JP2006141208A - 多発性骨髄腫、白血病、悪性リンパ腫、肺癌等の免疫療法剤 - Google Patents

多発性骨髄腫、白血病、悪性リンパ腫、肺癌等の免疫療法剤 Download PDF

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Abstract

【課題】多発性骨髄腫は抗癌剤に抵抗性を示す難治性の造血器腫瘍であり、従来の化学療法や自家造血幹細胞移植だけでは長期的な治癒が期待できないので、従来の抗癌剤とは作用機序の異なる新しい治療方法としての免疫療法の確立が望まれる。上記の造血器腫瘍や、速進行性の肺癌等の固形癌の治療や再発防止に確固たる術のない現状を打開するため、安全・有効・均質な抗原を用いる癌の免疫療法の確立が期待される。
【解決手段】ヒト骨髄腫HM1.24タンパク質に由来の合成ペプチド、該ペプチドを保有の抗原;該ペプチドをコードするDNA分子;該ペプチドに感作された樹状細胞あるいは該ペプチドの抗原提示細胞;該ペプチドに誘導された細胞傷害性Tリンパ球;多発性骨髄腫、白血病、悪性リンパ腫等の造血器悪性腫瘍、及び肺癌、乳癌等の固形癌の治療、転移、及び再発防止に優れて有効しかも安全な免疫療法剤等。
【選択図】図2

Description

この発明は、多発性骨髄腫、白血病、悪性リンパ腫等の造血器悪性腫瘍、肺癌、乳癌等の固形癌等の治療、転移及び再発防止に有効な免疫療法剤と、該製剤を用いる免疫療法に関するものである。
更に詳しくは、ヒト骨髄腫のHM1.24タンパク質抗原をコードする遺伝子DNAのコンピューター解析の結果に基づき設計かつ合成されたペプチドである免疫活性ドメインないしはエピトープ、該ペプチドにより誘導される抗原提示細胞及び細胞傷害性Tリンパ球、該ペプチドをコードするDNA分子、並びにこれ等の用途に関するものである。
上記のHM1.24抗原は、II型の膜貫通・糖タンパク質であり、骨髄腫細胞で特異的に高発現されている抗原として1994年、齋藤ら(徳島大学)により発見かつ報告された(非特許文献1)。その意義は、多発性骨髄腫やその他の癌に対する免疫療法の開発に有用かつ有望な手段あるいは標的を提示したことにある。爾後、この報告を契機として世界各地で、HM1.24抗原とその遺伝子並びに抗体を用いる多発性骨髄腫及びその他の癌の診断、免疫療法等の研究及び技術開発が活発に展開されてきた。
既に開発された主な技術として、例えば、抗HM1.24抗体による可溶性HM1.24タンパク質抗原の測定(特許文献1)、HM1.24抗原タンパク質をコードする遺伝子DNAとそのプローモーター領域並びにこれ等の用途(特許文献2)、発現ベクターによる可溶性HM1.24抗原タンパク質の量産(特許文献3)、HM1.24タンパク質によるパルス又は該遺伝子DNAの導入により作製された樹状細胞を有効成分として用いる癌ワクチン(特許文献4)等々が公知である。しかしながら、HM1.24を用いる免疫療法の実用化は未だ知られていない。
WO99/43703 WO99/43803(特開2003−219894) WO01/77362 WO2004/039398 Blood、第84巻(6号)、1922−1933、1994
前述した従来技術(例えば、特許文献3及び4)によれば、HM1.24タンパク質を構成する完全長アミノ酸配列(アミノ酸数180)やその断片(アミノ酸数115)等、10kDを超える高分子ペプチドを抗原として用いている。そのため、かかる抗原1分子上の多様なエピトープないしは免疫活性ドメインの存在は、その作用効果の確認と同定を複雑かつ困難にしている。更に、これ等の抗原は、発現ベクターをCHO細胞に導入し得られる形質転換体の培養により量産されているので、抗原の高度精製、細胞や培養培地等に由来の毒性迷入因子の否定等々に係る品質管理及び品質保証の確立には長年を要する。
換言すれば、量産されたHM1.24抗原の安全性と有効性並びに均質性の確定と保証が、従来技術の実用化を遅延かつ遅滞させていると思量される。
更に、例えば、多発性骨髄腫は抗癌剤に抵抗性を示す難治性の造血器腫瘍であり、従来の化学療法や自家造血幹細胞移植だけでは長期的な治癒が期待できず、従来の抗癌剤とは作用機序の異なる新しい治療方法の開発、例えば、免疫療法の確立が望まれているところである。
従って、上記の理由、及び難治性の多発性骨髄腫や速進行性の肺癌等の治療や再発防止に確固たる術のない現状にあっては、安全かつ有効、しかも均質な物質あるいは抗原の提供とこれを用いる癌の免疫療法の確立は、患者とその家族、そして担当臨床医のみならず、全人類にとって、解決されるべき待望の課題である。
先ず、この明細書で用いる略語につき以下に記述する。
HLA(ヒト白血球抗原;human leukocyte antigen);
(2)MHC(主要組織適合抗原;major histocompapibility
antigen);
(3)CTL(細胞傷害性Tリンパ球;cytotoxic T lymphocyte);
(4)DC(樹状細胞;dendritic cell);
(5)IFN(インターフェロン;interferon);
(6)HM(ヒト骨髄腫;human myeloma);及び
(7)SCID(重症複合免疫不全症;severe combined immunodeficiency)。
本発明者らは、上述した実情と課題解決の必要性を臨床面から深く体験かつ認識すると共に、前述HM1.24抗原が発見された機関(徳島大学)にあって、該抗原の有用性とその活用に熱い視線を注ぎ、癌の免疫療法の観点から長年にわたり多種多様な創意工夫と研究とを重ねた。
就中「HM1.24抗原タンパク質のアミノ酸配列の中から、HLAとして頻度の高いHLA−A2及びHLA−A24に提示される可能性のあるアミノ酸配列(ペプチド3次元構造)をバイオインフォマティクスによりスクリーニングし、得られた4種のアミノ酸配列に基づきそれぞれ合成したHM1.24に特異的なペプチド」の細胞性免疫誘導能につき研究を重ね、本発明者らは、次(1)〜(5)に記載の実に驚くべき現象を発見した。この発明は、これ等の発見に基づいている:
(1)上述の4種の各ペプチドと健常人の樹状細胞とをそれぞれ反応させた後、該樹状細胞で末梢血Tリンパ球を繰り返し刺激することにより、該4種の抗原ペプチドのうち、次の2種の抗原ペプチド(a)と(b):
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列(KLQDASAEV)からなる
ペプチドHM1.24−126;及び
(b)配列番号2に記載のアミノ酸配列(APQLLIVLL)からなる
ペプチドHM1.24−165
をそれぞれ認識する細胞傷害性Tリンパ球が誘導される;
(2)更に驚くべきことに、多発性骨髄腫の患者から採取した末梢血幹細胞を用いても、上記(1)と全く同様に、樹状細胞及び細胞傷害性Tリンパ球が誘導される;
(3)上記(1)と(2)の細胞傷害性Tリンパ球はいずれも、骨髄腫細胞やHM1.24を高発現している造血器腫瘍や固形腫瘍の癌細胞に対し、HLA拘束性に細胞傷害活性を発揮する。
(4)HM1.24−126とHM1.24−165の両ペプチドは共に、HLA−A2及びHLA−A24を保有のヒトにおいて、抗原提示細胞である樹状細胞表面のHLAに結合し、各ペプチドを認識する細胞傷害性Tリンパ球を特異的に増殖ないしは活性化させる作用を有する;及び
(5)HM1.24タンパク質及び該HM1.24タンパク質に由来のペプチド、例えば、HM1.24−126やHM1.24−165等は多発性骨髄腫等の造血器腫瘍や肺癌等の腫瘍細胞において高発現されており、これ等の腫瘍細胞は、HM1.24タンパク質やそれに由来のペプチドを特異的に認識する細胞傷害性T細胞により傷害・破壊され、その結果、癌に対する免疫が成立する。
以上の知見に基づき、この発明によれば、前述の課題を解決するための手段として、次の(1)〜(7)が提供される:
(1)配列番号1及び/又は2に記載のアミノ酸配列からなるペプチド;
(2)上記(1)のアミノ酸配列を有する抗原;
(3)前記(1)のペプチド、又は上記(2)の抗原により誘導される抗原提示細胞;
(4)前記(1)記載のペプチド、前記(2)の抗原、又は上記(3)の抗原提示細胞により誘導される細胞傷害性Tリンパ球;
(5)癌細胞を免疫系により死滅させる量の前記(1)のペプチド、前記(2)の抗原、前記(3)の抗原提示細胞、又は上記(4)の細胞傷害性Tリンパ球を含有することを特徴とする癌免疫療法剤;
(6)癌細胞が多発性骨髄腫、白血病、悪性リンパ腫、又は肺癌に由来の癌細胞である上記(5)の癌免疫療法剤;及び
(7)前記(1)のペプチドをコードするDNA分子。
この発明は、多発性骨髄腫、白血病、悪性リンパ腫等の造血器悪性腫瘍、更に、肺癌、乳癌等の固形癌等の治療、転移及び再発防止に優れて安全かつ有効そして均質な免疫療法剤を提供することにより、これ等の癌に対する免疫療法の確立を可能にする。換言すれば、この発明が人類の諸活動にもたらす精神的、物質的あるいは経済的効果は計り知れない。この発明は、世界の保健と医療行政に寄与するだけではなく、人類待望の癌の制圧に多大に貢献すると共に、長寿と延命という福音を全ての人類にもたらす。
この発明の実施の形態に関し、次の通り詳述する:
合成ペプチド
配列番号1に記載のアミノ酸配列(KLQDASAEV)からなるペプチドHM1.24−126、及び配列番号2に記載のアミノ酸配列(APQLLIVLL)からなる
ペプチドHM1.24−165をそれぞれ単独、又は両者を混合し用いることができる。
これ等のペプチドは、実施例1に記載の通り、抗原提示細胞が保有のHLAクラスI(ないしはMHCクラスI)分子に属するHLA−Aと結合し、抗原として提示されるよう、コンピューター解析の結果に基づきアミノ酸配列が選定され、設計・合成されている。これ等のペプチドのアミノ酸配列は、HLA−Aを保有の抗原提示細胞に提示され、かかる提示に起因して該ペプチドを特異的に認識する細胞傷害性Tリンパ球が誘導される限り、該アミノ酸配列のうちの少なくとも1アミノ酸残基を置換、欠失、挿入又は付加することができる。
合成ペプチドを有する抗原
合成ペプチドを有する抗原とは、上記(1)の2種の合成ペプチドのうち、これ等の少なくとも1種を、抗原全体の一部分として保有する抗原を意味する。該抗原として、例えば、合計25アミノ酸からなるペプチド分子であって、その一部分に上記(1)のアミノ酸配列を保有するペプチド抗原あるいは糖タンパク質抗原、上記(1)のペプチドを保有のリポソーム抗原、上記(1)のペプチドを搭載したAD−ビークル(特願2004−125036)、リン脂質及び/又は油脂及び/又は糖質及び/又はタンパク質からなるアジュバントと上記(1)のペプチドとの複合抗原等を挙げることができる。換言すれば、前記(1)のペプチドは、かかる抗原のかたちで用いることができる。
(3)抗原提示細胞
抗原提示細胞は、健常者ドナーのヘパリン加末梢血から、また、いわゆるテイラーメイド抗原提示細胞の自家移植を考慮し、癌患者自身の末梢血幹細胞分画から、末梢血単核細胞を分離し、これを目的抗原と共存させ刺激・培養することにより調製できる。抗原提示細胞としては、免疫担当細胞、例えば、血液幹細胞、樹状細胞DC、マクロファージ、及びB細胞が知られおり、これ等を候補として使用できるが、HLA−AクラスI(ないしはMHCクラスI)拘束性とCTL誘導能を考慮すると、例えば、実験例1(1)と(2)、実施例2(2)と(4)、及び実施例3に記載の通り、HLA−Aを保有のDCの使用が望ましい。DCは、前記(1)の合成ペプチドあるいは前記(2)の抗原との接触刺激及び放射線照射の両処理により、目的抗原を提示する細胞としての機能を獲得させる[実験例1(2)参照]。この発明に係る抗原提示細胞としては、未処理(未感作)DC、及び感作DCが好ましい。
細胞傷害性Tリンパ球CTL
健常者の末梢血から、また、いわゆるテイラーメイドCTLの自家移植を考慮し、癌患者の末梢血幹細胞分画から、CD8T細胞を分離し、これに上記(3)の抗原提示細胞を共存接触させると、該T細胞は細胞傷害性Tリンパ球に誘導・変換される。CD8T細胞からCTLを誘導する具体例は、実験例1(2)に記載されている。尚、得られたCTLは、細胞培養により増幅可能であり、また、継代することによりCTL株化細胞(established cell line)あるいはCTL細胞株に形質転換できる。その具体例は、実験例1(2)に記載されている。
(4)前記(1)のペプチドをコードするDNA分子
該DNA分子は、配列番号1及び/又は2に記載のアミノ酸配列に基づき合成することができる。また、これに相補的なRNA分子も合成できる。これ等の核酸分子は、免疫学的遺伝子治療剤の有効成分として有用である。例えば、DNA分子は発現ベクターにより、また、RNA分子はmRNAやRNAiとして、これ等を生体細胞内に移入し発現させ、該生体内で前記(1)のペプチドを生産させることができる。
(5)免疫療法剤としての投与量
この発明に係る合成ペプチド、抗原、核酸分子、及び発現ベクターは、免疫を奏する量、例えば、10ngから100μg/ドーズにて用いる。
免疫担当細胞であるDC、抗原で感作した(刺激済みの)抗原提示細胞、及びCTLは、免疫を奏する量、例えば、10から10細胞/ドーズにて用いる。尚、これ等の免疫担当細胞、いわゆるエフェクター細胞の投与では、標的細胞である癌細胞ないしは腫瘍細胞に対する量的相関、即ち、エフェクター細胞数/標的細胞数の比率(E/T比)を考慮する必要がある。E/T比は、増加させるに伴い、細胞性免疫能あるいは癌細胞障害能が高まるが、かかる効果はいずれプラトーに達することが知られているので、1から200の範囲が望ましい。
(6)免疫療法剤の性状と形態
この発明に係る合成ペプチド、抗原、核酸分子、及び発現ベクターは、アンプルやバイアル瓶に分注かつ密封され、液状や乾燥等の形態で提供される。
また、この発明に係る細胞、即ち、DC、感作DC、及びCTLは、アンプルやバイアル瓶に分注かつ密封され、−60℃以下で凍結保存された形態で提供される。
更に、この発明に係る合成ペプチド、及び抗原は、未感作DCとのキットの形態で提供することができる。
以下、参考例、実験例及び実施例を上げ、本発明の構成と効果を具体的に説明する。但し、この発明は、これ等の参考例、実験例及び実施例だけに限定されるわけではない。
(参考例1)
(1)細胞株
B細胞株ARH−77(HLA−A2, A24)、乳癌細胞株MDA−MB−231(HLA−A2,
A24)、慢性骨髄性白血病細胞株K562(HLA−A2,A24) はそれぞれ、American Type Culture Collection(米国MA)から入手した。EBV−transformed
B細胞株YN(HLA−A2,A24)は西岡(徳島大学)から供与された。肺癌細胞株A549(HLA−A2,A24)とSBC−5(HLA−A2,A24)はヒューマンサイエンス研究資源バンク(大阪府)から入手した。全ての細胞株は10%(容量)fetal
calf serum(FCS)を含むRPMI1640培地(Sigma米国製)にて培養した。
(実験例1)
(1)末梢血単核細胞からの樹状細胞の誘導
既報の方法により血液由来の樹状細胞を誘導した。即ち、健常人ドナーのヘパリン加末梢血からFicoll/Paque(Amersham Biosciences,Uppsala, Sweden)比重遠心法を用いて末梢血単核細胞(PBMC)を分離した。PBMCからプラスチック付着法により単球を得た。付着した単球は10%(容量)FCSと250 U/mLのrecombinant human interleukin (IL)−4(R&D Systems,Minneapolis,MN)、及び500 U/mlのrecombinant human granulocyte−macrophage colony−stimulating factor(GM−CSF, R&D systems)を含むRPMI1640培地にて培養した。培養4日目には、培養液をIL−4とGM−CSFを含む培養液で半量交換した。培養6日目に非付着細胞を回収し、洗浄後、IL−4、GM−CSF及び50 U/mlのrecombinant human tumor necrosis factor (TNF)−α(R&D Systems)を含む培養液で24時間培養した。培養7日目に細胞を回収し、抗原刺激用の単球由来樹状細胞として使用した。CD83、CD80、CD86、CD40及びHLA−DRの発現をフローサイトメトリーにて測定することにより、成熟樹状細胞を確認した。
尚、実施例2で後述される通り、多発性骨髄腫患者における細胞性免疫能の検討に際しては、自家末梢血幹細胞移植の目的で採取・凍結保存された末梢血幹細胞分画を融解して用い、同様の実験を行った。
(2)ペプチド特異的細胞傷害T細胞の誘導
ペプチド特異的細胞傷害T細胞(CTL)は既報の方法の変法により誘導した。即ち、同一ドナーよりMACS CD8 Microbeads(Miltenyi Biotec,Auburn,CA)を用いてCD8T細胞を分離した。樹状細胞を各ペプチド10μg/mlで37°Cにおいて4時間刺激した後、洗浄し、放射線照射した(25Gy)。CD8細胞(1x10 ) をペプチド処理した自己の樹状細胞(1x10)と共に、10%(容量)heat−inactivated human AB type serumと5ng/mlのrecombinant human IL−7(R&D Systems)を含むRPMI1640 培地にて24−well plateで培養した。CD8細胞をペプチド処理した自己の樹状細胞で毎週刺激し、刺激後10 U/mLの IL−2(PeproTech,Rocky Hill, NJ)を添加した。2−3日ごとに10U/mlのIL−2を含む培養液で半量交換した。3回目の刺激後5日目(19日目)に、同一のペプチド処理をした標的細胞に対するこれらの細胞の傷害活性を測定した。
(3)CTLの増幅法と株化CTL
更に詳細な検討のために十分量のCTLを得る目的で、既報の方法によりCTLを増幅した。即ち、5x10個のCTLを刺激細胞としての5x10自己irradiated(30Gy) peptide−pulsed PBMCとfeeder細胞としての1x10 irradiated(30Gy)EBV−transformed YN細胞と共に5mlのcomplete mediumにて培養した。培養1日目に、120U/mlのIL−2を添加した。3日ごとに50U/mlのIL−2を含む培養液で交換した。2週間後、増殖した細胞を回収しCTL株として使用した。
(4)フローサイトメトリー(腫瘍抗原の検出)
細胞表面マーカーはFITC標識抗体を用いてフローサイトメトリー(Beckman Coulter,Tokyo,Japan)にて解析した。樹状細胞用にはanti−CD80、anti−CD86、anti−CD40、anti−CD83及びanti−HLA−DR(PharMingen,San Diego,CA)を、細胞株やPBMCのHLA−A typingにはanti−HLA−A2及びanti−HLA−A2
24(US Biological,Swampscott,MA)を、標的細胞のHM1.24発現の検出にはanti−HM1.24抗体をそれぞれ用いた。
(5)インターフェロンγの測定(誘導されたCTL検出)
各CTLの培養上清を2回目の刺激後(CTL誘導開始9日目)、3回目の刺激後(CTL誘導開始16日目)及び細胞傷害試験時(CTL誘導開始19日目)にそれぞれ回収した。インターフェロンγ(IFN−γ)の濃度はenzyme−linked immunosorbent assay(ELISA)kit(R&D Systems)により測定した。各実験は2回ずつ行われた。CTL株によるIFNγの産生量はELISPOT assay(R&D Systems)により測定した。1x10のCTLを1x10の標的細胞とともに抗IFNγ抗体でコートしたELISPOT plateで24時間培養し,使用の手引きに従いスポットを検出した。
(6)細胞傷害試験(CTL活性の測定)
CTLの標的細胞に対する細胞傷害は、既報の方法により測定した。標的細胞を100μCiの51Crで37°C、1時間培養した後、2回洗浄し、10%(容量)FCSを含むRPMI1640mediumで培養した。ペプチド処理標的細胞は10μg/mlのペプチドを添加し、37°Cで一晩培養し作成した。CTLを96−well round−bottomed plateに6x10 cells/wellにて分注した。次に標識した標的細胞を各ウェルに 3x10 cells/wellにて加えた。4時間の培養後、培養液中に遊離した51Crをautomated gamma counterで計測した。特異細胞傷害活性は以下の式に基づき算出した:[(experiment 51Cr−release−spontaneous 51Cr−release)/(maximum 51Cr−release−spontaneous 51Cr−release)]x100。Spontaneous 51Cr−releaseには、CTLを加えない標識標的細胞を用いた。Maximum 51Cr−releaseには、標的細胞を5%(重量)Trion X−100を含むmediumにて培養した。全ての実験は2回ずつ行われた。
(7)CTLの阻害実験(CTLのHLA拘束性と抗原特異性の検定)
CTL株の特異性はcold target inhibition assayにて確認した。簡潔に言えば、51Cr標識標的細胞 (3x10 cells/well) とCTL (6x10 cells/well)を非標識標的細胞(6x10cells/well)と共に96−well plateにて培養した。ペプチド処理あるいは未処理のMDA−MB−231細胞を非標識標的細胞として用いた。細胞傷害試験は前述のように行った。細胞傷害活性がHLA classI拘束性か否かについて調べるため,標的細胞を細胞傷害試験の前に10 μg/mlの抗HLA classI抗体(w6/32,Dako,Carpinteria, CA)又はコントロールマウスIgG(UPC−10,Cappel,Malvern,PA) にて45分間室温で培養した。その他の実験としては、CTLを加える前に標的細胞をHM1.24蛋白の細胞外エピトープのアミノ酸残基116−127を認識する抗HM1.24抗体と室温で45分間反応させ、細胞傷害試験に及ぼす影響につき検討した。
(1)ペプチドのアミノ酸配列の選定と合成
T細胞認識エピトープを予測する2つのコンピューターソフトウエア Bioinformatics & Molecular Analysis Section(BIMAS, http://bimas.dcrt.nih.gov)とSYFPEITHI(Tbingen,Germany,http://syfpeithi.bmi−h
bmi−heidelberg.com) を用いてHM1.24蛋白の塩基配列を解析した。結合定数に基づき、HLA−A24と結合する9個のアミノ酸からなるペプチドを3種類と、HLA−A2と結合するペプチド1種類を決定した。MAGE−3のアミノ酸残基195−203はHLA−A24と結合し細胞傷害T細胞を誘導することが知られているため、陽性コントロールとして用いた。
上記ペプチドの各アミノ酸配列と結合定数との相関を表1に示す。HLA結合定数は2つのコンピュータープログラム(BIMASとSYFPEITHI)により推測した。各ペプチドの結合定数はHLA−A2やHLA−A24分子との解離の半減時間や結合力を表す。
ペプチド合成は、自動ペプチド合成装置(Protein Technologies,Tucon,AZ)を用い、固相法により90%以上の純度で行った。HM1.24−126、HM1.24−136及びHM1.24−152はmilliQ水に、HM1.24−165とMAGE−3−195はdimethyl sulfoxideに、それぞれ1mg/mlの濃度で溶解し、使用まで−80°Cにて保存した。
(1)腫瘍細胞におけるHM1.24の発現
参考例1に記載の各種腫瘍細胞がHM1.24に特異的なCTLの標的となり得るか否かにつき調べるため、HM1.24発現につき、フローサイトメトリー[実験例1(4)に記載]にて測定した。即ち、細胞をFITC標識マウスIgG(点線)又はFITC標識抗HM1.24抗体(実線)にて染色後、発現量をフローサイトメトリーにて解析した。
その結果を図1に示す。ARH−77、YN及びSBC−5細胞は細胞表面HM1.24を高発現していた。しかし、MDA−MB−231とK562細胞は共にHM1.24発現が低く、A549にはHM1.24の発現が見られなかった。
(2)ペプチド処理樹状細胞によるHM1.24に特異的なCTLの誘導
ペプチド処理樹状細胞により刺激されたCD8細胞の上清を誘導開始から9日目、16日目、及び19日目にそれぞれ回収し、IFNγの産生量を測定[実験例1(5)に記載]することにより,HM1.24特異的CTLの誘導効果について評価した。ドナー#43(HLA−A2, A24)のHM1.24−165ペプチドによるCTLにおいて、IFNγの産生量は9日目(800pg/ml)や19日目(1100pg/ml)と比較し、16日目において最大値を示した(1600pg/mL)。HM1.24−126やMAGE−3−195ペプチドによっても16日目におけるIFNγが最高値であった。よって、以下の実験ではIFNγ濃度は16日目においてのみ測定した。4名のHLA−A2,A24ドナーのうち、HM1.24−126とHM1.24−165、陽性コントロールMAGE−3−195ペプチド刺激により、2名がCD8細胞上清中のIFNγ高値を示した。しかし、これ等のドナーにおいては、HM1.24−136とHM1.24−152ペプチドによるCD8細胞のIFNγ産生は見られなかった。
更に、これ等のペプチドによるCTL誘導作用を明らかにするため、合計20名のドナーから樹状細胞を誘導し[実験例1(1)に記載]、ペプチドで処理した後に自己のCD8T細胞を刺激した[実験例1(2)に記載]。3回の刺激後、同一ペプチドで処理したYN細胞を標的とした細胞傷害活性を測定した[実験例1(6)に記載]。即ち、健常人20名より分離したCD8細胞をペプチド刺激樹状細胞で刺激し、19日目にペプチド処理したYN細胞に対するCTL活性を測定した。細胞傷害活性は4時間、51Cr−release assay (E/T比20)にて測定した。
その結果を表2に示す。尚、各CTL活性(%)は、ペプチド処理樹状細胞によるCTLペプチド活性測定値から、ペプチド未処理樹状細胞によるCTL活性測定値を差し引いた値で示し、10%以上の細胞傷害を有意なCTL活性と見なした。
HM1.24−136とHM1.24−152の各ペプチドによる特異的CTLの誘導は、合計20例中、それぞれ1例と2例であった。
これに対し、HM1.24−126ペプチドによる特異的CTLの誘導は、HLA−A2ドナー7例のうち4例、HLA−A24ドナーは15例中、4例であった。
HM1.24−165ペプチドによる特異的CTLの誘導も同様にHLA−A2ドナー7例のうち4例、HLA−A24ドナーは15例中、7例であった。
以上の結果に基づき、HM1.24−126とHM1.24−165の両ぺプチドは、HLA−A2又はHLA−A24を保有のヒトに対するCTL誘導能を有していると判定された。また、その程度は、これ等のペプチドのHLA−A24結合定数(表1参照)に一致し、HLA−A2,24ドナーに対するHM1.24−165とMAGE−3−195のCTL誘導能は、HM1.24−126のそれよりも優れていた。一方、ペプチド処理を行っていないYN細胞に対しては、HM1.24に特異的なCTLの細胞傷害活活性が検出されなかったので、これ等のCTLは標的細胞上の外因性ペプチドを認識することが示唆された。
(3)誘導されたCTLの抗原認識特異性(誘導ペプチドとHLAに対する特異性)
HM1.24ペプチドやMAGE−3−195ペプチドで処理したYN細胞を標的とし、誘導されたCTLの抗原認識特異性[実験例1(7)に記載]につき更に検討した。即ち、HM1.24由来ペプチドやMAGE−3−195で処理したYN細胞を標的とし、CTLのペプチド特異性につき検討した。ドナー#42(HLA−A2,A24)においてHM1.24−126(A)やHM1.24−165(B)により誘導されたCTL活性を測定した(E/T比20)。
その結果を図2に示す。HM1.24−126とHM1.24−165により誘導されたCTLは、それぞれ同一のペプチド処理されたYN細胞に対し有意に反応を示した。しかし、他のHM1.24ペプチドで処理されたYN細胞には反応しなかった。
HM1.24−126、HM1.24−165及びMAGE−3−195で誘導した3例のCTLにつき、HLA−Aの型が異なる標的細胞を用い、HLA拘束性について検討した。即ち、異なるHLA型の3名のドナーより誘導したCTLにおいて、ARH−77(HLA−A2,A24)とペプチド処理したYN細胞(HLA−A2,A24)に対する細胞傷害活性を比較した。細胞傷害活性は4時間 51Cr−release assay(E/T比20)にて測定した。
その結果を図3に示す。ドナー#25(HLA−A2,A24)のCTLはARH−77(HLA−A2,A24)とペプチド処理したYN細胞(HLA−A2,A24)の両者に反応した。ドナー#11(HLA−A2,A24)のCTLはYN細胞に反応したがARH−77には反応しなかった。一方,ドナー#24(HLA−A2,A24)のCTLはいずれの標的細胞にも反応しなかった。この結果から、誘導されたCTLは、HLA一致の標的細胞だけを傷害することが示唆された。
(4)CTL株によるHM1.24発現腫瘍細胞の認識
HM1.24ペプチドで誘導したCTLにつき、更に詳細な検討を加えるため、ドナー#42(HLA−A2,A24)の初代CTLから、HM1.24−126、HM1.24−152あるいはHM1.24−165を認識するCTL株を樹立した[実験例1(3)に記載]。即ち、HM1.24特異的CTL株のヒト腫瘍細胞に対する細胞傷害活性ドナー#42(HLA−A2,A24)よりCD8細胞を分離し、3種類のHM1.24ペプチド刺激樹状細胞で刺激した後、CTL株を樹立した。
自然発現しているヒト癌細胞のHM1.24ペプチドをCTL株が認識するか否かにつき明らかにするため、CTL株をHM1.24発現量の異なるHLA−A2腫瘍細胞と反応させた。CTL株による腫瘍細胞の認識はIFNγのELISPOTアッセイ[実験例1(5)に記載]により評価した。即ち、各CTL(1x10)を標的細胞(1x10)と24時間反応させた後、ELISPOT assayによりIFNγの産生を測定した。
その結果を図4(a)に示す。HM1.24を強く発現しているARH−77と反応し、IFNγ産生細胞の増加が認められた。一方、HM1.24を弱く発現しているMDA−MB−231に対しては、IFNγ産生は少量であったため、CTL株による認識はHM1.24発現量に依存していることが示唆された。
次に、HM1.24発現量が異なる腫瘍細胞に対するCTL株の細胞傷害について検討した。即ち、異なるHM1.24量を発現した腫瘍細胞に対するCTL株の細胞傷害活性を4時間、51Cr−release assay(E/T比20)にて測定した。
その結果を図4(b)に示す。これ等のHM1.24に特異的なCTL株は、HM1.24を発現しているHLA−A2細胞、即ち、ARH−77、YN、SBC−5及びMDA−MB−231を傷害した。これ等CTLの細胞傷害活性はIFNγ産生の結果と同様に,標的細胞のHM1.24発現量と相関していた。NK感受性でHLA−A2のK562細胞に対する傷害活性は認めなかったため、細胞傷害は非特異的NK活性にはよらないことが示唆された。
尚、図4(c)に示す通り、CTL株のARH−77細胞に対する細胞傷害活性はE/T比に比例ないしは依存していた。
(5)CTL株のHLA拘束性と抗原特異性
CTL株による細胞傷害がHLA拘束性によるか否かにつき調べるため、CTLによるHLAクラスIの認識過程を抗HLAクラスI抗体により阻害した[実験例1(7)に記載]。即ち、ドナー#42からHM1.24−165を用いて誘導したCTL株の細胞傷害活性を抗HLAクラスI抗体の存在下で測定した。標的細胞であるARH−77又はYN細胞を抗HLAクラスI抗体で室温45分間培養した後,CTL株と反応させ、4時間、51Cr−release assay(E/T比20)にて細胞傷害活性を測定した。
その結果を図5に示す。HM1.24−165により誘導されたCTL株のARH−77に対する認識は抗HLAクラスI抗体により抑制されたため、この細胞傷害活性はHLAクラスI拘束性であることが示唆された。
更に、CTL株のペプチド特異性につき、cold target inhibition assay[実験例1(7)に記載]により検討した。即ち、HM1.24−165誘導CTL株(6x10cells)のARH−77(3x10cells)に対する細胞傷害活性につき、HM1.24−165ペプチド処理や未処理の陰性コントロールMDA−MB−231細胞(6x10cells)の存在下で測定した。
その結果を図6に示す。HM1.24−165により誘導されたCTL株によるARH−77の認識は,同一のペプチド処理をした陰性コントロールのMDA−MB−231細胞により顕著に抑制された。
(1)多発性骨髄腫患者におけるCTLの誘導
実施例1に記載の健常者例と全く同様にして、多発性骨髄腫患者におけるCTLの誘導につき、検討した。即ち、多発性骨髄腫患者8例(HLA−A2又はHLA−A24)の末梢血幹細胞分画を用い,実験例1(1)の記載と同様にして、成熟樹状細胞の誘導を行った。その結果、全例において該誘導が可能であった。
更に、末梢血幹細胞分画のCD8細胞を各HM1.24ペプチドで処理した自己の樹状細胞で刺激し、特異的CTLの誘導につき検討した。即ち、多発性骨髄腫患者8例の末梢血幹細胞採取分画より樹状細胞を誘導し、各ペプチド処理した後、末梢血幹細胞採取分画の自己CD8細胞と培養することにより、ペプチド特異的CTLを誘導した。CTLの誘導はGranzyme B ELISPOT assayにより検討した。
その結果を表3に示す。HM1.24−126ペプチドによる特異的CTLの誘導はHLA−A2患者5例のうち4例、また、HM1.24−165ペプチドによる上記誘導はHLA−A24患者6例中、2例であった。他のHM1.24−152やMAGE−3−195によるCTL誘導は各1例しか認めず、HM1.24−136によるCTL誘導は認められなかった。
以上の結果に基づき、多発性骨髄腫患者の末梢血中にはHM1.24特異的CTL前駆細胞が存在していることが明らかになった。更に、末梢血幹細胞採取分画より樹状細胞の誘導が可能であり、HM1.24−126やHM1.24−165ペプチドを用いることによりHM1.24に特異的なCTLの誘導も可能であったことから、自家末梢血幹細胞移植後に、余剰の採取分画を用いたHM1.24ペプチド樹状細胞療法の臨床応用の可能性が示唆された。
(1)前臨床試験(動物試験による安全性と有効性の確認)
生体内におけるHM1.24由来ペプチドの効果を検討するには、SCID(重症複合免疫不全)マウスを用いたヒト癌細胞移植モデルを使用することができる。即ち、該SCIDマウスにヒト由来の腫瘍細胞を移植した後、配列番号1及び2に記載のアミノ酸配列からなる各ペプチド並びに両者の混合により活性化した細胞傷害性Tリンパ球を作製の後、該リンパ球を上記SCIDマウスに輸注し、移植腫瘍の縮小・消失を観察することにより、生体における上記ペプチドの免疫療法剤としての安全性と有効性・抗腫瘍効果を確認することができる。
Figure 2006141208
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この発明は、多発性骨髄腫、白血病、悪性リンパ腫等の造血器悪性腫瘍、更に、肺癌、乳癌等の固形癌等の治療、転移、及び再発防止のための免疫療法剤や癌ワクチンを製造、検定、販売、仲介及び特殊輸送する産業分野、及び臨床検査の分野で利用できる。
腫瘍細胞におけるHM1.24発現のフローサイトメトリー解析の結果を示す図。 HM1.24ペプチド誘導CTLのペプチド特異性を示す図。 HM1.24ペプチド誘導CTLのHLA拘束性を示す図。 HM1.24ペプチド特異的CTL株のヒト腫瘍細胞に対する細胞傷害活性を示す図。 HM1.24ペプチド誘導CTL株のHLA拘束性を示す図。 HM1.24ペプチド誘導CTL株の該誘導ペプチド特異性を示す図。

Claims (7)

  1. 配列番号1及び/又は2に記載のアミノ酸配列からなるペプチド。
  2. 請求項1に記載のアミノ酸配列を有する抗原。
  3. 請求項1に記載のペプチド又は請求項2に記載の抗原により誘導される抗原提示細胞。
  4. 請求項1記載のペプチド、請求項2記載の抗原、又は請求項3記載の抗原提示細胞により誘導される細胞傷害性Tリンパ球。
  5. 癌細胞を免疫系により死滅させる量の請求項1記載のペプチド、請求項2記載の抗原、請求項3記載の抗原提示細胞、又は請求項4記載の細胞傷害性Tリンパ球を含有することを特徴とする癌の免疫療法剤。
  6. 癌細胞が多発性骨髄腫、白血病、悪性リンパ腫、又は肺癌に由来の細胞である請求項5に記載の癌の免疫療法剤。
  7. 請求項1に記載のペプチドをコードするDNA分子。
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