JP2006141101A - アクチュエータ装置及び遊星減速機 - Google Patents

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Takeo Kishida
武夫 岸田
Masanori Okazaki
昌紀 岡崎
Tetsuji Fukushima
哲治 福島
Masatsugu Iribe
正継 入部
Katsuyuki Kuribayashi
克行 栗林
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Abstract

【課題】 原点位置検出機能を備えたギア一体型アクチュエータを提供する。
【解決手段】 ロボット装置の関節駆動用アクチュエータは、モータと、モータ出力軸に連結された減速機と、減速機の出力軸に連結された出力部材によって構成される。減速機出力軸は対向する1対の軸受けにより回転可能に支持されているが、デッドスペースであるこの2つの軸受けの隙間に出力軸原点角度位置を表す表示手段と、その原点位置を検出する検出手段を配設する。例えば、モータのインクリメンタル・センサによるモータ回転軸角度情報と、出力軸原点角度位置の両情報を用いることで、小型で安価に高精度の出力角度管理が可能となる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、例えば複数の関節を備えたロボット装置における関節駆動に適用することができるアクチュエータ装置及び遊星減速機に係り、特に、駆動源となるアクチュエータと、アクチュエータ出力軸に連結された減速機と、減速機の出力軸に連結された出力部材によって構成されるモータ装置及び遊星減速機に関する。
さらに詳しくは、本発明は、減速機が組み込まれたタイプのアクチュエータの減速部出力軸において原点位置を高い精度で管理するアクチュエータ装置及び遊星減速機に係り、特に、小型で安価に高精度の出力角度管理が可能となるアクチュエータ装置及び遊星減速機に関する。
電気的若しくは磁気的な作用を用いて人間の動作に似せた運動を行なう機械装置のことを「ロボット」という。その多くは、工場における生産作業の自動化・無人化などを目的としたマニピュレータや搬送ロボットなどの産業用ロボット(industrial robot)であった。
今後、ロボットがさまざまな人的作業を代行し、さらに人間の住空間に深く浸透していくためには、ロボットの移動可能範囲が人間のそれとほぼ同じであることが好ましい。ところが、人間の作業空間や居住空間のほとんどは、2足直立歩行という人間が持つ身体メカニズムや行動様式に合わせて形成されおり、車輪その他の駆動装置を移動手段とした現状の機械システムが移動するには多くの障壁が存在する。そこで、最近では、2足直立歩行を行なう脚式移動ロボットに関する研究開発が進展し、実用化への期待も高まってきている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
2足直立による脚式移動は、クローラ式や、4足又は6足式などに比し不安定で姿勢制御や歩行制御が難しくなるが、以下のような脚式動作により、複雑な移動面を移動することができる。
(1)移動面上に形成された凹凸に対する足先位置の高い選択性
(2)不連続接地による選択的接地や移動
(3)踏み変え動作による接地状態の自在な変更
すなわち、脚式移動ロボットは、不整地や障害物など作業経路上に凹凸のある歩行面や、階段や梯子の昇降など不連続な歩行面に対応することができるなど、対地適応性に優れ、柔軟な移動作業を実現することができる。これが、脚式移動ロボットの実用化が大いに期待されている所以でもある。
ところで、ロボットは多数の関節自由度を備えている。人間形のロボットであれば32個又はその前後の自由度で構成することができる(例えば、特許文献2を参照のこと)。また、各関節の動きをアクチュエータ・モータで実現することができる。そして、各モータの回転位置、回転量などを取り出して、回転位置又は角速度の制御を行なうことにより、所望の動作パターンを再現するとともに、姿勢制御を行なうようになっている。
ロボットの関節用アクチュエータとしてサーボ・モータを用いるのが一般的である。これは、取扱いが容易で、小型且つ高トルクで、しかも応答性に優れているという理由に依拠する。特に、ACサーボ・モータ(若しくはDCブラシレス・モータ)は、ブラシがなく、メンテナンス・フリーであることから、無人化された作業空間で自由歩行などの自律的な動作を行なう脚式ロボットの関節アクチュエータとして適用することができる。ACサーボ・モータは、回転子(ロータ)側に永久磁石(メイン・マグネット)を、固定子(ステータ)側に複数相(例えば3相)のコイルを配置して、正弦波磁束分布と正弦波電流により回転子に対して回転トルクを発生させるようになっている。
また、アクチュエータ・モータから高出力トルクを得るために、モータの出力端に減速部を設けるのが一般的である。減速部には、例えば遊星歯車機構(例えば、特許文献3を参照のこと)が適用される。遊星歯車機構は、恒星としての太陽歯車と、惑星としての遊星歯車と、遊星歯車の公転軌道を規定する内歯歯車で構成される歯車構造であり、この他に、遊星歯車の軸中心をつなぐ遊星キャリアを備えている。遊星歯車機構を用いた減速機によれば、駆動軸と同軸上で減速をすることが可能なため、複段数の連結により強力な減速比を得ることができる。
例えば、脚式移動ロボットの関節アクチュエータとして適用することができる、ギア直結型で且つサーボ制御系をワンチップ化してモータ・ユニットに内蔵したタイプの小型ACサーボ・モータなどが既に存在する(例えば、特許文献4を参照のこと)。この場合、関節アクチュエータは、モータと、モータ出力軸に連結された減速機と、減速機の出力軸に連結された出力部材によって構成される。また、アクチュエータ・モータの直結ギアとして低減速ギアを採用することにより、人間との物理的インタラクションを重視するタイプのロボットに求められている駆動系自身の受動的特性を得ることができる。
ここで、ロボット装置は、多数の関節で構成されていることから、関節自由度を構成する各サーボ・モータを小型且つ高性能に設計・製作しなければならない。とりわけ、2足直立歩行を行なう脚式移動ロボットにおいては、転倒回避など姿勢安定制御を実現するために、アクチュエータ・モータには高度な位置決め制御が要求される。
例えば、異なる磁極が交互に多極着磁された回転子の駆動用マグネットと、モータの固定子に配置されて、マグネットに対面している駆動用のコイルからなるモータ装置において、固定子に対してモータが回転する際に回転子マグネットの磁界の強さの変化を検出するホール素子などの複数のセンサをモータの固定子側に配置し、これら複数のセンサから得られるマグネットの磁界の強さの変化に対応する検出信号に基づいて、回転子の回転位置や回転速度をサーボ制御するためのサーボ信号を生成することができる(例えば、特許文献5を参照のこと)。
しかしながら、上述したような減速機が組み込まれたタイプの駆動アクチュエータにおいては、モータの回転軸の回転位置ではなく、アクチュエータに直結される減速機の出力段において原点位置を高い精度で管理する必要があると思料される。この場合、減速機の連結される出力部材に原点検出機構を別途設けるか、あるいはモータの出力軸に多回転のアブソリュート・エンコーダなどの高価なセンサと複雑な演算機能を備えた信号処理回路が必要になる(例えば、非特許文献1を参照のこと)。
さらに、減速機に連結される出力部材に原点検出機構を設ける場合には、駆動系が大きく複雑になることや、減速機と出力部材の組み付けによるガタが発生し、駆動系組立て後に原点位置の調整が必要となる。モータ出力軸へのセンサ搭載によっては、減速機内部で発生するギアのバックラッシにより、原点位置角度に誤差が生じ、精度の高い管理が不可能になる恐れがある。
特開2001−129775号公報 特開平13−150371号公報 特開2000−257675号公報 特開2000−299970号公報 特開平9−375909号公報 http://www.tamagawa-seiki.co.jp/japan/seihin/28.html
本発明の目的は、例えば複数の関節を備えたロボット装置における関節駆動に適用することができる、優れたアクチュエータ装置及び遊星減速機を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、駆動源となるアクチュエータと、アクチュエータ出力軸に連結された減速機と、減速機の出力軸に連結された出力部材によって構成される、優れたアクチュエータ装置及び遊星減速機を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、減速機が組み込まれたタイプのアクチュエータの減速部出力軸において原点位置を高い精度で管理することができる、優れたアクチュエータ装置及び遊星減速機を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、小型で安価に高精度の出力角度管理が可能となる、優れたモータ装置及び遊星減速機を提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、出力軸を有し、駆動部の出力を減速する減速機と、前記出力軸を支持する一対の軸受と、前記軸受の隙間に挿設された、前記出力軸の原点位置を表す原点位置表示手段と、前記原点位置表示手段による表示に基づいて前記出力軸の原点位置を検出する検出手段とを具備することを特徴とするアクチュエータ装置である。
本発明に係るアクチュエータ装置は、アクチュエータ本体と、アクチュエータ出力軸に連結された減速機と、減速機の出力軸に連結された出力部材によって構成され、ロボット装置の関節駆動用アクチュエータとして用いることができる。
減速機の出力軸は対向する一対の軸受けにより回転可能に支持されているが、デッドスペースであるこの2つの軸受けの隙間には、出力軸原点角度位置を表す原点位置表示手段と、その原点位置を検出する原点位置検出手段が配設されている。前記駆動部の出力側に減速機が直結されている場合には、前記軸受は前記減速機の出力軸を支持する。例えば、前記駆動部の出力側には複数段からなる遊星減速機が直結されており、前記遊星減速機の最終段の出力軸を支持する一対の軸受の隙間に前記原点位置表示手段が挿設されている。
前記原点位置表示手段は、原点位置に境界部分を持つ反射部と非反射部を備えている。このような場合、前記原点位置検出手段は、前記原点位置表示手段からの反射光に基づいて原点位置を検出することができる。具体的には、前記原点位置表示手段は、前記出力軸と一体となって回転するように取り付けられ、鏡面加工された反射部と、回転半径方向において反射部に対し凹形状となり粗加工の上に黒色塗装された非反射部とを備えている。そして、前記原点位置検出手段は、反射光が受光可能となるように前記反射面及び非反射面に対向して配設されている。
前記原点位置検出手段は、前記反射部と前記非反射部の境界に基づいて前記出力軸の原点位置を検出するとともに、原点位置付近において反射位置又は非反射位置を認識することによって前記出力軸の回転方向を決定することができる。すなわち、モータのインクリメンタル・センサによるモータ回転軸角度情報と、出力軸原点角度位置の両情報を用いることで、小型で安価に高精度の出力角度管理が可能となる。
また、前記原点位置表示手段以外の部位からの前記原点位置検出手段への反射光又は乱反射光を遮蔽する遮蔽手段をさらに備えていてもよい。
また、前記原点位置表示部は、前記軸受又は前記減速機に使用される潤滑油の前記反射部への流入付着を防止する油溜め溝を備えていてもよい。
本発明によれば、例えば複数の関節を備えたロボット装置における関節駆動に適用することができる、優れたアクチュエータ装置及び遊星減速機を提供することができる。
本発明に係るアクチュエータ装置は、遊星減速機、及び軸受構造は、その外部機構に連結する駆動系出力軸を保持するための2つの軸受隙間に、その出力軸原点位置を表す表示手段と、その原点位置を検出する検出手段を遊星減速機ハウジングに備えた構成になっている。
本発明に係るアクチュエータ装置は、例えばアクチュエータ・モータの回転軸角度情報(インクリメンタル・センサ)と当該駆動系出力軸の原点位置情報に基づいて、高価なセンサを外部に搭載することなく、また軸受の隙間というデッドスペースを利用した小型の構成により、減速機の出力軸の回転角度を高精度で管理することができる。勿論、単に原点位置検出機能を搭載した軸受け構造としても、さまざまな応用が可能である。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
図1及び図2には、本発明の一実施形態に係る脚式移動ロボットの外観構成を示している。この脚式移動ロボットは、「人間形」又は「人間型」と呼ばれ、図示の通り、脚式移動ロボットは、胴体部と、頭部と、左右の上肢部と、脚式移動を行なう左右2足の下肢部とで構成され、例えば胴体に内蔵されている制御部(図示しない)により機体の動作を統括的にコントロールするようになっている。
左右各々の下肢は、大腿部と、膝関節と、脛部と、足首と、足平とで構成され、股関節によって体幹部の略最下端にて連結されている。また、左右各々の上肢は、上腕と、肘関節と、前腕とで構成され、肩関節によって体幹部の上方の左右各側縁にて連結されている。また、頭部は、首関節によって体幹部の略最上端中央に連結されている。
このように構成された脚式移動ロボットは、制御部による全身協調的な動作制御により、2足歩行を実現することができる。かかる2足歩行は、一般に、以下に示す各動作期間に分割される歩行周期を繰り返すことによって行なわれる。すなわち、
(1)右脚を持ち上げた、左脚による単脚支持期
(2)右足が接地した両脚支持期
(3)左脚を持ち上げた、右脚による単脚支持期
(4)左足が接地した両脚支持期
この脚式移動ロボットの関節自由度は、DCブラしレス・モータなどからなるアクチュエータを用いて実現され、各モータの回転位置、回転量などを取り出して、サーボ制御を行なうことにより、所望の動作パターンを再現するとともに、転倒を回避した姿勢制御を行なうようになっている。制御部(図示しない)は、各関節アクチュエータの駆動制御や各センサなどからの外部入力を処理するコントローラ(主制御部)や、電源回路その他の周辺機器類を搭載した筐体である。制御部は、その他、遠隔操作用の通信インターフェースや通信装置を含んでいてもよい。
また、アクチュエータ・モータから高出力トルクを得るために、モータ部の出力端に減速部が配設されている(図3を参照のこと)。本実施形態では、減速部には遊星歯車機構が適用される。遊星歯車機構は、恒星としての太陽歯車と、惑星としての遊星歯車と、遊星歯車の公転軌道を規定する内歯歯車で構成される歯車構造であり、この他に、遊星歯車の軸中心をつなぐ遊星キャリアを備えている。遊星歯車機構を用いた減速機によれば、駆動軸と同軸上で減速をすることが可能なため、複段数の連結により強力な減速比を得ることができる。
ここで、アクチュエータ・モータ及び減速機の回転軸部分を回動可能に軸支するために、例えばボール・ベアリングのような軸受が用いられる。さらに、回転軸の回転精度を向上させるために、2個のボール・ベアリングを対向させて配設する。また、このように2個以上のボール・ベアリングを組み合わせて構成される回転軸支持構造においては、回転軸の軸方向に対するガタを防止するために、これらベアリング部分を適当な圧力によりアクチュエータの軸方向に保持する予圧機構が必要となる。
アクチュエータ装置には、駆動源としてのサーボ・モータの出力軸と同軸状に、遊星歯車機構からなる減速部が取り付けらける。図4には、アクチュエータ装置に取り付けられる減速機の分解図を示している。
遊星歯車機構は、図示の通り、スラスト・ワッシャー、初段遊星ピニオン、初段遊星軸、取付け板、太陽ピニオン、出段遊星ピニオン、スペーサ、出段遊星軸、一対のベアリングに挟まれた出力太陽、並びに上板が軸方向に配設され、アルミニウム合金からなる減速部ケーシング内に収容されることにより構成される。減速機ケーシングの内周には内歯歯車が形設され、上述した遊星歯車機構の各部品が内蔵されている。
また、上述したような減速機が組み込まれたタイプの駆動アクチュエータにおいては、モータの回転軸の回転位置ではなく、減速機の出力段(若しくはアクチュエータの出力段)において原点位置を高い精度で管理する必要がある。そこで、本実施形態では、減速部のケーシング内部には、サーボ・モータの出力軸の原点を検出するための原点センサやその他の計測機器類も収容される。
図5には、本発明の一実施形態に係るアクチュエータ装置の軸方向断面構成図を示している。以下、同図を参照しながらアクチュエータ装置の内部構成について説明する。
参照番号1は、減速機の内歯ケースであり、タップ穴を持つ足となる部分が2つずつ配設されており、ロボット装置側の関節部フレームのベース側(図示しない)への取り付けに使用される。
参照番号4は、初段遊星ピニオンであり、遊星減速機では2〜4個(通常は3個)が配置される。
参照番号3は、出段遊星ピニオンであり、遊星減速機では2〜4個が配置される。
出力軸(出力太陽)2は、ロボットの各部位の駆動対象部品(図示しない)に取り付けられる。
参照番号7a及び7bは、軸方向に対向して配設された一対のボール・ベアリングである。出力軸2にボール・ベアリング7a及び7bの内輪を圧入して構成される構成部品を減速機の内歯ケース1内部に挿入する。
参照番号8は、リング状の板バネからなるベアリング予圧板であり、軸方向に持つ弾性を利用してボール・ベアリング7a及び7bに対し軸方向の一定圧力の予圧を与えるために使用される。本実施形態では、このベアリング予板圧8は連結する部位の重量を十分支持できる軸方向の弾性力を発生できるような形状に構成する。そして、板バネの弾性力は落下・衝撃時に過大なモーメント又は外力が作用した場合、予圧を与える板バネに塑性変形が生じないように構成されている。
減速機が組み込まれたタイプの駆動アクチュエータにおいてはモータの出力段において原点位置を高い精度で管理する必要があるため、本実施形態では、減速部のケーシング内部にアクチュエータの出力軸の原点を検出するための原点センサやその他の計測機器類も収容される。
本実施形態では、減速機の出力軸を支持する一対のボール・ベアリング7a及び7bの隙間によって生じたデッドスペースに原点位置を検出するための機構を挿設している。具体的には、出力軸2のボール・ベアリング7a及び7bに挟持された外周部分には、原点位置に境界部分を持つ反射部Aと非反射部Bが形成され、原点位置表示手段を構成している。反射部Aは鏡面加工が施され、他方の非反射部Bは、反射部Aに対し凹形状となり(後述)、粗加工した上に黒色塗装が施されている。
そして、発光部並びに受光部を備えた原点位置センサ10が、出力軸2の外周に形成された反射部A並びに非反射部Bに対向するように配設されており、出力軸2の反射光に基づいて原点位置を検出することができる。
原点位置センサ10の出力に基づいて、反射部Aと非反射部Bの境界からなる出力軸2の原点位置を検出することができる。また、原点位置付近において反射位置又は非反射位置を認識することによって、出力軸2の回転方向を決定することができる。すなわち、モータのインクリメンタル・センサによるモータ回転軸角度情報と、出力軸原点角度位置の両情報を用いることで、小型で安価に高精度の出力角度管理が可能となる。
また、原点センサ10は、反射部A以外の部位からの反射光や乱反射光を遮蔽する遮蔽手段を備えている(後述)。
また、出力軸2の反射部A部分には、ボール・ベアリング7a、7bや減速機に使用される潤滑油が反射部Aへの流入付着を防止するために、円周方向に沿って油溜め溝が刻設されている。
一般に、回転軸を回転可能に支持するためにボール・ベアリングが使用されるが、回転軸の回転半径方向に荷重(ラジアル荷重)が加わるような場合には、一対のボール・ベアリングを組み合わせることによりラジアル荷重に対する機械的強度を得ている。そして、一対のボール・ベアリングの隙間の距離は、回転軸に加わるラジアル荷重の配分に応じて決定される(所定の荷重配分式によりもとまる2個のベアリング間寸法と各ベアリングに加わる荷重の関係から、推奨値が求まる)。このような理由により、ボール・ベアリングの隙間にデッドスペースが生まれる。
本実施形態では、減速機の出力軸を支持する一対のボール・ベアリング7a及び7bの隙間によって生じたデッドスペースに原点位置を検出するための機構を挿設するようにしている(前述)。図6には、このデッドスペースに、出力軸2と一体をなす反射部Aと、原点位置センサ10が配設されている様子を拡大して示している。出力軸2の外周面には、デッドスペースに沿って、原点位置に境界部分を持つ反射部Aと非反射部Bが形成され、原点位置表示手段を構成している。反射部Aは鏡面加工が施され、他方の非反射部Bは粗加工した上に黒色塗装が施されているので、原点位置センサ10は、出力軸2の外周面からの反射光強度に基づいて原点位置を検出することができる。
図7には、出力軸2に形成された原点位置表示手段と、原点位置センサ10のみを抽出して、出力軸2の回転軸方向から眺めた様子を示している。反射部Aは鏡面加工が施されている。他方の非反射部Bは、反射部Aに対し凹形状となり、粗加工した上に黒色塗装が施されている。
原点位置センサ10は、出力軸2の回転方向、すなわち反射部A及び非反射部Bに発光部及び受光部が対向するように、所定の間隙を以って配設されており、反射部A及び非反射部Bからの反射光を受光処理し、出力軸2の原点位置を検出することができる。また、原点位置付近において反射位置又は非反射位置を認識することによって、出力軸2の回転方向を決定することができる。
図7に示すように、原点位置センサは、略円筒状のセンサ・ハウジング9内に収容されており、反射部A以外の部位からの反射光や乱反射光を遮蔽することができる。
また、出力軸2の反射部Aの根元部分には、ボール・ベアリング7a、7bや減速機に使用される潤滑油が反射部Aへの流入付着を防止するために、円周方向に沿って油溜め溝が刻設されている。
図8には、出力軸2と一対のボール・ベアリング7a及び7bを組み立てる様子を示している。出力軸2の外周には、反射部Aと、反射部Aに対し凹形状となった非反射部Bが形設されている。出力軸2を支持する一対のボール・ベアリング7a及び7bは、反射部A及び非反射部Bを挟持するように組み立てられる。
図9には、図8に示すようにして組み立てられた出力軸組立部をさらに減速機ハウジング1に組み立てる様子を示している。ハウジング1の図中下端には、反射部A及び非反射部Bに対向するように、原点位置センサ10のユニットが螺着される。
減速機の太陽ピニオン6に対し同軸となるように出力軸組立部が取り付けられ、さらにリング状の板バネからなるベアリング予圧板8が取り付けられ、軸方向に持つ弾性を利用してボール・ベアリング7a及び7bに対し軸方向の一定圧力の予圧が与えられるようになっている。そして、図10には、減速機の組立完成図を示している。
最後に、出力軸2の外周に設けられた反射部A及び非反射部Bからなる原点位置表示手段と原点位置センサ10によって、出力軸2の原点位置を検出する仕組みについて、図11〜図14を参照しながら説明する。但し、原点位置に境界部分を持つ反射部Aと非反射部Bが形成され、且つ、反射部A及び非反射部Bはそれぞれ半円をなしており、回転位相180度を以って反射部Aと非反射部Bが切り替わるものとする。そして、原点位置センサ10は、反射部Aからの強い反射光を受光してハイ・レベルのセンサ信号を出力するとともに、非反射部Bからの弱い反射光を受光してロー・レベルのセンサ信号を出力する。
図11に示すように、出力軸2が反時計回りに回転している際、原点位置では、原点位置センサ10の出力がハイからローへ転じることから、原点位置を検出することができる。
また、図12に示すように、出力軸2が反時計回りに回転している際、原点位置を通過してから非反射部Bが対向している回転位置0度〜180度の区間では、原点位置センサ10は、ロー・レベルのセンサ信号を出力し続ける。
次いで、図13に示すように、出力軸2が反時計回りに回転し続け、回転位置が180度に到来すると、原点位置センサ10の出力がローからハイへ転じることから、180度の回転位置を検出することができる。
そして、図14に示すように、出力軸2が反時計回りに回転している際、180度の回転位置を通過してから反射部Aが対向している回転位置180度〜360度の区間では、原点位置センサ10は、ハイ・レベルのセンサ信号を出力し続ける。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本発明に係るモータ装置は、ロボット装置の関節駆動用アクチュエータとしてだけでなく、さまざまな用途に適用可能であることは言うまでもない。
また、本発明の要旨は、原点位置表示手段は反射部と非反射部からなり、原点位置検出手段がこれらの反射面からの反射光に基づいて原点位置を検出するという構成に必ずしも限定されるものではない。例えば、N極とS極からなるマグネットの極性によって出力軸の原点位置を表示し、ホール素子などの磁気検出センサによって原点位置を検出するように構成することができる(図15を参照のこと)。あるいは、180度開口したスリット板により原点位置表示手段を構成し、透過型の光検出素子によって原点位置を検出することもできる(図16を参照のこと)。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
図1は、本発明の実施に供される脚式移動ロボットが直立している様子を前方から眺望した様子を示した図である。 図2は、本発明の実施に供される脚式移動ロボットが直立している様子を後方から眺望した様子を示した図である。 図3は、モータ部の出力端に減速部が配設されている様子を示した図である。 図4は、アクチュエータ装置に取り付けられる減速機の分解図である。 図5は、本発明の一実施形態に係るアクチュエータ装置の軸方向断面構成図である。 図6は、出力軸2と一体をなす反射部Aと、原点位置センサ10が配設されている様子を拡大して示した図である。 図7は、出力軸2に形成された原点位置表示手段と、原点位置センサ10のみを抽出して、出力軸2の回転軸方向から眺めた様子を示した図である。 図8は、出力軸2と一対のボール・ベアリング7a及び7bを組み立てる様子を示した図である。 図9は、出力軸組立部を減速機ハウジング1に組み立てる様子を示した図である。 図10は、減速機の組立完成図である。 図11は、出力軸2の原点位置を検出する仕組みを説明するための図である。 図12は、出力軸2の原点位置を検出する仕組みを説明するための図である。 図13は、出力軸2の原点位置を検出する仕組みを説明するための図である。 図14は、出力軸2の原点位置を検出する仕組みを説明するための図である。 図15は、ホール素子などの磁気検出センサによって原点位置を検出するように構成された原点位置検出手段を示した図である。 図16は、180度開口したスリット板を透過型の光検出素子によって原点位置を検出するように構成された原点位置検出手段を示した図である。
符号の説明
1…内歯ケース
2…出力軸
3…出段遊星ピニオン
4…初段遊星ピニオン
6…太陽ピニオン
7…ボール・ベアリング
8…ベアリング予圧板
10…原点位置センサ

Claims (13)

  1. 出力軸を有し、駆動部の出力を減速する減速機と、
    前記出力軸を支持する一対の軸受と、
    前記軸受の隙間に挿設された、前記出力軸の原点位置を表す原点位置表示手段と、
    前記原点位置表示手段による表示に基づいて前記出力軸の原点位置を検出する検出手段と、
    を具備することを特徴とするアクチュエータ装置。
  2. 前記減速機は複数段からなる遊星減速機で構成され、
    前記遊星減速機の最終段の出力軸を支持する一対の軸受の隙間に前記原点位置表示手段が挿設される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ装置。
  3. 前記原点位置表示手段は、原点位置に境界部分を持つ反射部と非反射部を備え、
    前記原点位置検出手段は、前記原点位置表示手段からの反射光に基づいて原点位置を検出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ装置。
  4. 前記原点位置表示手段は、前記出力軸と一体となって回転するように取り付けられ、鏡面加工された反射部と、回転半径方向において反射部に対し凹形状となり粗加工の上に黒色塗装された非反射部とを備え、
    前記原点位置検出手段は、反射光が受光可能となるように前記反射面及び非反射面に対向して配設される、
    ことを特徴とする請求項3に記載のアクチュエータ装置。
  5. 前記原点位置検出手段は、前記反射部と前記非反射部の境界に基づいて前記出力軸の原点位置を検出するとともに、原点位置付近において反射位置又は非反射位置を認識することによって前記出力軸の回転方向を決定する、
    ことを特徴とする請求項3に記載のアクチュエータ装置。
  6. 前記原点位置表示手段以外の部位からの前記原点位置検出手段への反射光又は乱反射光を遮蔽する遮蔽手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項3に記載のアクチュエータ装置。
  7. 前記原点位置表示部は、前記軸受又は前記減速機に使用される潤滑油の前記反射部への流入付着を防止する油溜め溝を備える、
    ことを特徴とする請求項3に記載のアクチュエータ装置。
  8. アクチュエータの回転出力を減速する遊星減速機であって、
    恒星としての太陽歯車及び惑星としての遊星歯車を備えた減速部と、
    前記減速部により減速された前記アクチュエータの回転出力を出力する出力軸と、
    前記出力軸を支持する一対の軸受と、
    前記軸受の隙間に挿設された、前記出力軸の原点位置を表す原点位置表示手段と、
    遊星歯車の公転軌道を規定する内歯歯車を内周面に形設し、前記減速部及び前記一対の軸受が取り付けられた出力軸を収容する内歯歯車ハウジングと、
    前記原点位置表示手段による表示を検出可能となるように前記内歯歯車ハウジングに取り付けられた原点位置検出手段と、
    を具備することを特徴とする遊星減速機。
  9. 前記原点位置表示手段は、原点位置に境界部分を持つ反射部と非反射部を備え、
    前記原点位置検出手段は、前記原点位置表示手段からの反射光に基づいて原点位置を検出する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の遊星減速機。
  10. 前記原点位置表示手段は、前記出力軸と一体となって回転するように取り付けられ、鏡面加工された反射部と、回転半径方向において反射部に対し凹形状となり粗加工の上に黒色塗装された非反射部とを備え、
    前記原点位置検出手段は、反射光が受光可能となるように前記反射面及び非反射面に対向して配設される、
    ことを特徴とする請求項9に記載の遊星減速機。
  11. 前記原点位置検出手段は、前記反射部と前記非反射部の境界に基づいて前記出力軸の原点位置を検出するとともに、原点位置付近において反射位置又は非反射位置を認識することによって前記出力軸の回転方向を決定する、
    ことを特徴とする請求項9に記載の遊星減速機。
  12. 前記原点位置表示手段以外の部位からの前記原点位置検出手段への反射光又は乱反射光を遮蔽する遮蔽手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項9に記載の遊星減速機。
  13. 前記原点位置表示部は、前記軸受又は前記減速機に使用される潤滑油の前記反射部への流入付着を防止する油溜め溝を備える、
    ことを特徴とする請求項9に記載の遊星減速機。
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