JP2006133117A - ペプチドアレイ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】酵素反応の基質となるペプチドが基板上に固定化されてなるペプチドアレイであって、基板に固定化される部位と基質となるペプチドとの間に親水性化合物、好ましくはポリエチレングリコール(PEG)からなるスペーサー配列が挿入されることを特徴とする、特にSPRによるプロテインキナーゼによるリン酸化の検出に有用なペプチドアレイ。
Description
1.親水性化合物により修飾された酵素反応の基質となるアミノ酸配列からなるペプチドが、基板上に固定化されていることを特徴とするペプチドアレイ。
2.親水性化合物により修飾された酵素反応の基質となるアミノ酸配列からなるペプチドが、チオール基を介して基板上に固定化されることを特徴とする1のペプチドアレイ。
3.親水性化合物がポリエチレングリコール(PEG)であることを特徴とする1又は2のペプチドアレイ。
4.親水性化合物の分子量が100〜1000であることを特徴とする1〜3のいずれかのペプチドアレイ。
5.親水性化合物の分子量が400〜1000であることを特徴とする1〜4のいずれかのペプチドアレイ。
6.基板に固定化される部位としてシステイン残基が付加されていることを特徴とする1〜5のいずれかのペプチドアレイ。
7.アレイ表面が金であることを特徴とする1〜6のいずれかのペプチドアレイ。
8.基板が透明基板であることを特徴とする1〜7のいずれかのペプチドアレイ。
9.固定化されるペプチドがプロテインキナーゼによりリン酸化を受ける基質として機能しうることを特徴とする1〜8のいずれかのペプチドアレイ。
10.2種類以上のペプチドが同一基板上に固定化されることを特徴とする1〜9のいずれかのペプチドアレイ。
11.アレイが表面プラズモン共鳴(SPR)解析に用いられることを特徴とする1〜10のいずれかのペプチドアレイ。
12.親水性化合物により修飾された酵素反応の基質となるアミノ酸配列からなるペプチドを、基板上に固定化することを特徴とするペプチドアレイの製造方法。
(ペプチド固定化)
末端官能基がチオール基である4armPEG(日本油脂製SUNBRIGHT PTE−100SH)を1mMの濃度で7mlのエタノール:水=6:1の混合溶液に溶解させた。4armPEGの分子量は10000であり、中心からほぼ同等の長さのPEG鎖が4つ存在する分子であり親水性が非常に高い。また、PEGの4つの末端はすべてチオール基であり、特に金に対する金属結合性を示す。
基質ペプチドを固定化した表面をリン酸緩衝液で洗浄した後、未反応のマレイミド基をブロッキングするために、上記TEG−SHを1mM濃度になるようにリン酸緩衝液(20mMリン酸、150mM NaCl;pH7.2)に溶解して、250μlをチップ上に注出し、室温で1時間反応させた。また比較例として、片末端の官能基がチオール基、もう一方の官能基がメトキシ基であるPEGチオール(日本油脂製SUNBRIGHT MESH−50H)を1mM濃度になるようにリン酸緩衝液(20mMリン酸、150mM NaCl;pH7.2)に溶解して、250μlをチップ上に注出し、室温で30分間反応させた。ここで用いたPEGチオールの分子量は5,000である。
上記のようにブロッキングを行ったアレイを用いて、PKAによるリン酸化を行った。PKA溶液400μlをアレイ上にドロップして、30℃で4時間反応を行った。PKA溶液の組成は、cAMP−dependent protein kinase catalytic subunit(Promega製;80U/μl)1μl、50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)275μl、1M塩化マグネシウム溶液20μl、10mM ATP4μlとした。その後、PBS及び水で3回ずつアレイの洗浄を行い、アレイ表面を乾燥した後、SPRイメージング機器(MultiSPRinter:東洋紡績製)にセットし、ランニングバッファーとして50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)を100μl/minの速度でフローセル内に流した。SPRからのシグナルが安定したのを確認した後に、リン酸化セリン抗体PSR−45(シグマ製)をSPR装置内のセルへ注入して作用させた。抗体は上記のランニングバッファーで2000倍希釈した溶液を用いて作用させた。シグナル上昇がプラトー状態になった時点で再度ランニングバッファーを送液して洗浄を行った。その際のSPRシグナルの変化を観察した。シグナル変化の観察は、各基質のスポット部位に加え、Backgroundにおいても実施した。
SPRシグナル変化をグラフ化したセンサグラムの結果を図1に示した。センサグラムはスポットごとにおけるシグナルの平均値をプロットしている。Backgroundについては、基質ペプチドのスポット部分以外の任意に選択した箇所を測定ポイントとして得たシグナルの平均値をプロットしている。ポジティブコントロールにおいては、GG−PKA、PEG−PKA基質ともに同等の強い抗体結合によるシグナル上昇が確認されている。非リン酸化基質においては、いずれのPKA基質においてもシグナル上昇が認められているが、PEG−PKA基質の方がシグナルは強い。なお、ネガティブコントロール、ブランク及びBackgroundに関するシグナル変化は軽微なレベルである。この結果より、PEGを挿入した基質の方が検出感度が向上することが確認された。これは、PKAによるリン酸化の作用、もしくは抗体による作用を受けやすくなったためであると考えられる。
実施例1と同じアレイを用いて、同じ条件でPKAによるリン酸化を行った場合の経時的な変化の対比を検討した。PKA反応を30分、1時間、4時間と行い、それぞれの基質におけるシグナル上昇を、各ポジティブコントロール基質におけるシグナル上昇との比(%)を算出した。結果を表1に示した。その結果、特にPKA反応の初期段階におけるリン酸化効率の点で、PEG−PKA基質の方が優れていることが確認された。
Claims (12)
- 親水性化合物により修飾された酵素反応の基質となるアミノ酸配列からなるペプチドが、基板上に固定化されていることを特徴とするペプチドアレイ。
- 親水性化合物により修飾された酵素反応の基質となるアミノ酸配列からなるペプチドが、チオール基を介して基板上に固定化されることを特徴とする請求項1のペプチドアレイ。
- 親水性化合物がポリエチレングリコール(PEG)であることを特徴とする請求項1又は2に記載のペプチドアレイ。
- 親水性化合物の分子量が100〜1000であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のペプチドアレイ。
- 親水性化合物の分子量が400〜1000であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のペプチドアレイ。
- 基板に固定化される部位としてシステイン残基が付加されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のペプチドアレイ。
- アレイ表面が金であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のペプチドアレイ。
- 基板が透明基板であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のペプチドアレイ。
- 固定化されるペプチドがプロテインキナーゼによりリン酸化を受ける基質として機能しうることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のペプチドアレイ。
- 2種類以上のペプチドが同一基板上に固定化されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のペプチドアレイ。
- アレイが表面プラズモン共鳴(SPR)解析に用いられることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のペプチドアレイ。
- 親水性化合物により修飾された酵素反応の基質となるアミノ酸配列からなるペプチドを、基板上に固定化することを特徴とするペプチドアレイの製造方法。
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