JP2006129629A - 流体発電装置のブレーキ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転軸の回転を確実に制動して、安全に、急制動することなく停止することができる流体発電装置のブレーキ制御装置を提供する。
【解決手段】作動流体エネルギーを駆動源として回転する翼回転軸へ連結した発電機と、発電機の回転数を検出するための回転数検出装置と、発電機を制動するためのブレーキ装置と、装置全体を制御する制御回路からなる流体発電装置において、空気圧の供給により制動が解除されるブレーキ装置と、ブレーキ装置の空気圧を排出し、排出速度を可変する排出速度可変機構を設けたブレーキ切換回路と、排出した空気を一定量備蓄する空気備蓄槽を備えているので、回転軸の回転を確実に制動して急制動することなく、安全に停止することができる流体発電装置のブレーキ制御装置を提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、風等の作動流体エネルギーを回転エネルギーに変換し、さらに電気エネルギーに変換して利用する流体発電装置のブレーキ制御装置に関する。
作動流体エネルギーを駆動源として発電を行う流体発電装置として、風力エネルギーを利用した風力発電装置が開発されており、その制動装置として発電機出力を抵抗負荷に切り替えて熱エネルギーに変換して放出するブレーキの技術(特許文献1)や油圧の供給により制動が解除される油圧式ディスクブレーキの技術(特許文献2)が知られている。
特開2002−315395 特開2002−303255
しかし、上述のブレーキ技術では、発電機出力を抵抗負荷に切り替えて制動をかける際や油圧を排出して制動をかける際に、制動力を制御することがないため、急激な制動により発電機本体や風車のブレードを損傷する恐れがある。また万一電源が落ちて、抵抗負荷への切換ができなかったり油圧の制御ができなくなった場合には、制動をかけられなくなったり、急激な制動により発電機本体や風車のブレードを損傷する恐れがあり、安全の観点から非常に問題であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その課題は、回転軸の回転を確実に制動して急制動することなく、安全に停止することができる流体発電装置のブレーキ制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1は、作動流体エネルギーを駆動源として回転する翼回転軸と、この翼回転軸へ連結した発電機と、この発電機の回転数を検出する回転数検出装置と、前記発電機を制動するためのブレーキ装置と、装置全体を制御する制御回路からなる流体発電装置において、空気圧の供給により制動が解除されるブレーキ装置と、このブレーキ装置の空気を排出する排出速度を可変する第一の排出速度可変機構を設けたブレーキ切換回路と、排出した空気を一定量備蓄する空気備蓄槽を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項2は、作動流体エネルギーを駆動源として回転する翼回転軸と、この翼回転軸へ連結した発電機と、この発電機の回転数を検出するための回転数検出装置と、前記発電機を制動するためのブレーキ装置と、装置全体を制御する制御回路からなる流体発電装置において、前記ブレーキ装置から排出された空気を一定量備蓄する空気備蓄槽と、この空気備蓄槽に空気を排出する空気排出口を設け、その空気排出速度を可変する第ニの排出速度可変機構を設けたことを特徴とする。
本発明の請求項3は、作動流体エネルギーを駆動源として回転する翼回転軸と、この翼回転軸へ連結した発電機と、発電機の回転数を検出するための回転数検出装置と、発電機を制動するためのブレーキ装置と、装置全体を制御する制御回路からなる流体発電装置において、前記翼回転軸にフィンを設けると共に、前記空気備蓄槽の空気排出口を前記フィンに相対させて設置したことを特徴とする。
本発明の請求項4は、請求項2記載の流体発電装置のブレーキ制御装置において、前記翼回転軸に遠心ファンを設け、この遠心ファン出口を前記空気備蓄槽の空気排出口と連結したことを特徴とする。
本発明によれば、回転軸の回転を確実に制動して急制動することなく、安全に停止することができる流体発電装置のブレーキ制御装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態である流体発電装置、例えば作動流体エネルギーである風力エネルギーを回転エネルギーに変換し、さらに電気エネルギーに変換して利用する風力発電装置の構成図である。
図1の本発明の第1の実施形態において、風車1の翼回転軸2には発電機3が連結されている。また、制動用のブレーキ装置4と風車1の回転数を検出する回転数検出装置5が設けられている。作動流体の流速を測定する流速検出装置6で検出した流速信号は、制御回路部7へ入力される。回転数検出装置5で検出した回転数信号も、制御回路部7へ入力される。ブレーキ切換回路8は、制御回路7からの信号および制御電源のON−OFFによって作動し、ブレーキ装置4のブレーキトルクを変更する。
次に、ブレーキ作動空気圧系の作用について説明する。
本実施形態において、ブレーキ作動空気圧源9よりの空気圧は、ブレーキ切換回路8を介してブレーキ装置4を作動する。ブレーキ切換回路8は、空気圧をブレーキ装置4に供給する流路とブレーキ装置4の空気圧を排出する流路を切り換える。制御回路7からの信号のみでなく、電源OFFによってもブレーキ切換回路8はブレーキ装置4の空気圧を排出するよう流路を切り換える。排出流路には第一の排出速度可変機構10を設けており、空気の排出速度を可変できる。さらに、排出した空気を一定量備蓄する空気備蓄槽11を備えている。ブレーキ装置4は空気圧の供給により制動が解除されるので、逆に空気圧を排出することで制動する。また、圧力によって制動力は変化する。
上記のように構成された流体発電装置では、回転数検出装置5からの過回転異常信号や流束検出装置6からの過風速異常信号、あるいは通常停止信号や緊急停止信号などを制御回路7が受け取った場合、また制御電源が落ちて制御回路7が全く働かなくなった場合にもブレーキ切換回路8はブレーキ装置4の空気圧を排出するよう流路を切り換える。ブレーキ装置4は空気圧を排出することで制動する。排出流路には第一の排出速度可変機構10が設置されているので、空気の排出速度を適切に設定することにより、ブレーキ装置4の制動力の上昇を適正にすることができる。また、空気備蓄槽11を備えているので、空気圧を一定値以下に下げない、すなわち制動力を一定値以上に上げないことにより、流体発電装置は安全に、急制動することなく停止する。
[第2実施形態]
図2は本発明の第2実施形態である流体発電装置のブレーキ制御装置の構成図である。
本実施形態では、ブレーキ装置4から排出した空気を一定量備蓄する空気備蓄槽11に第ニの排出速度可変機構12を設けており、排出速度を第一の排出速度可変機構10の例えば1/10程度に小さくしている。それ以外は第1実施形態と同様の構成である。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態においても第1実施形態と同様に、停止する条件が整った場合にはブレーキ切換回路8はブレーキ装置4の空気圧を排出するよう流路を切り換える。そして、流体発電装置は安全に、急制動することなく停止する。さらに、空気備蓄槽11によって制動力を一定値以下に保って制動していたものが、停止後も第ニの排出速度可変機構12によって空気備蓄槽11から空気を排出することにより、制動力は最大まで上昇する。このことにより、停止後の突風などにより風車が回転することを防ぐことができる。
[第3実施形態]
図3は本発明の第3実施形態である流体発電装置のブレーキ制御装置の構成図である。
本実施形態では、風車1の翼回転軸2にフィン13が設けられており、空気備蓄槽11の第ニの排出速度可変機構12の空気排出口をフィンに相対させて設置している。それ以外は第2実施形態と同様の構成である。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態においても第1実施形態と同様に、停止する条件が整った場合にはブレーキ切換回路8はブレーキ装置4の空気圧を排出するよう流路を切り換える。そして、流体発電装置は安全に、急制動することなく停止する。制動中においては、第ニの排出速度可変機構12の空気排出口が回転フィンと相対させてあるため、フィンからの風圧によって空気排出口からの排出量はより少なくなる。従って、空気備蓄槽内の圧力減少が少ないため、制動力の上昇をより少なくすることがでるので、より急制動を抑えることができる。さらに、停止後はフィンからの風圧がなくなるため、空気備蓄槽11からの空気の排出が速やかに行われ、制動力は速やかに最大まで上昇する。このことにより、停止後の突風などにより風車が回転することを防ぐことができる。なお、新たにフィンを設けず、既存の回転数検出装置5の回転検出用歯車を用いても良い。
[第4実施形態]
図4は本発明の第4実施形態である流体発電装置のブレーキ制御装置の構成図である。
本実施形態では風車1の翼回転軸2に遠心ファン14が設けられており、空気備蓄槽11の第ニの排出速度可変機構12の空気排出口を遠心ファン14の出口と連結させている。それ以外は第2実施形態と同様の構成である。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態においても第1実施形態と同様に、停止する条件が整った場合にはブレーキ切換回路8はブレーキ装置4の空気圧を排出するよう流路を切り換える。そして、流体発電装置は安全に、急制動することなく停止する。制動中においては、第2の排出速度可変機構12の空気排出口が遠心ファン14の出口と連結させてあるため、遠心ファンの風圧によって空気排出口からの排出量はほぼなくなる。従って、空気備蓄槽内の圧力減少がほぼないため、制動力の上昇をほぼなくすることができ、さらに急制動を抑えることができる。その上、停止後は遠心ファンからの風圧がなくなるため、空気備蓄槽11からの空気の排出が速やかに行われ、制動力は速やかに最大まで上昇する。このことにより、停止後の突風などにより風車が回転することを防ぐことができる。
本発明の第1実施形態の流体発電装置のブレーキ制御装置の構成図。 本発明の第2実施形態の流体発電装置のブレーキ制御装置の構成図。 本発明の第3実施形態の流体発電装置のブレーキ制御装置の構成図。 本発明の第4実施形態の流体発電装置のブレーキ制御装置の構成図。
符号の説明
1…風車、2…翼回転軸、3…発電機、4…ブレーキ装置、5…回転数検出回路、6…流速検出回路、7…制御回路、8…ブレーキ切換回路、9…ブレーキ作動電圧源、10…第一排出速度可変機構、11…空気備蓄槽、12…第ニ排出速度可変機構、13…フィン、14…遠心ファン。

Claims (4)

  1. 作動流体エネルギーを駆動源として回転する翼回転軸と、この翼回転軸へ連結した発電機と、この発電機の回転数を検出する回転数検出装置と、前記発電機を制動するためのブレーキ装置と、装置全体を制御する制御回路からなる流体発電装置において、
    空気圧の供給により制動が解除されるブレーキ装置と、
    このブレーキ装置の空気を排出する排出速度を可変する第一の排出速度可変機構を設けたブレーキ切換回路と、
    排出した空気を一定量備蓄する空気備蓄槽を
    備えたことを特徴とする流体発電装置のブレーキ制御装置。
  2. 作動流体エネルギーを駆動源として回転する翼回転軸と、この翼回転軸へ連結した発電機と、この発電機の回転数を検出するための回転数検出装置と、前記発電機を制動するためのブレーキ装置と、装置全体を制御する制御回路からなる流体発電装置において、
    前記ブレーキ装置から排出された空気を一定量備蓄する空気備蓄槽と、
    この空気備蓄槽に空気を排出する空気排出口を設け、その空気排出速度を可変する第ニの排出速度可変機構を
    設けたことを特徴とする流体発電装置のブレーキ制御装置。
  3. 作動流体エネルギーを駆動源として回転する翼回転軸と、この翼回転軸へ連結した発電機と、発電機の回転数を検出するための回転数検出装置と、発電機を制動するためのブレーキ装置と、装置全体を制御する制御回路からなる流体発電装置において、
    前記翼回転軸にフィンを設けると共に、前記空気備蓄槽の空気排出口を前記フィンに相対させて設置したこと
    を特徴とする流体発電装置のブレーキ制御装置。
  4. 請求項2記載の流体発電装置のブレーキ制御装置において、
    前記翼回転軸に遠心ファンを設け、この遠心ファン出口を前記空気備蓄槽の空気排出口と連結したこと
    を特徴とする流体発電装置のブレーキ制御装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008294210A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 炭化珪素半導体装置の製造方法
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