JP2006097409A - トンネル構築工法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 発破を用いずに硬い地山を掘削できる割岩工法を用いたトンネル構築工法において、施工能率を向上させることができるトンネル構築工法を提供することを目的とする。
【解決手段】 トンネル本坑1が構築される地山Gに、トンネル本坑1よりも小径でトンネル本坑1の軸線方向に延在する先進導坑2をトンネル本坑1の断面内に位置するように先行掘削する先行掘削工程と、先進導坑2内からトンネル本坑1の断面方向に向けて、先進導坑2の壁面に割岩孔4を穿孔する穿孔工程と、割岩孔4内から地山Gに外力を加える粉砕手段13aによって地山G´を粉砕してトンネル本坑1を構築する粉砕工程とを備え、粉砕工程を行っている際、その先方では、穿孔工程を併行して行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発破を使わずに地山に坑を形成する工法であって、自由断面掘削機では掘削が不可能な岩盤などの硬い地山や、発破掘削が採用できない施工条件の時に採用される割岩工法を用いたトンネル構築工法に関する。
一般に、水文環境保全が要求されるトンネルを掘削する場合には、予めトンネル掘削箇所の周囲に止水改良を施し、その後トンネルの掘削を行うことになる。このとき、トンネルを掘削する手段としては、例えば、火薬等を用いた発破による掘削を行う手段と、自由断面掘削機を用いて掘削する手段とがある。発破による掘削では、振動で止水改良部分に亀裂が入って止水環境が保たれなくなる虞がある。一方、自由断面掘削機を用いて掘削を行う方法では、止水環境を保つことが可能であるが、トンネルを形成する地山が岩盤等である場合には掘削が不可能となる。したがって、水文環境保全が要求される岩盤等の硬い地山にトンネルを掘削する場合等、自由断面掘削機による掘削が困難で、且つ発破掘削が採用できない施工条件である場合には、割岩工法による掘削が行われる。
従来の割岩工法を用いたトンネル構築工法は、先ず、削岩機を用いて、トンネルの軸線方向に延在する複数の孔(割岩孔)を鏡面(切羽面)に蜂の巣状に穿孔するとともに、トンネルの外周に沿ってスリット(自由面)を切削する。次に、割岩孔に油圧ピッカーを差し込み、この油圧ピッカーを割岩孔の中で拡径させ、拡径圧によって地山を割岩(一次粉砕)する。これによって、地山に人工的なクラックが入り、硬い地山の強度が低下する。また、割岩の手段として、水と生石灰系膨張性物質との混合物(静的破砕材)を割岩孔内に充填し、その水和物の膨張圧により、硬い地山に人工的なクラックを発生させる手段や、割岩孔内にチューブを挿入し、このチューブに高圧水や高圧油を送ってチューブを膨張させ、硬い地山に人工的なクラックを発生させる手段等がある。最後に、油圧ブレーカーや自由断面掘削機、ピックハンマー等を用いてクラックが入っている鏡面を切削・砕岩(二次粉砕)し、トンネルを形成する(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭62−288296号公報
しかしながら、上記した従来のトンネル構築工法では、振動や騒音は低減されるものの、非常に非効率的な工法であり、月進20m程度の進行しか期待できず、極めて施工能率が悪いという問題が存在する。したがって、工期及び工費が発破掘削工法等に比べて大幅に掛かることになる。
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、発破を用いずに硬い地山を掘削できる割岩工法を用いたトンネル構築工法において、施工能率を向上させることができるトンネル構築工法を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明は、トンネル本坑が構築される地山に、前記トンネル本坑よりも小径で該トンネル本坑の軸線方向に延在する先進導坑を前記トンネル本坑の断面内に位置するように先行掘削する先行掘削工程と、該先進導坑内から前記トンネル本坑の断面方向に向けて、前記先進導坑の壁面に割岩孔を穿孔する穿孔工程と、該割岩孔内から前記地山に外力を加える粉砕手段によって前記地山を粉砕して前記トンネル本坑を構築する粉砕工程とを備えるトンネル構築工法であって、前記粉砕工程を行っている際、その先方では、前記穿孔工程を併行して行うことを特徴としている。
このような特徴により、硬い地山を粉砕する作業を行っている最中に、その先方では割岩孔を穿孔する作業を行なわれ、穿孔作業及び粉砕作業がそれぞれ連続的に作業可能である。また、割岩孔がトンネル本坑の軸線方向に直交する方向に延在されることになるため、割岩孔内から地山に外力を加える粉砕手段によって地山を粉砕する際、切羽面全体が自由面となる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のトンネル構築工法において、前記先行掘削工程完了後に、前記穿孔工程及び前記粉砕工程を行うことを特徴としている。
このような特徴により、先行掘削工程時に発生するズリを先行導坑内から搬出する際、先行導坑内にはズリ出しの障害になるような機器等がない。
請求項3記載の発明は、請求項1記載のトンネル構築工法において、前記穿孔工程を行っている際、その先方では、前記先行掘削工程を併行して行うことを特徴としている。
このような特徴により、先行掘削工程の完了を待たずに、穿孔工程及び粉砕工程が行われる。
請求項4記載の発明は、請求項1から3記載のトンネル構築工法において、前記先進導坑内から前記トンネル本坑の断面方向に向けて、前記トンネル本坑の壁面外方の所定改良域に達する改良用孔を穿孔し、該改良用孔から前記改良域内に改良材を注入して前記改良域を改良する改良工程を行うことを特徴としている。
このような特徴により、トンネル本坑の外方に、改良材によって改良された改良域が形成される。
請求項5記載の発明は、請求項4記載のトンネル構築工法において、前記粉砕工程時に、前記改良用孔を前記割岩孔として利用することを特徴としている。
このような特徴により、止水改良等のために穿孔した孔(改良用孔)が地山を粉砕のための孔(割岩孔)となるため、割岩孔を穿孔する手間が低減或いは省略される。
本発明に係るトンネル構築工法によれば、トンネル本坑が構築される地山に先進導坑を先行掘削する先行掘削工程と、先進導坑内からトンネル本坑の断面方向に向けて割岩孔を穿孔する穿孔工程と、割岩孔内から地山に外力を加える粉砕手段によって地山を粉砕してトンネル本坑を構築する粉砕工程とを備え、粉砕工程を行っている際、その先方では、穿孔工程を併行して行うことによって、穿孔作業及び粉砕作業がそれぞれ連続的に作業可能であるため、トンネル本坑掘削作業のサイクルタイムが短縮され、割岩工法を用いたトンネル掘削工事の施工能率を向上させることができる。
また、割岩孔がトンネル本坑の断面方向に向けて穿孔されていることによって、割岩孔がトンネル本坑の切羽面に対して平行に形成され、割岩孔内から地山に外力を加える粉砕手段によって地山を粉砕する際、切羽面全体が自由面となり、効率的に粉砕され、サイクルタイムを短縮することができる。
以下、本発明に係るトンネル構築工法の第一,第二の実施の形態について、図面に基いて説明する。
<第一の実施形態>
図1は本発明に係るトンネル構築工法の第一の実施の形態を表す全体図であり、図2は図1に示すX−X間の断面図である。図1,図2に示す破線は、トンネル本坑1の計画外周線であり、トンネル本坑1の壁面ラインを示す線である。また、図1,図2に示す鎖線は、トンネル本坑1の外方の改良域を示す線である。なお、本発明でいう「トンネル本坑」とは、地山内を貫通して坑口(出入り口)が2つある一般的なトンネルを意味する他に、坑口が1つの洞窟状のものや、地下深部に形成される大空洞のようなものも含む概念であり、広く地中に形成される「地下空洞」を意味している。
[先行掘削工程]
まず、図1における左側の工区(先行掘削工区A)における先行掘削工程について説明する。
図1,図2に示すように、岩盤シールドやトンネルボーリングマシーン(TBM)等の先進導坑掘削機10を用いて、トンネル本坑1が構築される硬い地山Gに、トンネル本坑1の軸線方向に延在する先進導坑2を先行掘削する。この先進導坑2は、トンネル本坑1よりも小径であって、ドリルジャンボ等の穿孔機11が内部で作業できる程度の大きさである。また、先進導坑2は、断面形状円形のトンネル本坑1の断面内略中央に位置しており、先進導坑2の断面形状も略円形に形成されている。
[穿孔工程、改良工程]
次に、先行掘削工区Aの後方にある中間の工区(穿孔工区B)における穿孔工程および改良工程について説明する。
穿孔機11を用いて、先進導坑2の壁面に、止水材等の改良材を注入するための改良用孔3として用いられるとともに、地山Gを粉砕するための割岩孔4として用いられる孔を穿孔する。この改良用孔3(割岩孔4)は、先進導坑2内からトンネル本坑1の断面方向に向けて穿孔されており、改良用孔3はトンネル本坑1の軸線方向に直交する方向に延在されている。また、改良用孔3の深さは、トンネル本坑1の壁面から所定厚さの改良域Sに達しており、改良域Sの外周線(鎖線)まで穿孔されている。また、改良用孔3は、互いに適当な間隔をあけて複数形成されており、複数の改良用孔3は、先進導坑2の軸線を中心に放射状にそれぞれ配設されている。なお、改良用孔3のうちトンネル本坑1の断面内にある部分は、割岩孔4としても利用される孔であるため、トンネル本坑1の断面内の改良用孔3(割岩孔4)の径は、後述する割岩機13の油圧ピッカー13bが挿入可能な程度の大きさである。
次に、止水材注入機12に備えられた注入パイプ12aを改良域Sに達するまで改良用孔3内に挿入し、この止水材注入機12を用いて改良用孔3内から改良域S内に止水材を注入し、改良域Sを止水改良して止水改良域を形成する。このとき、改良用孔3の穿孔時に湧水が確認された箇所にのみ止水材を注入し、湧水が確認されなかった箇所には止水材を注入せずに止水改良域を形成しなくてもよい。また、予め所定区間に湧水が無いことが予想されていれば、その区間については、割岩孔4のみの穿孔であってもよい。この場合は、前述の改良用孔3(割岩孔4)の深さがトンネル本坑1の壁面から所定深さの改良域Sに達していたところ、改良域Sへの穿孔は不要となるため、トンネル本坑1が構築される断面内での穿孔となり、また、当然に改良工程はなくなり、穿孔工程のみとなる。
[粉砕工程]
次に、穿孔工区Bの後方にある粉砕工区Cにおける粉砕工程について説明する。
まず、トンネル本坑1の切羽5部分に、クローラータイプのベースマシン13aに油圧ピッカー13b(粉砕手段)が搭載されてなる割岩機13を配置する。そして、改良用孔3を割岩孔4として利用して、切羽面6近傍の割岩孔4内に油圧ピッカー13bを挿入する。このとき、油圧ピッカー13bは、トンネル本坑1の軸方向に配設された複数の割岩孔4のうち、切羽面6側の端に形成された割岩孔4内に挿入する。そして、当該割岩孔4周りの地山Gに油圧ピッカー13bの油圧による拡径圧を加えて、この拡径圧によって当該割岩孔4周りの地山Gを割岩し、当該割岩孔4と切羽面6との間にある部分の地山G´を砕岩する。
なお、本発明でいう「粉砕」とは、地山に人工的にクラックを入れる「割岩」と、割岩された地山が崩れ落ちる程度に砕ける「切削・砕岩」との両方の意味があり、本発明では、粉砕手段によって、崩れ落ちる程度まで地山を砕いてもよく、クラックが入って切削し易くなる程度まで地山を砕いてもよい。
上記した油圧ピッカー13bの挿入・拡径作業を、放射状に形成された複数の割岩孔4に対してそれぞれ行い、切羽面6側から順に地山G´を切削していき、トンネル本坑1を構築する。また、上記した粉砕作業と共に、粉砕されたズリを図示せぬ運搬機によってトンネル本坑1の外に搬出する。
上述した先行掘削工程,穿孔工程及び粉砕工程は、それぞれ単独作業であり、粉砕工程を行っている際、粉砕工区Cの先方の穿孔工区Bでは、上述した穿孔工程を併行して行っており、穿孔工程を行っている際、穿孔工区Bの先方の先行掘削工区Aでは、上述した先行掘削工程を併行して行っている。つまり、トンネル工事の工区を先行掘削工区A,穿孔工区B及び粉砕工区Cに区分し、先行掘削工程と穿孔工程と粉砕工程とを同時進行で行っている。
上記した構成からなるトンネル構築工法によれば、トンネル本坑1が構築される地山Gに先進導坑2を先行掘削する先行掘削工程と、先進導坑2内からトンネル本坑1の断面方向に向けて地山Gに割岩孔4を穿孔する穿孔工程と、油圧ピッカー13bによって地山G´を粉砕してトンネル本坑1を構築する粉砕工程とを備え、粉砕工程を行っている際、粉砕工区Cの先方の穿孔工区Bでは穿孔工程が併行して行われるため、地山G´を粉砕する作業を行っている最中に、その先方では割岩孔4を穿孔する作業を行なわれ、穿孔作業及び粉砕作業がそれぞれ連続的に作業可能である。これによって、トンネル本坑1掘削作業のサイクルタイムが短縮され、発破を採用せずにトンネル本坑1を形成する工事の施工能率を向上させることができる。
また、割岩孔4がトンネル本坑1の断面方向に向けて穿孔されているため、割岩孔4がトンネル本坑1の切羽面6に対して平行に形成され、割岩孔4内に油圧ピッカー13bを挿入して地山G´を粉砕する際、切羽面6全体が自由面となる。つまり、地山G´を粉砕する際、図1に示す白抜き矢印の方向が起し方向となるため、油圧ピッカー13bの拡径圧によって地山G´が効率的に粉砕され、サイクルタイムを短縮することができる。
また、穿孔工程を行っている際、その先方の先行掘削工区Aでは、先行掘削工程を併行して行うことによって、先行掘削工程の完了を待たずに、穿孔工程及び粉砕工程が行われる。これによって、トンネル掘削工事の工期を短縮することができる。
また、先進導坑2内からトンネル本坑1の断面方向に向けて、トンネル本坑1壁面の外方の改良域Sに達する改良用孔3を穿孔し、改良用孔3から改良域S内に改良材を注入して改良域Sを改良する改良工程を行うことによって、トンネル本坑の外方に、改良材によって改良された止水改良域が形成される。これによって、トンネル本坑1の壁面の亀裂等の損傷を防ぐことができる。
また、地山Gを止水改良するために穿孔した孔(改良用孔3)を、地山G´を粉砕のための孔(割岩孔4)として利用しているため、割岩孔4を穿孔する手間が省略される。これによって、工事手間を軽減することができ、コストアップを抑えることができる。
<第二の実施の形態>
次に、本発明に係るトンネル構築工法の第二の実施の形態について説明する。図3(a),図3(b)は本発明に係るトンネル構築工法の第二の実施の形態を表す全体図である。なお、上述した第一の実施の形態と同一の構成については説明を省略する。
[先行掘削工程]
まず、図3(a)に示すように、トンネル本坑21が構築される地山Gに先進導坑22を先行掘削する先行掘削工程を行う。このとき、先行掘削工程によって発生するズリPを、掘削された先行導坑22を通って外部に搬出する。つまり、掘削された先進導坑22内では、穿孔工程や改良工程を行わず、先進導坑22は、専ら先行掘削工程によって発生するズリPの搬出路となる。そして、先進導坑22を掘削し続けて貫通させるか、或いはトンネル本坑1の最奥部まで掘削したら、先行掘削工程を完了する。
[穿孔工程]
次に、図3(b)に示すように、穿孔機27を用いて、先進導坑22の壁面に、止水材等の改良材を注入するための改良用孔25として用いられるとともに、地山Gを粉砕するための割岩孔24として用いられる孔を穿孔する。この改良用孔25(割岩孔24)は、先進導坑22内からトンネル本坑21の断面方向に向けて穿孔されており、改良用孔25はトンネル本坑21の軸線方向に直交する方向に延在されている。また、改良用孔25の深さは、トンネル本坑21の壁面から所定厚さの改良域Sに達しており、改良域Sの外周線(鎖線)まで穿孔されている。また、改良用孔25は、互いに適当な間隔をあけて複数形成されており、複数の改良用孔25は、先進導坑22の軸線を中心に放射状にそれぞれ配設されている。なお、改良用孔25のうちトンネル本坑21の断面内にある部分は、割岩孔24としても利用される孔であるため、トンネル本坑21の断面内の改良用孔25(割岩孔24)の径は、後述する割岩機23の油圧ピッカー23bが挿入可能な程度の大きさである。
次に、止水材注入機26に備えられた注入パイプ26aを改良域Sに達するまで改良用孔25内に挿入し、この止水材注入機26を用いて改良用孔25内から改良域S内に止水材を注入し、改良域Sを止水改良して止水改良域を形成する。このとき、改良用孔25の穿孔時に湧水が確認された箇所にのみ止水材を注入し、湧水が確認されなかった箇所には止水材を注入せずに止水改良域を形成しなくてもよい。また、予め所定区間に湧水が無いことが予想されていれば、その区間については、割岩孔24のみの穿孔であってもよい。この場合は、前述の改良用孔25(割岩孔24)の深さがトンネル本坑21の壁面から所定深さの改良域Sに達していたところ、改良域Sへの穿孔は不要となるため、トンネル本坑21が構築される断面内での穿孔となり、また、当然に改良工程はなくなり、穿孔工程のみとなる。
[粉砕工程]
次に、割岩機23に備えられた油圧ピッカー23bを割岩孔24に挿入し、油圧ピッカー23bによって地山G´を粉砕してトンネル本坑21を構築する粉砕工程を行う。このとき、粉砕工程が行われている粉砕工区Bの先方の穿孔工区Aでは、引き続き穿孔工程が行われており、穿孔工程と粉砕工程とは併行に行われている。
上記した構成からなるトンネル構築工法によれば、先行掘削工程完了後に、穿孔工程及び粉砕工程を行うため、先行掘削工程時に発生するズリPを先行導坑22内から搬出する際、先行導坑内にはズリ出し作業の障害になるような穿孔機27や割岩機23等がない。これによって、先行導坑22が小径であっても、スムーズにズリ出し作業を行うことができる。
以上、本発明に係るトンネル構築工法の実施の形態について第一,第二の実施の形態で説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記した実施の形態では、図2に示すように、断面形状円形のトンネル本坑1を構築する場合について説明しているが、本発明は、図4に示すように、断面形状カマボコ形のトンネル本坑51を形成する場合にも適用することが可能であり、その他、断面形状が楕円形や矩形等の場合にも適用することができる。
また、上記した実施の形態では、図2に示すように、先進導坑2が、トンネル本坑1の断面内略中央に位置しているが、本発明は、先進導坑の位置はトンネル本坑の断面内であればよく、例えば、図4に示すように、先進導坑52が、トンネル本坑51の断面内の中央から若干ずれた位置に形成されていてもよい。
また、上記した実施の形態では、図2に示すように、先進導坑2が、断面形状円形に形成されているが、本発明は、先進導坑の断面視形状が楕円形であっても、矩形であってもよく、先進導坑の断面視形状に何ら限定されるものではない。
また、上記した実施の形態では、トンネル本坑1の壁面が、油圧ピッカー13bによって地山Gを粉砕することで形成されるが、本発明は、図4,図5に示すように、地山Gを粉砕して本杭51を掘削する作業に先立って、スリットジャンボ等のスリット穿孔機60を用いて、切羽面56の外周に沿ってスリット53を穿孔してもよい。これによって、トンネル本坑51の掘削断面の払い部における掘削精度を向上させることができるとともに、地山Gを粉砕し易くすることができる。
また、上記した実施の形態では、割岩孔4内に油圧ピッカー13bを挿入し、油圧ピッカー13bの拡径圧によって、当該割岩孔4と切羽面6との間にある部分の地山G´を粉砕して切削しているが、本発明は、図6に示すように、油圧ピッカー等による一次粉砕手段によって地山G´を割岩した後に、崩れ落ちずに残った地山G´を油圧ブレーカー等の二次粉砕手段55によって切削してもよい。つまり、後行工程の粉砕作業を、地山G´を割岩する一次粉砕と、割岩された地山G´を切削・砕岩する二次粉砕とに分けてもよい。これによって、硬い地山を確実に掘削することができるとともに、油圧ピッカー等による拡径圧だけで地山G´を粉砕する必要がないため、割岩孔54のピッチを大きくして割岩孔54の数を低減することが可能である。
また、上記した実施の形態では、改良用孔3を利用して割岩孔4の穿孔を完全に省略しているが、本発明は、改良用孔の間隔が広すぎる場合等は、改良用孔を利用して割岩孔とするとともに、新たに割岩孔を穿孔してもよく、つまり、改良用孔を穿孔するとともに、改良用孔を利用するだけでは足りない分を別途割岩孔として穿孔してもよい。これによって、割岩孔として穿孔する数が低減されるため、工事手間を軽減することができる。無論、止水改良を行わない場合は、改良用孔を穿孔せずに、先行工程時に、全てを割岩孔として穿孔し、また、改良用孔が多すぎる場合には、そのうち適当な改良用孔を選択して割岩孔として利用する。
また、上記した実施の形態では、粉砕手段として、油圧ピッカー13bを用いられているが、本発明は、静的破砕材や、液圧膨張やゴム膨張を利用する粉砕手段でもよく、火薬類を使用した発破以外であれば、その他の手段であってもよい。
本発明に係るトンネル構築工法の第一の実施の形態を説明するための全体概略図である。 本発明に係るトンネル構築工法の第一の実施の形態を説明するための断面図である。 (a)は本発明に係るトンネル構築工法の第二の実施の形態を説明するための先行掘削工程時の全体概略図であり、(b)は穿孔工程及び粉砕工程時の全体概略図である。 本発明に係るトンネル構築工法のその他の実施例を説明するための断面図である。 本発明に係るトンネル構築工法のその他の実施例を説明するための概略図である。 本発明に係るトンネル構築工法のその他の実施例を説明するための概略図である。
符号の説明
1,21 トンネル本坑
2,22 先進導坑
3 改良用孔
4,24 割岩孔
13b,23b 油圧ピッカー(粉砕手段)
G 地山
S 改良域

Claims (5)

  1. トンネル本坑が構築される地山に、前記トンネル本坑よりも小径で該トンネル本坑の軸線方向に延在する先進導坑を前記トンネル本坑の断面内に位置するように先行掘削する先行掘削工程と、
    該先進導坑内から前記トンネル本坑の断面方向に向けて、前記先進導坑の壁面に割岩孔を穿孔する穿孔工程と、
    該割岩孔内から前記地山に外力を加える粉砕手段によって前記地山を粉砕して前記トンネル本坑を構築する粉砕工程とを備えるトンネル構築工法であって、
    前記粉砕工程を行っている際、その先方では、前記穿孔工程を併行して行うことを特徴とするトンネル構築工法。
  2. 請求項1記載のトンネル構築工法において、
    前記先行掘削工程完了後に、前記穿孔工程及び前記粉砕工程を行うことを特徴とするトンネル構築工法。
  3. 請求項1記載のトンネル構築工法において、
    前記穿孔工程を行っている際、その先方では、前記先行掘削工程を併行して行うことを特徴とするトンネル構築工法。
  4. 請求項1から3記載のトンネル構築工法において、
    前記先進導坑内から前記トンネル本坑の断面方向に向けて、前記トンネル本坑の壁面外方の所定改良域に達する改良用孔を穿孔し、該改良用孔から前記改良域内に改良材を注入して前記改良域を改良する改良工程を行うことを特徴とするトンネル構築工法。
  5. 請求項4記載のトンネル構築工法において、
    前記粉砕工程時に、前記改良用孔を前記割岩孔として利用することを特徴とするトンネル構築工法。

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