JP2006126767A - センサ装置および検知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 検知対象物の動きの有無を正確に判定するセンサ装置およびその検知方法を提供すること。
【解決手段】 センサ装置は,光源部105,発生部110,O/E変換器115,判定部120,通信部125および警報部130から構成される。発生部110は,建物の開閉部の動きに応じて変化する外圧を光ファイバ200に作用させることにより,光源部105から入射され,光ファイバ200内を伝送する光信号に上記外圧に応じた状態変化を発生させる。O/E変換器115は,出射された光の状態変化を測定して電気信号に変換し,出力する。判定部125は,出力された光の状態変化に基づいて開閉部の動きの有無を判定する。開閉部が動いたと判定されたとき,通信部125はその情報を警備会社に通報し,警報部130は警報を出す。これにより,建物への侵入者を検出することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は,検知対象物の動きの有無を判定するセンサ装置およびその検知方法に関する。
従来から,検知対象物の動きの有無を判定する装置として振動センサを利用した検知器が知られている。例えば,窓ガラスやドアが検知対象物である場合,振動センサを利用した検知器は,窓ガラスに貼り付けらたり,ドアの取っ手に付けられた振動センサを利用して,侵入者が窓ガラスやドアに触れることにより発生する振動を検知し,これにより,検知対象物の動きの有無を判定する。そして,この検知器は,検知対象物に動きが有ると判定した場合,警報音を発することにより侵入者の存在を警告する(たとえば,特許文献1を参照。)。
特開2002−190069号公報
しかし,上記振動センサは,電池によって駆動するため,定期的に電池の残量をチェックする必要がある。このため,上記従来の検知器によれば,振動センサの電池がなくなってしまうと検知対象物の動きの有無を判定することができないという問題があった。
また,上記従来の検知器によれば,侵入者は,振動センサが窓に設置されているかどうかを建物の外部から識別できるため,振動センサが設置されている窓やドアを避けて建物内に侵入した場合,その侵入者を検出することができないという問題があった。
また,侵入者が強引に窓ガラスを破った場合,検知器が,その振動を検知し,警報音を発したとしても,侵入者は,窓から内部に侵入し,容易にその警報を止めることができるという問題があった。さらに,検知器や検知器により利用される振動センサを窓やドアに配設すると外観上の見栄えが悪くなるという問題もあった。
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,検知対象物の動きの有無を正確に判定するセンサ装置およびその検知方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,光ファイバに光信号を入射する光源部と,検知対象物の動きに応じて変化する外圧を上記光ファイバに作用させることにより,上記光源部から入射され,上記光ファイバ内を伝送する光信号に上記外圧に応じた状態変化を発生させる発生部と,上記発生させた光信号の状態変化を測定する測定部と,上記測定された光信号の状態変化に基づいて上記検知対象物の動きの有無を判定する判定部と,を備えたセンサ装置が提供される。
光ファイバに作用する外圧により光ファイバが折り曲げられたり,傷付けられると,光ファイバ内に伝送される光の状態に変化が生じる。本発明によれば,このような光の物理的性質を利用して,検知対象物の動きに応じて変化する外圧を上記光ファイバに作用させることにより,外圧に応じて発生した光信号の状態変化が測定される。この結果,測定された光の状態変化に基づいて上記検知対象物の動きの有無を正確に判定することができる。
この場合,上記光源部は,上記光ファイバに連続光またはパルス光のいずれかを入射し,上記測定部は,上記光源部から入射された光に対して出射された光の変化を測定することにより,同出射された光のパワーに応じた値を出力し,上記判定部は,上記測定部から出力された光のパワーに応じた値に基づいて上記検知対象物の動きの有無を判定する。
上記出射された光のパワーに応じた値としては,光ファイバに入射された光に対し出射された光の量や光の強度が挙げられる。また,出射された光のパワーに応じた値は,入射された光のパワーに対する出射された光のパワーの割合であってもよい。要するに,出射された光のパワーに応じた値は,入射光のパワーに対する出射光のパワーの変化値を評価することができれば,どんな物理量(または値)であってもよい。一例としては,測定部(たとえば,O/E変換器)が,出射された光信号を電気信号に変換し,判定部が,その電気信号の波形に基づいて出射された光量を評価する場合が挙げられる。
上記発生部は,加圧部材を含み,この加圧部材を使用して上記光ファイバを折り曲げるようにしてもよい。この場合,上記加圧部材は,表面に1または2以上の凹部または凸部の少なくともいずれかを有し,同1または2以上の凹部または凸部の少なくともいずれかが上記光ファイバに接触するように設けられていてもよい。さらに,上記加圧部材は,上記光ファイバに外圧が作用したとき,上記1または2以上の凹部または凸部の少なくともいずれかにより上記光ファイバに曲げまたは傷の少なくともいずれかを生じさせるように設けられていてもよい。
加圧部材の一例としては,窓の開閉のために窓のサッシの下部に取り付けられた滑車や滑車が移動するレールが挙げられる。窓の開閉時,光ファイバは,レール上を移動する滑車からの外圧を受けて押圧され,さらに,レール表面の凹凸部により折り曲げられたり,傷付けられる。
このようにして,光ファイバが加圧部材の凹部または凸部の少なくともいずれかにより折り曲げられる,加圧部材の凸部に押圧される,または,加圧部材の凸部により傷付けられると,光信号がその光ファイバ内を伝送するときに,傷部にてフレネル反射が生じたり,折曲により光が外部に漏れる。これにより,入射光に対する出射光の変化値が大きくなる。換言すれば,発生部によって光ファイバが折り曲げられる等により,入射光に対する出射光の出力の損失分となり,光ファイバ内に伝送される光信号の状態変化が大きくなる。この結果,増大された光信号の状態変化の変化量に基づいて上記検知対象物の動きの有無を,より正確に判定することができる。
また,上記発生部は,外圧に応じて上記光ファイバとしてのマルチモード光ファイバ内に伝送される光信号に状態変化を発生させ,上記マルチモード光ファイバは,同マルチモード光ファイバのコア径より小さいコア径を有するシングルモード光ファイバに接続され,上記測定部は,上記発生部により状態が変化した光信号を上記マルチモード光ファイバから上記シングルモード光ファイバに伝送させ,同伝送させた光信号の状態変化を測定するようにしてもよい。
これによれば,入射された所定のパワーの光信号は,マルチモード光ファイバを通過し,その後,シングルモード光ファイバを通って測定部に入力される。このとき,シングルモード光ファイバのコア径はマルチモード光ファイバのコア径より小さく,マルチモード光ファイバは伝送路を複数有するのに対しシングルモード光ファイバは伝送路を一つのみ有するので,シングルモード光ファイバのコア部を通って測定部に入力される光信号は,マルチモード光ファイバのコア部を通過する光信号のうちの一部に限定される。
このため,一方向から加わる外圧によりマルチモード光ファイバを伝送する光信号の状態が変化すると,その状態変化はシングルモード光ファイバを伝送する際に,より顕著に現れる。したがって,シングルモード光ファイバ内を通って出射された光信号の状態変化を測定することにより,上記検知対象物の動きの有無をより正確に判定することができる。
また,上記マルチモード光ファイバは,上記シングルモード光ファイバに接続される代わりにキャップに接続されていてもよい。このキャップは,マルチモード光ファイバを径方向に切断したときのコア部の断面積より小さい断面積の開口部を有する。この場合,シングルモード光ファイバ内を伝送させた光信号の状態変化が測定される代わりに,マルチモード光ファイバからキャップの開口部を通って出射された光信号の状態変化が測定される。これにより,シングルモード光ファイバ内を通って出射された光信号の状態変化が測定された場合と同様に,上記検知対象物の動きの有無をより正確に判定することができる。
また,上記光ファイバは,上記キャップに接続される代わりに偏光子に接続されていてもよい。この場合,偏光子は,光ファイバ内に伝送される光信号の任意の直線偏光成分のみを透過させる。前記測定部は,前記偏光子を用いて透過させた任意の直線偏光成分を測定することにより,光信号の状態変化を測定することができる。
また,上記測定部は,上記発生させた光信号の状態変化を電気信号の変化として測定し,上記判定部は,上記測定された電気信号の微分値または差分値のいずれかに基づいて上記検知対象物の動きの有無を判定するようにしてもよい。
これによれば,電気信号の微分値または差分値に基づいて上記検知対象物の動きの有無が判定される。これにより,たとえば,温度の変化により光ファイバの伸縮(すなわち,温度ドリフト)が生じて出力電圧が微小変化した場合にも,電気信号の微分値または差分値に基づいて検知対象物の動きの有無が判定される。これにより,電圧値の微小変化(温度ドリフトによる影響)が取り除かれるため,検知対象物の動きの有無を精度よく判定することができる。
また,上記検知対象物が,入出するために開閉可能な開閉部を有する構造物である場合,上記判定部は,上記開閉部の動きの有無を判定することにより同開閉部の開閉状態を判定してもよい。
これによれば,光ファイバを伝送する光信号の状態変化に基づいて構造物の開閉状態が判定される。これにより,構造物内への侵入者の有無を判定することができる。また,これによれば,光ファイバの長さを短くしても外圧の有無を感度よく判定することができるので,たとえば,外部から発見しにくいレール上等に配置した光ファイバを用いて窓等の構造物の開閉状態を正確に判定することができる。この結果,侵入者は,建物(構造物)の外部からセンサ装置を識別できないため,建物内へ侵入しにくくなるとともに,外観上の見栄えがよくなる。
また,本発明の他の観点によれば,構造物に入出するために開閉可能な開閉部の動きに応じて変化する外圧を光ファイバに作用させる発生部により,上記光源部から入射され,上記光ファイバ内を伝送する光信号に上記外圧に応じた状態変化を発生させ,上記発生させた光信号の状態変化を測定し,上記測定された光信号の状態変化に基づいて上記開閉部の動きの有無を判定する検知方法が提供される。
これによれば,開閉部の動きに応じて変化する外圧を光ファイバに作用させる発生部により,上記光ファイバ内を伝送する光信号に上記外圧に応じた状態変化が発生し,発生した光の状態変化が測定される。これにより,測定された光の状態変化に基づいて上記検知対象物の動きの有無を正確に判定することができる。
以上説明したように,本発明によれば,検知対象物の動きの有無を正確に判定するセンサ装置およびその検知方法を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の構成および機能を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態のセンサ装置は,窓の開閉の有無を判定することにより建物への侵入者の有無を監視するために建物に設けられている。
まず,第一実施形態にかかるセンサ装置の全体構成について,図1を参照しながら説明する。センサ装置100は,光源部105,発生部110,O/E変換器115,判定部120,通信部125および警報部130から構成される。発生部110は光ファイバ200に隣接して設けられている。光源部105とO/E変換器115とは,光ファイバ200により接続されている。
光源部105は,所定の波長からなる連続光またはパルス光のいずれかの光信号(レーザ光)を光ファイバ200に入射する。
発生部110は,図2に示したように,サッシ300aの下部に取り付けられた滑車300bと,窓300が矢印の方向または逆方向に移動したとき滑車300bが移動するレール300cとを有している。本実施形態では,窓300が検知対象物,滑車300bおよびレール300cが加圧部材に相当する。
光ファイバ200は,滑車300bが光ファイバ200上を移動するように,レール300c上に配置される。レール300cの表面には微少な1または2以上の凹凸部が設けられていて,この凸部が光ファイバ200に接触している。なお,レール300cの表面には凹部または凸部の少なくともいずれかが設けられていればよい。
窓300のサッシ300aがスライドすると滑車300bが光ファイバ200上に位置する。このとき,図2の平面1−1にて切断した断面の構成を示した図3のように,光ファイバ200は,滑車300bとレール300cとにより押圧される。これにより,発生部110は,レール300cの凸部によって光ファイバ200を折曲させ,または,光ファイバ200の表面を傷付ける。
これにより,発生部110は,光源部105から入射され,光ファイバ200内を伝送する光信号に外圧(滑車300bおよびレール300cからの圧力)に応じた状態変化を発生させる。すなわち,光ファイバ200の折曲が大きいと(たとえば,折曲した部分にて対向する光ファイバ200の内径が1cm以下),光信号は光ファイバ200内に収まっていることができず,その一部が散乱して光ファイバ200外に放射される。また,光ファイバ200が傷つけられると,フレネル反射が生じる。この結果,光ファイバ200から出力される光信号の光量は低下する。このようにして,発生部110は,窓300の動きに応じて変化する外圧によって光ファイバ200内を伝送する光信号の光の状態を変化させるようになっている。
O/E変換器115は,光ファイバ200から出射された光信号を電気信号に変換して出力するようになっている。O/E変換器115は,測定部の一例であり,光電変換器であれば,受光素子であっても光電素子であってもよい。また,O/E変換器115から出力された電気信号の出力電圧は,光ファイバ200から出射された光のパワーに応じた値の一例である。
判定部120は,O/E変換器115から出力された電気信号に基づいて光ファイバ200上のいずれかの位置において所与の閾値以上の外力(外圧)が作用したか否かを判定し,その判定結果から窓300の開閉状態を判定するようになっている。
通信部125は,判定部120により窓が開いたと判定されたとき,その情報を警備会社などに通報するようになっている。また,警報部130は,スピーカーやランプ等を有しており,判定部120により窓300が開いたと判定されたとき,スピーカーにより警告音を発し,ランプから光を発することにより警報を出すようになっている。
なお,センサ装置100のうち,判定部120,通信部125および警報部130の機能は,互いにバスで接続された図示しないCPU,ROM,RAMおよび入出力回路から主に構成されるコンピュータにより実行されるようになっている。RAMには,後述する検知処理を実行するプログラムが記憶されている。
次に,このように構成されたセンサ装置100により実行される検知処理の動作について場合を分けて説明する。実際には,建物内の人間が,建物に設けられたすべての窓300を閉じた後,外出時にセンサ装置100を動作させるスイッチを「ON」させたとき,センサ装置100のCPUが,図4のフローチャートにより示された検知処理ルーチン(プログラム)の処理を開始し,スイッチが「OFF」となるまで,本ルーチンを所定時間の経過ごとに繰り返し実行するようになっている。
なお,スイッチが「ON」となると,本処理が実行される前に初期設定ルーチンが実行される。具体的には,図5にて点線で示したように,O/E変換器115から出力された電気信号の出力電圧に対し,窓300が開いたと判定される閾値の電圧を基準電圧VSとして設定する。この基準電圧VSは,窓300が閉まっている状態(光ファイバ200上に滑車300bがない状態)の出力に対し,予め定められた所定値だけ小さい値となる。
まず,窓300が開いていない場合から説明する。図5の時間t0にて上記スイッチが「ON」になると,検知処理がステップ400から開始される。判定部120は,ステップ405にてO/E変換器115から出力された電気信号を入力し,ステップ410に進んで,入力した電気信号の出力電圧Vの絶対値が基準電圧VSより大きいか否かを判定する。
この時点では,窓300は開いていないので,出力電圧Vの絶対値は基準電圧VSより大きい。そこで,判定部120は,ステップ410にて「YES」と判定してステップ415に進み,窓300は開いていない(窓300は外出時の状態と同じである)と判定し,ステップ495に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。
その後,図5の時間t1にて窓300が開かれると,滑車300bが光ファイバ200上を移動するため,光ファイバ200が折曲して反射光の反射量が増える。すなわち,入射光に対する出射光の出力の損失分が大きくなる。このため,出力される光信号の光量が低下し,光信号に対応した電気信号の出力電圧Vの絶対値は基準電圧VSより小さくなる。
そこで,判定部120は,ステップ400,ステップ405に続くステップ410にて「NO」と判定してステップ420に進み,窓300は開いている(窓300は外出時の状態と異なる)と判定してステップ425に進む。通信部125は,ステップ425にて窓が開いていることを警備会社などに通知し,ステップ430に進む。警報部130は,ステップ430にてスピーカーやランプ等を用いて,音や色彩により警報を発生させ,ステップ495に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。
その後,図5の時間t2にて窓300が図2の矢印と逆方向に動かされ,滑車300bが光ファイバ200から離れ,窓300が閉まると,光ファイバ200へ加えられる滑車300bおよびレール300cからの外圧がなくなるので,これに伴い光ファイバ200の折曲がなくなり,反射光の反射量が減少する。すなわち,入射光に対する出射光の出力の損失分が小さくなる。この結果,出力される光信号の光量が上昇する。このため,光信号に対応した電気信号の出力電圧Vの絶対値は基準電圧VSより大きくなる。
そこで,判定部120は,ステップ400,ステップ405に続くステップ410にて再び「YES」と判定してステップ415に進み,窓300は開いていないと判定し,ステップ495に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。
以上に説明したように,本実施形態のセンサ装置100によれば,O/E変換器115から出力された電気信号の出力電圧Vの絶対値と基準電圧VSとを比較することにより,窓300の開閉状態を簡易かつ正確に判定することができる。
特に,このセンサ装置100によれば,光ファイバ200の長さを短くしても外力の有無を感度よく検出することができる。このため,侵入者が外部から発見しにくい場所や外観上の見栄えを考慮して光ファイバ200を配置し,この光ファイバ200を利用して窓300の開閉状態を正確に検出することが可能である。
また,発生部110(センサ部分)には,電気回路が使用されていないため,降雨対策を施す必要がなく,また,定期的に電池の残量をチェックする必要がないので,センサ装置100のメンテナンスが容易であるとともに,電池が不足したために検知対象物の開閉状態を判定することができないという不具合を回避することができる。
なお,光ファイバ200は,マルチモード光ファイバであってもシングルモード光ファイバであってもよい。ただし,シングルモード光ファイバの方が,光ファイバの変形に伴う曲げ損失が変動し,光の損失が発生しやすいため望ましい。
また,以上では,レール300cの表面に凸部を有する例を示したが,滑車300bの外周表面に1または2以上の凹部または凸部の少なくともいずれかが設けられていてもよい。
(第二実施形態)
第二実施形態のセンサ装置100では,図6に示したように,光源部105と発生部110(具体的には,光源部105から図2の滑車300bおよびレール300cと光ファイバとが接触可能な部分まで)とがマルチモード光ファイバ200aにて接続されていて,発生部110とO/E変換器115とがシングルモード光ファイバにより接続されている点において,光源部105とO/E変換器115とが単一の光ファイバにより接続されている第一実施形態のセンサ装置と相異する。よって,この相異点を中心に第二実施形態のセンサ装置100について説明する。
図2に示した第一実施形態の場合と同様に,マルチモード光ファイバ200aは,窓が開いた時に滑車300bがマルチモード光ファイバ200a上に位置するようにレール300c上に配置される。このとき,レール300cは,凹凸部を有さない。
図7は,図6の接続部Aの具体的接合状態を示した説明図である。マルチモード光ファイバ200aは,光信号を伝送するコア部200a1とその外周に位置するクラッド部200a2とから構成される。また,シングルモード光ファイバ200bは光信号を伝送するコア部200b1とその外周に位置するクラッド部200b2とから構成される。
マルチモード光ファイバ200aとシングルモード光ファイバ200bとは,接合点200cにて融着,接合されている。ここで,シングルモード光ファイバ200bのコア部200b1の径(コア径)は,マルチモード光ファイバ200aのコア部200a1の径(コア径)より小さい。このため,シングルモード光ファイバ200bのコア部200b1は,接合点200cにてマルチモード光ファイバ200aのコア部200a1の一部分と接続されている。
図8の上部および下部に接合点200cにおける左断面および右断面をそれぞれ示したように,マルチモード光ファイバ200aは伝送路を複数有するのに対し,シングルモード光ファイバ200bは伝送路を一つのみ有する。
具体的には,図8(a)にて光ファイバに外力が作用していない場合を示したように,マルチモード光ファイバ200aのコア部200a1には複数の光信号の伝送路200−1,200−2,・・・,200−nが存在する。この複数の伝送路における光の量はほぼ同等である。この複数の伝送路の内,マルチモード光ファイバ200aからシングルモード光ファイバ200bに入り込み,伝送される光信号は,接合点200cにおいてシングルモード光ファイバ200bのコア部200b1に位置する伝送路200−2の光信号のみである。
一方,図8(b)に示したように,外力(圧縮力)が上部からマルチモード光ファイバ200aの径方向に作用すると,マルチモード光ファイバ200aは上部から押圧されることにより各伝送路の光の量に偏りが生じて,各伝送路の光の状態が変化する。そうすると,シングルモード光ファイバ200bの伝送路200−2に伝送される光の量も変動する。この結果,シングルモード光ファイバ200bを介してO/E変換器115に入力される光の量が著しく変動する。
たとえば,図9の時間t0〜t3にて示したように,窓300が閉まっている間,図2の滑車300bは,マルチモード光ファイバ200aのないレール300c上で停止しているので,マルチモード光ファイバ200aには滑車300b等からの外力が加わっていない。このため,マルチモード光ファイバ200aを介してシングルモード光ファイバ200bから出力される光の量は所定の固定値となる。この結果,出力電圧Vの絶対値は,基準電圧VS以上の一定値となる。
その後,時間t3になると,閉まっていた窓300のサッシ300aがスライドし,滑車300bがマルチモード光ファイバ200a上を転がる。このとき,マルチモード光ファイバ200aには,径方向からの圧力が加わる。この結果,滑車300bが窓の開閉方向のいずれかに移動している間(時間t3〜t5),マルチモード光ファイバ200aに作用する外力が滑車300bの動きに応じて変化するため,マルチモード光ファイバ200a内の各伝送路を伝送する光の状態が変動することにより,これに応じてマルチモード光ファイバ200aを介してシングルモード光ファイバ200bから出力される光量は,顕著に変動する。
その後,時間t5になると,滑車300bがマルチモード光ファイバ200a上またはマルチモード光ファイバ200aのないレール300c上で停止する。このとき,マルチモード光ファイバ200aに作用する外圧が一定となる。この結果,マルチモード光ファイバ200aを介してシングルモード光ファイバ200bから出力される光量は再び所定の固定値となる。これにより,窓は動いていないと判定することができる。
次に,このような原理に基づいて,本実施形態のセンサ装置100により実行される検知処理の動作について説明する。本実施形態では,実際には,センサ装置100のCPUが,図10のフローチャートにより示された検知処理ルーチン(プログラム)を所定時間の経過ごとに繰り返し実行するようになっている。
なお,本処理が実行される前の初期設定ルーチンにおいて,図9にて一点鎖線にて示したように,O/E変換器115から出力された電気信号の出力電圧Vの絶対値に対し,窓300が動いたと判定される閾値の電圧を基準電圧VSとして設定する。この基準電圧VSは,窓300が閉まっている状態(マルチモード光ファイバ200a上に滑車300bがない状態)の出力に対し,予め定められた所定値だけ小さい値となる。
システムの電源が図9の時間t0にて「ON」されると,検知処理がステップ1000から開始され,判定部120は,ステップ405に続くステップ410にて,O/E変換器115から出力された電気信号の出力電圧Vの絶対値が基準電圧VSより大きいか否かを判定する。
この時点では,窓300は動いていないので,光信号の出力電圧Vの絶対値は基準電圧VSより大きい。そこで,判定部120は,ステップ410にて「YES」と判定してステップ1005に進み,窓300は動いていないと判定し,ステップ1095に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。
その後,図9の時間t3にて窓300が動かされ,時間t4にて光信号の出力電圧Vの絶対値が基準電圧VSを下回る。したがって,この時点にて,ステップ400,ステップ405からステップ410に進むと,判定部120は,同ステップ410にて「NO」と判定してステップ1010に進み,窓300は動いていると判定する。その後,ステップ425に進んで通信部125による通知処理を行い,さらにステップ430に進んで警報部130による警告処理を実行した後,ステップ1095に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。
その後,図9の時間t5にて窓300が停止状態になると,判定部120は,ステップ400,ステップ405に続くステップ410にて再び「YES」と判定してステップ1005に進み,窓300は動いていないと判定し,ステップ1095に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。
以上に説明したように,本実施形態のセンサ装置100によれば,O/E変換器115から出力された電気信号の出力電圧Vの絶対値と基準電圧VSとを比較することにより,窓300の動きの有無を判定することができる。したがって,例えば換気のため若干窓300を開けた状態にしておき,窓300に動きがあった時に侵入者ありと判断することが可能である。なお,レール300cは,第一実施形態と同様に表面に凹凸部を有していてもよい。
(第二実施形態の変形例1)
次に,第二実施形態の変形例1にかかるセンサ装置について図11および図12を参照しながら説明する。この変形例にかかるセンサ装置では,光源部105とO/E変換器115とがマルチモード光ファイバ200aおよびキャップ400により接続されている点において,同間がマルチモード光ファイバ200aおよびシングルモード光ファイバ200bにより接続されている第二実施形態のセンサ装置と相異する。よって,この相異点を中心に第二実施形態の変形例にかかるセンサ装置100について説明する。
図11にマルチモード光ファイバ200aとキャップ400との具体的接合状態Bを示したように,キャップ400は,マルチモード光ファイバ200aを径方向に切断したときのコア部200a1の断面積より小さい断面積を有する開口部400a1と開口部400a1の外周を覆う外周部400a2とから構成され,接合点405にてマルチモード光ファイバ200aと融着,接合されている。開口部400a1は中空であり,外周部400a2は金属やアルミから構成される。
キャップ400の機能は,第二実施形態にかかるシングルモード光ファイバ200bの機能と同様である。したがって,図12(a)および図12(b)に示したように,マルチモード光ファイバ200a内の各伝送路200−1,200−2,・・・200−nの光の量がそれぞれ変動すると,キャップ400の開口部400a1を通過してO/E変換器115に入力される光の量200−2も変動する。この結果,本変形例のセンサ装置100によれば,第二実施形態のセンサ装置と同様の作用,効果を奏することができる。
なお,マルチモード光ファイバ200aは,マルチモード光ファイバ200aのコア径より小さいコア径を有するシングルモード光ファイバ200bに接続され,さらに,シングルモード光ファイバ200bは,シングルモード光ファイバ200bの径方向のコア部断面積より小さい断面積の開口部を有するキャップ400に接続されていてもよい。
(第二実施形態の変形例2)
次に,第二実施形態の変形例2のセンサ装置について図13〜図15を参照しながら説明する。この変形例のセンサ装置では,図13に示したように,微分回路135が追加されている点において,第二実施形態のセンサ装置と構成上相異する。よって,この相異点を中心に第二実施形態の変形例2にかかるセンサ装置100の構成および動作について説明する。
微分回路135は,O/E変換器115と判定部120とに接続されている。微分回路135は,O/E変換器115からの出力電圧を微分し,その微分値を判定部120に出力するようになっている。
たとえば,図14(a)の時間t6〜t7に示す時点では,窓300は動いていないが,温度によるマルチモード光ファイバ200aまたはシングルモード光ファイバ200bの伸縮(温度ドリフト)の影響により出力電圧Vが微小変化している。この場合,微分回路135が,出力電圧の微分値VBを算出するので,図14(b)に示したように,出力電圧Vの微分値VBによれば,出力電圧Vの微小変化(温度ドリフトによる影響)が取り除かれる。
一方,図14(b)の時間t8〜t13の時点にて窓300が動かされると,出力電圧Vの微分値VBにより,出力電圧Vの変化が顕著に現れる。この結果,図14(a)の出力電圧Vと基準電圧VSとを比較した場合に比べ,窓300の動作の有無をより精度良く判定することができる。
次に,このような原理に基づいて,本変形例のセンサ装置100により実行される検知処理の動作について説明する。本変形例では,センサ装置100のCPUが,図15のフローチャートにより示された検知処理ルーチン(プログラム)を所定時間の経過ごとに繰り返し実行するようになっている。
なお,本処理が実行される前に初期設定が行われる。具体的には,図14(b)にて点線で示したように,O/E変換器115から出力された電気信号の出力電圧の微分値VBに対し,窓300が動いたと判定される所定の閾値の電圧を基準微分電圧VBSとして設定する。この基準微分電圧VBSは,図14(a)の基準電圧VSに対応する値となる。
図14(a)の時間t0にてシステムの電源が「ON」されると,検知処理がステップ1500から開始され,ステップ405に続くステップ1505に進むと,微分回路135は,同ステップ1505にて光信号の出力電圧Vの微分値VBを求め,ステップ1510に進む。
判定部120は,ステップ1510にて,出力電圧の微分値VBの絶対値が基準微分電圧VBSより小さいか否かを判定する。
この時点では,窓300は動いていないので,微分値VBの絶対値は基準微分電圧VBSより小さい(すなわち,微分値VBは基準微分電圧−VBS〜VBS内に含まれている)。そこで,判定部120は,ステップ1510にて「YES」と判定してステップ1005に進み,窓300は動いていないと判定し,ステップ1595に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。
その後,図14(a)の時間t6〜t7になると,温度ドリフトの影響により出力電圧Vが微小変化している。しかし,図14(b)に示したように,微分値VBの絶対値は,「0」の値をとる。よって,判定部120は,ステップ1500,ステップ405,ステップ1505に続くステップ1510にて「YES」と判定してステップ1005に進み,窓300は動いていないと判定し,ステップ1595に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。この結果,温度ドリフトの影響により生じる出力電圧Vの微小変化を取り除くことができる。
その後,図14(b)の時間t8〜t13の時点にて窓300が動かされ,時間t9,t10,t11,t12にて,微分値VBの絶対値が基準微分電圧VBS以上となると,判定部120は,ステップ1510にて「NO」と判定してステップ1010に進み,窓300は動いていると判定する。そして,ステップ425,ステップ430の処理後,ステップ1595に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。
その後,図14の時間t13にて窓300が停止状態になると,判定部120は,ステップ400,ステップ405,ステップ1510に続くステップ1510にて再び「YES」と判定してステップ1005に進み,窓300は動いていないと判定し,ステップ1595に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。この結果,図14(a)の出力電圧Vと基準電圧VSとを比較した場合に比べ,窓300の動きの有無を精度よく判定することができる。
これにより,第二実施形態のセンサ装置によれば,温度ドリフトの影響を取り除くことができるとともに,窓300の動きの有無を精度よく判定することができる。
(第二実施形態の変形例3)
次に,第二実施形態の変形例3にかかるセンサ装置について図16〜図18を参照しながら説明する。この変形例にかかるセンサ装置では,図16に示したように,光源部105とO/E変換器115とがマルチモード光ファイバ200aおよび偏光子500により接続されている点において,光源部105とO/E変換器115とがマルチモード光ファイバ200aおよびキャップ400により接続されている第二実施形態の変形例1のセンサ装置と相異する。よって,この相異点を中心にこの変形例3にかかるセンサ装置100について説明する。
偏光子500は,マルチモード光ファイバ200a内を通過する光を直線偏光に変える素子である。換言すれば,偏光子500は,マルチモード光ファイバ200a内を通過する光のうち,任意の直線偏光成分のみを透過または反射させる。たとえば,偏光子500としては,偏光プリズム,偏光板および複屈折(偏波保持)光ファイバなどが挙げられる。
図16に示したように,滑車300bが停止していると,マルチモード光ファイバ200aには外乱が加わらない。このとき,マルチモード光ファイバ200aのコア部200a1内を通過する光の偏光状態は一定である。
一方,滑車300bが,マルチモード光ファイバ200a上を移動すると,コア部200a1内を通過する光は,その外乱を受けて微小変形する。これにより,マルチモード光ファイバ200a内を通過する光の偏光状態は,図17に示したように,円偏光,直線偏光または楕円偏光等,ランダムに変化する。
偏光子500は,この光の偏光状態の変化を顕在化させるために使用される。具体的には,偏光子500としてコア部500aが楕円形状の複屈折光ファイバを用いた場合について説明すると,図18(a)に示したように,入射光が直線偏光であって,その偏光面が楕円形状のコア部500aの長軸方向に平行であるとき,偏光子500は,入射光のすべてのパワー(図18(a)のパワーP1)を出射する。
一方,図18(b)に示したように,入射光が直線偏光であって,その偏光面が楕円形状のコア部500aの長軸方向に垂直であるとき,偏光子500は,入射光のパワーのうち,コア部500aの短軸方向を通過するパワー(図18(b)のパワーP2)のみを出射する。
このようにして,偏光子500は,入射光の任意の直線偏光成分のみを透過して出射する。O/E変換器115は,出射された出射光を図9に示した電気信号として出力する。
この変形例のセンサ装置100により実行される検知処理の動作では,図10のフローチャートに示したように,判定部120は,ステップ405にて,O/E変換器115から出力された電気信号を入力し,ステップ410にて,入力した電気信号の出力電圧Vの絶対値と基準電圧VSとを比較することにより,ステップ1005またはステップ1010にて窓300の動きを検知する。
以上に説明したように,この変形例のセンサ装置100によれば,偏光子500を用いて窓300の開閉状態を簡易かつ正確に判定することができる。
なお,本実施形態の変形例2と同様に,この変形例のセンサ装置100に微分回路135を付加することもできる。この場合,微分回路135を付加したセンサ装置100により実行される検知処理の動作では,図15のフローチャートに示したように,ステップ1505にて,出力電圧Vの微分値が取られる。判定部120は,ステップ1510にて,出力電圧Vの微分値の絶対値と基準微分電圧VBSとを比較することにより,ステップ1005またはステップ1010にて窓300の動きを検知する。
これにより,図14(b)に示したように,図14(a)に示した温度ドリフトの影響を取り除き,窓300の動きの有無を,より精度よく判定することができる。なお,微分回路135に代えて,差分回路を用いて出力電圧の差分値を求め,差分値に基づいて窓の動きの有無を判定してもよい。
また,変形例2および変形例3では,マルチモード光ファイバ200aを使用したが,これをシングルモード光ファイバ200bに代えて,光源部105とO/E変換器115とがシングルモード光ファイバ200bおよび偏光子500により接続されるようにしてもよい。
以上に説明したように,各実施形態のセンサ装置によれば,発生部110によって光の状態変化を発生させることにより,検知対象物の開閉または検知対象物の動きの有無を正確に判定することができる。
すべての実施の形態では,各構成要素の果たすべき業務上の機能を特定するに留まるものではなく,各構成要素は具体的手段として連繋して動作するものである。したがって,各構成要素の動作は,上記に示された動作の関連を考慮しながら,一連の動作として置き換えることができる。これにより,上記各構成要素の連繋する動作を方法の発明の実施形態とすることができる。
また,上記各構成要素の動作を,各構成要素の処理と置き換えることにより,プログラムの実施の形態とすることができる。また,プログラムを,プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶させることで,プログラムに記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態とすることができる。
したがって,光源部から光ファイバに光信号を入射し,構造物に入出するために開閉可能な開閉部の動きに応じて変化する外圧を光ファイバに作用させる発生部により,上記光源部から入射され,上記光ファイバ内を伝送する光信号に上記外圧に応じた状態変化を発生させ,上記発生させた光信号の状態変化を測定し,上記測定された光信号の状態変化に基づいて上記開閉部の動きの有無を判定する検知方法の実施形態は,光源部から光ファイバに光信号を入射する処理と,構造物に入出するために開閉可能な開閉部の動きに応じて変化する外圧を光ファイバに作用させる発生部により,上記光源部から入射され,上記光ファイバ内を伝送する光信号に上記外圧に応じた状態変化を発生させ,上記発生させた光信号の状態変化を測定する処理と,上記測定された光信号の状態変化に基づいて上記開閉部の動きの有無を判定する処理とをコンピュータに実行させる検知プログラム,および,この検知プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施形態とすることができる。
プログラムの実施の形態及びプログラムに記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態は,すべてコンピュータで動作可能なプログラムにより構成することができる。プログラムの実施の形態およびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態における各処理はプログラムで実行されるが,このプログラムは,記録装置に記録されていて,ROMまたはRAMからCPUに読み込まれ,CPUによって,各フローチャートが実行されることになる。また,各実施の形態のプログラムは,ソフトウェアで実現されていても,ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実現されていても構わない。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
たとえば,窓300は,発生部110の近傍に存在する検知対象物の一例である。また,窓300は,構造物(窓300が備えられた建物)に入出するための開閉可能な開閉部の一例である。開閉部の他の一例としては,建物に備えられたドアが挙げられる。
また,発生部110は,光ファイバの光の状態変化の発生を増大させ,その光の状態変化をセンサ装置100により検知させる被検知部またはセンサ部と考えることもできる。
また,光ファイバ200は,滑車300bから外力の作用を受け得る状態にてレール300cに配設されていればよく,図2に示したように,滑車300bの進行方向に向かってレール300c上に配設されていてもよいし,図19に示したように,滑車300bの進行方向に対して垂直な方向に向かってレール300c上に配設されていてもよい。
また,図20に示したように,光ファイバ200は,窓300が閉じられたときにサッシ300aの縦枠が当接する,建物の壁面の側面300dに配設されていてもよい。この場合,側面300dの表面に凹凸部を設け,凸部が光ファイバ200に接するようにしてもよい。この場合,側面300dおよびサッシ300aが光ファイバ200を折り曲げる加圧部材となる。さらに,図21に示したように,光ファイバ200は,ドア600が閉じられたときにドア600の側面が当接する,建物の壁面605の側面に配設されていてもよい。
なお,以上の説明では,光ファイバ200(マルチモード光ファイバ200aおよびシングルモード光ファイバ200bを含む)内で光量の変動が起きる場合として,上記のように光ファイバ200を配設することにより,光ファイバ200に外力が加えられて径方向から圧迫され,外力により光ファイバ200が変形される場合を挙げたが,この光ファイバの変形には,外周方向からの圧迫,解放による光ファイバの径の変形,光ファイバが屈曲,湾曲すること,屈曲,湾曲の程度や方向の変化などが含まれる。
また,光源部105の一例としては,可視光LED(Light Emitting Diode),赤外LED,紫外線LED,レーザダイオード,ドットマトリクスLED等が挙げられる。
また,O/E変換器115の一例としては,フォトダイオード,フォトトランジスタ,フォトIC(Integrated Circuit),CCD(Charge Coupled Device),太陽電池,サーモバイル等が挙げられる。
本発明は,検知対象物の開閉または検知対象物の動きの有無を正確に判定するセンサ装置に適用可能である。
第一実施形態におけるセンサ装置の全体構成を示した説明図である。 同実施形態における窓近傍の構成を示した説明図である。 図2の平面1−1にて滑車およびレールを切断した断面図である 同実施形態にてセンサ装置が実行する検知処理ルーチンを示したフローチャートである。 同実施形態における出力電圧Vの時間的推移を示した説明図である。 第二実施形態におけるセンサ装置の全体構成を示した説明図である。 同実施形態における光ファイバの構成およびその接合部を示した説明図である。 同実施形態において光ファイバ内を伝送する光信号の状態を示した説明図である。 同実施形態における出力電圧Vの時間的推移を示した説明図である。 同実施形態にてセンサ装置が実行する検知処理ルーチンを示したフローチャートである。 第二実施形態の変形例1における光ファイバの構成およびその接合部を示した説明図である。 同変形例において光ファイバ内を伝送する光信号の状態を示した説明図である。 第二実施形態の変形例2におけるセンサ装置の全体構成を示した説明図である。 図14(a)は,同変形例における出力電圧Vの時間的推移を示した説明図,図14(b)は,同変形例における出力電圧の部分値VBの時間的推移を示した説明図である。 同変形例にてセンサ装置が実行する検知処理ルーチンを示したフローチャートである。 第二実施形態の変形例3における光ファイバの構成およびその接合部を示した説明図である。 同変形例において光ファイバ内を伝送する光信号の状態を示した説明図である。 同変形例において偏光子内を伝送する光信号の状態を示した説明図である。 窓近傍の他の構成を示した説明図である。 窓近傍の他の構成を示した説明図である。 ドア近傍の構成を示した説明図である。
符号の説明
100 センサ装置
105 光源部
110 発生部
115 O/E変換器
120 判定部
125 通信部
130 警報部
135 微分回路
200 光ファイバ
200a マルチモード光ファイバ
200b シングルモード光ファイバ
300 窓
300a サッシ
300b 滑車
300c レール
400 キャップ
500 偏光子
600 ドア

Claims (11)

  1. 光ファイバに光信号を入射する光源部と;
    検知対象物の動きに応じて変化する外圧を前記光ファイバに作用させることにより,前記光源部から入射され,前記光ファイバ内を伝送する光信号に前記外圧に応じた状態変化を発生させる発生部と;
    前記発生させた光信号の状態変化を測定する測定部と;
    前記測定された光信号の状態変化に基づいて前記検知対象物の動きの有無を判定する判定部と;を備えたセンサ装置。
  2. 前記光源部は,
    前記光ファイバに連続光またはパルス光のいずれかを入射し,
    前記測定部は,
    前記光源部から入射された連続光またはパルス光のいずれかに対して出射された光の変化を測定することにより,同出射された光のパワーに応じた値を出力し,
    前記判定部は,
    前記測定部から出力された光のパワーに応じた値に基づいて前記検知対象物の動きの有無を判定する請求項1に記載されたセンサ装置。
  3. 前記発生部は,
    加圧部材を含み,同加圧部材を使用して前記光ファイバを折曲させる請求項1または請求項2のいずれかに記載されたセンサ装置。
  4. 前記加圧部材は,
    表面に1または2以上の凹部または凸部の少なくともいずれかを有し,同1または2以上の凹部または凸部の少なくともいずれかが前記光ファイバに接触するように設けられる請求項3に記載されたセンサ装置。
  5. 前記加圧部材は,
    前記光ファイバに外圧が作用したとき,前記1または2以上の凹部または凸部の少なくともいずれかにより前記光ファイバに曲げまたは傷の少なくともいずれかを生じさせるように設けられる請求項4に記載されたセンサ装置。
  6. 前記発生部は,
    外圧に応じて前記光ファイバとしてのマルチモード光ファイバ内に伝送される光信号に状態変化を発生させ,
    前記マルチモード光ファイバは,同マルチモード光ファイバのコア径より小さいコア径を有するシングルモード光ファイバに接続され,
    前記測定部は,
    前記発生部により状態が変化した光信号を前記マルチモード光ファイバから前記シングルモード光ファイバに伝送させ,同伝送させた光信号の状態変化を測定する請求項1,2,3,4または請求項5のいずれかに記載されたセンサ装置。
  7. 前記発生部は,
    外圧に応じて前記光ファイバとしてのマルチモード光ファイバ内に伝送される光信号の状態変化を発生させ,
    前記マルチモード光ファイバは,同マルチモード光ファイバを径方向に切断したときのコア部の断面積より小さい断面積の開口部を有するキャップに接続され,
    前記測定部は,
    前記発生部により状態が変化した光信号を前記キャップの開口部に伝送させ,同伝達させた光信号の状態変化を測定する請求項1,2,3,4または請求項5のいずれかに記載されたセンサ装置。
  8. 前記発生部は,
    外圧に応じて前記光ファイバ内に伝送される光信号の状態変化を発生させ,
    前記光ファイバは,光ファイバ内に伝送される光信号の任意の直線偏光成分のみを透過させる偏光子に接続され,
    前記測定部は,
    前記発生部により状態が変化した光信号を前記偏光子に伝送させ,同伝達させた光信号の状態変化を測定する請求項1,2,3,4または請求項5のいずれかに記載されたセンサ装置。
  9. 前記測定部は,
    前記発生させた光信号の状態変化を電気信号の変化として測定し,
    前記判定部は,
    前記測定された電気信号の微分値または差分値のいずれかに基づいて前記検知対象物の動きの有無を判定する請求項1,2,3,4,5,6,7または請求項8のいずれかに記載されたセンサ装置。
  10. 前記検知対象物は,入出するために開閉可能な開閉部を有する構造物であり,
    前記判定部は,
    前記開閉部の動きの有無を判定することにより同開閉部の開閉状態を判定する請求項1,2,3,4,5,6,7,8または請求項9のいずれかに記載されたセンサ装置。
  11. 光源部から光ファイバに光信号を入射し;
    構造物に入出するために開閉可能な開閉部の動きに応じて変化する外圧を光ファイバに作用させる発生部により,前記光源部から入射され,前記光ファイバ内を伝送する光信号に前記外圧に応じた状態変化を発生させ;
    前記発生させた光信号の状態変化を測定し;
    前記測定された光信号の状態変化に基づいて前記開閉部の動きの有無を判定する検知方法。
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