JP2006155231A - 鑑賞システム、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】VRを利用した鑑賞システムにおいて、鑑賞者に鑑賞対象物を鑑賞させる際の自動ウォークスルーの順路を簡便に設定し得るようにする。
【解決手段】仮想空間内に複数の鑑賞対象物を配置した状態をビューワ2によって閲覧可能とするための統合データに、エディタ1を使用してウォークスルーデータを付加できるようにした。エディタ1は、各鑑賞対象物に対して少なくとも一の鑑賞ポイントを設定するための鑑賞ポイント設定手段101と、これら鑑賞ポイントを通過する順路を設定するための順路設定手段102と、前記鑑賞ポイント設定手段101及び前記順路設定手段102により設定された情報を利用してウォークスルーデータを生成するウォークスルーデータ生成手段103とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、三次元グラフィックスにより各種の鑑賞対象物を仮想的に表示して鑑賞に供する鑑賞システムに関する。
今日、コンピュータグラフィックス技術を基盤とするバーチャルリアリティ(Virtual Reality)は様々な民生用途に用いられている。例えば、下記非特許文献1には、家具類が配設された住居内を仮想的に具現し、あたかも鑑賞者自身がその場に存在しているかのような視野を得ることができるVRシミュレーションが提示されている。このVRシミュレーションは、住居の床、壁や家具等をVRML(Virtual Reality Modeling Language)で記述してそれらをウェブブラウザ(のVRMLプラグインプログラム)においてレンダリングさせるものであり、視点の位置を自由に移動させるウォークスルーを実施可能である。
"インテリアシミュレーション"、[online]、大阪市住まい情報センター、[平成16年10月7日検索]、インターネット<URL http://www.city.osaka.jp/sumai/guide/interior/index.html>
上記例の如きVRシミュレーションによるウォークスルーでは、鑑賞者自身が操作して視点を移動させることができる。一方、絵画や立体造形等の作品を仮想空間内に展示するVR美術館や、種々の商品を仮想空間内に展示するVRショッピングウインドウ等のVRシミュレーションを構築する場合には、そのシミュレーションを作成ないし編集する作成者の側でウォークスルーの視点移動の経路や鑑賞対象物の鑑賞の順序を予め定めておきたいという要求も存在する。
以上に鑑みてなされた本発明は、VRを利用した鑑賞システムにおいて、鑑賞者に鑑賞対象物を鑑賞させる際の自動ウォークスルーの順路を簡便に設定し得るようにすることを主たる目的としている。
上述した課題を解決するべく、本発明では、図1に示すように、仮想空間内に複数の鑑賞対象物(芸術作品、建築物、商品、器材、お化け屋敷におけるお化けのようなアトラクション等々、その性質は問われない)を配置した状態を三次元ビューワ2によって閲覧可能とするための統合データに、エディタを使用してウォークスルーデータを自在に付加することができるようにした鑑賞システムを構成し、前記エディタ1が、各鑑賞対象物に対して少なくとも一の鑑賞ポイントを設定するための鑑賞ポイント設定手段101と、これら鑑賞ポイントを通過する順路を設定するための順路設定手段102と、少なくとも前記鑑賞ポイント設定手段101及び前記順路設定手段102により設定された情報を利用して、三次元ビューワ2に実装されている自動ウォークスルー機能を作動させる際に参照されるウォークスルーデータを生成するウォークスルーデータ生成手段103とを具備するものとした。このようなものであれば、鑑賞者に鑑賞対象物を鑑賞させる際の自動ウォークスルーの順路を簡便に設定し得る。
図2に示すように、前記エディタ1が、各鑑賞ポイントにおける停止時間(鑑賞時間)を設定するための停止時間設定手段104をさらに具備していれば、鑑賞ポイントにおいて鑑賞対象物を鑑賞させる時間の長さを設定することができ、鑑賞対象物毎にまたは鑑賞ポイント毎に停止時間に変化をつけることもできる。
図3に示すように、前記エディタ1が、編集操作により操作信号が入力された場合に、その操作信号に対応させて鑑賞ポイントの仮想空間に対する設定位置を規定する位置情報及び/または当該鑑賞ポイントにおいて向けるべき視線の方向を規定する方向情報を書き換え、鑑賞対象物に対する位置及び/または鑑賞方向を変化させる鑑賞ポイント編集手段105をさらに具備していれば、鑑賞ポイントで鑑賞対象物を鑑賞させるときの鑑賞方向の設定が可能となる。
前記鑑賞ポイント設定手段101が、鑑賞ポイントを自動設定すべき旨の操作信号の入力を受け付けた場合に、各鑑賞対象物の近傍に一つづつ鑑賞ポイントを自動付与するものであるならば、鑑賞対象物に対して鑑賞ポイントを配置する編集操作を簡略化することができる。
前記順路設定手段102が、鑑賞ポイントと、鑑賞ポイントでないポイントであって自動ウォークスルーの際に経由すべき通常ポイントとを所定の順番で結ぶような順路を設定するようにしたものであり、前記エディタ1が、前記各ポイントの追加や削除並びに鑑賞ポイントと通常ポイントとの変換を行うためのポイント変更手段106をさらに具備していれば、自動ウォークスルーにおける視点の移動の経路の調整がより容易となる。
図4に示すように、前記エディタ1が、前記統合データ及び前記ウォークスルーデータに基づき、鑑賞対象物を閲覧するために使用される三次元ビューワ2における閲覧のみを許容する閲覧限定型統合データを生成する閲覧限定データ生成手段107をさらに具備していれば、VR美術館、VRショッピングウィンドウ等のVRシミュレーション体験を希望する不特定者に提供するために好適な閲覧限定型のデータを得ることができる。
前記閲覧限定型統合データは、三次元グラフィックスにより鑑賞対象物が配設される仮想空間を表現するための空間データと、この仮想空間に配置すべき鑑賞対象物に関する対象物データと、仮想空間内を自動ウォークスルーして鑑賞対象物を順次鑑賞するためのウォークスルーデータとを含んでいるものとすることが好ましい。
しかして、前記エディタ1が、前記閲覧限定型統合データを光学ディスク等の所定の記録媒体に記録する閲覧限定データ記録手段108をさらに具備していれば、閲覧限定型のデータを記録した記録媒体を製造して広範に流通させることが可能となる。
他方、前記三次元ビューワ2は、前記ウォークスルーデータを参照して鑑賞ポイントを通過する順路に沿って視点を自動的に移動させつつ鑑賞対象物を包含する仮想空間を三次元グラフィックスにより表現する自動ウォークスルー手段201を具備してなるものとする。
また、前記自動ウォークスルー手段201は、各鑑賞ポイントにおいて、前記ウォークスルーデータに記述された停止時間の間視点の移動を停止するとともに、ウォークスルーデータに記述された方向情報によって規定される方向に視線を向ける処理を実行する。
本発明によれば、VRを利用した鑑賞システムにおいて、鑑賞者に鑑賞対象物を鑑賞させる際の自動ウォークスルーの順路を簡便に設定可能となる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
1 システム概要
はじめに、本実施形態の鑑賞システムの概要を述べる。本実施形態の鑑賞システムは、仮想鑑賞会(鑑賞シミュレーション)の内容を規定するデータである統合データ/閲覧限定型統合データの作成のために利用されるオーサリングツールと、作成された統合データ/閲覧限定型統合データの閲覧のために利用される三次元ビューワ2とを主要な要素とする。
図5に示すように、オーサリングツールは、空間データベース5、対象物データベース6、付属品データベース7、小道具データベース8、空間エディタ3、鑑賞対象物エディタ4及び鑑賞会エディタ1の各モジュールを包含する。
空間データベース5は、鑑賞対象物を展示/陳列/配設する場である仮想展示場を三次元グラフィックスで表現するための空間データを格納する。対象物データベース6は、仮想展示場に展示/陳列/配置される鑑賞対象物に関する対象物データを格納する。付属品データベース7は、鑑賞対象物に付随させることができる仮想付属品に関する付属品データを格納する。また、小道具データベース8は、仮想展示場に配置される仮想小道具に関する小道具データを格納する。
そして、これらデータベースに格納されている各データを基に構成される仮想展示場、鑑賞対象物、仮想付属品及び仮想小道具を、鑑賞会エディタ1を使用して仮想的な三次元空間に配設することで、仮想鑑賞会を構築できる。構築された仮想鑑賞会の内容を規定する統合データ/閲覧限定型統合データは、鑑賞会エディタ1によって生成、出力され、三次元ビューワ2による閲覧に供される。
オーサリングツールは仮想鑑賞会を作成ないし編集しようとする作成者が使用するコンピュータC1にインストールされ、三次元ビューワ2は仮想鑑賞会を閲覧しようとするコンピュータC2にインストールされる。両者のコンピュータC1、C2は、例えば、図6に示すように、CPU(Central Processing Unit)a、メインメモリb、ハードディスクドライブc、表示制御デバイスd、ディスプレイe、入力デバイスf、通信インタフェースg、光学ディスクドライブh等のハードウェア資源を備え、これらハードウェア資源はコントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)iにより制御されて連携動作する。表示制御デバイスdは、CPUaより受けた描画指示をもとに表示させるべき画像(特に、三次元グラフィックス)データを生成してディスプレイeに向けて送出するGPU(Graphics Processing Unit)d1、画像データ等を一時的に格納しておくビデオメモリd2等を要素とする。入力デバイスfは、手指で操作可能な押下ボタン、キーボードや、マウス、トラックパッド、タッチパネル等のポインティングデバイスである。通信インタフェースgは、電気通信回線を介した通信を行うためのデバイスであり、NIC(Network Interface Card)、無線LANトランシーバ、モデム等に代表される。光学ディスクドライブhは、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)等の光学ディスク媒体に記録されているデータを読み出したり、光学ディスク媒体にデータを書き込んだりするためのものである。
CPUaによって実行されるべき種々のプログラムはハードディスクドライブcに格納されており、プログラムの実行の際にはハードディスクドライブcからメインメモリbに読み込まれ、CPUaによって解読される。コンピュータC1には、既知のGUI(Graphical User Interface)型のOS(Operating System)プログラムやこれに付帯する各種デバイスドライバプログラムがインストールされている。OSプログラム、デバイスドライバプログラムは、他のアプリケーションプログラムによる上記ハードウェア資源の利用を仲介する役割を担う。
通常、仮想鑑賞会の作成者が使用するコンピュータC1と閲覧者が使用するコンピュータC2とは別個である。よって、作成者がコンピュータC1を使用して作成した統合データ/閲覧限定型統合データを、何らかの手段で閲覧者の使用するコンピュータC2に送らなくてはならない。本実施形態では、図19に示すように、コンピュータC1において光学ディスクドライブを利用して光学ディスク媒体MDに統合データ/閲覧限定型統合データを記録し、その光学ディスク媒体MDを閲覧者に頒布、提供することとしている。但し、両者のコンピュータC1、C2が電気通信回線を介して通信可能に接続している場合には、電気通信回線を介して統合データ/閲覧限定型統合データを送受信することもできる。
2 オーサリングツール
次に、オーサリングツールについて述べる。本実施形態にあって、オーサリングツールは複数のプログラムの集合として成り立っている。即ち、空間データベース5、対象物データベース6、付属品データベース7及び小道具データベース8の機能を具現するデータベースプログラム、空間エディタ3の機能を具現する空間エディタプログラム、鑑賞対象物エディタ4の機能を具現する鑑賞対象物エディタプログラム、鑑賞会エディタ1の機能を具現する鑑賞会エディタプログラムである。上記のプログラムは、OS上で起動されるアプリケーションプログラムとしてコンピュータC1にインストールされる。但し、空間データベース5、対象物データベース6、付属品データベース7、小道具データベース8、空間エディタ3、鑑賞対象物エディタ4、鑑賞会エディタ1がおしなべて一のコンピュータC1にインストールされるとは限られず、これらを複数のコンピュータC1に分散させることを妨げない。
2.1 空間データベース、空間エディタ
空間データベース5は、例えば既存のデータベースプログラムを主体とし、ハードディスクドライブcの所要の記憶領域を利用して構成される。空間データベース5に格納される空間データは、部品オブジェクトの態様を規定する部品オブジェクト情報と、部品オブジェクトの配置を規定する配置情報とを含んでなる。部品オブジェクトとは、仮想的な三次元構造物として形作られる仮想展示場の部品となる三次元オブジェクトのことである。部品オブジェクトは、床オブジェクト、壁オブジェクト、柱オブジェクト、天井オブジェクト、ドアオブジェクト等の種別に分類され、さらに各種別毎に複数種類の部品オブジェクト(より詳しくは、表面テクスチャ及び/または外形の相異なる複数の種類)が存在する。部品オブジェクト情報は、各種別及び種類毎に作成され、それぞれの三次元形状を規定するパラメータや部品オブジェクトの外表面に設定されるテクスチャ画像等の情報を有している。原則として、部品オブジェクト情報は予め用意され、空間データベース5に登録されているが、作成者自身が独自に部品オブジェクト情報を作成して空間データベース5に登録しても構わない。
配置情報は、各部品オブジェクトが仮想空間のどの位置に配置されるのかを規定する情報である。配置情報は、仮想空間内に配置される個々の部品オブジェクトについて、その種別及び種類を識別する識別子(識別子には、名前/呼称が含まれることがある)と、その配設位置を規定する位置情報(配置座標、方向ベクトル)と、寸法を規定する寸法情報とを有している。ここで、位置情報及び寸法情報について補足しておくと、本実施形態の鑑賞システムにあって、部品オブジェクトを含む三次元オブジェクトOBの仮想空間における配置座標、方向及び寸法は、図7に示すようなバウンディングボックスBBを基準として定義される。バウンディングボックスBBとは、三次元オブジェクトOBを包み込む不可視の仮想的な直方体のことである。本実施形態では、このバウンディングボックスBBのある頂点を三次元オブジェクトOBの配置座標を定義する基準点とし、バウンディングボックスBBのある面(例えば、三次元オブジェクトOBの正面に相対する面)の向く方向を三次元オブジェクトOBの方向ベクトルとし、なおかつバウンディングボックスBBの直交する三辺の長さを三次元オブジェクトOBの寸法としている。オブジェクトの配置座標、方向ベクトル、寸法はそれぞれ三次元値となる。因みに、床オブジェクト、壁オブジェクト等のように方形薄板状ないし直方体状をなすオブジェクトにあっては、オブジェクト自体の端縁とバウンディングボックスBBとを一致させることができる。
空間データ、特に配置情報は仮想展示場の構造を規定する。空間データまたは配置情報は、空間エディタ3を使用して作成ないし編集することが可能である。空間エディタ3は、空間エディタプログラムを主体とし、作成者による編集操作を受け付けるとともに、作成者の編集操作に基づいて空間データを生成し空間データベース5に登録する、または空間データベース5に登録されている空間データを改変する機能を提供する。
詳述すると、コンピュータC1上で起動した空間エディタプログラムは、OSプログラムが提供するAPI(Application Program Interface)を利用して、図8に例示するようなウィンドウW1をディスプレイeの画面に表示する。そして、仮想展示場を作成ないし編集するための編集操作、即ち、新たな部品オブジェクトを仮想空間内に配置する操作や、既に仮想空間内に配置されている部品オブジェクトの配置位置、方向または寸法を変更する操作等を待ち受ける。
仮想空間内に新たな部品オブジェクトを配置しようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、配置の対象となる部品オブジェクトPBの種別及び種類を選択し、選択した部品オブジェクトを仮想空間内の所望の位置に配置する。具体的には、ウィンドウW1内の部品選択領域A1に提示される各種部品オブジェクトのうち所要のものを選択し、これを空間表示領域A2に表示される仮想空間の所要箇所に配置する(例えば、ドラッグアンドドロップする)。空間エディタプログラムは、このような操作を受け付けることで、配置されるべき部品オブジェクトの種類、配置座標及び方向ベクトルに関するパラメータを知得し、これをメインメモリbの所要の記憶領域に一時的に記憶する。なお、空間エディタプログラムは、表示制御デバイスd1の機能を利用して、仮想空間内に配置された部品オブジェクトPBを三次元グラフィックスとして空間表示領域A2に表示する。
また、仮想空間内に配置された部品オブジェクトを移動させようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、移動の対象となる部品オブジェクトを選択し、選択した部品オブジェクトを仮想空間内の所望の位置に再配置する。具体的には、ウィンドウW1内の空間表示領域に表示される配置済み部品オブジェクトPBのうち所要のものを選択し、これを仮想空間の所要箇所に再配置する(例えば、ドラッグアンドドロップする)。空間エディタプログラムは、このような操作を受け付けることで、移動の対象となる部品オブジェクト、その移動先の配置座標及び方向ベクトルに関するパラメータを知得し、これに基づいてメインメモリbに一時的に記憶している対象のオブジェクトについてのパラメータを改変する。
加えて、作成者は、入力デバイスfを使用して、部品オブジェクトの配置座標、方向ベクトルまたは寸法のパラメータを直接入力することができる。具体的には、ウィンドウW1内の空間表示領域A2に表示される配置済み部品オブジェクトPBのうち所要のものを選択し、選択した部品オブジェクトPBについての配置座標、方向ベクトルまたは寸法の三次元値をウィンドウ内のパラメータ入力領域A3に表示されるテキストボックス、チェックボックス等に入力する。空間エディタプログラムは、この入力を受け付けることで、対象となる部品オブジェクト及びその配置座標、方向ベクトルまたは寸法のパラメータを知得し、これに基づいてメインメモリbに一時的に記憶している対象のオブジェクトについてのパラメータを改変する。
しかして、空間エディタプログラムは、上述の編集操作を経て作成ないし編集された仮想展示場に係る空間データを空間データベース5に格納する。仮想展示場の空間データベース5への保存を希望する作成者は、入力デバイスfを使用して、仮想展示場を保存すべき旨の指示を行う。具体的には、ウィンドウW1内のプルダウンメニューから空間データの保存を行うためのメニュー項目である「保存」項目(図示しない)を選択する操作を行う。この操作を受け付けた空間エディタプログラムは、メインメモリbに一時的に記憶しておいた情報を、空間データまたは配置情報として所定のフォーマットに則って空間データベース5に格納する。
空間データベース5に格納された一の空間データは、一の仮想展示場に対応する。つまり、作成された仮想展示場の数に等しい件数の空間データが、仮想展示場を識別する識別子に関連付けられて空間データベース5に登録されることとなる。しかしながら、複数の仮想展示場で部品オブジェクトを共用する場合はこの限りでなく、共通の部品オブジェクト情報と、仮想展示場を識別する識別子に関連付けられた各仮想展示場毎の配置情報とが空間データベース5に格納されることとなる。
2.2 対象物データベース、鑑賞対象物エディタ
対象物データベース6は、例えば既存のデータベースプログラムを主体とし、ハードディスクドライブcの所要の記憶領域を利用して構成される。対象物データベース6に格納される対象物データは、鑑賞対象物の態様を規定する鑑賞対象物オブジェクト情報と、鑑賞対象物に関するメタ情報とを含んでなる。鑑賞対象物オブジェクト情報の具体的内容は、鑑賞対象物の態様に応じて異なる。本実施形態では、鑑賞対象物として絵画、イラスト、写真等の静止画を想定しているため、鑑賞対象物オブジェクト情報は少なくともこれら絵画、イラストまたは写真等の内容を規定する画像データを有している。但し、鑑賞対象物は静止画には限定されない。よって、例えば、鑑賞対象物が動画であってもよく、その場合には鑑賞対象物オブジェクト情報が動画データを有するものとなる。あるいは、鑑賞対象物が立体造形品であることも考えられ、その場合には鑑賞対象物オブジェクト情報が鑑賞対象物オブジェクトの三次元形状を規定するパラメータや鑑賞対象物オブジェクトの外表面に設定されるテクスチャ画像等の情報を有するものとなる。
メタ情報は、個々の鑑賞対象物に付随する事項を規定する情報であって、例えば、鑑賞対象物の作者、制作年、種類、画材、技法、当該鑑賞対象物を紹介ないし解説するテキスト文、来歴、ランク(国宝、重要文化財、世界遺産、等々)、その他がここに言うメタ情報に該当する。メタ情報は、通常、文字列や数値等で表される。
対象物データは、鑑賞対象物を具体的に規定する。対象物データは、鑑賞対象物エディタ4を使用して作成ないし編集することが可能である。鑑賞対象物エディタ4は、鑑賞対象物エディタプログラムを主体とし、作成者による編集操作を受け付けるとともに、作成者の編集操作に基づいて対象物データを生成し対象物データベース6に登録する、または対象物データベース6に登録されている対象物データを改変する機能を提供する。
詳述すると、コンピュータC1上で起動した鑑賞対象物エディタプログラムは、OSプログラムが提供するAPIを利用して、図9に例示するようなウィンドウW2をディスプレイeの画面に表示する。そして、対象物データを作成ないし編集するための編集操作、即ち、作成者が予め用意しておいた画像データ等を鑑賞対象物として選定する操作や、鑑賞対象物に関するメタ情報を入力ないし修正する操作等を待ち受ける。
鑑賞対象物となる画像データ等を選定しようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、ハードディスクドライブcに格納されている画像データ等のデータファイルを選択する操作を行う。具体的には、作成者が、ウィンドウW2上に表示されている画像追加ボタンB1をクリックする。この操作を受け付けた鑑賞対象物エディタプログラムは、OSのAPIを利用して、データファイルを選択させるためのダイアログ(図示しない)をディスプレイeの画面に表示する。しかる後、ユーザは、ダイアログに一覧表示されるファイルの中から所望のデータファイルを選択する。結果、鑑賞対象物エディタプログラムは、鑑賞対象物として選定されたデータファイルを指し示すパス情報を知得し、そのパス情報またはそのパス情報で指し示されるデータファイルをメインメモリbの所要の記憶領域に一時的に記憶する。なお、鑑賞対象物エディタプログラムは、表示制御デバイスd1の機能を利用して、鑑賞対象物として選定されたデータファイルに基づく画像等を鑑賞対象物表示領域A4に表示する。
また、鑑賞対象物に関するメタ情報を入力ないし改変しようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、メタ情報の要素となる各種項目の情報を入力する。具体的には、各種項目の情報をウィンドウW2内のメタ情報入力領域A5に表示されるテキストボックス、チェックボックス等に入力する。鑑賞対象物エディタプログラムは、この入力を受け付けることで対象の鑑賞対象物に関するメタ情報を知得し、これをメインメモリbの所要の記憶領域に一時的に記憶する。
しかして、鑑賞対象物エディタプログラムは、上述の編集操作を経て作成ないし編集された鑑賞対象物に係る対象物データを対象物データベース6に格納する。鑑賞対象物の対象物データベース6への保存を希望する作成者は、入力デバイスfを使用して、鑑賞対象物を保存すべき旨の指示を行う。具体的には、ウィンドウ内に表示される完了ボタンB2をクリックする。この操作を受け付けた鑑賞対象物エディタプログラムは、メインメモリbに一時的に記憶しておいた情報を対象物データとして所定のフォーマットに則って対象物データベース6に格納する。
対象物データベース6に格納された一の対象物データは、一の鑑賞対象物に対応する。つまり、作成された鑑賞対象物の数に等しい件数の対象物データが、鑑賞対象物を識別する識別子に関連付けられて対象物データベース6に登録されることとなる。
2.3 付属品データベース
付属品データベース7は、例えば既存のデータベースプログラムを主体とし、ハードディスクドライブcの所要の記憶領域を利用して構成される。付属品データベース7に格納される付属品データは、仮想付属品の態様を規定する付属品オブジェクト情報を含んでなる。付属品オブジェクト情報の具体的内容は、仮想付属品の態様に応じて異なる。本実施形態では、仮想付属品として、鑑賞対象物を額装するための額、鑑賞対象物を軸装するための軸、鑑賞対象物をバックアップする屏風やキャンバス、鑑賞対象物を収容するケース、等を想定している。よって、付属品オブジェクト情報は、仮想付属品たる額、軸等を表現する仮想付属品オブジェクトの三次元形状を規定するパラメータや仮想付属品オブジェクトの外表面に設定されるテクスチャ画像等の情報を有するものとなっている。付属品データは予め用意され、付属品データベース7に登録されているが、作成者自身が独自に付属品データ、または付属品オブジェクト情報を作成して付属品データベース7に登録しても構わない。
一の付属品データは、一の種類の仮想付属品に対応し、その種類を識別する識別子に関連付けられて付属品データベース7に登録されることとなる。
2.4 小道具データベース
小道具データベース8は、例えば既存のデータベースプログラムを主体とし、ハードディスクドライブcの所要の記憶領域を利用して構成される。小道具データベース8に格納される小道具データは、仮想小道具の態様を規定する小道具オブジェクト情報を含んでなる。小道具オブジェクト情報の具体的内容は、仮想小道具の態様に応じて異なる。本実施形態では、仮想小道具として、仮想展示場に配設される机、椅子、順路を示す案内板、パーティション等の什器や、仮想展示場、または、鑑賞対象物を照明する照明光源、所要のテキスト文を表記し得るメッセージ板(銘板、看板等)、等を想定している。よって、小道具オブジェクト情報は、仮想小道具たる什器、照明光源、メッセージ板等を表現する仮想小道具オブジェクトの三次元形状を規定するパラメータや仮想小道具オブジェクトの外表面に設定されるテクスチャ画像等の情報を有するものとなっている。メッセージ板に表記されるべきテキスト文を除き、小道具データは予め用意されて小道具データベース8に登録されているが、作成者自身が独自に小道具データを作成して付属品データベース7に登録しても構わない。
一の小道具データは、一の種類の仮想小道具に対応し、その種類を識別する識別子に関連付けられて小道具データベース8に登録されることとなる。
2.5 鑑賞会エディタ
仮想鑑賞会を作成ないし編集しようとする作成者は、鑑賞会エディタ1を使用して一の仮想展示場を選出し、なおかつ、展示の対象となる一または複数の鑑賞対象物を選出する。しかる後、鑑賞対象物及び仮想小道具の仮想空間内における配置を決定する作業を行う。
以降、鑑賞会エディタ1の機能について詳述する。本実施形態の鑑賞会エディタ1は、鑑賞会エディタプログラムを主体とする。コンピュータC1上で起動した鑑賞会エディタプログラムは、OSプログラムが提供するAPIを利用して、図11に例示するようなウィンドウW3をディスプレイeの画面に表示する。そして、仮想鑑賞会を構築するための編集操作、即ち、仮想展示場を選定する操作、鑑賞対象物を選出する操作、鑑賞対象物オブジェクトや仮想小道具オブジェクトを仮想空間内に配置する操作や、既に仮想空間内に配置されているオブジェクトを移動させる操作、さらには自動ウォークスルーの経路を設定する操作等を待ち受ける。
2.5.1 仮想展示場の選定
仮想展示場を選定しようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、空間データベース5を呼び出し、空間データベース5に格納されている(複数の仮想展示場に係る)空間データの中から所望の一の空間データを選択して抽出する。具体的には、作成者が、ウィンドウW3内のプルダウンメニューから仮想展示場の選択を行うためのメニュー項目である「展示会情報の編集」項目(図示しない)を選択する。この操作を受け付けた鑑賞会エディタプログラムは、OSのAPIを利用して、空間データを選択させるためのダイアログ(図示しない)をディスプレイeの画面に表示する。同時に、鑑賞会エディタプログラムは、空間データベース5を参照し、空間データベース5に格納されている空間データの識別子(または、名前/呼称)の一覧を会場選択領域に表示する。しかる後、作成者が、会場選択領域に表示されている一覧の中から所望の一の空間データをクリックして選択する。鑑賞会エディタプログラムは、このような操作を受け付けることで、仮想空間に設定されるべき仮想展示場を識別する識別子を知得し、これをメインメモリbの所要の記憶領域に一時的に記憶する。さらに、鑑賞会エディタプログラムは、作成者によって選択された空間データを空間データベース5よりメインメモリbに読み込む。このときのコンピュータC1は、空間データベース5より提供される空間データを受け付ける空間データ受付手段として働く。そして、読み込んだ空間データに含まれる部品オブジェクト情報及び配置情報に基づき、表示制御デバイスd1の機能を利用して、仮想展示場を三次元グラフィックスとして図11に示すウィンドウW3の空間表示領域A6に表示する。仮想展示場は元来複数の部品オブジェクトの集合ではあるが、鑑賞会エディタ1上では仮想展示場の三次元構造を具現する単一の仮想展示場オブジェクトKBと見なすことができる。配置情報に記述されている各部品オブジェクトの配置座標等がグローバル座標であれば、仮想空間内に配置される仮想展示場オブジェクトKB(または、部品オブジェクト)の位置及び方向は一意に決定される。
仮想展示場は、随時変更可能である。仮想展示場を変更しようとする作成者は、先と同様に、入力デバイスfを使用して、ウィンドウW3内のプルダウンメニューから「展示会情報の編集」項目を選択し、しかる後にダイアログ内の会場選択領域に表示される一覧の中から所望の一の空間データをクリックして選択する。以上の操作を受け付けた鑑賞会エディタプログラムは、メインメモリbに一時的に記憶している、仮想空間に設定されるべき仮想展示場を識別する識別子を、作成者によって選択された仮想展示場に係る識別子に改変する。さらに、作成者によって選択された空間データを新たに(変更前の仮想展示場に係る空間データに替えて)空間データベース5よりメインメモリbに読み込むとともに、読み込んだ新たな空間データに基づく仮想展示場を三次元グラフィックスとして空間表示領域A6に表示する。このときのコンピュータC1は、前記空間データ受付手段として働き、並びに、仕様変更手段としても働く。即ち、作成者が編集操作を通じてコンピュータC1に仕様変更信号(ここでは、何れの空間データを読み込むかを指定する信号)を入力し、この仕様変更信号を入力デバイスfを介して受け付けたコンピュータC1が鑑賞会エディタプログラムに従って空間データを変更前の空間データと入れ替える処理を実行する。その際、各データベースに格納されているデータの内容に変更が加えられることはない。並びに、既に展示の対象として選出されている対象物データや、仮想空間に配設されている鑑賞対象物、仮想小道具等のオブジェクトの位置情報(即ち、オブジェクトの配置座標や方向ベクトル)に影響を与えることもない。つまるところ、仮想展示場を変更する編集操作を行うと、仮想空間内に配置される仮想展示場オブジェクトだけが置換される結果となる。
2.5.2 鑑賞対象物の配設
作成者は、仮想展示場に所要の鑑賞対象物を配設して仮想鑑賞会を構築するが、本実施形態では、鑑賞対象物の配設に先んじて、展示の対象となる一または複数の鑑賞対象物を選出する作業が必要となる。鑑賞会エディタ1は、対象物データベース6に登録されている鑑賞対象物のうち任意のものを仮想鑑賞会における展示の対象として選出する機能、及び、既に展示の対象として選出されている鑑賞対象物を展示の対象外として除く(対象物データベース6より削除する意ではない)機能を提供する。展示の対象となる鑑賞対象物を選出しようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、対象物データベース6に格納されている(複数の鑑賞対象物に係る)対象物データの中から所望の対象物データを選択して抽出する。具体的には、作成者が、ウィンドウW3内の「作品の編集」タブT1をクリックして鑑賞対象物選択領域A7を表示させ、鑑賞対象物選択領域A7に表示される追加ボタンB3をクリックする。この操作を受け付けた鑑賞会エディタプログラムは、OSのAPIを利用して、図12に示すような鑑賞対象物を選択させるためのダイアログD1をディスプレイeの画面に表示する。同時に、鑑賞会エディタプログラムは、対象物データベース6を参照し、対象物データベース6に格納されている対象物データの識別子(または、名前/呼称)の一覧を候補選択領域A8に表示する。しかる後、作成者が、候補選択領域A8に表示されている一覧の中から所望の対象物データをクリックして選択し、ダイアログD1内の完了ボタンB4をクリックする操作を行う。鑑賞会エディタプログラムは、上記の操作を受け付けることで、選択された鑑賞対象物を識別する識別子を知得し、これをメインメモリbの所要の記憶領域に一時的に記憶する。さらに、鑑賞会エディタプログラムは、作成者によって選択された対象物データを対象物データベース6よりメインメモリbに読み込む。このときのコンピュータC1は、対象物データベース6より提供される対象物データを受け付ける対象物データ受付手段として働く。以上の処理により、メインメモリbには、展示の対象として選出された鑑賞対象物に係る対象物データ及びその識別子のリストである展示対象リストが蓄積されることとなる。鑑賞会エディタプログラムは、この展示対象リストを参照して、展示の対象として選出された鑑賞対象物の一覧をウィンドウW3内の鑑賞対象物選択領域A7に表示する。因みに、鑑賞対象物選択領域A7には、鑑賞対象物の作者、制作年その他のメタ情報も表示される。これらのメタ情報が対象物データに含まれているものであることは言うまでもない。
逆に、鑑賞対象物を展示の対象外として除こうとする作成者は、入力デバイスfを使用して、展示の対象として既に選ばれている対象物データの中から除くべき対象物データを選択する。具体的には、作成者が、ウィンドウW3内の鑑賞対象物選択領域A7に表示されている一覧の中から除くべき対象物データをクリックして選択し、鑑賞対象物選択領域の削除ボタンB5をクリックする。鑑賞会エディタプログラムは、これらの操作を受け付けることで、選択された鑑賞対象物を識別する識別子を知得するとともに、メインメモリbに蓄積している展示対象リストの中から選択された識別子に合致する対象物データ(及び識別子)を削除する。
総じて言えば、鑑賞会エディタプログラムは、展示の対象となる対象物データの選出、及び、展示の対象として既に選出されている対象物データの(メインメモリbからの)除去を通じて、仮想鑑賞会において展示されるべき対象物データを他の対象物データと入れ替えることを可能とする。このときのコンピュータC1は、仕様変更手段として働く。即ち、作成者が編集操作を通じてコンピュータC1に仕様変更信号(ここでは、何れの対象物データを読み込むか、あるいは、何れの対象物データを展示の対象外として除去するかを指定する信号)を入力し、この仕様変更信号を入力デバイスfを介して受け付けたコンピュータC1が鑑賞会エディタプログラムに従って対象物データを入れ替える処理を実行する。その際、各データベースに格納されているデータの内容に変更が加えられることはない。並びに、仮想空間内に設定されるべきものとして選出されている空間データや、仮想空間に配設されている仮想展示場、仮想小道具等のオブジェクトの位置情報に影響を与えることもない。
また、本実施形態では、展示の対象となる鑑賞対象物を選出するに際して、鑑賞対象物に仮想付属品を付属させた「完成鑑賞対象物」を構成することが可能となっている。ここに言う完成鑑賞対象物は、鑑賞対象物たる絵画等に仮想付属品たる額、軸等を装着したものに例えることができる。鑑賞対象物に仮想付属品を付属させようとする場合、作成者は、入力デバイスfを使用して、対象となる鑑賞対象物と、この鑑賞対象物に付帯させるべき仮想付属品とを選択する操作を行う。具体的には、作成者が、ウィンドウW3内の鑑賞対象物選択領域A7に表示されている追加ボタンB3をクリックする。この操作を受け付けた鑑賞会エディタプログラムは、OSのAPIを利用して、図12に示すダイアログD1をディスプレイeの画面に表示すると同時に、対象物データの識別子(または、名前/呼称)の一覧を候補選択領域A8に表示する。しかる後、作成者が、候補選択領域A8に表示されている一覧の中から所望の対象物データをクリックして選択し、かつ選択した鑑賞対象物に付帯させるべき付属品を選択ボタンB6を適宜の回数クリックすることを通じて選択して、最後にダイアログ内の完了ボタンB4をクリックする。ここで選択される仮想付属品は、付属品データベース7に格納されている付属品データに基づくものであることは言うまでもない。鑑賞会エディタプログラムは、上記の操作を受け付けることで、選択された鑑賞対象物を識別する識別子と、当該鑑賞対象物に付帯させるべき仮想付属品の種類を識別する識別子とを知得し、これら識別子の組をメインメモリbの所要の記憶領域に一時的に記憶する。このときのコンピュータC1は、仮想付属品を鑑賞対象物に付随させて取り扱うことができるようにするべく付属品データと対象物データとを関連付ける鑑賞対象物作成手段として働く。即ち、作成者が編集操作を通じてコンピュータC1に操作信号(ここでは、何れの対象物データに何れの付属品データを関連付けるかを指定する信号)を入力し、この操作信号を入力デバイスfを介して受け付けたコンピュータC1が鑑賞会エディタプログラムに従って鑑賞対象物を識別する識別子と仮想付属品の種類を識別する識別子との組をメインメモリbに記憶する処理を実行する。さらに、鑑賞会エディタプログラムは、作成者によって選択された対象物データ、付属品データを対象物データベース6及び付属品データベース7よりメインメモリbに読み込む。このときのコンピュータC1は、前記対象物データ受付手段として、並びに、付属品データベース7より提供される付属品データを受け付ける付属品データ受付手段として働く。以上の処理により、メインメモリbには、展示の対象として選出された鑑賞対象物に係る対象物データ及びその識別子と、当該鑑賞対象物に付随する仮想付属品に係る付属品データ及びその識別子とを組み合わせてなる展示対象リストが蓄積されることとなる。
続いて、鑑賞対象物を配設しようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、対象となる鑑賞対象物を選択し、選択した鑑賞対象物オブジェクトを仮想空間内の所望の位置に配置する。既に述べたように、鑑賞会エディタプログラムは、ウィンドウW3内の鑑賞対象物選択領域A7に、展示の対象として選出された鑑賞対象物の一覧を表示している。作成者は、その鑑賞対象物選択領域A7に提示される鑑賞対象物のうち所要のものを選択して、これを空間表示領域A6に表示される仮想空間の所要箇所に配置する(例えば、ドラッグアンドドロップする)。鑑賞会エディタプログラムは、このような操作を受け付けることで、配置されるべき鑑賞対象物を識別する識別子、当該鑑賞対象物の仮想空間における配置座標及び方向ベクトルに関するパラメータを知得し、これをメインメモリbの所要の記憶領域に一時的に記憶する。上記の配置座標及び方向ベクトルに関するパラメータは、当該鑑賞対象物の仮想空間における配設位置を規定する位置情報となる。さらに、鑑賞会エディタプログラムは、作成者によって選択された対象物データに基づく鑑賞対象物オブジェクトSBを三次元グラフィックスとして空間表示領域に表示する。その際、配置される鑑賞対象物に仮想付属品が付属している場合(即ち、鑑賞対象物に係る対象物データに仮想付属品に係る付属品データが関連付けてある場合)には、その付属品データに基づく仮想付属品オブジェクトFBをも三次元グラフィックスとして表示する。仮想付属品オブジェクトFBは、鑑賞対象物オブジェクトSBと所定の位置関係にある座標に配置される。本実施形態では、仮想付属品たる額、軸等のオブジェクトが鑑賞対象物たる絵画等の背面近傍に位置づけられる。いわば、鑑賞対象物オブジェクトSBと仮想付属品オブジェクトFBとを一体の「完成鑑賞対象物」オブジェクトとして仮想空間に配設可能となっている。
仮想空間内に配設された鑑賞対象物オブジェクト(仮想付属品が付随している「完成鑑賞対象物」である場合には、一体的に結合している鑑賞対象物オブジェクト及び仮想付属品オブジェクト)を移動させようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、移動の対象となる鑑賞対象物オブジェクトを選択し、選択した鑑賞対象物オブジェクトを仮想空間内の所望の位置に再配置する。具体的には、ウィンドウW3内の空間表示領域A6に表示される配置済み鑑賞対象物オブジェクトSBのうち所要のものを選択し、これを仮想空間の所要箇所に再配置する(例えば、ドラッグアンドドロップする)。鑑賞会エディタプログラムは、このような操作を受け付けることで、移動の対象となる鑑賞対象物オブジェクト、その移動先の配置座標及び方向ベクトルに関するパラメータを知得し、これに基づいてメインメモリbに一時的に記憶している対象のオブジェクトについての位置情報のパラメータを改変する。このときのコンピュータC1は、鑑賞対象物の配設位置を変化させる鑑賞対象物配置手段として働く。即ち、作成者が編集操作を通じてコンピュータC1に操作信号(ここでは、何れの鑑賞対象物をどのように移動させるかを指定する信号)を入力し、この操作信号を入力デバイスfを介して受け付けたコンピュータC1が鑑賞会エディタプログラムに従って移動される鑑賞対象物の位置情報を書き換える。
加えて、作成者は、入力デバイスfを使用して、鑑賞対象物オブジェクトの配置座標、方向ベクトルまたは寸法のパラメータを直接入力することができる。具体的には、ウィンドウW3内の空間表示領域A6に表示される配置済み鑑賞対象物オブジェクトSB、または鑑賞対象物選択領域A7に表示される鑑賞対象物のうち所要のものを選択し、選択した鑑賞対象物オブジェクトについての配置座標、方向ベクトルまたは寸法の三次元値をウィンドウW3内のパラメータ入力領域A9に表示されるテキストボックス、チェックボックス等に入力する。鑑賞会エディタプログラムは、この入力を受け付けることで、対象となる鑑賞対象物オブジェクト及びその配置座標、方向ベクトルまたは寸法のパラメータを知得し、これに基づいてメインメモリbに一時的に記憶している対象のオブジェクトについての位置情報、寸法情報のパラメータを改変する。このときのコンピュータC1も、鑑賞対象物配置手段として働く。
2.5.3 仮想小道具の配設
並びに、作成者は、仮想展示場に所要の仮想小道具を配設することができる。仮想小道具を配設する作業は、鑑賞対象物を配設する作業に類似しており、やはりその配設に先んじて配置の対象となる一または複数の仮想小道具を選出する作業が必要となる。鑑賞会エディタ1は、小道具データベース8に登録されている仮想小道具のうち任意のものを配置の対象として選出する機能、及び、既に配置の対象として選出されている仮想小道具を配置の対象外として除く(小道具データベース8より削除する意ではない)機能を提供する。配置の対象となる仮想小道具を選出しようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、小道具データベース8に格納されている(複数の仮想小道具に係る)小道具データの中から所望の小道具データを選択して抽出する。具体的には、作成者が、ウィンドウW3内の「オブジェクトの編集」タブT2をクリックして小道具選択領域(鑑賞対象物選択領域に類似する。図示せず)を表示させ、小道具選択領域に表示される追加ボタンをクリックする。この操作を受け付けた鑑賞会エディタプログラムは、OSのAPIを利用して、図13に示すような仮想小道具を選択させるためのダイアログD2をディスプレイeの画面に表示する。同時に、鑑賞会エディタプログラムは、小道具データベース8を参照し、小道具データベース8に格納されている小道具データの識別子(または、名前/呼称)の一覧を候補選択領域A10に表示する。しかる後、作成者が、候補選択領域A10に表示されている一覧の中から所望の小道具データをクリックして選択し、ダイアログD2内の完了ボタンをB6クリックする操作を行う。鑑賞会エディタプログラムは、これらの操作を受け付けることで、選択された仮想小道具の種類を識別する識別子を知得する。そして、一の仮想小道具を個別に識別する識別子を生成して、この識別子と仮想小道具の種類を識別する識別子との組をメインメモリbの所要の記憶領域に一時的に記憶する。さらに、鑑賞会エディタプログラムは、作成者によって選択された種類の小道具データを小道具データベース8よりメインメモリbに読み込む。このときのコンピュータC1は、小道具データベース8より提供される小道具データを受け付ける小道具データ受付手段として働く。以上の処理により、メインメモリbには、配置の対象として選出された仮想小道具に係る小道具データ及び仮想小道具を個別に識別する識別子のリストである配置対象リストが蓄積されることとなる。鑑賞会エディタプログラムは、この配置対象リストを参照して、配置の対象として選出された仮想小道具の一覧をウィンドウ内の小道具選択領域に表示する。
なお、仮想小道具の一種であるメッセージ板を配置の対象として選出する場合には、そのメッセージ板に表記すべきテキスト文を設定できる。メッセージ板に表記すべきテキスト文は、上記の仮想小道具を選択させるダイアログD2において入力可能である。作成者は、入力デバイスfを使用して、対象となるメッセージ板をダイアログD2内の候補選択領域A10より選択し、かつ選択したメッセージ板に表記すべきテキスト文をオプション領域A11に表示されるテキストボックスに入力して、最後にダイアログD2内の完了ボタンB6をクリックする。鑑賞会エディタプログラムは、これらの操作を受け付けることで、選択された仮想小道具であるメッセージ板を識別する識別子と、メッセージ板に表記するべきテキスト文とを知得し、両者を関連付けてメインメモリbの所要の記憶領域に一時的に記憶する。当該メッセージ板が仮想空間内に配設されたとき、そのメッセージ板の表面には作成者によって設定されたテキスト文が表れる。
逆に、仮想小道具を配置の対象外として除こうとする作成者は、入力デバイスfを使用して、配置の対象として既に選ばれている小道具データの中から除くべき小道具データを選択する。具体的には、作成者が、ウィンドウW3内の小道具選択領域に表示されている一覧の中から除くべき小道具データをクリックして選択し、小道具選択領域の削除ボタンをクリックする。鑑賞会エディタプログラムは、これらの操作を受け付けることで、選択された仮想小道具を識別する識別子を知得するとともに、メインメモリbに蓄積している配置対象リストの中から選択された識別子に合致する小道具データ(及び識別子)を削除する。
総じて言えば、鑑賞会エディタプログラムは、配置の対象となる小道具データの選出、及び、配置の対象として既に選出されている小道具データの(メインメモリbからの)除去を通じて、仮想展示場に配置されるべき小道具データを他の小道具データと入れ替えることを可能とする。このときのコンピュータC1は、仕様変更手段として働く。即ち、作成者が編集操作を通じてコンピュータC1に仕様変更信号(ここでは、何れの小道具データを読み込むか、あるいは、何れの小道具データを配置の対象外として除去するかを指定する信号)を入力し、この仕様変更信号を入力デバイスfを介して受け付けたコンピュータC1が鑑賞会エディタプログラムに従って小道具データを入れ替える処理を実行する。その際、各データベースに格納されているデータの内容に変更が加えられることはない。並びに、仮想空間内に設定されるべきものとして選出されている空間データや、仮想空間に配設されている仮想展示場、鑑賞対象物等のオブジェクトの位置情報に影響を与えることもない。
仮想小道具を配設しようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、対象となる仮想小道具を選択し、選択した仮想小道具オブジェクトを仮想空間内の所望の位置に配置する。既に述べたように、鑑賞会エディタプログラムは、ウィンドウW3内の小道具選択領域に、配置の対象として選出された仮想小道具の一覧を表示している。作成者は、その小道具選択領域に提示される仮想小道具のうち所要のものを選択して、これを空間表示領域A6に表示される仮想空間の所要箇所に配置する(例えば、ドラッグアンドドロップする)。鑑賞会エディタプログラムは、このような操作を受け付けることで、配置されるべき仮想小道具を識別する識別子、当該仮想小道具の仮想空間における配置座標及び方向ベクトルに関するパラメータを知得し、これをメインメモリbの所要の記憶領域に一時的に記憶する。上記の配置座標及び方向ベクトルに関するパラメータは、当該仮想小道具の仮想空間における配設位置を規定する位置情報となる。さらに、鑑賞会エディタプログラムは、作成者によって選択された小道具データに基づく仮想小道具オブジェクトMBを三次元グラフィックスとして空間表示領域A6に表示する。その際、配置される仮想小道具がメッセージ板であって、メッセージ板に表記するべきテキスト文が設定されている場合には、そのテキスト文をメッセージ板のオブジェクトの表面に表記(または、テクスチャマッピング)する処理をも実行する。
仮想空間内に配設された仮想小道具オブジェクトを移動させようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、移動の対象となる仮想小道具オブジェクトを選択し、選択した仮想小道具オブジェクトを仮想空間内の所望の位置に再配置する。具体的には、ウィンドウW3内の空間表示領域に表示される配置済み仮想小道具オブジェクトMBのうち所要のものを選択し、これを仮想空間の所要箇所に再配置する(例えば、ドラッグアンドドロップする)。鑑賞会エディタプログラムは、このような操作を受け付けることで、移動の対象となる仮想小道具オブジェクト、その移動先の配置座標及び方向ベクトルに関するパラメータを知得し、これに基づいてメインメモリbに一時的に記憶している対象のオブジェクトについての位置情報のパラメータを改変する。このときのコンピュータC1は、仮想小道具の配設位置を変化させる小道具配置手段として働く。即ち、作成者が編集操作を通じてコンピュータC1に操作信号(ここでは、何れの仮想小道具をどのように移動させるかを指定する信号)を入力し、この操作信号を入力デバイスfを介して受け付けたコンピュータC1が鑑賞会エディタプログラムに従って移動される仮想小道具の位置情報を書き換える。
加えて、作成者は、入力デバイスfを使用して、仮想小道具オブジェクトの配置座標、方向ベクトルまたは寸法のパラメータを直接入力することができる。具体的には、ウィンドウW3内の空間表示領域A6に表示される配置済み仮想小道具オブジェクトMB、または小道具選択領域に表示される仮想小道具のうち所要のものを選択し、選択した仮想小道具オブジェクトについての配置座標、方向ベクトルまたは寸法の三次元値をウィンドウ内のパラメータ入力領域A9に表示されるテキストボックス、チェックボックス等に入力する。鑑賞会エディタプログラムは、この入力を受け付けることで、対象となる仮想小道具オブジェクト及びその配置座標、方向ベクトルまたは寸法のパラメータを知得し、これに基づいてメインメモリbに一時的に記憶している対象のオブジェクトについての位置情報、寸法情報のパラメータを改変する。このときのコンピュータC1も、小道具配置手段として働く。
2.5.4 自動ウォークスルーの経路の設定
上述の編集操作を経て作成ないし編集された仮想鑑賞会は、三次元ビューワ2によって閲覧に供される。三次元ビューワ2では、仮想展示場、鑑賞対象物、仮想小道具等が配設された仮想空間を三次元グラフィックスとしてディスプレイeの画面に投影する。そして、三次元ビューワ2では、仮想空間を三次元グラフィックスとして投影する際の視点の移動、即ちウォークスルーが可能となっている。一般的に、ウォークスルーにおける視点移動は閲覧者による操作に基づいて行われるが、本実施形態の鑑賞システムでは、その視点移動を閲覧者の操作によらずに作成者が予め設定しておいた経路に沿って行う自動ウォークスルーを実行し得る。三次元ビューワ2で実行される自動ウォークスルーの経路は、鑑賞会エディタを使用して設定することができる。
自動ウォークスルーの経路は、複数の経路ポイントにより定義される。図14に示すように、経路ポイントPP1、PP2は鑑賞対象物SBが配設された仮想空間内に設定され、これら経路ポイントPP1、PP2を結ぶ順路が自動ウォークスルーにおける視点の移動の経路となる。図示例では、経路ポイントPP1、PP2間を直線的に連結する経路を想定しているが、各経路ポイントPP1、PP2を通過する関数曲線を視点移動の経路とすることも考えられる。設定された複数の経路ポイントのうち一のポイントが自動ウォークスルーの開始起点となり、別の一のポイントが自動ウォークスルーの終点となることは言うまでもない。
経路ポイントには、「通常ポイント(図14中の符号PP1)」と「鑑賞ポイント(図14中の符号PP2)」との二種類が存在する。通常ポイントは、自動ウォークスルーにおける視点移動の際に単に通過するだけのポイントであり、専ら適切な経路を形成するためにのみ存在する。他方、鑑賞ポイントは、鑑賞対象物を鑑賞するときの鑑賞位置となるポイントであって、定められた停止時間視点の移動を停止し、同時に視線を鑑賞に適した方向に向けるポイントである。なお、鑑賞ポイントの数は、仮想空間内に配設されている鑑賞対象物の数と同数である(即ち、各鑑賞対象物にそれぞれ一の鑑賞ポイントを対応させて設置している)とは限られない。一の鑑賞対象物を複数の位置から鑑賞させようとする場合、一の鑑賞対象物に対して複数の鑑賞ポイントを設定することができる。また、仮想空間内に配設されている全ての鑑賞対象物を鑑賞の対象としない場合や、一の鑑賞ポイントから複数の鑑賞対象物を一時に鑑賞させるような場合には、鑑賞対象物の数よりも鑑賞ポイントの数の方が少なくなることがあり得る。
自動ウォークスルーにおける視点移動の態様を定義するウォークスルーデータを、図17に例示する。ウォークスルーデータは、仮想空間内に設定された各経路ポイント毎に、その経路ポイントを個別に識別する識別子、その経路ポイントの仮想空間における設定位置を規定する位置情報(仮想空間における座標)、ポイントの種別(通常ポイントであるか鑑賞ポイントであるか)、当該ポイントの次に通過するべきポイントを示す識別子(ポインタ)、等の情報を少なくとも記述してなる。なお、鑑賞ポイントである経路ポイントについては、視点がその鑑賞ポイントに到達したときに視線を向けるべき方向を規定する方向情報が付加される。方向情報の形態としては、以下の二通りが考えられる。一つは、視線を向けるべき方向を直接に指定する方向ベクトル(三次元値)である。もう一つは、当該鑑賞ポイントにおいて鑑賞する対象となる鑑賞対象物を識別する識別子(この識別子は、名前/呼称を含むことがある)である。仮想空間内に配置された鑑賞対象物の配置座標は明らかとなっているため、鑑賞ポイントの位置とこの鑑賞ポイントに視点をおいて鑑賞する鑑賞対象物の位置とから間接的に視線の方向が決定されることになる。本実施形態では、後者の鑑賞対象物を識別する識別子を、方向情報の要素として扱っている。さらに、自動ウォークスルーデータは、各鑑賞ポイントに視点を止まらせる停止時間の情報をも有している。停止時間は、全ての鑑賞ポイントについて一律に設定されてもよく、各鑑賞ポイント毎に個別に設定されてもよいが、本実施形態では、全ての鑑賞ポイントについて一律に設定するものとしている。
自動ウォークスルーの経路の設定を行うためには、必要数の経路ポイントの設定、及び、それら経路ポイントを経由する順序の指定を行わなくてはならない。鑑賞会エディタ1は、作成者によるこれらの作業を支援する機能を提供する。本実施形態における鑑賞会エディタプログラムは、コンピュータC1に実装されているハードウェア資源を作動し、コンピュータC1を、図10に示す鑑賞ポイント設定手段101、順路設定手段102、停止時間設定手段104、鑑賞ポイント編集手段105、ポイント変更手段106、ウォークスルーデータ生成手段103、閲覧限定データ生成手段107、閲覧限定データ記録手段108として機能させる。
経路ポイントを新規に仮想空間内に設定しようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、経路ポイントの設置位置を指定する操作を行う。具体的には、まず、作成者が、ウィンドウW3内の「順路の編集」タブT3をクリックする。この操作を受け付けた鑑賞会エディタプログラムは、ウィンドウW3内の鑑賞対象物選択領域A7または小道具選択領域が表示される領域に、図15に示すような経路ポイント選択領域A13を表示する。同時に、鑑賞会エディタプログラムは、経路の設定を容易ならしめるべく、空間表示領域A6での仮想空間の表示を図14に示すようなトップビューに切り替える。しかる後、作成者は、その空間表示領域A6に表示される仮想空間において経路ポイントを設置すべき箇所をクリックする。鑑賞エディタプログラムは、このような操作を受け付けることで、新たに設定される経路ポイントの仮想空間における配置座標に関するパラメータを知得する。そして、新たに設定される経路ポイントに一意の識別子を付与した上、その識別子と配置座標のパラメータとを関連付けてメインメモリbの所要の記憶領域に一時的に記憶する。上記の配置座標に関するパラメータは、当該経路ポイントの設定位置を規定する位置情報となる。ここで設定される新たな経路ポイントは、基本的に通常ポイントに分類されるが、同様の操作を受け付けることで鑑賞ポイントの設定を行い得るものとしても構わない。以上の処理により、メインメモリbには、仮想空間内に設定された経路ポイントの位置情報及びその識別子のリストであるポイントリストが蓄積されることとなる。鑑賞会エディタプログラムは、このポイントリストを参照して、設定された経路ポイントの一覧をウィンドウW3内の経路ポイント選択領域A13に表示する。なお、この経路ポイント選択領域A13には、経路ポイントの識別子、位置情報の他、経路ポイントの種別や、順路上の次のポイントを示す識別子、当該ポイントにおける鑑賞対象となる鑑賞対象物を識別する識別子(または、名前/名称)等の情報も表示される。さらに、鑑賞会エディタプログラムは、作成者によって設置された経路ポイントを表示する所定のシンボルオブジェクトPP1、PP2を三次元グラフィックスとして空間表示領域に表示する。
鑑賞対象物の各々に対応する鑑賞ポイントを新規に設定しようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、鑑賞ポイントを設置する旨を指示する操作入力を行う。具体的には、作成者が、ウィンドウW3内の経路ポイント選択領域A13に表示されている鑑賞ポイントの自動設定ボタンB7をクリックする。この操作を受け付けた鑑賞会エディタプログラムは、既にメインメモリbに保持している、仮想空間内に配置されている鑑賞対象物の位置情報(配置座標及び方向ベクトルに関するパラメータ)を参照して、個々の鑑賞対象物に相対する各鑑賞ポイントの設定座標を算出する。例えば、仮想空間内に配置された鑑賞対象物オブジェクトの向く方向ベクトルに沿って所定距離(2m〜5m程度とすることが好ましい)離間した近傍位置の座標を算出し、その座標に新たな鑑賞ポイントを設定する。また、鑑賞ポイントに関しては、自動ウォークスルーの際に移動する視点が当該鑑賞ポイントに至ったときに視線を何れの方向に向けるかを定めておく必要があるが、ここでは、対応する鑑賞対象物を正面より見据える方向、即ち鑑賞対象物の向く方向と反対の方向を視線を向けるべき方向に定める。これらを踏まえ、鑑賞会エディタプログラムは、新たに設定される各鑑賞ポイントにそれぞれ一意の識別子を付与し、その識別子と配置座標及び対応する鑑賞対象物を識別する識別子(若しくは、視線を向けるべき方向ベクトルのパラメータ)とを関連付けてメインメモリbの所要の記憶領域に一時的に記憶する。上記の配置座標に関するパラメータは、当該鑑賞ポイントの設定位置を規定する位置情報となり、上記の鑑賞対象物を識別する識別子(若しくは、方向ベクトルに関するパラメータ)は、当該鑑賞ポイントにおいて視線を向けるべき方向を規定する方向情報となる。このときのコンピュータC1は、各鑑賞対象物に対して少なくとも一の鑑賞ポイントを設定する鑑賞ポイント設定手段101として働く。即ち、作成者が編集操作を通じてコンピュータC1に操作信号(ここでは、鑑賞ポイントを自動設定すべき旨を指示する信号)を入力し、この操作信号を入力デバイスfを介して受け付けたコンピュータC1が鑑賞会エディタプログラムに従って各鑑賞対象物の近傍に一つづつ鑑賞ポイントを自動付与する。以上の処理により設定された各鑑賞ポイントの位置情報、方向情報及びその識別子は、上記のポイントリストに追加される。
逆に、仮想空間内に設定された経路ポイントを除こうとする作成者は、入力デバイスfを使用して、既に設定されている経路ポイントの中から除くべき経路ポイントを選択する。具体的には、作成者が、ウィンドウW3内の経路ポイント選択領域A13に表示されている一覧の中から除くべき経路ポイントをクリックして選択するか、空間表示領域A6に表示されているシンボルオブジェクトPP1、PP2をクリックして選択した上で、経路ポイント選択領域A13の削除ボタンB8をクリックする。鑑賞会エディタプログラムは、これらの操作を受け付けることで、選択された経路ポイントを識別する識別子を知得するとともに、メインメモリbに蓄積しているポイントリストの中から選択された識別子に合致する経路ポイントに係る情報(及び識別子)を削除する。
仮想空間内に設定された通常ポイントは鑑賞ポイントに変換することができ、仮想空間内に設定された鑑賞ポイントは通常ポイントに変換することができる。経路ポイントの種別を変更しようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、その対象となる通常ポイントまたは鑑賞ポイントを選択する操作を行う。既に述べたように、鑑賞会エディタプログラムは、ウィンドウW3内の経路ポイント選択領域A13に、仮想空間に設定された経路ポイントの一覧を表示している。作成者は、その一覧の中から所望の経路ポイントをクリックして選択し、経路ポイント選択領域A13内のプロパティボタンB9をクリックする操作を行う。この操作を受け付けた鑑賞会エディタプログラムは、OSのAPIを利用して、図16に示すようなダイアログD3をディスプレイeの画面に表示する。選択した経路ポイントを鑑賞ポイントとする場合、作成者は、ダイアログD3に表示されている「鑑賞ポイント」チェックボックスをチェックする。あるいは、選択した経路ポイントを通常ポイントとする場合には、ダイアログD3に表示されている「鑑賞ポイント」チェックボックスのチェックを外す。鑑賞会エディタプログラムは、上記の操作を受け付けることで、選択された経路ポイントを識別する識別子と、当該経路ポイントを鑑賞ポイントとするべきか通常ポイントとするべきかに関する情報とを知得し、これらに基づいてメインメモリbに一時的に記憶している対象の経路ポイントの種別についてのパラメータを改変する。総じて言えば、コンピュータC1が、鑑賞ポイント、通常ポイントの追加や削除、並びに、鑑賞ポイントと通常ポイントとの変換を行うためのポイント変更手段106として働く。即ち、作成者が編集操作を通じてコンピュータC1に操作信号(ここでは、何れの経路ポイントを鑑賞ポイントと通常ポイントとのどちらにするかを指示する信号)を入力し、この操作信号を入力デバイスfを介して受け付けたコンピュータC1が鑑賞会エディタプログラムに従って経路ポイントに関する情報を書き換える処理を実行する。
既に仮想空間内に配置されている経路ポイントを移動させようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、移動の対象となる経路ポイントを選択し、選択した経路ポイントを仮想空間内の所望の位置に再配置する。具体的には、ウィンドウW3内の空間表示領域A6に表示される配置済み経路ポイントを表すシンボルオブジェクトPP1、PP2のうち所要のものを選択し、これを仮想空間の所要箇所に再配置する(例えば、ドラッグアンドドロップする)。鑑賞会エディタプログラムは、このような操作を受け付けることで、移動の対象となる経路ポイント、その移動先の配置座標に関するパラメータを知得し、これに基づいてメインメモリbに一時的に記憶している対象の経路ポイントについての位置情報のパラメータを改変する。このときのコンピュータC1は、(経路ポイントの一種である)鑑賞ポイントの設定位置を変化させる鑑賞ポイント編集手段105として働く。即ち、作成者が編集操作を通じてコンピュータC1に操作信号(ここでは、何れの鑑賞ポイントをどのように移動させるかを指定する信号)を入力し、この操作信号を入力デバイスfを介して受け付けたコンピュータC1が鑑賞会エディタプログラムに従って移動される鑑賞ポイントの位置情報を書き換える。
加えて、作成者は、入力デバイスfを使用して、経路ポイントの配置座標のパラメータを直接入力することができる。具体的には、ウィンドウW3内の空間表示領域A6に表示されるシンボルオブジェクトPP1、PP2、または経路ポイント選択領域A13に表示される経路ポイントのうち所要のものを選択し、選択した経路ポイントについての配置座標の三次元値をウィンドウW3内のパラメータ入力領域A9に表示されるテキストボックス、チェックボックス等に入力する。鑑賞会エディタプログラムは、この入力を受け付けることで、対象となる経路ポイント及びその配置座標のパラメータを知得し、これに基づいてメインメモリbに一時的に記憶している対象の経路ポイントについての位置情報を改変する。このときのコンピュータC1も、鑑賞ポイント編集手段105として働く。
既に述べているように、移動する視点が鑑賞ポイントに到達したときに視線を向けるべき方向は、当該鑑賞ポイントの位置と、その鑑賞ポイントから鑑賞する対象の鑑賞対象物とによって間接的に決定される。この鑑賞方向を変更するには、鑑賞ポイント自体を移動させてその設定位置を変更するか、鑑賞ポイントに対応させる鑑賞対象物を変更すればよい。鑑賞ポイントを移動させるための作業は上記の通りである。鑑賞ポイントに対応させる鑑賞対象物を変更しようとする場合、作成者は、入力デバイスfを使用して、ウィンドウW3内の経路ポイント選択領域A13に表示される一覧の中から所望の鑑賞ポイントをクリックして選択し、経路ポイント選択領域A13内のプロパティボタンB9をクリックする。この操作を受け付けた鑑賞会エディタプログラムは、ダイアログD3をディスプレイeの画面に表示するとともに、仮想空間に配設されている鑑賞対象物の一覧を同じダイアログD3内に表示する。しかる後、作成者は、選択した鑑賞ポイントに対応づけるべき、言い換えるならばこの鑑賞ポイントに視点をおいて鑑賞する鑑賞対象物を、表示されている一覧の中からクリックして選択する。鑑賞会エディタプログラムは、上記の操作を受け付けることで、選択された鑑賞ポイントを識別する識別子と、当該鑑賞ポイントに対応づけるべき鑑賞対象物を識別する識別子とを知得し、これらに基づいてメインメモリbに一時的に記憶している鑑賞ポイントに対応する鑑賞対象物の識別子を改変する。このときのコンピュータC1は、鑑賞対象物に対する位置及び/または鑑賞方向を変化させる鑑賞ポイント編集手段105として働く。即ち、作成者が編集操作を通じてコンピュータC1に操作信号(ここでは、何れの鑑賞ポイントにおいて、どの方向に視線を向けるべきかを指示する信号)を入力し、この操作信号を入力デバイスfを介して受け付けたコンピュータC1が鑑賞会エディタプログラムに従って経路ポイントに関する情報を書き換える処理を実行する。
自動ウォークスルーの経路の設定を完遂するには、仮想空間内に設定された経路ポイントを通過する順序を指定しなくてはならない。経路ポイントの通過順序を指定しようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、ある経路ポイントを選択する操作と、選択した経路ポイントに続く経路ポイントを選択する操作とを実行する。具体的には、ウィンドウW3内の空間表示領域A6に表示される配置済み経路ポイントを表すシンボルオブジェクトPP1、PP2のうち所要のものをクリックして選択し、さらにポイントの次に通過するべき経路ポイントを表すシンボルオブジェクトPP1、PP2をクリックする。鑑賞会エディタプログラムは、このような操作を受け付けることで、先に選択された経路ポイントの識別子と、その次に続く経路ポイントの識別子とを知得する。そして、メインメモリbに一時的に記憶している、先に選択された経路ポイントついての情報に含まれる次のポイントを示す識別子(ポインタ)を改変する。このときのコンピュータC1は、鑑賞ポイント及び通常ポイントを通過する順路を設定するための順路設定手段102として働く。即ち、作成者が編集操作を通じてコンピュータC1に操作信号(ここでは、経路ポイントの通過順を指定する信号)を入力し、この操作信号を入力デバイスfを介して受け付けたコンピュータC1が鑑賞会エディタプログラムに従って自動ウォークスルーの順路を規定する情報であるポインタを書き換える。また、鑑賞会エディタプログラムは、図14に例示しているように、作成者によって設定された自動ウォークスルーの視点移動の経路を、シンボルオブジェクトPP1、PP2同士を連結する直線または関数曲線として視覚化して表示する。
また、自動ウォークスルー時の鑑賞ポイントでの停止時間を設定ないし変更しようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、提示時間を入力する操作を行う。具体的には、ウィンドウW3内のプルダウンメニューから停止時間の設定を行うためのメニュー項目である「設定」項目(図示しない)を選択する。この操作を受け付けた鑑賞会エディタプログラムは、OSのAPIを利用して、停止時間を入力させるためのダイアログ(図示しない)をディスプレイeの画面に表示する。しかる後、作成者が、任意の停止時間の値を入力する。鑑賞会エディタプログラムは、このような操作を受け付けることで、鑑賞ポイントにおける停止時間を知得し、これをメインメモリbの所要の記憶領域に一時的に記憶する。このときのコンピュータC1は、各鑑賞ポイントにおける停止時間を設定するための停止時間設定手段104として働く。但し、鑑賞会エディタプログラムが、各鑑賞ポイント毎に個別に停止時間の設定を受け付けるものとしても構わない。
2.5.5 統合データ、ウォークスルーデータの出力
しかして、鑑賞会エディタ1は、仮想空間内に仮想展示場、鑑賞対象物、仮想小道具を配設してなる仮想鑑賞会を規定する統合データを生成するとともに、その統合データに図17に例示しているようなウォークスルーデータを付加する。鑑賞会エディタ1は、鑑賞会エディタ1によって再編集ないし再利用することを前提とした、言い換えるならば三次元ビューワ2による閲覧を想定していない保存用のデータと、三次元ビューワ2による閲覧に供することを目的とした閲覧用のデータとの二種類を生成し、出力することができる。
保存用のデータは、少なくとも、使用される仮想展示場を識別する識別子、展示される鑑賞対象物を識別する識別子、その識別子で識別される鑑賞対象物の(仮想空間における)配設位置及び寸法を規定する位置情報及び寸法情報に加え、配置される仮想小道具を識別する識別子、その識別子で識別される仮想小道具の種類並びに当該仮想小道具の配設位置及び寸法を規定する位置情報及び寸法情報、等のデータ並びにウォークスルーデータを含む。また、展示される鑑賞対象物の一部または全部に仮想付属品が付帯している場合、その鑑賞対象物と仮想付属品とを関連付ける情報、即ち鑑賞対象物を識別する識別子と仮想付属品の種類を識別する識別子との組の情報をも含む。鑑賞会エディタ1は各データベースにアクセス可能であるため、保存用のデータに記述されていないデータについては、仮想展示場を識別する識別子、鑑賞対象物を識別する識別子、仮想付属品または仮想小道具の種類を識別する識別子をキーとしてデータベースより読み込むことができる。よって、仮想鑑賞会を三次元グラフィックスにより表現するために必要な全てのデータが保存用データに含まれるとは限られない。
保存用の統合データを保存しようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、統合データを保存すべき旨の指示を行う。具体的には、作成者が、ウィンドウW3内のプルダウンメニューから統合データの保存を行うためのメニュー項目である「統合データの保存」項目(図示しない)を選択する。この操作を受け付けた空間エディタプログラムは、メインメモリbに一時的に記憶しておいた情報を、保存用の統合データとして所定のフォーマットに則ってハードディスクドライブcや光学ディスク等の記録媒体に出力する。なお、作成者によるファイルネームの指定や、保存先のディレクトリの指定等が行われることを妨げない。このときのコンピュータC1は、統合データ生成手段、ウォークスルーデータ生成手段103として働く。即ち、作成者が編集操作を通じてコンピュータC1に操作信号(ここでは、統合データを出力すべき旨を指示する信号)を入力し、この操作信号を入力デバイスfを介して受け付けたコンピュータC1が鑑賞会エディタプログラムに従って統合データを生成し、ハードディスクドライブcにまたは光学ディスクドライブhを介して光学ディスクに書き込む処理を実行する。その際、各データベースに格納されているデータの内容に変更が加えられることはない。つまり、ここで生成され出力される統合データは、空間データと対象物データとを相互に独立した状態で組み合わせるデータであると言える。
翻って、三次元ビューワ2は必ずしも各データベースにアクセスできないため、閲覧用のデータには仮想鑑賞会を三次元グラフィックスにより表現するために必要な全てのデータが含まれなくてはならない。閲覧用のデータは、保存用のデータが含んでいるデータに加えて、使用される仮想展示場に係る空間データ(必要となる部品オブジェクト情報及び配置情報)、展示される鑑賞対象物に係る対象物データ(鑑賞対象物オブジェクト情報、メタ情報)、配置される仮想小道具に係る小道具データ(小道具オブジェクト情報)、さらには鑑賞対象物に付帯する仮想付属品に係る付属品データ(付属品オブジェクト情報)をも含むものとなる。
閲覧用の統合データを保存しようとする作成者は、入力デバイスfを使用して、統合データを閲覧用のデータとして保存すべき旨の指示を行う。具体的には、作成者が、ウィンドウW3内のプルダウンメニューから統合データの保存を行うためのメニュー項目である「VRデータを作成する」項目(図示しない)を選択する。この操作を受け付けた空間エディタプログラムは、メインメモリbに一時的に記憶しておいた情報を、閲覧用の統合データとして所定のフォーマットに則ってハードディスクドライブcや光学ディスク等の記録媒体に出力する。なお、作成者によるファイルネームの指定や、保存先のディレクトリの指定等が行われることを妨げない。このときのコンピュータC1も、統合データ生成手段、ウォークスルーデータ生成手段103として働く。
さらに、鑑賞会エディタ1が出力する閲覧用のデータを、鑑賞会エディタ1によって再編集不能な閲覧限定型統合データとすることも考えられる。閲覧限定型統合データを生成する具体的手法は特に限定されない。即ち、保存される閲覧用の統合データに再編集を禁止する旨を示す情報を付加して閲覧限定型データとしてもよく、三次元ビューワ2によってのみ解釈可能なフォーマットに変換することで閲覧限定型データを生成してもよい。あるいは、保存される閲覧用の統合データの一部または全部を暗号化することを通じて再編集不能とする手法も考えられる。この場合のコンピュータC1は、閲覧限定データ生成手段107及び閲覧限定データ記録手段108として働く。即ち、コンピュータC1が、鑑賞会エディタプログラムに従って閲覧限定型統合データを生成し、これをハードディスクドライブcにまたは光学ディスクドライブhを介して光学ディスク等の記録媒体に書き込む処理を実行する。この閲覧限定型統合データには、三次元グラフィックスにより鑑賞対象物が配設される仮想空間を表現するための空間データと、この仮想空間に配置すべき鑑賞対象物に関する対象物データと、仮想空間内を自動ウォークスルーして鑑賞対象物を順次鑑賞するためのウォークスルーデータとが含まれていることになる。閲覧限定型統合データを記録した記録媒体は、不特定者に向けた頒布に適したものとなる。但し、光学ディスク以外の種類の記録媒体に閲覧限定型統合データを書き込むことを妨げない。
3 三次元ビューワ2
引き続き、三次元ビューワ2について述べる。三次元ビューワ2は、仮想鑑賞会を閲覧しようとする閲覧者が使用するコンピュータC2にインストールされるアプリケーションプログラムである。三次元ビューワ2は、鑑賞会エディタ1が出力した統合データを読み込み、仮想空間内に仮想展示場、鑑賞対象物、仮想付属品及び仮想小道具を三次元グラフィックスとして表現して閲覧に供する機能を提供する。本実施形態における三次元ビューワ2プログラムは、コンピュータC2に実装されているハードウェア資源を作動し、コンピュータC2を、図10に示す自動ウォークスルー手段201として機能させる。
仮想鑑賞会の内容を規定する閲覧用の統合データは、典型的には、光学ディスク等の所定の記録媒体に記録された状態で頒布される。閲覧者が使用するコンピュータC2上で起動した三次元ビューワ2プログラムは、OSプログラムが提供するAPIを利用して、図18に例示するようなウィンドウW4をディスプレイeの画面に表示する。このコンピュータC2は、三次元ビューワ2プログラムに従い、光学ディスクドライブhを介して光学ディスクに記録されている閲覧用の統合データを読み込んでメインメモリbまたはハードディスクドライブcの所要の記憶領域に格納する。そして、読み込んだ統合データに記述されている各オブジェクトに関するオブジェクトデータや各オブジェクトの位置情報等に基づき、表示制御デバイスdの機能を利用して、仮想空間に配設された各オブジェクトKB、SB、FB、MBを三次元グラフィックスとしてウィンドウW4内の空間表示領域A12に表示する。
さらに、三次元ビューワ2は、統合データに付加されているウォークスルーデータを参照し、ウォークスルーデータが定義する経路に沿って視点を移動させながら仮想空間及び各オブジェクトKB、SB、FB、MBをリアルタイムにレンダリングして空間表示領域A12に(いわば、動画として)投影する、自動ウォークスルーを実行する。因みに、ウォークスルーデータには、経路ポイントと経路ポイントとの中間の経路は必ずしも明示されてはいない。しかしながら、経路ポイント間の経路については、いわゆる線形補間法、スプライン補間法等に則って(ある時点において視点が存在するべき座標を経路ポイントの配置座標より)算定することができる。また、視点が鑑賞ポイントに到達した時点で、三次元ビューワ2は、ウォークスルーデータに記述されている停止時間の間視点の移動を停止すると同時に、ウォークスルーデータに記述されている方向情報に規定される方向に視線を向け(または、パン/チルトさせ)て鑑賞対象物オブジェクトSBを含むシーンを空間表示領域A12に投影する。
本実施形態によれば、仮想空間内に複数の鑑賞対象物を配置した状態を三次元ビューワ2によって閲覧可能とするための統合データに、エディタを使用してウォークスルーデータを自在に付加することができるようにした鑑賞システムを構成し、前記エディタ1が、各鑑賞対象物に対して少なくとも一の鑑賞ポイントを設定するための鑑賞ポイント設定手段101と、これら鑑賞ポイントを通過する順路を設定するための順路設定手段102と、少なくとも前記鑑賞ポイント設定手段101及び前記順路設定手段102により設定された情報を利用して、三次元ビューワ2に実装されている自動ウォークスルー機能を作動させる際に参照されるウォークスルーデータを生成するウォークスルーデータ生成手段103とを具備するものとしたため、鑑賞者に鑑賞対象物を鑑賞させる際の自動ウォークスルーの順路を簡便に設定し得る。
前記エディタ1が、各鑑賞ポイントにおける停止時間(鑑賞時間)を設定するための停止時間設定手段104をさらに具備しているため、鑑賞ポイントにおいて鑑賞対象物を鑑賞させる時間の長さを設定することができ、鑑賞対象物毎にまたは鑑賞ポイント毎に停止時間に変化をつけることもできる。
前記エディタ1が、編集操作により操作信号が入力された場合に、その操作信号に対応させて鑑賞ポイントの仮想空間に対する設定位置を規定する位置情報及び/または当該鑑賞ポイントにおいて向けるべき視線の方向を規定する方向情報を書き換え、鑑賞対象物に対する位置及び/または鑑賞方向を変化させる鑑賞ポイント編集手段105をさらに具備するため、鑑賞ポイントで鑑賞対象物を鑑賞させるときの鑑賞方向の設定が可能となる。
前記鑑賞ポイント設定手段101が、鑑賞ポイントを自動設定すべき旨の操作信号の入力を受け付けた場合に、各鑑賞対象物の近傍に一つづつ鑑賞ポイントを自動付与するものであるため、鑑賞対象物に対して鑑賞ポイントを配置する編集操作を簡略化することができる。
前記順路設定手段102が、鑑賞ポイントと、鑑賞ポイントでないポイントであって自動ウォークスルーの際に経由すべき通常ポイントとを所定の順番で結ぶような順路を設定するようにしたものであり、前記エディタ1が、前記各ポイントの追加や削除並びに鑑賞ポイントと通常ポイントとの変換を行うためのポイント変更手段106をさらに具備しているため、自動ウォークスルーにおける視点の移動の経路の調整がより容易となる。
前記エディタ1が、前記統合データ及び前記ウォークスルーデータに基づき、鑑賞対象物を閲覧するために使用される三次元ビューワ2における閲覧のみを許容する閲覧限定型統合データを生成する閲覧限定データ生成手段107をさらに具備しているため、VR美術館、VRショッピングウィンドウ等のVRシミュレーション体験を希望する不特定者に提供するために好適な閲覧限定型のデータを得ることができる。
前記閲覧限定型統合データは、三次元グラフィックスにより鑑賞対象物が配設される仮想空間を表現するための空間データと、この仮想空間に配置すべき鑑賞対象物に関する対象物データと、仮想空間内を自動ウォークスルーして鑑賞対象物を順次鑑賞するためのウォークスルーデータとを含んでおり、三次元ビューワ2による閲覧に必要十分なものとなっている。
しかして、前記エディタ1が、前記閲覧限定型統合データを光学ディスク等の所定の記録媒体に記録する閲覧限定データ記録手段108をさらに具備しているため、閲覧限定型のデータを記録した記録媒体を製造して広範に流通させることが可能となる。
他方、前記三次元ビューワ2は、前記ウォークスルーデータを参照して鑑賞ポイントを通過する順路に沿って視点を自動的に移動させつつ鑑賞対象物を包含する仮想空間を三次元グラフィックスにより表現する自動ウォークスルー手段201を具備してなるものである。前記自動ウォークスルー手段201は、各鑑賞ポイントにおいて、前記ウォークスルーデータに記述された停止時間の間視点の移動を停止するとともに、ウォークスルーデータに記述された方向情報によって規定される方向に視線を向ける処理を実行する。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的構成や具体的な処理の手順等は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の構成説明図。 本発明の構成説明図。 本発明の構成説明図。 本発明の構成説明図。 本発明の一実施形態のシステムの概要図。 コンピュータが備えるハードウェア資源を示す図。 三次元オブジェクトを説明する図。 空間エディタの機能を説明する図。 鑑賞対象物エディタの機能を説明する図。 鑑賞会エディタの構成説明図。 鑑賞会エディタの機能を説明する図。 鑑賞会エディタの機能を説明する図。 鑑賞会エディタの機能を説明する図。 鑑賞会エディタの機能を説明する図。 鑑賞会エディタの機能を説明する図。 鑑賞会エディタの機能を説明する図。 ウォークスルーデータを例示する図。 三次元ビューワの機能を説明する図。 作成者側コンピュータと閲覧者側コンピュータとの相関を示す図。
符号の説明
101…鑑賞ポイント設定手段
102…順路設定手段
103…ウォークスルーデータ生成手段

Claims (13)

  1. 仮想空間内に複数の鑑賞対象物を配置した状態を三次元ビューワによって閲覧可能とするための統合データに、エディタを使用してウォークスルーデータを自在に付加することができるようにした鑑賞システムであって、
    前記エディタが、
    各鑑賞対象物に対して少なくとも一の鑑賞ポイントを設定するための鑑賞ポイント設定手段と、
    これら鑑賞ポイントを通過する順路を設定するための順路設定手段と、
    少なくとも前記鑑賞ポイント設定手段及び前記順路設定手段により設定された情報を利用して、三次元ビューワに実装されている自動ウォークスルー機能を作動させる際に参照されるウォークスルーデータを生成するウォークスルーデータ生成手段と
    を具備してなるものであることを特徴とする鑑賞システム。
  2. 前記エディタが、各鑑賞ポイントにおける停止時間を設定するための停止時間設定手段をさらに具備している請求項1記載の鑑賞システム。
  3. 前記エディタが、編集操作により操作信号が入力された場合に、その操作信号に対応させて鑑賞ポイントの仮想空間に対する設定位置を規定する位置情報または当該鑑賞ポイントにおいて向けるべき視線の方向を規定する方向情報を書き換え鑑賞対象物に対する位置または鑑賞方向を変化させる鑑賞ポイント編集手段をさらに具備している請求項1または2記載の鑑賞システム。
  4. 前記鑑賞ポイント設定手段は、鑑賞ポイントを自動設定すべき旨の操作信号の入力を受け付けた場合に、各鑑賞対象物の近傍に一つづつ鑑賞ポイントを自動付与するものである請求項1、2または3記載の鑑賞システム。
  5. 前記順路設定手段は、鑑賞ポイントと、鑑賞ポイントでないポイントであって自動ウォークスルーの際に経由すべき通常ポイントとを所定の順番で結ぶような順路を設定するようにしたものであり、
    前記エディタが、前記各ポイントの追加や削除並びに鑑賞ポイントと通常ポイントとの変換を行うためのポイント変更手段をさらに具備している請求項1、2、3または4記載の鑑賞システム。
  6. 前記エディタが、前記統合データ及び前記ウォークスルーデータに基づき、鑑賞対象物を閲覧するために使用される三次元ビューワにおける閲覧のみを許容する閲覧限定型統合データを生成する閲覧限定データ生成手段をさらに具備している請求項1、2、3、4または5記載の鑑賞システム。
  7. 前記閲覧限定型統合データが、三次元グラフィックスにより鑑賞対象物が配設される仮想空間を表現するための空間データと、この仮想空間に配置すべき鑑賞対象物に関する対象物データと、仮想空間内を自動ウォークスルーして鑑賞対象物を順次鑑賞するためのウォークスルーデータとを含んでいる請求項6記載の鑑賞システム。
  8. 前記エディタが、前記閲覧限定型統合データを光学ディスク等の所定の記録媒体に記録する閲覧限定データ記録手段をさらに具備している請求項6または7記載の鑑賞システム。
  9. 前記三次元ビューワが、前記ウォークスルーデータを参照して鑑賞ポイントを通過する順路に沿って視点を自動的に移動させつつ鑑賞対象物を包含する仮想空間を三次元グラフィックスにより表現する自動ウォークスルー手段を具備してなるものである請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の鑑賞システム。
  10. 前記自動ウォークスルー手段は、各鑑賞ポイントにおいて、前記ウォークスルーデータに記述された停止時間の間視点の移動を停止するとともに、ウォークスルーデータに記述された方向情報によって規定される方向に視線を向ける処理を実行する請求項9記載の鑑賞システム。
  11. 請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の鑑賞システムを構成するために用いられるものであって、コンピュータを、少なくとも、
    仮想空間内に配置される各鑑賞対象物に対して少なくとも一の鑑賞ポイントを設定するための鑑賞ポイント設定手段、
    これら鑑賞ポイントを通過する順路を設定するための順路設定手段、並びに、
    少なくとも前記鑑賞ポイント設定手段及び前記順路設定手段により設定された情報を利用して、三次元ビューワに実装されている自動ウォークスルー機能を作動させる際に参照されるウォークスルーデータを生成するウォークスルーデータ生成手段
    として機能させるプログラム。
  12. 請求項9または10記載の鑑賞システムを構成するために用いられるものであって、コンピュータを、少なくとも、
    ウォークスルーデータを参照して鑑賞ポイントを通過する順路に沿って視点を自動的に移動させつつ鑑賞対象物を包含する仮想空間を三次元グラフィックスにより表現する自動ウォークスルー手段として機能させるプログラム。
  13. 前記自動ウォークスルー手段は、各鑑賞ポイントにおいて、前記ウォークスルーデータに記述された停止時間の間視点の移動を停止するとともに、ウォークスルーデータに記述された方向情報によって規定される方向に視線を向ける処理を実行する請求項12記載のプログラム。
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