JP2006109989A - 歯磨き用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】歯垢除去効果に各別に優れた歯ブラシ又は歯磨き用具(以下歯磨き用具)を提供する。
【解決手段】網目を形成する柔軟な布又はネット(ネット類)を単独に、又は公知の歯ブラシの植毛又は/及びクッション性塊の上部を覆うように装着して使用されるように工夫された歯磨き用具である。
特に、網目を形成する柔軟な布又はネット(ネット類)として、粘着剤を付与したものを用いるとき顕著な効果を示す歯磨き用具である。
【選択図】 図1

Description

本発明は歯の歯垢除去等に用いる歯ブラシ又は歯磨き用具(以下歯磨き用具という)に関する。
ヒトや動物が食事をするとその粕が歯の表面や裏面、歯と歯の間等に歯垢として付着する。この歯垢はその一部が短期間の内に歯石となる。歯石を放置しておくと虫歯、歯槽膿漏、歯周病等の原因となり、やがて歯が脱落したり、さらにここで繁殖した菌等が他の内臓疾患の誘引となることが知られている。
歯垢は、日常では、口臭の原因の一つであり、虫歯、歯槽膿漏、歯周病等により口臭、歯痛,歯の脱落の原因となり、特に中高齢者では総入歯になる主要原因である。昨今では、口臭予防やその治療のための多くの口腔用剤が開発され市販されているが、これらは口腔用剤を使用した後、精々数分間程度の効果しか持続しないものが大半である。特に、中高齢者での歯槽膿漏、歯周病はより深刻である。歯槽膿漏、歯周病の治療法も歯垢、歯石の除去と抗生物質等による殺菌の併用が基本であるとされているが、現実には、多くの中高齢者では、歯科医に通院しているにも関わらず入れ歯になるケースが圧倒的に多いのが現状がある。
口臭にしても、歯槽膿漏、歯周病にしても、その主要原因は明白であるのに、現実には不十分な対症療法となっている。即ち、主要原因である食後の歯垢の除去が不十分であり、それが蓄積して歯石となっているのである。歯垢が付着しているのに、あるいは歯槽膿漏、歯周病が進行しているのに口腔用剤を使用してもその効果は所詮強い臭いのマスキング効果であり、持続時間も消臭効果も限定される。歯槽膿漏、歯周病の治療で歯石をとり、抗生物質等の殺菌消毒をしても、歯石は数日後には再度形成される状態では到底解決にならないのである。
実は、かかる事情は一般にも認識されてきているところである。それにも関わらず、それが問題となる背景には社会生活環境の変化と、高齢化社会、真の健康管理が関係している。老若男女を問わず、食後に歯磨きをする習慣は従来に比較して高度に普及している。そのために使用する歯ブラシについても多くの工夫がなされ、その工夫した歯ブラシが市販されており、多くの新規なる歯ブラシが特許や実用新案出願されている。その大半は、手動であったり電動であったりの差はあるが、歯ブラシのブリッスルと植毛方法、植毛台に関するものである。工夫の要点は、歯の表面、裏面、歯間を効率的に磨けるか、歯や口腔内に損傷を与えないか、歯の裏や奥歯が磨ける感触や安定して磨ける感触があるか等であり、根本的な原理に遡ったものは少ないのである。
本発明者は歯のモデル等を用い、多くの市販の歯ブラシを評価・試験するなど鋭意検討した結果、従来の歯磨き用具の主流である歯ブラシでは、実用的な歯磨き、具体的に言えば歯磨き時間が3分〜30分程度の歯磨きでは歯の前面、裏面、歯間に付着した歯垢を必要十分な程度に取り除くことは非常に難しいという結論に達した。通常の歯ブラシではブラシ部分の長さは20mm〜30mm程度であるが、これを左右に動かして磨く状態を観察するとブラシの先端は何本も並んでいる歯の表面部分にしか接触しない。歯間に毛先を入れるためには、歯の表面に対して歯ブラシを45度以上に立てて磨く必要があるが、このように立てると毛先はこの1箇所の歯間のみにしか接触せず、ブラシ部分の長さは全く役割をしない。しかも立てた状態で歯ブラシを動かしても、歯ブラシ先端部分の少ないブリッスルでの歯垢除去効率は極めて悪く、このブリッスルのみで目標の歯間部分1箇所の歯垢を除くにはそれだけで5分以上は必要である。実際にはやや硬直した歯垢の場合、この操作では大半は除去できない。しかも、正常人で28本の歯があるとすると磨くべき歯間は表面と裏面で合わせて実に52箇所あるので常識的な時間内に十分な程度に歯を磨くことは不可能である。 時間のみの問題であれば、歯ブラシを電動式とすることで、手動の数十倍の効果を挙げることが可能と考えらえるが、単に歯の表面の平面部を磨く場合には電動式は優れているが、電動式では回転や振動速度が速いため、歯間にはブリッスルが届きにくく、ブリッスル先を細くして尖った形状として歯間に入るようにすると今度は高速の振動や回転によりブリッスル束が不安定となり必要な歯垢を除く磨耗力が作用しにくいという矛盾を抱えていることも判明した。更に、無理やり電動式の歯ブラシを長時間適用すると歯の表面のエナメル質や歯茎を損傷する可能性あるという問題も抱えている。1カ所の歯間のみの歯垢を除くのであればブリッスル束を5mm程度に限定した歯間専用ブラシが効果的であるが、この場合、歯磨きは2段階、即ち、まず、通常の歯ブラシで歯の表面部分を磨き、次に歯間ブラシで52カ所の歯間を磨くという手順となり、十分に歯垢を除くのに必要時間は相当なものであることは自明であり実用的には不可能である。しかも、両方ともブラシであるから歯垢を除く効率が極めて悪く、細いブリッスル束の歯間ブラシはその使用法が適切でないと、ブリッスル先端が広がり更に歯垢除去効率が落ちる。歯間の歯垢を比較的確実に取る方法はデンタルフロスを用いる方法であるが、この方法は1カ所、1カ所の歯間に糸状のフロスを入れ、歯の面に力がかかるようにして前後に曳くものであり、相当に根気の必要な操作であるし、この操作は非常に狭い歯間部分の歯垢をとるものである日常的な歯磨きとは異なる歯の手入れであり、逆にデンタルフロスでは歯の表面などは実用的には磨けない。
上述のとおり、従来の歯磨き用具では実用的には歯垢の除去は非常に難しい現状となっている。この問題は、歯並びがきれいであり、歯肉の十分に盛り上がっており、歯間の隙間も非常に小さく、歯の表面のエナメル質も健全であるように努めている一部の若年層の人々の場合は、左程問題ではないと考えられるが、歯周病や歯槽膿漏に罹り本当に歯垢を十分に除かないと深刻な結果が予想されるような、特に、中高年層の者では、条件が悪い方に、悪い方に偏っているのが現状がある。
[課題を解決するための目的]
本発明は、歯垢除去効果に格別に優れた歯磨き用具を提供することを目的とする。即ち、確実に、短時間に、効率的に、容易に頑強に付着した歯垢を、歯のエナメル質や歯茎に損傷なく、取り除く新規なる歯磨き用具を提供することである。
本発明者は、上述の現状に鑑み、改善すべく鋭意検討した結果、確実に、短時間に、効率的に、容易に歯垢を取り除く方法である本発明に到達したものである。
即ち、本発明は網目を形成する柔軟な布又はネットを、公知の歯ブラシの植毛又は/及びクッション性塊の上部を覆うように工夫された歯磨き用具である。
本発明の一つの態様(態様1)は、植毛台の上に複数本のブリッスルを束ねてなる従来の歯ブラシのブリッスルの束の毛先部分を布やネット(ネット類)で覆うものである。
ここで従来の歯ブラシとは、複数本のブリッスルを束ねてなる毛束が植毛台の上に植毛されたものであり、通常ブリッスルの毛束は幅方向の長さが5mm程度、長尺方向の長さが8mm〜3mm程度、ブリッスルの植毛台からの有効長さが7mm〜12mm程度であり、ブリッスルを構成する材料がナイロン、ポリエステル、豚等の動物の毛等からなるものであり、スーパーマーケット等の店頭にて発売されているから、特許や実用新案出願されて公開されて公知となっているものなどを含む。
本発明は、かかる公知の歯ブラシに、その植毛部分を覆うようにすることで歯磨き効果を改善するものである。「植毛部分を覆う」とは、必ずしも植毛部分の全体を覆うと限定しているのではなく、植毛されたブリッスルの歯に当たる部分のみを覆えばよいのであるから剤型の工夫次第で、植毛されたブリッスルの歯に当たる先端部分のみを覆うことも、あるいは、先端部分の一部のみを覆うことで、布やネット(ネット類)で覆われないで放置されたブリッスルの部分が歯に直接当たるようにして歯間での歯垢除去効果を変化させることも可能である。植毛部分を覆う方法も布やネット(ネット類)を筒状に縫製したものでもよく、筒網に編みこんだものでもよく、布やネット(ネット類)をマフラーや風呂敷で物を包むように包みこんでもよい。明らかに、の一部又は全部を筒網とした形状が最も便利である。筒状に縫製したものがコスト的には有利であり、使用感も許容できる程度となる。
市販の歯ブラシで、歯間様として特別に植毛部分を幅5mm程度、長さ5mm程度、ブリッスルの長さ10mm程度のものが発売されたり、開発提案されているが、かかる歯間ブラシの場合も本発明の布やネット(ネット類)をつけることで、その効果が大きく改善できる。即ち、ブリッスル束がこのように少なくなると、力の賭け具合が難しく、強くするとブリッスル束がバラけて個々のブリッスルが前後左右ランダムに曲がり歯垢除去効果が低下するが、薄い柔らかい布やネット(ネット類)をつけだけで確実の歯間で固定できるようになるのである。しかも、ブリッスルである剛毛の数本で面状の広がり付着した歯垢を除去する場合に比して、布やネット(ネット類)の面で除去するのが明らかに有利であった。
同様な理由から、通常の歯ブラシの場合も、多くの市販歯ブラシがそうであるように、植毛台からのブリッスル長さが歯ブラシの先端からハンドルの手前までほぼ8mm〜12mm位の長さで一定になっている場合よりも、歯ブラシの先端部分から長さ3mm〜7mm程度の部分のみ長さ8mm〜12mm程度として、その長い部分(長毛部分)から手前方向の部分はその長毛部分より2mm〜5mm程度短くする部分(短毛部分)を作ることで、この長毛部分と短毛部分からなる歯ブラシ(2段高さ歯ブラシ)に本発明の布やネット(ネット類)を覆いとして取り付けると、歯の表面部分と歯間部分の両方の歯垢を実に効果的に除去できるようになる。即ち、この場合も、布やネット(ネット類)が細くブリッスルの少ない先端部分(長毛部分)を安定化し、しかも、僅かな手の動きによって短毛部分の布やネット(ネット類)が手前の歯の表面の歯垢を除去する作用をするのである。市販に歯ブラシを見ると一部の歯ブラシでは、長毛部分と短毛部分を交互に切り込んだ歯ブラシが市販されている。これは、複数の歯間を同時に、あるいは歯ブラシを動かしたときに確率的に何回が動かしたときに偶然に歯間に毛先が入るという思想と考えらえるが、本発明者の試験によると、歯の例え上歯が14本並んでいても、全て大きさも幅も凹凸も違うので、このような歯ブラシを左右に動かしても、結局長毛部分の毛先が歯の表面に接触した状態で歯の表面の上を動くだけであった。極論すれば、同じ長さのブリッスルの歯ブラシより、毛を短くした部分がある分、表面の歯磨き効果が少ないのではないかと考えられ、本発明で好ましい形状として工夫した2段高さ歯ブラシとは発想も効果も異なるのである。
本発明では、主要な長毛部分は歯ブラシの先端部分にあり、その長さも幅も小さいが、あくまでも布やネット(ネット類)でこの部分を覆うことで安定化することに特徴があり、従来とは全くことなる効果となるのである。
本発明の別の態様(態様2)は、植毛台の上に大きさが3mm×3mm(体積9立方ミリメートル)〜30mm×50mm(体積25立方センチメートル)で、円柱形、角柱等の立体形をスポンジ等の弾力性を有する塊状物(以下塊)を配し、その塊の歯と接触する面を布やネット(ネット類)で覆うものである。この態様では、植毛台の上に塊の他にブリッスルが配置されていても問題ない。
本態様でメラミン樹脂等のスポンジ等の弾力性を有する塊状物(以下塊)のみからなる歯ブラシも提案されている。事実、歯の表面のみを磨くのであれば、指で押したとき僅かに凹む程度の塊のみからなる歯ブラシは通常の歯ブラシよりの歯垢の除去効果が大きい。但し、スポンジは異物取り込み容量が小さいため歯垢がスポンジの目に詰まりやすく、更に、本剤型では歯間を磨くのが難しい。歯間はその殆どが数mm程度の窪みであるが、このように狭い空間に塊を効果的に入れるのは容易でない。又別の問題としてスポンジ等の材料が歯磨く中に破損した場合、小さな塊となり口腔内に留まることになる。口を洗浄すれば問題ないとしても、安全上問題がある。更に、この用具の再使用をするときに多孔質の材料の中での雑菌の繁殖が心配である。それを直接使用するのには十分な注意が必要である。この点、歯ブラシや本発明の布やネット(ネット類)は異物受け入れ容積が大きく、全体の洗浄も容易であり、衛生面でも好ましい。本態様(態様2)では、基礎の部分にスポンジ等を用いるが、それはあくまでも布やネット(ネット類)が歯に密着するのを補助する台座の役割であるので基礎の部分のスポンジ等は歯垢除去効果を優先するのではなく衛生面を考慮して洗浄が容易なものを選択する等が可能である。
さらに、本発明の別の態様(態様3)は、本発明の布やネット(ネット類)を、そのまま又は/及び体積束ねて9立方ミリメートル〜体積70立方センチメートルの大きさに柔軟な円形等に丸めて又は/及び束ねて植毛台の上に配置したものである。
さらに、本発明の別の態様(態様4)は、本発明の布やネット(ネット類)を、そのまま又は/及び体積束ねて9立方ミリメートル〜体積70立方センチメートルの大きさに柔軟な円形等に丸めて又は/及び束ねて、そのまま歯磨き用具として使用するものである。本態様4では布やネット(ネット類)を丸めて指先などで歯にあてて歯を磨く動作をするのであり、「常識的に歯を磨く」という概念からあまりに外れているために、直ぐには受け入れがたい動作であるが、歯を磨く効果は確実である。これは布やネット(ネット類)は歯の形状や、口腔内の形状に応じて適切な形状に変化し、歯にかける力も直接コントロールできるのである。しかも、布やネット(ネット類)は使用後には非常に清潔に洗浄が可能であり、乾燥も可能である。
さらに、別の態様として、本発明では、以上述べてきた実施態様を組み合わせた歯磨き用具(態様5及びその他)として使用することで、一段と歯磨き効果を高めることも可能である。
本発明では、布やネット(ネット類)は、本発明の歯磨き用具に固定して一体化されていてもよいが、布やネット(ネット類)は該歯磨き用具を使用するときに、取り外し、取り付けが可能なようにすることで、使用者が既に所有している歯磨き用具に取り付けて使用できるので好ましく、更に、この布やネット(ネット類)のみを洗浄することで、衛生面で大幅に改善でき、繰り返し磨くことで布やネット(ネット類)が消耗しやすいが、これを消耗品として交換することで経済面、効果面で有利となる。更に、本発明の実施態様で示したように布やネット(ネット類)のみを用いて指等で歯を磨くことで一段と歯磨き効率を高めることが可能である。特に、布やネット(ネット類)が円筒形などの袋状に縫製されていると例えばハブラシなどへの取り付けが極めて容易であり好ましい。円筒形にするときには、好ましい円筒の内径の大きさは10mm〜40mmである。
本発明で使用する布やネット(ネット類)とは、材質がポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、レーヨン、ビニロン、アセテート、ポリウレタン、絹、綿等であり、布やネット(ネット類)の目付けは1平方メートル当たりの重量(目付け)が8gから200g程度の薄めが望ましい。200g以上となると、歯間の歯垢除去効果が極端に小さくなるし、8g以下でも歯垢除去効果が少なくなるのとネット類が破損する頻度が多くなる。布やネット(ネット類)の形態は編物、織物、不織布、若しくは本材料を布やネット(ネット類)と同じ役割をするように嵩だかの例えばスプリング状等(以下スプリング状物)に束ねたものを使用できるが、歯に接触して使用するために柔軟性と伸縮性がある方が望ましくガーゼのような織物ではなく、編物か不織布がより好ましく、特に、編物は網目に適度の凹凸ができるため歯垢除去効果が大きく好ましい。目付けが8g〜50gの薄い編物では、感触がよき、網目の凹凸も顕著に出るので歯間歯垢除去において格別な効果が出る。実施態様4や態様5ではスプリング状物でもよい。
本発明で使用する布やネット(ネット類)は口腔内という水分の多い環境で、摩擦して使用されるために、繊維がばらばらにならないことと、湿潤下での強度が必要であり、さらに歯肉や歯のエナメル質を傷つけない柔らかさが必要である。例えば、綿を材料とする場合、通常のガーゼであると、織物であり繊維をばらばらになりやすい構造であるため、好ましくなく、糸を作る段階で細く、撚りを多くして柔軟であるがばらばらにはなりにくいように紡績し、その糸で目付けが8gから200g程度の編物を作るようにするのが好ましいのである。かかる点で、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、レーヨン、ビニロン、フッ素樹脂等の合成繊維及び半合成繊維はフイラメントの形状として好ましい単繊維の太さが0.3〜150デニール程度に紡糸できるので、布やネット(ネット類)としたとき繊維がばらばらとなり口腔内に残ることがないので好ましい。特に、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂等の合成繊維は紡糸の時に単糸の断面が単なる円形ではなく、三角形やその他の高い摩擦係数を与える異形とすることで、歯垢除去効率を高めることが可能である。特に、ポリエステルやナイロンであり、単糸デニールが0.3〜5デニール程度の極細のフイラメントを用いて目付けが8gから50g程度の編物としたとき歯垢除去の効率が向上する。
特に、本発明の布やネット(ネット類)として、編物を構成する繊維束に粘着剤を付与すると歯垢除去効率は驚くほど向上する。
ここで付与する粘着剤とは医療用に使用されている安全性の高いアクリル粘着剤、シリコーン系粘着剤、酢酸ビニール系粘着剤、ビニールエーテル系粘着剤、ゴム系粘着剤などであるが、この中でも水中での安定性や臭いなどからアクリル粘着剤、シリコーン系粘着剤が特に好ましい。
本発明で布やネット(ネット類)の編物を構成する繊維束に粘着剤を付与する量は、繊維重量100部に対して10〜300部が好ましい。本発明の布やネット(ネット類)は布であり、繊維重量100部に対して10〜300部の粘着剤を付与しても、例えばガムテープ等のように面状の粘着シートとなるのではなく、あたかも布やネット(ネット類)は元のままの布状物であり、単にその布状物を構成する繊維が粘着剤から構成されているような形状となるのである。
このようにして得た粘着剤を付与の布やネット(ネット類)は乾燥状態では、ややべとつく程度の粘着性を有する。しかし、口腔内のように水で濡れている雰囲気では粘着性はないか、あるいは感じない程度の粘着性となる。それにも関わらず、該粘着剤を付与の布やネット(ネット類)は驚くほど歯垢除去効果が大きいのである。そのメカニズムを推定するなら、一つには粘着剤は繊維を構成する物質よりもソフトであり、歯垢により緊密に接触しやすいであろうことは容易に推定できる。二つめの推定メカニズムとしては、これは例えば水中に入れた状態のガラス表面で粘着剤有りと無しの繊維を同じ力で押し付けてまま横にずらしたとき、明らかに粘着剤有り系がずらしにくいことから、即ち表面摩擦抵抗が大きいことから、分子状態での界面現象にも差がある可能性が考えられる。もともと粘着剤が被接着物に粘着する現象は、粘着剤表面の分子と、被接着物表面の分子の間の分子間力によるものであり、これが水中などでは、水分子が膜状で被接着物表面と粘着剤表面との中間に介在するために、その分子間力が弱まるのであると解釈できるが、両者を強く押し付けた場合は、両者の間に再び何らかの分子間力が働くとしても不思議ではないように思われる。理由は正確に分からないが、該粘着剤を付与した布やネット(ネット類)は驚くほど歯垢除去効果が大きいのである。
本発明で粘着剤を付与する繊維の材質として、ポリエステルかナイロンのフィラメントが好ましく、特に、ポリエステルのフィラメントであり、その単糸表面が凹凸を持つ場合が特に好ましい。即ち、本発明の布やネット(ネット類)は歯を磨くため、相当な摩擦力を繰り返し受けるため、口腔内で粘着剤が歯の表面や口腔内に残存してはならない。粘着剤が布やネット(ネット類)の表面に強く残存するためには粘着剤が繊維に強く粘着すること、及び粘着剤そのものの内部凝集力が大きいことが必要となるのである。粘着剤の内部凝集力、粘着剤の柔らかさ、安全性、臭いなどから、特に好ましい粘着剤はアクリル系粘着剤である。次に、やや硬いのが欠点であるがシリコン系粘着剤である。粘着剤として最も広く、多く使用されるゴム系粘着剤は、臭いの面、及び粘着性能を発揮させるために添加物が必要である点で劣る。
最も好ましい組み合わせは、単繊維が0.3 〜5デニールのフイラメントからなる糸で構成されたポリエステル繊維からなる目付けが8〜50gの編物に、アクリル系粘着剤を編物の重量100部に対して30〜200部付着させたものを布やネット(ネット類)として使用した場合であり、特に、単糸の表面に単なる円形ではなく凹凸があるとか、異形断面をもつものであるとき、歯垢除去効果と粘着剤の付着の安定性が高まり好ましい。さらに、該布やネット(ネット類)を後述する実施例1の2段高さ歯ブラシに取り付けた場合、その効果は正に画期的である。
本発明でいうアクリル粘着剤、シリコーン系粘着剤、酢酸ビニール系粘着剤、ビニールエーテル系粘着剤、ゴム系粘着剤とは医療用途として皮膚、粘膜、あるいは体内に使用されている公知の粘着剤を使用できる。例えば、アクリル粘着剤とは(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び(メタ)アクリル酸からなる共重合物を挙げることができ、シリコーン系粘着剤とはポリジヂメチルシロキサンやポリジヂメチルジフェニルシロキサンを主成分とする共重合物であり、酢酸ビニール系粘着剤とは酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び(メタ)アクリル酸からなる共重合物等を挙げることができる。これらの粘着剤内で、内部凝集力、粘着剤の柔らかさ、安全性、臭いなどから、特に好ましい粘着剤はアクリル系粘着剤である。次に、やや硬いのが欠点であるが、シリコン系粘着剤である。かかる粘着剤は1種又は1種以上を混合して、あるいは、それぞれは単独であるが、一つの用具に併用して使用することが可能である。
本発明においては、かかる粘着剤には、必要に応じて、内部凝集力を高めるための架橋剤、抗菌剤、界面活性剤、香料、甘味料、染料・顔料、増量剤、柔軟材、粘膜保護・修復作用を有する薬物等を1種又は組み合わせて含有させることが可能である。例えば、アズレン、塩化リゾチーム、塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン、キシロカイン、第4級アンモニウム塩抗菌剤、ビタミンC等の各種ビタミン剤、トラネキサム酸、アミノカプロン酸、各種抗生物質、ヨード剤、サッカリン、グリチルリチン酸ジカリウム、尿素、流動パラフィン、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、マルチトール、スクワレン、スクワラン、トウガラシ、ハーブ等の天然生物抽出物、炭酸カルシウム、シリカ、リン酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、天然石、遠赤外線発生の石やセラミック、絹繊維等、又はその成分を使用することもできる。かかる添加剤は粘着剤100部に対して、通常0.1〜10部程度であるが、抗菌剤等のような薬剤の場合は0.01〜3部程度で十分である。
更に、本発明において使用する布やネット(ネット類)には公知の歯磨き粉や歯磨きペーストを本発明の歯磨き用具として使用する布やネット(ネット類)1個に対して0.1g〜5gを予め塗布若しくは含ませておくことができ、このことにより例えば、家庭かれ離れた勤務先や旅先での歯磨きが容易になる。通常の市販の歯ブラシでも歯磨き粉をつけたものは市販されているが、本発明の実施態様4の場合、このようにすることで実に簡単にどこでもほとんど完全な歯磨きができるので、その効果は市販品が到底及ばないものである。本発明の歯磨き用具は入れ歯の歯磨きにも効果的であり、特に、実施態様4で磨くとき効果的である。
本発明の歯ブラシによれば、歯のエナメル質や歯茎に損傷を与える危険も少なく、短時間に、確実に、容易に歯の表面、歯間の歯垢を除くことが可能となる。
図1(a),(b)、(c)に本発明の好ましい一実施態様の例を示した。図2、図3も別の実施態様を示した。
以下、実施例及び比較例により、本発明の歯ブラシをさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〜実施例8、 比較例1〜比較例4〕
株式会社ニッシン(京都)製の歯型モデルD50Dを用いた。本歯型モデルには平均的な健康な成人の場合と同様に上下あわせて28本の歯がある構造となっており、通常の口の開きを再現できる構造となっている。
実験ではもち米で作成したやや焦げ目のある糊を使用し、この糊を上下の歯に塗布したものをモデルとした。使用した歯ミガキは市販品のガム・デンタルペースト(サンスター株式会社)を使用した。歯ミガキ時間は2分間とし、歯の磨き状態の判定は目視で、「非常にきれい=◎」、「きれい=◎」「普通=△」、「残りが多い=×」として判定した。但し、ここで、歯間とは、歯並びを表面から見たときに歯と歯の間にできる窪みのことであり、歯と歯の間の狭い隙間(厳密な意味での歯間)ではない、この部分の歯垢は歯ブラシのみでは取れないのでフロス等で対応すべきであるが、それでも、歯の表面と歯と歯の間にできる窪みの歯垢を完全に除去することで、厳密な意味での歯間の歯垢も蓄積しにくくなることを別の試験(使用経験1)で確認した。この使用経験1の結果は、人間の唾液などの本来の自然治癒力が働くためで、この自然治癒力に頼れる程度に歯の掃除をすれば、外的に完全にしない場合でも歯の健康が保てることを示すのではないかと推定される。使用した歯ブラシは、通常品としては、市販品の歯ブラシからD歯ブラシ(S株式会社製)を購買し、実施例1では、本歯ブラシを図1(b)のごとく、長毛部分(植毛台の軸方向の)長さ約5mmについてはブリッスルの長さ(10mm)をそのままとし、短毛部分は3mmほどハサミで摘み取ったもの(2段歯ブラシ)を使用した。比較例1では、市販品そのもの(市販はブラシ)を使用した。更に、比較例では、歯ブラシのブリッスル部分に長毛部分と短毛部分を交互に入れたものとしてB歯ブラシ(L株式会社製)を購入したもの(市販凹凸歯ブラシ)を使用した。歯間用歯ブラシとしては、市販品の中からH歯ブラシ(S株式会社製)(市販歯間ハブラシ)使用した。
布やネット(ネット類)として使用した布は75デニールのポリエステルフィラメントからなる目付けが18gのトリコット編物(以下TR編物)にアクリル酸メチル・アクリル酸―2-エチルへキシル共重合体からなるアクリル系粘着剤(以下TS粘着剤)を均一に含浸させたものであり、TR編物100部に対して、TS粘着剤(固形分換算)を50部含浸させてある。このTS粘着剤を含浸させたTR編物(以下TS−TR編物)は、乾燥状態で手に触るとやや粘着力を持っているのが分かる程度の粘着性を有していたが、濡れた状態では、全く粘着性を感じないものであった。
実験の結果を表―1にまとめて示した。本発明の効果が明らかであり、特に、歯の表面に付着する歯垢の程度が頑強であるほど、効果のある歯ブラシと、効果の少ない歯ブラシの差が拡大すると判定された。
市販品の中には、歯磨き時間を30分以上まで長くして、使用法も正確に、丁寧に歯磨きしたときには表面の評価が◎になるものもあった。
Figure 2006109989
〔使用経験〕
被験者は50歳台の成人男子1名であり、数年来歯茎から出血があり、歯医者に治療に通った。レントゲンと歯周ポケットの診断より、歯医者の意見では相当に進行した歯槽膿漏、歯周病であり、このままでは、1年以内に奥歯数本が脱落する可能性が高いというものであった。それを防ぐための治療法は歯石をとり通院のときには数回抗生物質を注入するというものであった。「歯磨きが特に重要で、鏡を見ながら朝夕食後に30分位 歯磨きをしてください」という忠告を受けた。
30分も歯を磨くのは大変であるが、忠告どおり歯磨きをして1週間後、同じ歯科医を訪れると「歯磨きが不十分ですね。もう歯石ができていますね。」という診断であり、市販に様々な歯ブラシを使用して念入りに歯ミガキをしてもこの状況は約3カ月間の通院期間で殆ど改善されることはなかった。遂には、奥歯1本は食事中の痛みがひどく抜歯した。残りの歯のうち、2〜3本も触ると歯が動いており、食事中は硬いものを粗食するときは痛みをこらえている状態であり、早晩抜歯することになるだろうと覚悟した。そして、歯を1本抜くと、次はその隣の歯がぐらつくようになり、近い将来、総入れ歯になることだろうことを確信した。
この時点から、本発明の実施例1の歯磨き用具を用いて、朝と夕方歯磨きを実行した。歯ミガキした後の、舌触りが明らかに異なりツルツル感があった。それに要する歯ミガキ時間は3分以内であった。急ぐときは1分であった。狭い歯間には、従来どおり、3日に1回位の頻度で、フロスも併用した。
効果は劇的であった。1週間後には、歯茎の状態に明らかな変化があり、4週間後には硬いものを咀嚼しても殆ど痛みを感じなくなり、2カ月後には歯が動くこともなくなった。歯医者が言った「歯磨きが勝負です」の意味が分かった。これまでに、市販の様々な歯ブラシを使用経験し、30分以上、時にはTVを見ながら1時間近く歯ミガキをしたが、歯医者に行った直後以外には、本発明歯ミガキ用具を使用した直後のように 舌で触ったときに歯の裏側、特に奥歯においてツルツル感を感じたことがないように記憶している。
(a)本発明の実施態様1に係る歯ブラシの説明図であり、(b)は本態様の歯ブラシの断面図、(c)は本態様に使用される布やネット(ネット類)のである。 本発明の実施態様1の別の例であり、布やネット(ネット類)をブリッスルの一部のみに取り付けた例を示す説明図である。 本発明の実施態様3の例を示す説明図である。
符号の説明
1 植毛台
2 ブリッスル(短毛部)
3 ブリッスル(長毛部)
4 筒状の布やネット(ネット類)
5 歯ブラシの一部のみに取り付けられた布やネット(ネット類)
6 丸められた布やネット(ネット類)

Claims (4)

  1. 公知の歯ブラシの植毛又は/及びクッション性塊の上部の全体又は一部を覆うように布やネット(ネット類)を配した歯磨き用具である。
  2. 布やネット(ネット類)をそのまま使用するか、又は9立方ミリメートル〜体積70立方センチメートルの大きさに柔軟な円形等に丸めて直接か又は/及び植毛台の上に固定するか又は一時的に固定して使用するようにした歯磨き用具。
  3. 布やネット(ネット類)が、1平方メートル当たりの重量(目付け)が8〜200gであり、材質がポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、レーヨン、ビニロン、アセテート、ポリウレタン、絹、綿等から選ばれた1種又は2種以上からなる編物、織物、不織布、スプリング状物等である請求項1又は請求項2の歯磨き用具。
  4. 布やネット(ネット類)が、ネット類繊維重量100部に対してアクリル粘着剤、シリコーン系粘着剤、酢酸ビニール系粘着剤、ビニールエーテル系粘着剤、ゴム系粘着剤から選ばれた1種または2種以上の粘着剤10〜300部を付与したものである請求項1又は請求項2の歯磨き用具。


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