JP2006156511A - 光電変換素子及び光電変換装置 - Google Patents

光電変換素子及び光電変換装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 スミアやブルーミングの発生を簡易な構造で抑制することができる光電変換素子及び光電変換装置を提供すること。
【解決手段】 光センサ部6への入射光を光電変換する電荷転送型固体撮像素子12aにおいて、光センサ部6の光入射側、即ち平坦化保護膜9とカラーフィルタ2との間に、光照射パワーと光透過率とが非線形の相関性を有する(光照射パワーが高い時には光透過率が非線形に低下し、光照射パワーが低いときには光透過率が線形に変化する)逆可飽和吸収体層7が配置されていることを特徴とする電荷転送型固体撮像素子12aからなる光電変換素子、及びこの素子からなる光電変換装置26。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、電荷転送型固体撮像素子に好適な光電変換素子及び光電変換装置に関するものである。
図7に示す従来の電荷転送型(CCD:Charge Coupled Device)固体撮像素子62においては、光センサ部56における光の感度を向上させる手段(集光手段)として、各画素部66上にオンチップレンズ51を形成している(後述の特許文献1を参照)。
半導体基板70のイメージエリアには複数の画素部66がアレイ状に形成されているが、ここでは、代表して1つの画素部66付近の構造を説明する。
この画素部66では、SiからなるN-型の半導体基板70に、N+型の導電領域である電荷転送路領域72と光センサ部56とが形成されており、この光センサ部56ではN+型電荷蓄積部58とP+型領域63とのpn接合によって電荷発生部60(フォトダイオード)が形成されている。光センサ部56の上に形成されたゲート絶縁膜71上には光センサ部56に隣接して電荷転送電極55が形成され、電荷転送路領域72との組によって垂直レジスタ部(VCCD:Vertical Charge Coupled Devise:以下、同様とする。)55が垂直転送ゲートとして構成されている。なお、チャネルストッパなどの図示は省略する。
また、垂直レジスタ部55上には、電荷転送路領域72へ光を入射させないための遮光膜54が絶縁膜64を介して設けられ、更にその上に、平坦化絶縁膜である透明絶縁層73、保護膜59、例えばグリーン(G)のカラーフィルタ部とこれに隣接したレッド(R)及びブルー(B)のカラーフィルタ部からなるカラーフィルタ52、及び入射光の集光率向上のための凸レンズ部61からなるオンチップレンズ51が形成されている。
このカラーフィルタ52は、例えば、顔料分散型フォトレジストを各色毎にスピンコートし、露光、現像処理をすることによって形成する。
こうした構造において、外部から電荷転送型固体撮像素子62内に入射する入射光65は、図中で矢印で示すように、オンチップレンズ51の凸レンズ部61によって集光されて光センサ部56に到達し、ここで光電変換される。
図7に示した電荷転送型固体撮像素子62はインターライン型に構成されているが、入射光65が高輝度である場合、その光照射によりフォトダイオード60で発生して光センサ部56の電荷蓄積部58に蓄積されるべき光電子が電荷転送路72へ直接混入し、画像情報に変換した際に、筋状のノイズとなって現れるスミアという現象が生じることがある。
このようなスミアは、固体撮像素子の構造に大きく依存するものであって、光入力の垂直方向の大きさに比例すること、飽和照度以下でも発生し、入射する光の強さに比例すること、入射する光の波長が長いほど大きく現れること、といった特徴を有する。
また、スミアは、例えば、強い光が入射した領域の基板深部で多量の電荷が発生し、その一部が拡散によって垂直レジスタ部に達することによって発生するが、垂直レジスタ部に侵入した光が電荷に変換されて電荷転送時に他の画素からの信号電荷に混入して生じることもある。
他方、高輝度の光照射により、フォトダイオード(光センサ部)から溢れた電子が電荷転送路領域へ漏れ、画像情報に変換した際に、高輝度光源の周辺も白く明るく見えるブルーミングというノイズが発生することもある。
このようなスミアやブルーミングを発生させないためには、例えば1〜2Luxの安定照度で光照射することが必要であるが、特に200〜300Lux以上と高輝度の光照射では、その発生を防止することができない。
そこで、スミアを抑制するには、図8に示すように、遮光膜54の開口端と電荷転送路領域72との距離d1を拡げることや、遮光膜54とSi基板70との間のゲート絶縁膜71の厚さd2を薄くし、可能な限りフォトダイオードの表面(pn接合)と遮光膜54との距離を近づけることといった方策が取られてきている。
このように、遮光膜54の開口端と電荷転送路領域72との距離d1を拡げる構造としては、例えば、半導体領域(基板)内に光センサ部を構成する不純物拡散領域を形成する際に、この不純物拡散領域の幅を、通常の幅よりも大に形成した構造がある(後述の特許文献2を参照)。
また、ブルーミングを抑制するには、図8に示すように、フォトダイオードと電荷転送路領域72との距離d3を離すことや、余剰電荷を掃き捨てるためのオーバーフロードレイン(図示せず)へ電荷が流れ易くすることが行われている。
このように、余剰電荷を掃き捨てるためのオーバーフロードレインを設けた構造としては、例えば、メカニカルシャッタを用いて露光時間を制御するデジタルスチルカメラにおいて、光センサ部から垂直レジスタ部に信号電荷を読み出すのに先立って、光センサ部から垂直レジスタ部に読み出された信号電荷を転送するときの転送スピードよりも高速に、垂直レジスタ部中の電荷を水平レジスタ部に転送して隣接したオーバーフロードレインから掃き出すことによって、第1フィールド側の掃き出し転送期間を第2フィールド側の掃き出し転送期間よりも長くすることが知られている(後述の特許文献3を参照)。
こうしたオーバーフロードレインを設けずに、光センサ部に入射する光量自体を抑制して最適化する構造も提案されている(後述の特許文献4を参照)。
この構造では、光センサ部上に集光レンズとなる液晶レンズを設けたオンチップレンズ構造とし、各液晶レンズに印加する電圧値を決定し、その電圧を各液晶レンズに印加して屈折率を可変し、入射光量を抑制したものである。
特開2003−332546号公報(第1欄45行目〜第2欄35行目、図7、図8) 特開平10−209423号公報(第4欄16〜28行目、図2、図3) 特開2001−148809号公報(第6欄29行目〜第8欄24行目、図1) 特開平5−326903号公報(第2欄50行目〜第3欄25行目、図1)
しかしながら、電荷転送型固体撮像素子の小型化及び多画素化に伴い、1画素当りのサイズが縮小してきたために、上記した特許文献2、3に示された構造では、それを実現するための充分なマージンがなく、逆にスミア及びブルーミングを減らす効果が悪化している状況にある。
また、上記の特許文献4に示すオンチップレンズ構造では、液晶レンズに入射する光量の変化(特に高輝度領域)に対応して印加電圧を変化させる必要があるので、実際上、入射光量が予め判別している時にのみ適用可能である。しかも、液晶レンズ中において光の減衰や乱反射が発生し易くなり、また、液晶レンズを基板上に設ける必要があって、その組み込みが難しい。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、スミアやブルーミング等のノイズの発生を効果的に抑制すると共に、その抑制手段を簡易に組み込むことができる、光電変換素子及び光電変換装置を提供することにある。
即ち、本発明は、光感知部への入射光を光電変換する光電変換素子において、前記光感知部の光入射側に、光照射パワーに対して光透過率が非線形に変化する特性を有する逆可飽和吸収体が配置されていることを特徴とする光電変換素子に係わるものである。
本発明は又、光感知部への入射光を光電変換する光電変換素子の複数個が配列されている光電変換装置において、前記光感知部の光入射側に、光照射パワーに対して光透過率が非線形に変化する特性を有する逆可飽和吸収体が配置されていることを特徴とする光電変換装置に係わるものである。
本発明の光電変換素子及び光電変換装置によれば、前記光感知部の光入射側に、光照射パワーに対して光透過率が非線形に変化する特性を有する逆可飽和吸収体が配置されているので、この逆可飽和吸収体が、光照射パワーが高いときには光透過率が低くなるように光透過率を非線形に抑制することができる。この結果、光照射パワーの高い光が光感知部へ必要以上に透過するのを抑制することができるので、常に適切な量で光キャリアを発生させることができ、光電変換特性を良好に維持できることによって、スミアやブルーミングの発生を抑制することができる。しかも、これを前記逆可飽和吸収体を配置するだけで容易かつ簡易に実現することができる。
本発明においては、本発明の目的を実現する上で、前記逆可飽和吸収体が、光照射パワーが高いときには光透過率が低くなるように光透過パワーを非線形に抑制すると同時に、光照射パワーが低いときには光照射パワーに対して光透過率が線形に変化するのが望ましい。
また、構造の簡易化のためには、前記逆可飽和吸収体の単独層が前記光感知部の光入射側に配置されているのがよい。
或いは、前記逆可飽和吸収体が、前記光感知部の光入射側に配置された光フィルタに含有されていてもよいし、前記光感知部への入射光の集光レンズに含有されていてもよい。
本発明に使用可能な前記逆可飽和吸収体は、フラーレン及びフェニルアセチレン等からなる群より選ばれた少なくとも一種の化合物からなるのが望ましく、この化合物が重合体を形成しているのが望ましい。
また、前記光感知部が、半導体基板に形成されたpn接合からなる電荷発生部と電荷蓄積部とからなり、またこの場合に、前記光感知部に隣接して電荷転送路が形成されているのが望ましく、前記光感知部が画素となる電荷転送型(CCD)固体撮像素子を構成するのがよい。
また、前記光感知部の複数個がアレイ状に配列され、このアレイに隣接して電荷転送路が形成されているのがよい。
なお、本発明においては、光電変換素子の集合体が光電変換装置を構成するものであるが、特に撮像用の光電変換装置については電荷転送型固体撮像素子と称することがある。
次に、本発明の好ましい実施の形態を、図面参照下に具体的かつ詳細に説明する。
第1の実施の形態
図1〜図3は、本発明の第1の実施の形態を示すものである。
図1(A)は、本実施の形態による電荷転送型固体撮像素子12a(光電変換素子)の構造を示すが、光センサ部6(光感知部)における光の感度を向上させるために、各画素部16上にオンチップレンズ1(集光レンズ)が形成されている。
ここで、半導体基板20上には、イメージエリアを構成する複数個の画素部16がアレイ状に配列されているが、図1(A)においては、代表して1つの画素部16(光電変換素子)の付近の構造を説明する。
この画素部16においては、SiからなるN-型の半導体基板20に、N+型の導電領域である電荷転送路領域22と光センサ部6とが形成されており、この光センサ部6においてpn接合からなる電荷発生部10がN+型電荷蓄積部8とP+型領域13とによって形成されている。光センサ部6の上にゲート絶縁膜21が形成され、この光センサ部6に隣接して垂直レジスタ部(VCCD)5の電荷転送領域22と転送ゲート電極5とが形成されている。
また、垂直レジスタ部5上には、電荷転送路領域22(電荷転送路)へ光を入射させないための遮光膜4が絶縁膜14を介して設けられ、更にその上に、平坦化絶縁膜である透明絶縁層23、プラズマCVD(化学的気相成長)によるSiN保護膜9、グリーン(G)のフィルタ部とレッド(R)及びブルー(B)のフィルタ部とからなるカラーフィルタ2(光フィルタ)、及び凸レンズ部11の集合体であって入射光の集光率を向上させるためのオンチップレンズ1が形成されている。
なお、チャンネルストッパ等は図示省略するが、光センサ部6と電荷転送路領域22との間の表面域には不純物をドープしてP型化しておくこと(図示せず)により、非転送時に光センサ部6から電荷転送路領域22へ電荷が移動するのを防止している。
カラーフィルタ2は、例えば、顔料分散型フォトレジストを各色毎にスピンコートした後、露光、現像処理を行うことによって形成する。
また、図中に一点鎖線で示すように、凸部及び凹部の組み合わせからなる層内レンズ3を透明絶縁層23内に形成すれば、入射光の集光特性を更に向上することができる。
このように、光センサ部6(フォトダイオード)、電荷転送路領域22、垂直レジスタ部5(電荷転送電極)、遮光膜4及び透明絶縁膜23(平坦化絶縁膜)等は、図7に示した従来の電荷転送型(CCD)固体撮像素子と同様の構成からなる。
本実施の形態において、注目すべきことは、電荷転送型固体撮像素子12aの平坦化透明絶縁膜23上の保護膜9上に、カラーフィルタ2との間に、例えば、スピン塗布等により平坦層を兼ねる逆可飽和吸収体の単独層7が形成されていることである。
この逆可飽和吸収体層7の材質としては、例えば、フラーレン(C60)及びフェニルアセチレン等からなる群より選ばれた少なくとも一種の化合物又はその重合体、例えばフラーレン重合体、ポリフェニルアセチレンを用いることができる。また、その結晶の微粉体をポリイミドやPMMA(ポリメチルメタクリレート)のような有機樹脂に分散させて使用することも可能である。
この逆可飽和吸収体層7を形成した後に、カラーフィルタ2、オンチップマイクロレンズ1を公知の露光技術等により形成することができる。
また、この逆可飽和吸収体層7は、図1(B)に示すように、カラーフィルタ2の上層に挿入することも可能である。或いは、遮光膜4上の平坦化透明絶縁層23の下層として設けることもできる。
こうした逆可飽和吸収体層7は、光照射パワーPA(光照射強度)と光透過パワーPB(光透過率)との間に図2に示す如き相関特性を有している。
即ち、光照射パワーPAが低いときには、光照射パワーPAと光透過率PBとの間に線形性をもち、光照射パワーPAがある値PA1を超えて高くなると、光透過率が非線形に低下する、という特徴を持つ。
具体的には、逆可飽和吸収体層7を形成しない時には、図中の直線Aから破線Bに連続した直線で示すように、光照射パワーPAが増加するのに伴って光透過パワーPBも線形的に増加するので、光照射パワーPAがある値PA1を超えて高くなると、光センサ部6へ透過する光透過パワーPBが過度になり、過度な入射光量によって上述したスミアやブルーミングを抑制することができない。
しかし、本実施の形態において逆可飽和吸収体層7を設けていることによって、図中の曲線Cに示すように、光照射パワーPAがPA1(例えば100lux)を超えると、その後は光透過パワーPBが非線形的に徐々に低下するようになり、光透過パワーPBとしてスミア等を発生しないPB1(例えば50lux)以下に保持される。これによって、照射パワーPAが高くなっても、光感知部への透過光の光透過パワーPBを抑え、スミアやブルーミングが生じない適度な入射光量に抑制でき、適切な光電変換特性を維持することができる。従って、この固体撮像素子の動作中に、入射光量(又は強度)が変動しても、常に良好な光電変換特性を得ることができる。
また、こうした効果は、逆可飽和吸収体層7を挿入するのみで実現できるので、スミアなどの抑制手段を構造簡略にして容易に組み込むことができる。
しかも、この構造によって、光センサ部6をはじめとする素子構成部分を高集積化、小型化することもできる。
図3は、固体撮像素子12a又は12bを組み込んだ電荷転送型固体撮像装置26(光電変換装置)の構造と、その電荷転送過程を示す。
即ち、電荷転送型固体撮像装置26のイメージエリア中心部17a及びイメージエリア周辺部17b等を成すようにアレイ状に配列された光センサ部6(画素部16)に入射した入射光によって、光センサ部6内に電荷が生じ、この電荷が光センサ部6から垂直レジスタ部(VCCD)5へと転送され、更にこの電荷は垂直レジスタ部5から水平レジスタ部(HCCD:Horizontal Charge Coupled Device:以下、同様とする。)18へと転送される。
次に、この水平レジスタ部18によって電荷が増幅器出力端子15及び補正回路19に向かって転送され、出力される。この補正回路19によって、逆可飽和吸収体層7によって高輝度の入射光の光量が非線形に低下するが、この低下量相当分の電荷を補うことができる。
このように本実施の形態によれば、光センサ部6の光入射側に、光照射強度が高いときには光透過率が低くなるように光透過強度を非線形に抑制することができる特性を有する逆可飽和吸収体層7が配置されているために、光照射強度の高い光が光センサ部6へ透過する光量を簡易な構造によって効果的に抑制することができ、適切な光電変換特性を維持してスミアやブルーミングの発生を抑制することができる。
この場合、高輝度の光源又は入射光が照射されている画素部16に対してのみスミア及びブルーミングの抑制が可能である。
また、光照射強度の高い高輝度での入射光が制限されることにより、高輝度側の線形性は保たれないが、光照射パワーPAの上限を拡大してそのダイナミックレンジを改善することができる。この場合に、外部の調整回路(例えば、補正回路19)により、非線形部分によって低下した電圧を逆可飽和吸収体層7の特性に合わせて補正することが可能となる。
また、逆可飽和吸収体層7も含めて、通常の半導体製造技術を用いて作製可能であると共に、材料費のみが付加されるだけであって安価に作製することができる。
第2の実施の形態
図4は、本発明の第2の実施の形態を示すものである。
本実施の形態によれば、上述した逆可飽和吸収体層7を設ける代わりに、この層7に用いた逆可飽和吸収体を混入したカラーフィルタ2aを設けた電荷転送型固体撮像素子12cとしたこと以外は、上述の第1の実施の形態と同様である。
即ち、カラーフィルタは、通常、染料又は顔料、感光剤及びベース材料等の混合物で形成されるが、逆可飽和吸収体7Aをカラーフィルタ特性を保持できる粒度や量(例えば20質量%)でベース材料に分散させることにより、通常の半導体露光プロセスを用いて、逆可飽和吸収体7Aを混入したカラーフィルタ2aを保護膜9上に形成している。逆可飽和吸収体7Aの混入量は10〜40質量%の範囲とするのがよく、また結晶微粉体を分散する場合、その粒径は〜0.1μmとするのがよい。
このように、逆可飽和吸収体7Aをカラーフィルタ2aに混入することによって、図2に示したと同様の入射光特性が得られるので、上述した第1の実施の形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
第3の実施の形態
図5は、本発明の第3の実施の形態を示すものである。
本実施の形態によれば、上述した逆可飽和吸収体層7を設ける代りに、この層7に用いた逆可飽和吸収体7Aを混入したオンチップマイクロレンズ1aを設けた電荷転送型固体撮像素子12dとしたこと以外は、上述の第1の実施の形態と同様である。
即ち、カラーフィルタ2の形成後に、逆可飽和吸収体7Aをマイクロレンズ1aの特性を保持できる粒度や量(例えば50質量%)で混入したレンズ材料をスピン塗布等でコーティングした後、露光技術やエッチング技術を用いてオンチップマイクロレンズ1aを形成する。逆可飽和吸収体7Aの混入量は10〜60質量%とするのがよく、また結晶微粉体を分散する場合、その粒径は〜0.1μmとするのがよい。
このように、逆可飽和吸収体7Aをマイクロレンズ1aに混入することによって、図2に示したと同様の入射光特性が得られるので、上述した第1の実施の形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
第4の実施の形態
図6は、本発明の第4の実施の形態を示すものである。
本実施の形態は、上述した実施の形態のようにCCD構造で転送部を構成せずに、光センサ部41(フォトダイオード)で発生した電荷をトランジスタ動作によって出力するイメージセンサ24としたことが、上述の第1の実施の形態と異なっている。
即ち、光センサ部41においては、N型シリコン基板36の表面部に形成されたN型シリコン層37と、その下部のP-型化したシリコン層34との界面でのpn接合により、光センサ部(フォトダイオード)41が形成されている。以下、素子分離構造31で囲まれた部分を受光領域30と呼び、その内、pn接合が形成されている部分を光センサ部41の開口部40と呼んで両者を区別することにする。
そして、開口部40に入射した光は、pn接合部に達すると、そこで正孔と電子に変換され、入射光の光量に応じた信号電荷(電子)がN型シリコン層37、更にはP-型シリコン層34に蓄積される。なお、最表面のP+型シリコン層38は、表面からの電荷の漏洩を防止するためのものである。
N型シリコン層37等からなる信号電荷蓄積領域は、素子分離構造31の下部とその周囲に形成されたP型表面側ウェル32、基板の深い位置に形成されたP型ディープウェル35、及びP型表面側ウェル32とP型ディープウェル35とを電気的に接続するように素子分離構造31の下方に上下方向に長く形成されたP型プラグ(Plug)ウェル33によって、側面と底面とから取り囲まれている。これによって、信号電荷蓄積領域は基板内においても周辺素子から電気的に分離され、信号電荷が漏洩することがない。
更に、素子分離構造31上に、平坦化絶縁膜である透明絶縁層23、保護膜9、レッド(R)、グリーン(G)及びブルー(B)からなるカラーフィルタ2(光フィルタ)、及び凸レンズ部11の集合体であって入射光の集光率向上のためのオンチップレンズ1が積層されている。但し、この積層構造は適宜変更してよい。
本実施の形態においては、逆可飽和吸収体層7を設けたイメージセンサ24としているが、この逆可飽和吸収体層7によって上述した第1の実施の形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの例に何ら限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
例えば、逆可飽和吸収体7の形成方法、形成位置及び材質等や、オンチップレンズ等に逆可飽和吸収体7Aを含有させる場合の混合率及び形成方法等は、変更することができる。この場合、上述した第1〜第3の実施の形態を組み合わせて、逆可飽和吸収体の配置を複数箇所としてもよい(これは、上述した第4の実施の形態でも同様)。
また、遮光膜4を、遮光性に加えて光吸収性を有するものとしてよいし、光吸収性のみを有するものとしてもよい。また、過剰な電荷の処理のためにオーバーフロードレインを設けてもよい。
また、カラーフィルタに替えてNDフィルタを形成した光電変換素子としてもよいし、オンチップレンズやカラーフィルタ自体を形成しなくてもよい。
また、電荷転送型固体撮像素子の構造やレイアウトは上述したものに限定されることはなく、種々に変更してよい。
なお、本発明は、上述した例以外の光電変換素子にも適用可能である。
本発明の光電変換素子及び光電変換装置は、とりわけスミアやブルーミングが抑制された固体撮像素子及び固体撮像装置に適用可能である。
本発明の第1の実施の形態による光電変換素子の断面図(A)及び別の光電変換素子の断面図(B)である。 同、逆可飽和吸収体の光照射パワーと光透過パワーとの相関特性を示すグラフである。 同、光電変換装置の部分平面図である。 本発明の第2の実施の形態による光電変換素子の断面図である。 本発明の第3の実施の形態による光電変換素子の断面図である。 本発明の第4の実施の形態による光電変換素子の断面図である。 従来例による光電変換素子の断面図である。 同、各部の配置関係を示す光電変換素子の断面図である。
符号の説明
1、1a…オンチップ(マイクロ)レンズ、2、2a…カラーフィルタ、
3…層内レンズ、4…遮光膜、5…電荷転送電極(垂直レジスタ部)、6…光センサ部、
7…逆可飽和吸収体層、7A…逆可飽和吸収体、8…電荷蓄積部、9…保護膜、
10…電荷発生部、11…凸レンズ部、
12a、12b、12c、12d…電荷転送型固体撮像素子、13…水平レジスタ部、
16…画素部、20…基板、21…ゲート絶縁膜、22…電荷転送路領域、
23…透明絶縁層、24…イメージセンサ、26…電荷転送型固体撮像装置、
30…受光領域、31…素子分離構造、32…P型表面側ウェル、
33…P型プラグウェル、34…P-型シリコン層、35…P型ディープウェル、
36…N型シリコン基板、37…N型シリコン層、38…P+型シリコン層、
40…開口部、41…光センサ部

Claims (20)

  1. 光感知部への入射光を光電変換する光電変換素子において、前記光感知部の光入射側に、光照射パワーに対して光透過率が非線形に変化する特性を有する逆可飽和吸収体が配置されていることを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記逆可飽和吸収体によって、光照射パワーが高いときには光透過率が低くなるように光透過率が非線形に抑制され、光照射パワーが低いときには光照射パワーに対して光透過率が線形に変化する、請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記逆可飽和吸収体の単独層が前記光感知部の光入射側に配置されている、請求項1に記載の光電変換素子。
  4. 前記逆可飽和吸収体が、前記光感知部の光入射側に配置された光フィルタに含有されている、請求項1に記載の光電変換素子。
  5. 前記逆可飽和吸収体が、前記光感知部への入射光の集光レンズに含有されている、請求項1に記載の光電変換素子。
  6. 前記逆可飽和吸収体が、フラーレン及びフェニルアセチレンからなる群より選ばれた少なくとも一種の化合物からなる、請求項1に記載の光電変換素子。
  7. 前記化合物が重合体を形成している、請求項6に記載の光電変換素子。
  8. 前記光感知部が、半導体基板に形成されたpn接合からなる電荷発生部と電荷蓄積部とからなる、請求項1に記載の光電変換素子。
  9. 前記光感知部に隣接して電荷転送路が形成されている、請求項8に記載の光電変換素子。
  10. 前記光感知部が画素となる電荷転送型固体撮像素子を構成する、請求項9に記載の光電変換素子。
  11. 光感知部への入射光を光電変換する光電変換素子の複数個が配列されている光電変換装置において、前記光感知部の光入射側に、光照射パワーに対して光透過率が非線形に変化する特性を有する逆可飽和吸収体が配置されていることを特徴とする光電変換装置。
  12. 前記逆可飽和吸収体によって、光照射パワーが高いときに光透過率が低くなるように光透過パワーが非線形に抑制され、光照射パワーが低いときは光照射パワーに対して光透過率が線形に変化する、請求項11に記載の光電変換装置。
  13. 前記逆可飽和吸収体の単独層が前記光感知部の光入射側に配置されている、請求項11に記載の光電変換装置。
  14. 前記逆可飽和吸収体が、前記光感知部の光入射側に配置された光フィルタに含有されている、請求項11に記載の光電変換装置。
  15. 前記逆可飽和吸収体が、前記光感知部への入射光の集光レンズに含有されている、請求項11に記載の光電変換装置。
  16. 前記逆可飽和吸収体が、フラーレン及びフェニルアセチレンからなる群より選ばれた少なくとも一種の化合物からなる、請求項11に記載の光電変換装置。
  17. 前記化合物が重合体を形成している、請求項16に記載の光電変換装置。
  18. 前記光感知部が、半導体基板に形成されたpn接合からなる電荷発生部と電荷蓄積部とからなる、請求項11に記載の光電変換装置。
  19. 前記光感知部の複数個がアレイ状に配列され、このアレイに隣接して電荷転送路が形成されている、請求項18に記載の光電変換装置。
  20. 前記光感知部が画素となる電荷転送型固体撮像素子を構成する、請求項19に記載の光電変換装置。
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