JP2006104765A - 木製支柱 - Google Patents

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Abstract

【課題】 腐朽および強度低下を防止でき、支柱基礎の施工の手間も少なくて済む木製支柱を提供する。
【解決手段】 木製の支柱本体2と、支柱本体2の下端面に被着された防水層4と、支柱本体2の下端部に上部3aが嵌着された金属製の筒体3と、支柱本体2内に上部5bが挿通固着され前記下端面から下方へ突出した鉄筋5と、筒体3内に充填され鉄筋5の中間部5cと一体に固化したモルタル固化体6とを具備し、鉄筋5の下部5dをモルタル固化体6の下方へ突出させた。
【選択図】 図1

Description

この発明は木柵等に用いる木製支柱に関する。
一般に木柵は自然の景観を損なわないので、景勝地等に多く設置されているが、その横木を支持する木製支柱は、腐朽を防ぐため防腐剤の塗布による防腐処理が施されている。しかしこのような防腐処理を施してあっても、木製支柱はその地表面付近での土との接触部分において、地中の雑菌等の侵入により腐朽をおこしやすく、短期間で取替えが必要となる。
そこでこの耐腐朽性を向上させるものとして、基礎ブロック本体の上面に木製支柱を挿通して立設するための固定孔を穿設し、この固定孔の入口に、基礎ブロック本体を地中に埋設したときこの基礎ブロックの上面と地表面との間の木製支柱の外周面を土に触れないように囲う保護筒部を突設した木製支柱用ブロックが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
特開平11−172970号公報(第2頁、図2−図4)
ところで木製支柱においては、その設置された自然環境の湿気や雨水などにより木製支柱内部に侵入した水分は、その下部に集まりやすいが、上記の基礎ブロックにおいては、保護筒内に嵌込まれて立設された木製支柱の下部が、広範囲にわたって保護筒によって覆われているため、その内部が上記水分により湿潤状態にあり、保護筒の上端部付近や基礎ブロック本体底部の水抜き孔等から侵入した雑菌等により腐朽が進行しやすいという問題点を有する。また保護筒の上部付近において、木製支柱の露出外周部分は大気中への水分放散による木材表面の乾燥に伴う収縮を生じ、これに対し木製支柱中心部分は保護筒下部の湿潤部分より水分の拡散を受け、木製支柱中心部の湿潤に伴う膨張を生じ、この支柱断面の収縮・膨張差により支柱表面部より支柱中心部に向かう干割れを生じる。この状況は地面に直接立設される木製支柱の場合と同じでありこの干割れによる損傷部分に雑菌等が付き木材外周より萎縮を生じ腐朽が発生し、この腐朽は、傷のない支柱外周部分と比べて顕著であるため、木製支柱の曲げに対する強度が低下しやすい。
さらに上記の基礎ブロックは、保護筒部のほぼ上半分が地表面より上方に突出するようにして地中に埋め込み設置し、その後木製支柱の下端部を保護筒部を含めたパイプ材内に挿通させるものであり、且つパイプ材の内周面と木製支柱の外周面との間の隙間は小さいため、基礎ブロックの設置に多大の手間を要する。すなわち、基礎ブロックは、木製支柱設置位置に対応する平面上での中心位置(前後・左右位置)および上下位置だけでなく、水平面に対する傾斜角度の調整を高精度でおこなわないと、上記のパイプ材と木製支柱間の小さな隙間では傾斜誤差を吸収できず、支柱上部での過大位置ずれにより横木等の支柱連結部材の取付けが不能となる。そこでこの基礎ブロックの傾斜角度の調整のために、基礎ブロック設置用の掘削穴の穴底地盤面の水平度調整(不陸修正)の繰返しが必要となり、さらにこの掘削穴内への基礎ブロック設置後の基礎ブロック四周および上面部への埋設土砂の転圧等による締固めも、基礎ブロックの傾斜角度をチェックしながら順次施工する必要があり、これら一連の作業を各支柱設置箇所ごとにおこなうのに、多大の労力と時間を要するのである。
この発明は上記従来の問題点を解決しようとするもので、腐朽および強度低下を防止でき、支柱基礎の施工の手間も少なくて済む木製支柱を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の木製支柱は、木製の支柱本体と、前記支柱本体の下端面に被着された防水層と、前記支柱本体の下端部に上部が嵌着された金属製の筒体と、前記支柱本体内に上部が挿通固着され前記下端面から下方へ突出した鉄筋と、前記筒体内に充填され前記鉄筋の中間部と一体に固化したモルタル固化体とを具備し、前記鉄筋の下部を前記モルタル固化体の下方へ突出させたことを特徴とする。
この発明において、「上」側および「下」側とは、木製支柱を使用状態で立てたときの上側および下側を称するものとする。
請求項1記載の手段によれば、木製支柱は、鉄筋の下部および筒体の下部が基礎に埋込まれた状態で立設され、支柱本体の下端面は、湿潤しやすく雑菌の多い地面より上方に離間した位置にあり、また支柱本体の下端面に被着された防水層がモルタル固化体側から支柱本体内への水分の侵入を阻止し、防水層の上側の支柱本体内の水分は外周面からの自然蒸発により放散されるので、支柱本体の下部が長期にわたり湿潤状態となることはなく、支柱本体の腐朽が防止される。また筒体は支柱本体下部の干割れなどの割裂を防止し、上部を支柱本体に固着された鉄筋が、支柱本体に掛かる外力を引張・圧縮力として基礎に確実・強固に伝達するので、木製支柱の強度は長期にわたって維持される。また基礎への埋込時に、鉄筋の下部は筒体よりも巾の小さく場所をとらない棒状のものであるため、穴あきコンクリートブロックを基礎ブロックとして用いる場合に、基礎ブロックの傾斜角度が大きくても木製支柱は自由に垂直度を調整でき、基礎ブロックの設置時に傾斜角度の調整に手間をかけなくて済む。また格別の型枠を用いることなく単に筒体内にモルタルを充填することにより、モルタル固化体を得ることができ、木製支柱の製造が容易である。
また請求項2記載の木製支柱は、木製の支柱本体と、前記支柱本体の下端面に被着された防水層と、前記支柱本体の下端部に上部が嵌着された金属製の筒体と、前記支柱本体内に上部が挿通固着され前記下端面から下方へ突出した鉄筋と、前記筒体内に充填されるとともに前記筒体よりも下方に延びる柱状に成形され前記鉄筋の中間部と一体に固化したモルタル固化体とを具備し、前記鉄筋の下部を前記モルタル固化体の下方へ突出させたことを特徴とする。
請求項2記載の手段によれば、木製支柱は、鉄筋の下部およびモルタル固化体の下部が基礎に埋込まれた状態で立設され、支柱本体の下端面は、湿潤しやすく雑菌の多い地面より上方に離間した位置にあり、また支柱本体の下端面に被着された防水層がモルタル固化体側から支柱本体内への水分の侵入を阻止し、防水層の上側の支柱本体内の水分は外周面からの自然蒸発により放散されるので、支柱本体の下部が長期にわたり湿潤状態となることはなく、支柱本体の腐朽が防止される。また筒体は支柱本体下部の干割れなどの割裂を防止し、上部を支柱本体に固着された鉄筋が、支柱本体に掛かる外力を引張・圧縮力として基礎に確実・強固に伝達するので、木製支柱の強度は長期にわたって維持される。また基礎への埋込時に、鉄筋の下部はモルタル固化体よりも巾の小さく場所をとらない棒状のものであるため、穴あきコンクリートブロックを基礎ブロックとして用いる場合に、基礎ブロックの傾斜角度が大きくても木製支柱は自由に垂直度を調整でき、基礎ブロックの設置時に傾斜角度の調整に手間をかけなくて済む。またモルタル固化体は、直柱状の他、屈曲状や湾曲状など各種の形状のものとすることができ、各種デザインの木製支柱が得られる。
この発明において鉄筋は、直棒状のものとしてもよいが、請求項3記載の発明のように、前記鉄筋が、下端部に湾曲部を有するU字形鉄筋からなり、2本の直棒状の上部を前記支柱本体内に挿通固着した構成とすれば、木製支柱の下端部はU字形鉄筋の湾曲部で構成されるため、運搬や取扱時に他部材や人体を傷付けることがなく安全であり、支柱立設施工時においては湾曲部下端の点状の支持部で自重を支持するため傾斜角度の調整が容易であり、また基礎への埋込後はモルタルやコンクリートに対して、単なる直棒体よりは強固に定着されるので、好ましい。
この発明によれば、支柱立設状態で支柱本体の下端面は、湿潤しやすく雑菌の多い地面から上方に離間した位置にあり、また防水層がモルタル固化体側から支柱本体内への水分の侵入を阻止するので、支柱本体下端部の長期にわたる湿潤状態が回避され、支柱本体の腐朽を防止できる。またこの腐朽防止に加えて、筒体が支柱本体の下部の割裂を防止するとともに鉄筋が支柱本体と基礎を強固に結合するので、木製支柱の強度は長期にわたって維持され、その強度低下を防止できる。また鉄筋の下部は筒体やコンクリート固化体よりも巾が小さく場所をとらないため、穴あき式の基礎ブロックを用いる場合、基礎ブロックの傾斜角度が大きくても木製支柱は垂直度を調整でき、基礎ブロック設置の手間が少なくて済む。
また上記の効果に加えて、請求項3記載の発明によれば、木製支柱の下端部はU字形鉄筋の湾曲部で構成されるため、運搬や取扱上安全であり、支柱立設施工時の傾斜角度の調整が容易であり、基礎のモルタルやコンクリートに対して大きな定着力が得られる。
以下図1〜図4に示す第1例により、請求項1記載の発明の実施の形態を説明する。図1および図2において、1は木製支柱で、2はその主体をなす木製の支柱本体であり、この例では円柱状の外形を有する。3はこの支柱本体2とほぼ同外径を有する金属製(この例ではステンレス製)の短尺の筒体で、その上部3aに、支柱本体2の下端部に形成した段付部2aが圧入嵌込され、これにより筒体3は支柱本体2に固着されている。そしてこの筒体3内に位置する支柱本体2の下端面である木口には、エポキシ系、ポリエステル系、ウレタン系等の塗膜防水材(この例ではウレタン系防水材)を塗布して、防水層4を形成してある。なおこれらの合成樹脂系防水材のほか、ゴムアスファルト系防水材などを塗布して防水層4を形成してもよい。
一方5は、下端部に湾曲部5aを有するU字形鉄筋からなる鉄筋で、その2本の直棒状の上部5b,5bは、支柱本体2に穿設した穴に挿通され、接着剤により支柱本体2に固着されている。また6は、筒体3内に充填され、この筒体3内に位置する鉄筋5の中間部5cと一体に固化したモルタル固化体で、筒体3を嵌込固着した支柱本体2を上下逆にして、筒体3内にモルタルを充填し固化させることにより形成される。鉄筋5の下部5dは、後述の基礎への埋込部材として、モルタル固化体6の下方へ突出している。7は後述の横木16取付用のボルトが挿通される取付穴である。
なお一般に鉄筋の構成材としては丸鋼と異形鉄筋があるが、丸鋼に比べて異形鉄筋の方が、コンクリートやモルタルへの定着強度が高いのに加えて、上記鉄筋5の支柱本体2への挿通接着時に、鉄筋外周面の凹凸により形成される均等分布状態の間隙部を接着剤層として利用することにより、支柱本体2との強固な接着ができるので、この例では鉄筋5は異形鉄筋で構成してある。
図3は、上記構成の木製支柱1を、中央部に穴11をそなえた穴あきコンクリートブロックからなる基礎ブロック10を用いて地面12に立設する工程を示し、先ず基礎ブロック10を、木製支柱1の立設位置において、地面12に掘削した掘削穴内に設置し、その四周に投入した土砂を締固めて、図示の埋設状態とする。そしてこの基礎ブロック10の穴11の穴底地盤上に支柱の高さ調整用のコンクリート片13を置き、その上に木製支柱1を立てる。このとき支柱下部の筒体3の下部3bが穴11内に隠れる状態となるよう、コンクリート片13の厚さを選定する。
この状態で木製支柱1は、鉄筋5の下端の湾曲部5aがコンクリート片13上に点接触する形で載っており、またモルタル固化体6から突出した鉄筋5の下部5dと、基礎ブロック10の穴11の内周面との間には、大きな隙間が存在するので、木製支柱1は自由にその垂直度の調整をおこなうことができ、基礎ブロック10の設置時における水平面に対する基礎ブロック10の傾斜角度の調整に手間をかける必要は全くなく、基礎ブロック10の設置を簡単におこなうことができるのである。
上記の木製支柱1の垂直度を調整後、支え木14などによりその垂直度を保持した状態で、筒体3の周囲部から基礎ブロック10の穴11内にモルタル15を充填し、固化させて木製支柱1の立設を完了する。所定の位置に各木製支柱1を立設したら、図4に示すように各支柱間を横木16で連結して、木柵17の施工が完了する。
モルタル15が固化した各木製支柱1の下部においては、図3に示すように支柱本体2の下端面は降雨などにより湿潤し雑菌の多い地面12より上方に離間した位置にあり、また基礎ブロック10の上面部に溜る雨水Wや湿気がモルタル固化体6内へ侵入するのを、筒体3が阻止し、また基礎ブロックの穴11内のモルタル15を経てモルタル固化体6内に水分が侵入しても、防水層4が支柱本体2内への侵入を阻止するので、支柱本体2の下端面部への水分の侵入が阻止される。また降雨などにより支柱本体2内に侵入した水分は、支柱本体2の下部に集まりやすいが、この水分は防水層4によりモルタル固化体6側への侵入および侵入した水分の支柱本体2側への再侵入を阻止されるので、上記の再侵入による支柱本体下端部の長期にわたる湿潤状態が回避され、防水層4上の水分は支柱本体2の外周面からの自然蒸発により放散され、支柱本体2の下部の腐朽が防止されるのである。
また筒体3は、支柱本体2の下部とモルタル固化体6部との横荷重による横ずれを防止して両者を一体に保持するとともに、支柱本体2の下端部の干割れ等の割裂を防止し、モルタル固化体6は鉄筋5の中間部5cを保持して筒体3、従って支柱本体2と一体化し、また上部5bを支柱本体2に固着された鉄筋5は、支柱本体2に掛かる横荷重を2本の直棒部の引張力と圧縮力に変換してモルタル15を介して基礎ブロック10に伝達し、支柱本体2の腐朽がないこととあいまって、木製支柱1の強度は長期にわたって維持されるのである。
次に図5および図6に示す第2例により、請求項2記載の発明の実施の形態を説明する。この例の木製支柱21は、前記第1例の木製支柱1における筒体3よりも短尺の筒体23の上部23aを支柱本体2の下端部に嵌着し、この短尺の筒体23内に充填されるとともに図示しない筒状の型枠を用いて筒体23よりも下方に延びる短円柱状に成形されたモルタルを、鉄筋5の中間部5cと一体に固化させてモルタル固化体26を形成した点が第1例とは異なるが、その他の構成は第1例の木製支柱と同じであるので、図1〜図3と同一または相当部分には同一符号を付して図示し、それらの部分の詳細な説明は省略し、以下他の図および他の例においても同様とする。
この木製支柱21を、第1例と同じ基礎ブロック10を用いて地面12に立設するには、図6に示すようにコンクリート片13の上に木製支柱21を立てたとき、モルタル固化体26の下部26aが穴11内に隠れるように上下位置を調整する点以外は、第1例と同工程でおこなう。この施工時において、鉄筋5の下部5dと、基礎ブロック10の穴11の内周面との間には、第1例と同じく大きな隙間が存在するので、木製支柱21は自由にその垂直度の調整をおこなうことができ、基礎ブロック10の設置も簡単におこなうことができる点は、第1例と同じである。
第1例と同様にして木柵施工後は、モルタル15が固化した各木製支柱1の下部においては、図6に示すように支柱本体2の下端面は降雨などにより湿潤し雑菌の多い地面12より上方に離間した位置にあり、また基礎ブロック10の上面部に溜る雨水Wや湿気などの水分がモルタル固化体26内に侵入しても、防水層4が支柱本体2内への侵入を阻止するので、支柱本体2の下端面部への水分の侵入が阻止される。また降雨などにより支柱本体2内に侵入した水分は、支柱本体2の下部に集まりやすいが、この水分は防水層4によりモルタル固化体26側への侵入および侵入した水分の支柱本体2側への再侵入を阻止されるので、上記の再侵入による支柱本体下端部の長期にわたる湿潤状態が回避され、防水層4上の水分は支柱本体2の外周面からの自然蒸発により放散され、支柱本体2の下部の腐朽が防止されるのである。
また筒体23は、支柱本体2の下部とモルタル固化体26部との横荷重による横ずれを防止して両者を一体に保持するとともに、支柱本体2の下端部およびモルタル固化体26の上部の割裂を防止する。またモルタル固化体26は鉄筋5の中間部5cを保持して筒体23、従って支柱本体2と一体化し、また上部を支柱本体2に接着された鉄筋5は、支柱本体2に掛かる横荷重を2本の直棒部の引張と圧縮荷重に変換してモルタル15を介して基礎ブロック10に伝達し、支柱本体2の腐朽がないこととあいまって、木製支柱21の強度は長期にわたって維持される点は、第1例と同じである。
次に図7および図8に示す第3例により、請求項2記載の発明の他の実施の形態を説明する。この例の木製支柱31は、前記第2例の木製支柱21におけるモルタル固化体26よりも長尺で且つ2箇所で屈曲した屈曲円柱状に成形したモルタル固化体36を用い、この屈曲形状に合せて中間部5cを屈曲成形した長尺のU字形の鉄筋5を用いた点が第2例と異なるが、その他の構成は第2例の木製支柱と同じである。
この木製支柱31を、図7に鎖線で一部を示す第2例と同じ基礎ブロック10を用いて地面12に立設するには、第2例と同様にモルタル固化体36の下部36aが穴11に隠れるように上下位置を調整し、第2例と同工程でおこなう。この施工時における木製支柱の垂直度の調整が容易で基礎ブロックの設置も簡単におこなえる点は、第2例(および第1例)と同じであり、また支柱立設後は、支柱本体2の下端面は第2例よりも遙かに大きく地面12から離間しているので、支柱本体2の下部の腐朽は第2例よりさらに確実に防止される。
図8は上記の木製支柱31を用いて構築した木柵41を示し、路端に沿って埋込配置した基礎ブロック10に立設した各木製支柱31間に、横木16を連結部材として取付けてある。この様に、木製支柱31はモルタル固化体36部が屈曲柱状を呈しているので、直柱状ではない新規な形状の支柱を得ることができるものである。なおこのモルタル固化体36部の形状を変えて、さらに他の用途の支柱として使用することもできる。
この発明は上記各例に限定されるものではなく、たとえば上記各例ではU字形の鉄筋5を1本用いたが、図9(a)に示す第4例のように同長の2本の鉄筋5,5を平行に配置して支柱本体2に(その上部を)固着してもよいし、図9(b)に示す第5例のように2本の鉄筋5,5を底面視で湾曲部5aが直交するように交差状に配置し、その上部の支柱本体2への挿通深さを変えて各湾曲部5aを少量上下に離間させた状態で、支柱本体2に固着する構成としてもよい。また図10に示す第6例のように、支柱本体2および角筒状の筒体3およびこの筒体内のモルタル固化体6の横断面形状が長方形の場合などは、さらに多数本(この例では3本)の鉄筋5を用いてもよい。
またU字形の鉄筋5のかわりに、湾曲部5aを有しない直棒状の鉄筋を複数本、支柱本体2に固着して用いてもよいが、図11および図12に第7例として示す木製支柱50のように、直棒状の鉄筋を「く」の字形に屈折成形した一対の鉄筋55を用い、傾斜した上部55b,55bを、支柱本体2内に小間隔をおいて交差する形で穿孔した一対の穴に挿通して固着し、支柱本体2の下端面から中間部55cおよび下部55dを下方に平行状に突出させた構成としてもよく、この場合は鉄筋55の上部55bが支柱本体2の長手方向に対して傾斜方向に延びているので、支柱本体2に干割れが生じても鉄筋55と支柱本体2の接着強度は殆ど低下することはなく、長期にわたり接着強度が維持される。
また支柱本体と筒体、および請求項2記載の発明におけるモルタル固化体の各部の横断面における外周形状は、上記各例のように同直径の円形とし全体を一本の円柱状とするほか、各部の直径が異なる段付円柱状としたり、角柱状の支柱本体と円筒状の筒体、円柱状の上記モルタル固化体などを組合わせた、異形横断面形状のものとしてもよい。
またこの発明の木製支柱は、上記の例の穴あき式の基礎ブロック10を用いて立設する他、支柱立設現地でコンクリート打ちをおこなって基礎ブロックを形成する後打設基礎により木製支柱を立設してもよく、この場合基礎内に埋込まれる鉄筋の下部は棒状で場所をとらないため、コンクリートの充填を容易にかつ確実におこなうことができる。さらにこの発明の木製支柱は、鋼管を地面に打込んでこの鋼管の内径部を上記の例の基礎ブロックの穴11と同様に利用してモルタル充填により木製支柱を固定する工法などにも利用できるものである。またこの発明の木製支柱は、木柵構築用のほか、パネルや金網などを支柱間の連結部材とするフェンス構築用の支柱などとしても用いることができる。
この発明の実施の形態の第1例を示す木製支柱の縦断面図である。 図1の木製支柱の矢視A−A拡大底面図である。 図1の木製支柱の立設工程を示す縦断面図である。 図1の木製支柱を用いた木柵の斜視図である。 この発明の実施の形態の第2例を示す木製支柱の縦断面図である。 図5の木製支柱の立設工程を示す図3相当図である。 この発明の実施の形態の第3例を示す木製支柱の縦断面図である。 図7の木製支柱を用いたガードフェンスの斜視図である。 この発明の実施の形態の第4例および第5例を示す図2相当図である。 この発明の実施の形態の第6例を示す木製支柱の斜視図である。 この発明の実施の形態の第7例を示す木製支柱の正面図である。 図11の木製支柱の矢視B−B拡大底面図である。
符号の説明
1…木製支柱、2…支柱本体、3…筒体、3a…上部、4…防水層、5…鉄筋、5a…湾曲部、5b…上部、5c…中間部、5d…下部、6…モルタル固化体、21…木製支柱、23…筒体、23a…上部、26…モルタル固化体、31…木製支柱、36…モルタル固化体、50…木製支柱、55…鉄筋、55b…上部、55c…中間部、55d…下部。

Claims (3)

  1. 木製の支柱本体と、前記支柱本体の下端面に被着された防水層と、前記支柱本体の下端部に上部が嵌着された金属製の筒体と、前記支柱本体内に上部が挿通固着され前記下端面から下方へ突出した鉄筋と、前記筒体内に充填され前記鉄筋の中間部と一体に固化したモルタル固化体とを具備し、前記鉄筋の下部を前記モルタル固化体の下方へ突出させたことを特徴とする木製支柱。
  2. 木製の支柱本体と、前記支柱本体の下端面に被着された防水層と、前記支柱本体の下端部に上部が嵌着された金属製の筒体と、前記支柱本体内に上部が挿通固着され前記下端面から下方へ突出した鉄筋と、前記筒体内に充填されるとともに前記筒体よりも下方に延びる柱状に成形され前記鉄筋の中間部と一体に固化したモルタル固化体とを具備し、前記鉄筋の下部を前記モルタル固化体の下方へ突出させたことを特徴とする木製支柱。
  3. 前記鉄筋が、下端部に湾曲部を有するU字形鉄筋からなり、2本の直棒状の上部を前記支柱本体内に挿通固着したことを特徴とする請求項1または2記載の木製支柱。
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