JP2006163983A - リアルタイムosシミュレーション方式 - Google Patents

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Abstract

【課題】 RTOSシミュレータ上の時間管理を、汎用OSの負荷の影響を受けずに正確に実現し、かつ、RTOSがアイドル状態になった際には汎用OSに無駄な負荷をかけないようにする。
【解決手段】 まずは起動時にCPU割り当て時間に基づいて一定時間ごとにシグナルを発生させるプロセス相対時間タイマ機能を起動する。このシグナルでチックを実現する。次に、ユーザタスクがみずから待ち状態に遷移するシステムコール発行の際に、通常のユーザタスクからアイドルタスクへのタスクスイッチが起こるかどうかを判定し、もしそうなら、実時間に基づいて一定時間ごとにシグナルを発生させる実時間タイマ機能に切り替える。また、割込みをシミュレートするシグナルの発生時には、各割込みハンドラ処理終了後、アイドルタスクから通常のユーザタスクへのタスクスイッチが起こるかどうかを判定し、もしそうなら再びプロセス相対時間タイマ機能に切り替える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リアルタイムOSのシミュレーション方式に関する。
一般に、リアルタイムOS(RTOS)を用いた組み込み機器を開発するための開発環境として、RTOSとファームウェアをワークステーション(WS)やPCなどの汎用開発マシン上で模擬実行するためのシミュレーション開発環境が存在している。
WSやPC上では、一般にUNIX(登録商標)やWindows(登録商標)などの汎用OSが動作しているため、上記のようなシミュレーション開発環境はこれら汎用OSの機能を利用して実現されている。
また、こうしたシミュレーション開発環境としては、(1)ターゲットCPUのインストラクションセットシミュレータ(ISS)を用いて、RTOSやファームウェアすべてをターゲット用クロスコンパイラで生成して実行する方式、(2)ターゲット用RTOSのCPU依存部分を改変して、汎用OSが提供するマルチスレッド機構等を用いることでRTOS機能をシミュレートする方式、などが存在している。
方式(2)の場合は、ファームウェアやRTOSは汎用OS上で普通に動作するプログラムとしてセルフコンパイルされ、汎用開発マシン上でそのままのネイティブコードで実行されることになる。このようにRTOS機能レベルでシミュレーションする方式をRTOSシミュレーション方式、そしてその実態をRTOSシミュレータと呼ぶことにする。
また、RTOSは一般的にハードウェアタイマ機能を利用してある一定間隔(1msecなど)で割込み(チックと呼ばれる)を発生させ、割込みハンドラでソフトウェアカウンタをカウントアップすることで時間計測を行なっている。これをRTOSシミュレータでシミュレーションする場合、汎用OS例えばUNIX(登録商標)の場合はタイマ機能をつかってRTOSシミュレータの実体となるプロセスに定期的にシグナルを発生させ、シグナルハンドラで上記と同様にソフトウェアカウンタをカウントアップすることで実現できる。
より具体的には、例えばUNIX(登録商標)にはsetitimer()というシステムコールがあり、これにより、
(A)実時間(実世界の時間)に基づいて指定時間間隔で定期的にシグナルを発生する機能
(B)プロセスにCPUが割り当てられている時間に基づいて定期的にシグナルを発生する機能
これらの2種類のどちらかを利用して上記のチック機能を実現できる(例えば、特許文献1参照)。
特開平3−70158号公報
しかしながら、上記(A)、(B)どちらを使って実現してもそれぞれに問題が発生する。
(A)を利用した場合は、RTOSシミュレータプロセスが常にCPUを使って実行しているわけではないので、RTOS上での時間経過とRTOS上のタスクの実行時間との間で矛盾が生じてしまう。例えば、実機であれば1msecの間に100の仕事を実行できるはずのタスクが、シミュレータの場合汎用OSの負荷の度合いによってはまったく実行できないといった状況も起こりうる。もちろん、実機とシミュレータでは動作CPUのパフォーマンスの違いからタスク実行効率が異なっているのは当然ではあるが、まったく実行されない、という状況は問題となる可能性が高い。
(B)を利用した場合には上記の矛盾は無くなるものの、今度はRTOSにとってのアイドル状態の際、RTOSシミュレータプロセスがCPUを放棄することができない、という問題が生じる。本来、RTOSがアイドル状態になった場合には、汎用OSに無駄な負荷をかけないようにするためpause()などのシステムコールを利用して自らCPUを放棄するべきである。なぜこれができなくなるかというと、アイドル状態になった場合にRTOSシミュレータプロセスがCPUを放棄してしまうと、RTOSシミュレータプロセスにとっての時間が経過しなくなってしまうためである。もちろん、アイドル状態の際にpause()を呼ぶのではなく、while(TRUE);のように無限ループにすれば時間は経過するようになるものの、汎用開発マシン全体で考えると、無駄にCPUパワーを消費していることになってしまう。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、RTOS上の時間管理を、汎用OSの負荷の影響を受けずにできるだけ正確に実現し、かつ、RTOSがアイドル状態になった際には汎用OSに無駄な負荷をかけないようにできるRTOSシミュレーション方式を提供することにある。
この課題を解決するために、本発明に係わるRTOSシミュレーション方式では、汎用OSの実時間に基づいて指定時間間隔で定期的にシグナルを発生するタイマ機能(実時間タイマ機能)とプロセスに対するCPU割り当て時間に基づいて指定時間間隔で定期的にシグナルを発生するタイマ機能(プロセス相対時間タイマ機能)とを効率良く使い分けて利用してRTOSの時間管理を実現する。
そのために、RTOS起動時に、前記プロセス相対時間タイマ機能を用いてCPU割り当て時間に基づいて一定時間ごとにシグナルを発生させるように設定する起動時タイマ設定手段と、
ユーザタスクがみずから何らかのイベント発生を待つWAITING状態やSUSPENDED状態への遷移を伴うシステムコールを発行した際に、発生するタスクスイッチが通常のユーザタスクからアイドル状態を意味する特殊なタスク(アイドルタスク)へのタスクスイッチであるかどうかを判定するタイマ切り替え実行判定手段と、
前記タイマ切り替え実行判定手段で、通常のユーザタスクからアイドルタスクへのタスクスイッチであると判断された場合に、起動されているタイマ機能を停止し、前記実時間タイマ機能を用いて実時間に基づいて一定時間ごとにシグナルを発生させるように設定するタイマ切り替え手段と、
シグナル発生時に、各割り込みハンドラ処理終了後、タスクスイッチが必要でかつそれがアイドルタスクから通常のユーザタスクへのタスクスイッチであるかどうかを判断する第2のタイマ切り替え実行判定手段と、
前記第2のタイマ切り替え実行判定手段で、タスクスイッチが必要でかつそれがアイドルタスクから通常のユーザタスクへのタスクスイッチであると判断された場合に、起動されているタイマ機能を停止し、前記プロセス相対時間タイマ機能を用いてCPU割り当て時間に基づいて一定時間ごとにシグナルを発生させるように設定する第2のタイマ切り替え手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、
RTOSシミュレータにおいて、通常のユーザタスク実行状態の際には、CPU割り当て時間に基づいて時間管理を実行するようになり、アイドル状態になっている間だけ、実時間に基づいて時間管理を実行するように自動的に切り替わるようになるため、RTOS上の時間管理を、汎用OSの負荷の影響を受けずにできるだけ正確に実現し、かつ、RTOSがアイドル状態になった際には汎用OSに無駄な負荷をかけないようにできるRTOSシミュレーション方式を実現できるという効果がある。
<実施形態1>
以下、添付図面にしたがって本発明に係る実施例を詳細に説明する。本実施例では汎用OSとしてUNIX(登録商標)を例とする。前述のようにUNIX(登録商標)には指定時間間隔ごとにシグナルを発生するシステムコールとしてsetitimer()があり、これを使うことで以下の2種類の機能が利用できる。
(A)実時間に基づいて指定時間間隔で定期的にシグナルを発生する機能
(B)プロセスにCPUが割り当てられている時間に基づいて定期的にシグナルを発生する機能
それぞれをタイマ機能(A)、タイマ機能(B)と呼ぶことにする。
次に、RTOSにおけるアイドル状態の実現形態について説明する。RTOSはユーザタスクがすべてREADY状態(実行可能状態)でなくなるとアイドル状態と呼ばれる何も処理を実行しない状態となる。
アイドル状態を実現するもっとも簡易な方法は、アイドルタスクと呼ばれるRTOS内の特殊なタスクを用意する方法である。このタスクを通常は設定できないもっとも優先順位の低い設定で常にREADY状態にしておく。こうすることで、すべてのユーザタスクがREADY状態でなくなった場合には必ずこのアイドルタスクがディスパッチされアイドル状態となることができる。つまり、アイドル状態とはアイドルタスクが実行している状態を意味する。
実機の場合はアイドル状態では割り込みは常時受け付け可能である。RTOSシミュレータの場合は割り込みをシグナルでシミュレーションし、アイドル状態ではシグナルを常時受け付け可能なようにしておく。実機では、割り込みが発生すると割り込みハンドラが起動され、もしそこであるユーザタスクがREADY状態に復帰すると、割り込みハンドラ終了時にアイドルタスクからユーザタスクへのタスクスイッチが起こり、ユーザタスクがディスパッチされアイドル状態から抜けることになる。RTOSシミュレータの場合もまったく同様で割り込みがシグナルに、割り込みハンドラがシグナルハンドラに置き換わるだけである。
アイドル状態になると、実機の場合は電力消費を押さえるためCPUを省電力状態でスリープする命令を実行して割り込みを待ったり、または単に無限ループ処理を実行したりする。RTOSシミュレータの場合は汎用OSに無駄な負荷をかけないようにするためにpause()システムコールなどを利用してCPUを放棄する。
アイドル状態への遷移およびアイドル状態から通常のユーザタスク実行状態への遷移はすべてRTOSが管理しているので、当然現在アイドル状態になっているかそうでないかをいつでも把握することができる。これは実機もRTOSシミュレータも同様である。
以下では、RTOSシミュレータの時間管理に関する実現方法について説明していく。
まずはRTOS起動時の処理について説明する。実機のRTOSの場合は、起動時の処理としてRTOSの内部構造の初期化とともにハードウェアタイマを1msecや10msecといった一定時間ごとに割込みを発生させるように設定する。RTOSシミュレータの場合もこれと同様に、汎用OSのタイマ機能(B)を用いてCPU割り当て時間に基づいて一定時間ごとにシグナルを発生させるように設定する。その後RTOSシミュレータは実機のRTOSの処理とまったく同様に、最初に起動すべきタスクを生成し、そのタスクを実行させるためにディスパッチする。
次に、通常のユーザタスク実行状態からアイドル状態に遷移する際の処理について図1のフローチャートを用いて説明する。この遷移は、ユーザタスクがみずからREADY状態からWAITING状態やSUSPENDED状態に遷移するシステムコールを発行した際に起こりうる。具体的にはイベントフラグを待つシステムコール、セマフォを獲得するシステムコール、メッセージの到着を待つシステムコールなどである。こうしたシステムコールで実行される通常の処理の最後のタスクスイッチ処理のところに、以下で示す処理を追加する。
まずはステップS101で、発生するタスクスイッチが通常のユーザタスクからアイドル状態を意味する特殊なタスク(アイドルタスク)へのタスクスイッチであるかどうかを判断する。ステップS101で、通常のユーザタスクから別の通常のユーザタスクへのタスクスイッチであると判断された場合にはステップS102からステップS105に進み通常のタスクスイッチ処理を実行する。
ステップS101で、通常のユーザタスクからアイドルタスクへのタスクスイッチであると判断された場合にはステップS102からステップS103に進む。ステップS103では、このとき起動されているタイマ機能(B)をいったん停止し(setitimer()で実現可能)、タイマの残時間を獲得する。タイマの残時間とは、現在から次にシグナルが発生する予定の時間までの差分のことで、これもタイマ停止時に利用するsetitimer()で獲得することができる。
次にステップS104で、タイマ機能(A)を用いて実時間に基づいて一定時間ごとにシグナルを発生させるように設定する。このとき、最初のシグナルだけは前記残時間後に発生するように、そしてそれ以降は規定時間間隔で発生するように設定する。これもsetitimer()を利用することで実現可能である。
次にステップS105で通常のタスクスイッチ処理を実行する。ステップS102から進んできた場合には、通常のユーザタスクから別の通常のユーザタスクへのタスクスイッチとなるので指定の通常のユーザタスクをディスパッチし、ステップS104から進んできた場合には、アイドルタスクへのタスクスイッチとなるのでアイドルタスクをディスパッチする。実際の処理としては両者に違いはない。
ステップS105で、アイドルタスクがディスパッチされた場合には、アイドルタスクの処理として、汎用OSに無駄な負荷をかけないようにするために pause()システムコールなどを呼び出しCPUを放棄する。
次に、発生したシグナルに対するシグナルハンドラの処理について説明する。シグナルは前述したタイマ機能のためのシグナル(タイマシグナル)と何らかの形で実現したIO装置ハードウェアのシミュレーションプログラム(IOシミュレータ)によって発生されるシグナル(IOシグナル)とに分けられる。まずはIOシグナルに対するシグナルハンドラの処理について図2のフローチャートを用いて説明する。
上記のように発生したIOシグナルに対して、RTOS内部のシグナルハンドラは、まずは実機の場合と同様に、ステップS201で、あらかじめユーザプログラム(ファームウェア)により登録されている割り込みハンドラのうちどのハンドラを起動すべきかを特定する。これは各IOシミュレータから得られる付加情報(割り込み番号など)を用いることで特定できる。
次にステップS202で、特定した割り込みハンドラをコールする。ステップS203でユーザにより記述された割り込みハンドラの処理が実行される。割り込みハンドラでは、任意のタスクを起床するためのRTOSのシステムコールを利用することもできる。ただし、割り込みハンドラ内でタスク起床が行なわれてもそれに伴うタスクスイッチはすべての割り込みハンドラの処理が終了するまで遅延される。この処理はRTOSでは一般的である。
次に割り込みハンドラからリターンすると、ステップS204で、IOシグナルハンドラはRTOSのスケジューラを呼び出しタスクスイッチが必要かどうかを判断する。タスクスイッチが必要ない場合には、ステップS205からステップS206に進み、シグナルハンドラから元の状態にリターンするだけである。
タスクスイッチが必要な場合には、ステップS205からステップS207に進み、それがアイドルタスクから通常のユーザタスクへのスイッチかどうかを判断する。通常のユーザタスク同士のスイッチだった場合には、ステップS208からステップS211に進み、タスクスイッチ処理を実行してユーザタスクをディスパッチして終了となる。アイドルタスクから通常のユーザタスクへのスイッチだった場合には、ステップS208からステップS209に進み、タイマ機能切り替え処理を実行したあとにステップS211に進む。
タイマ機能切り替え処理では、ステップS209で、起動されているタイマ機能(A)をいったん停止し、タイマの残時間を獲得する(setitimer()で実現可能)。次にステップS210で、タイマ機能(B)を用いてCPU割り当て時間に基づいて一定時間ごとにシグナルを発生させるように設定する。このとき、最初のシグナルだけは前記残時間後に発生するように、そしてそれ以降は規定時間間隔で発生するように設定する(setitimer()で実現可能)。
最後に、タイマシグナル発生時の処理について説明する。タイマシグナルが発生するとタイマシグナルハンドラが起動される。タイマシグナルハンドラでは、まずはRTOSのチック処理を呼び出す。チック処理は一般のRTOSで行なわれる処理と同様であり、現在時刻を維持している内部変数をチック分加算し、その結果ユーザプログラムによりあらかじめ登録されたRTOS内部で管理されているソフトウェアタイマのうち満期時間を過ぎたものがあった場合にそのタイマハンドラを呼び出す処理を行なう。チック処理が終了すると、図2のステップS204からの処理を実行する。
以上述べたように、本実施例では、
RTOSシミュレータにおいて、通常のユーザタスク実行状態の際には、CPU割り当て時間に基づいて時間管理を実行するようになり、アイドル状態になっている間だけ、実時間に基づいて時間管理を実行するように自動的に切り替わるようになる。
通常のユーザタスク実行状態からアイドル状態に遷移する際の処理の流れを示したフローチャートである。 IOシグナルに対するシグナルハンドラの処理の流れを示したフローチャートである。

Claims (2)

  1. リアルタイムOS(RTOS)をワークステーション(WS)やPCなどの汎用開発マシン上でUNIX(登録商標)やWindows(登録商標)などの汎用OSを利用して実現するRTOSシミュレーション方式であって、
    汎用OSの実時間に基づいて指定時間間隔で定期的にシグナルを発生するタイマ機能(実時間タイマ機能)とプロセスに対するCPU割り当て時間に基づいて指定時間間隔で定期的にシグナルを発生するタイマ機能(プロセス相対時間タイマ機能)とを効率良く使い分けて利用してRTOSの時間管理を実現するために、
    RTOS起動時に、前記プロセス相対時間タイマ機能を用いてCPU割り当て時間に基づいて一定時間ごとにシグナルを発生させるように設定する起動時タイマ設定工程と、
    ユーザタスクがみずから何らかのイベント発生を待つWAITING状態やSUSPENDED状態への遷移を伴うシステムコールを発行した際に、発生するタスクスイッチが通常のユーザタスクからアイドル状態を意味する特殊なタスク(アイドルタスク)へのタスクスイッチであるかどうかを判定するタイマ切り替え実行判定工程と、
    前記タイマ切り替え実行判定工程で、通常のユーザタスクからアイドルタスクへのタスクスイッチであると判断された場合に、起動されているタイマ機能を停止し、前記実時間タイマ機能を用いて実時間に基づいて一定時間ごとにシグナルを発生させるように設定するタイマ切り替え工程と、
    シグナル発生時に、各割り込みハンドラ処理終了後、タスクスイッチが必要でかつそれがアイドルタスクから通常のユーザタスクへのタスクスイッチであるかどうかを判断する第2のタイマ切り替え実行判定工程と、
    前記第2のタイマ切り替え実行判定工程で、タスクスイッチが必要でかつそれがアイドルタスクから通常のユーザタスクへのタスクスイッチであると判断された場合に、起動されているタイマ機能を停止し、前記プロセス相対時間タイマ機能を用いてCPU割り当て時間に基づいて一定時間ごとにシグナルを発生させるように設定する第2のタイマ切り替え工程とを有することを特徴とするRTOSシミュレーション方式。
  2. リアルタイムOS(RTOS)をワークステーション(WS)やPCなどの汎用開発マシン上でUNIX(登録商標)やWindows(登録商標)などの汎用OSを利用して実現するRTOSシミュレータであって、
    汎用OSの実時間に基づいて指定時間間隔で定期的にシグナルを発生するタイマ機能(実時間タイマ機能)とプロセスに対するCPU割り当て時間に基づいて指定時間間隔で定期的にシグナルを発生するタイマ機能(プロセス相対時間タイマ機能)とを効率良く使い分けて利用してRTOSの時間管理を実現するために、
    RTOS起動時に、前記プロセス相対時間タイマ機能を用いてCPU割り当て時間に基づいて一定時間ごとにシグナルを発生させるように設定する起動時タイマ設定手段と、
    ユーザタスクがみずから何らかのイベント発生を待つWAITING状態やSUSPENDED状態への遷移を伴うシステムコールを発行した際に、発生するタスクスイッチが通常のユーザタスクからアイドル状態を意味する特殊なタスク(アイドルタスク)へのタスクスイッチであるかどうかを判定するタイマ切り替え実行判定手段と、
    前記タイマ切り替え実行判定手段で、通常のユーザタスクからアイドルタスクへのタスクスイッチであると判断された場合に、起動されているタイマ機能を停止し、前記実時間タイマ機能を用いて実時間に基づいて一定時間ごとにシグナルを発生させるように設定するタイマ切り替え手段と、
    シグナル発生時に、各割り込みハンドラ処理終了後、タスクスイッチが必要でかつそれがアイドルタスクから通常のユーザタスクへのタスクスイッチであるかどうかを判断する第2のタイマ切り替え実行判定手段と、
    前記第2のタイマ切り替え実行判定手段で、タスクスイッチが必要でかつそれがアイドルタスクから通常のユーザタスクへのタスクスイッチであると判断された場合に、起動されているタイマ機能を停止し、前記プロセス相対時間タイマ機能を用いてCPU割り当て時間に基づいて一定時間ごとにシグナルを発生させるように設定する第2のタイマ切り替え手段とを有することを特徴とするRTOSシミュレータ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8744831B2 (en) 2010-06-10 2014-06-03 Kabushiki Kaisha Toshiba Simulation apparatus, simulation method and recording medium for recording simulation program
CN106154864A (zh) * 2015-04-27 2016-11-23 上海机电工程研究所 一种运动模拟器的远程实时控制方法
WO2022220143A1 (ja) 2021-04-16 2022-10-20 株式会社日立製作所 演算装置、プログラムの動作方法

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