JP2006153281A - Planetary gear device - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、車両の差動歯車装置として用いるのに好適な遊星歯車装置に関する。 The present invention relates to a planetary gear device suitable for use as a differential gear device for a vehicle.
一般に、この種の遊星歯車装置は、それぞれの軸線を回転軸線と一致させて回転自在に配置された内歯車及び太陽歯車と、内歯車及び太陽歯車と噛み合う複数の遊星歯車と、軸線を回転軸線と一致させて回転自在に配置され、複数の遊星歯車を自転可能に支持するキャリアとを備えている。そして、内歯車、太陽歯車及びキャリアのいずれか一つを入力部材とし、他の二つを出力部材としている。つまり、内歯車、太陽歯車及びキャリアのいずれか一つを回転駆動し、他の二つの回転を出力回転として取り出すようにしている(例えば、特許文献1,2参照。)。 In general, this type of planetary gear device includes an internal gear and a sun gear which are rotatably arranged with their respective axes aligned with a rotation axis, a plurality of planetary gears meshed with the internal gear and the sun gear, and the axes of the rotation gears. And a carrier that rotatably supports the plurality of planetary gears so as to rotate. And any one of an internal gear, a sun gear, and a carrier is used as an input member, and the other two are used as output members. That is, any one of the internal gear, the sun gear, and the carrier is driven to rotate, and the other two rotations are extracted as output rotations (see, for example, Patent Documents 1 and 2).
上記従来の遊星歯車装置においては、二つの出力部材に伝達される回転トルクの比率たるトルクバイアス比を大きくすることが要望されている。この発明は、トルクバイアス比を大きくすることができる遊星歯車装置を提供することを解決しようとする課題としている。 In the conventional planetary gear device described above, it is desired to increase the torque bias ratio, which is the ratio of the rotational torque transmitted to the two output members. An object of the present invention is to provide a planetary gear device capable of increasing the torque bias ratio.
この発明は、上記の課題を解決するために、それぞれの軸線を回転軸線と一致させて回転可能に配置された内歯車及び太陽歯車と、この内歯車及び太陽歯車と平行に配置され、それらと噛み合う少なくとも一つの遊星歯車と、軸線を上記回転軸線と一致させて回転可能に配置され、上記遊星歯車を回転可能に、かつほぼ全長にわたって収容する収容孔が形成されたキャリアとを備えた遊星歯車装置において、上記内歯車と上記遊星歯車との噛み合い部と、上記太陽歯車と上記遊星歯車との噛み合い部とを、両噛み合い部が上記回転軸線方向において互いに重ならないよう、同方向において互いにずらし、上記内歯車、上記太陽歯車及び上記遊星歯車としてそれぞれ捩れ歯を有するものを用い、少なくとも一つの遊星歯車の上記内歯車及び太陽歯車に対する噛み合い位相を、他の遊星歯車の上記内歯車及び太陽歯車に対する噛み合い位相と異なる位相にしたことを特徴としている。
この場合、上記複数の遊星歯車を、上記回転軸線を中心とする周方向へ不等間隔に配置することが望ましい。
In order to solve the above-described problems, the present invention provides an internal gear and a sun gear that are rotatably arranged with their respective axes aligned with the rotation axis, and are arranged in parallel with the internal gear and the sun gear. A planetary gear comprising at least one planetary gear meshing with the carrier, and a carrier that is rotatably arranged with its axis line coincident with the rotation axis, and that has a receiving hole that is rotatable and accommodates substantially the entire length of the planetary gear. In the apparatus, the meshing portion of the internal gear and the planetary gear and the meshing portion of the sun gear and the planetary gear are shifted from each other in the same direction so that the meshing portions do not overlap with each other in the rotational axis direction, The internal gear, the sun gear, and the planetary gear each having a twisted tooth are used, and the internal gear and the sun of at least one planetary gear are used. The meshing phase for cars, and characterized in that the meshing phases different phase with respect to the internal gear and the sun gear of the other planetary gear.
In this case, it is desirable that the plurality of planetary gears be arranged at unequal intervals in the circumferential direction around the rotation axis.
上記特徴構成を有するこの発明によれば、トルクバイアス比を増大させることができるとともに、トルクバイアス比の変動を小さく抑えることができる。 According to the present invention having the above-described characteristic configuration, it is possible to increase the torque bias ratio and to suppress fluctuations in the torque bias ratio.
以下、この発明の実施の形態について図1〜図12を参照して説明する。
図1及び図2は、この発明の第1実施の形態を示す。この実施の形態の遊星歯車装置Aは、装置本体1を有している。装置本体1は、軸線を回転軸線Lと一致させた円筒状をなす本体部1aと、この本体部1aの一端部に形成された底部1bとを有している。装置本体1は、エンジン(図示せず)により回転軸線Lを中心として回転駆動される。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to FIGS.
1 and 2 show a first embodiment of the present invention. The planetary gear device A of this embodiment has a device body 1. The apparatus main body 1 includes a
装置本体1の内部には、その開口端からキャリア2が挿入されている。キャリア2は、円筒状をなしており、挿入方向における先端側(図1において左側)の小径部2aと、基端側の大径部2bとを有している。小径部2a及び大径部2bは、それぞれの軸線を互いに一致させるとともに、回転軸線Lと一致させている。小径部2aの外径は、大径部2bの外径より小径であるが、内径は大径部2bの内径と同一になっている。大径部2bの外径は、この実施の形態では装置本体1の内径より若干小径になっているが、装置本体1の内径とほぼ同一にしてほとんど隙間なく嵌合させてもよい。大径部2bの内周面の基端側端部には、径方向内側へ向って突出する環状の支持部2cが形成されている。キャリア2は、その基端部の外周面が装置本体1の内周面の開口側端部とスプライン嵌合することにより、装置本体1に回動不能に連結されている。しかも、キャリア2は、装置本体1の開口端部に螺合されたナット3を締め付けることにより、装置本体1に回転軸線L方向へ移動不能に連結されている。つまり、キャリア2は、装置本体1に固定されている。
A
キャリア2には、小径部2aの先端面から大径部2bの基端部まで回転軸線Lと平行に延びる収容孔2dが形成されている。この収容孔2dは、その中心線が小径部2aの外周面と内周面との中央に位置するように配置されている。しかも、収容孔2dの内径は、小径部2aの厚さ(=小径部の(外径−内径)/2)より大径に形成されている。したがって、キャリア2の径方向における収容孔2dの内側の側部は、小径部2a及び大径部2bの内周面から内側に向って開放されている。一方、収容孔2dの外側の側部は、小径部2aの外周面からは外側に向って開放されている。しかし、大径部2bの外周面から収容孔2dの中心線までの距離が収容孔2dの半径より大きくなっているので、収容孔2bの外側の側部は、大径部2bにおいては外側に開放されておらず閉じられている。
The
収容孔2dには、遊星歯車4が回転可能(自転可能)に収容されている。遊星歯車4は、収容孔2dとほぼ同一の外径を有している。したがって、遊星歯車4の外周面のうち、キャリア2の径方向内側の側部は、その全長にわたって収容孔2dからキャリア2の径方向内側へ向って突出している。一方、遊星歯車4の外周面のうち、キャリア2の径方向外側の側部は、小径部2aからは外部に突出しているが、大径部2bからは外部に突出していない。つまり、遊星歯車4の左端部は、収容孔2dからキャリア2の径方向外側に突出しているが、右端部は収容孔2dから外側へ突出しておらず、収容孔2dの内周面に接触している。
The
装置本体1の内部の底部1a側の端部には、内歯車5が収容されている。この内歯車5は、その軸線を回転軸線Lと一致させており、回転軸線Lを中心として回転可能に配置されている。内歯車5は、内歯車部5aと、この内歯車部5aの底部1b側の端部に一体に設けられ、径方向内側へ突出する環状連結部5bとを有している。内歯車部5aは、遊星歯車4の左端部と対向するようにしてその外側に配置されている。内歯車部5aの外周面は、本体部1aの内周面に若干の隙間をもって嵌合しているが、内歯車部5aの外径を本体部1aの内径とほぼ同一にすることにより、内歯車部5aの外周面を本体部1aの内周面にほとんど隙間なく嵌合させてもよい。環状連結部5bは、回転軸線L方向における一端面が底部1bに摩擦ワッシャ6を介して接触しており、他端面は摩擦ワッシャ7を介して遊星歯車4の端面に接触している。この結果、内歯車5及び遊星歯車4が回転軸線L方向へほとんど移動不能になっている。環状連結部5bの内周面には、出力部材8がスプライン嵌合等により、回転不能に、かつ回転軸線L方向へは移動可能に連結されている。この出力部材8には、第1出力軸(図示せず)の一端部が回転不能に連結されている。第1出力軸の他端部は、底部1bに設けられた軸受部1cを回転可能に貫通して装置本体1から外部に突出し、例えば車両の左右の車輪の一方、又はフロントデフとリヤデフとの一方に連結されている。
An
装置本体1の内部の開口部側の端部には、太陽歯車9が収容されている。太陽歯車9は、遊星歯車4の右端部と対向するようにしてその内側に配置されている。しかも、太陽歯車9は、その軸線を回転軸線Lと一致させており、回転軸線Lを中心として回転可能に配置されている。太陽歯車9の一端面(図1において左端面)は、スペーサ10を介して出力部材8に接触し、さらに摩擦ワッシャ6を介して底部1bに接触している。太陽歯車9の他端面は、摩擦ワッシャ11,11を介してキャリア2の支持部2cに接触している。これにより、太陽歯車9は回転軸線L方向へほとんど移動不能になっている。太陽歯車9の内周には、キャリア2の支持部2cによって回転可能に支持された第2出力軸(図示せず)の一端部が回転不能に連結されている。第2出力軸の他端部は、装置本体1から外部に突出し、例えば車両の左右の車輪の他方、又はフロントデフとリヤデフとの他方に連結されている。
A
上記スペーサ10は、筒状をなしており、その外径はキャリア2の小径部2aの内径とほぼ同一になっている。したがって、スペーサ10の外周面は、キャリア2の内周面にほとんど隙間なく嵌合している。これにより、収容孔2dの内側の開放部のうち、スペーサ10と対向する左端部が遮蔽されている。しかも、スペーサ10の外周面の周方向において上記収容孔2dと同一位置に位置する箇所には、凹部10aが形成されている。この凹部10aは、収容孔2dの中心と同一の曲率中心を有し、かつ収容孔2dの半径と同一の曲率半径を有している。この結果、凹部10aは、収容孔2dの一部、つまりキャリア2の内周面より内側の部分としての収容孔2dの一部を構成している。したがって、凹部10aには、遊星歯車4の左端部の内周側の側部が嵌合している。遊星歯車4が凹部10aに入り込むことにより、スペーサ10は遊星歯車4を介してキャリア2に回転不能に連結されている。スペーサ10は、キャリア2に直接回転不能に連結してもよい。
The
内歯車5及び太陽歯車9は、遊星歯車4とそれぞれ噛み合っている。したがって、装置本体1が回転駆動されると、それに伴って内歯車5及び太陽歯車9が回転軸線Lを中心として回転する。この場合、内歯車5及び太陽歯車9は、遊星歯車4が自転しないときには同一速度で回転し、遊星歯車4が自転すると差動回転する。上記のように、内歯車5の回転は、第1出力軸を介して車両の左右の車輪の一方、又はフロントデフとリヤデフの一方に伝達され、太陽歯車9の回転は、第2出力軸を介して車両の左右の車輪の他方、又はフロントデフとリヤデフとの他方に伝達される。
The
内歯車5は、遊星歯車4の左端部と噛み合っている。一方、太陽歯車9は遊星歯車4の右端部と噛み合っている。内歯車5の遊星歯車4との噛み合い部と、太陽歯車9の遊星歯車4との噛み合い部とは、回転軸線L方向において互いに重なり合うことがないよう、回転軸線L方向へ互いにずらされている。この場合、内歯車5の遊星歯車4との噛み合い部と、太陽歯車9の遊星歯車4との噛み合い部との間に間隙が生じるように両噛み合い部を回転軸線L方向へずらしてもよいが、両噛み合い部の端部どうし、つまり内歯車5と遊星歯車4との噛み合い部における右端部と、太陽歯車9と遊星歯車4との噛み合い部の左端部とが、回転軸線L方向においてほぼ同一位置に位置するようにずらすのが望ましい。内歯車5は、遊星歯車4とその外側において噛み合っており、太陽歯車9は遊星歯車4とその外側において噛み合っている。したがって、装置本体1が回転駆動されると、遊星歯車4は、その左側の端部が内歯車5との噛み合いによって装置本体1の径方向内側へ向って押され、その右端部が太陽歯車9との噛み合いによって装置本体1の外側へ押される。
The
上記構成の遊星歯車装置Aにおいて装置本体1が回転駆動されると、上記のように、遊星歯車4の内歯車5側の端部(図1における左端部。以下、左端部という。)は、内歯車5との噛み合い反力によって装置本体1の径方向内側へ押される。一方、遊星歯車4の太陽歯車9側の端部(以下、右端部という。)は、太陽歯車9との噛み合い反力によって装置本体1の径方向外側へ押される。このとき、内歯車5の遊星歯車4との噛み合い部と太陽歯車9の遊星歯車4との噛み合い部とが、互いに重なり合うことなく、回転軸線L方向へずらされているので、遊星歯車4は、内歯車5との噛み合い部と太陽歯車9との噛み合い部との間の中央部を中心として図1における反時計方向への回転モーメント(以下、コッキングモーメントという。)を受ける。このコッキングモーメントにより、遊星歯車4の左端部が装置本体1の径方向内側へ向かい、右端部が装置本体1の径方向外側へ向かうように、遊星歯車4が傾斜させられる。その結果、遊星歯車4の外周面は、全体にわたって収容孔2dの内周面と接触することなく、左端縁部の内側の側部及び右端縁部の外側の側部だけが収容孔2dの内周面と押圧接触する。より詳しくは、左端縁部の内側の側部は、収容孔2dの内側の一部をなす凹部10aの壁面に押圧接触し、右端縁部の外側の側部は、収容孔2dの内周面の外側の側部に押圧接触する。このため、遊星歯車装置Aの差動回転時に遊星歯車4が自転すると、遊星歯車4と収容孔2dの内周面(及び凹部10aの壁面)との間には、遊星歯車4の自転を阻止しようとする摩擦トルクが発生するが、この摩擦トルクは、遊星歯車4の外周面が全体にわたって収容孔2dの内周面に接触する場合に発生する摩擦トルクより大幅に大きい。したがって、大きなトルクバイアス比が得られる。
When the device main body 1 is rotationally driven in the planetary gear device A having the above configuration, as described above, the end of the
なお、上記の内容から明らかなように、この実施の形態の遊星歯車装置Aにおいては、凹部10aが遊星歯車4の内歯歯車5との噛み合い部を内側から支持する第1支持部になっており、収容孔2dの大径部2bに対応する部分の外周部が、遊星歯車4の太陽歯車9との噛み合い部を外側から支持する第2支持部になっている。
As is clear from the above description, in the planetary gear device A of this embodiment, the
図4及び図5は、この発明の第2実施の形態を示す。この実施の形態の遊星歯車装置Bにおいては、太陽歯車9がキャリア2の内部に支持部2cの開口部から挿入可能になっている。すなわち、上記遊星歯車装置Aにおいては、支持部2cの内径が太陽歯車9の外径より小径であったため、太陽歯車9を支持部2c側からキャリア2内に挿入することができなかった。そこで、キャリア2の小径部2a及び大径部2bの内径を太陽歯車9の外径に対して同等以上にし、太陽歯車9を小径部2aの開口部からキャリア2の内部に挿入していた。また、小径部2aの内径を太陽歯車9の外径より小さくしているため、収容孔2dの左端部の内側の側部が装置本体1の径方向内側に向かって開放され、収容部2dの左端部の内側の側部が凹部10aによって構成されていた。
4 and 5 show a second embodiment of the present invention. In the planetary gear device B of this embodiment, the
しかるに、この実施の形態の遊星歯車装置Bにおいては、支持部2cの内径が太陽歯車9の外径より若干大径に形成されており、太陽歯車9は支持部2cの開口部からキャリア2内に挿入されている。したがって、小径部2aの内径は、太陽歯車9の外径より小さくすることができ、この実施の形態では上記遊星歯車装置Aのスペーサ10の内径と同一に設定されている。よって、収容孔2dの内周側の側部は、大径部2bに対応する箇所においては装置本体1の径方向内側へ向って開放されているが、小径部2aに対応する箇所においては小径部2aの内周面によって閉じられており、小径部2aにおける収容孔2dの内周側の側部は、収容孔2dの他の部分と一体に形成されている。小径部2aの内径が大径部2bの内径より小径に形成されているため、小径部2aの内周面と大径部2bの内周面との間には、環状の段差面2eが形成されている。この段差面2eに太陽歯車9の左端面が接触している。なお、支持部2cの内径を太陽歯車9の外径より大径にしたことに伴って、2つの摩擦ワッシャ11,11のうち支持部2c側の摩擦ワッシャ11の外径を大径にし、支持部2cの内側の端面に接触可能にしている。
遊星歯車装置Bのその他の構成は、上記遊星歯車装置Aの構成と同様であり、その作用効果も遊星歯車装置Aのそれと同様である。
However, in the planetary gear device B of this embodiment, the inner diameter of the
The other configuration of the planetary gear device B is the same as the configuration of the planetary gear device A, and the function and effect thereof are the same as those of the planetary gear device A.
ところで、遊星歯車装置A,Bにおいては、遊星歯車4、内歯車5及び太陽歯車9の歯を捩れ歯としている。これは、遊星歯車4と内歯車5及び太陽歯車9との噛み合いによって各歯車4,5,9に回転軸線Lと平行な方向に作用するスラスト力を発生させ、そのスラスト力によって各歯車4,5,9の端面を摩擦ワッシャ6,7,11に接触させ、さらにそれらを介して装置本体1又はキャリア2に接触させることにより、各歯車4,5,9の端面にそれらの回転を阻止しようとする摩擦トルクを発生させ、それによってトルクバイアス比を大きくするためである。
By the way, in the planetary gear devices A and B, the teeth of the
ところが、捩れ歯を有する歯車4,5,9を用いると、遊星歯車4と内歯車5及び太陽歯車9との噛み合い位置が、遊星歯車4の一歯当たりの回転毎に回転軸線方向へ周期的に変化する。この結果、コッキングモーメントの大きさが周期的に変化し、それに伴ってトルクバイアス比(全トルクバイアス比のうちの遊星歯車4の外周面が収容孔2dの内周面に接触することに基づくトルクバイアス比)が周期的に変化する。ここで、仮に全ての遊星歯車4の回転位相が同一であるとすると、トルクバイアス比の変化も同一位相で変化する。その結果、全遊星歯車4によるトルクバイアス比の変動量をMとし、個々の遊星歯車4のトルクバイアス比の変動量をmとし、遊星歯車4の数をnとすると、
M=m×n
になり、全遊星歯車4によるトルクバイアス比の変動量Mは、個々の遊星歯車4のトルクバイアス比の変動量mに対して遊星歯車4の数だけ倍増する。トルクバイアス比の変動量が大きくなると、遊星歯車装置A,Bが振動したり、大きな騒音が発生するおそれがある。
However, when the
M = m × n
Thus, the variation amount M of the torque bias ratio by all the
このような不具合を未然に防止するためには、少なくとも一つの遊星歯車4の内歯車4及び太陽歯車9との噛み合い位相を、他の遊星歯車4の内歯車4及び太陽歯車9との噛み合い位相と異なる位相にすればよい。そのようにすれば、少なくとも一つの遊星歯車4に作用するコッキングモーメントが他の遊星歯車4に作用するコッキングモーメントに単純に加えられることがなく、平均化ないしは相殺されることになり、それによってトルクバイアス比の変動量を小さくすることができるからである。少なくとも一つの遊星歯車4の内歯車4及び太陽歯車9との噛み合い位相を、他の遊星歯車4の内歯車4及び太陽歯車9との噛み合い位相と異なる位相にした例を、以下に三つ紹介する。
In order to prevent such a problem, the meshing phase of at least one
第1の例は、遊星歯車装置A,Bのように、複数の遊星歯車4が周方向に等間隔に配置されている場合のものである。このような場合には、遊星歯車4、内歯車5及び太陽歯車9の歯数をそれぞれN1,N2,N3と、遊星歯車4の設置数をnとしたとき、
N2=2・N1+N3 … (1)
という条件を満たすとともに、設置数nが内歯車5の歯数N2及び太陽歯車9の歯数N3の約数と異なる数であるという条件を満たすように、歯数N1,N2,N3及び設置数nが採用される。
The first example is a case where a plurality of
N2 = 2 · N1 + N3 (1)
And the number of teeth N1, N2, N3 and the number of installations so that the number n of installations is different from the divisor of the number of teeth N2 of the
すなわち、遊星歯車4の内歯車5及び太陽歯車9に対する噛み合い位相は、(360°/N1)を周期として変動する。一方、周方向に隣接する二つの遊星歯車4,4間に存する内歯車5及び太陽歯車9の各歯数をT1,T2とすると、二つの遊星歯車4,4の内歯車5に対する噛み合い位相は、(360°/N1)×T1だけ異なる位相になり、二つの遊星歯車4,4の太陽歯車9に対する噛み合い位相は、(360°/N1)×T2だけ異なる位相になる。ここで、歯数T1,T2が整数であるならば、周方向に隣接する二つの遊星歯車4,4の内歯車5及び太陽歯車9に対する噛み合い位相は、周期(360°/N1)の整数倍になる。したがって、周方向に隣接する二つの遊星歯車4,4の内歯車5及び太陽歯車9に対する噛み合い位相が実質的に同一になり、全ての遊星歯車4の内歯車5及び太陽歯車9に対して実質的に同一位相で噛み合う。
That is, the meshing phase of the
上記の内容を換言すれば、歯数T1,T2が小数点以下の端数を有する数であるならば、周方向に隣接する二つの遊星歯車4,4の内歯車5に対する噛み合い位相が異なる位相になるとともに、二つの遊星歯車4,4の太陽歯車9に対する噛み合い位相が異なる位相になる。これは、歯数T1,T2が小数点以下の端数を有する場合には、周方向に隣接する二つの遊星歯車4,4の内歯車5及び太陽歯車9に対する噛み合い位相差(360°/N1)×T1,(360°/N1)×T2が、遊星歯車4の噛み合い位相の周期(360°/N1)の整数倍にならないからである。そこで歯数T1,T2について検討してみると、各遊星歯車4が装置本体1の周方向へ等間隔に配置されているから、
T1=N2/n
T2=N3/n
である。ここで、遊星歯車4の設置数nは、当初の条件において述べたように、内歯車5及び太陽歯車9の各歯数N2,N3の約数ではない。したがって、歯数T1,T2は、整数でなく小数点以下の端数を有している。よって、周方向に隣接する二つの遊星歯車4,4の内歯車5及び太陽歯車9に対する噛み合い位相は互いに異なる位相になり、全ての遊星歯車4の内歯車5に対する噛み合い位相が異なる位相になる。噛み合い位相が異なる位相であれば、各遊星歯車4の外周に作用する摩擦トルクの変動が倍化されることがない。したがって、全遊星歯車4に作用する摩擦トルク、つまり遊星歯車装置A,Bに作用する摩擦トルクの変動量を小さくすることができ、それによってトルクバイアス比の変動量を小さくすることができる。
In other words, if the number of teeth T1, T2 is a number having a fractional part, the meshing phases of the two
T1 = N2 / n
T2 = N3 / n
It is. Here, the installation number n of the
上記の内容を具体的数値をもって述べると、その具体例では、歯車4,5,9の各歯数N1,N2,N3として7,37,23が採用されている。これらの歯数N1,N2,N3は、
N1(37)=2・N1(7)+N2(23)
を満たす。遊星歯車4の設置数nとして6が採用されている。したがって、周方向に隣接する二つの遊星歯車4,4間に存する内歯車5及び太陽歯車9の歯数T1,T2は、
T1=N2/N1=37/6≒6.2
T2=N3/N1=23/6≒3.8
であり、整数でなく、小数点以下の端数を有する。よって、各遊星歯車4の内歯車5及び太陽歯車9に対する噛み合い位相を異なる位相にすることができる。
The above contents will be described with specific numerical values. In the specific example, 7, 37, and 23 are adopted as the number of teeth N1, N2, and N3 of the
N1 (37) = 2 · N1 (7) + N2 (23)
Meet. 6 is adopted as the number n of installed
T1 = N2 / N1 = 37 / 6≈6.2
T2 = N3 / N1 = 23 / 6≈3.8
And not a whole number but a fractional part. Therefore, the meshing phase of each
各遊星歯車4と内歯車5及び太陽歯車9との噛み合い位相についてさらに具体的に述べると、遊星歯車4の歯数N1が7であるから、遊星歯車5の内歯車5及び太陽歯車9に対する噛み合い周期(摩擦トルクの変動周期)は、
360°・7=51.4°
である。一方、周方向に隣接する二つの遊星歯車4,4の内歯車3及び太陽歯車9に対する噛み合い位相差は、それぞれ
(360°/7)×T1≒317.1°
(360°/7)×T2≒197.1°
である。ここで、遊星歯車4の噛み合い周期が51.4°であるから、周方向に隣接する二つの遊星歯車4,4の内歯車3及び太陽歯車9に対する実質的な噛み合い位相差(噛み合い位相差の最小値)は
317.1−51.4×6=8.6°
197.1−51.4×4=−8.7°
である。なお、上記数値8.6と8.7との差は、小数点2位以下の数の四捨五入に基づく誤差である。
More specifically, the meshing phase of each
360 ° ・ 7 = 51.4 °
It is. On the other hand, the meshing phase difference of the two
(360 ° / 7) × T2≈197.1 °
It is. Here, since the meshing cycle of the
197.1-51.4 × 4 = −8.7 °
It is. In addition, the difference between the above-mentioned numerical values 8.6 and 8.7 is an error based on rounding off the numbers with two decimal places.
図6は、6個の遊星歯車4のうちの任意の遊星歯車4を基準遊星歯車PG1とし、この基準遊星歯車PG1からキャリア2の周方向へ順次配置された遊星歯車をPG2,PG3,…としたときの各遊星歯車PG1〜PG6までの摩擦トルクの変動と、遊星歯車PG1〜PG6全体の摩擦トルクの変動を示している。この例では、各遊星歯車PG1〜PG6に作用する摩擦トルクが相殺されるので、遊星歯車PG1〜PG6全体では摩擦トルクの変動が理論的には零になる。
In FIG. 6, an arbitrary
なお、周方向に隣接する遊星歯車4,4の間隔(中心角)は、m=360°/(N2+N3)としたとき、mの整数倍に選定する必要がある。この例では、N2=37、N3=23であるから、m=6°であり、隣接する二つの遊星歯車4,4の中心角は、360°/6=60°である。これは、m=6°の10倍であり、整数倍である。したがって、この例は、上の条件を満たしている。上の条件を満たすべきことは、以下の例でも同一である。
The interval (center angle) between the
次に、図7に示す第2の例について述べると、この例も、上記第1の例と同一の条件、つまり複数の遊星歯車4が周方向に等間隔に配置され、遊星歯車4、内歯車5及び太陽歯車9の歯数をそれぞれN1,N2,N3としたとき、
N2=2・N1+N3
を満たし、さらに内歯車4の設置数nとして内歯車5の歯数N2及び太陽歯車9の歯数N3の約数と異なる数を採用するという条件を満たしているが、具体的数値が上記第1の例と異なっている。
Next, a second example shown in FIG. 7 will be described. In this example, the same conditions as in the first example, that is, a plurality of
N2 = 2 ・ N1 + N3
In addition, the number of installations n of the
すなわち、内歯車4の設置数nとして5が採用され、遊星歯車4の歯数N1、内歯車5の歯数N2及び太陽歯車9の歯数N3として、6,36,24が採用されている。したがって、遊星歯車4の噛み合い周期は、
360°/6=60°
であり、歯数T1,T2は、
T1=36/5=7.2
T2=24/5=4.8
である。また、周方向に隣接する二つの遊星歯車4,4の内歯車3及び太陽歯車9に対する噛み合い位相差は、それぞれ
(360°/6)×T1=432°
(360°/6)×T2=288°
である。ここで、遊星歯車4の噛み合い周期が60°であるから、周方向に隣接する二つの遊星歯車4,4の内歯車3及び太陽歯車9に対する実質的な噛み合い位相差(噛み合い位相差の最小値)は
432−60×7=12°
288−605×5=−12°
That is, 5 is adopted as the number n of the installed
360 ° / 6 = 60 °
And the number of teeth T1, T2 is
T1 = 36/5 = 7.2
T2 = 24/5 = 4.8
It is. Further, the meshing phase difference of the two
(360 ° / 6) × T2 = 288 °
It is. Here, since the meshing cycle of the
288-605 × 5 = -12 °
図8は第2の例による各遊星歯車PG1〜PG5までの摩擦トルクの変動と遊星歯車PG1〜PG5全体の摩擦トルクの変動を示している。この例でも、理論的には、遊星歯車PG1〜PG5全体の摩擦トルクの変動を零にすることができる。 FIG. 8 shows the variation of the friction torque between the planetary gears PG1 to PG5 and the variation of the friction torque of the entire planetary gears PG1 to PG5 according to the second example. Also in this example, theoretically, the variation of the friction torque of the entire planetary gears PG1 to PG5 can be made zero.
図9は、トルクバイアス比の変動を小さくするための第3の例を示している。この例では、遊星歯車4の設置数nとして6が採用され、遊星歯車4、内歯車5及び太陽歯車9の各歯数N1,N2,N3として6,36,24が採用されている。したがって、仮に各遊星歯車4をキャリア2の周方向に等間隔に配置すると、周方向に隣接する遊星歯車4,4間に存する内歯車5及び太陽歯車9の各歯数T1,T2は、それぞれ6,4になり、小数点以下の端数を有さないものになり、トルクバイアス比の変動量を小さくすることができなくなってしまう。そこで、この例では、各遊星歯車4を次の関係を満たすように配置することにより、トルクバイアス比の変動量を小さくしている。
FIG. 9 shows a third example for reducing the fluctuation of the torque bias ratio. In this example, 6 is adopted as the installation number n of the
すなわち、各遊星歯車4は、隣接する二つの遊星歯車4,4間の中心角が周方向に交互にα、βになるように順次配置されている。これにより、各遊星歯車4が周方向へ不等間隔に配置されている。ここで、角度α、βは、kを正の整数としたとき、次式によって定められている。
α=(360°/n)+k・360°(N2+N3)
β=(360°/n)−k・360°(N2+N3)
角度α、βは、
α+β=(360°/n)×2
であるから、6個の遊星歯車4をPG1〜PG6としたとき、遊星歯車PG1,PG3,PG5の噛み合い位相は同一であり、遊星歯車PG2,PG4,PG6の噛み合い位相は同一である。
That is, the
α = (360 ° / n) + k · 360 ° (N2 + N3)
β = (360 ° / n) −k · 360 ° (N2 + N3)
The angles α and β are
α + β = (360 ° / n) × 2
Therefore, when the six
しかし、周方向に隣接する二つの遊星歯車PG1,PG2;PG3,PG4;PG5,PG6間に存する内歯車5及び太陽歯車9の歯数をT3,T4とすると、
T3=(360°/α)×N2
T4=(360°/α)×N3
である。そして、これらの歯数T3,T4が小数点以下の端数を有するように、整数kが選定されている。したがって、この例では、遊星歯車PG1,PG3,PG5の噛み合い位相を、残りの遊星歯車PG2,PG4,PG6の噛み合い位相と異なる位相にすることができ、それによってトルクバイアス比の変動量を小さくすることができる。
However, if the number of teeth of the
T3 = (360 ° / α) × N2
T4 = (360 ° / α) × N3
It is. The integer k is selected so that the number of teeth T3 and T4 has a fractional part. Therefore, in this example, the meshing phase of the planetary gears PG1, PG3, and PG5 can be set to a phase different from the meshing phase of the remaining planetary gears PG2, PG4, and PG6, thereby reducing the variation amount of the torque bias ratio. be able to.
上記の内容を具体的数値をもって述べると、この例では、k=1が採用されている。したがって、α=66°であり、β=54°である。角度α間に存する内歯車5及び太陽歯車9の各歯数T3,T4は、それぞれ6.6及び4.4である。
これらの歯数T3,T4による、遊星歯車PG2,PG4,PG6の遊星歯車PG1、PG3、PG5に対する噛み合い位相差は、
(360°/6)×6.6=396°
(360°/6)×4.4=264°
である。遊星歯車5の噛み合い周期が
360°/6=60°
であるから、
396°−60×6=36°
294°−60×5=−36°
である。つまり、遊星歯車PG1,PG3,PG5の内歯車5及び太陽歯車9との噛み合い位相と、遊星歯車PG2,PG4,PG6の内歯車5及び太陽歯車9との噛み合い位相とは、実質的に36°の差がある。
When the above contents are described with specific numerical values, k = 1 is adopted in this example. Therefore, α = 66 ° and β = 54 °. The number of teeth T3 and T4 of the
The meshing phase difference of the planetary gears PG2, PG4, PG6 with respect to the planetary gears PG1, PG3, PG5 by the number of teeth T3, T4 is as follows:
(360 ° / 6) × 6.6 = 396 °
(360 ° / 6) × 4.4 = 264 °
It is. The meshing cycle of the
Because
396 ° -60 × 6 = 36 °
294 ° −60 × 5 = −36 °
It is. That is, the meshing phase of the planetary gears PG1, PG3, PG5 with the
図10は、上記の例における各遊星歯車PG1〜PG6に作用する摩擦トルクと、各遊星歯車PG1〜PG6に作用する摩擦トルクを加算した合計の摩擦トルクとを示している。この図から明らかなように、6つの遊星歯車4を噛み合い位相の異なる二つのグループに分けただけであるので、上記の例とは異なり、合計の摩擦トルクを実質的に零にすることができないが、全ての遊星歯車4の噛み合い位相が同一である場合に比して合計摩擦トルクの変動量を小さくすることができる。
FIG. 10 shows the friction torque acting on the planetary gears PG1 to PG6 and the total friction torque obtained by adding the friction torque acting on the planetary gears PG1 to PG6 in the above example. As is apparent from this figure, since the six
図11及び図12は、遊星歯車を周方向へ不等間隔に配置した他の例を示している。この例の遊星歯車装置Cにおいては、キャリア2に小径部2a及び大径部2bに代えて円筒部2fが形成されている。円筒部2fは、小径部2aと同一の内径及び外径を有している。したがって、収容孔2dは、円筒部2fの外周面及び内周面から開放されている。内歯車5は、遊星歯車4と収容孔2dの外側の開放部において噛み合っている。太陽歯車9は、遊星歯車4と収容孔2dの内側の開放部において噛み合っている。内歯車5と遊星歯車4との噛み合い部と、太陽歯車9と遊星歯車4との噛み合い部とは、回転軸線L方向においてほぼ同一位置に位置している。
11 and 12 show another example in which planetary gears are arranged at unequal intervals in the circumferential direction. In the planetary gear device C of this example, a
内歯車5の内歯車部5aが装置本体1の内周に回転可能ではあるが、ほとんど隙間なく嵌合されている。一方、太陽歯車9は、キャリア2の円筒部2fの内周面に回転可能ではあるが、ほとんど隙間なく嵌合されている。
Although the
また、この遊星歯車装置Cにおいては、図12に示すように、遊星歯車4が二つ用いられている。二つの遊星歯車4,4は、一方の遊星歯車4が太陽歯車9をその径方向へ押す力F1と、他方の遊星歯車4が太陽歯車9をその径方向へ押す力F2とが相殺されることなく、両者の合力Ftが太陽歯車9をその径方向における一方向へ押すよう、キャリア2の周方向に不等間隔をもって配置されている。遊星歯車4は、太陽歯車9を径方向へ押す力が相殺されることなく、それらの合力が太陽歯車4をその径方向における一方向へ押すという条件を満たす限り、3個以上用いてもよい。二つの遊星歯車4,4は、太陽歯車9を押す合力Ftの反力によって内歯車5を太陽歯車9と逆方向へ押している。つまり、遊星歯車4,4は、合力Ftと大きさが同一で作用方向が逆である合力によって内歯車5をその径方向における一方向へ押している。
In the planetary gear device C, two
合力Ftによって押された太陽歯車9は、合力Ftの作用方向前方に位置するキャリア2の円筒部2fの内周面によって受け止められている。一方、合力Ftと逆方向に作用する力によって押された内歯車5は、合力Ftの作用方向と逆方向に位置する装置本体1の本体部1aの内周面によって受け止められている。したがって、この実施の形態の遊星歯車装置Cにおいては、キャリア2の円筒部2fが太陽歯車支持部材として兼用されており、装置本体1の本体部1aが内歯車支持部材として兼用されている。その他の構成は、上記遊星歯車装置A,Bと同様である。
The
上記構成の遊星歯車装置Cにおいては、太陽歯車9の外周面が合力Ftによりキャリア2の円筒部2fの内周面に押し付けられるとともに、内歯車5の外周面が合力Ftと逆向きの押圧力によって装置本体1の本体部1aの内周面に押し付けられる。したがって、差動回転時には、太陽歯車9の外周面にその回転を阻止しようとする摩擦トルクが作用するとともに、内歯車5の外周面にその回転を阻止しようとする摩擦トルクが作用する。これにより、トルクバイアス比を増大させることができる。
In the planetary gear device C configured as described above, the outer peripheral surface of the
A 遊星歯車装置
B 遊星歯車装置
C 遊星歯車装置
1 装置本体
2 キャリア
2d 収容孔(第2支持部)
4 遊星歯車
5 内歯車
9 太陽歯車
10a 凹部(第1支持部)
A planetary gear device B planetary gear device C planetary gear device 1 device
4
Claims (2)
上記内歯車と上記遊星歯車との噛み合い部と、上記太陽歯車と上記遊星歯車との噛み合い部とを、両噛み合い部が上記回転軸線方向において互いに重ならないよう、同方向において互いにずらし、上記内歯車、上記太陽歯車及び上記遊星歯車としてそれぞれ捩れ歯を有するものを用い、少なくとも一つの遊星歯車の上記内歯車及び太陽歯車に対する噛み合い位相を、他の遊星歯車の上記内歯車及び太陽歯車に対する噛み合い位相と異なる位相にしたことを特徴とする遊星歯車装置。 An internal gear and a sun gear that are arranged so that their respective axes coincide with the rotation axis, at least one planetary gear that is arranged in parallel with and meshes with the internal gear and the sun gear, and the axis is the rotation axis. A planetary gear device comprising: a carrier that is rotatably arranged to coincide with the carrier, and is formed so that the planetary gear is rotatable and accommodates a substantially entire length.
The meshing portion of the internal gear and the planetary gear and the meshing portion of the sun gear and the planetary gear are shifted from each other in the same direction so that the meshing portions do not overlap with each other in the rotational axis direction. The sun gear and the planetary gear, each having a twisted tooth, and the meshing phase of at least one planetary gear with the internal gear and the sun gear are referred to as the meshing phase of the other planetary gear with the internal gear and the sun gear. A planetary gear device characterized by having different phases.
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