JP2006139486A - 部品設計装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】相互に関係した設計パラメータの修正作業の信頼性向上と時間短縮をすること。
【解決手段】設計プロセス生成手段と、生成された設計プロセスから部品ごとに定義された設計パラメータ相互間の関係を示す関連性情報を作成する関連性作成手段と、設計対象となる部品の設計プロセスを検出する設計プロセス検出手段と、部品形状生成手段と、設計パラメータを修正する部品形状修正手段と、修正された設計パラメータを検出する修正パラメータ検出手段と、関連性情報を抽出する関連性検出手段とを備え、設計プロセス検出手段が、抽出された関連性情報Aに直接対応する設計プロセスと、関連性情報Aに含まれる設計パラメータがさらに関係する他の関連性情報Bがある場合には、関連性情報Bに対応する設計プロセスとを検出し、部品形状生成手段が、関連性情報AおよびBに対応する複数個の設計プロセスに基づいて、部品形状を特定する設計パラメータを変更してその部品の形状を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、設計ルールに基づいて部品設計を行う装置に関し、特に、部品の形状を特定する設計パラメータや、相互に関係する部品どうしの設計パラメータの関係式を規定した設計ルールに基づいて、部品の設計を行う部品設計装置に関する。
従来は、部品設計のツールとして、平面図などの2次元図面を用いた2次元CADが用いられてきたが、最近は部品形状を立体的に表現する3次元CADが広く用いられてきている。
これら3次元CADの機能には、設計ルールを部品設計に活用できるよう、部品内もしくは部品間の寸法等の設計パラメータ間に数学的な関係式をCADデータに埋め込む手法(手法1)や、CAD自体をカスタマイズし、CADプログラム内部に設計パラメータ間の関係式を埋め込む手法(手法2)が広く用いられてきている。
また、部品の自動設計化が各種分野で進められているが、自動設計によって算出された設計パラメータの値を修正する際に、設計者がコンピュータプログラム言語で記述された設計パラメータ計算プログラムを、そのソースコードに直接触れることなく変更することのできるCAD装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2003-288376
しかし、従来の手法において、設計ルールを変更しようとした場合には、多大の労力と時間が必要であった。たとえば、設計ルールを各CADデータに埋め込む手法1の場合、その設計ルールを適用し設計を行っているすべてのCADデータに対して設計ルールの変更を実施する必要があるので、設計全体から見ると重複した作業を繰り返さなければならず、膨大な工数と時間を要していた。
また、設計ルールをCADプログラムに埋め込む手法2の場合には、CADプログラムの修正をする必要があるが、この修正にはプログラム言語に関する知識が必要であり、あるいはプログラム開発元に修正を依頼する場合には、膨大な費用と時間を要していた。
また、特許文献1に示されたCAD装置を用いてある部品の設計パラメータを修正する場合、その設計パラメータの修正値を指示するだけで、設計パラメータ計算プログラムのソースコードを直接変更することなく、その設計パラメータに関係するプログラムを変更することが可能であるが、異なる部品の複数の設計パラメータどうしを関係づける設計ルールがある場合には、その変更処理は複雑となり、変更もれがないように注意しなければならない。
たとえば、部品Aの設計パラメータ(たとえば長さL0)と、部品Bの設計パラメータ(たとえば直径D1)とが関係づけられL0=D1/2という設計ルールが規定されていたとする。このとき、部品Bの形状を修正する必要が生じた場合には、直径D1を含む部品Bそのものの設計パラメータ(D1)を変更するだけでなく、上記設計ルールで直径D1に関係づけられた部品Aの設計パラメータ(L0)も変更しなければならない。
すなわち、1つの部品の形状の変更が、その部品内の設計パラメータの変更だけでなく、連鎖的に関連する他の部品の設計パラメータの変更を要求する場合があり、設計者がどのような部品が互いに関連しているかを十分に把握している必要があった。あるいは、予め規定された設計ルールに基づいて、設計者自らが関連する他の部品を探し出し、その関連する他の部品の設計をやり直す必要があった。この場合、変更漏れがないか否かを確認するためには、多大の時間と労力を必要とする。
したがって、複数の部品間にわたる設計ルールが存在する場合には、1つの部品の設計変更の自動化のみならず、互いに関係する設計パラメータを持つ多数の部品の設計変更においても、設計者の負担軽減、設計作業のミスの防止および時間短縮が望まれる。
そこで、この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、多数の部品の設計パラメータが相互に直接的または間接的に関係している場合において、設計ルールや設計パラメータの修正を自動的に行うことにより、設計修正作業の信頼性の向上と設計修正にかかる時間を短縮することのできる部品設計装置を提供することを課題とする。
この発明は、部品形状を特定する設計ルールを入力し、かつ設計プロセスとして生成し格納する設計プロセス生成手段と、生成された設計プロセスから部品ごとに定義された設計パラメータ相互間の関係を示す関連性情報を自動的に作成し格納する関連性作成手段と、指示された設計対象となる部品の設計プロセスを前記格納された設計プロセスの中から検出する設計プロセス検出手段と、検出された設計プロセスに基づいて、部品の形状を生成する部品形状生成手段と、生成された部品の形状を表示する部品表示手段と、表示された部品の形状を特定する設計パラメータを指示入力に基づいて修正する部品形状修正手段と、修正された設計パラメータを検出する修正パラメータ検出手段と、検出された修正パラメータを含む関連性情報を抽出する関連性検出手段とを備え、前記設計プロセス検出手段が、前記関連性検出手段によって抽出された関連性情報Aに直接対応する設計プロセスと、抽出された関連性情報Aに含まれる設計パラメータがさらに関係する他の関連性情報Bがある場合には、その関連性情報Bに対応する設計プロセスとを検出し、部品形状生成手段が、前記抽出された関連性情報AおよびBに対応する複数個の設計プロセスに基づいて、部品形状を特定する設計パラメータを変更してその部品の形状を生成することを特徴とする部品設計装置を提供するものである。
ここで、前記関連性情報が、前記関連性情報が、部品ごとに定義された第1の設計パラメータと、第1の設計パラメータによってその数値が規定される関係にある第2の設計パラメータと、第2の設計パラメータの数値を第1の設計パラメータで規定する関係式を含むことを特徴とする。
また、前記関連性情報が、部品の形状を特定する設計パラメータと、設計プロセス内で用いられる設計パラメータ表記との関係を示した情報を含むことを特徴とする。
さらに、前記設計プロセス生成手段が、部品形状を特定する設計パラメータを入力させる際に、設計プロセス内で用いられる表記を入力させることを特徴とする。
また、前記設計プロセス検出手段が、前記関連性情報Aに直接対応する設計プロセスを検出した後、その関連性情報Aに含まれる設計パラメータによって数値が直接または間接的に規定される設計パラメータを含む関連性情報Bに対応する設計プロセスを連続的に検出することを特徴とする部品設計装置を提供するものである。
さらに、この発明は、部品形状を特定する設計ルールを入力し、かつ設計プロセスとして生成し格納する設計プロセス生成ステップと、生成された設計プロセスから部品ごとに定義された設計パラメータ相互間の関係を示す関連性情報を自動的に作成し格納する関連性作成ステップと、指示された設計対象となる部品の設計プロセスを前記格納された設計プロセスの中から検出する設計プロセス検出ステップと、検出された設計プロセスに基づいて、部品形状の生成を実行する部品形状生成ステップと、生成された部品の形状を表示する部品表示ステップと、表示された部品の形状を特定する設計パラメータを指示入力に基づいて修正する部品形状修正ステップと、修正された設計パラメータを検出する修正パラメータ検出ステップと、検出された修正パラメータを含む関連性情報を抽出する関連性検出ステップとを備え、前記関連性検出ステップが修正パラメータを含む関連性情報を抽出した後、前記設計プロセス検出ステップが、前記関連性検出ステップによって抽出された関連性情報Aに直接対応する設計プロセスと、抽出された関連性情報Aに含まれる設計パラメータがさらに関係する他の関連性情報Bがある場合には、その関連性情報Bに対応する設計プロセスとを検出し、部品形状生成ステップが、前記抽出された関連性情報AおよびBに対応する複数個の設計プロセスに基づいて、部品形状を特定する設計パラメータを修正してその部品の形状を生成することを特徴とする部品設計方法を提供するものである。
また、この発明は、前記の部品設計方法を実現させるための部品設計プログラムを提供するものである。
さらに、前記の部品設計プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供するものである。
この発明によれば、部品ごとに定義された設計パラメータ相互間の関係を示す関連性情報を自動的に生成し、ある部品の設計パラメータを修正した場合にその修正された設計パラメータを含む関連性情報に対応する設計プロセスと、さらに関係する他の関連性情報に対応する設計プロセスを用いて、部品形状の設計変更をするので、1つの部品の形状の設計変更により連鎖的に変更することが必要となった関連する部品の形状の設計変更を忘れずにすることができる。さらに、部品形状の設計修正の際の修正ミスの削減,設計修正作業の信頼性の向上,設計工数の削減と時間短縮、および設計担当者の負担軽減を図ることができる。
以下、図面を使用して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の実施例の記載によって、この発明が限定されるものではない。
<部品設計装置の構成>
図1に本発明の部品設計装置の構成ブロック図を示す。本発明の部品設計装置100は、主として4つの機能ブロックから構成され、部品設計における設計ルールを設計プロセスとして定義する設計プロセス定義部110と、設計プロセス定義部110で定義された設計ルールに含まれる設計パラメータと、その設計パラメータに直接関係を持つ他の設計パラメータとを対応づけた関連性情報を定義するパラメータ間関連性定義部120と、設計プロセス定義部110で定義された設計プロセスを用いて部品形状を生成する設計プロセス実行部130と、部品ごとに、その形状データを入力,修正,格納するCAD装置140とから構成される。
〔1.設計プロセス定義部110〕
設計プロセス定義部110は、設計ルールを所定の形式で表現した設計プロセスを作成する設計プロセス生成手段111と、作成された設計プロセスを格納する設計プロセスデータベース(DB1)112と、格納された設計プロセスを修正する設計プロセス修正手段113と、設計対象の部品がどの設計プロセスを用いているのかを検出する設計プロセス検出手段114と、設計プロセス検出手段114によって検出された設計プロセスの内容に従って部品形状生成手段131に対して形状生成の要求を行う設計プロセス実行要求手段115とを備える。
ここで、設計ルールとは、ある部品の形状を特定する設計パラメータ(たとえば、長さ,直径,幅などの寸法)を決定するための条件と関係式からなる情報を意味し、設計プロセスとは、この設計ルールをコンピュータに格納するためにデータ化した情報を意味する。たとえばある部品について設計パラメータが5つあり、それらの設計パラメータ間に所定の関係が3つ存在する場合には、その部品の設計プロセスは3つ存在する。その部品の形状を具体的に特定するためには、これら5つの設計パラメータの寸法を特定する3つの設計プロセスが実行される。また、5つの設計パラメータのうち、2つの設計プロセスに関係した設計パラメータが修正された場合、この2つの設計プロセスに直接関係はしていないが、間接的に関係を持つ他の設計パラメータも連鎖的に修正される場合がある。
また、後述するように、部品Aの設計パラメータPaと、異なる部品Bの設計パラメータPbとの間に1つの設計プロセスR1が定義されている場合、たとえば一方の設計パラメータPbが変更されると、この設計プロセスR1が実行され、他方の設計パラメータPaも変更される。
図2に、この発明の設計ルールの具体例の説明図を示す。図2においては、2つの部品の3次元的な形状と、その部品の設計パラメータを相互に関係づけるような形式の設計ルールを示している。
図2において、左側の部品は「プレート部品_A」であり、中央の長方形の一辺と、外形の一辺との距離P0が100であることを示している。
また、右側の部品は「ピン部品_B」であり、円柱部分の直径D0が50であることを示している。すなわち、部品Aの1つの設計パラメータP0の寸法が100であり、部品Bの1つの設計パラメータD0の寸法が50であることを示している。
さらに、両部品は組み合わせて使用される場合があり、2つの設計パラメータ(P0,D0)の間に一定の関係が要求されるものとすると、その設計パラメータ間の関係を規定したものが設計ルールである。図2の場合の設計ルールは、次の2つからなる。
ルールR1:部品AのP0が50未満のとき、部品BのD0はP0の1/3とする。
ルールR2:部品AのP0が50以上のとき、部品BのD0はP0の1/2とする。
この2つの設計ルールによれば、部品Bの設計パラメータD0は、部品Aの設計パラメータP0の値によって決まり、適用されるルールにより異なる値をとることがわかる。また、この設計ルールがあるために、設計パラメータD0を単独で修正することはできないことを意味する。
このような設計ルールは、設計者が、設計仕様や自らの設計知識、過去の設計情報等を利用して作り出すものである。
図3に、この発明の設計プロセスの具体例の説明図を示す。
図3は、図2に示した設計ルールをコンピュータに入力することのできる形式で表現したものであり、その意味内容は図2の設計ルールと同様である。
図3に示した設計プロセスは、部品名,パラメータ,条件および式からなる。ここで、「パラメータ」は、部品名で特定された部品の中の1つの設計パラメータを意味し、設計ルールの中の設計パラメータD0を変数Dとして表現したものである。
また、「条件」で示されたPは、部品Aの設計パラメータP0を変数として表現したものである。さらに、「式」は、2つの変数(D,P)の関係式を表現したものであり、変数Dは、変数Pによって、P/3あるいはP/2のいずれかの値に決定されることを示している。
このように設計者によって定義された設計ルールは、部品ごとに図3のような設計プロセスという形式で、設計プロセスデータベース(DB1)112に蓄積される。
設計プロセス検出手段114は、設計部品の部品名が指示入力されると、データベース(DB1)112の中からその部品名を持つ設計プロセスをすべて抽出する。
〔2.パラメータ間関連性定義部120〕
パラメータ間関連性定義部120は、設計パラメータどうしの関連性情報を作成するパラメータ間関連性作成手段121と、パラメータ間関連性作成手段121によって作成された関連性情報を格納する設計プロセス部品パラメータ間関連性データベース(DB2)122と、設計変更等で修正されたパラメータがどの設計プロセスで定義されているかを検出するパラメータ間関連性検出手段123を備える。
ここで、関連性情報とは、2つ以上の設計パラメータの関係を表した情報であり、設計ルールで定義された条件や式に含まれる設計パラメータの相互関係(リンク)を表したものである。また、関連性情報には、設計プロセスで定義された変数の表記と、各部品そのものの設計パラメータを表す記号との関係を示す情報も含んでいる。
図4に、この発明の関連性情報の一実施例の説明図を示し、図5に、関連性情報の具体的な表記例の説明図を示す。
図4には、プレート部品_Aの設計パラメータP0と、ピン部品_Bの設計パラメータD0とを示しているが、これは、図2と同様である。
また、ピン部品_Bについての設計プロセスを示したが、これは図3に示したものと同一である。
この図4において、設計パラメータ(P0,D0)と、設計プロセスに記載された変数(P,D)との関係を表したものが関連性情報の一つであり、この場合P0とPが対応し、DOとDが対応するという情報が関連性情報となる。
前記したパラメータ間関連性作成手段121は、このように、実際の設計中の部品の設計パラメータ(P0,D0)と、設計プロセスで定義された変数(P,D)とを対応づけた関連性情報を作成する部分であり、具体的には設計者が部品の設計時において図4に示したような情報を画面上に表示させながら、たとえば、P0とPとを入力あるいは指示してさらに関連性があることを示す指示を入力することにより、関連性情報が作成される。
また、設計プロセスに表現された変数どうしに関連性がある場合は、関連があることを示す情報が作成される。たとえば、図4の設計プロセスの場合、「D=P/3」という式があるので、変数Dは変数Pにより決定されるという関係にあり、言いかえれば変数Dは変数Pに従属したパラメータである。
そこで、2つのパラメータ(変数)が主従関係にある場合、「主」パラメータ(たとえば図3のP)を関連パラメータとして記載し、「従」パラメータ(たとえば図3のD)の関連性情報を作成する。
図5は、このような図4に示した関連性をコンピュータに記憶させるための表記で表した関連性情報の一例であるが、1つの部品ごとに、データ内パラメータ,式内パラメータおよび関連パラメータの欄を設ける。
たとえば、部品名が「プレート部品_A」という部品では、データ内パラメータ「P0」と、式内パラメータ「P」とが関連性があることを意味する。
また、部品名が「ピン部品_B」という部品では、データ内パラメータ「D0」と、式内パラメータ「D」とが関連性があることを意味する。
さらに、「ピン部品_B」において、関連パラメータとして「P」が記載されているので、式内パラメータ「D」は、「パラメータ(変数)P」と関係があり、この「P」が主パラメータであって、「D」は「P」によってその値が決定されるということを意味する。
〔3.設計プロセス実行部130〕
設計プロセス実行部130は、設計プロセス実行要求手段115から要求のあった部品の部品形状を生成する部品形状生成手段131と、部品形状生成手段131で生成された部品形状を格納する設計データデータベース(DB3)132と、CAD装置140の部品形状修正手段143によって修正された部品の設計パラメータを検出する修正パラメータ検出手段133と、生成された部品形状を表示する部品形状表示手段134を備える。
部品形状生成手段131は、CAD装置140で作成されそのデータベース(DB4)142に格納されている部品形状のデータを利用して、要求のあった部品の形状を生成する。このとき、設計プロセス実行要求手段115からは、生成すべき部品の部品名と、形状を規定する各寸法値と、関係式によって規定されている各寸法の関係式とからなる要求情報が、部品形状生成手段131に与えられる。
〔4.CAD装置〕
CAD装置140は、部品の形状を特定する情報を入力して部品の形状を作成する部品形状作成手段141と、部品形状作成手段141によって作成された部品形状データを格納する部品形状データベース(DB4)142と、設計データデータベース132に格納された部品形状を修正する部品形状修正手段143とを備える。
この発明の部品設計装置100の各機能ブロックは、ハードウェアとプログラムにより実現される。ハードウェアは、CPU,RAM,ROM,I/Oコントローラなどからなるマイクロコンピュータと、入力装置,出力装置などの周辺機器とから構成される。CPUがROM等のメモリに格納されたプログラムに基づいて各ハードウェアを有機的に動作させることにより各機能が実現される。
このプログラムはコンピュータで読取り可能な記録媒体に格納されている。本発明の記録媒体は、マイクロコンピュータで処理が行われるために必要な図示していないメモリが用いられ、例えばROMのようなものそのものがプログラムメディアであってもよいし、また図示していないが外部記憶装置としてプログラム読取装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読取り可能なプログラムメディアであってもよい。
いずれの場合においても、格納されているプログラムはCPUがアクセスして実行させる構成であってもよいし、あるいはいずれの場合もCPUがプログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータの内部のプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。
ここで上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、FDやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。なお、通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予めこの発明のハードウェアに格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。
また、この発明の部品設計装置100は、CAD装置140を含むが、他の機能ブロック110,120,130とCAD装置140とは、別のハードウェアとして構成してもよい。あるいはCAD装置140の中に、他の機能ブロック(110,120,130)を含めて1つのハードウェアとして構成してもよい。
CAD装置140と他の機能ブロック(110,120,130)とを別のハードウェアとして構成する場合は、CAD装置140と別のハードウェアとを専用ケーブルで接続するか、あるいはLANなどネットワークを介して接続してもよい。
<設計処理の説明>
図6および図7に本発明の一実施例の設計処理のフローチャートを示す。
設計者は、ある部品を設計するために、その部品の形状や設計パラメータを定義し、設計パラメータの寸法や設計ルールを検討しておく。その後、設計者は、この発明の部品設計装置を用いて、検討しておいた設計しようとうする部品の形状や設計ルールを入力する。
〔ステップS601:〕
ステップS601において、設計者は、形状や設計パラメータの情報を入力し、設計プロセス生成手段111を用いて、設計ルールに対応する設計プロセスを作成する。
ただし、設計しようとする部品に適用可能な設計プロセスがすでにデータベース(DB1)112に格納されている場合は、ステップS601は省略できる。
今、設計しようとする部品が図2に示した「プレート部品_A」と「ピン部品_B」であって、設計ルールが図2に示したものであったとする。
この場合、まず、CAD装置140において、設計者が部品AとBの形状データやその寸法値,設計パラメータを入力する。この入力は部品形状作成手段141を用いて行われる。設計パラメータとしては、たとえば図2に示す寸法値に対応する識別子(P0,D0)を入力する。
従来のCAD装置では、設計パラメータの寸法値に対応する識別子は自動的に生成されるが、設計者にとっては判別しにくい表記が付与されていた。たとえば、図2の長さP0に対応する識別子として、長さを示す表記(たとえばd0とかd12)が任意に与えられていた。
すなわち、設計パラメータに対応する識別子を自動的に生成する場合には、同じ形状の部品の同一箇所の寸法でも、新たにその形状データを入力すると異なる識別子が付与されるので、異なる設計パラメータを意味するものとなる。この場合、識別子が異なるので同一寸法であっても、その識別子ごとに設計ルール(すなわち設計プロセス)を作成する必要があり、設計上重複した作業が必要となり面倒である。そこで、同じ寸法とすべき箇所には同一の識別子を与えることにより設計プロセスの作成が簡易化できるので、設計者が、自らの意思で、各設計パラメータの識別子として自己が定義した表記を入力するようにする。
また、部品形状作成手段141を用いて入力する設計パラメータ(寸法データ)の表記としては、図2に示したような表記(P0,D0)を用いてもよいが、設計プロセスの表記として用いる表記(P,D)と同一の表記を用いてもよい。
さらに、設計者は、設計プロセス生成手段111を用いて、図3のような設計プロセスの情報を入力する。
ここで、図3に示すパラメータ,条件および式に出現する設計パラメータの表記は、さきほど入力した寸法データの表記(P0,D0)と同一のものを用いてもよいが、より設計者が判別しやすいように異なる表記(図3ではPとD)を用いてもよい。
また、図3の設計プロセスの情報は画面上に適当なガイダンスを表示しながら対話形式で入力するようにしてもよく、あるいは図2の「設計ルール」のような文章形式で設計者が入力し、その後、その文章中の文字や記号と、設計プロセスの条件や式の項目とを対応させる操作をすることにより、図3の設計プロセスの情報を半自動的に生成してもよい。
図8に、新たな設計プロセスを追加する場合の入力操作の説明図を示す。
図2に示した設計プロセスがすでに作成されているものとする。この場合において、設計プロセス生成手段111を用いて、図8に示すプレート部品_Aの高さを表す設計パラメータH0と、ピン部品_Bの直径を表す設計パラメータD0との間に新たな設計プロセスを作成する場合を説明する。
まず、画面上に図8のような部品形状を表示させ、この部品形状の設計パラメータH0が、設計プロセスを作成する対象であることを示す指示を入力をする。たとえば、画面上でパラメータ「H0」の部分をマウスで指示し、設計プロセスの作成を意味するキー入力をする。
次に、この設計パラメータH0と関連する「主」パラメータを指示入力する。たとえば、ピン部品_Bの設計パラメータD0の部分をマウスで指示し、これが「主」パラメータ(関連パラメータ)であることを意味するキー入力をする。
この2つのキー入力により、設計パラメータH0の設計プロセスを作成することと、指示された2つの設計パラメータが関連し、部品Aの設計パラメータH0が、部品Bの設計パラメータD0により決定されるということが、設計プロセス生成手段111により認識される。
次に、設計者は設計プロセスの条件あるいは式に相当する部分を入力する。あるいは、2つの設計パラメータ(H0,D0)の関係が容易にプログラムによって算出できるような場合、それぞれの設計パラメータの実際の寸法値として入力されていた値(H0=110,D0=50)を用いて、予め設定登録されていた式パターンの中からいくつかの算出式を自動的に作成し、その算出式を画面上に表示して、設計者に選択させるようにしてもよい。
ここで、算出式の式パターンは、設計者が予め入力しておくか、あるいは、与えられた2つの設計パラメータの数値を用いて自動的に2つの設計パラメータの算出式を生成するようにしてもよい。自動的に算出式を生成する場合には、H0/D0=X、余りYとしてH0=X * D0 + Yとする、ような処理を実行するか、D0そのものが基準であると考えられるのであれば、H0−D0=Zとして、H0=D0+Zとする、ような処理を用いれば、算出式を生成できる。
図8では、「H0=D0+60」と、「H0=D0×2+10」という2つの算出式を示しており、設計者が2つの式のうちどちらかの算出式を設計プロセスの式として採用してもよいと考える場合は、「1」または「2」のいずれかを選択入力すればよい。
また、図8において「その他(入力)」は、設計者に式そのものの入力をうながす表示であり、「3」を選択入力すると、その後、設計者が、設計プロセスの式そのものを入力すればよい。
設計者が以上のような入力操作をすることにより、設計プロセス生成手段111が図9に示すような「プレート部品_A」の設計パラメータH0についての設計プロセスが追加生成される。ここでは、図8の算出式「H0=D0×2+10」が選択された場合を示している。
〔ステップS602:〕
次に、ステップS602において、ステップS601で生成された設計プロセスの妥当性をチェックし、前記した関連性情報を自動的に作成する。この処理は、パラメータ間関連性作成手段121において行う。ここでは、たとえば、生成された設計プロセスの設計パラメータの表記がすでに使用されていないか否か、あるいは重複していないかどうかが、データベース(DB2)122に格納されているデータを参照しながらチェックされる。
この妥当性のチェックで問題がなければ、図10のような関連性情報を作成する。しかし、問題があれば、問題がある旨を表示するか、あるいは再度パラメータ表記の入力などの処理をする。
図9に示したような設計プロセスが生成された場合は、新たに設計パラメータの変数HとDについての関係式が定義されているので、設計パラメータH0についての関連性情報が生成される。ここで、図10に示すように、データ内パラメータをH0,式内パラメータをH,関連パラメータをDとした情報が、プレート部品_Aの中に追加される。これによれば、変数Hは変数Dと関連し、変数Hの値は変数Dによって決められることがわかる。
この図10の関連性情報は、データベース(DB2)122の中に新規格納されるか、あるいは更新格納される。
以上の処理によって、後述する部品設計を実行するために必要な設計プロセスと設計パラメータ間の関連性情報とが装置内のデータベース(DB1,DB2)に作成されたことになる。
〔ステップS603:〕
次に、ステップS603において、設計対象となる部品の設計プロセスを検出する処理を実行する。
ここで、まず、設計者が、設計対象となる部品を選択入力する操作を行う。この選択入力は、たとえば、部品名一覧のようなリストを画面上に表示させ、所望の部品名をマウス等で選択できるようにしてもよい。
この選択入力の後、設計プロセス検出手段113が、データベース(DB1)112を参照することにより、選択された部品に適用すべき設計プロセスを検出する。たとえば、図2の「プレート部品_A」が選択されたとき、図9に示した「プレート部品_A」の設計プロセスが検出される。
〔ステップS604:〕
次に、設計者は、部品形状の生成あるいは修正のために、設計プロセスの実行指示を入力する。この指示入力により、設計プロセス実行要求手段114が、実行要求情報を部品形状生成手段131へ送る。
ここで実行要求情報は、実行すべき設計プロセスの内容を含む情報であり、具体的には、たとえば図9に示した各寸法の関係式や、それらの計算結果の値などの情報からなる。
以上が、設計者が部品設計に用いる設計プロセスの生成と選択のために行う操作手順(600)である。
〔ステップS611:〕
ステップS611において、部品形状生成手段131が、前記実行要求情報を受けとると、その中に含まれる部品名と設計プロセスの内容を抽出する。
〔ステップS612:〕
次に、部品形状生成手段131は、抽出した設計プロセスの内容に基づいて、要求された部品の形状を生成する。
たとえば、図2に示した「ピン部品_B」が形状生成の対象であった場合、この「ピン部品_B」の形状を特定する設計パラメータ(D0など)と、その寸法値と、設計ルールを記述した設計プロセス(図3参照)と、この部品の直径D0を決める設計パラメータP0と、その寸法値とが少なくとも抽出され、この「ピン部品_B」の形状が自動的に生成される。
このとき、設計プロセスの中に、その部品の配置情報が含まれているとき、その部品と他の部品との位置関係を算出して、その部品の位置を特定して部品配置処理を行ってもよい。
以上の処理により生成された部品形状のデータは、設計データベース(DB3)132に格納される。また、生成された部品の形状データは部品形状表示手段134により画面上に3次元データとして表示される。
〔ステップS621:〕
このステップ以降の手順は、生成された部品の形状を修正する場合に実行される。
まず、ステップS621において、生成された部品の形状を確認した設計者が、その形状に不都合があると考えた場合、CAD装置140の部品形状修正手段143を用いて部品形状の修正を行う。たとえば、設計者は、CAD装置140において、部品修正の起動を意味するキー入力をすることにより、以下の修正処理が開始される。
部品形状の修正は、画面上に表示された部品の形状を特定する外形の線分や曲線部分を指定して、その線分等を増減させるドラッグ操作を行うことで実現できる。
また、修正する線分をマウス等で指定して、変更後の数値を直接キー入力してもよい。この他に、形状の修正操作そのものは、マウスやキーボード等を利用して、既存のあらゆる入力操作を用いて行うことができる。この修正操作時に行われた修正情報は、現在の部品形状データとは別に、RAM等に一時的に保持されている。
〔ステップS622:〕
設計者は、自己が要求する修正操作や入力をひととおり終わった状態で、操作入力が終了しその修正を現在の部品形状データに反映させることを意味する指示入力(修正実行指示)を行う。このとき、ステップS622において、修正パラメータ検出手段133が、修正された設計パラメータ等の内容を検出する。
すなわち、修正パラメータ検出手段133は、一時的に保持されている修正情報を確認し、現在の部品形状データと対比してどのデータがどの程度変更されたのかを検出する。たとえば、図2の「プレート部品_A」の設計パラメータP0の長さが100から120に変更されたことが検出される。変更された設計パラメータが複数ある場合は、その設計パラメータがすべてリストアップされる。
〔ステップS631:〕
次に、検出された修正パラメータが、その部品の設計プロセスの中のデータ内パラメータとして使用されたものであるか否かをチェックする。
すなわち、ステップS631において、パラメータ間関連性検出手段123が、検出された修正パラメータを修正パラメータ検出手段133から取得して、データベース(DB2)122に格納されている関連性情報の中から、その修正パラメータに関係する関連性情報を検出する。
たとえば、修正パラメータの一つが、「ピン部品_B」の設計パラメータD0であった場合、この設計パラメータD0が「データ内パラメータ」として記載されている関連性情報(図5参照)が、データベース(DB2)122にないか確認する。
図5に示した関連性情報があった場合は、「ピン部品_B」という部品の修正された設計パラメータD0に関係している関連性情報が1つ見つけられたことになる。この見つけられた関連性情報は読み出され、以降に示す処理に用いられる。
〔ステップS632:〕
ここでは、ステップS631で見つけられた関連性情報の内容を確認して、修正された設計パラメータが、他の設計パラメータによって規定されていないか否かどうかチェックする。言いかえれば、修正された設計パラメータが「従」パラメータであり、この「従」パラメータの値を決定づける「主」パラメータが、その関連性情報の中の「関連パラメータ」として記載されていないか否かチェックする。
たとえば、修正された設計パラメータD0を含む図5の「ピン部品_B」の関連性情報があった場合、この中の「関連パラメータ」の欄に「P」が存在するので、設計パラメータD0は、他の設計パラメータ「P」によって規定されていることが検出される。
規定されていることが検出された場合は、その規定の内容を示す設計プロセスそのものを変更する必要がある場合がある。
ステップS632において、規定されていることが検出された場合はステップS633へ進み、検出されなかった場合はステップS635へ進む。
〔ステップS633:〕
図16に、ステップS632の判定処理において、ステップS633へ進む場合の一実施例の説明図を示す。
図16において、2つの部品の形状図は図2と同じものであるが、ステップS621の修正処理により、「ピン部品_B」の直径D0の寸法が50から55に修正されたとする。
この場合、直径D0が修正された設計パラメータであるので、ステップS631でこの設計パラメータD0を、データ内パラメータの中に含む関連性情報がデータベースDB2(122)から抽出される。
図16では、「ピン部品_B」に対する関連性情報が抽出されることになる。この抽出された関連性情報についてステップS632が実行されると、修正された設計パラメータD0は、抽出された関連性情報の中で式内パラメータとして変数Dと表記され、関連パラメータとして変数Pが記載されていることがわかる。
すなわち、図16の場合は、修正パラメータD0は、変数Pで表された他の設計パラメータによって規定されているので、ステップS633へ進むことになる。ステップS633では、設計プロセスの内容に修正を加えるために、抽出された関連性情報に対応づけられた設計プロセスを読み出して、その中に含まれる各設計パラメータ(図16の場合はP0とD0)の値を抽出する。
図16の場合は、図3に示した設計プロセスの情報(条件,式)が読み出され、その中に含まれる変数(P,D)に対応する設計パラメータの現在の値が抽出される。ここで、変数Pについては値100が抽出され、変数Dについては修正後の値55が抽出される。
〔ステップS634:〕
ステップS634では、主として、設計プロセス修正手段113と、パラメータ間関連性検出手段123とにより、読み出された設計プロセスに対する修正処理を行う。修正方法は種々のものが考えられるので、この修正処理は、設計者との対話形式により行うことが好ましい。
また、この修正では、図3に示したような設計プロセスの条件と式に対して、条件および式の追加や、数値の変更などが行われる。
図17に、ステップS634における修正処理の具体例についての説明図を示す。
図17(a)は、図3に示した設計プロセスと同じものであるが、これを修正前の設計プロセスと考える。
図17(b)は、修正処理のときに、画面上に表示される一実施例の内容を示している。図17(b)の内容は、設計プロセス修正手段113が、図17(a)と異なる新たな設計パラメータの値(P=100,D=55)を取得したことを認識した後、ステップS601で説明した式の算出方法を用いて自動的に生成される。
図17(b)の「1」の部分は、変数Pの値が100に変更されたことにより、図17(a)の条件を変更あるいは追加するかを設計者に問合せるために表示される部分である。
設計者は、この部分の表示内容に適切なものがあると考えた場合には、その条件を選択する。
図17では、「1.1 P=100」か「1.2 P>=100」のどちらかを選択することになる。ただし、適切なものがない場合は選択しないか、あるいは設計者自ら、条件を入力してもよい。
図17(b)の「2」の部分は、変数Dが55に変更されたことにより、図17(a)の式を追加するか否かを設計者に問合せるために表示される部分である。この例の場合は、図17(b)の「1」および「2」の項目は1組として選択される必要がある。
図17(b)の「2」では、D=55となったことにより、自動的に2つの式の候補(D=55,D=P/2+5)が提示され、「2.3その他(入力)」は設計者に自ら式の入力をうながすために設けられている。ここでは、設計者は、3つの選択肢のいずれかを選択することになる。
たとえば、設計者が図17(b)の表示を見て、「1.2 P>=100」と、「2.2 D=P/2+5」とを選択したとすると、図17(c)に示すように、新たに条件と式からなる項目「P>=100のとき、D=P/2+5」が追加される。
ただし、図17(c)では、追加する場合を示しているが、追加ではなく2つの条件式のうちどちらかを変更するようにしてもよい。
図17(b)の「3」では、変数Dが55に変更されたことに伴い、図17(a)に示した2つの式の内容を変更する場合の表示を示している。ここでは、設計者に、4通りの選択肢を提示している。「3.1」と「3.2」は、条件の中の変数Pに対するしきい値の変更について問合せるための表示である。「3.2」が選択された場合は、しきい値の値そのものの入力を設計者に求める。
「3.4」は、新たにしきい値を追加するための選択肢である。
「3.3」は、自動的に作成した式全体の候補を提示し、さらに式の修正か、式そのものの入力をするかを選択するための表示である。
図17(d)は、図17(b)の「3」を選択した場合において、修正後の設計プロセスの一実施例を示したものである。
図17(d)では、条件は変更されていないが、2つの式がどちらも修正されている。
以上がステップS634の修正処理の一実施例であるが、これに限るものではなく、画面上に表示される内容や選択肢の数などは、予めこの修正処理を実行するプログラムにより決定され、必要に応じて変更できるようにしてもよい。
〔ステップS632の判定処理:S635へ進む場合〕
図11に示したような関連性情報が存在する場合において、ステップS632における判定処理について説明する。
図11では、「プレート部品_A」の設計パラメータP0が、100から90に変更された場合を考える。
この場合、「プレート部品_A」について変更された設計パラメータP0を含む関連性情報をデータベースDB2(122)から読み出すと、まず、データ内パラメータがP0である情報の式内パラメータは「P」と表記されていることが検出される。
また、この関連性情報の「関連パラメータ」の欄には何も記載されていないので、修正された設計パラメータP0は、他のパラメータによって規定されたパラメータではないことがわかる。
さらに、変数Pを「関連パラメータ」の欄に含む関連性情報がないか否か検索した場合、図11の「ピン部品_B」のような関連性情報が見つかったとすると、変数Pは、変数Dすなわち設計パラメータD0を規定する主パラメータであることがわかる。
この図11の場合、変更された設計パラメータP0は、他の設計パラメータによって規定されたものではないので、ステップS632の判断により、ステップS635へ進む。
〔ステップS635:〕
ステップS635において、パラメータ間関連性検出手段123が、データベース(DB2)122の中の関連性情報を検索することにより、修正された設計パラメータ(図11では、P0)が、「関連パラメータ」として他の設計プロセスに関係しているものがあるか否かをチェックする。
関係する設計プロセスがなければ処理を終了し、あればステップS636へ進む。
図11の場合には、上記したように、変更された設計パラメータP0に対応する変数Pを関連パラメータとする「ピン部品_B」の関連性情報があるので、ステップS636へ進む。
この場合、変数Pは、ピン部品_Bの設計パラメータD0を規定していることがわかる。言いかえれば、「プレート部品_A」の設計パラメータP0によって「ピン部品_B」の設計パラメータD0を規定するような設計プロセスが存在することがわかる。
見つけられた設計プロセスに関係する関連性情報(たとえば、図11の「ピン部品_B」)は読み出され、次のステップS636で使用される。
〔ステップS636:〕
ステップS636では、ステップS635で見つけられたデータベースDB2(122)の中の関連性情報を用いて、その設計プロセスにさらに関連している設計プロセスがないか否かを検出する。
図12に、この検出処理の内容を説明する図を示す。
図12は、図11に示した関連性情報と同一のものを示している。この例では、ステップS635において、「ピン部品_B」の関連性情報が存在することがわかったので、この関連性情報の中の「式内パラメータ」に記載された変数Dが、他の関連性情報の中の「関連パラメータ」の欄に記載されたものがないか否か、データベースDB2(122)を検索する。言いかえれば、変数Dを「主」パラメータとして、この変数Dによって規定されるような設計プロセスがないか否かをチェックする。
図12の場合は、「プレート部品_A」の2行目に示すように、変数Dを「関連パラメータ」の欄に記載した関連性情報が存在するので、ステップS636において変数Dに関係する設計プロセスが検出されたことになる。ここで、変数Dに関係する設計プロセスとは、「プレート部品_A」の設計パラメータH0についての設計プロセスである。
すなわち、図11の変更された設計パラメータP0によって規定された変数Dは、さらに「プレート部品_A」の設計パラメータH0を規定していることがわかる。
〔ステップS637:〕
ステップS637では、判定処理が行われる。ステップS636の検出の結果、関係した設計プロセスがあればステップS636へ戻り、さらに関係した設計プロセスがないか否かチェックする。関係したプロセスがなければ、ステップS641へ進む。
図13に、ステップS636へ戻った場合について説明する図を示す。
図13は、図12の関連性情報と同じものである。前記した図12において、変数Dを関連パラメータとし、この変数Dによって規定される設計パラメータH0が存在すること、すなわち新たに他の関連する設計プロセスが存在することがわかった。
ここで、ステップS636へ戻った場合には、新たに見つけられた設計プロセスに対応する図13の「プレート部品_A」の2行目の関連性情報に注目することになる。そこで、今回のステップS636において、2行目の関連性情報の中の「式内パラメータ」である変数Hが「関連パラメータ」の欄に記載された関連性情報がないかチェックする。
図13では、「関連パラメータ」に変数Hを含む関連性情報はないことが検出されるので、ステップS637の判定処理でステップS641へ進むことになる。
なお、ステップS632からS637の一連の処理で検出された関連性情報はすべて、次のステップS641で利用される。
以上に示した図11から図13の例では、変更された設計パラメータP0に直接関係する「ピン部品_B」の設計プロセスが1つ存在し、さらに、この設計プロセスの設計パラメータD0に直接関係し、変更された設計パラメータP0に間接的に関係する「プレート部品_A」の設計プロセスが1つ存在することがわかる。
以上が、修正パラメータに関係する設計プロセスを検出するための処理であり、この発明の特徴的な処理である。
〔ステップS641:〕
ステップS641では、検出されたすべての関連性情報に対応づけられた設計プロセスの抽出と、その設計プロセスの情報の部品形状生成手段131への送信を行う。
図13の例では、変更された設計パラメータP0に直接または間接的に関連する2つの関連性情報が検出されているので、これらの関連性情報に対応する設計プロセスがそれぞれデータベース(DB1)112から抽出される。
この抽出処理において、まず、設計パラメータP0に直接関連する設計プロセスが抽出され、次に、間接的に関連する設計プロセスが連続的に抽出される。
具体的には、図14に示すように、2つの関連性情報の「式内パラメータ」の変数DとHを規定する式(D=P/2,H=D×2+10)を、対応する設計プロセスから抽出する。ここで、今変更された設計パラメータP0は90であるので、図3の設計プロセスの2つの式のうちD=P/2が抽出される。また、D=P/2がまず抽出され、次にH=D×2+10が抽出される。
また、抽出された2つの設計プロセスに含まれる情報は、設計プロセス実行要求手段115によって、その検出された順番どおりに、部品形状生成手段131に送信される。
〔ステップS642:〕
ステップS642において、部品形状生成手段131が、上記送信された設計プロセスの情報を受け取ると、その設計プロセスに基づいて、部品の形状を修正する。
図15に、この部品の形状の修正処理についての説明図を示す。ここでは、図11から図13の一連の処理で検出された次の2つの設計プロセスに基づいて形状を修正する処理について説明する。
図15において、まず、1つ目の設計プロセスの式「D=P/2」を用いて、設計パラメータD0を修正する。
図11に示したように、現在、設計パラメータP0は90となっているので、P=90を「D=P/2」に代入すると、D=45となる。したがって、「ピン部品_B」の設計パラメータD0の寸法は、50から45に修正される。
次に、2つ目の設計プロセスの式「H=D×2+10」を用いて、設計パラメータH0を修正する。
上記したように1つ目の設計プロセスによって、D=45となっているので、この値を用いて、設計パラメータH0の寸法が変更される。すなわち、「H=D×2+10」の式に、D=45が代入され、「プレート部品_A」の設計パラメータH0の寸法は、110から100に修正される。
このような数値修正に伴い、「ピン部品_B」と「プレート部品_A」の形状が修正される。
このように、「プレート部品_A」の設計パラメータP0が100から90に変更されたことにより、設計プロセスにより関係づけられた2つの設計パラメータ(D0とH0)が、可能な選択肢を設計者に提示しながら容易な操作で変更することができる。
〔ステップS643:〕
ステップS643において、検出されたすべての設計プロセスを実行して部品形状の修正を行ったか否かチェックする。まだ実行すべき設計プロセスが残っている場合は、ステップS641へ戻り、部品形状の修正処理を継続する。
すべての部品の形状の修正が完了すれば処理を終了する。
以上のステップS641からS643までが、部品形状の修正処理である。
以上のような手順で部品の修正処理を行えば、部品修正時における修正ミスや修正忘れの削減、設計工数の削減と時間短縮および設計担当者の負担軽減を図ることができる。
この発明の部品設計装置の構成ブロック図である。 この発明の設計ルールの具体例の説明図である。 この発明の設計プロセスの具体例の説明図である。 この発明の関連性情報の一実施例の説明図である。 この発明の関連性情報の具体的な表記例の説明図である。 この発明の一実施例の設計処理のフローチャートである。 この発明の一実施例の設計処理のフローチャートである。 新たな設計プロセスを追加する場合の入力操作の説明図である。 新たな設計プロセスを追加した場合の設計プロセスの説明図である。 新たな設計プロセスを追加した場合の関連性情報の説明図である。 関連性情報の検出処理の具体例の説明図である。 関連性情報の検出処理の具体例の説明図である。 関連性情報の検出処理の具体例の説明図である。 検出された関連性情報に対応する設計プロセスの抽出処理についての説明図である。 抽出された設計プロセスに基づく部品形状の修正処理の説明図である。 この発明の関連性情報の抽出処理の一実施例の説明図である。 この発明の設計プロセスの修正処理の具体例の説明図である。
符号の説明
100 部品設計装置
110 設計プロセス定義部
111 設計プロセス生成手段
112 設計プロセスデータベース(DB1)
113 設計プロセス修正手段
114 設計プロセス検出手段
115 設計プロセス実行要求手段
120 パラメータ間関連性定義部
121 パラメータ間関連性作成手段
122 設計プロセス部品パラメータ間関連性データベース(DB2)
123 パラメータ間関連性検出手段
130 設計プロセス実行部
131 設計プロセス実行要求手段
132 設計データベース(DB3)
133 修正パラメータ検出手段
134 部品形状表示手段
140 CAD装置
141 部品形状作成手段
142 部品形状データベース(DB4)
143 部品形状修正手段

Claims (8)

  1. 部品形状を特定する設計ルールを入力し、かつ設計プロセスとして生成し格納する設計プロセス生成手段と、
    生成された設計プロセスから部品ごとに定義された設計パラメータ相互間の関係を示す関連性情報を自動的に作成し格納する関連性作成手段と、
    指示された設計対象となる部品の設計プロセスを前記格納された設計プロセスの中から検出する設計プロセス検出手段と、
    検出された設計プロセスに基づいて、部品の形状を生成する部品形状生成手段と、
    生成された部品の形状を表示する部品表示手段と、
    表示された部品の形状を特定する設計パラメータを指示入力に基づいて修正する部品形状修正手段と、
    修正された設計パラメータを検出する修正パラメータ検出手段と、
    検出された修正パラメータを含む関連性情報を抽出する関連性検出手段とを備え、
    前記設計プロセス検出手段が、前記関連性検出手段によって抽出された関連性情報Aに直接対応する設計プロセスと、抽出された関連性情報Aに含まれる設計パラメータがさらに関係する他の関連性情報Bがある場合には、その関連性情報Bに対応する設計プロセスとを検出し、
    部品形状生成手段が、前記抽出された関連性情報AおよびBに対応する複数個の設計プロセスに基づいて、部品形状を特定する設計パラメータを変更してその部品の形状を生成することを特徴とする部品設計装置。
  2. 前記関連性情報が、部品ごとに定義された第1の設計パラメータと、第1の設計パラメータによってその数値が規定される関係にある第2の設計パラメータと、第2の設計パラメータの数値を第1の設計パラメータで規定する関係式を含むことを特徴とする請求項1の部品設計装置。
  3. 前記関連性情報が、部品の形状を特定する設計パラメータと、設計プロセス内で用いられる設計パラメータ表記との関係を示した情報を含むことを特徴とする請求項1の部品設計装置。
  4. 前記設計プロセス生成手段が、部品形状を特定する設計パラメータを入力させる際に、設計プロセス内で用いられる表記を入力させることを特徴とする請求項1の部品設計装置。
  5. 前記設計プロセス検出手段が、前記関連性情報Aに直接対応する設計プロセスを検出した後、その関連性情報Aに含まれる設計パラメータによって数値が直接または間接的に規定される設計パラメータを含む関連性情報Bに対応する設計プロセスを連続的に検出することを特徴とする請求項1の部品設計装置。
  6. 部品形状を特定する設計ルールを入力し、かつ設計プロセスとして生成し格納する設計プロセス生成ステップと、
    生成された設計プロセスから部品ごとに定義された設計パラメータ相互間の関係を示す関連性情報を自動的に作成し格納する関連性作成ステップと、
    指示された設計対象となる部品の設計プロセスを前記格納された設計プロセスの中から検出する設計プロセス検出ステップと、
    検出された設計プロセスに基づいて、部品形状の生成を実行する部品形状生成ステップと、
    生成された部品の形状を表示する部品表示ステップと、
    表示された部品の形状を特定する設計パラメータを指示入力に基づいて修正する部品形状修正ステップと、
    修正された設計パラメータを検出する修正パラメータ検出ステップと、
    検出された修正パラメータを含む関連性情報を抽出する関連性検出ステップとを備え、
    前記関連性検出ステップが修正パラメータを含む関連性情報を抽出した後、
    前記設計プロセス検出ステップが、前記関連性検出ステップによって抽出された関連性情報Aに直接対応する設計プロセスと、抽出された関連性情報Aに含まれる設計パラメータがさらに関係する他の関連性情報Bがある場合には、その関連性情報Bに対応する設計プロセスとを検出し、
    部品形状生成ステップが、前記抽出された関連性情報AおよびBに対応する複数個の設計プロセスに基づいて、部品形状を特定する設計パラメータを修正してその部品の形状を生成することを特徴とする部品設計方法。
  7. 前記請求項6の部品設計方法をコンピュータに実現させるための部品設計プログラム。
  8. 前記請求項7の部品設計プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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