JP2006140256A - 冷却方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型の構成にて高熱流速除熱を可能にする。
【解決手段】一側面が発熱体に接し他側面が蒸気通路に接する固体壁5の蒸気通路側面に、蒸気通路側に開口した複数の狭幅の蒸発溝13を形成すると共に、各蒸発溝13の端部を液供給室11,12に連通し、蒸発溝13の液供給室11,12側端部に、液供給室11,12の液を各蒸発溝13に供給する液導入装置19を備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、電子機器の半導体素子等の高熱流束の発熱体を効果的に冷却するための冷却方法及び装置に関するものである。
従来より、電子機器の半導体素子等の発熱体を冷却するための装置としては、冷凍機、ヒートパイプ等が知られている。
冷凍機は、蒸発した冷媒を圧縮機で圧縮し、圧縮した冷媒を凝縮器で凝縮(放熱)して液化させ、液化した冷媒液を蒸発器の蒸発流路に供給して冷媒液を蒸発させ発熱体の熱を除去することにより発熱体を冷却している。
前記冷凍機の先行技術情報としては、例えば特許文献1に示す半導体素子用冷凍式冷却装置、及び非特許文献1に示すコンピュータチップ用小型沸騰冷却器がある。
又、ヒートパイプは、パイプの内部に作動液を充填し、発熱体に晒されるパイプの一端側の蒸発部で作動液を蒸発させることにより発熱体を冷却し、蒸発した蒸気はパイプ内部を通して他端側の放熱部に移動し、放熱部で冷却(放熱)されることにより液化し、液化した作動液はパイプ内面に設けられたウィック、網、或いは溝等による毛細管現象によって再び前記蒸発部に戻されるようになっている。
前記ヒートパイプを開示する先行技術情報としては、例えば特許文献2、特許文献3がある。
特開2002−198478号公報 特開平09−139453号公報 特開2004−060911号公報 鈴木昌彦他4人,冷媒自然環境技術を用いた沸騰冷却器の開発(コンピュータチップ用小型沸騰冷却器)デンソーテクニカルレビュー,Vol.7,No.1,2002
近年、電子機器に備えられるLSIチップ等の半導体素子は、素子の高集積度化、動作周波数の増大化等に伴って単位面積当たりの発熱量が急速に増加しており、このような発熱体からの高熱流束の排熱を小型の装置で効果的に除去できる冷却手段の開発が望まれている。
上記したような電子機器等の高熱流束の排熱を、従来から用いられている特許文献1及び非特許文献1に示すような冷凍機の蒸発器を発熱体に取り付けて冷却しようとした場合には、蒸発器の蒸発流路が高熱流束の排熱による加熱によって乾きを生じ、このために蒸発器で除去できる除熱量(熱流束)には限界がある。このために、前記したような電子機器等の高熱流束の排熱を冷却するための装置としては適用することができなかった。
又、前記特許文献2、特許文献3に示したヒートパイプを前記したような高熱流束の排熱の冷却に適用した場合にも、ウィック、網、或いは溝による毛細管現象によって作動液を発熱体へ供給するのが間に合わずにパイプ内面が乾く問題があり、このためにヒートパイプで除去できる除熱量(熱流束)には限度がある。現状のヒートパイプで除去できる除熱量は低く20W/cm2が限界といわれている。
又、上記冷凍機或いはヒートパイプを用いて高熱流束の排熱を除去する方法としては、発熱体の熱流束を分散するようにしたヒートスプレッダを備え、該ヒートスプレッダの中間媒体で高熱流束を分散させて低熱流束化し、該中間媒体を多数備えた蒸発器の蒸発流路或いはヒートパイプに導くことにより冷却することが行われている。しかし、この方式では、前記ヒートスプレッダが必要であり、且つ多数の蒸発流路或いはヒートパイプを備えることになるために、蒸発器及びヒートパイプの構成が大掛かりになってしまい、よって特に小型化が要求される電子機器等の冷却には適用することができない。
上記した如く、近年の高熱流束化する電子機器等の発熱体を冷却する為には、小型の装置で除熱量の限界を引き上げることが極めて重要であり、除熱量100W/cm2、或いはそれ以上の高い除熱量が得られる冷却装置の出現が望まれている。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的とするところは、小型の構成にて高熱流束除熱が可能な冷却方法及び装置を提供することにある。
本発明は、一側面が発熱体に接し他側面が蒸気通路に接する固体壁の蒸気通路側面に、蒸気通路に開口した複数の狭幅の蒸発溝を密に形成し、該各蒸気溝の端部を液供給室に連通し、該液供給室の液を液導入装置を介して前記各蒸発溝に供給することにより各蒸発溝の液濡れ長さを延長して固体壁の蒸発面積を増加することを特徴とする冷却方法に係るものである。
一方、本発明は、一側面が発熱体に接し他側面が蒸気通路に接する固体壁の蒸気通路側面に、蒸気通路側に開口した複数の狭幅の蒸発溝を形成すると共に、該各蒸発溝の端部を液供給室に連通し、前記蒸発溝の液供給室側端部に、液供給室の液を前記各蒸発溝に供給する液導入装置を備えたことを特徴とする冷却装置に係るものである。
前記冷却装置においては、前記液導入装置を、蒸気泡駆動装置とすることができる。
又、前記冷却装置においては、前記液導入装置を、圧電駆動装置とすることができる。
又、前記冷却装置においては、前記液導入装置を、電気浸透駆動装置とすることができる。
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
本発明の冷却方法及び装置においては、発熱部に接する固体壁の反対面に、蒸気通路に開口した狭幅の蒸発溝を高い配置密度で形成するようにしたので、蒸発溝の壁面と液が接する部分に生じる蒸発促進部の配置密度が高まり、よって高熱流束の除熱が可能となる。一方、前記狭幅の蒸発溝は毛細管現象によって液供給室の液を引込む力が小さいことによって蒸発溝が乾く問題があるが、この問題に対しては、液供給室の液を液導入装置にて蒸発溝へ供給するようにしたので、蒸発溝に安定して液が導入されることと前記液の毛細管現象とによって液が蒸発溝の内奥部まで行き渡るようになり、よって溝の乾きを防止して液濡れ長さを延長することができ、これにより固体壁による有効冷却面積を増大して、高熱流束の除熱が確実に行えるようになる。
本発明の請求項1〜5記載の冷却方法及び装置によれば、発熱部に接する固体壁の反対面に、蒸気通路に開口した狭幅の蒸発溝を高い配置密度で形成するようにしたので、蒸発溝の壁面と液が接する部分に生じる蒸発促進部の配置密度が高まり、よって高熱流束の除熱が可能になる効果がある。
更に、液供給室の液を液導入装置にて蒸発溝へ供給するようにしたので、蒸発溝に安定して液が導入されることと前記液の毛細管現象とによって液が蒸発溝の内奥部まで行き渡るようになり、よって溝の乾きを防止して液濡れ長さを延長することができ、これにより固体壁による有効冷却面積を増大して、高熱流束の除熱を確実に行える効果がある。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に参照して説明する。
図1〜図4は本発明を実施する形態の一例であり、図1は冷却装置の全体構成の概略を表わすブロック図、図2は図1の冷却装置における蒸発器の外観斜視図、図3は図2の蒸発器を分解した状態を示す斜視図、図4は図2の蒸発器の断面図である。
冷却装置の全体構成を示す図1において、1は電子機器の半導体素子等の発熱体2に装着して発熱体2の冷却を行うための蒸発器、3は蒸発器1からの蒸気の熱を外部に放出して冷却し液化を行うための凝縮器、4は凝縮器3から蒸発器1に供給される液の圧力を調節する調圧器である。
上記図1の冷却装置により半導体素子等の発熱体2の高熱流束を効果的に除熱して冷却を行う為には、前記蒸発器1を小型でしかも高熱流束の除熱が可能な構成とする必要がある。
図2、図3は前記蒸発器1の一例を示したもので、蒸発器1は、半導体素子等の高熱流束の熱を発生する発熱体2に一側面(下面)を接着或いはその他の方法で固定できる固体壁5と、該固体壁5に一体に組立てが可能な中間壁6及び上部壁7とを備えており、上部壁7には液供給管8,9及び蒸気取出口10が設けられている。
前記固体壁5の他側面(上面)には、前後方向に長い長方形の液供給室11,12が左右に間隔を隔てて形成されており、且つ前記固体壁5の上面における前記液供給室11,12の相互間には、液供給室11,12を相互に繋ぐように延びた狭幅の蒸発溝13が前後方向に多数密に形成されている。
上記蒸発溝13は、図4に示す如く、断面が略V字状、或いはU字状やコの字状等の任意の形状を有しており、夫々上部が開口している。この時、蒸発溝13の溝幅は狭幅であることが好ましく例えば100μm以下とすることが好ましい。
前記中間壁6には、前記固体壁5に設けられた多数の蒸発溝13の部分を包囲する形状を有して切り欠いた蒸気通路14が形成されており、又、前記上部壁7には前記中間壁6の蒸気通路14と前記蒸気取出口10とを連通する開口15が形成されている。
一方、前記中間壁6と上部壁7には、前記各液供給室11,12に対して前記液供給管8,9を別々に連通するための液供給口16,17が設けられている。この時、前記液供給口16,17は液供給室11,12の互いに反対側の端部に連通している。従って、前記液供給管8,9により液供給口16,17を経て左右の液供給室11,12に液を供給すると、液供給室11,12の液は、各蒸発溝13の両端部から毛細管現象により取り込まれて、蒸発溝13を満たし(濡らし)ながら蒸発溝13の中心側に向かって流動する。
図4のように組み立てられた蒸発器1では、固体壁5の蒸発溝13の上部に中間壁6による蒸気通路14が形成され、且つ蒸気通路14には前記狭幅の蒸発溝13が開口しており、更に、前記液供給管8,9により各液供給室11,12に供給された液(例えば水)は、毛細管現象により各蒸発溝13に導入されて各蒸発溝13を濡らすようになっているので、発熱体2の排熱によって固体壁5が加熱されると、各蒸発溝13の液が蒸発して蒸気通路14に排出され、この蒸発時の気化熱により発熱体2が冷却される。
上部が開口した断面コの字状の蒸発溝13を用いて、該蒸発溝13内にできる液面形状と液の流れについて解析を行ったところ、図5に示す結果が得られた。図5によれば、蒸発溝13内の液は液表面の中心側で下向きに移動した後両側の壁付近に向かって流れ、蒸発溝13の壁付近頂部における蒸発促進部18で旺盛に蒸発していることがわかる。
又、前記蒸発溝13における蒸発時の熱流束を蒸発溝13の幅方向で解析した結果を図6に示した。図6の横軸は蒸発溝13の幅の無次元値である。図6によれば、蒸発溝13の両側の壁付近の熱流束が著しく高く、蒸発溝13の壁付近では全熱量の46%が通ることが判明した。このことからも、蒸発溝13の壁付近は蒸発量が著しく大きい蒸発促進部18となっていることがわかる。
上記したように、蒸発溝13による液の蒸発は、壁付近上部の蒸発促進部18からの蒸発が主体であり、従って、蒸発溝13の長さが同じであれば、蒸発溝13の幅が変化しても蒸発溝13の1本当たりの除熱量は同等であることがわかる。従って、前記蒸発溝13の溝幅を狭幅にして、単位面積当たりに配置する蒸発溝13の数を増加して密の配置構成とすると、単位面積当たりの除熱量を著しく高めることができる。
しかし、このように単位面積当たりに設置する蒸発溝13の数を増加する為に蒸発溝13の溝幅を狭くした場合には、液の粘性による圧力損失が増加することにより、毛細管現象によって液を蒸発溝13に取り込む作用が低下し、このために加熱によって蒸発溝13が乾き易くなり、液濡れ長さが極端に短くなってしまう。このように液濡れ長さが短くなると、有効冷却面積が確保できなくなるために、実際上、半導体素子等の高熱流束の除熱ができない場合がある。
本発明者らが溝幅60μmの蒸発溝13に対して一方端側から毛細管現象により水を供給させ、除熱量100[W/cm2](Wはワットである)を得るための試験を実施したところ、この場合における液濡れ長さは最大で6.0mmであり、6.0mmが限界であった。従って、溝幅60μmの蒸発溝13に対して両端側から水を供給するようにすれば、液濡れ長さを倍の12mmに増加できると考えられる。
このように、例えば蒸発溝13の溝幅を60μmとした場合には、液濡れ長さは12mm程度と短いけれども、100[W/cm2]の高い除熱量を達成できるので、従来のヒートパイプにおいて限度であった20[W/cm2]の除熱量を5倍に引き上げることができる。
しかし、上記したように、溝幅が60μmの蒸発溝13で100[W/cm2]の除熱量を得るためには、蒸発器1の有効冷却幅が12mmとなってしまうため、冷却装置が適用できる範囲が限られてしまう。従って、蒸発器1の有効冷却面積を増大させることが要求される。
このため、本発明では、図7、図8に示す如く、前記蒸発溝13における液供給室11,12側の端部に、液供給室11,12内の液を前記各蒸発溝13に供給するようにした液導入装置19を設け、この液導入装置19によって蒸発溝13の液濡れ長さを増大するようにした。
図7、図8は、前記液導入装置19を蒸気泡駆動装置20Aとした場合の例を示したもので、この蒸気泡駆動装置20Aは、前記液供給室11,12と前記蒸発溝13との間に、ポンピングチャンバ21と、該ポンピングチャンバ21の左右に連通し、且つ液供給室11,12側の流路幅が狭く蒸発溝13側の流路幅が広くなった略三角形状のテーパ流路22,23とを備えており、且つ前記中間壁6のポンピングチャンバ21に対応した位置には加熱器24を備えた構成を有している。
この時、前記蒸気泡駆動装置20Aを備えた蒸発器1は、固体壁5に備えた蒸発溝13が、発熱体2の発熱部2aに対応する位置になるように、発熱体2に対して固体壁5を固定する。即ち、前記蒸気泡駆動装置20Aが発熱部2aで加熱されないようにしている。尚、前記蒸気泡駆動装置20Aは、蒸発溝13の夫々に対応して備えることができるが、図7の如く複数の蒸発溝13を連結するようにしてそのグループごとに1つの蒸気泡駆動装置20Aを備えるようにしてもよい。
図7、図8の蒸気泡駆動装置20Aでは、加熱器24を作動して加熱を行うと、ポンピングチャンバ21内の液が加熱されて図9(a)に示す如くポンピングチャンバ21内に蒸気泡Sが生じることによりポンピングチャンバ21内の圧力が高まって液を押すようになるが、このとき、テーパ流路22は流路幅が狭くなる形状のために液は流れ難く、他方、テーパ流路23は流路幅が広くなる形状のために液が流れ易くなり、従って液は蒸発溝13側に流動する。
一方、前記加熱器24による加熱を停止すると、図9(b)に示す如く蒸気泡Sが縮小することによりポンピングチャンバ21内の圧力が低下して液を引込むようになるが、このとき、テーパ流路23は流路幅が狭くなる形状のために液は流れ難く、他方テーパ流路22は流路幅が広くなる形状のために液は流れ易くなり、従って液供給室11,12の液はポンピングチャンバ21内に吸引される。
従って、前記図9(a)、(b)の操作を繰返すことにより、液供給室11,12の液は蒸気泡駆動装置20Aによって順次蒸発溝13に供給されるようになる。
図10(a)、(b)、(c)は、液導入装置19を蒸気泡駆動装置20Bとした場合の例を示したもので、この蒸気泡駆動装置20Bは、前記液供給室11,12と前記蒸発溝13との間に、液供給室11,12側の流路幅が狭く蒸発溝13側の流路幅が広くなったテーパ流路25を形成し、且つ中間壁6における前記テーパ流路25に対応した位置に加熱器26を備えた構成を有している。図10では加熱器26がテーパ流路25の上部に配置されているが、テーパ流路25に対して紙面と平行にテーパ流路25の手前に加熱器26が配置されていてもよい。
図10(a)に示す蒸気泡駆動装置20Bでは、加熱器24を作動して加熱(加熱した状態を矢印で示している)を行うと、テーパ流路25内の液が加熱されて蒸気泡Sが生じる。この時、蒸気泡Sの成長は図10(b)に示すように、テーパ流路25の狭い方向には抵抗となり流路幅が広い方向には拡がって成長し易いために、この蒸気泡Sの拡がりにより液は右側に押されて移動し蒸発溝13に供給されるようになる。
一方、前記加熱器24による加熱を停止すると、図10(c)に示す如く前記蒸気泡Sは縮小するが、蒸気泡Sはテーパ流路25の流路幅が広い側に向かって縮小するようになるので、これにより左側(液供給室11,12)の液がテーパ流路25に吸引されるようになる。
従って、前記図10(a)、(b)、(c)のように加熱器26のON−OFF操作を繰返すことにより、液供給室11,12の液は蒸気泡駆動装置20Bによって順次蒸発溝13に供給されるようになる。
図11(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は、液導入装置19を蒸気泡駆動装置20Cとした場合の例を示したもので、この蒸気泡駆動装置20Cは、前記液供給室11,12と前記蒸発溝13との間に、単一流路径の駆動流路27を備え、且つ該駆動流路27の長手方向に沿うように、中間壁(図示せず)に対して3個の加熱器28,29,30を配置した構成を有している。
図11(a)に示す蒸気泡駆動装置20Cでは、加熱器28を作動して加熱を行うと、駆動流路27内の液が加熱されて加熱器28に対応した位置に蒸気泡S1が生じる。この時、蒸気泡S1は駆動流路27内の液を左右に押すようにして成長する。次に、図11(b)に示すように加熱器29も作動して加熱を行うと、加熱器29に対応した位置に蒸気泡S2が生じる。この時、蒸気泡S2の左側は蒸気泡S1によって塞がれている為に蒸気泡S2は右側に向かって成長し、これにより液は主に右側(蒸発溝13側)に押されて移動する。次に、図11(c)に示すように、加熱器30を作動して加熱を行い、加熱器28による加熱を停止する。すると、加熱器30に対応した位置に生じた蒸気泡S3は左側が蒸気泡S2によって塞がれている為に右側に向かって成長し、これにより液は主に右側(蒸発溝13側)に押されて移動する一方、加熱器28による加熱が停止したことにより蒸気泡S1は縮小するが、蒸気泡S1の右側は蒸気泡S2によって塞がれているために、蒸気泡S1の縮小に伴って左側(液供給室11,12)の液が駆動流路27内に吸引されるようになる。次に、図11(d)に示すように、加熱器29の加熱を停止すると、蒸気泡S2は縮小するが、蒸気泡S2の右側が蒸気泡S3で塞がれている為に蒸気泡S2の縮小に伴って液供給室11,12から駆動流路27内に液が吸引される。次に、図11(e)に示すように、加熱器30による加熱を停止すると共に、加熱器28を作動して加熱を行うと、蒸気泡S3が縮小すると同時に蒸気泡S1が生じて成長し、これにより蒸気泡S1の右側の液が蒸発溝13方向に押されるようになり、図11(a)の状態に戻る。
従って、前記図11(a)、(b)、(c)、(d)、(e)のように加熱器28,29,30のON−OFF操作を繰返すことにより、液供給室11,12の液は蒸気泡駆動装置20Cによって順次蒸発溝13に供給されるようになる。
図12(a)、(b)は、液導入装置19を圧電駆動装置31Aとした場合の例を示したもので、この圧電駆動装置31Aは、固体壁5と中間壁6の相互間における前記液供給室11,12と前記蒸発溝13との間に、左右の絞り部32,33によって挟むようにしたポンピングチャンバ34を設け、該ポンピングチャンバ34の薄肉部35に圧電素子36(ピエゾ素子)を取り付て該圧電素子36により前記ポンピングチャンバ34の圧力を可変にできるようにし、更に、前記中間壁6に、絞り部32,33を加熱して該絞り部32,33を通る液の温度を調節するようにした加熱器37,38を備えた構成を有している。
図12(a)、(b)に示す圧電駆動装置31Aでは、加熱器38を作動して絞り部33を通る液を加熱することにより液の粘性を低下させ、一方加熱器37の加熱は停止して絞り部32を通る液の粘性は高いままとした状態において、圧電素子36を作動させて薄肉部35を上方に変形させることによりポンピングチャンバ34を加圧すると、ポンピングチャンバ34内の液は、加熱により粘性が低下して流動し易くなっている絞り部33を通って蒸発溝13に供給されるようになる。次に、加熱器38による加熱を停止すると共に、加熱器37を作動して絞り部32を通る液を加熱することにより液の粘性を低下させた状態において、圧電素子36により薄肉部35を下方に変形させてポンピングチャンバ34を拡張させる(元に戻す)と、ポンピングチャンバ34内の圧力が低下することにより、液供給室11,12の液が、加熱によって粘性が低下して流動し易くなっている絞り部32を通ってポンピングチャンバ21内に吸引されるようになる。
従って、前記図12(a)、(b)のように加熱器37,38のON−OFF操作と圧電素子36のON−OFF操作を繰返すことにより、液供給室11,12の液は圧電駆動装置31Aによって順次蒸発溝13に供給されるようになる。
図13、図14は、液導入装置19を圧電駆動装置31Bとした場合の例を示したもので、この圧電駆動装置31Bは、前記液供給室11,12と前記蒸発溝13との間に、ポンピングチャンバ39を設けると共に、該ポンピングチャンバ39を形成する薄肉部40に圧電素子41(ピエゾ素子)を設け、該圧電素子41の作動により前記ポンピングチャンバ39の圧力を変化できるようにしている。更に、前記ポンピングチャンバ39の左側部には、前記液供給室11,12に連通したテーパ流路42を接続し、一方、前記ポンピングチャンバ39の右側部には、前記蒸発溝13に連通したテーパ流路43を接続している。そして、前記テーパ流路42,43は、図13に示す如く、夫々液供給室11,12側の流路幅が狭く、蒸発溝13側の流路幅が広くなったテーパ形状を有している。
図13、図14に示す圧電駆動装置31Bでは、圧電素子41を作動し薄肉部40を上方に変形させてポンピングチャンバ39の圧力を高めると、ポンピングチャンバ39内の液は、テーパ流路42の狭い方向へ流れることは抵抗となり、一方、流路幅が広くなっているテーパ流路43には流れ易くなるので、ポンピングチャンバ39の液はテーパ流路43を通って蒸発溝13に供給される。一方、圧電素子41の作動を停止するとポンピングチャンバ39内の圧力が減圧されて液を吸引するようになるが、液がテーパ流路43の狭い方向へ流れることは抵抗となり、一方、流路幅が広くなっているテーパ流路42には流れ易くなるので、液供給室11,12の液が、テーパ流路42によってりポンピングチャンバ39内に吸引されるようになる。
従って、前記図13、図14のように圧電素子41のON−OFF操作を繰返すのみで、液供給室11,12の液は圧電駆動装置31Bによって順次蒸発溝13に供給されるようになる。
図15は、液導入装置19を電気浸透駆動装置(EHD)44とした場合の例を示したもので、この電気浸透駆動装置44は、前記固体壁5に対してガスケット45を介して駆動プレート46を配置し、該駆動プレート46に、前記固体壁5の蒸発溝13の長手方向と直交して延びるエミッタ線47とコレクタ線48が交互に配置してなる電極49,50を設けた構成を有している。
図15に示す電気浸透駆動装置44では、駆動プレート46の電極49,50に電流を印加すると、エミッタ線47とコレクタ線48によって形成される電場による電気浸透作用によって蒸発溝13の液を一方向に送給することができ、これにより液供給室11,12の液を蒸発溝13に供給することができる。
上記したように、蒸発溝13の液供給室11,12側端部に、前記蒸気泡駆動装置20A,20B,20C、圧電駆動装置31A,31B、電気浸透駆動装置44等からなる液導入装置19を設けて、液供給室11,12内の液を前記狭幅の各蒸発溝13に積極的に送り込んで供給するようにしたので、蒸発溝13の乾きを防止して液濡れ長さを大幅に増大することができる。従って、固体壁5の有効冷却面積を大幅に増加できるようになるので、小型の構成で高熱流束の除熱が可能になり、よって構成導体素子等の発熱体2の高熱流束除熱が効果的に達成できるようになる。
なお、上記形態においては、プレート型の固体壁を備えた蒸発器の場合について説明したが、ヒートパイプの蒸発部にも適用できること、液導入装置には図示例以外のものも採用できること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の冷却装置の全体構成の概略を表わすブロック図である。 図1の冷却装置における蒸発器の外観斜視図である。 図2の蒸発器を分解した状態を示す斜視図である。 図2の蒸発器の断面図である。 蒸発溝内にできる液面形状と液の流れについて解析を行った結果を示す線図である。 蒸発溝における蒸発時の熱流束を蒸発溝の幅方向で解析した結果を示す線図である。 本発明において蒸発溝に備える液導入装置を蒸気泡駆動装置とした場合の一例を示す平面図である。 図7の斜視図である。 図7、図8の作用を示すもので、(a)は加熱器の加熱によりポンピングチャンバ内に蒸気泡が生じる時の作用説明図、(b)は加熱器による加熱を停止して蒸気泡が縮小するときの作用説明図である。 液導入装置を蒸気泡駆動装置とした場合の他の例を示すもので、(a)、(b)、(c)は加熱器のON−OFF操作によりテーパ流路に対する蒸気泡の生成、蒸気泡の成長、蒸気泡の縮小を行って液を供給する状態を示した説明図である。 液導入装置を蒸気泡駆動装置とした場合の更に他の例を示すもので、(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は駆動流路に対して3個所に備えた加熱器のON−OFF操作により、蒸気泡の生成、蒸気泡の成長、蒸気泡の縮小を行って液を供給する状態を示した説明図である。 液導入装置を圧電駆動装置とした場合の一例を示すもので、(a)は圧電素子を作動してポンピングチャンバの液を蒸発溝に供給している状態を示す説明図、(b)は圧電素子を停止して液供給室の液をポンピングチャンバ内に吸引する状態を示す説明図である。 液導入装置を圧電駆動装置とした場合の更に他の例を示す平面図である。 図13のXIV−XIV方向断面図である。 液導入装置を電気浸透駆動装置とした場合の例を示す斜視図である。
符号の説明
1 蒸発器
2 発熱体
5 固体壁
11,12 液供給室
13 蒸発溝
14 蒸気通路
19 液導入装置
20A 蒸気泡駆動装置
20B 蒸気泡駆動装置
20C 蒸気泡駆動装置
31A 圧電駆動装置
31B 圧電駆動装置
44 電気浸透駆動装置

Claims (5)

  1. 一側面が発熱体に接し他側面が蒸気通路に接する固体壁の蒸気通路側面に、蒸気通路に開口した複数の狭幅の蒸発溝を密に形成し、該各蒸気溝の端部を液供給室に連通し、該液供給室の液を液導入装置を介して前記各蒸発溝に供給することにより各蒸発溝の液濡れ長さを延長して固体壁の蒸発面積を増加することを特徴とする冷却方法。
  2. 一側面が発熱体に接し他側面が蒸気通路に接する固体壁の蒸気通路側面に、蒸気通路側に開口した複数の狭幅の蒸発溝を形成すると共に、該各蒸発溝の端部を液供給室に連通し、前記蒸発溝の液供給室側端部に、液供給室の液を前記各蒸発溝に供給する液導入装置を備えたことを特徴とする冷却装置。
  3. 前記液導入装置が、蒸気泡駆動装置である請求項2記載の冷却装置。
  4. 前記液導入装置が、圧電駆動装置である請求項2記載の冷却装置。
  5. 前記液導入装置が、電気浸透駆動装置である請求項2記載の冷却装置。
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