ量が減少するようにデータの変換を行う処理内容としては、ダビング対象のデータがデジタルハイビジョン放送の番組である場合はダウンコンバートすること、その他の種類のデータでは所要の圧縮処理をすること等が該当する。
本発明に係るダビング装置は、一の記録媒体に記録してあるダビング対象のデータのデータ量を検出するデータ量検出手段と、他の記録媒体の空き容量を検出する空き容量検出手段と、前記データ量検出手段が検出したデータ量及び前記空き容量検出手段が検出した空き容量の大小を判断する判断手段と、該判断手段によりデータ量が空き容量に比べて大きいと判断された場合、ダビングが行えない旨を出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、ダビング対象となるデータのデータ量とダビング先の記録媒体の空き容量を比較し、データ量が空き容量に比べて大きい場合は、ダビングが行えない旨を出力するので、記録媒体の空き容量不足でダビングが不完全になることを未然に防止できる。なお、ダビングが行えない旨の出力はダビング予約を受け付けた際に行うことが、その旨をユーザに確実に伝える点で好適である。また、出力の仕方としては装置に設けた警告灯の点灯又は点滅、装置に設けた表示パネル等での表示、警告音の出力、装置に接続されるモニタ装置でのOSD(On Screen Display)処理等が該当する。
本発明に係るダビング装置は、前記他のデータ処理部は、複数の他の記録媒体にデータが書き込めるようにしてあり、複数の他の記録媒体の中の第1記録媒体に対して書き込み処理を行う第1処理部及び複数の他の記録媒体の中の第2記録媒体に対して書き込み処理を行う第2処理部を備え、ダビング先として第1記録媒体又は第2記録媒体の指定を受け付ける指定受付手段を備え、該指定受付手段が指定を受け付けた場合、指定に係る第1記録媒体又は第2記録媒体へデータをダビングするように、前記制御手段は前記第1処理部又は第2処理部の書き込み処理の制御を行うことを特徴とする。
本発明にあっては、他のデータ処理部は第1処理部及び第2処理部を備え、各処理部で書き込み処理を行う第1記録媒体又は第2記録媒体のいずれかをダビング先として指定可能になっているので、ユーザは希望するダビング先へダビング元となる一の記録媒体に記録されたデータをダビングできる。なお、第1記録媒体と第2記録媒体とは同種の記録媒体を適用できるように装置設計を行うこと、相異する種類の記録媒体を適用できるように装置設計を行うことの両方が想定でき、装置の仕様に応じて第1記録媒体及び第2記録媒体の種類を設定することが考えられる。
本発明に係るダビング装置は、前記他のデータ処理部は、複数の他の記録媒体にデータが書き込めるようにしてあり、複数の他の記録媒体の中の第1記録媒体に対して書き込み処理を行う第1処理部及び複数の他の記録媒体の中の第2記録媒体に対して書き込み処理を行う第2処理部を備え、第1記録媒体を受け入れる第1受入部と、該第1受入部に第1記録媒体が受け入れてあるか否かを検出する第1記録媒体検出手段と、第2記録媒体を受け入れる第2受入部と、該第2受入部に第2記録媒体が受け入れてあるか否かを検出する第2記録媒体検出手段とを備え、前記第1記録媒体検出手段又は第2記録媒体検出手段のいずれか一方で第1記録媒体又は第2記録媒体の受け入れが検出された場合、検出された第1記録媒体又は第2記録媒体へデータをダビングするように、前記制御手段は前記第1処理部又は第2処理部の書き込み処理の制御を行うことを特徴とする。
本発明にあっては、着脱タイプの第1記録媒体が第1受入部に受け入れてあるか否かを検出すると共に、着脱タイプの第2記録媒体が第2受入部に受け入れてあるか否かを検出して、第1記録媒体又は第2記録媒体のいずれか一方が装置に受け入れられた場合、受け入れられた方へ自動的にダビング先を決定するので、記録媒体の入れ忘れによりダビングが開始できなくなる事態を未然に防止できる。
本発明に係るダビング装置は、前記他のデータ処理部は、複数の他の記録媒体にデータが書き込めるようにしてあり、複数の他の記録媒体の中の第1記録媒体に対して書き込み処理を行う第1処理部及び複数の他の記録媒体の中の第2記録媒体に対して書き込み処理を行う第2処理部を備え、一の記録媒体に記録してあるダビング対象のデータのデータ量を検出するデータ量検出手段と、第1記録媒体の空き容量を検出する第1空き容量検出手段と、第2記録媒体の空き容量を検出する第2空き容量検出手段と、前記データ量検出手段が検出したデータ量、並びに前記第1空き容量検出手段が検出した空き容量及び第2空き容量検出手段が検出した空き容量の比較に基づきダビング先として第1記録媒体又は第2記録媒体を決定する決定手段とを備え、該決定手段が決定した第1記録媒体又は第2記録媒体へデータをダビングするように、前記制御手段は前記第1処理部又は第2処理部の書き込み処理の制御を行うことを特徴とする。
本発明にあっては、ダビング対象のデータのデータ量と、第1記録媒体の空き容量及び第2記録媒体の空き容量との比較をそれぞれ行い、比較の結果に応じてダビング先を決定するので、ダビング先が二つある場合における空き容量不足によるダビングの失敗を確実に防止して、第1記録媒体又は第2記録媒体のいずれかにデータをダビングできるようになる。
本発明に係るダビング装置は、前記他のデータ処理部は、複数の他の記録媒体にデータが書き込めるようにしてあり、複数の他の記録媒体の中の第1記録媒体に対して書き込み処理を行う第1処理部及び複数の他の記録媒体の中の第2記録媒体に対して書き込み処理を行う第2処理部を備え、一の記録媒体に記録してあるダビング対象のデータの種類を検出する種類検出手段と、該種類検出手段が検出した種類に応じてダビング先として第1記録媒体又は第2記録媒体を決定する決定手段とを備え、該決定手段が決定した第1記録媒体又は第2記録媒体へデータをダビングするように、前記制御手段は前記第1処理部又は第2処理部の書き込み処理の制御を行うことを特徴とする。
本発明にあっては、ダビング対象のデータの種類に応じてダビング先を決定するので、ダビング対象のデータ種類に合わせた適切なダビング処理を確保できる。例えば、第1記録媒体がブルーレイディスクのような大容量を確保した光ディスクであり、第2記録媒体がDVD程度の記録容量を有する光ディスクである場合、ダビング対象のデータがデジタルハイビジョン放送の番組であれば大容量の光ディスクをダビング先に決定し、ダビング対象のデータがアナログ放送の番組であればDVD程度の記録容量の光ディスクをダビング先に決定する処理を行う。このようにすることで、ダビング対象のデータの品質を維持してダビングを行えるようになる。
本発明に係るダビング装置は、前記他のデータ処理部は、複数の他の記録媒体にデータが書き込めるようにしてあり、複数の他の記録媒体の中の第1記録媒体に対して書き込み処理を行う第1処理部及び複数の他の記録媒体の中の第2記録媒体に対して書き込み処理を行う第2処理部を備え、前記制御手段は、第1記録媒体へデータをダビングするように前記第1処理部の書き込み処理を制御する手段と、ダビングの進行に応じてダビング先を第2記録媒体へ切り替えるように前記第1処理部及び第2処理部の処理に対する制御を行う手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、ダビング先を第1記録媒体から第2記録媒体へと切り替えることが可能であるため、ダビング対象のデータのデータ量が非常に大きい場合でも二つの記録媒体への書き込み処理を連携させてスムーズにデータをダビングできるようになる。
本発明に係るダビング装置は、ダビング先が第2記録媒体へ切り替えられた場合、ダビング対象のデータのデータ量が減少するようにデータの変換処理を行うデータ変換処理手段を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、ダビング先を第2記録媒体へ切り替えた場合に、データ量が減少するようにデータの変換処理を行うので、デジタルハイビジョン放送の長時間番組のデータをダビングする場合でも確実に二つの記録媒体を用いてダビングできるようになる。
本発明に係るダビング装置は、第1記録媒体は、片面の記録容量が8.6ギガバイト以上の光ディスクであり、第2記録媒体は、光ディスクであり、第1記録媒体を載置する第1トレイと、第2記録媒体を載置する第2トレイとを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、片面の記録容量が8.6ギガバイト以上の光ディスクを載置する第1トレイと、別の光ディスクを載置する第2トレイを備えるので、ダビングする際に二つの光ディスクを適用できるようになり、様々なダビング形態に対応可能となる。なお、第1トレイに載置する光ディスクとしては、ブルーレイディスク、HD DVD等が該当し、第2トレイに載置する光ディスクとしては、ブルーレイディスク、HD DVD等に加えて、DVD−/+R、DVD−/+RW、DVD−RAM等の各種DVDが該当する。
本発明に係るダビング装置は、記録媒体に記録してあるデータの読み出し処理を行うデータ処理部及び読み出されたデータを外部へ出力する処理を行う出力処理部を備えるダビング装置において、記録媒体に記録してあるデータを外部へ出力する出力予約を受け付ける出力予約受付手段と、該出力予約受付手段が出力予約を受け付けた場合、前記データ処理部及び出力処理部が処理中であるか否かを検出する検出手段と、該検出手段により処理中でないことが検出された場合、データを外部へ出力するように前記データ処理部の読み出し処理及び出力処理部の処理を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、データの出力予約を受け付けた場合、出力元でのデータの読み出し処理を行うデータ処理部、及びデータの出力処理を行う出力処理部が処理中であるか否かを検出し、処理中でない場合は読み出したデータの外部への出力処理を行うので、外部機器とのダビングに必要な処理部分が未使用であれば自動的に外部機器との間でダビングが行われる。よって、ユーザはデータ出力の予約さえ行っておけば、就寝中、外出中などのユーザが装置を使用していない間に外部機器へデータのダビングが行われ、ユーザのダビング処理の負担を低減できる。なお、この場合、ダビング装置に接続される外部機器はデータを書き込める状態にしておく必要がある。
本発明に係るダビング装置は、記録媒体に記録してあるデータの読み出し処理を行うデータ処理部及び読み出されたデータを外部へ出力する処理を行う出力処理部を備えるダビング装置において、番組の放送時間帯を規定した電子番組表を取得する取得手段と、該取得手段が取得する電子番組表に基づいて放送が休止される時間帯を特定する特定手段と、記録媒体に記録してあるデータを外部へ出力する出力予約を受け付ける出力予約受付手段と、該出力予約受付手段が出力予約を受け付けた場合、前記特定手段が特定した時間帯にデータを外部へ出力するように前記データ処理部の読み出し処理及び出力処理部の処理を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、データの出力予約を受け付けた場合、電子番組表に基づき特定した放送の休止時間帯にデータの出力処理を行うので、装置の作動に影響を与えることなく自動的に外部機器へデータのダビング処理を実行してユーザのダビング処理に係る負担低減を図れる。
本発明に係るダビング装置は、記録媒体に記録してあるデータの読み出し処理を行うデータ処理部及び読み出されたデータを外部へ出力する処理を行う出力処理部を備えるダビング装置において、データを記録する時間帯を規定した記録予約を受け付ける記録予約受付手段と、該記録予約受付手段が受け付けた記録予約に基づいて記録予約が入っていない時間帯を特定する時間特定手段と、記録媒体に記録してあるデータを外部へ出力する出力予約を受け付ける出力予約受付手段と、該出力予約受付手段が出力予約を受け付けた場合、前記時間特定手段が特定した時間帯にデータを外部へ出力するように前記データ処理部の読み出し処理及び出力処理部の処理を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、データの出力予約を受け付けた場合、記録予約(録画予約)に関係しない時間帯に外部機器との間でダビング処理を行うので、装置の録画予約に係る作動に影響を与えることなく自動的に外部機器へデータのダビング処理を実行してユーザのダビング処理に係る負担低減を図ることができる。
本発明に係るダビング装置は、記録媒体に記録してあるデータの読み出し処理を行うデータ処理部及び読み出されたデータを外部へ出力する処理を行う出力処理部を備えるダビング装置において、記録媒体に記録してあるデータを外部へ出力する出力予約を受け付ける出力予約受付手段と、電源の入り切りの操作を受け付ける操作受付部と、前記出力予約受付手段が出力予約を受け付けた場合にて前記操作受付部が電源切りの操作を受け付けたとき、データを外部へ出力するように前記データ処理部の読み出し処理及び出力処理部の処理を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、電源切りの操作がユーザにより行われると、ユーザは装置を使用する意思が無いと判断できるので、データの出力予約を受け付けたときは、電源切りとなっている間に外部機器へデータのダビング処理を自動で行うことにより、ユーザがダビングに対して特別な意識を持たなくてもダビングを終了させてユーザのダビングに係る処理負担の大幅な低減が可能になる。
本発明にあっては、ダビング予約を受け付けた場合、ダビング元に係る一のデータ処理部及びダビング先に係る他のデータ処理部がそれぞれ処理中であるか否かを検出し、処理中でない場合にダビングを行うので、ダビング装置のダビングに係る処理部分が使用されていない間に、ダビング予約に係るダビングを完了して、ダビングに対するユーザの負担を大幅に低減できる。
本発明にあっては、ダビング予約を受け付けた場合、電子番組表に基づき特定した放送の休止時間帯にダビング処理を行うので、ダビング装置が録画を行えない時間帯に自動的にダビングを完了して、ダビングに対するユーザの負担を大幅に低減できる。
本発明にあっては、ダビング予約を受け付けた場合、録画予約が入っていない時間帯にダビング処理を行うので、録画予約の処理に影響を与えることなく自動的にダビング処理を完了して、ダビングに対するユーザの負担低減を図れる。
本発明にあっては、電源切りの操作が行われた後に、ダビング予約に係るダビングを実行するので、装置を使用すると云うユーザの意思を妨げることなく自動でダビングを完了できる。
本発明にあっては、ダビング中に電源入りの操作が行われた場合、ダビング処理を一旦停止するので、自動で行うダビングがユーザの装置使用を妨げることを防止できる。
本発明にあっては、放送される番組をハードディスク装置へ一旦記録するようにしてあるので、放送される番組を視聴するか否かを気にすることなく、取り敢えずハードディスク装置へ残すことができ、ダビング対象となるデータを多く確保できる。
本発明にあっては、デジタル放送を受信できるので、ダビング対象のデータとして高画質及び高音質であるデジタルハイビジョン放送の番組のコンテンツデータを確保できる。
本発明にあっては、ダビング処理の途中にデータの未ダビング量とダビング先の記録媒体の空き容量を比較し、未ダビング量が空き容量に比べて大きい場合は、未ダビング分のデータをデータ量が減少するように変換するので、ダビング当初よりダビング先の記録媒体の空き容量がダビング開始時より減少しても、確実にダビングを完了できる。
本発明にあっては、ダビング対象となるデータのデータ量とダビング先の記録媒体の空き容量を比較し、データ量が空き容量に比べて大きい場合は、データ量が減少するようにデータの変換を行うので、確実に他の記録媒体にデータが収まるようにダビングを実行できる。
本発明にあっては、ダビング対象となるデータのデータ量とダビング先の記録媒体の空き容量を比較し、データ量が空き容量に比べて大きい場合は、ダビングが行えない旨を出力するので、空き容量不足でダビングが不完全になることを未然に防止できる。
本発明にあっては、第1処理部又は第2処理部で書き込み処理を行う第1記録媒体又は第2記録媒体のいずれかをダビング先として指定可能なので、ユーザは希望するダビング先へデータをダビングできる。
本発明にあっては、着脱タイプの第1記録媒体の存在の検出と、着脱タイプの第2記録媒体の存在の検出を行い、いずれか一方が存在する場合、存在する方を自動的にダビング先に決定するので、記録媒体の入れ忘れによりダビングが開始できなくなる事態を未然に防止できる。
本発明にあっては、ダビング対象のデータのデータ量と、第1記録媒体の空き容量及び第2記録媒体の空き容量との比較をそれぞれ行い、比較の結果に応じてダビング先を決定するので、ダビング先が二つある場合における空き容量不足によるダビングの失敗を確実に防止できる。
本発明にあっては、ダビング対象のデータの種類に応じてダビング先を決定するので、ダビング対象のデータ種類に合わせた適切なダビングを実行できる。
本発明にあっては、ダビング先を第1記録媒体から第2記録媒体へと切り替えることが可能であるため、ダビング対象のデータのデータ量が非常に大きい場合でも二つの記録媒体へスムーズにダビングできる。
本発明にあっては、ダビング先を第2記録媒体へ切り替えた場合に、データ量が減少するようにデータの変換処理を行うので、デジタルハイビジョン放送の長時間番組のデータをダビングする場合でも確実に二つの記録媒体へダビングできる。
本発明にあっては、片面の記録容量が8.6ギガバイト以上の光ディスクを載置する第1トレイと、別の光ディスクを載置する第2トレイを備えるので、ダビングする際に二つの光ディスクを適用して様々なダビング形態に対応できる。
本発明にあっては、データの出力予約を受け付けた場合、データ処理部及び出力処理部が処理中であるか否かを検出し、処理中でない場合は読み出したデータを外部へ出力するので、外部機器とのダビングに必要な処理部分が未使用であれば自動的に外部機器へダビングを実行して、ダビングに対するユーザの負担を低減できる。
本発明にあっては、データの出力予約を受け付けた場合、電子番組表に基づき特定した放送の休止時間帯にデータの出力処理を行うので、ダビング装置が録画を行えない時間帯に自動的に外部機器へデータのダビング処理を実行してユーザのダビング処理に係る負担低減できる。
本発明にあっては、データの出力予約を受け付けた場合、録画予約が入っていない時間帯に外部機器との間でダビング処理を行うので、録画予約に係る処理を妨げることなく自動的に外部機器へデータのダビング処理を実行してユーザのダビング処理に係る負担を低減できる。
本発明にあっては、電源切りの操作がユーザにより行われた場合、その間に外部機器へのダビングを自動で実行するので、ユーザがダビング装置を使用しない間にダビングを完了させてユーザのダビングに係る処理負担を大幅に低減できる。
図1は、本発明の実施形態に係る録画装置1(ダビング装置に相当)を示している。本実施形態の録画装置1は3種類の記録媒体に対応しており、具体的にはブルーレイディスク及びDVD系の2種類の光ディスクを装着可能にすると共に、ハードディスク装置を内蔵することで、3種の記録媒体間でデータのダビングを可能にしている。さらに、録画装置1は外部機器とも接続可能にしており、外部機器との間でもデータのダビングを行えるようにしている。なお、録画装置1は、地上デジタル放送、BS・110度CSデジタル放送、及び地上アナログ放送等を受信する複数のチューナ部を内蔵し、受信した放送内容(コンテンツデータ)を各記録媒体に記録(録画)可能にしている。
ブルーレイディスク(以下、「BD」と称す)は一般にカートリッジ内に光ディスクが収納された形態になっており、カートリッジに光ディスクを収納した状態のBDを録画装置1は受入可能にしている。また、DVD系の光ディスクにはDVD−RW、DVD+RW、DVD−R、DVD+R、DVD−RAM、DVDビデオ、CD−R、CD−RW、及びビデオCD等があり、これらの各種光ディスクを総称して、以下「DVD」と称す。
なお、録画装置1では、BD、DVD、ハードディスク装置がダビング元になる場合、それぞれが一の記録媒体に相当するときがあり、ダビング先になるときは他の記録媒体に相当するときがある。また、BD、DVDは着脱タイプの記録媒体であるため、ダビング状況によっては、第1記録媒体、第2記録媒体に相当するときもある。
図1に示す録画装置1は、高さ方向の厚みが薄い直方体状の筐体2の前面2a側の中央部分に開閉式のパネル部3を設けており、パネル部3の表面3aには、DVDに対する処理状態を示すリング状の第1発光部4、ハードディスク装置の処理状況及び他の様々な処理状況を表示する円形の液晶表示部5、並びにBDに対する処理状態を示すリング状の第2発光部6を設けている。また、録画装置1は、筐体2の前面2aの一端部分(図中では左端)にユーザから電源入り切りの操作を受け付ける電源ボタン8aを配置し、他端部分(図中では右側)にパネル部3の開放ボタン8bとリモートコントロール装置40(図5参照)のリモコン受光部7を設けている。
図2は、パネル部3を開放した状態の録画装置1を示している。開放されたパネル部3の内面3bには各種スイッチ及びボタンが設けられており、その中にはダビング予約ボタン8hも含まれている。また、パネル部3の開放により露出する筐体2の奥前面部2bにはBD及びDVDの受入部が設けられている。
詳しくは、奥前面部2bの図中の右上側にBD用の第1受入部として横長矩形状の開口2cが形成されると共に開口2cを閉鎖するようにシャッタ部2dが開閉可能に取り付けられ、また、奥前面部2bの図中の左上側にDVD用の第2受入部として横長矩形状の開口2eが形成され、開口2eを閉鎖するようにシャッタ部2fが開閉可能に取り付けられている。なお、各開口2c、2eの中央側にはトレイ開閉ボタン8f、8gが設けられている。
また、奥前面部2bは、それぞれのトレイ開閉ボタン8f、8gの下方となる部分に、DVDに対する処理を行うために処理対象を切り替える操作指示を受け付けるDVD切替スイッチ8c、ハードディスク装置に対する処理への切替用のHDD切替スイッチ8d、及びBDに対する処理への切替用のBD切替スイッチ8eを配置する。なお、各切替スイッチ8c〜8eはスイッチ機能及び発光機能の2つの機能を具備しており、各切替スイッチ8c〜8eが押されると、押された切替スイッチ8c〜8eの周辺部に一体で設けられた発光部が、それぞれに対応するDVD、BD、又はHDDへの各種処理の実行に連動して点灯又は点滅するようになっている。
さらに、奥前面部2bは、各切替スイッチ8c〜8eの右側にB−CASカード挿入用のスロット部10を設けている。B−CASカードとは、地上波デジタルテレビジョン放送、BSデジタル放送、又は110度CSデジタル放送等の各種有料デジタル放送の受信に必要なカードであり、デジタル放送の暗号化された放送波の暗号解除用のデータが記憶されている。
さらにまた、奥前面部2bは、各切替スイッチ8c〜8eの左側に、外部機器との接続用の接続部としてIEEE1394端子部(出力処理部に相当)9を設けている。このIEEE1394端子部9には、IEEE1394規格に合致した接続端子を有する外部機器(録画再生装置、デジタルビデオカメラ、表示装置等)を接続でき、図2には、IEEE1394規格に対応したデジタルビデオカメラDVに接続したコードCの端部に設けたコネクタ端子TをIEEE1394端子部9へ接続する状況を示している。
図3は、BD用の第1トレイ11及びDVD用の第2トレイ12を開口2c、2eから引き出した状態の録画装置1を示している。第1トレイ11は通常、筐体2の内部に格納されており、トレイ開閉ボタン8fが押されると、図示しない駆動機構が作動して開口2cより外方へ引き出される。第1トレイ11の上面はBDを載置できる形状にされており、BDを載置した状態でトレイ開閉ボタン8fが再度押されると、第1トレイ11は筐体2の内方へ引き込まれる。なお、第1トレイ11に載置されて筐体2の内部へ収納されたBDは、カートリッジ内の光ディスクがBDドライブ用のモータ部14で駆動回転されると共に、第1光ピックアップ部13から発せられる青色光で照射され、データの読み出し及び書き込み処理、空き容量の検出処理等が行われる。
DVD用の第2トレイ12は、上述した第1トレイ11と同様に通常は筐体2の内部に格納されており、トレイ開閉ボタン8gが押されることで図示しない駆動機構が作動し開口2eより引き出される。第2トレイ12の上面はDVDの載置に合致した形状であり、DVDを載置した状態でトレイ開閉ボタン8gが再度押されると、第2トレイ12は筐体2へ引き込まれ、BDの場合と同様にDVDはDVDドライブ用のモータ部16で駆動回転されると共に、第2光ピックアップ部15が発するレーザ光で照射される。なお、録画装置1は、格納した状態の第2トレイ11の下方となる筐体2の内部空間にハードディスク装置17を配置している。
図4は、録画装置1の主要な内部構成を示すブロック図である。録画装置1は、各種放送を受信できるように、地上デジタルチューナ部21、BS・110度CSデジタルチューナ部22、及びVHF/UHFチューナ部23を備え、各チューナ部21〜23をデータ伝送線d1〜d3で画像/音声信号処理部26に接続している。また、画像/音声信号処理部26にはIEEE1394端子部9(図2参照)、外部出力部24、外部入力部25、及び伝送制御処理部27をデータ伝送線d4〜d7で接続している。
さらに、伝送制御処理部27には、BDドライブ部28、DVDドライブ部29、及びハードディスク装置17用の接続インタフェース部30をデータ伝送線d8〜d10で接続している。録画装置1は、上述したような接続構成により、各チューナ部21〜23で受信した放送番組のコンテンツデータを画像/信号処理部26、伝送制御処理部27、及び所要のデータ伝送線d1〜d3等を通じてBDドライブ部28、DVDドライブ部29、及びハードディスク装置17へ伝送できるようにしている。また、録画装置1は、BDドライブ部28、DVDドライブ部29、及びハードディスク装置17のそれぞれの間で伝送制御処理部27及び各データ伝送線d8〜d10等を通じてデータを伝送できるようにしている。
また、録画装置1は、上述した各部21〜33等の作動に対する制御、録画処理に係る制御、録画予約に係る制御及び装置全体に対する制御及び各部21〜33等の処理状態の把握等を行う制御部20を設けている。この制御部20には、表示制御部34、リモコン受光部7(図1参照)、操作部8、ROM31、RAM32、及びB−casカード読取部33が接続されており、制御部20はROM31に記録されているプログラムに基づき所要の制御処理を行う。なお、制御部20は、録画予約の内容及び電子番組表等を適宜更新して記録するメモリ部(図示せず)、並びに時刻を計時する計時手段等を内蔵している。また、図4のブロック図は、録画蔵置1の本発明に関連した部分のみを示しており、各チューナ部21〜23と接続されるアンテナ、及び各チューナ部21〜23等と制御部20とを接続する制御線、給電線等の図示は省略している。
次に上述した各部21、22等の機能及び処理内容等をそれぞれ説明する。
地上デジタルチューナ部21は、地上デジタル放送のコンテンツデータを受信する手段を備えた受信部であり、制御部20の制御に従い受信処理を行うと共に、受信したコンテンツデータをデータ伝送線d1を通じて画像/音声信号処理部26へ伝送する。
BS・110度CSデジタルチューナ部22は、BSデジタル放送及び110度CSデジタル放送のコンテンツデータを受信する手段を備えた受信部であり、上述した地上デジタルチューナ部21と同様に制御部20の制御に従い受信処理を行い、受信したコンテンツデータをデータ伝送線d2を通じて画像/音声信号処理部26へ伝送する。
なお、地上デジタル放送、BSデジタル放送、及び110度CSデジタル放送にはデジタルハイビジョン放送が含まれており、各デジタルチューナ部21、22はデータ量が大きいデジタルハイビジョン放送の受信も行う。また、各デジタルチューナ部21、22は適時送信されてくる電子番組表(EPG)のデータも受信(取得)も行っており、録画装置1が電子番組表に従い番組予約を行うこと、録画予約を行うこと等を可能にしている。
VHF/UHFチューナ部23は、地上アナログ放送のコンテンツデータを受信する受信部であり、制御部20の制御に従い受信処理を行い、受信したコンテンツデータをデータ伝送線d3を通じて画像/音声信号処理部26へ伝送する処理を行う。なお、VHF/UHFチューナ部23は、コンテンツデータ以外に電子番組表データの受信(取得)も行い、受信した電子番組表に基づき番組選択や番組予約を行うことができる。
IEEE1394端子部9は、IEEE1394規格に対応した外部機器(図2に示すデジタルビデオカメラDV等)が接続可能になっており、制御部20の制御に従い制御信号及び画像・音声等のデータを外部へ出力する処理を行い、また、接続された外部機器から制御信号及び画像・音声等のデータを受け取って、データ伝送線d4を通じて画像/音声信号処理部26へ伝送する処理を行う。
外部出力部24は、外部へ画像・音声データ等を外部へ出力するものであり、通常、録画装置1が受信した放送内容及び再生する内容等に係る画像及び音声を出力できる装置としてテレビジョン装置等の各種表示装置が接続される。本実施形態の外部出力部24は、複数の出力端子を具備し、具体的には映像出力端子、S映像端子、D映像端子、音声出力端子、光デジタル端子、HDMI(High-Definition Multimedia Interface:登録商標)端子、及びアンテナ出力端子等を備えている。また、外部入力部25は、外部の録画再生装置、ケーブルテレビジョン(CATV)用セットトップボックス(STB)等から出力された各種データを受け付けるものであり、本実施形態では映像入力端子、S映像入力端子、及び音声入力端子をそれぞれ2系統ずつ設けている。
画像/音声信号処理部26は、受け付けたデータに対して所要の処理を行うと共に、処理を行ったデータを制御部20が指定する先へ伝送するものである。画像/音声信号処理部26が行う処理としては、データのデコード処理、ダウンコンバート処理、アップコンバート処理等のデータ変換処理がある。
伝送制御処理部27は、受け付けたデータを制御部20の制御に従い所要の伝送先へ伝送する処理を行うものである。具体的なデータの伝送形態としては、放送番組の録画を行う場合、各チューナ部21〜23が受信したコンテンツデータを画像/音声信号処理部26を通じて伝送制御処理部27が受け付け、受け付けたコンテンツデータを録画先となるBDドライブ部28、DVDドライブ部29又はハードディスク装置17のいずれかへ伝送する。
また、BDドライブ部28及びDVDドライブ部29の間でディスク間ダビング処理を行う場合は、伝送制御処理部27及びデータ伝送線d8、d9を通じてダビング元のディスクからダビング先のディスクへデータを伝送する。さらに、BDドライブ部28及びハードディスク装置17の間でディスク間ダビング処理を行う場合、伝送制御処理部27及びデータ伝送線d8、d10を通じてデータを伝送し、DVDドライブ部29及びハードディスク装置17の間でディスク間ダビング処理を行う場合、伝送制御処理部27及びデータ伝送線d9、d10を通じてデータを伝送する。
さらにまた、BDドライブ部28、DVDドライブ部29、又はハードディスク装置17のいずれかと、IEEE1394端子部9に接続された外部機器との間でダビング処理を行う場合は、データ伝送線d8〜d9のいずれかと、伝送制御処理部27からIEEE1394端子部9までを繋ぐ経路とを通じてデータ伝送が行われる。なお、録画装置1は、ダビングに係る速度を高速又は等速の2段階で変更可能にしている。
BDドライブ部28は、BDに対してデータの書き込み処理及び読み出し処理を行うデータ処理部(ダビング状況によっては第1処理部)に相当する。BDドライブ部28は、BDを筐体2の内部へ受け入れるために第1トレイ11(図3参照)及びトレイ駆動機構等を有すると共に、受け入れたBDを回転駆動するためのモータ部14、並びに第1トレイ11上のBDの有無検出、BDの空き容量検出、BDへのデータ書込、BDからのデータ読出、記録されているデータの種類検出等を行うための青色光を発する第1光ピックアップ部13を有する。
また、BDドライブ部28は、BDからデータの読み出した場合、そのデータをデータ伝送線d8を通じて伝送制御処理部27へ順次伝送する。さらに、BDへデータの書き込み処理を行う場合、BDドライブ部28は伝送制御処理部27からデータ伝送線d8を通じて順次送られてくるデータを第1光ピックアップ部13によりBDへ書き込む。
DVDドライブ部29は、DVDに対してデータの書き込み処理及び読み出し処理を行うデータ処理部(ダビング状況によっては第2処理部)に相当し、上述したBDドライブ部28と同様に、DVD受入用の第2トレイ12(図3参照)、トレイ駆動機構等、及びDVDの回転駆動用のモータ部16、DVDの有無検出、DVDの空き容量検出、DVDへのデータ書込、DVDからのデータ読出、記録されているデータの種類検出等を行うためのレーザ光を発する第2光ピックアップ部15を具備している。
DVDドライブ部29が、DVDからデータを読み出した場合、そのデータをデータ伝送線d9を通じて伝送制御処理部27へ順次伝送する。DVDへデータの書き込み処理を行う場合、DVDドライブ部29は伝送制御処理部27からデータ伝送線d9を通じて順次送られてくるデータを第2光ピックアップ部13によりDVDへ書き込む。
また、図3に示すように筐体2の内部に取り付けられるハードディスク装置17は、接続インタフェース部30を介してデータ伝送線d10と接続されており、本実施形態では接続インタフェース部30がハードディスク装置17に対してデータの書き込み処理及び読み出し処理を行うデータ処理部に相当する。
接続インタフェース部30でのデータ読み出し処理は、制御部20の制御に従いハードディスク装置17へデータ読出信号を送ることで、ハードディスク装置17からデータを読み出し、このデータをデータ伝送路10を通じて伝送制御処理部27へ伝送する。なお、ハードディスク装置17は制御回路、モータ駆動部、データが記録される磁気ディスク、及びヘッド部等を有し、接続インタフェース部30からデータ読出信号を受けると、制御回路の制御に従いモータ駆動部が磁気ディスクを回転させてヘッド部により磁気ディスクの所要箇所からデータを読み出し、そのデータを接続インタフェース部30へ送る。
なお、接続インタフェース部30は、読み出し信号以外にも空き容量の検出指示信号、記録されているデータの種類の検出指示信号を制御部20の制御に従い、ハードディスク装置17へ送り、ハードディスク装置17は、これらの検出指示信号を受けると、空き容量の検出、記録されているデータの種類の検出等を行い、検出結果を接続インタフェース部30へ返す処理を行う。
また、接続インタフェース部30でのデータ書き込み処理は、制御部20の制御に従いハードディスク装置17へデータ書込信号を送ると共に書き込むためのデータを伝送制御処理部27から受け取ってハードディスク装置17へ送ることで、ハードディスク装置17にデータを書き込ませている。なお、ハードディスク装置17は、接続インタフェース部30からデータ書込信号を受けると、制御回路の制御に従いモータ駆動部が磁気ディスクを回転させてヘッド部を磁気ディスクの書込箇所に移動させて、送られてくるデータを磁気ディスクへ書き込む。
一方、制御部20に接続されている表示制御部34には、図1にも示すDVDに対する処理状況を示す第1発光部4、ハードディスク装置等の処理状況を表示する液晶表示部5、及びBDに対する処理状況を示す第2発光部6が繋がれている。録画装置1は、各発光部4、6及び液晶表示部5の表示に対して多様な表示モードを有しており、表示制御部34は、制御部20の制御に基づき各発光部4、6の発光形態及び液晶表示部5の表示形態を各種表示モードに合わせて制御する。
リング状の各発光部4、6は図10に示すように、計8個の第1発光セグメント4a、6a〜第8発光セグメント4h、6hを有しており、各発光セグメント4a〜4h、6a〜6hの点灯、点滅等が表示制御部34で制御される。例えば、DVDからBDへデータのダビング処理を行う場合でダビング量を表示するモードのとき、ダビング開始時点では、図10に示すようにDVDに対応する第1発光部4の各発光セグメント4a〜4hの全てが点灯する一方、BDに対応する第2発光部6の各発光セグメント6a〜6hは全て消灯している。
第1発光部4での各発光セグメント4a〜4hの点灯はダビング対象のデータの未ダビング量を示しており、全てが点灯しているときは、ダビング対象のデータのダビング進行程度は全データ量の8分の1以下であることを示す。よって、全データの8分の1の量のデータのダビングが進行する毎に、第1発光部4は第8発光セグメント4hから消灯していく。一方、第2発光部6は逆に第1発光セグメント6aから点灯していくように制御されており、第2発光部6での各発光セグメント6a〜6hの発光は、ダビング対象のデータのダビングされた量を示し、各発光セグメント6a〜6hの点灯具合によりダビングの進行具合が一目でわかるようになる。よって、DVDからBDへのダビングが終了すると、第1発光部4の各発光セグメント4a〜4hの全てが消灯し、第2発光部6の各発光セグメント6a〜6hは点灯する。
また、DVDからBDへデータのダビング処理を行う場合でダビング速度を表示するモードのときは、図11に示すように、各発光部4、6の各発光セグメント4a〜4h、6a〜6hの中よりそれぞれ1つのみを時計方向に順に点灯することで、光がリング状の各発光部4、6を回転するような表示形態を実現する。この際、高速ダビングを行っている場合は、等速ダビングを行っているときに比べて各発光セグメント4a〜4h、6a〜6hの点灯の切り替える時間を早くすることで、光の回転が見かけ上、早くなるようにして、ダビング速度の違いを表すようにしている。
さらに、液晶表示部5の表示形態も表示制御部34により適宜制御され、各チューナ部21〜23の受信チャンネルの番号、ダビングの内容がコピー又はムーブのいずれであるか、ハードディスク装置17がダビング元であるか、ダビング先であるか等を液晶表示部5は表示する。なお、表示制御部34は、録画装置1の番組の受信状況、録画状況、ダビング状況、選択されている表示モード等を把握している制御部20から現在の状況が通知されることで、上述した各発光部4、6及び液晶表示部5の表示に係る制御を行える。
図4に示すリモコン受光部7は、図5のリモートコントロール装置(以下、リモコン装置と称す)40からの操作信号に係る赤外光を受光し、受光した内容(操作信号)を制御部20へ伝送する処理を行う。なお、リモコン装置40は、多数のボタン及びキー等を設けており、各ボタンの中には左上の電源の入り切りの操作を受け付ける電源ボタンに加えて、DVD切替ボタン41、HDD切替ボタン42、及びBD切替ボタン43があり、各切替ボタン41〜43は、図2に示す筐体2の奥前面部2bの中央箇所に設けた各切替スイッチ8c〜8eと同等の機能が割り当てられている。
また、リモコン装置40は、上下左右キー44〜47及び決定キー48を設けており、これらのキー44〜47はOSD(On Screen Display)等で表示されるメニュー画像中の項目からユーザが希望する項目を選択する場合などに操作される。さらにリモコン装置40は、ユーザからのダビング予約の指示を受け付けるダビング予約ボタン49も有する。
図4に戻り、制御部20に接続された操作部8は図1、図2に示す装置本体側(筐体2)に設けられる各ボタン8a〜8h等の集合部であり、操作部8を構成するボタンがユーザにより操作されることで、ボタンに割り当てられた操作信号が制御部20へ伝送される。また、ROM31には制御部20用のプログラム、OSD用のメニュー画像データ、判断処理用の閾値及び基準値等が予め記録されている。RAM32には制御部20で処理される内容(データ)等が一時的に記録される。さらに、B−casカード読取部33は、図2に示すスロット部10に挿入されたB−casカードの記録内容を読み取り、読み取った内容を制御部20へ送っている。
次に、制御部20の制御処理に基づく録画装置1の作動形態を説明する。先ず、各チューナ部21〜23で受信した放送の番組を録画する場合、図2に示す筐体2の奥前面部2bに設けられ、それぞれが発光機能も具備するDVD切替スイッチ8c、HDD切替スイッチ8d、又はBD切替スイッチ8eのいずれか、若しくは図5に示すリモコン装置40におけるDVD切替ボタン41、HDD切替ボタン42、又はBD切替ボタン43のいずれかが操作を受け付けることで、制御部20は受け付けた切替ボタン8c〜8e、41〜43に対応する記録媒体を録画先に設定し、その後所要の録画開始指示を受け付けることで、制御部20がBDドライブ部28、DVDドライブ部29、又は接続インタフェース部30で録画処理が行われるように制御する。
また、各チューナ部21〜23で受信する放送の番組に対して録画予約(記録予約)を行う場合、上述した各切替スイッチ8c〜8e、41〜43のいずれかで録画先の設定操作を受け付けると、次に制御部20は図8に示す録画予約メニュー画像55に係る表示用データを外部出力部24(図4参照)から出力する制御を行い、録画装置1の外部出力部24に接続されたテレビジョン装置(図示せず。以下同様)の画面に録画予約メニュー画像55を表示させる処理を行う。
録画予約メニュー画像55が表示されると、ユーザはリモコン装置40を使って「番組表(デジタル)予約」、「かんたん画面予約」、「Gコード予約」、「日時指定予約」と云う項目の中から録画予約の方法を選択する操作を行う。制御部20はリモコン受光部7から録画予約の方法を選択する操作信号を受けると、次に、選択された録画予約の方法に従って録画予約処理を行う。
「番組表(デジタル)予約」の録画予約の方法の選択を受け付けると、制御部20は各チューナ部21〜23で受信した電子番組表の内容(図12参照)を録画装置1に接続されたテレビジョン装置の画面に表示させるように、電子番組表に係るデータを外部出力部24から出力する処理を行う。それから、画面に表示された電子番組表の中からユーザが録画を望む番組をリモコン装置40の上下左右キー44〜47及び決定キー48の操作に基づき受け付けて、その予約を設定する処理を行う。
また、図8の録画予約メニュー画像55で「かんたん画面予約」の選択を受け付けた場合、制御部20はテレビジョン装置に放送局と時間帯とを対応させたマス目の表を表示させる制御を行い、そのマス目の選択をリモコン装置40で受け付けることで、制御部20は選択されたマス目に係る放送局に対して、その時間帯に放送される予約を受け付ける。さらに、録画予約メニュー画像55で「Gコード予約」の選択を受け付けた場合、制御部20はリモコン装置40でGコードに係る数値の入力を受け付けて、予約の設定処理を行う。
さらにまた、録画予約メニュー画像55で「日時指定予約」の選択を受け付けた場合、制御部20はリモコン装置40で予約の日時に係る数値の入力を受け付けて、予約の設定処理を行う。上述したように予約された内容は、制御部20が内蔵するメモリ部に格納保存される。
図13は、上述した録画予約処理を経て設定された予約内容の一部を示しており、この例では、18時から21時まで、及び21時から24時までの時間帯に録画予約が設定されており、24時から6時までの時間帯は録画の予約が入っていないことが分かる。また、録画予約された後は、制御部20は内蔵の計時手段で日時を計側し、録画予約の日時になると、録画対象の番組を各チューナ部21〜23のいずれかで番組を受信させると共に、受信した番組を設定された録画先で録画するように制御を行う。
なお、録画予約においては、特に録画先の設定を省略することも可能であり、この場合、確実に録画を行えるように、制御部20は最も記録容量が大きいハードディスク装置17を録画先に設定する処理を行う。
また、上述したような録画を行ったデータを記録媒体の間、又は記録媒体と外部機器との間でダビング処理を行う場合、制御部20は図6に示す第1メニュー画像50をテレビジョン装置に表示させる制御を行う。第1メニュー画像50が表示されると、ユーザはリモコン装置40を使って「HDD」、「BD」、「DVD」、「IEEE1394」と云う項目の中からダビング元を選択する操作を行う。
制御部20はリモコン受光部7からダビング元を選択する指示に係る操作信号を受けると、次に、ダビング元に記録されているダビング対象の番組を複数のサムネイルでテレビジョン装置に表示させる処理を行い、各サムネイルの選択を受け付けることで、制御部20は選択されたサムネイルに係る番組のデータをダビング対象に設定する。ダビング対象の設定後、制御部20は、「HDD」がダビング元に選択されていれば、図7(a)の第2メニュー画像51をテレビジョン装置に表示させる処理を行う。
第2メニュー画像51が表示されると、ユーザはリモコン装置40を使って「BD」、「DVD」、「IEEE1394」、「自動」の中からダビング先を選択する操作を行う。制御部20はリモコン受光部7からダビング先を選択する指示に係る操作信号を受けると、制御部20は、図9に示すダビングの開始を指示する開始メニュー画像56をテレビジョン装置に表示させる制御処理を行う。
開始メニュー画像56で「すぐにダビング」が選択された場合、制御部20は「HDD」から、選択されたダビング先へダビング処理が行われるように、BDドライブ部28、DVDドライブ部29又はIEEE1394端子部9のいずれか、接続インタフェース部30、及び伝送制御処理部27等に対して制御処理を行う。一方、「ダビング予約」が選択された場合、録画装置1の使用状況に応じてダビングが実行されるように制御部20は制御を行う。なお、ダビング予約の設定は、装置本体側のダビング予約ボタン8h又はリモコン装置40のダビング予約ボタン49の操作によっても行える。
また、第2メニュー画像51で「自動」が選択された場合、制御部20は、ダビング対象としてBD又はDVDのいずれかを特定する処理を行う。具体的に制御部20は第1トレイ11にBDが載置されているか、第2トレイ12にDVDが載置されているかを、各ドライブ部28、29に検出させる指示を出す。検出の結果、BDのみが載置されている場合、制御部20はBDをダビング先に特定し、DVDのみが載置されている場合、DVDをダビング先に特定する。
さらに、BD及びDVDの両方が載置されていない場合、制御部20はディスクが無いのでダビングが行えない旨をテレビジョン装置で表示させる処理を行う。さらにまた、BD及びDVDの両方が載置されている場合、制御部20は、続けてハードディスク装置17に記録されているダビング対象の番組のデータ量を検出するように接続インタフェース部30に制御指示を出すと共に、BD及びDVDの空き容量を検出するように各ドライブ部28、29に制御指示を出す。
それぞれの検出の結果、BDの空き容量がDVDの空き容量より大きく且つBDの空き容量がダビング対象の番組のデータ量より大きい場合、制御部20はBDをダビング先に特定し、DVDの空き容量がBDの空き容量より大きく且つDVDの空き容量がダビング対象の番組のデータ量より大きい場合、制御部20はDVDをダビング先に特定する。さらに、BD及びDVDの両方の空き容量がダビング対象の番組のデータ量より小さい場合、制御部20は、ダビングが行えないのでBD及びDVDを交換する必要がある旨をテレビジョン装置で表示させる処理を行う。制御部20がこのような処理を行うことで、ユーザは特にダビング先を選択しなくても、最適なダビング先が自動的に設定される。
また、本実施形態の録画装置1は、上述したようにダビング予約を受け付けた場合、録画装置1のダビングに係る処理部分が処理中でない(未使用である)か否かを検出し、未使用であれば自動的にダビング処理を行うようにしている。録画装置1の制御部20は、ダビング予約に対して、このような制御処理を行うことで、ユーザのダビング処理に係る負担を低減させている。
よって、ダビング先としてBDが特定された場合、制御部20は、ダビング元の処理を行う接続インタフェース部30(ハードディスク装置17)及びBDドライブ部28が未使用であるか否かを検出し、未使用であればハードディスク装置17からダビング対象の番組のデータを読み出すように接続インタフェース部30に制御指示を出すと共に、読み出されたデータをBDに書き込むように、伝送制御処理部27及びBDドライブ部28に制御指示を出す。また、ダビング先としてDVDが特定された場合も同様に、制御部20は、接続インタフェース部30(ハードディスク装置17)及びDVDドライブ部29が未使用であるか否かを検出し、未使用であればダビング処理を実行する制御を行う。
また、ダビング処理が開始されても、ユーザの操作指示等によりダビングの処理部分が使用されること(処理中)になると、制御部20はダビングを停止させる処理制御をBDドライブ部28又はDVDドライブ部29のいずれかと、接続インタフェース部30に対して行う。このように、ダビングを停止することで、ユーザの操作指示を優先し、ダビング処理はユーザが録画装置1を使用していない間に行うようにして、ユーザが録画装置1を使用することを妨げないようにしている。
なお、上述したダビングに係る処理においては、図7(a)の第2メニュー画像51において「IEEE1394」がダビング先として選択されると共に、ダビング予約(出力予約)の操作が行われた場合も同様である。具体的には、IEEE1394端子部9及び接続インタフェース部30が処理中(未使用)であるか否かが制御部20の制御により検出され、未使用であれば、ダビングを行うため、ハードディスク装置17から読み出されたデータがIEEE1394端子部9から外部へ出力される処理が実行される。また、IEEE1394端子部9及び接続インタフェース部30のいずれかが処理中になれば、制御部20の制御によりダビングに係る処理が停止される。
また、ダビング先がBD又はDVDの場合で、ユーザの操作指示によりダビング処理が停止されたときは、BD又はDVDにデータが新たに書き込まれてダビング先のBD又はDVDの空き容量がダビング当初より減少することも生じる。そのため、録画装置1は、ダビングの開始時だけでなく、ダビング途中もダビング対象の番組の未ダビングのデータ量及びダビング先のBD又はDVDの空き容量を検出する制御処理を行う。検出の結果、もし、未ダビングのデータ量がダビング先のディスクの空き容量より大きい場合、制御部20は、伝送制御処理部27に対する制御でダビング対象のデータを一旦、画像/音声信号処理部26へ送り、この画像/音声信号処理部26でデータ量を減少させるデータの変換処理(ダウンコンバート等)を行わせ、その後にダビング先へデータを送る制御を行う。このような制御を行うことで、不測の事態が生じてもダビングを確実に行えるようになる。
一方、図7(b)は、図6の第1メニュー画像50でダビング元に「BD」が選択された後で、表示される第3メニュー画像52を示し、第3メニュー画像52が表示されると、ユーザはリモコン装置40を使って「HDD」、「DVD」、「IEEE1394」の中からダビング先を選択する操作を行う。なお、ダビング先の選択後は、図9の開始メニュー画像56で「すぐにダビング」又は「ダビング予約」が選択されて、上述した場合と同様のダビング処理が行われる。但し、ダビング先の自動決定に係る処理は、この場合、ダビング元がBDであるため行われない。
また、図7(c)は、図6の第1メニュー画像50でダビング元に「DVD」が選択された後で、表示される第4メニュー画像53を示し、第4メニュー画像53が表示されると、ユーザはリモコン装置40を使って「HDD」、「BD」、「IEEE1394」の中からダビング先を選択する操作を行う。さらに、図7(d)は、ダビング元に「IEEE1394」が選択された後で、表示される第5メニュー画像54を示し、第5メニュー画像54が表示されると、ユーザはリモコン装置40を使って「HDD」、「BD」、「DVD」の中からダビング先を選択する操作を行う。なお、「DVD」及び「IEEE1394」がダビング元の場合も、ダビング先の選択後は、上記した場合と同様のダビング処理が行われる。
ダビング処理に対して上述したような制御を制御部20が行うことで、本実施形態の録画装置1は「BD」「DVD」「HDD(ハードディスク装置17)」、及び「IEEE1394(IEEE1394端子部9)」の間で双方向にダビング処理を行うことができ、結果として計12方向のダビング録画を実現している。
なお、外部の装置が関連する「IEEE1394」に係るダビング処理の中で、ダビング元が「IEEE1394」であり、ダビング先が「BD」、「HDD」となるパターンは、BD及びHDD(ハードディスク装置17)はいずれも大記録容量を確保した記録媒体であるため、外部の装置から大きなデータ量のデータをダビングする際に好適となる。また、ダビング元が「HDD」であり、ダビング先が「IEEE1394」の場合、HDD(ハードディスク装置17)には録画装置1が録画する多様なデータが記録されていることから、多様なデータを他の装置で活用する点において重要になる。
図14に示す第1フローチャートは、録画装置1においてダビング予約が設定された場合の一連の処理を整理したものである。
以下、第1フローチャートに従って、録画装置1のダビング予約時の処理を説明すると、先ず、録画装置1はダビング元などの選択を受け付け(S1)、その後、ダビング予約の指示をユーザから受け付けた否かを制御部20が判断する(S2)。ダビング予約の指示を受け付けていない場合(S2:NO)、ダビング予約の指示待ちになる。
また、ダビング予約の指示を受け付けた場合(S2:YES)、制御部20はダビング元及びダビング先に係る処理部分(各ドライブ部28、29、接続インタフェース部30、IEEE1394端子部9等が相当)が未使用であるか否かを検出する制御処理を行う(S3)。処理部分が使用中である場合(S3:NO)、未使用になるまで処理待ちとなる。一方、処理部分が未使用である場合(S3:YES)、制御部20はダビングの実行を開始させる制御を行う(S4)。
それから、制御部20はダビングが終了したか否かを判断し(S5)、終了していない場合(S5:NO)、処理部分が継続して未使用であるか否かを判断する(S6)。処理部分が未使用である場合(S6:YES)、ダビングの処理段階(S4)へ戻る。また、処理部分が未使用から使用中になった場合(S6:NO)、制御部20はダビングを一旦停止させるように処理部分を制御し(S7)、処理部分が未使用になったか否かを判断する(S8)。
処理部分が依然として使用中である場合(S8:NO)、未使用になるまで処理待ちとなる。また、処理部分が未使用になった場合(S8:YES)、ダビングの処理段階(S4)へ戻り、ダビング処理を再開する。以降、ダビング処理が終了するまで上述した処理を繰り返すことになる。最終的に、ダビングの終了の判断(S5)でダビング終了が判断された場合(S5:YES)、ダビングに係る処理を終了し、ダビングの完了となる。このように本実施形態の録画装置1では、ダビング予約さえしておけば、ユーザの録画装置1の使用に重ならない間に、自動的にダビングが行われるので、ユーザのダビング処理負担を低減できる。
図15の第2フローチャートは、図14の第1フローチャートに係るダビング予約に係る処理において、ダビング元にハードディスク装置17を選択し、ダビング先としては図7(a)の第2メニュー画像51で「自動」が選択された場合の、ダビング先の決定に係る処理手順を示したものである。
この場合、録画装置1の制御部20は、第1トレイ11と第2トレイ12とにディスク(BD、DVD)が載置されているか否かを検出する制御を行い(S10)、両トレイ11、12にディスク無しとの検出結果を受けた場合(S10:両トレイになし)、テレビジョン装置にディスク無しによりダビングが行えない旨を出力してユーザに報知する処理を行ってから(S14)、最初の段階判断(S10)へ戻り、ディスクが載置されるまで処理待ちとなる。
また、第2トレイ12のみにDVDが載置されているとの検出結果を受けた場合(S10:第2トレイにあり)、制御部20はDVDをダビング先に決定し(S13)、ダビング先の決定処理を終了する。さらに、第1トレイ11のみにBDが載置されているとの検出結果を受けた場合(S10:第1トレイにあり)、制御部20はBDをダビング先に決定し(S12)、ダビング先の決定処理を終了する。
さらにまた、両トレイにディスクが載置されているとの検出結果を受けた場合(S10:両トレイにあり)、次に制御部20はダビング元(ハードディスク装置17)のダビング対象のデータのデータ量を検出し(S11)、さらに、各ディスクの空き容量を検出する制御を行う(S15)。それから制御部20は、検出したデータ量と各ディスクの空き容量との比較を行い(S16)、両ディスクとも空き容量がデータ量より小さい場合(S16:両ディスクが小)、ディスク交換が必要である旨をテレビジョン装置に表示させてユーザに報知し(S19)、最初の段階(S10)へ戻るようにしている。
また、DVDの空き容量がBDより大きく且つデータ容量よりも大きい場合(S16:DVDが大)、制御部20は、DVDをダビング先に決定し(S18)、処理を終了する。さらに、BDの空き容量がDVDより大きく且つデータ容量よりも大きい場合(S16:BDが大)、制御部20は、BDをダビング先に決定し(S17)、処理を終了する。このように、本実施形態の録画装置1では、データの保管に適している着脱タイプの2つの記録媒体(BD、DVD)のいずれかをダビング先を決定しなくても、最適なダビング先が自動的に決定される。
図16の第3フローチャートは、図14の第1フローチャートでダビング予約が行われてダビングが実行される際に、平行的に行われる処理を示したものである。即ち、録画装置1でダビング元及びダビング先が決定されると、制御部20はダビング対象の番組のデータ量を検出する制御を行い(S30)、さらにダビング先の記録媒体の空き容量を検出する制御を行い(S31)、データ量が空き容量より大きいか否かを比較判断する(S32)。
データ量が空き容量より大きい場合(S32:YES)、制御部20はディスク交換が必要である旨をテレビジョン装置へ表示するようにOSD表示用のデータを出力し(S33)、ディスクが交換されたか否かをディスクの有無検出により判断する(S34)。ディスクが交換されていない場合(S34:NO)、交換待ちとなり、また、ディスクが交換された場合(S34:YES)、ダビング先の空き容量検出の段階(S31)へ戻る。
一方、データ量が空き容量に比べて大きくない場合(S32:NO)、制御部20はダビングの実行を開始する制御を行う(S35)。また、ダビング開始後も制御部20は、ダビング対象のデータの未ダビングのダビング量を検出し(S36)、さらにダビング先の記録媒体の空き容量も随時検出する制御を行う(S37)。それから、制御部20は未ダビングのデータ量が空き容量より大きいか否かを比較判断し(S38)、未ダビングのデータ量が空き容量より大きくない場合(S38:NO)、ダビングが終了したか否かを判断する(S39)。ダビングが終了していない場合(S39:NO)、未ダビングのデータ量を検出する段階(S36)へ戻り、ダビングが終了した場合(S39:YES)、ダビング処理を終了する。
また、未ダビングのデータ量が空き容量より大きい場合(S38:YES)、ダビング対象のデータをデータ量が小さくなるように変換処理を行ってダビングを継続し(S40)、それからダビングが終了したか否かを判断する(S41)。ダビングが終了していない場合(S41:NO)、ダビング処理を継続し、ダビングが終了した場合(S41:YES)、ダビング処理を終了する。このように、本実施形態の録画装置1は、ダビング中も未ダビングのデータ量とダビング先の空き容量を比較し、場合によってはデータ変換を行うので、ダビングが停止された場合にダビング先の記録媒体へデータが記録されても、確実にダビング処理を完了できる。
なお、本発明の録画装置1は上述した実施形態に限定されるものではなく種々の変形例の適用が可能である。例えば、BD及びDVDの受入に対してトレイを設けるのではなく、BD及びDVD挿入用のスロットを設けた構成にしてもよい。この場合、トレイ及びトレイ駆動機構を省略でき、装置の小型化が容易になる。
また、上述した実施形態では、着脱タイプの一方の記録媒体にBDを用いる例で説明したが、BDの替わりにHDDVDを用いることも可能である。この場合はBDドライブ部28の構成をHDDVDに対するデータ処理に合致した構成に変更することが必要である。さらに、着脱タイプの他方の記録媒体もDVD以外のものを適用することが可能であり、例えば、各種磁気テープ、DVD以外の光ディスク、半導体メモリ、及び着脱タイプのハードディスクドライブ等を適用できる。このようにDVDの替わり上述した着脱タイプの記録媒体に変更する場合は、DVDドライブ部29の構成を、変更する記録媒体に対するデータ処理に合致した構成のドライブ部に置き換えることが必要である。
なお、他方の記録媒体に適用できるDVD以外の光ディスクには、BD及びHDDVDも勿論含まれており、2つの記録媒体にそれぞれBDを適用したときは、2枚のBDにより大記録容量を確保でき、デジタルハイビジョン放送を録画する場合などに一段と好適になる。また、一方の記録媒体にBD又はHDDVD、他方の記録媒体にHDDVD又はBDを適用した場合は、記録方式の異なる大記録容量を有する2種類の記録媒体に対してデータ処理を行うことができ、記録方式の制限を受けることなく各記録媒体に記録したデータを自由に活用できる装置構成を確保できる。
さらにまた、録画装置1のハードディスク装置17も他の記録媒体を適用することが可能であり、例えば、上述した着脱タイプの各種記録媒体を適用してもよい。この場合、ハードディスク装置17及び接続インタフェース部30を、適用する記録媒体に合致したドライブ部に置き換えることとなる。
また、上述した実施形態では3つの記録媒体を用いる構成で説明したが、第4、第5の記録媒体というように3つ以上の記録媒体に対応できるデータ処理部をさらに設けることも可能である。新たに設けるデータ処理部が対応できる記録媒体の種類には、上述した各記録媒体として適用できる種類のものを用いることが可能であり、この場合、用いる種類の記録媒体に応じたドライブ部をデータ処理部として装置内部に設けることが必要である。このように3つ以上の記録媒体に対応可能とすることにより、より多方向のダビング処理を実現でき、ユーザが保有するデータの利用性をさらに向上できる。
さらに、ダビング対象のデータのデータ量がダビング先の空き容量より大きいことが、最初から判明している場合で、その状態でユーザがダビングを望むときは、図16の第3フローチャートにおけるデータ量が空き容量より大きいか否かの判断(S32)において、データ量が空き容量より大きい場合(S32:YES)に対して、ダビング対象のデータのデータ量が減少するようにダウンコンバータのようなデータ変換処理を行い、データ量を減少させてデータをダビング処理するようにしてもよい。
さらにまた、図4に示すような構造の録画装置1において、ハードディスク装置17に記録された非常にデータ量が大きいデータをダビングする際で、一枚のディスクに収まらないときは、各トレイ11、12に載置されたBD、DVDの2枚のディスクを連携させてダビングを行わせるようにしてもよい。この場合、ダビング先としてBD又は自動等が選択されていることになり、制御部20はBDの空き容量が無くなってもダビングが終了していない場合は、ダビング先の処理をBDドライブ部28からDVDドライブ部29へ切り替える制御を行うことになる。
図17の第4フローチャートは、上述した2枚のディスクを連携させてダビングする場合の処理手順を示すものであり、録画装置1は、先ずハードディスク装置17のデータをBDへダビングし(S50)、次に録画装置1の制御部20はダビングが終了したか否かを判断する(S51)。ダビングが終了した場合は(S51:YES)、通常に処理を終了し、また、ダビングが終了していない場合(S51:NO)、制御部20はBDの空き容量があるか無いかを検出する制御を行う(S52)。
BDに空き容量がある場合(S52:YES)、BDへのダビングの処理段階(S50)へ戻り、BDへのダビングを継続する。また、BDに空き容量がなくなった場合(S52)、制御部20はダビング先をBDからDVDへ切り替えるように各ドライブ部28、29等に対し制御を行い(S53)、それからダビングが終了したか否かを判断する(S54)。ダビングが終了していない場合(S54:NO)、DVDへのダビング処理の段階(S53)へ戻り、ダビングが終了した場合は(S54:YES)、処理を終了する。このように2枚のディスクを連携させてダビングを行うことで、データ量が非常に大きいデータでも確実にダビングを行うことが可能になる。
なお、図17の第4フローチャートの処理において、ダビング対象のデータがデジタルハイビジョン放送の番組等である場合、放送された状態の画質及び音質ではDVDへ記録することは不適なので、DVDへダビングを切り替える場合(S53)、ダビング元のデータをデータ量が減少するようにダウンコンバートのような変換処理を行わせてからDVDへデータを書き込むように制御部20は制御を行うことが好適である。なお、このようにダウンコンバートのような変換処理を行うにあたり、例えばテレビジョン装置に「ダウンコンバートして記録すると画質が低下しますが、それでよろしいですか」、又は「ダウンコンバートしての記録を実行しますか」等の案内画面を表示して、ユーザに適宜報知できるように制御部20が表示処理を制御するようにしてもよい。
また、図7(a)の第2メニュー画像51で「自動」が選択された場合で、ダビング先をBD又はDVDのいずれに決定するかの処理において、図15の第2フローチャートのような処理を行う以外に、ダビング対象のデータの種類の着目し、データの種類に応じてダビング先を決定するようにしてもよい。
例えば、図18の第5フローチャートに示すように、ハードディスク装置17に記録されているダビング対象の番組のデータがデジタルハイビジョン放送のものであるか、それ以外であるかを制御部20が接続インタフェース部30に検出させる制御を行い(S60)、検出の結果、デジタルハイビジョン放送であれば(S60:デジタルハイビジョン)、制御部20は大容量のBDをダビング先に決定し(S61)、デジタルハイビジョン放送でなければ(S60:デジタルハイビジョン以外)、DVDをダビング先に決定する(S62)。このようにすることで、データ量が大きいデジタルハイビジョン放送の番組もスムーズにダビングできるようになる。
さらに、ダビング予約の操作が行われた場合、ダビング処理を行うか否かの判断をダビングに係る処理部分が未使用であるか否かに基づく以外に、他の判断基準を用いることも可能である。例えば、図12に示す電子番組表より放送が休止される時間帯を制御部20で特定し、その時間帯にダビング処理を行うようにすることも可能である。
図19は、放送休止中にダビング処理を行う場合の処理手順を示した第6フローチャートである。この場合、先ず、録画装置1はダビング元などの選択を受け付け(S70)、ダビング予約の指示をユーザから受け付けた否かを制御部20が判断し(S71)、ダビング予約の指示を受け付けていない場合(S71:NO)、ダビング予約の指示待ちになる。また、ダビング予約の指示を受け付けた場合(S71:YES)、制御部20は各チューナ部21〜23で受信した電子番組表より放送が休止中である時間帯を特定し、内蔵する計時手段により計測される時間との比較で、現在が放送休止中であるか否かを判断する(S72)。
制御部20が放送休止中でないと判断した場合(S72:NO)、処理待ちとなり、一方、放送休止中であると判断した場合(S72:YES)、ダビングの実行を開始させる制御を行う(S73)。それから、制御部20はダビングが終了したか否かを判断し(S74)、終了していない場合(S74:NO)、依然として放送休止中であるか否かを判断し(S75)、放送休止中である場合(S75:YES)、ダビングの処理段階(S73)へ戻りダビング処理を継続する。また、放送休止中でなくなった場合(S75:NO)、制御部20はダビングを一旦停止させるように処理部分を制御し(S76)、再度、放送休止中になったか否かを判断する(S77)。
放送休止中でない場合(S77:NO)、放送休止中になるまで処理待ちとなり、放送休止中になった場合(S77:YES)、ダビングの処理段階(S73)へ戻り、ダビング処理を再開し、以降、ダビング処理が終了するまで上述した処理を繰り返し、最終的に、ダビング終了の判断(S74)でダビングの終了が判断された場合(S74:YES)、ダビングに係る処理を終了し、ダビングの完了となる。このように放送休止中にダビング処理を行うことで、番組の録画が物理的に不可能である時間帯を有効に利用してダビング処理を完了でき、効率的なダビング処理を実現できる。なお、このような図19の第6フローチャートの処理は、ダビング先がIEEE1394端子部9に接続された外部機器である場合でも、外部へデータを出力する処理に対して同様に適用できる。
さらにダビング予約の操作が行われた場合、ダビングを実行するか否かの判断に係る別の変形例として、録画予約に係る時間帯を判断基準にすることも可能である。この場合、制御部20は、図13に示す録画予約の対する内容に基づき、録画予約が入っていない時間帯を特定し、その時間帯にダビング処理を行わせる制御を行うことになる。
図20は、録画予約が入っていない時間帯にダビング処理を行う場合の処理手順を示した第7フローチャートである。この場合、録画装置1はダビング元などの選択を受け付け(S80)、ダビング予約の指示を受け付けた否かを制御部20が判断し(S81)、指示を受け付けていない場合(S81:NO)、指示待ちになり、指示を受け付けた場合(S81:YES)、録画予約の内容より録画予約が入っていない時間帯を特定し、内蔵する計時手段により計測される日時との比較で、現在が録画予約時間に該当するか否かを判断する(S82)。
現在が録画予約時間である場合(S82:YES)、処理待ちとなり、録画予約時間でない場合(S82:YES)、制御部20はダビングの実行を開始させる制御を行う(S83)。その後、制御部20はダビングが終了したか否かを判断し(S84)、終了していない場合(S84:NO)、録画予約時間になったか否かを判断し(S85)、録画予約時間でない場合(S85:NO)、ダビングの処理段階(S83)へ戻り、録画予約時間になった場合(S85:YES)、制御部20はダビングを一旦停止させる制御を行い(S86)、その後、録画予約時間であるか否かを再度判断する(S87)。
依然として録画予約時間である場合(S87:YES)、処理待ちとなり、録画予約時間でなくなった場合(S87:NO)、ダビングの処理段階(S83)へ戻り、ダビング処理を再開し、以降、ダビング処理が終了するまで上述した処理を繰り返し、最終的に、ダビング終了の判断(S84)でダビングの終了が判断された場合(S84:YES)、ダビングに係る処理を終了する。このように録画予約時間でない間にダビング処理を行うことで、番組の録画予約が行われていない時間帯を有効に利用してダビング処理を完了でき、録画装置1の活用できる。なお、録画予約時間である場合でも、録画予約に関係しない記録媒体間ではダビング処理を行える。また、図20の第7フローチャートの処理は、ダビング先がIEEE1394端子部9に接続された外部機器である場合でも、外部へデータを出力する処理に対して同様に適用できる。
さらに、ダビング処理を行うか否かの判断には、装置本体側の電源ボタン8a又はリモコン装置の電源ボタンの入り切りの操作を用いることも可能である。即ち、いずれかの電源ボタンで切り操作が行われた場合、ユーザは録画装置1を使用する意思が無いと判断して、その間にダビング処理を行う仕様にしてもよい。
図21は、電源ボタンの切り操作が行われている間にダビング処理を行う場合の処理手順を示した第8フローチャートである。この場合、録画装置1はダビング元などの選択を受け付け(S90)、ダビング予約の指示を受け付けた否かを制御部20が判断し(S91)、指示を受け付けていない場合(S91:NO)、指示待ちになり、指示を受け付けた場合(S91:YES)、電源ボタンにより電源切りの操作が行われたか否かを制御部20が判断する(S92)。
電源切りの操作が行われていない場合(S92:NO)、処理待ちとなり、電源切りの操作が行われた場合(S92:YES)、制御部20はダビングの実行を開始させる制御を行う(S93)。その後、制御部20はダビングが終了したか否かを判断し(S94)、終了していない場合(S94:NO)、電源入り操作があったか否かを判断し(S95)、電源入り操作が無い場合(S95:NO)、ダビングの処理段階(S93)へ戻り、電源入り操作があった場合(S95:YES)、制御部20はダビングを一旦停止させる制御を行い(S96)、再度、電源切り操作があったか否かを判断する(S97)。
電源切り操作が無い場合(S97:NO)、電源切り操作待ちとなり、電源切り操作があった場合(S97:YES)、ダビングの処理段階(S93)へ戻り、ダビング処理を再開し、以降、ダビング処理が終了するまで上述した処理を繰り返し、最終的に、ダビングの終了判断(S94)でダビングの終了が判断された場合(S94:YES)、ダビングに係る処理を終了する。
このように電源切りの間にダビング処理を行うことで、ユーザが録画装置1を使用する意思の無い時間帯を有効に利用してダビング処理を完了でき、録画装置1の活用度を高められ、また、電源が入れられた場合はダビング処理を停止するので、ユーザの録画装置1の使用を妨げることもない。なお、図21の第8フローチャートの処理も、ダビング先がIEEE1394端子部9に接続された外部機器である場合、外部へデータを出力する処理に対して同様に適用できる。
なお、近時デジタル放送番組はCPRM(Contents Protection for Recordable Media)と呼ばれる著作権保護信号を放送信号の中に付加して送信されている。CPRMは、デジタル放送番組(データ)を放送された状態の画質で他の記録型DVD、パソコン用のハードディスク装置等にコピーすることはできないが、1回だけのデータ移動(コピーワンス)は可能にしている。
本発明の録画装置1の制御部20は、このコピーワンスに対応した番組を「一回だけ録画可能」に制御してCPRMに対応する記録媒体に一回だけ録画を行うことが可能であり、一例としてCPRM対応のBD、DVD、又はハードディスク装置等の記録媒体を用いてデータを保存できる。このときは、例えば、ハードディスク装置に記録した番組(データ)をBD又はDVD等の他の記録媒体へダビングしながらダビング元になるハードディスク装置から元データを消去していく機能(前述した「ムーブ」機能)を備えたダビング装置として、本発明に係る録画装置1は作動することになる。