JP2006149656A - Sterilizer - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、一般家庭にある電子レンジ等のマイクロ波発生装置を用いて、紫外線による被処理物の殺菌処理を行う殺菌装置に関する。 The present invention relates to a sterilization apparatus for sterilizing an object to be processed with ultraviolet rays using a microwave generator such as a microwave oven in a general household.
この種の殺菌装置としては、特開2004−147873号公報に開示されたものがある。図6は、これに開示された殺菌装置の斜視図である。
このものは、マイクロ波が照射されることにより紫外線を放出する物質を内部に収容した無電極放電バルブ20と、無電極放電バルブ20を支持するバルブ支持部3と、被処理物10の被処理面が同無電極放電バルブ20の紫外線放出面と対向するようにこの被処理物10を保持する保持部4と、マイクロ波は透過させるが紫外線は透過させない材料で形成された容器9を備えている。そして、この容器9は、開閉自在に結合される二つの略器状体9a、9bに分割形成されており、両略器状体9a、9bの内底部分の各々には、バルブ支持部3が配設されている。
ここで無電極放電バルブ3は、少なくとも紫外線を透過する小径ガラス管に希少ガス及び水銀を封入してなり、電子レンジのマイクロ波によって殺菌に適した波長の紫外線を周囲に向けて放出するものである。
As this type of sterilization apparatus, there is one disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2004-147873. FIG. 6 is a perspective view of the sterilization apparatus disclosed therein.
This includes an
Here, the
そして、一方の略器状体9a内に被処理物10をセットし、この状態で他方の略器状体9bを嵌着結合して、両略器状体9a、9bでなる容器11を閉じ、これを電子レンジ内に収容設置すると、この電子レンジ内で照射されるマイクロ波により無電極放電バルブ20は殺菌に適した波長の紫外線を周囲に向けて放出し、電子レンジを利用して被処理物10の被処理面すなわち被処理物10の表側面と裏側面の殺菌処理を行うことができる。
ところが無電極放電バルブ20にマイクロ波を照射すると無電極放電バルブ20内に放電が起こり、これによりプラズマが発生する。そしてプラズマ内の電子は、マイクロ波により加速され中性原子や内壁に衝突し、これにより無電極放電バルブ20の温度が上昇する。特に、マイクロ波の照射が被処理物10の殺菌に必要な時間以降も継続すると無電極放電バルブ20の温度は、想定外に上昇することがある。具体的には、被処理物10に電子レンジを3分動作させれば殺菌が行えるところを10分程度動作させた場合には、無電極放電バルブ20の温度がこれを支持するバルブ支持部3の耐熱温度以上に上昇してしまうことがあった。
したがって電子レンジを長時間動作されても問題がないようにするためには、バルブ支持部3をセラミック材料のもので形成するなどの特別な処置が必要となっていた。
However, when the
Therefore, in order to prevent a problem even if the microwave oven is operated for a long time, special measures such as forming the
本発明は、上記事由に鑑みてなしたもので、その課題は、マイクロ波の照射が被処理物の殺菌に必要な時間を超えて継続された場合において、無電極放電バルブの温度上昇を低減できる殺菌装置を供給することにある。 The present invention has been made in view of the above-mentioned reasons, and its problem is to reduce the temperature rise of the electrodeless discharge bulb when the microwave irradiation is continued beyond the time necessary for sterilization of the workpiece. It is to provide a sterilizer that can.
水銀及び水銀アマルガムは図7に示すような蒸気圧特性を持っている。特徴的なことは、
・水銀と比較して水銀アマルガムの蒸気圧が低い
・室温以上の温度において水銀アマルガムが固体として存在する領域、固体に液相が混在する領域、液体の領域が存在する。
・水銀アマルガムはそれぞれの領域で蒸気圧特性が変わる。
・水銀アマルガムに対する水銀の比率を変えることによりある程度蒸気圧特性を制御できる。
などが挙げられる。
水銀の供給源として無電極放電バルブに水銀アマルガムを封入すると、マイクロ波を受けることにより無電極放電バルブ内部で放電し無電極放電バルブの温度が上がっても水銀アマルガムの蒸気圧は水銀に比べて低く制御される。例えば、無電極放電バルブが始動しその温度が40℃に達したと仮定すると、水銀では約0.8パスカルとなるが、水銀アマルガムの場合0.133パスカルと1/6の蒸気圧にしかならない。その結果、水銀を封入した無電極放電バルブに比べ水銀アマルガムを封入した無電極放電バルブではプラズマ内での電子と水銀との衝突が少なくなり衝突によるバルブ温度の上昇を低く抑えることができる。
Mercury and mercury amalgam have vapor pressure characteristics as shown in FIG. What is characteristic is
-The vapor pressure of mercury amalgam is lower than that of mercury-There are areas where mercury amalgam exists as a solid at temperatures above room temperature, areas where liquid phases are mixed in solids, and areas where liquids exist.
・ Mercury amalgam has different vapor pressure characteristics in each region.
・ Vapor pressure characteristics can be controlled to some extent by changing the ratio of mercury to mercury amalgam.
Etc.
When mercury amalgam is enclosed in an electrodeless discharge bulb as a source of mercury, the vapor pressure of mercury amalgam is higher than that of mercury even when the temperature of the electrodeless discharge bulb rises due to microwaves and discharges inside the electrodeless discharge bulb. Controlled low. For example, assuming that the electrodeless discharge bulb is started and its temperature reaches 40 ° C., mercury is about 0.8 Pascal, while mercury amalgam has only a vapor pressure of 0.133 Pascal and 1/6. . As a result, compared with an electrodeless discharge bulb in which mercury is enclosed, in an electrodeless discharge bulb in which mercury amalgam is enclosed, collision between electrons and mercury in the plasma is reduced, and an increase in bulb temperature due to collision can be suppressed low.
以上のことにより、本発明の請求項1に係る発明の殺菌装置は、マイクロ波が照射されることにより紫外線を放出する物質を内部に収容した無電極放電バルブを有し、この無電極放電バルブから放出された紫外線を被処理物の被処理面に照射することにより被処理面の殺菌処理を行う殺菌装置において、前記無電極放電バルブの内部に希ガスと水銀蒸気を供給する水銀アマルガムとを封入したことを特徴とする。 As described above, the sterilization apparatus according to the first aspect of the present invention has an electrodeless discharge bulb that contains therein a substance that emits ultraviolet rays when irradiated with microwaves. In a sterilizing apparatus for sterilizing a surface to be processed by irradiating the surface to be processed with ultraviolet rays emitted from the object, a mercury amalgam for supplying a rare gas and mercury vapor to the inside of the electrodeless discharge bulb. It is characterized by being enclosed.
請求項2に係る発明の殺菌装置は、請求項1において前記無電極放電バルブにマイクロ波が照射されたときに前記水銀アマルガムから無電極放電バルブ内に供給される水銀量が無電極放電バルブ内部圧力で0.133パスカル〜133パスカルとなるように水銀アマルガムを封入したことを特徴とする。
The sterilization apparatus of the invention according to
請求項3に係る発明の殺菌装置は、請求項1又は2において前記無電極放電バルブの近傍にマイクロ波が照射されることにより放電が発生して放射光を発する始動補助バルブを設け、この始動補助バルブの内面の一部に金属膜を形成するとともに始動補助バルブの内部に前記無電極放電バルブに封入したものと同じ種類の希ガスを封入したことを特徴とする。 According to a third aspect of the present invention, there is provided a sterilization apparatus according to the first or second aspect of the present invention, further comprising a start auxiliary valve that generates a discharge when a microwave is irradiated in the vicinity of the electrodeless discharge bulb to emit radiation. A metal film is formed on a part of the inner surface of the auxiliary bulb, and a rare gas of the same type as that enclosed in the electrodeless discharge bulb is enclosed in the starting auxiliary bulb.
請求項1記載の発明にあっては、無電極放電バルブの内部に希ガスと水銀蒸気を供給する水銀アマルガムとを封入したことにより、無電極放電バルブの温度が上がっても水銀アマルガムの蒸気圧は水銀に比べて低く制御されるのでプラズマ内での電子と水銀との衝突が少なくなり衝突による無電極放電バルブの温度上昇を低減できるものとなる。 In the first aspect of the invention, the vapor pressure of the mercury amalgam is increased even when the temperature of the electrodeless discharge bulb rises by sealing the rare gas and the mercury amalgam for supplying the mercury vapor inside the electrodeless discharge bulb. Is controlled to be lower than mercury, so that collision between electrons and mercury in the plasma is reduced, and temperature rise of the electrodeless discharge bulb due to collision can be reduced.
請求項2記載の発明にあっては、無電極放電バルブにマイクロ波が照射されたときに前記水銀アマルガムから無電極放電バルブ内に供給される水銀量が無電極放電バルブ内部圧力で0.133パスカル〜133パスカルとなるように水銀アマルガムを封入したことにより、請求項1のものより、さらにプラズマ内での電子と水銀との衝突が少なくなり衝突による無電極放電バルブの温度上昇をより低減できるものとなる。
In the invention according to
請求項3記載の発明にあっては、無電極放電バルブの近傍にマイクロ波が照射されることにより放電が発生して放射光を発する始動補助バルブを設け、この始動補助バルブの内面の一部に金属膜を形成するとともに始動補助バルブの内部に前記無電極放電バルブに封入したものと同じ種類の希ガスを封入したことにより、無電極放電バルブの始動性を向上させることができる。
In the invention according to
(第1の実施の形態)
本発明の請求項1に対応した第1の実施の形態を図1〜図3を用いて説明する。図1は殺菌装置の一部を切り欠いた斜視図、図2はこのものをマイクロ波発生装置に収容した状態を示す概念図、図3は無電極放電バルブの断面図である。
(First embodiment)
A first embodiment corresponding to claim 1 of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 1 is a perspective view with a part of the sterilizer cut away, FIG. 2 is a conceptual diagram showing a state in which the sterilizer is accommodated in a microwave generator, and FIG. 3 is a sectional view of an electrodeless discharge bulb.
この殺菌装置は、マイクロ波が照射されることにより紫外線を放出する物質を内部に収容した無電極放電バルブ2と、無電極放電バルブ2を支持するバルブ支持部3と、被処理物10の被処理面が同無電極放電バルブ2の紫外線放出面と対向するようにこの被処理物10を保持する保持部4と、マイクロ波は透過させるが紫外線は透過させない材料で形成された容器9と、を備えて構成されている。
なお、ここでは被処理物10は、哺乳瓶の乳首具10aとこれを取り付ける取付具10bとでなっている。
This sterilization apparatus includes an
In addition, the to-
無電極放電バルブ2は、長手方向の両端部が密閉された略円筒状の中空石英ガラス管2aと、この内部に封入されたアルゴンと水銀蒸気を供給する水銀アマルガム2bと、を有している。そして無電極放電バルブ2は、マイクロ波の電界エネルギーを受けて励起された水銀原子等から放出される紫外線を、容器9の内部へ向かって照射するようにバルブ支持部3で支持されている。ここでは、容器9となる両略器状体9a、9bの内底部分の各々にバルブ支持部3が配設固定されており、両バルブ支持部3で支持される二つの無電極放電バルブ2は同容器9の内部で上下に対向配置されている。
The
さらに詳しくは、無電極放電バルブ2の石英ガラス管2aは、内径Lが8mm、長さHが20mm、厚さ1mmのものであり、水銀アマルガム2bは、ビスマス−インジウム−水銀から構成されている。ここで水銀アマルガム2bに対する水銀の含有量は、重量比で12%としている。これに対して比較例(従来のもの)としたものは、水銀アマルガム2bに含有された水銀量と同じ量の水銀を無電極放電バルブ20内に封入しており、その他の構成は前記したものと同じとしている。
More specifically, the
バルブ支持部3は、耐熱温度が200℃以上のフッ素系の熱硬化性樹脂でなり、無電極放電バルブ2を支持した状態でこれと一体に同時成形されて、バルブ支持部3に同無電極放電バルブ2が支持固定される。
The
保持部4はバルブ支持部3の周囲に配設される複数の保持片4aを有し、各保持片4aには哺乳瓶の取付具10bの下端開口縁部分を係合保持する開口部4bが形成されており、各開口部4bは上方に開口していてその内部に同取付具10bの下端開口縁部分が上方から挿合されて係合保持される。なお、被処理物10は哺乳瓶やその部品に限られるものでなく、殺菌処理が必要で容器9の内部に収容されて保持部4で保持されるものであればよい。
The
容器9は、卵形であり、容器9を構成する両略器状体9a、9bは、いずれもマイクロ波を透過させるが紫外線を透過させない材料、例えば、フッ素系樹脂等で形成されている。この場合に、少なくとも上側に位置してカバーとなる略器状体9bは、可視光を透過させるものであることが好ましい。又、両略器状体9a、9bの内面或いは外面の少なくとも一部分に蛍光物質を塗布しておくか、または、同両略器状体9a、9bの材料に蛍光物質を混入しておくことが好ましい。そして、下側に位置してベースとなる略器状体9aの底部外周には複数の脚片9a1が突設され、各脚片9a1によって容器9は載置保持される。
The
次に、この殺菌装置の使用方法について説明する。予め、洗剤等で洗浄された哺乳瓶の乳首具10aを取付具1bに装着し、この取付具10bの内周ネジ面を保持部4の開口部4bに挿入して、被処理物10(乳首具10a、取付具10b)を下側の略器状体9aの同保持部4上に載置する。そして、下側の略器状体9aに上側の略器状体9bを嵌着結合して、両略器状体9a、9bでなる容器9を閉じる。これによって、下側の無電極放電バルブ2が被処理物10の内面に対向し、上側の無電極放電バルブ2が同被処理物10の外面に対向した状態となる。
Next, the usage method of this sterilizer will be described. A
前記の如く、被処理物10が容器9の内部に収容保持された状態で、図2に示す如く、同容器9をマイクロ波発生装置である電子レンジ15(700Wの出力のものを用いた。)の内部底面15a上に収容載置し、扉15bを閉じてこの電子レンジ15を起動し、マイクロ波を同容器9に向けて照射する。
マイクロ波は容器9(両略器状体9a、9b)を透過し、更に、被処理物10(乳首具10a、取付具10b)を透過して、下側の無電極放電バルブ2に到達すると共に、同容器9(両略器状体9a、9b)のみを透過して、上側の無電極放電バルブ2にも到達する。
As described above, with the object to be processed 10 accommodated and held in the
The microwaves pass through the container 9 (both substantially container-
両無電極放電バルブ2に到達したマイクロ波は、同無電極放電バルブ2の内部の水銀原子を励起し、励起された水銀原子から紫外線が放出される。紫外線は無電極放電バルブ2の石英ガラス管2aを透過して外部に放出され、被処理物10の内面及び外面の各々に照射される。この場合、下側の無電極放電バルブ2の露出した紫外線放出面から放出される紫外線は被処理物1の内面に照射され、上側の無電極放電バルブ2の露出した紫外線放出面から放出される紫外線は同被処理物1の外面に照射される。
The microwaves that have reached both
前記紫外線は、例えば、254nmの殺菌効果を有する紫外線であり、被処理物1の内面及び外面を殺菌処理する。なお、この実施形態の殺菌装置は、特に、一般家庭にある電子レンジ15すなわち2.45GHz(波長12cm)のマイクロを発生させるものを用いて手軽に紫外線殺菌を行うことができるものである。
The ultraviolet rays are ultraviolet rays having a sterilizing effect of, for example, 254 nm, and sterilize the inner surface and the outer surface of the workpiece 1. The sterilization apparatus according to this embodiment can be easily sterilized with ultraviolet rays by using a
ここで無電極放電バルブ2から紫外線が放出される過程を詳細に説明する。無電極放電バルブ2にマイクロ波が照射されると無電極放電バルブ2の内部の電子が加速され水銀原子に衝突し、これを電離させる。そしてある程度、電子の数が増えるとマイクロ波により直接エネルギーを受けて放電維持することが可能になる。放電が維持された状態では電子は、マイクロ波による電界で加速され水銀原子に衝突し、水銀原子を電離させたり励起させたりする。そして励起された水銀原子が基底状態にもどるときにそのエネルギー差を光として放出する。水銀の一励起放射波長は、254nmの紫外線であり、この光は強い殺菌作用を持っている。なお、電子は、水銀原子に衝突する以外に中性原子や中空石英ガラス管2aの内壁に衝突するので中空石英ガラス管2aの温度が上昇する。
Here, the process in which ultraviolet rays are emitted from the
このときの無電極放電バルブ2の温度を測定すると以下のようになった。具体的には、殺菌装置の定格動作時間である1分間を超えて使われた場合を想定して、定格動作時間の10倍である10分間の温度を測定した。
その結果、水銀アマルガム2bを封入した無電極放電バルブ2の温度は、殺菌装置の定格動作時間である1分後には約80℃になり、10分間点灯後の温度は約200℃となった。これに対して、比較例(従来のもの)である無電極放電バルブ20は、始動から1分で120℃、3分後には200℃を超え、10分後には245℃にまで達した。
When the temperature of the
As a result, the temperature of the
すなわち、水銀アマルガム2bを封入した無電極放電バルブ2では定格動作時間である1分間の動作を行った場合の温度を40度下げることができた。これらの結果が示すように、水銀アマルガム2bを用いて無電極放電バルブ2内へ水銀蒸気を供給すると、水銀の蒸気圧が水銀アマルガム2bにより制御される為温度上昇が抑制され安全性の高い殺菌装置を得ることができる。
That is, in the
この実施の形態によると、無電極放電バルブ2の内部に希ガスと水銀蒸気を供給する水銀アマルガム2bとを封入したことにより、無電極放電バルブ2の温度が上がっても水銀アマルガム2bの蒸気圧は水銀に比べて低く制御されるのでプラズマ内での電子と水銀との衝突が少なくなり衝突による無電極放電バルブの温度上昇を低減できるものとなる。これにより無電極放電バルブ2を支持するバルブ支持部3は、フッ素系の熱硬化性樹脂を使用することができ、さらにバルブ支持部3を支持する容器9は、さらに耐熱温度の低いポリプロピレンなどの樹脂を使用することができるものとなる。
According to this embodiment, the vapor pressure of the
なお、無電極放電バルブ2の封入物については水銀アマルガム2bとアルゴンで説明したが、アルゴンに替えてキセノンやクリプトン、ネオンなども用いても同様の効果を得ることができる。
In addition, although the
次に、この実施の形態の応用例を説明する。この応用例は、本発明の請求項2に対応したものである。図4は水銀アマルガムに含まれる水銀の含有比率と無電極放電バルブ2の温度との関係を示す図である。このものは、前述した殺菌装置の無電極放電バルブ2の内部に封入した水銀アマルガム2bの水銀の含有比率を下げたものであり、その他の構成部材は、第1の実施の形態にて説明したものと同一である。具体的には、水銀の含有量が重量比で3.5%の無電極放電バルブを2X、水銀の含有量が重量比で0.8%の無電極放電バルブを2Y、そして、前述の実施の形態で説明した水銀の含有量が重量比で12%の無電極放電バルブを2、同様に前述した比較例(水銀のみでアマルガムを含んでいないもの)にあたる無電極放電バルブを20、としている。
Next, an application example of this embodiment will be described. This application example corresponds to claim 2 of the present invention. FIG. 4 is a graph showing the relationship between the mercury content contained in the mercury amalgam and the temperature of the
このように構成された殺菌装置を1000ワットの電子レンジ15の内部に入れマイクロ波を照射すると、前述した実施の形態において説明したものと同様にして無電極放電バルブ2、20、2X、2Yの温度は上昇する。このときの温度は、図4に示すようになった。一例を無電極放電バルブ2Yで説明すると、マイクロ波が照射されて30秒後には無電極放電バルブ2Yの温度が89℃になり、さらに60秒後には、141℃となった。このものでは実施の形態において説明した無電極放電バルブ2よりもその温度上昇を低減できるものとなった。
When the sterilizer configured in this manner is placed in a 1000-
さらにこの結果を調べると無電極放電バルブ20、および、無電極放電バルブ2では無電極放電バルブの温度が上昇するに従い輝度とバルブ温度が急激に上昇する現象が発生した(以下この状態を高輝度放電モードと称する)。これは温度上昇と水銀蒸気圧の増加の連鎖により無電極放電バルブ20、2内の水銀の蒸気圧が高くなり過ぎた結果、高圧放電に近い状態に至ったものと考えられる。
Further, when this result was examined, in the
そこで、このモードになる無電極放電バルブの温度を測定すると、無電極放電バルブ20では約130(℃)、無電極放電バルブ2では約190(℃)であった。そこで、水銀アマルガムの水銀含有量を様々に変えた無電極放電バルブを試作して高輝度放電モードに遷移する無電極放電バルブの温度を測定し、高輝度放電モードが開始されるときの水銀の蒸気圧を算出した。その結果、水銀の蒸気圧が133パスカル(Pa)を越えると高輝度放電モードが出現する確率が高くなることが判明した。無電極放電バルブの温度が急激に上昇する高輝度放電モードの出現は殺菌装置の破損や火傷など取扱者に被害を与える可能性がある。したがって水銀の蒸気圧を133パスカル(Pa)以下とすることにより安全性の高い殺菌装置を提供することができる。
Therefore, when the temperature of the electrodeless discharge bulb in this mode was measured, it was about 130 (° C.) for the
一方、定格時間である1分後の紫外線量は無電極放電バルブ20の出力を100%とした場合、無電極放電バルブ2は160%、無電極放電バルブ2Xは200%、無電極放電バルブ2Yは190%の紫外線出力を得ることができた。
このように、無電極放電バルブの温度を低減でき、かつ、紫外線出力も増加することができるため、安全で効果の高い殺菌装置を提供することができる。
On the other hand, when the output of the
Thus, since the temperature of the electrodeless discharge bulb can be reduced and the ultraviolet output can be increased, a safe and highly effective sterilization apparatus can be provided.
なお、水銀の蒸気圧の下限値に関しては、無電極放電バルブ2を設計することにより254nmを中心とした殺菌に適した波長の光を効率よく発する蒸気圧である0.133パスカル以上の水銀蒸気圧となるものにしておくことが望ましい。
Regarding the lower limit of the vapor pressure of mercury, mercury vapor of 0.133 Pascal or higher, which is a vapor pressure that efficiently emits light having a wavelength suitable for sterilization centered at 254 nm by designing the
このものは無電極放電バルブにマイクロ波が照射されたときに水銀アマルガムから無電極放電バルブ内に供給される水銀量が無電極放電バルブ内部圧力で0.133パスカル〜133パスカルとしたことにより、プラズマ内での電子と水銀との衝突が少なくなり衝突による無電極放電バルブの温度上昇をより低減できるものとなる。 This is because the amount of mercury supplied from the mercury amalgam into the electrodeless discharge bulb when the electrodeless discharge bulb is irradiated with microwaves is 0.133 Pascals to 133 Pascals in the electrodeless discharge bulb internal pressure, The collision between electrons and mercury in the plasma is reduced, and the temperature rise of the electrodeless discharge bulb due to the collision can be further reduced.
特に、この実施の形態においては、無電極放電バルブの温度を150(℃)以下に抑えることができるようになるので、バルブ支持部3に紫外線に対する耐久性があり加工性もよくガラスに比べて安価で、かつ、食品への安全性も高いポリプロピレン(PP)を使用することが可能となる。ポリプロピレン(PP)の使用により軽量で、かつ、コストも抑えた殺菌装置を提供することができる。
In particular, in this embodiment, since the temperature of the electrodeless discharge bulb can be suppressed to 150 (° C.) or less, the
(第2の実施の形態)
本発明の請求項3対応した第2の実施の形態を図5を用いて説明する。図5は概念的に図示した殺菌装置の一部を切り欠いた斜視図である。このものは、第1の実施の形態における殺菌装置の無電極放電バルブ2の近傍にマイクロ波が照射されることにより放電が発生して放射光を発する始動補助バルブ30を設けたものであり、その他の構成部材は、第1の実施の形態にて説明したものと同一である。
(Second Embodiment)
A second embodiment corresponding to claim 3 of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 5 is a perspective view in which a part of the sterilizing apparatus conceptually illustrated is cut out. This is provided with a starting
始動補助バルブ30は、無電極放電バルブ2と同じような形状をなし、無電極放電バルブ2に接して設けられている。この始動補助バルブ30は、マイクロ波が照射されることにより放電が発生して放射光を発するものであり、この始動補助バルブ30の内面の一部に金属膜を形成するとともに始動補助バルブ30の内部に無電極放電バルブ2に封入したものと同じ種類の希ガスを封入している。
The starting
さらに詳しくは、始動補助バルブ30の内面にはバリウムの清浄な金属膜が形成されておりアルゴンが1330パスカル(Pa)封入されている。このように構成したので始動補助バルブ30は、バリウム金属膜のゲッター作用で放電空間に不純物が少なくなり、加えて、マイクロ波によりバリウム金属膜が温められることにより仕事関数の小さいバリウムは放電空間中に電子を放出する。このため放電の始動に必要な初期電子が十分に供給されることになり、始動が容易になる。
More specifically, a clean metal film of barium is formed on the inner surface of the
無電極放電バルブ2は、第1の実施の形態で説明したものと同じ構成である。無電極放電バルブ2は、水銀アマルガム2bが封入されているので、同様に比較例で説明した水銀を封入したものに比べて蒸気圧が低い。このため、始動前の無電極放電バルブ2の温度(常温)では蒸発している水銀粒子の数が少ない為に始動しにくくなるものがあった。その他の第1の実施の形態と同一の構成部材には同一符号を付すことにより説明を省略する。
The
このように構成された殺菌装置を電子レンジ15の内部に入れマイクロ波を照射すると、始動補助バルブ30がまず始動する。始動補助バルブ30には無電極放電バルブ2と同じ種類の希ガス、ここではアルゴンが封入されており、アルゴンの発光が無電極放電バルブ2に照射される。無電極放電バルブ2内のアルゴンは電離や励起に必要なエネルギーを始動補助バルブ30のアルゴンの発光から容易に得ることができるために絶縁破壊が生じ、最終的に無電極放電バルブ2の放電が開始される。これにより、無電極放電バルブ2の始動を確実に行うことができ、信頼性の高い殺菌装置を提供することが可能となる。
When the sterilizer configured in this way is placed inside the
2 無電極放電バルブ
2a 石英ガラス管
2b 水銀アマルガム
30 始動補助バルブ
3 バルブ支持部
4 保持部
9 容器
10 被処理物
15 電子レンジ
2
Claims (3)
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ID=36628631
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107007853A (en) * | 2017-05-02 | 2017-08-04 | 朱升和 | A kind of ultraviolet germicidal lamp using double amalgam microwave-drivens |
-
2004
- 2004-11-29 JP JP2004344420A patent/JP2006149656A/en active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN107007853A (en) * | 2017-05-02 | 2017-08-04 | 朱升和 | A kind of ultraviolet germicidal lamp using double amalgam microwave-drivens |
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