JP2006145479A - 硬度測定方法、硬度測定装置、硬度測定プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

硬度測定方法、硬度測定装置、硬度測定プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 物体の破壊の有無に関わらず、物体の強度を評価する。
【解決手段】 物体の硬度を測定する硬度測定方法である。まず、物体を圧縮することにより計測された圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を取得する(S10)。次に、取得した計測値をP=k×x3/2にフィッティングすることにより、係数kを算出する(S12)。係数kは、物体を圧縮するのにどの程度の圧縮力が必要であるかを示すものであるから、物体の強度を示す指標となる硬度kを表すことになる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、物体の強度を示す指標となる硬度を測定する硬度測定方法、硬度測定装置、硬度測定プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体に関するものである。
従来から、圧縮試験を行って物体の強度を調べることが行われている。近時、部品の微小化が進んでおり、微小化した部品の強度を調べる必要が高まっている。また、粉体技術の発達に伴い、数μm〜数百μm程度の粒子の製造が行われており、この粒子の特性の評価を行う必要も生じてきている。
このような要求に応えて、微小な部品や粒子などの微小物体に対し圧縮試験を行って、強度を調べる微小圧縮試験機の開発が進んでおり、例えば特許文献1に記載の微小圧縮試験機が知られており、また、株式会社島津製作所製の微小圧縮試験機(型番:MCTM−500)が市販されている。この微小圧縮試験機は、微小物体を圧縮して、圧縮変位xおよび圧縮力Pを計測するものである。上記微小圧縮試験機では、微小物体の粒径の計測範囲は数μm〜1mmである。なお、計測範囲の下限の値は、光学顕微鏡での計測限界に依存し、計測範囲の上限の値は、圧子の大きさに依存する。
微小物体が破壊された場合には、破壊された時の圧縮力Pで微小物体の強度を評価できる。一方、微小物体が破壊されなかった場合、または徐々に破壊される場合には、破壊された時の圧縮力Pが定まらない。そこで、これらの場合には、圧縮変位xが、微小物体の大きさのa%(aは正の定数であり、通常は10)に達した時点における圧縮力Pで微小物体の強度を評価している。
特開平5−93683号公報(1993年4月16日公開)
しかしながら、微小物体の強度は多種多様であり、圧縮変位xが微小物体の大きさの10%に達する前に、微小物体が破壊される場合もある。このため、圧縮変位xが、微小物体の大きさのa%に達した時点における圧縮力Pでは、微小物体の強度として汎用的に扱うことができない場合がある。また、微小物体の種類ごとに上記a%を変化させると、微小物体の間で強度の比較を行うことができない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、物体がどの圧縮変位で破壊されても、あるいは破壊されなくても、物体の強度を評価できる硬度測定方法などを提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明に係る硬度測定方法は、物体の強度を示す指標となる硬度を測定する硬度測定方法であって、前記物体を圧縮することにより計測された圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を取得する計測値取得ステップと、取得した計測値をP=k×x3/2……(1)にフィッティングすることにより、係数kを前記硬度として算出する硬度算出ステップとを含むことを特徴としている。
本願発明者が、各種の微小物体に対して圧縮試験を行い、圧縮変位xおよび圧縮力Pを計測したところ、圧縮変位xおよび圧縮力Pが、上式(1)を満たすことが判明した。この係数kは、物体を圧縮するのにどの程度の圧縮力が必要であるかを示すものである。すなわち、係数kは、物体の強度を示す指標となる硬度を表すことになる。
したがって、上記の方法によると、圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を上式(1)にフィッティングして硬度kを求めることにより、物体の破壊の有無に関わらず、硬度kにより物体の強度を評価することができる。
ところで、物体に荷重を加えると、物体が弾性変形するが、物体への荷重を増加して弾性限界を超えると、物体が塑性変形することになる。弾性変形から塑性変形に変わると、物体の内部構造が変化すると考えられるため、上式(1)を満たさない可能性がある。また、物体が破壊される直前には、弾性変形から塑性変形に変わっていると考えられる。
そこで、前記フィッティングを行うときに利用する圧縮変位xの計測値の上限は、前記物体が破壊されるときの圧縮変位に基づいて設定されることが望ましい。この場合、弾性変形における圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を上式(1)にフィッティングして硬度kを求めることができるので、より正確な硬度kを求めることができる。なお、物体が破壊されるときの圧縮変位は、圧縮力Pの変化の様子から決定できるので、圧縮試験のときに求めることもできるし、圧縮試験により取得した圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値から求めることもできる。
ところで、物体の中には、物体への荷重を増加すると、塑性変形するが破壊されないものもある。また、物体が弾性限界に達したときの圧縮変位は、物体の大きさに依存すると考えられる。
そこで、前記計測値取得ステップは、さらに前記物体の大きさを取得しており、前記フィッティングを行うときに利用する圧縮変位xの計測値の上限は、前記物体の大きさに基づいて設定されることが望ましい。この場合、物体への荷重を増加しても破壊されないときでも、弾性変形における圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を上式(1)にフィッティングして硬度kを求めることができるので、より正確な硬度kを求めることができる。
さらに、前記フィッティングを行うときに利用する圧縮変位xの計測値の上限は、前記物体の大きさと、前記物体が破壊されるときの圧縮変位との両方に基づいて設定されることが望ましい。具体的には、前記フィッティングを行うときに利用する圧縮変位xの計測値の上限は、前記物体の大きさの0.1倍と、前記物体が破壊されるときの圧縮変位の0.9倍との何れか小さい方に設定されることが望ましく、前記物体の大きさの0.05倍と、前記物体が破壊されるときの圧縮変位の0.8倍との何れか小さい方に設定されることがより望ましい。この場合、物体への荷重を増加しても破壊されない物体であっても、物体が少し変形しただけで破壊される物体であっても、硬度kで物体の強度を評価することができる。
上記課題を解決するため、本発明に係る硬度測定装置は、物体の強度を示す指標となる硬度を測定する硬度測定装置であって、情報を記憶する記憶手段と、前記物体を圧縮することにより計測された圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を取得して、前記記憶手段に書き込む計測値取得手段と、前記記憶手段から圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を読み出して、上式(1)にフィッティングすることにより、係数kを前記硬度として算出する硬度算出手段とを備えることを特徴としている。
上記の構成によると、計測値取得手段が、物体を圧縮することにより計測された圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を取得して、記憶手段に書き込み、硬度算出手段が、記憶手段から圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を読み出して、上式(1)にフィッティングすることにより、物体の強度を示す指標となる硬度kを算出している。これにより、物体の破壊の有無に関わらず、硬度kにより物体の強度を評価することができる。
また、上記の硬度測定方法における各ステップを、硬度測定プログラムによりコンピュータ上で実行させることができる。さらに、前記硬度測定プログラムをコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶させることにより、任意のコンピュータ上で前記硬度測定プログラムを実行させることができる。
以上のように、本発明に係る硬度測定方法は、圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値をP=k×x3/2にフィッティングして硬度kを求めることにより、物体の破壊の有無に関わらず、硬度kで物体の強度を評価できるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1〜図5を参照しつつ説明する。図2は、物体の硬度を測定する硬度測定システムの概要を示している。硬度測定システム10は、圧縮試験機11および硬度測定装置12を備える構成である。これらの装置11・12は、一般的なコンピュータと同様の構成を有している。
なお、本実施形態では、物体として粒子を用いているが、その他の物体に対しても同様に適用することができる。本実施形態で用いられる粒子の例としては、薬品、化成品、食品などに利用される錠剤、粒子、および顆粒品が挙げられる。これらの粒子等は、有機化合物および/または無機化合物によって構成される。また、有機化合物の粒子には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ゴムなどのビーズ状粒子やペレットなどが含まれる。
圧縮試験機11は、圧縮試験により粒子の圧縮変位xおよび圧縮力Pを計測するものである。また、圧縮試験機11は、粒子の大きさを計測できることが望ましく、本実施形態では、粒子の大きさとして粒径を計測している。圧縮試験機11は、計測した圧縮変位x、圧縮力P、および粒径Dを硬度測定装置12に出力する。このような圧縮試験機11の例としては、上述のような特許文献1に記載の微小圧縮試験機や、株式会社島津製作所製の微小圧縮試験機(型番:MCTM−500などのMCTMシリーズ、MCTWシリーズ等)が挙げられる。
図3(a)〜(c)は、圧縮試験機11の動作手順を示している。まず、同図(a)に示されるように、CCD(Charge Coupled Device)、対物レンズなどを有する撮像器15を用いて、基台13の上に載置された試料14の大きさ(粒径)を計測する。次に、同図(b)に示されるように、圧子16を用いて、試料14に荷重を印加する。このとき、荷重により試料14に働く力を圧縮力Pとして計測するとともに、荷重により変形した試料の変位xを圧縮変位として計測する。なお、圧子16は、試料14と接触する面のサイズが、試料14のサイズよりも稍大きい程度であることが望ましい。
そして、荷重を増加していくと、試料14が破壊される場合がある。図3(c)は、荷重を増加して、試料14が破壊されるまでの圧縮力Pと圧縮変位xとの関係を示している。図示のように、試料14が破壊されると、圧縮力Pが増加から減少に転じる。したがって、圧縮力Pが最大値となる位置が、試料14が破壊された時点となるので、次式のように、圧縮力Pの最大値Pmaxから試料14の強度Stを求めることもできる。
St=2.8×Pmax/(π×D)。
なお、本実施形態では、試料14の強度Stは利用しない。
また、圧縮試験機11は、試料14が破壊された時(物体破壊時)の圧縮変位xbを求めて硬度測定装置12に出力してもよいし、出力しなくてもよい。物体破壊時の圧縮変位xbを出力しない場合には、硬度測定装置12が、圧縮試験機11から取得した圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値から物体破壊時の圧縮変位xbを求めることになる。
硬度測定装置12は、圧縮試験機11から取得した圧縮変位x、圧縮力P、および粒径Dの計測値を用いて、P=k×x3/2……(1)へのフィッティングを行って、係数kを求めるものである。この係数kは、粒子を圧縮するのにどの程度の圧縮力が必要であるかを示すものである。すなわち、係数kは、粒子の強度を示す指標となる硬度を表すことになる。
したがって、本実施形態では、硬度測定装置12は、圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を上式(1)にフィッティングして求めた硬度kにより、粒子の強度を評価できるので、粒子の破壊の有無に関わらず、粒子の強度を評価することができる。求められた硬度kは、粒子を製造したり、粒子がホース内を空気輸送されたりする場合などに、粒子が変形するか否かを予測するために利用することができる。また、粒子が変形しないように製造装置または輸送装置を設計する場合にも利用することができる。
なお、上記の装置11・12おいて、外部に情報を出力する形態としては、任意の形態を利用することができ、例えば、印刷媒体にデータを印刷する形態、記録媒体にデータを記録する形態、および、通信媒体を介して外部の装置にデータを送信する形態が挙げられる。同様に、外部から情報を入力する形態としては、任意の形態を利用することができ、例えば、印刷媒体のスキャニングを行う形態、記録媒体からデータを読み出す形態、および、外部の装置から通信媒体を介してデータを受信する形態が挙げられる。
次に、硬度測定装置12の詳細について、図1・図4・図5を参照しつつ説明する。図4は、硬度測定装置12の概略構成を示している。図示のように、硬度測定装置12は、入力部20、制御部21、記憶部22、および出力部23を備える構成である。
入力部20は、入力デバイス、スキャンデバイス、再生デバイス、受信デバイスなどを用いて、圧縮試験機11からの情報の入力を受け付けるものである。また、入力部20は、圧縮試験機11からの情報を制御部21に送信する。
なお、入力デバイスの例としては、キーボード、テンキー、カーソルキー、例えばマウスなどのポインティングデバイス、およびタッチパネルが挙げられる。また、再生デバイスは、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどの外部記録媒体に記録されたデータを再生するものであり、例えば、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、DVDドライブ、MOドライブなどが挙げられる。
制御部21は、硬度測定装置12における各構成を統括的に制御するものである。なお、制御部21の詳細な構成については後述する。
記憶部22は、各種情報を記憶する機能を有するものである。記憶部22の例としては、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどの半導体メモリと、ハードディスクとが挙げられる。本実施形態では、記憶部22は、圧縮変位x、圧縮力P、および粒径Dの計測値を記憶している。
出力部25は、制御部21から受信した硬度kなどのデータを、印刷出力デバイス、記録デバイス、送信デバイスなどを用いて出力するものである。なお、記録デバイスは、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどの外部記録媒体にデータを記録するものであり、例えば、フレキシブルディスクドライブ、CD−Rドライブ、MOドライブなどが挙げられる。
次に、制御部21の構成について説明する。図4に示されるように、制御部21は、計測値取得部24、フィッティング範囲特定部25、フィッティング部26、および硬度算出部27を備える構成である。
計測値取得部30は、圧縮試験機11から入力部20を介して、圧縮変位x、圧縮力P、および粒径Dの計測値を取得するものである。また、計測値取得部30は、取得した計測値を記憶部22に記憶させる。
フィッティング範囲特定部25は、記憶部22に記憶された計測値のうち、フィッティングに利用する計測値の範囲を特定するものである。上述のように、物体への荷重を増加して弾性限界を超えると、物体の変形が弾性変形から塑性変形に変わることになる。この場合、物体の内部構造が変化すると考えられるため、上式(1)を満たさない可能性がある。
そこで、フィッティング範囲特定部25は、フィッティングに利用する計測値を、粒子が弾性変形する場合の計測値に限定している。なお、弾性変形から塑性変形に変わる弾性限界は、明瞭な物体もあれば、不明瞭な物体もある。また、物体が破壊される直前には、弾性変形から塑性変形に変わっていると考えられる。
そこで、フィッティング範囲特定部25は、粒子が弾性変形する圧縮変位xの上限値として、粒径Dの0.1倍と、物体破壊時の圧縮変位xbの0.9倍との何れか小さい方を設定することが望ましく、粒径Dの0.05倍と、物体破壊時の圧縮変位xbの0.8倍との何れか小さい方を設定することがより望ましい。本実施形態では、後者の設定を利用している。なお、これらの上限値は、本願発明者が各種の粒子に対して圧縮試験を行った結果得られたものである。
なお、物体によっては、物体破壊時の圧縮変位xbが不明なものも存在する。また、圧縮試験機11によっては、物体の粒径Dを計測しないものも存在する。そこで、フィッティング範囲特定部25は、粒径Dおよび物体破壊時の圧縮変位xbの何れかを用いてフィッティングに利用する計測値の範囲を特定してもよい。
フィッティング部26は、フィッティング範囲特定部25が特定した範囲の圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を記憶部22から読み出し、読み出した計測値を、上式(1)にフィッティングして、係数kを求めるものである。硬度算出部27は、フィッティング部26が求めた係数kを、物体の硬さを示す指標となる硬度kとして、粒径Dとともに出力部23に出力するものである。
図1は、上記構成の制御部21が行う硬度kの測定処理を示している。図示のように、まず、計測値取得部24が、粒径Dの計測値と、複数の圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値とを取得する(ステップS10(以下「S10」と略称することがある。他のステップについても同様である。))。
次に、取得した計測値を用いて、フィッティング範囲特定部25がフィッティング範囲の特定を行う(S11)。図5は、フィッティング範囲の特定処理の処理動作を示している。図示のように、まず、複数の圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を用いて、物体破壊時の圧縮変位xbを求める(S14)。なお、圧縮試験機11から物体破壊時の圧縮変位xbを取得している場合には、このステップS14を省略できる。
次に、粒径Dの計測値と、上記物体破壊時の圧縮変位xbとを用いて、粒径Dの0.05倍が、物体破壊時の圧縮変位xbの0.8倍よりも小さいか否かを判断する(S15)。粒径Dの0.05倍の方が物体破壊時の圧縮変位xbの0.8倍に比べて小さい場合には(S15にてYES)、フィッティングに利用する圧縮変位xの上限を、粒径Dの0.05倍とする(S16)。一方、粒径Dの0.05倍の方が物体破壊時の圧縮変位xbの0.8倍に比べて等しいまたは大きい場合には、(S15にてNO)、フィッティングに利用する圧縮変位xの上限を、物体破壊時の圧縮変位xbの0.8倍とする(S17)。その後、フィッティング範囲の特定処理を終了して、図1に示される元のルーチンに戻る。
次に、フィッティング部26が、圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を用いて、上式(1)にフィッティングを行い、係数kを取得する(S12)。そして、硬度算出部27が、係数kを硬度として、粒径Dの計測値とともに出力部23を介して出力する(S13)。その後、硬度kの測定処理を終了する。
〔実施例〕
上記実施形態の硬度測定システム10を用いて、各種粒子に対して圧縮試験を行って、圧縮変位xおよび圧縮力Pを計測した。また、各種粒子の粒径Dを計測した。そして、圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を用いて、上式(1)にフィッティングを行った。その結果、図6〜図8に示されるグラフが得られた。図示において、実線のグラフは、圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値(実測値)を示している。一方、破線のグラフは、フィッティングにより求まった硬度kを用いて、上式(1)を計算した値(回帰計算値)を示している。なお、硬度測定システム10の圧縮試験機11としては、上述の株式会社島津製作所製の微小圧縮試験機(型番:MCTM−500)を使用した。
図6のグラフは、粒子として、日本合成化学工業株式会社製のポリビニルアルコール(商品名ゴーセノール、グレードGL−03)を使用したものである。この粒子の粒径Dは約29μmであった。また、フィッティングにより求められた硬度kは約1.86×10N/m3/2であった。また、図示の実測値の曲線と回帰計算値の曲線とを比較すると、圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値が、上式(1)に良好に適合することが理解できる。
図7のグラフは、粒子として、株式会社クラレ製のポリビニルアルコール(商品名ポバール、型番PVA117)を使用したものである。この粒子の粒径Dは約48μmであった。また、フィッティングにより求められた硬度kは約4.65×10N/m3/2であった。また、図示の実測値の曲線と回帰計算値の曲線とを比較すると、圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値が、上式(1)に良好に適合することが理解できる。
図8のグラフは、粒子として、積水化成品工業株式会社製のポリスチロール(品番SS−1)を使用したものである。この粒子の粒径Dは約78μmであった。また、フィッティングにより求められた硬度kは約7.33×10N/m3/2であった。また、図示の実測値の曲線と回帰計算値の曲線とを比較すると、圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値が、上式(1)に良好に適合することが理解できる。
また、図6〜図8のグラフおよび硬度kを比較すると、硬度kが大きい粒子ほど、圧縮変位xを増加するためにより大きな圧縮力Pを必要とする硬い粒子であることが理解できる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、硬度測定装置12は、圧縮試験機11が計測した粒径Dの計測値を利用しているが、仕様などにより粒径Dが予め決まっている場合には、計測値の代わりに所定値を利用することもできる。
また、圧縮試験機11および硬度測定装置12の各構成は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、圧縮試験機11および硬度測定装置12は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである各装置11・12の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記各装置11・12に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、圧縮試験機11および硬度測定装置12を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された搬送波あるいはデータ信号列の形態でも実現され得る。
圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値をP=k×x3/2にフィッティングして求めた硬度kで、物体の強度を評価しているので、微小な物体以外にも、種々の大きさの物体に対しても適用でき、物体の強度を評価できる。
本発明の一実施形態である硬度測定システムにおける硬度測定装置の処理動作を示すフローチャートである。 上記硬度測定システムの概略構成を示すブロック図である。 上記硬度測定システムにおける圧縮試験機の動作の概要を説明するものであり、同図(a)は、試料の大きさを計測している状態を示す正面図であり、同図(b)は、圧縮試験を行っている状態を示す正面図であり、同図(c)は、圧縮力と圧縮変位との関係を示すグラフである。 上記硬度測定装置の概略構成を示すブロック図である。 上記硬度測定装置におけるフィッティング範囲特定部の処理動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施例において、圧縮力および圧縮変位の実測値を示す曲線と回帰計算値を示す曲線とを示すグラフである。 本発明の別の実施例において、圧縮力および圧縮変位の実測値を示す曲線と回帰計算値を示す曲線とを示すグラフである。 本発明の他の実施例において、圧縮力および圧縮変位の実測値を示す曲線と回帰計算値を示す曲線とを示すグラフである。
符号の説明
10 硬度測定システム
11 圧縮試験機
12 硬度測定装置
22 記憶部(記憶手段)
24 計測値取得部(計測値取得手段)
25 フィッティング範囲特定部
26 フィッティング部(硬度算出手段)
27 硬度算出部(硬度算出手段)
x 圧縮変位
xb 物体破壊時の圧縮変位
P 圧縮力

Claims (9)

  1. 物体の強度を示す指標となる硬度を測定する硬度測定方法であって、
    前記物体を圧縮することにより計測された圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を取得する計測値取得ステップと、
    取得した計測値をP=k×x3/2にフィッティングすることにより、係数kを前記硬度として算出する硬度算出ステップとを含むことを特徴とする硬度測定方法。
  2. 前記フィッティングを行うときに利用する圧縮変位xの計測値の上限は、前記物体が破壊されるときの圧縮変位に基づいて設定されることを特徴とする請求項1に記載の硬度測定方法。
  3. 前記計測値取得ステップは、さらに前記物体の大きさを取得しており、
    前記フィッティングを行うときに利用する圧縮変位xの計測値の上限は、前記物体の大きさに基づいて設定されることを特徴とする請求項1に記載の硬度測定方法。
  4. 前記フィッティングを行うときに利用する圧縮変位xの計測値の上限は、前記物体の大きさと、前記物体が破壊されるときの圧縮変位とに基づいて設定されることを特徴とする請求項3に記載の硬度測定方法。
  5. 前記フィッティングを行うときに利用する圧縮変位xの計測値の上限は、前記物体の大きさの0.1倍と、前記物体が破壊されるときの圧縮変位の0.9倍との何れか小さい方に設定されることを特徴とする請求項4に記載の硬度測定方法。
  6. 前記フィッティングを行うときに利用する圧縮変位xの計測値の上限は、前記物体の大きさの0.05倍と、前記物体が破壊されるときの圧縮変位の0.8倍との何れか小さい方に設定されることを特徴とする請求項5に記載の硬度測定方法。
  7. 物体の強度を示す指標となる硬度を測定する硬度測定装置であって、
    情報を記憶する記憶手段と、
    前記物体を圧縮することにより計測された圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を取得して、前記記憶手段に書き込む計測値取得手段と、
    前記記憶手段から圧縮変位xおよび圧縮力Pの計測値を読み出して、P=k×x3/2にフィッティングすることにより、係数kを前記硬度として算出する硬度算出手段とを備えることを特徴とする硬度測定装置。
  8. 請求項1ないし6の何れか1項に記載の硬度測定方法をコンピュータに実行させるための硬度測定プログラム。
  9. 請求項8に記載の硬度測定プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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