JP2006094861A - Vegf結合性ポリペプチド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 VEGFレセプターFLTの細胞外領域の第1イムノグロブリン様ドメイン及び第2イムノグロブリン様ドメインを含み、かつ第6イムノグロブリン様ドメイン及び第7イムノグロブリン様ドメインを含まないポリペプチドが、VEGF阻害活性を有することを見い出した。
【選択図】 図6
Description
第1イムノグロブリンドメイン 1〜110
第2イムノグロブリンドメイン 111〜208
第3イムノグロブリンドメイン 209〜311
第4イムノグロブリンドメイン 312〜407
第5イムノグロブリンドメイン 408〜535
第6イムノグロブリンドメイン 536〜640
第7イムノグロブリンドメイン 641〜736
更に本発明は、上記FLTの細胞外領域と他のタンパク質(例えば、イムノグロブリンのFc領域)とが融合したポリペプチドも含む。
上流プライマー:5'-N(3〜5)X(6)CGTCGCGCTCACCATGGTCAG-3'(配列番号:2)
下流プライマー:5'-N(3〜5)Y(6)TTATTCGTAAATCTGGGGTTTCAC-3'(配列番号:3)を用いればよい。
、Bacillus属では塩基配列が既知のアミラーゼ、アルカリフォスファターゼ、セリンプロテアーゼなどのシグナルペプチドをコードするDNAを利用することができる。また細胞内に発現させる場合には開始コドン以外のシグナルペプチドコーディング部分を除いて利用すればよい。細菌の細胞内で外来性のポリペプチドを高発現させた場合にはしばしば封入体の形成が起こるが、その場合は8M尿素で可溶化後、数μg/mlのポリペプチド濃度まで希釈し透析により徐々に尿素を除くことで活性の何割かが回収できるであろう。また、大腸菌内で、大腸菌チオレドキシンを同時に高発現させることにより、封入体を生じさせにくくさせることも可能である。
[実施例1]FLT細胞外領域を発現する組換えバキュロウイルスの作成
1)FLTの第1〜第4イムノグロブリン様ドメインを発現する組換えウイルスの作成 基本的にはサンブルック(J. Sambrook)らの「Molecular Cloning」に記載された方法に従い図2に示す手順でベクターの構築を行った。FLTの第1〜第4イムノグロブリン様ドメインを発現する組換えウイルスを得るために、プラスミドpflt3−7(M. Shibuya et al., Oncogene, 5:519 (1990))のDNAを 制限酵素EcoRIおよびNdeIで消化し、アガロースゲル電気泳動により分離した約1.6kbpのEcoRI-NdeI DNA断片を調製した。一方プラスミドpME18SNeoのDNAを制限酵素EcoRIおよびXhoIで消化し、アガロースゲル電気泳動により分離した約5.5kbpのEcoRI−XhoIDNA断片を調製した。NdeI末端をXhoI末端に変換するためにアダプターとして、「5'TATTAATGATCTAGATGAC 3'」(配列番号:4)と「5'TCGAGTCATTCTAGATCATTAA 3'」(配列番号:5)のオリゴヌクレオチドを室温で混合し、更に前記「1.6kbpのEcoRI-NdeIDNA断片」と「5.5kbpのEcoRI−XhoI DNA断片」とを混合してT4DNAリガーゼを用いて連結反応を行い、大腸菌に導入した。得られた組換えプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIで消化し、得られた1.6kbpのDNA断片を回収し、pVL1393(PharMingen社)のEcoRI/NotI部位に導入した。このプラスミドDNAを精製し、ポヘドリンコード領域を欠失したバキュロウイルスDNAであるBaculoGold(PharMingen社)を用いてマニュアルに従って組換えウイルスを得た。この組換えバキュロウイルスを「B4N」と名付けた。組換えバキュロウイルス「B4N」をSf9細胞を用いてマニュアルに従って増幅し、以降の実験に使用した。なお、「B4N」はFLTのN末端から457残基までのアミノ酸配列をコードするDNAを含んでいる。
基本的にはサンブルック(J. Sambrook)らの「Molecular Cloning」に記載された方法に従い図3に示す手順でベクターの構築を行った。プラスミドpflt3−7DNAをEcoRIおよびHindIIIで切断し、1.9kbpのEco RI−HindIIIDNA断片を調製した。HindIII末端をXhoIに変換するためにアダプターとして、オリゴヌクレオチド「5'AGCTTTTAATGATCTAGAATGAC 3'」(配列番号:6)と「5'TCGAGTCATTCTAGATCATTAAA 3'」(配列番号:7)とを混合して加え、前述のプラスミドpME18SNeoの5.5kbpのEcoRI−XhoI DNA断片と連結し、これを用いて大腸菌を形質転換し、組換 えプラスミドを得た。得られた組換えプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIで消化し、得られた1.9kbpのDNA断片を回収し、pVL1393(PharMingen社)のEcoRI/NotI部位に導入した。このプラスミドDNAを精製し、ポヘドリンコード領域を欠失したバキュロウイルスDNAであるBaculoGold(PharMingen社)を用いてマニュアルに従って組換えウイルスを得た。この組換えバキュロウイルスを「B5N」と名付けた。組換えバキュロウイルス「B5N」をSf9細胞を用いてマニュアルに従って増幅し、以降の実験に使用した。なお、「B5N」はFLTのN末端から560残基までのアミノ酸配列をコードするDNAを含んでいる。
昆虫細胞HiFive(Invitrogen Corp.製)をExCell400培地(岩城硝子社製)で培養し、組換えバキュロウイルス「B4N」または「B5N」を感染させ培養上清を回収した。このサンプルをSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動しウェスタンブロッティングを行った。1次抗体にウサギ抗FLT細胞外領域ポリクローナル抗体を用い、2次抗体としてアルカリフォスファターゼ標識抗ウサギIgG使用し、NTB(Nitroblue tetazolium chrolide)/BCI P(5-Bromo-4-chrolo-3-indolylphosphate p-toluidine salt)(Gibco BRL製)で発色させた。その結果この抗体との特異的な反応性が確認された(図4)。レーン1はB4N感染細胞培養上清2μl、レーン2はB4N感染細胞抽出液10μl、レーン3はB5N感染細胞培養上清2μl、レーン4はB5N感染細胞抽出液10μlを泳動したものである。免疫化学的に反応したバンドの移動度は予想される分子量と一致した。以後これらの産物を「4N−FLT」および「5N−FLT」と称する。また培養上清サンプル中におよそ2μg/mlの「4N−FLT」または「5N−FLT」が含まれていると判定された。
HiFive細胞に組換えウイルス「B4N」または「B5N」を感染させ、得られた培養上清をPBSで4倍に希釈しマイクロタイタープレート(「イムロン2」ダイナテック社製)のウェルに100μl入れ4℃で一夜置き、ウエルか ら除去した。ウェルをPBS−0.1%BSAで3回洗浄し、次にPBS−1%BSAを250μl入れ、室温で2時間放置しブロッキングした。ウェルの中の 液を捨て、100μl中に比活性66,000cpm/ngの125I−VEGF165(VEGF のN末端から165番目までの残基からなるペプチド/アマシャム社製)20280cpmに非標識のVEGF165を0〜15000pg混合した溶液を入れ室温で3時間放置した。ウェルの中の液を捨てPBS−0.1%BSAで3回洗浄し、各ウェルに残った放射活性ををγカウンターで測定しスカッチャード解析を行った(図5)。図5A、Bはそれぞれ「B4N」「B5N」発現培養上清をコートしたプレートを用いた結果である。この時にコントロールウイルス感染Sf9細胞の培養上清でコートしたプレートには125I−VEGF165はほとんど結合しないので、結合放射活性は挿入遺伝子からの発現産物への125I−VEGF165の結合であると考えられる。「B4N」または「B5N」感染細胞の培養上清中の発現産物のVEGF165に対する親和性は共にKd(解離定数)がおよそ3〜4.5×10-11でありFLT(J. Waltenberger, et al., J. Biol. Chem., 269:26988 (1994))または可溶性型FLT(R. L. Kendal and K. A. Thomas, Proc. Natl., Acad. Sci., U. S. A., 90:10705 (1993))について報告されている値に近かった。
1)VEGFの透過性促進活性の阻害
VEGFの透過性促進活性に対する「4N−FLT」または「5N−FLT」の阻害効果を調べた。モルモットの心臓内に0.5mlの1%エバンスブルー色素液を注入し、30分後にVEGFと共に0.2mlの「4N−FLT」または「5N−FLT」発現培養上清を剃毛した皮下に注入し、更に30分後に色素の漏出を観察した(表1)。この結果から「4N−FLT」および「5N−FLT」はVEGFの透過性促進活性を阻害することが明らかになった。
VEGF依存性の増殖に対する「4N−FLT」または「5N−FLT」の阻害効果を調べた。ラットの肝臓より記載の方法で類洞壁内皮細胞を調製し、24穴プレートに104/ウェルで撒き、表2に示したサンプル存在下で4日間培 養し、ウェル内の細胞数を測定した。表2の細胞数の欄の数値は撒いた直後の細胞数を100と表した時の相対値である。「4N−FLT」「5N−FLT」のサンプルはそれぞれの組換えウイルス感染HiFive培養上清を使用し、含有量はウェスタン解析の結果を元に算出した。この結果から「4N−FLT」および「5N−FLT」はVEGFの内皮細胞増殖活性を投与量依存的に阻害することがわかる。
II.第1〜第2イムノグロブリン様ドメインからなるポリペプチドに関する実施例
[実施例5]FLT細胞外領域(EDF)と反応するポリクローナル抗体の作成
1)ヒト臍帯由来血管内皮細胞(HUVEC)cDNAの調製
HUVEC(クラボウ製)約1×107個の細胞に1mlのISOGEN(和 光純薬工業製)を加えペッスルで細胞を破砕し更に9mlのISOGENを加え5分間振とうした。この溶液に1mlのクロロフォルムを添加し1分間振とうし、10,000rpmで10分間遠心し、上清液を回収し、1/10容の3M酢酸ナトリウム(pH5.2)を添加して混合し更に2.5容のエタノールを添加した。遠心して沈澱を回収し、75%エタノールで沈澱を洗浄し乾燥して100μlの加熱滅菌した純水に溶解した。102μgのRNAが得られた。この溶液に10%SDSを1μl添加し100μlの「Oligotex-dT30(宝酒造製)」を添加し65℃で5分間保温した後、氷中にて急冷した。この溶液に20μlの5M塩化ナトリウムを混合し37℃で10分間保温した。この懸濁液を15,000rpmで15分間遠心し、沈澱を100μlの加熱滅菌した純水に懸濁し65℃で5分間保温した。この懸濁液を15,000rpmで15分間遠心した上清を回収してエタノール沈澱を行った。乾燥した沈澱を20μlの加熱滅菌した純水に溶解し、HUVECポリ(A)+RNAとした。以下この溶液を用いファルマシアのcDNA合成キットを用い、マニュアルに従ってオリゴdTでプライミングされたHUVEC2重鎖cDNA溶液100μlを得た。
1)で得たHUVEC由来cDNAを鋳型として、以下の条件でPCRを行った。
プライマー1: 5'-CTCGGATCCGGATCTAGTTCAGGTTCAAAA-3'(配列番号:8)
プライマー2: 5'-CTCGAATTCACTCCAGATTAGACTTGTCCGA-3'(配列番号:9)
「プライマー1」の下線部は成熟FLTのN末端コーディング配列に、「プライマー2」の下線部は、FLT細胞外領域C末端コーディング配列に対応する。
」の方法に従った)、上流および下流から約150塩基の配列を調べたところ、FLT細胞外領域(EDF)コーディングDNAの塩基配列と一致した。
前述の塩基配列の一部を確認したプラスミドを有する大腸菌クローンを500mlの50μg/mlアンピシリンを含む2×TY培地で、30℃で振とう培養を行い、波長600nmの吸光度が1.0に達した時にIPTGを0.1mMとなるように添加し、更に20時間培養した。遠心して細胞を回収し、グルタチオンセファロース(ファルマシアバイオシステム)を用いてマニュアルに記載された方法に従って、純度60%程度のGST−EDF融合ポリペプチドを約7.1mg調製した。レムリ法でSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動した結果、この融合ポリペプチドは分子量60,000であり、GSTの分子量28,000を差し引くと融合ポリペプチドの相手の分子量は32,000程度である。グルタチオンセファロースに結合することからGST部分はほとんど分解していないと考えられるので、EDFのN末端側が分子量32,000程度残り、EDFの後半部が欠失していると考えられた。
上記3)で調製したGST−EDF融合ポリペプチドをフロイントコンプリートアジュバントと混合し、ウサギ1羽につきGST−EDF融合ポリペプチドを初回200μg、以後2週間ごとに100μgずつ、7回皮下に免疫した。抗原をコートしたプレートによって力価測定を行った結果、血清を64,000倍以上希釈しても十分な免疫反応があった。ウサギ2羽の血清から「E. Harlow and D. Lane」の「Antibodies」に記載された方法に従い、150mgのIgG画分 を得た。
EDFおよびその部分断片を発現する組換えバキュロウイルスの作成
1)EDFおよびその部分断片を発現する組換えバキュロウイルスの作成用組換えトランスファーベクターの構築
プラスミドpflt3−7(M. Shibuya et al., Oncogene, 5:519 (1990))を鋳型として以下の条件でPCRを行った。
プライマー3:5'-TTTCTCGGATCCTATAAATATGGTCAGCTACTGGGACACC-3'(配列番号:10)
プライマー4:5'-GTGGTGGTGGTGGTGGTGACGCTCCAGATTAGACTTGTCCGA-3'(配列番号:11)
「プライマー3」の下線部は成熟FLTのN末端コーディング配列に、「プライマー4」の下線部は、FLT細胞外領域C末端コーディング配列に対応する。
プライマー5:5'-CACCACCACCACCACCACTAACTAGAGCTCGCTGATC-3'(配列番号:12)
プライマー6:5'-TTCTCGAATTCTCCCCAGCATGCCTGC-3'(配列番号:13)
「プライマー5」「プライマー6」の下線部は、pRc/RSVのウシ成長ホルモン 遺伝子由来のポリアデニレーションシグナルの前後に対応する。
TMN−FH培地(PharMingen社製)で培養した80%コンフルエンシーの状態のSf9細胞(Invitrogen Corp.社製)をピペッティングで剥し、2x106 個の細胞を直径60mmのディッシュに撒き30分放置して表面に吸着させた後、培地を無血清培地であるEx−Cell400(岩城硝子製)2mlに置換した。「pEDFH10」または「pEDFH11」を8μl(4μg)、欠失バキュロウイルスDNA(BaculoGold、PharMingen社製)2μl(40ng)を16μl中に混合した溶液と、リポフェクチンを滅菌純水で2倍希釈した溶液16μlとを混合し15分放置した後、全量32μlを前述のディッシュに添加し混合した。このディッシュを湿潤箱に入れ27℃で6時間30rpmで振とう培養した後、培地を2.5mlのTMN−FHに置換し27℃で5日間静置培養した。培地を回収し遠心した上清をオリジナルウイルスストック(それぞれ「BEDFH10」、「BEDFH11」と称する)とした。「Invitrogen corp.」のマニュアルに従いプラークアッセイを行った結果、これらのウイルスタイターは共におよそ3×106であった。各々のウイルスについて2クローンずつ(「BEDFH 10」からは「BEDFH101」「BEDFH102」、「BEDFH11」からは「BEDFH111」「BEDFH112」)プラーク単離を行い、Invitrogen corp. のマニュアルに従って4段階に増幅したウイルス溶液約200ml(タイターはおよそ5×107/ml)を得た。
1)125I−VEGF121との共有結合架橋産物
上記の組換えウイルスをm.o.i.0.3(m.o.i.とはウイルス粒子:細胞数の比のこと)で感染させたSf9細胞2×105に、125I−VEGF121(150,000cpm/ng)を180,000cpm添加し、100μlのPBS−0.1%BSA中で室温で1時間置いた。遠心により2回、同バッファーで洗浄し、再度100μlのPBS−0.1%BSAに懸濁した。この溶液に50mMジサクシニルスベレート(disuccinylsuberate)/ジメチルスルホキシド(dimethylsulfoxide)を1/10容混合し室温で40分間置いた後、1M Tris-HCl(pH6.8)を1/10容混合した。このサンプルをレムリ法で還元条件でSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った後、オートラジオグラフィによりシグナルを検出した(図7)。プラスミド「pEDFH10」を用いて作成した組換えウイルスである「BEDFH10」から分離した2クローンの感染細胞では、分子量130,000の共有結合架橋産物が検出できた(図7A、レーン1、2)のに対して、プラスミド「pEDFH11」を用いて作成した組換えウイルスである「BEDFH11」から分離した2クローンの感染細胞では分子量50,000の共有結合架橋産物が観察された(図7A、レーン3、4)。一方、EDFをコードするDNAをプロモーターとは逆向きに挿入した組換えトランスファーベクターを用いて作成したコントロールウイルス感染細胞では共有結合架橋産物は検出できなかった。図7Bのレーン1はコントロールウイルス感染細胞を使用し、レーン2は「BEDFH11」感染細胞を使用し、レーン3はレーン2の反応に214倍の非標識VEGFを添加したサンプルである。VEGF121モノマーの分子量が20,00 0であるので、それぞれの共有結合架橋産物の分子量から差し引くと、110,000と30,000である。このことから「BEDFH10」感染細胞はEDFの全長を生産しており「BEDFH11」感染細胞はEDFの断片を発現していると考えられた。「BEDFH11」から発現されるEDFの断片を「EDFΔ11」と名付けた。
Sf9細胞に組換えウイルス「BEDFH10」または「BEDFH11」をm.o.i.5で感染させ、7日間培養した培養上清をマイクロタイタープレート(イムロン2、ダイナテック社製)のウェルに100μl入れ4℃で一夜置いた。 その後ウェルの中の液を捨て、PBS−0.1%BSAで3回洗浄し、次にPBS−1%BSAを250μl入れ、室温で2時間放置しブロッキングした。ウェルの中の液を捨て、100μl中に比活性78,000cpm/ngの125I−VEGF165(アマシャム社製)11300cpmに非標識のVEGF165を0〜12500pg混合した溶液を入れ室温で3時間放置した。ウェルの中の液を捨てPBS−0.1%BSAで3回洗浄し、各ウェルに残った放射活性をγカウンターで測定しスカッチャード解析を行った(図8)。図8A、BはそれぞれEDFまたは「EDFΔ11」の発現培養上清をコートしたプレートを用いた結果である。この時にコントロールウイルス感染Sf9細胞の培養上清でコートしたプレートには125I−VEGF165ほとんど結合しないので、結合放射活性は挿入遺伝子からの発現産物への125I−VEGF165の結合であると考えられる。「BEDFH10」または「BEDFH11」感染細胞の培養上清中の発現産物のVEGF165に対する親和性は共にKd(解離定数)がおよそ5×10-11でありFLT(J. Waltenberger, et al., J. Biol. Chem., 269:26988 (1994))または可溶性型FLT(R. L. Kendal and K. A. Thomas, Proc. Natl., Acad. Sci., U. S. A., 90:10705 (1993))について報告されている値に近かった。
プラスミド「pEDFH10」および「pEDFH11」にクローニングしたDNAの塩基配列を確認するために塩基配列の決定を行った結果、「pEDFH10」の挿入DNAのFLT細胞外領域と対応する領域の塩基配列はFLTと完全に一致していた。「pEDFH11」の挿入DNAのFLT細胞外領域と対応する領域の塩基配列はFLTと比較して、配列番号:1で1053番目のCが欠失していた。その結果、オープンリーディングフレームが配列番号:1のFLTアミノ酸配列のー22番から246番までに対応するようになっていた。この部分はFLTの第一ドメインと第二ドメインを含んでいる。
100mlの三角フラスコに30mlTMN−FHを入れ27℃、70rpmで培養したSf9細胞90ml(1.5×106/ml)に組換えウイルス「BEDFH10」または「BEDFH11」をm.o.i.5で感染させ、20時間後に遠心して培地を60ml(30ml×2)のEx−cell405(岩城硝子製)に置換して48時間培養し、1/100容の330mMフェニルメチルスルフォニルフルオライド(phenylmethylsulfonyl fluoride)/エタノールと1/1000容の100μg/mlアンチパイン(antipain)、200μg/mlアプロチニン(aprotinin)、200μg/mlロイペプチン(leupeptin)を添加し上清を回収した。「BEDFH10」感染細胞の培養上清は「Immercible CX-10」(日本ミリポアリミテッド製)で8倍濃縮し、20 mM Tris-HCl(pH7.8)/50 mM KCl/0.1% ノニデット(Nonidet)P-40/1 mM イミダゾール-塩酸(pH7.8)で平衡化したNi++-NTA(QIAGEN、Diagen GimbH)を添加して4℃で1時間混合した。10,000rpmで遠心して沈澱に30mlの150 mM KCl/0.1% ノニデット P-40/40 mM イミダゾール-塩酸(pH7.8)を添加し4℃で15分間混合し、遠心して沈澱を回収し、更に2回同バ ッファーで洗浄した。沈澱に0.2mlの250 mM イミダゾール-塩酸(pH7.8)を 添加し室温で15分間混合し遠心して上清を回収した。再度沈澱に0.2mlの250 mMイミダゾール-塩酸(pH7.8)を添加し同様にして上清を回収し、前回の上清と併せて精製EDFサンプルとした。「BEDFH11」感染細胞の培養上清は0.3MになるようNaClを添加してFPLC(ファルマシアバイオシステム製)でヘパリンカラム(ファルマシアバイオシステム製)を用いて分画した。サンプル負荷のあと0.1Mリン酸バッファー(pH7.0)−0.3M NaClで280nmの吸光度が十分下がるまで洗浄し、0.3−1.0M NaClのリニアグラディエントで溶出した。280nmの吸収がある画分を回収しVEGFアフィニティクロマトグラフィーを行った。PBSでサンプルを2倍に希釈して、1.4mgのVEGFをセファロース4Bに共有結合したカラム0.4mlに負荷した。20mlのPBS−0.5M NaClでカラムを洗浄し、10mM酢酸ナトリウム(pH4.0)で、0.05mlの2M Tris-HCl(pH8.0)を入れたチューブに0.5ml/チューブで溶出した。各フラクションをレムリ法でSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動後、銀染色した(図9A、レーン番号はフラクション番号と一致)。また各フラクションをPBS−0.1%BSAで10倍希釈して、等容の125I−VEGF165と混合し、1時間後に100μlの混合液を実施例3の2)で使用したマイクロタイタープレートでVEGFの 結合を調べた。その結果、電気泳動で共有結合架橋実験での予想とほぼ一致する分子量35,000バンドが観察されたフラクションにVEGFの結合阻害が見られた(図9B)。
EDFまたは「EDFΔ11」をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動し、「E. Harlow and D. Lane」の「Antibodies」に記載の方法に従ってウェス タンブロティングを行った。1次抗体として実施例1の4)の抗体を2μg/mlで使用し、2次抗体としてアルカリフォスファターゼ標識抗ウサギIgG(E. Y. Laboratories)を5000倍希釈して使用し、NTB(Nitroblue tetazolium chrolide)/BCIP(5-Bromo-4-chrolo-3-indolylphosphste p-toluidine salt)(Gibco BRL社製)で発色させた。その結果、約35kdの単一バンドが観察され、この抗体との特異的な反応性が確認された(図10B)。以上のことから「EDFΔ11」はFLTのN末端267に相当するポリペプチドであることがわかった。図10Aにおいてレーン1はヘパリンカラム後のサンプル、レーン2はVEGFアフィニティクロマトグラフィー後のサンプルを電気泳動して銀染色したものである。図10Bは、図10Aと同じサンプルでウェスタンブロットを行った図である。
VEGFによるヒト臍帯由来血管内皮細胞(HUVEC)のチミジン取り込み促進に対する「EDF」発現培養上清、「4N−FLT」発現培養上清または「EDFΔ11」発現培養上清による阻害を調べた。HUVEC(クラボウ社製)を96穴コラーゲンコートプレート(岩城硝子製)に3000個/ウェル/100μl(EGM−UV培地、クラボウ製)で撒き、37℃、5%CO2で24時間培養する。PBSで2回洗浄し、20ng/mlのVEGF165を50μlとサンプル50μlをウェルに添加して4日間培養した。50μCi/2nmoles/mlの3H−チミジンを10μlウェルに添加して更に24時間培養した。PBSで2回洗浄した後、トリプシン/EDTAで細胞を剥し、セルハーベスター(Cambridge Technology Inc.製)でグラスフィルターに回収し液体シンチレーションカウンターで放射活性を測定した(図6)。対照として用いた野生株(wt)ウイルス感染培養上清をサンプルとして添加した場合に比べ、組換えウイルスを用いた「EDF」「4N−FLT」「EDFΔ11」発現培養上清を添加した場合は、有意にVEGF依存性チミジン取り込みが阻害された。この結果から「EDF」「4N−FLT」または「EDFΔ11」は、VEGFによるHUVECのチミジン取り込みの促進、即ちDNA合成の促進を阻害することが明らかになった。
[実施例8]
1)ヒトIgG1−Fc cDNAの単離
IgG生産株であるヒトリンフォブラストーマ、IM9(大日本製薬)をRPMI1640培地で培養した上清を、Human IgG subclass profile kit(Zymed)を用いて調べたところ、ヒトIgG1を生産していることがわかった。4x107個のIM9細胞から、IIの[実施例5](1)記載と同様の方法でcDNA溶液を調製した。このcDNAから、表7に示す条件で2段階のPCRによりヒトIgG1−Fc cDNA断片を増幅した。
プライマー7:5'-TCTTGTGACAAAACTCACACATGC-3'(配列番号:14)
プライマー8:5'-CGGAGACAGGGAGAGGCTCTTCTG-3'(配列番号:15)
プライマー9:5'-GAGCCCAAATCTTGTGACAAAA-3'(配列番号:16)
プライマー10:5'-TTCTCGGATCCTTATTTACCCGGAGACAGGGA-3'(配列番号:17)
Bam STP hIgG1-Fc term
プライマー10の「Bam」は制限酵素BamHI認識配列、「STP」は終止コドン、「hIgG1-Fc term」はヒトIgG1−Fcコーディング領域のC末端部分を意味する。ただしプライマー8とプライマー10はアンチセンス鎖である。ヒトIgG1−Fcコーディング領域とプライマー位置の対応を図11に示した。PCR反応液をIIの[実施例5](2)の記載と同様の方法で処理し、アガロースゲル電気泳動にかけ、約700bpのDNA断片を切り出し、フィルターチューブSUPEREC-01(宝酒造)で遠心しDNAを回収した。このDNA断片の AvaI、HpaII、RsaI、SmaIの各制限酵素切断パターン(表8)を調べ、既報のヒトIgG1−Fc cDNA配列(J.W. Ellison, B. J. Berson and L. E. Hood, Nucleic Acid Res., 10:4071 (1982))と合致することを確認した。
第1〜第2イムノグロブリン様ドメインとヒトIgG1−Fc領域との融合タンパク質の発現系の構築
1)大腸菌外膜タンパク質 OmpA のシグナルペプチドコーディングDNAの単離
大腸菌株HB101を3mlの2xTY培地で37℃、一夜培養し、遠心して菌体を回収し、0.5mlのTEバッファー(10mM Tris−HCl(pH7.5)/1mMEDTA)に懸濁した。20mg/mlの卵白リゾチームを25μl加えて室温に15分置き、溶菌させた後、50μlの10%SDSと0.5mlTE飽和フェノールを加え、5分間激しく振とうし、遠心して水層を回収し、当量のクロロホルムで処理し、フェノールを除いた。2容のエタノールを加えDNAを沈澱させ、70%エタノールで洗浄し、乾燥後、沈澱を200μlの20μg/mlのRNaseA溶液に溶解し、大腸菌ゲノムDNA溶液とした。これを鋳型として表9の条件でPCRを行い、OmpA のシグナルペプチドコーディングDNAを増幅した。
プライマー11:5'-TAACCTGGCGATAACGAGGCGCAAATAATGAAAAAG -3'(配列番号:18)
trx term SD omp init
プライマー12:5'-CTGAACTAGATTTCGGAGCGGCCTGCGCTA-3'(配列番号:19)
mflt omp SP term
プライマー11の「trx term」は大腸菌チオレドキシン遺伝子(trxA)コーディング末端部分、「SD」は、omp Aのリボソーム結合配列、「omp init」は、omp Aの開始コドン周辺を意味する。プライマー12の「mflt」は成熟FLTのN末端コーディング領域、「omp SP term」は、Omp Aシグナルペプチドコーディング領域末端部分を意味する。ただし、プライマー12はアンチセンス鎖である。なおチオレドキシン遺伝子に関する配列は、「B. J. Wallace and S. R. Kushner, Gene 32:399 (1984)」を、omp Aに関する配列は「E. Beck and E. Bremmer, Nucleic Acid Res., 8:3011(1980)」を参考とした。このPCR反応液を前述と同様に処理し、得られたDNA断片をOmp AシグナルペプチドDNAとした(図12、図14)。
前述のように、大腸菌で外来性タンパク質を高発現させると不溶性の封入体となり易いことが知られている。封入体を変性・可溶化・再活性化するのは回収率が悪く労力を要する。このような場合に大腸菌内で、大腸菌チオレドキシンを同時に高発現させると、外来性タンパク質が正常なフォールディング構造をとることができ、封入体が生じにくくなることが報告されている(T. Yasukawa et al., J. Biol. Chem. 270:25328(1995))。そこでチオレドキシンを同時に高発現させるために遺伝子を単離した。
プライマー13:5'-TTCTCGAATTCCCTGTGGAGTTATATATGAGC-3'(配列番号:20)
Eco SD trx init
プライマー14:5'-GCCTCGTTATCGCCAGGTTAGCGTCGAGGA-3'(配列番号:21)
ompSD trx term
プライマー13の「Eco」は制限酵素 EcoRI の認識切断部位、「SD」は、大腸菌チオレドキシン遺伝子のリボソーム結合配列、「trx init」は、trxAの開始コドン周辺を意味する。プライマー14の「ompSD」は、omp Aのリボソーム結合配列を意味する。プライマー14はアンチセンス鎖である。このPCR反応液を前述と同様に処理し、得られたDNA断片をチオレドキシンDNAとした(図12、図14)。
EDFΔ11バキュロ発現ベクターpEDFH11を鋳型として表11の条件でPCRを行い、FLT第1〜第2イムノグロブリン様ドメインコーディングDNAを増幅し、前述と同様にして精製し、EDF12 DNAとした(図13)。
プライマー15:5'-CGCTCCGAAA TCTAGTTCAGGTTCAAAATT-3'(配列番号:22)
ompSP term mFLT
プライマー16:5'-TTTgTCACAAgATTTgggCTCT gTgCTTATTTggACATCTAT-3'
hIgG-Fc hinge 214-FLT-208
(配列番号:23)
プライマー16の「hIgG-Fc hinge」はヒトIgG1のヒンジコーディングDNA、「214-FLT-208」はFLTの208位〜214位のアミノ酸コーディングDNAを意味する。プライマー16はアンチセンス鎖である。
[実施例9]の(1)のOmp AシグナルペプチドDNAと[実施例9]の(2)のチオレドキシンDNAと[実施例9]の(3)のEDF12Fc DNAを鋳型として用い、表13の条件で組換えPCRを行い、3つのDNA断片を融合・増幅し精製した(図13、図14)。図13においてレーンM、1、2、3はそれぞれ、分子量スタンダード、EDF12 DNA、IgG1 Fc DNA、EDF12Fc DNAである。図14の「Ec」、「Bm」はそれぞれ、制限酵素EcoRI、BamHIの認識配列の存在箇所を表す。
(1)粗抽出液の調製
JM109(pEDF12Fc)を70mlの100μg/mlのアンピシリンを含む2xTY培地で、37℃で振とう培養をおこない、波長600nmの吸光度が1.0に達した時にIPTGを0.5mM添加し、更に12時間培養した。培養終了後、培養液を急冷し、培養液にプロテアーゼインヒビターとして、33μM pAPMSF(和光純薬工業)を70μlを添加し、遠心して菌体を回収した。菌体を5mlの10mM Tris−HCl(pH8.0)/33nM pAPMSFに懸濁し、ソニケーターを用いて菌体の95%以上を超音波破砕した。これを10,000xgで20分遠心し、沈澱を5mlの0.1M Tris−HCl(pH8.0)/1M KCl/33nM pAPMSF/5mM EDTA/1%TritonX100/0.1%Nonidet−P40に溶解し、20,000xgで遠心して不溶成分を除いた上清を粗抽出液として以下の解析に用いた。同時に対照としてベクター部分のみを持つJM109(pTTQ18)から同様にして粗抽出液を調製した。
VEGFと抗ヒトIgG抗体を用いたサンドイッチEIAによって確認した。VEGFコートプレートを作成するために、VEGF165(R&D社製)を50ng/mlになるようにPBSで希釈し、イムロン2マイクロタイタープレートに1ウェル当たり100μl分注し、4℃で一夜置いた後、[実施例7]の(2)と同様にしてブロッキングした。JM109(pTTQ18)およびJM109(pEDF12Fc)の粗抽出液をPBS/0.1%BSAで20倍希釈した溶液100μlを、ウェルに加え室温で1時間置いた後、ウェルをPBS/0.1%BSAで6回洗浄した。次にPBS/0.1%BSAで1000倍希釈したペルオキシダーゼ標識抗ヒトIgG抗体(MBL製#IM−0837)を100μl、ウェルに加え室温で1時間放置し、上述のようにウェルを6回洗浄した。この後、ペルオキシダーゼ基質溶液(20mM酢酸ナトリウム(pH5.2)、0.01%過酸化水素、オルトフェニレンジアミンタブレット(和光純薬製)1錠/20ml)100μlをウェルに加え、室温で30分呈色反応を行い、更に100μlの2N硫酸を加えて反応を停止し、492nmの吸光度を測定した。その結果、組換え体JM109(pEDF12Fc)抽出液は対照と比較して強く発色した(表14)。これはVEGFと抗ヒトIgG抗体とのサンドイッチEIAであるので、この結果から組換え体抽出液中に、VEGFに結合し、かつ抗ヒトIgG抗体と結合する分子が含まれることが示唆された。
組換えタンパク質の分子量を調べるため、[実施例7]の(5)と同様の方法で粗抽出液をウェスタンブロットにかけた。粗抽出液をレムリ法でSDS−ポリアクリルアミド電気泳動し、PDVF膜にエレクトロブロットし、ブロッキングした後、1次抗体として、抗ヒトIgG1−Fcモノクローナル抗体(MBL#IM−0280)0.4μg/mlで、2次抗体としてアルカリフォスファターゼ標識抗マウスIgG(Zymed製)を4000倍希釈して使用した。
その結果、JM109(pEDF12Fc)粗抽出液のレーンにのみ、還元条件でおよそ分子量6000の免疫化学的に反応するバンドが検出された(図15)。図15においてレーン1、2のサンプルはそれぞれ、JM109(pTTQ18)粗抽出液、JM109(pEDF12Fc)粗抽出液である。予想される組換え体は446アミノ酸残基であるので、妥当なサイズである。
組換えタンパク質とVEGFとの結合複合体の分子量を調べるため、各粗抽出液100μlと125VEGF165 140,000cpmを混合し、2時間室温で置いた後、サンブルックらの「Molecular Cloning」記載の方法で、プロテインAセファロース(ファルマシア製)を用いて免疫沈降し、[実施例7]の(1)と同様の方法で架橋反応を行った。沈澱物をSDS−ポリアクリルアミド電気泳動し、オートラジオグラフィーによりシグナルを検出した(図16)。その結果、対照抽出液ではVEGFの弱いシグナルのみが検出される(レーン2)のに対し、組換え体JM109(pEDF12Fc)の抽出液では、還元条件で分子量がおよそ152万の架橋産物が検出された(レーン1)。この結果から、組換えタンパク質はVEGFに結合し安定な複合体を形成でき、プロテインAとも結合することがわかる。
組換えタンパク質のVEGFに対する結合親和性を知るために[実施例7]の(1)と同様の方法でスカッチャード解析(N=3)を行った(図17A、B)。イムロン2にプロテインA(カッペル製)20μg/mlを1ウェル当たり150μlでコートし、ブロッキングした後、粗抽出液を1ウェル当たり150μl加え、室温で1時間置いた。PBS/0.1%BSA/1mM EDTA/0.25%ジェラチン/0.1%Nonidet−P40で3回洗浄した。125VEGF165を洗浄する時も同じバッファーで洗浄した。その結果、組換えタンパク質はEDFと同程度のVEGF親和性を有していることが示された。
Claims (6)
- VEGFに結合してVEGFの活性を阻害することができる、FLTの細胞外領域の第1イムノグロブリン様ドメインおよび第2イムノグロブリン様ドメインを含み、かつ第6イムノグロブリン様ドメインおよび第7イムノグロブリン様ドメインを含まないポリペプチド。
- 請求項1記載のポリペプチドをコードするDNA。
- 請求項2に記載のDNAを含むベクター。
- 請求項3に記載のベクターを保持する形質転換体。
- 請求項1記載のポリペプチドからなる医薬。
- 請求項1記載のポリペプチドからなる分析試薬。
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