JP2006097707A - Reinforcing structure of synthetic resin bolt - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、鉄道線路のレールを枕木へ固定するのに使用する犬釘ボルトとして好適な、合成樹脂合成樹脂ボルトの補強構造に関するものである。 The present invention relates to a reinforcing structure of a synthetic resin synthetic resin bolt suitable as a dog nail bolt used for fixing a railroad rail to a sleeper.
従来の犬釘ボルトは、図4で示すように、鋼鉄で作られた六角ボルトからなり、ピッチの大きい螺旋を施した螺杆の一端に、六角頭からなる工具係合部が設けられ、外面には亜鉛メッキが施され防錆してある。 As shown in FIG. 4, a conventional dog peg bolt is made of a hexagonal bolt made of steel, and a tool engaging portion consisting of a hexagonal head is provided at one end of a screw having a large pitch helix. Galvanized and rustproof.
ところで、この犬釘ボルトによって枕木へレールを固定する方式では、電車の電動機へ給電された電力がレールを通して給電施設へ還流する際、電力の一部が犬釘ボルトを通して地表へ漏電し、レールの底部を電気的に腐食させる不具合があった。 By the way, in the method of fixing the rail to the sleeper with this dog nail bolt, when the electric power supplied to the electric motor of the train returns to the power supply facility through the rail, a part of the electric power leaks to the ground surface through the dog nail bolt, and the bottom of the rail is There was a failure to corrode electrically.
この改善策として、鉄鋼製の犬釘ボルトに代えて全部あるいは一部を合成樹脂製とすること
しかし、合成樹脂は一般に鉄鋼より強度が劣るため、犬釘ボルトをなす鉄鋼を合成樹脂で代替すると、所要の機械的強度を得るために過大な直径のボルトが必要となり、従来のボルトとの間に互換性がなくなった。そのため、合成樹脂ボルトを採用するには枕木ごと交換せざると得なくなり交換のためのコストが過大となる問題があった。 However, since synthetic resin is generally inferior in strength to steel, replacing steel that forms dog-nail bolts with synthetic resin requires bolts with an excessive diameter to obtain the required mechanical strength, and the gap between conventional bolts Incompatible. For this reason, in order to employ the synthetic resin bolt, there is a problem that it is unavoidable to replace the sleepers together and the cost for replacement becomes excessive.
また、犬釘ボルトの外径をやや細く作り、その外面に合成樹脂を被覆して絶縁することも試みられたが
発明者は上記課題を解消すべく、引っ張り強度が高いことで知られたピアノその他の高度に引抜き加工された引抜鋼線をインサートして引張り強度の高い合成樹脂ボルトを製造する着想を得た。しかし、これら鋼線は表面が平滑である上、合成樹脂との接触面積が小さいため、母材たる合成樹脂との間に十分な密着が得られず、必要な引張り強度が得られないことがあった。 In order to solve the above-mentioned problems, the inventor obtained an idea of manufacturing a synthetic resin bolt having a high tensile strength by inserting a piano or other highly drawn steel wire known to have a high tensile strength. However, since these steel wires have a smooth surface and a small contact area with the synthetic resin, sufficient adhesion cannot be obtained with the synthetic resin as the base material, and the required tensile strength may not be obtained. there were.
また、スパナなどの工具によって合成樹脂製の犬釘ボルトを回転させようとすると、六角頭が損傷し、工具によって与えられる回転力を補強芯材へ伝えることが難しかった。すなわち、スパナを回転させると屈曲部と螺杆の外面との間で円筒状にせん断されてしまったり、螺杆が捩じ切れてしまって所要の引張り強度を得るのが困難であった。 Further, when trying to rotate the synthetic resin dog bolt with a tool such as a spanner, the hexagon head is damaged, and it is difficult to transmit the rotational force applied by the tool to the reinforcing core. That is, when the spanner is rotated, it is difficult to obtain the required tensile strength because it is sheared in a cylindrical shape between the bent portion and the outer surface of the screw or the screw is broken.
本発明は、合成樹脂を射出成形して形成された螺旋を外面に設けた螺軸部を有し、その螺軸部の内部に硬鋼線で構成され軸方向に伸びる補強芯材を埋設するとともに、その補強芯材をなす硬鋼線の端部近傍を屈曲させて少なくとも2個の屈曲部を設けたことを最も主要な特徴とする。 The present invention has a screw shaft portion provided on the outer surface with a spiral formed by injection molding of synthetic resin, and a reinforcing core material that is made of a hard steel wire and extends in the axial direction is embedded in the screw shaft portion. At the same time, the main feature is that at least two bent portions are provided by bending the vicinity of the end of the hard steel wire forming the reinforcing core.
本発明に係る合成樹脂ボルトは、母材たる合成樹脂が、比較的小さい断面積で強度の高い補強芯材によって補強されるから、軽量で引張り強度が高い上、膨張係数の相違によって合成樹脂の表面に亀裂を生じ易くなる不具合のない合成樹脂製ボルトが得られる。 In the synthetic resin bolt according to the present invention, the synthetic resin as a base material is reinforced by a reinforcing core material having a relatively small cross-sectional area and high strength. A synthetic resin bolt free from defects that easily cause cracks on the surface is obtained.
補強芯材は引抜鋼線からなり、直線部と屈曲部とで構成され、屈曲部や螺旋部分など合成樹脂の部分で受けた外力を受ける部分の面積が大きくなり面圧が小さくなるから、比較的機械的強度の劣る樹脂部分を損傷することなく、屈曲部で支承された力が確実に補強芯材の直線部へ伝えられる。よって、屈曲部がない場合より大きな引張り力に耐えることができる。 Reinforcement core material is made of drawn steel wire, and is composed of straight and bent parts, and the area of the part receiving the external force received by the synthetic resin part such as the bent part and the spiral part becomes larger and the surface pressure becomes smaller. Without damaging the resin portion with inferior mechanical strength, the force supported by the bent portion is reliably transmitted to the straight portion of the reinforcing core. Therefore, it can withstand a larger tensile force than when there is no bent portion.
さらに補強芯材は硬鋼線、ピアノ線など硬質の線材で作られ、その一部を輪の形に巻回する単純な工程によって製造できるから、合成樹脂からなる屈曲部の補強が容易で補強芯材のコストを低廉に保つことができるという利点がある。 In addition, the reinforcing core material is made of hard wire such as hard steel wire or piano wire, and can be manufactured by a simple process of winding a part of it into a ring shape. There is an advantage that the cost of the core material can be kept low.
軟鋼で作られたボルトに匹敵する機械的強度と、電気絶縁性とをともに備えた合成樹脂ボルトを、合成樹脂の中に強力な補強芯材をインサートすることによって得ようとする目的を、前記補強芯材として引抜鋼線を用いることによって製造工程を過度に複雑にすることなく実現したものである。 The purpose of obtaining a synthetic resin bolt having both mechanical strength comparable to that of a bolt made of mild steel and electrical insulation by inserting a strong reinforcing core material into the synthetic resin, By using a drawn steel wire as the reinforcing core material, the manufacturing process is realized without being excessively complicated.
図1は、本発明に係る合成樹脂ボルトの一実施例を示すもので、具体的には鉄道レールを枕木へ固定するための犬釘ボルトである。合成樹脂ボルトたる犬釘ボルト10は外面に螺旋を設けた螺軸部12と、六角形をした工具係合部14の設けられた、いわゆる六角ボルトとして構成されており、ガラス繊維で補強したエンジニアリングプラスチックを射出成形して作られている。16は前記螺軸部12よりやや太い軸杆16であり、前記螺軸部12と工具係合部14とはこの軸杆16を介して同軸上に連結されている。
FIG. 1 shows an embodiment of a synthetic resin bolt according to the present invention, specifically a dog peg bolt for fixing a railroad rail to a sleeper. The
合成樹脂ボルト10をなす合成樹脂の内部には、補強芯材として、軸線方向に伸びる高度に展伸された引抜鋼線20の6本がインサートされている。この実施例において引抜鋼線20は180Kg/mm2程度の引張り強さのあるピアノ線(JISのSWP)、あるいは硬鋼線(JISのSWC)が用いられている。かくて、合成樹脂ボルト10は母材たる合成樹脂の強度に引抜鋼線20の大きな強度が加わり、全体として高い引張り強度が得られる。
Inside the synthetic resin forming the
補強芯材たる前記6本の引抜鋼線20は、工具係合部14をなす六角頭部の6個の頂部と対応させて、軸線の周りに配されており、それらは合成樹脂ボルト10の螺軸部12と工具係合部14との間を結び略全長にわたって伸びている。
The six drawn
引抜鋼線20の形状は図2で示すように、所定の長さを持つ直線状に切断された線状をなしており、その端部21、21において成形型の中に保持されるようになっている。引抜鋼線20には工具係合部14の位置に対応する一端の近傍に第1屈曲部22と、螺軸部12に対応する位置に第2屈曲部23とが設けられている。
As shown in FIG. 2, the drawn
両屈曲部22、23は、図3で示すように、引抜鋼線20の一部を輪状に巻回して作られており、この実施例では、略三角形に屈曲して構成され、端部が引張り方向へ折り返す形で、輪状に折り曲げられている。この輪状の構成をより具体的に説明すると、その輪は引抜鋼線20の線径より僅かに小さい半径で曲げられた小円弧からなる円弧部Cと、その両端から接線方向に連なる直線部Lとの組合せHを複数個設けることによって構成されている。
As shown in FIG. 3, both the
こうすることによって合成樹脂ボルト10に張力が作用したとき、引抜鋼線20は第1屈曲部22と第2屈曲部23とで抜け止めされるので、螺軸部12と工具係合部14との間に作用する張力が有効に引抜鋼線20へ伝えられ大きな力に耐えられるようになる。また、その際に引抜鋼線20が母材たる合成樹脂の内部を軸方向へ滑って荷重を負担することがなくなるのが避けられる。
Thus, when tension is applied to the
前記第1屈曲部22は図1(a)から明らかなように、6本の引抜鋼線20が長手方向の略同一位置に設けられ、各第1屈曲部22は引抜鋼線20の位置から対応する六角頭部の頂部へ向けて巻回され放射方向外方へ伸びている。よって、工具係合部14の位置に第1屈曲部22を放射方向に比較的大きく作っても、六角形の頭部からはみ出すことがない。また、合成樹脂ボルト10を緊締するとき、六角頭部に加えられる回転力は第1屈曲部22に作用して螺軸部12にインサートされた第2屈曲部23へ伝達され、六角頭部と螺軸部12をなす合成樹脂の破損が回避される。さらに、第1屈曲部22の外面の一部が合成樹脂ボルト10の締着面10aに面しているので、第1屈曲部22の外面とナットなどの被締着部材との距離が小さく、強い締着力が得られる。
As is apparent from FIG. 1A, six drawn
6本の各引抜鋼線20に設けられる前記第2屈曲部23は、前記第1屈曲部22と反対の方向に、かつ略同じ形状に巻回され、かつ、それぞれ軸方向にずらせて設けられ、相互に干渉しないように螺軸部12内に収められている。かくて、引抜鋼線20による螺軸部12の軸線方向の補強強さは、端部から工具係合部14へ向かうに従って増大し、螺軸部12のうち一番大きな張力の作用する軸杆15との隣接部には、図1(C)で示すように、軸線の回りに6本の鋼線20が配列され、大きな引張り力に耐えるようになる。
The
よって、犬釘ボルト10に引張り力が作用すると、まず、母材たる合成樹脂が伸び、その伸びによって引抜鋼線20にも引張り力が作用する。このとき引抜鋼線20は合成樹脂より伸びが少ないため、母材たる合資樹脂との間で滑る傾向を生じるが、屈曲部22、23を上記円弧と直線との組合せで輪状に構成することにより、抜脱を回避することができ、母材が合成樹脂であっても犬釘ボルト10の張力を大きく向上させることができる。
Therefore, when a tensile force acts on the
前記第1屈曲部22と屈曲部23の形状を、上述のように輪状に形成することは、発明の構成上、必須の要件ではなく、図4で示すように、引抜鋼線20を略コ字形に折り曲げて構成してもよい。以下、変形例について説明する。なお、同図中、第1実施例の説明と重複する部分は同一の符号を付して説明を省略する。
Forming the
同図(a)中、引抜鋼線20は合成樹脂ボルト10の略全長に亘って配置され、軸線の周りに等配に6本が配置されている。ここで、第1屈曲部22は引抜鋼線20を合成樹脂ボルト10の放射方向外方へ、ついで、平行に折り曲げた後、元の位置へ曲げ戻して略コ字形に屈曲させてあり、対称位置にある2本の引抜鋼線20に属する第1屈曲部22は同一平面上に配置される。その結果、前記円弧部Cと直線部Lとの組合せHの4組が形成される。また、第2屈曲部23も第1屈曲部22と逆の方向へ略コ字形に屈曲させるが、平行に折り曲げられた部分が、対称位置にある引抜鋼線20と干渉するので、互いに干渉を避けるべく、同図(b)示すように角度がつけてある。
In the drawing (a), the drawn
合成樹脂ボルト10は以上のように、補強芯材として引張り強さの大きい引抜鋼線20を用いたので、少ない鋼量で十分な引張り強度が得られるから、その重量を軽量にできる。
また、補強芯材として引張り強さの大きい反面、表面積の小さい引抜鋼線20を用いたにも拘らず、直線部の中に円形に巻回された少なくとも2個の屈曲部、すなわち、第1屈曲部22と第2屈曲部23とを設けたから、引抜鋼線20が引き抜かれることがなくなる上に、母材である合成樹脂と引抜鋼線20との接触する面積が増し、両者が確実に密着するので十分な補強が得られる。
As described above, the
In addition, although the drawn
さらに、合成樹脂と引抜鋼線20との接触面積を増加させる手段として、輪状に巻回された屈曲部の構造を採用したから、引抜鋼線20の成形が容易であり廉価に製造できる効果がある。
Further, as a means for increasing the contact area between the synthetic resin and the drawn
上記実施例は六角ボルトの例を示したが、これに限らずスタッドボルトや六角孔付きボルトなど、多種のボルトにも適用できる。 Although the said Example showed the example of the hexagon bolt, it is applicable not only to this but various bolts, such as a stud bolt and a hexagon socket head bolt.
10 犬釘ボルト(合成樹脂ボルト)
10a 締着面
12 螺軸部
14 工具係合部
16 軸杆
20 引抜鋼線(補強芯材)
22 第1屈曲部
23 第2屈曲部
C 円弧部
L 直線部
H 組合せ
10 Dog nail bolt (synthetic resin bolt)
10a Fastening surface 12
22
Claims (6)
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JP2004281003A JP2006097707A (en) | 2004-09-28 | 2004-09-28 | Reinforcing structure of synthetic resin bolt |
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JP2004281003A Pending JP2006097707A (en) | 2004-09-28 | 2004-09-28 | Reinforcing structure of synthetic resin bolt |
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2004
- 2004-09-28 JP JP2004281003A patent/JP2006097707A/en active Pending
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