JP2006138607A - 換気システムおよび換気方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 風車を用いて換気システムの風量調整を行う。
【解決手段】 換気システムAは、被換気空間10内に、被換気空間10外からの外気を取り入れる吸気口11、被換気空間10内の空気を屋外に排気する排気口12を有している。被換気空間10内では、吸気口11に相対して換気風量調整用の風車20が設けられている。風車20は、吸気口11の吸気通過面に対面して設けられ、吸気口11を通過した吸気が風車20にあたり、風車20が回転するようになっている。風車20は、建物の壁16に設けた吸気口11に対しての設置間隔Lが自在変更可能に設けられている。風車20は、風力発電機に構成しても構わない。
【選択図】 図1
【解決手段】 換気システムAは、被換気空間10内に、被換気空間10外からの外気を取り入れる吸気口11、被換気空間10内の空気を屋外に排気する排気口12を有している。被換気空間10内では、吸気口11に相対して換気風量調整用の風車20が設けられている。風車20は、吸気口11の吸気通過面に対面して設けられ、吸気口11を通過した吸気が風車20にあたり、風車20が回転するようになっている。風車20は、建物の壁16に設けた吸気口11に対しての設置間隔Lが自在変更可能に設けられている。風車20は、風力発電機に構成しても構わない。
【選択図】 図1
Description
本発明は換気技術に関し、特に風車を用いて換気風量の制御を行うのに適用して有効な技術である。
工場や事務所ビル等においては、その換気風量が建築基準法等で定められている。吸気用の換気ファンを回して、壁面等に設けた吸気口から直接的にあるいは換気用ダクトを経由させて間接的に室内へ外気を強制的に導入し、また室内空気は排気用の換気ファンにより排気口から室外へ強制排気して、室内の換気風量の確保が図られている。かかる構成では、一般的に、換気ファンは定格運転により動かされている。
冬季および夏季には、室内外の温度差が大きくなり、室内の暖気あるいは冷気が散逸しないように窓等が閉め切りがちとなる。そのため、特に、強制換気により換気風量を確保する必要が生じる。かかる換気風量の調整手段としては、例えば、風量調整チャンバーおよび空気弁等を換気用ダクトに接続した構成が知られている。風量調整チャンバーは排気側に接続されており、雨水の侵入防止策として、ガラリ等が設けられている。ガラリにより、風量調整チャンバーからダクト内への雨水の吹き込みが防止されている。
図5には、上記従来構成の換気システムの全体構成を示した。建物内の室内10a等の被換気空間10には、建物に設けた窓Wや吸気口11から外気が吸気される。被換気空間10内の空気は、排気口12から被換気空間10外に排気されるようになっている。排気口12は、途中に空気弁13a、排気用の換気ファン13を設けて、ダクト14を介して被換気空間10内に開口した排気取り入れ口15に通じている。排気口12の前面にはガラリ12aが設けられている。
工場等のように広い室内空間を換気する場合には、建物の比較的低い位置に外気導入用の吸気口11が設けられ、建物等の比較的高い位置に屋外排気用の排気口12が設けられている。かかる構成では、換気ファン13が定格運転されているため、換気風量の調整は、例えば、排気口12側に設けた風量調整用チャンバー等を遠隔操作することで行われている。
また、上記構成のこれまでの換気システムでは、例えば、室内の空気はそのまま換気ファンにより排風として屋外に送り出されているが、かかる屋外排気に際しての排風に着目して風力発電を行うことが、特許文献1には提案されている。かかる提案では、排気用ファンからの排風を風車に当てて回転させ、風車の回転で発電機を回転させる構成が示されている。
特開2002−54553号公報
本発明者は、従来構成の換気システムでは、換気風量の調整には、風量調整チャンバーを遠隔操作する等、換気風量の調整に際しては種々の装置をモータ作動させる等してかなりの負荷がかかっており、近年積極的に推進されている省エネの観点からは、かかる風量調整等の負荷を軽減する技術の開発が必要と考えた。
本発明者は、長年、風車の開発、風車を用いた省エネシステムの開発に携わってきたが、かかる風車を用いて換気システムの風量調整が行えないかと考えた。併せて、風量調整に使用する風車を発電に結び付けることができれば、さらに好ましいと考えた。
風力発電と換気システムとの組み合わせに関しては、換気風量の調整とは異なるが、前記特許文献1には、換気に際してそれまで単に排風として処理されていたものに着目して、排風で風車を回転させ、かかる回転により発電させる優れた発明が提案されている。
しかし、排風を利用するに際しては、排風を出す排気口と、排気口に面して配置する風力発電用の風車との設置間隔の設定が難しい。回転する風車により生ずる圧と、排気口から排風を送り出す排気圧とが、互いに影響を及ぼし、安定した排気風量の確保が難しく、換気風量の調整における不安定さが危惧される。換気システムとの連携で風車を用いるには、排風を利用しないで行うことが必要と、本発明者は考えた。
本発明の目的は、風車を用いて換気システムの風量調整を行うことにある。
他の本発明の目的は、換気システムの風量調整を行う風車を風力発電に利用することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明の換気システムでは、被換気空間から被換気空間外に排気する排気口と、前記被換気空間外から被換気空間内に吸気する吸気口と、前記被換気空間内に設けられ、前記吸気口に相対して設けられる風車とを有することを特徴とする。かかる構成において、前記風車は、前記吸気口に対しての設置間隔が調整可能に設けられていることを特徴とする。以上いずれかの構成において、前記風車は、前記吸気口に対して複数設けられていることを特徴とする。以上いずれかの構成において、相対して前記風車を設けた前記吸気口を複数有することを特徴とする。以上いずれかの構成において、前記風車は、風力発電機に構成されていることを特徴とする。
本発明は吸気口から吸気して被換気空間の換気を行う換気方法であって、前記吸気口から前記被換気空間に流入する吸気により風車を回転させて吸気量を調整し、前記被換気空間の換気風量の調整を行うことを特徴とする。かかる構成において、前記吸気量の調整は、前記風車と前記吸気口との間隔を変化させることで行うことを特徴とする。以上いずれかの構成において、前記吸気量の調整は、前記吸気口の開口部の吸気通過断面積を変化させることで行うことを特徴とする。以上いずれかの構成において、前記吸気口から流入した吸気は、温度差換気により排気口から排気されることを特徴とする。以上いずれかの構成において、前記風車を前記換気風量の調整用に回転させて発電を行うことを特徴とする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
本願発明では吸気により回転する風車を用いて換気風量の調整を行わせるので、換気風量の調整に際して、従来とは異なり、特段の電力負荷を発生させることがない。
本願発明では、換気風量の調整に際して回転する風車を用いて発電させることができ、エネルギーの有効活用が図れる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
本発明は、換気対象となる室内等の被換気空間に設けた換気システムで、換気システムを構成する吸気口に面して風車を設け、かかる風車を吸気口から流入する吸気により回転させて、被換気空間の換気風量の調整を行う技術である。風車を風力発電用の風車に構成すれば、換気風量の調整と風力発電を並行して行わせることができる。このようにして発生させた電気は、例えば、換気システムを構成するファンのモータ稼働用等に適宜利用することも可能である。本発明は、換気システム、換気方法における実効性のある省エネ対策を提案するものである。
(実施の形態1)
図1(a)は本発明に係る換気システムの全体構成を模式的に示す説明図であり、(b)は風車の吸気口への設置間隔の関係を示す説明図である。
図1(a)は本発明に係る換気システムの全体構成を模式的に示す説明図であり、(b)は風車の吸気口への設置間隔の関係を示す説明図である。
本発明に係る換気システムAは、図1(a)に示すように、換気対象としての例えば工場建物の建屋内の室内10a等の被換気空間10に設けられている。かかる換気システムAでは、被換気空間10内に、被換気空間外からの外気を取り入れる吸気口11が設けられている。吸気口11は、例えば、図1(a)に示すように、建物の壁に、被換気空間10の内外に通じる開口部を設けて形成されている。吸気口11は吸気専用の開口部を形成してもよいし、あるいは窓を吸気口11として兼用しても構わない。
また、被換気空間10内の空気は、図1(a)に示すように、排気口12から被換気空間10外に排気されるようになっている。排気口12は、途中に排気用の換気ファン13を設けて、ダクト14を介して被換気空間10内に開口した排気取り入れ口15に通じている。排気口12の前面にはガラリ12aが設けられている。
被換気空間10内では、図1(a)に示すように、吸気口11に相対して換気風量調整用の風車20が設けられている。風車20は、吸気口11の吸気通過面に対面して設けられ、吸気口11を通過した吸気が風車20にあたり、風車20が回転するようになっている。風車20は、例えば、図1(b)に示すように、スタンド21により支持され、スタンド21は車輪22で床面に設けたガイド23に沿って、建物の壁16に設けた吸気口11に対しての風車20の設置間隔Lの自在変更が可能に移動できるようになっている。
かかる構成の換気システムAを用いることで、次のようにして被換気空間10内の換気風量の調整を行うことができる。すなわち、図1(a)に示すように、被換気空間10では、排気用の換気ファン13により、室内空気が被換気空間10外の屋外に排気口12から排気されている。そのため被換気空間10内は負圧の状態となり、吸気口11から被換気空間10外の外気が自然に被換気空間10内に流入する。
被換気空間10内に吸気口11から流入した外気等の吸気は、風車20にあたり、風車20を回転させる。風車20の回転により、吸気口11から流入した外気等の吸気は、被換気空間10内に拡散され、風車20を設けない場合に比べて、新鮮な外気等の吸気が室内10aに行き渡り易くなる。また、かかるシステム構成では、風車20により外部から導入した外気は効率よく拡散されるため、従来構成の図5に見られるように換気効率、室内対流等を考慮して吸気口11を建物の下方側に設置しなくても構わない。
換気風量の調整は、風車20の吸気口11への設置間隔Lを適宜変更することで行うことができる。すなわち、換気風量を増やす場合には、図2(a)に示すように、設置間隔LをL1に広げるようにすればよい。すなわち、車輪22を用いてガイド23に沿ってスタンド21を吸気口11から離れるように移動させて、風車20を吸気口11から遠ざけるように設定すればよい。
換気風量を減らす場合には、逆に、車輪22を用いてガイド23に沿ってスタンド21を吸気口11に向けて移動させ、風車20を吸気口11に近づけるように設定すればよい。図2(b)に示すように、設置間隔LをL2に狭めるようにすればよい。
このように風車20を吸気口11に相対して設ける構成では、風車20と吸気口11との間隔を調整することで換気風量の制御を行うことができる。風車20と吸気口11との設置間隔Lの調整は、上記の如く、風車20を支持するスタンド21の車輪をガイド23に沿って移動させることで極めて簡単に行うことができる。
尚、風車20の移動については、かかる車輪22付きのスタンド21をガイド23に沿って移動させる手段に限定する必要はなく、位置固定したスタンド21上の風車20を吸気口11の方向に自在に前後させるようにしてもよい。または、風車20を吸気口11の方向に前後に移動可能に吊り下げるようにしても構わない。要は、吸気口11との設置間隔Lの変更可能な手段であれば、風車20の移動手段として採用することができる。
上記風車20の位置変更による換気風量の調整に際しては、例えば、図2(c)に示すように、吸気口11の吸気通過断面に開口度合いの変更可能な扉30を設け、風車20の吸気口11への設置間隔Lの変更と併せて扉30による吸気口11の吸気通過断面積の変更を行うようにしても構わない。吸気通過断面積の変更を併せて行うことで、かかる構成を併用しない場合に比べて、同じ換気風量の調整をするに当たっての設置間隔Lの変更
距離を少なくすることができる。さらには、風車20の吸気口11への設置間隔Lを固定しておき、吸気口11の吸気通過断面積の変更のみで、換気風量の調整を行うようにすることもできる。
距離を少なくすることができる。さらには、風車20の吸気口11への設置間隔Lを固定しておき、吸気口11の吸気通過断面積の変更のみで、換気風量の調整を行うようにすることもできる。
換気風量の調整に関しては、上記説明とは異なり、排気口12側、排気取り入れ口15側に風車20を設ける構成でも原則として可能ではあるが、本発明者は、以下の観点から、吸気口11に設けることが好ましいと判断した。
すなわち、火力発電所等のように建物の内部の被換気空間10内に高温空気が発生し、かかる高温空気を排気する必要がある場合には、排気口12側に設けた風車20が高温に曝されることとなり、風車20の円滑な回転機構を支えるベアリング機構等に障害が発生する虞がある。
また、被換気空間10として工場建屋内の作業場等を想定すれば、被換気空間10内での作業に応じて種々の粉塵、あるいは薬品等の使用に基づく有機物等が発生する可能性があり、かかる粉塵、有機物は換気により排出口12から排出されることとなる。排気口12に面して風車20を設けた場合には、かかる風車への粉塵、有機物の影響が懸念される。例えば、風車20の翼の磨耗、ベアリングの異常磨耗、金属部分の腐食、劣化等の障害が懸念される。被換気空間10が大きくなる工場等においては、住居用空間とは異なり、上記のような排出空気の汚染物質により生ずる障害が高い確率で発生する虞が十分にある。
また、通常排気口12は、吸気口11よりも高所側に設けられるため、風車20の設置コスト等の点でも、吸気口11側に設ける場合に比べて高所の排気口12側に設ける方が面倒で、取り付け費用も高くなる。吸気口11側に設ける本発明に係る換気システムの方が、設置コスト的にも有利である。さらに、風車20を風力発電機に構成した場合には、発電した電気の配線距離も短くて済むこととなる。
また、上記構成の風車20を風力発電機として構成すれば、上記説明の要領で吸気により風車20を回して換気風量の調整を行うに際して、並行して発電を行わせることができる。発電した電気は、建物内外の電気製品の電源として使用することができる。
以上に説明の構成で使用する風車20としては、例えば、株式会社フジタ等が共同で開発した市販のマイクロ風車等を使用することができる。かかるマイクロ風車は、胴体部分に発電機を内蔵し、例えば風車径50cm、重量約4.8Kg等と小型計量化が積極的に図られ、出力特性も例えば風速12m/sで50W等の発電が可能に構成されている。
(実施の形態2)
前記実施の形態1の説明では、被換気空間10を構成する建物に吸気口11を1個設けた場合を図示したが、本実施の形態では、その変形例として前記説明の風車20を相対して設けた吸気口11を複数設けた構成について説明する。
前記実施の形態1の説明では、被換気空間10を構成する建物に吸気口11を1個設けた場合を図示したが、本実施の形態では、その変形例として前記説明の風車20を相対して設けた吸気口11を複数設けた構成について説明する。
例えば、図3(a)に示すように複数の吸気口11a、11b、11c、11dを集中して設けるように構成しても構わない。図3(a)に示す場合には、複数の吸気口11(11a、11b、11c、11d)が、所定間隔あけて上下に設けられている。吸気口11には扉30が設けられ、適宜吸気口11の吸気通過断面積の変更が行えるようになっている。図3(a)に示す場合には、吸気口11a(11)は扉30により完全に閉鎖され、吸気口11b、11c、11dのみが完全開口して吸気に用いられている様子を示している。
このように吸気口11を複数設けて、それぞれに風車20を換気風量の調整用に設ける構成を採用すれば、一つの大きな開口面積の吸気口11を設けこれに対応して大きな翼面の大きな風車を一つ設ける構成を避けて、かかる構成と同様の効果を発揮することができる換気システムを構築することができる。換気システムの構成に際して、吸気口−風車の単位構成を大規模にすることなく小規模に抑えて、施工のし易さ等現場対応を行い易くすることができる。
かかる構成では、吸気口11、それに相対して設ける風車20の数は限定する必要はなく、適宜現場状況に合わせて設定すればよい。かかる様子を、図3(a)には、それぞれ吸気口11に合わせて、1〜N(N=4)個の風車20を設けた場合を例示した。
また、図3(b)に示すように、吸気口11を吸気通過断面積が大きな一つの開口部に構成し、かかる一つの開口部に対して、風車20を複数設置する構成でも構わない。勿論、開口部の全部、あるいは一部を扉30で覆って、吸気量の調整が吸気通過断面積の観点から行えるようにしても構わない。図3(b)に示す構成では風車20の設置個数は特段限定する必要はなく、適宜現場状況に合わせて設定すればよい。図3(b)には、1〜N(N=4)個の風車20を設けた場合を例示した。
図3(a)、(b)に示す構成では、複数の風車20の吸気口11への設置間隔Lは独立してそれぞれ変更可能に構成しておけばよい。それぞれ独立に変更可能に構成しておくことで、複数の風車20の吸気口11への設置間隔の組み合わせで、多様に換気風量の調整が行える。さらには、被換気空間10内への吸気の拡散方向の制御も細かく設定することができる。
(実施の形態3)
前記実施の形態では、被換気空間10内の換気に際して、換気ファン13により被換気空間10内を負圧にして、かかる被換気空間10内と被換気空間10外との圧力差に基づき換気を行う場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態では、温度差換気に本発明の構成を適用する場合について説明する。
前記実施の形態では、被換気空間10内の換気に際して、換気ファン13により被換気空間10内を負圧にして、かかる被換気空間10内と被換気空間10外との圧力差に基づき換気を行う場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態では、温度差換気に本発明の構成を適用する場合について説明する。
火力発電所、ガラス工場、溶鉱炉を設けた製鉄所等の高温排気が発生する場所では、図4に示すように、換気ファン13による強制排気により被換気空間10の強制換気を行っているが、被換気空間10内の高温雰囲気と被換気空間10外の外気温度雰囲気とで、ある程度の温度差が発生している場合には、上記換気ファン13を停止しても、温度差により被換気空間10内には吸気口11を通して外気が流入する温度差換気が自然に行われる。
かかる温度差換気が行われる換気状況に対して、本発明の換気システムの適用を図った。図4に示すように、建物の被換気空間10内には、高温発生手段40が設けられている。高温発生手段40としては、例えば、工場生産等に際して必要な高温処理装置40aが想定され、かかる高温処理装置40aとしては、例えば、火力発電装置、ガラス原料の溶解装置、鉄鋼等の溶鉱炉、食品材料等の煮沸装置等種々の装置が具体的に想定される。
吸気口11、排気口12は、前記実施の形態で説明したと同様の構成でそれぞれ設けられ、吸気口11から外気を吸気として流入させることができるようになっている。被換気空間10内の排気は、排気取り入れ口15からダクト14を経由し、排気用の換気ファン13により排気口12から屋外に排気される。
かかる構成では、前記高温発生手段40により、被換気空間10内の空気が高温にされ、かかる高温空気は図4に示すように、天井側に上昇し、排気取り入れ口15から吸引されて排気口12から排気される。
一方、吸気口11に相対して風車20が設けられ、吸気口11から流入した吸気により回転できるように構成され、風車20により、前記実施の形態で述べた要領で、換気風量の調整が行われるようになっている。また、風車20は、風力発電機に構成され、換気風量の調整と並行して、風力発電が行えるように構成されている。特に、本実施の形態のように温度差換気が自然に行われるような環境下では、温度差換気が実質的に行われない場合に比べて、吸気口11から被換気空間10内への外気流入は強く行われるため、風車20は勢いよく回転させられ、その分、発電量も多くなる。
通常、高温処理装置40aの稼働が終了すると、被換気空間10内の温度がある程度下がるまで排気用の換気ファン13を稼働させているが、本実施の形態のように、温度差換気で風車20が回転する状況では、換気ファン13の稼働時間を短縮して停止しても、温度差換気に基づく風車20による外気導入により、被換気空間10内の温度降下を図ることができる。
このように風車20を用いることで、換気ファン13の稼働時間を短くすることができると共に、併せて、換気ファン13の停止時でも風車20は温度差換気で勢いよく回転するため、発生させた電気を換気ファン13の回転用に用いる等することもでき、換気ファン13の動力エネルギーの削減効果が図れる。
一般的に、高温発生手段40を有する被換気空間10においては、十分且つ速やかに換気が行えるように排気用の換気ファン13はフル稼働させられているが、かかる換気ファン13の稼働費用は相当なものとなる。本発明を適用することで、上記の如く、換気ファン13の稼働時間の短縮、換気ファン13停止時の発電による換気ファン稼働電力の補填等が図れ、換気ファン稼働費用の節約を大幅に図ることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
上記実施の形態の説明では、被換気空間10として、主に、工場等の比較的広い空間を例に挙げて説明したが、本発明の適用は、かかる場合に限定する必要はない。一般住宅等への適用も当然に可能である。さらには、本発明の適用としては、建物等の構築物内の被換気空間に限定する必要はなく、車両、船舶、航空機等の移動体としての乗り物の客室、貨物室等の換気に適用しても構わない。移動体であれば、吸気口からの吸気量の確保は十分に行えて好ましい。
本発明は、室内換気等の換気技術の分野で有効に利用することができる。
10 被換気空間
10a 室内
11 吸気口
11a 吸気口
11b 吸気口
11c 吸気口
11d 吸気口
12 排気口
12a ガラリ
13 換気ファン
13a 空気弁
14 ダクト
15 排気取り入れ口
16 壁
20 風車
21 スタンド
22 車輪
23 ガイド
30 扉
40 高温発生手段
40a 高温処理装置
A 換気システム
L 設置間隔
W 窓
10a 室内
11 吸気口
11a 吸気口
11b 吸気口
11c 吸気口
11d 吸気口
12 排気口
12a ガラリ
13 換気ファン
13a 空気弁
14 ダクト
15 排気取り入れ口
16 壁
20 風車
21 スタンド
22 車輪
23 ガイド
30 扉
40 高温発生手段
40a 高温処理装置
A 換気システム
L 設置間隔
W 窓
Claims (10)
- 被換気空間から被換気空間外に排気する排気口と、
前記被換気空間外から被換気空間内に吸気する吸気口と、
前記被換気空間内に設けられ、前記吸気口に相対して設けられる風車とを有することを特徴とする換気システム。 - 請求項1記載の換気システムにおいて、
前記風車は、前記吸気口に対しての設置間隔が調整可能に設けられていることを特徴とする換気システム。 - 請求項1または2記載の換気システムにおいて、
前記風車は、前記吸気口に対して複数設けられていることを特徴とする換気システム。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の換気システムにおいて、
相対して前記風車を設けた前記吸気口を複数有することを特徴とする換気システム。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の換気システムにおいて、
前記風車は、風力発電機に構成されていることを特徴とする換気システム。 - 吸気口から吸気して被換気空間の換気を行う換気方法であって、
前記吸気口から前記被換気空間に流入する吸気により風車を回転させて吸気量を調整し、前記被換気空間の換気風量の調整を行うことを特徴とする換気方法。 - 請求項6記載の換気方法において、
前記吸気量の調整は、前記風車と前記吸気口との間隔を変化させることで行うことを特徴とする換気方法。 - 請求項6または7記載の換気方法において、
前記吸気量の調整は、前記吸気口の開口部の吸気通過断面積を変化させることで行うことを特徴とする換気方法。 - 請求項6〜8のいずれか1項に記載の換気方法において、
前記吸気口から流入した吸気は、温度差換気により排気口から排気されることを特徴とする換気方法。 - 請求項6〜9のいずれか1項に記載の換気方法において、
前記風車を前記換気風量の調整用に回転させて発電を行うことを特徴とする換気方法。
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006138607A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011149603A (ja) * | 2010-01-20 | 2011-08-04 | Fujitsu Ltd | 電算機室空調システム、その風量調整装置 |
ITMO20100237A1 (it) * | 2010-08-09 | 2012-02-10 | Gabriele Pieraccini | Dispositivo per il recupero di energia da un sistema di condizionamento dell'aria. |
JP2013087682A (ja) * | 2011-10-18 | 2013-05-13 | Misawa Homes Co Ltd | 建物内発電システム |
-
2004
- 2004-11-15 JP JP2004330966A patent/JP2006138607A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011149603A (ja) * | 2010-01-20 | 2011-08-04 | Fujitsu Ltd | 電算機室空調システム、その風量調整装置 |
ITMO20100237A1 (it) * | 2010-08-09 | 2012-02-10 | Gabriele Pieraccini | Dispositivo per il recupero di energia da un sistema di condizionamento dell'aria. |
JP2013087682A (ja) * | 2011-10-18 | 2013-05-13 | Misawa Homes Co Ltd | 建物内発電システム |
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