JP2006086604A - 無線ネットワークの制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パケット通信における制御オーバーヘッドを低下させ現在のIEEE802.11規格に係る無線ネットワークに簡単に組み込むことができる。
【解決手段】アドホック無線ネットワークの発信元無線局において、データパケット信号の受信成功を示すACKパケット信号の送信の要否を示す暗黙ACKフラグを含むRTSパケット信号を宛先無線局に送信し、前回においてデータパケット信号の受信に成功したか否かを示す前回データ受信フラグを含むCTSパケット信号を宛先無線局から受信し、受信したCTSパケット信号内の前回データ受信フラグが、先行するデータパケット信号の受信失敗を示すとき、先行するデータパケット信号を再送信する一方、受信したCTSパケット信号内の前回データ受信フラグが、先行するデータパケット信号の受信成功を示すとき、新規なデータパケット信号を送信する。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数のノード無線局を備えた、例えば無線LANなどの無線ネットワークにおいてパケット通信を行う、例えばアドホック無線ネットワークなどの無線ネットワークの制御装置及び制御方法に関する。
無線ネットワークにおいてRTS(Request To Send)/CTS(Clear To Send)の通信プロトコルを用いてパケット通信を行う装置として、例えば特許文献1及び2に開示された装置などが存在する。また、IEEE802.11標準規格のプロトコルは、無線LAN及びマルチホップのアドホックネットワークのためのMACプロトコルの標準となっている。このプロトコルは、無線媒体アクセス制御における主要な問題点のいくつかに対処するものである(非特許文献1乃至3を参照)。
特開2001−231078号公報。 特開2003−333049号公報。 V. Bharghavan et al., "MACAW: A media access protocol for wireless LAN's", in Proceedings of ACM SIGCOMM 1994, Vol. 24, No. 4, pp.212-225, October 1994。 P. Karn, "MACA-A new channel access method for packet radio", in Proceedings of 9th Computer Networking Conference, pp.134-140, September 1990。 IEEE802 LAN/MAN Standards Committee, "Wireless LAN medium access control (MAC) and physical layer (PHY) specifications", IEEE Standard 802.11, 1999 edition, 1999。
しかしながら、IEEE802.11規格のプロトコルにはなお改良の余地があるものと思われる。特に、IEEE802.11規格の通信方式では、発信元無線局と宛先無線局との間でRTSパケット、CTSパケット、データ(DATA)パケット及びACK(Acknowledgement)パケットを送受信する通信シーケンスを実行するが、このうち、RTSパケット、CTSパケット及びACKパケットを送信することによる制御オーバーヘッドが極めて高く、結果的に少ない無線チャンネル利用をもたらす。従って、従来のIEEE802.11規格の通信方式に従う無線ネットワークは、高いビットレートで通信するときには性能が低下する場合があると思われる。これは、高いビットレートで通信する場合においてMAC(Media Access Control)層の制御オーバーヘッドが線形に低下せず、その結果、改良された変調方式の恩恵を完全に引き出すことができないからである。過去に行われた興味深い多くのアプローチは、ごくわずかの便益をもたらすか、複雑すぎて実装できなくなってしまうかのいずれかになっている。
本発明は、以上の問題点を解決し、パケット通信における制御オーバーヘッドを低下させるとともに、現在のIEEE802.11規格に係る無線ネットワークに簡単に組み込むことができる無線ネットワークの制御装置及び制御方法を提供する。
第1の発明に係る無線ネットワークの制御装置は、複数の無線局を備え、発信元無線局と宛先無線局との間でパケット信号を送受信することによりパケット無線通信を行う無線ネットワークの制御装置において、
発信元無線局において、データパケット信号の受信成功を示すACKパケット信号の送信の要否を示す暗黙ACKフラグを含むRTSパケット信号を宛先無線局に送信し、前回においてデータパケット信号の受信に成功したか否かを示す前回データ受信フラグを含むCTSパケット信号を上記宛先無線局から受信し、上記受信したCTSパケット信号内の前回データ受信フラグが、先行するデータパケット信号の受信失敗を示すとき、上記先行するデータパケット信号を再送信する一方、上記受信したCTSパケット信号内の前回データ受信フラグが、先行するデータパケット信号の受信成功を示すとき、新規なデータパケット信号を送信する第1の制御手段を備えたことを特徴とする。
上記無線ネットワークの制御装置において、宛先無線局において、上記RTSパケット信号を発信元無線局から受信し、上記RTSパケット信号に応答して上記CTSパケット信号を上記発信元無線局に送信し、上記発信元無線局からデータパケット信号を受信し、上記受信したRTSパケット信号内の暗黙ACKフラグがACKパケット信号の送信を示すときであってかつ上記データパケット信号の受信に成功したとき、ACKパケット信号を上記発信元無線局に送信する一方、上記受信したRTSパケット信号内の暗黙ACKフラグがACKパケット信号を送信しないことを指示したとき、次回に送信するCTSパケット信号内の前回データ受信フラグを用いて、上記データパケット信号の受信に成功したか否かを上記発信元無線局に通知する第2の制御手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、上記無線ネットワークの制御装置において、上記第1の制御手段は、上記発信元無線局において、上記前回データ受信フラグが示す、データパケット信号の受信に成功したか否かについての履歴情報を保存し、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号の送受信が少なくとも1回成功であった場合に、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号を送信しないことを指示するようにセットする一方、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号の送受信が少なくとも1回失敗であった場合に、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号の送信を指示するようにセットすることを特徴とする。
さらに、とって代わって、上記無線ネットワークの制御装置において、上記第1の制御手段は、上記発信元無線局において、上記前回データ受信フラグが示す、データパケット信号の受信に成功したか否かについての履歴情報を保存し、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号を送受信したときまでに成功の場合が所定回数だけ連続したとき、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号を送信しないことを指示するようにセットする一方、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号を送受信したときまでに失敗の場合が所定回数だけ連続したとき、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号の送信を指示するようにセットすることを特徴とする。
第2の発明に係る無線ネットワークの制御方法は、複数の無線局を備え、発信元無線局と宛先無線局との間でパケット信号を送受信することによりパケット無線通信を行う無線ネットワークの制御方法において、
発信元無線局において、データパケット信号の受信成功を示すACKパケット信号の送信の要否を示す暗黙ACKフラグを含むRTSパケット信号を宛先無線局に送信し、前回においてデータパケット信号の受信に成功したか否かを示す前回データ受信フラグを含むCTSパケット信号を上記宛先無線局から受信し、上記受信したCTSパケット信号内の前回データ受信フラグが、先行するデータパケット信号の受信失敗を示すとき、上記先行するデータパケット信号を再送信する一方、上記受信したCTSパケット信号内の前回データ受信フラグが、先行するデータパケット信号の受信成功を示すとき、新規なデータパケット信号を送信するステップを含むことを特徴とする。
上記無線ネットワークの制御方法において、宛先無線局において、上記RTSパケット信号を発信元無線局から受信し、上記RTSパケット信号に応答して上記CTSパケット信号を上記発信元無線局に送信し、上記発信元無線局からデータパケット信号を受信し、上記受信したRTSパケット信号内の暗黙ACKフラグがACKパケット信号の送信を示すときであってかつ上記データパケット信号の受信に成功したとき、ACKパケット信号を上記発信元無線局に送信する一方、上記受信したRTSパケット信号内の暗黙ACKフラグがACKパケット信号を送信しないことを指示したとき、次回に送信するCTSパケット信号内の前回データ受信フラグを用いて、上記データパケット信号の受信に成功したか否かを上記発信元無線局に通知するステップをさらに含むことを特徴とする。
また、上記無線ネットワークの制御方法において、上記発信元無線局において、上記前回データ受信フラグが示す、データパケット信号の受信に成功したか否かについての履歴情報を保存し、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号の送受信が少なくとも1回成功であった場合に、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号を送信しないことを指示するようにセットする一方、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号の送受信が少なくとも1回失敗であった場合に、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号の送信を指示するようにセットするステップをさらに含むことを特徴とする。
さらに、とって代わって、上記無線ネットワークの制御方法において、上記発信元無線局において、上記前回データ受信フラグが示す、データパケット信号の受信に成功したか否かについての履歴情報を保存し、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号を送受信したときまでに成功の場合が所定回数だけ連続したとき、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号を送信しないことを指示するようにセットする一方、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号を送受信したときまでに失敗の場合が所定回数だけ連続したとき、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号の送信を指示するようにセットするステップをさらに含むことを特徴とする。
従って、本発明に係る無線ネットワークの制御装置及び制御方法によれば、現在のIEEE802.11規格に係る無線ネットワークに簡単に組み込むことができ、制御オーバーヘッドを低下させて無線チャンネル利用を増大させることができ、スループット及びエンド・ツー・エンド遅延時間を大幅に改善できる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態に係る無線ネットワークの制御装置について説明する。
図1は本発明の実施形態に係るアドホック無線ネットワークのノード無線局のための無線局装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係るアドホック無線ネットワークは、複数のノード無線局から構成され、各ノード無線局が自由自在に所定の空間で移動し、各ノード無線局間で、RTS/CTS/DATA/ACK方式を拡張した方式を用いてパケット無線通信を行う。ここで、各ノード無線局は、図1の無線局装置を備える。
本実施形態に係る無線局装置は、互いに接続された無線送受信機2、信号処理回路3及びコントローラ10を備え、無線送受信機2にはアンテナ1が接続され、信号処理回路3には、送受信するデータを処理するための外部装置(図示せず。)が接続される。信号処理回路3は、送信するデータパケットを一時的に格納するキューメモリ4と、再送信するデータパケットを格納するデータパケットメモリ5とを備えている。また、コントローラ10は、無線送受信機2及び信号処理回路3の動作を制御し、当該無線局がデータパケットの発信元無線局として動作する際に、データパケットの宛先となる他の無線局がデータパケットの受信に連続的に失敗した回数を計数する計数値Kメモリ11と、当該無線局が宛先無線局として動作する際に、前回にデータパケットを受信した際に受信に成功したのか、それとも失敗したのかを記憶する前回データ受信フラグメモリ12とを備えている。本実施形態において、無線局装置は、発信元無線局、宛先無線局又はパケットの転送を行う転送無線局として動作する。信号処理回路3は、キューメモリ4と、データパケットメモリ5とを用いて、トランスポート層のパケット転送と、ネットワーク層のルーティングを実行する。
従来技術のIEEE802.11規格の通信方式によれば、上記のような複数の無線局にてなる無線ネットワークにおいて、発信元無線局と宛先無線局との間でRTSパケット、CTSパケット、データパケット及びACKパケットを送受信する通信シーケンスを実行するが、本発明の実施形態に係る無線ネットワークの制御装置は、この通信シーケンスを改良した通信方式によって動作する。
図2(a)は図1の無線局装置によって送受信されるRTSパケットのフォーマットを示す図であり、図2(b)は図1の無線局装置によって送受信されるCTSパケットのフォーマットを示す図である。IEEE802.11規格に従う無線ネットワークにおいて、ある発信元無線局と宛先無線局との組は、RTSパケットとCTSパケットを互いに送受信することによって、発信元無線局から宛先無線局への送信権を確保する。
図2(a)に示すように、RTSパケットは、ヘッダから順に、フレームコントローラ、NAVデュレーション、宛先アドレス、発信元アドレス、暗黙ACKフラグ、及びフレームチェックシーケンス(FCS)の各フィールドを備えている。ここで、NAVデュレーションは、このRTSパケットを送信する無線局が無線チャンネルを使用する予定期間を示すNAV(Network Allocation Vector;ネットワーク割り当てベクトル)デュレーションの値である。このRTSパケットを受信した他の無線局はNAVデュレーションの時間期間だけ送信禁止され、それによって、異なる無線局が同時にパケットを送信してパケット間の衝突が発生することを防止する。本実施形態において、RTSパケット内におけるNAVデュレーションの値は、1つの通信シーケンスにおけるRTSパケット、CTSパケット及びデータパケットを送信するための無線チャンネル使用予定期間のみを示し、後にACKパケットが送信される場合には、CTSパケット及びデータパケットのNAVデュレーションが適宜に変更される。また、暗黙ACKフラグは、データパケットの受信後に明示的なACKパケットを送信するか否かを宛先無線局に指示するフラグである。
また、図2(b)に示すように、CTSパケットは、先頭から順に、フレームコントローラ、NAVデュレーション、宛先アドレス、前回データ受信フラグ、及びFCSの各フィールドを備えている。ここで、NAVデュレーションは、RTSパケットの場合と同様に、このCTSパケットを送信する無線局が無線チャンネルを使用する予定期間を示すNAVデュレーションの値である。本実施形態において、CTSパケット内におけるNAVデュレーションの値は、CTSパケット及びデータパケットと、場合によってACKパケットとを送信するための無線チャンネル使用予定期間のみを示し、後にACKパケットが送信されない場合には、NAVデュレーションが適宜に変更される。また、前回データ受信フラグは、前回の通信シーケンスにおいて宛先無線局がデータパケットの受信に成功したか否かを示し、それによって、前回の通信シーケンスにおいて送信された古いデータパケットを再送信すべきか、それとも新規なデータパケットを送信すべきかを発信元無線局に指示するフラグである。本実施形態では、宛先無線局がACKパケットを送信しない場合、発信元無線局は、送信したデータパケットに対する暗黙的な肯定応答として、宛先無線局から送信されたCTSパケット内の前回データ受信フラグを参照する。
以下では、本実施形態に係る無線ネットワークの制御装置の主たる動作を詳細に説明し、後に問題点と最適化について説明する。まず、本実施形態に係る通信プロトコルについて説明する。
発信元無線局は、所望された宛先無線局に対してRTSパケットを送信し始める前、当該発信元無線局のキューメモリ4に、同じ宛先無線局に宛てられた他のデータパケットが存在するか否かを決定する。キューメモリ4内にそのようなデータパケットがあれば、発信元無線局は、宛先無線局が後のデータパケットの受信に応答して明示的なACKパケットを送信する必要のないことを、RTSパケットにおける暗黙ACKフラグを用いて、その宛先無線局に暗黙的に通知する。発信元無線局はまた、送信したデータパケットの複製をデータパケットメモリ5に格納する。宛先無線局は、暗黙ACKフラグによって発信元無線局から上記通知を受けた場合、データパケットを首尾よく受信した場合でもACKパケットを送信しないが、そのデータパケットの受信の結果(成功又は失敗)を前回データ受信フラグメモリ12に記憶しておく。データパケットの受信に関しては、宛先無線局がIEEE802.11規格で指定されているタイムアウト期間内にデータパケットを受信しなければ、MACプロトコルに従う通信方式ではこの結果を受信の失敗と解釈するということに注目されたい。データパケットが首尾よく受信されれば、宛先無線局は、図1の外部装置を介してそのパケットをより高位の層へ転送し、受信の結果を成功として記憶する。後に、発信元無線局が、キューメモリ4に格納された次のデータパケットを送信するためにRTSパケットを送信すると、宛先無線局Rは、先行する受信の結果をCTSパケットに付加して発信元無線局に送信する(すなわち、先行する受信の結果をピギーバックで送信する)。
CTSパケット上の前回データ受信フラグに付加された受信結果についての通知が、先行するデータパケットの受信の成功を示していれば、発信元無線局は新たなデータパケットを送信し、データパケットメモリ5内の古いデータパケットを廃棄する。しかしながら、宛先無線局が、先行するデータパケットの受信に失敗したという通知をCTSパケット上の前回データ受信フラグに付加して発信元無線局に送信すると、発信元無線局はデータパケットメモリ5内の古いデータパケットを再送信するとともに、次のラウンドのチャンネルアクセスのための新たなパケットを一時的に格納する。高い送信レート又はバーストトラフィックに直面するとき、発信元無線局のキューメモリ4は、同一の宛先無線局に宛てられた複数のパケットを格納している場合がある。このような場合では、本実施形態の通信方式は、ACKパケットを明示的に送信することによるオーバーヘッドを除去することができる。さらに、本実施形態に係る無線ネットワークの制御装置においては、IEEE802.11規格の通信方式を用いた場合の肯定応答失敗の問題が影響することはない。IEEE802.11規格の通信方式を使用する場合、発信元無線局がACKパケットの受信に失敗すると、発信元無線局は新たな再送信を開始する。
次に、本実施形態に係る無線ネットワークの制御装置に関連付けられたいくつかの問題点及びトレードオフについて説明する。また、本実施形態の基本的な制御装置に柔軟性を追加するために、オプションのパラメータと、変形例と、最適化とについて説明する。
まず、本実施形態に係る無線ネットワークの制御装置における待ち時間について説明する。従来のIEEE802.11規格の通信方式を使用する場合、発信元無線局は、ACKパケットを受信しないことを条件としてデータパケットの再送信を開始するように動作し、この再送信では、必要な場合には新たなバックオフ時間だけ待機することから開始し、次いで、RTS/CTSハンドシェイクがこれに続く(非特許文献3を参照)。本実施形態ではこのIEEE802.11規格の通信方式を変形し、変形後の通信方式では、発信元無線局がある宛先無線局との通信の失敗について知るのは、同一の宛先無線局への次のデータパケットのためのRTS/CTSハンドシェイクを開始したときのみである。
本実施形態において、次のデータパケットを送信するためのRTS/CTSハンドシェイクは、長い時間期間(デュレーション)の後に開始される可能性もあり、この時間期間の間には、キューメモリ4内における送信順位の高いロケーションに他の宛先無線局宛ての他のパケットが存在する可能性もあり、あるいは進行中の他の通信のために無線チャンネルが使用中のままである可能性もある。このような場合には、古いデータパケットを再送信できるようになるまでには、さらに長い時間期間を待機する必要がある。この結果として、通信の平均待ち時間は増加するかのように思われるかもしれない。しかしながら、本実施形態に係る無線ネットワークの制御装置では、再送信が延期され、この時間期間の間に他のパケットが送信される可能もあるが、上記のことは真実ではない。言い替えれば、再送信の前により長い待ち時間を経験するパケット毎に、送信の前により短い待ち時間を待機する別のパケットが存在する。さらに、明示的なACKパケットを除去することによって通信シーケンスのダイアローグは短縮され、これにより通信における発信元無線局と宛先無線局との間のエンド・ツー・エンドの平均遅延時間が短縮される。
当然ながら、本実施形態に係る無線ネットワークの制御装置に伴う問題点は、送信と再送信との間の時間が予測不可能であり、より大きな変動に繋がる可能性があるということにある。タイミング上の特別な拘束条件を有するか又は通信の待ち時間の変動に依存するアプリケーションでは、ACKパケットを送信しないで制御オーバーヘッドを低下させることよりも、IEEE802.11規格の通信方式と同じ意図で、データパケットを迅速に再送信することの方が望ましいという可能性がある。この問題点に対処するものとして、本実施形態では、簡単な適応型最適化を実現している。発信元無線局は、先行する所定個数の暗黙的な肯定応答の履歴(すなわち、前回データ受信フラグの履歴)を保持している。この履歴において、連続するKth(Kthは好ましくは3又は4であって、2以上の整数値であるが、1であってもよい。)個の前回データ受信フラグが全て否定応答であれば、発信元無線局は、ACKパケットを送信しない本実施形態の通信方式から、明示的な肯定応答を用いるオリジナルのIEEE802.11規格の通信方式に復帰する。同様に、肯定応答であるNth個の前回データ受信フラグを受信することによって、発信元無線局の動作を、IEEE802.11規格の通信方式から本実施形態の通信方式へと切り替えるように促される。無線ネットワークの特定の必要条件に基づいて、しきい値Kth及びNthは、1以上の整数であって、適切に調整できる。
次に、本実施形態に係る、MAC層における状態の記憶について説明する。発信元無線局は、ある宛先無線局に送信すべきデータパケットを、同じ宛先無線局に対して次のデータパケットを送信し始めるときまで、データパケットメモリ5内に記憶しておく必要がある。発信元無線局は、データパケットの宛先として複数の宛先無線局を有している場合には、1つの宛先無線局につき1個のパケットの格納容量を準備している必要がある。同様に、宛先無線局もまた、各発信元無線局からの受信の結果に関する状態をそれぞれ保持する必要がある。しかしながら、この必要条件は重大なものではなく、実装の複雑さには影響しないであろう。これらの状態が失われることは、プロトコルにさほど影響しないという点に注目されたい。無線リンクに障害が発生した場合には、発信元無線局は、古いデータパケットが首尾良く受信されなかったと控えめに仮定することができる。
また、本実施形態に係るパケットサイズとNAVの設定について説明する。発信元無線局が新規なデータパケットに係るRTSパケットにネットワーク割り当てベクトル(NAV)のデュレーションを包含する必要のある場合に、ある問題が発生する。発信元無線局が、前回の通信シーケンスにおいて送信した古いデータパケットの複製をデータパケットメモリ5に格納しているとともに、新規なデータパケットを送信するための新規な通信シーケンスに係るCTSパケットに付加されて宛先無線局から伝送される暗黙的な肯定応答(すなわち、CTSパケットの前回データ受信フラグで示される肯定応答)を待機している場合であって、しかもこの古いデータパケットのサイズが新規なデータパケットのサイズとは異なる場合、NAVデュレーションの値が何でなければならないのかが不明である。控えめなアプローチであれば、2つのNAVデュレーションの値のうちの大きい方を割り当てようとする可能性がある。しかしながら、このことは無線チャンネルの浪費に繋がる可能性がある。
本実施形態では、新規なパケットのNAVデュレーションの設定値をRTSパケットに包含させている。宛先無線局は、RTS/CTSハンドシェイクの後に続くのが新旧いずれのデータパケットであるのかを認識しているということに注目されたい。従って、宛先無線局はCTSパケット内のNAVデュレーションの値を適宜に更新する。発信元無線局は、CTSパケットを受信すると(必要であれば)NAVデュレーションの値を再計算し、この潜在的に新しいNAVを用いてデータパケットを更新する。この簡単な方式が、無線チャンネルの浪費をもたらさないことは明らかであろう。
最後に、本実施形態に係るFIFO(First−In First−Out)キューメモリへのアクセスについて説明する。データパケットの発信元無線局は、宛先無線局が明示的なACKパケットを用いて応答する必要があるか否かを決定するために、そのキューメモリ4を調べる必要がある。通常のFIFOであるキューメモリのデータ構造体を用いた場合、このことは容易ではない可能性がある。本実施形態では、キューメモリ4における固有の各宛先無線局に宛てられたパケット数をそれぞれ計数するためのカウンタ(図示せず。)と、カウンタの計数値を各宛先無線局毎にそれぞれ記憶するための別個のテーブルメモリ(図示せず。)とを使用するものとする。ネットワーク層での処理により、発信元無線局が宛先無線局Riに対するデータパケットをキューメモリ4に格納すると、宛先無線局Riに対するカウンタが1だけインクリメントされる。宛先無線局Ri宛てのパケットがMAC層の処理によって送信されると、対応するカウンタが1だけデクリメントされる。これによりMAC層では、FIFOであるキューメモリ4が、特定の宛先無線局宛てのパケットを含んでいるか否かを知ることができる。
図3乃至図6は、コントローラ10によって実行されるパケット送受信処理を示すフローチャートを示す。
図3のステップS1において、まず、コントローラ10は、搬送波を検出したか否かを判断する。YESのときはステップS3において所定のバックオフ時間だけ待機し、待機した後で、ステップS4においてデータパケット送信処理を実行し、それによって、コントローラ10を含む無線局は、発信元無線局として、所望される宛先無線局との間でRTS/CTSハンドシェイクを実行し、データパケットを送信する。一方、ステップS1がNOのときは、ステップS2において、RTSパケットを受信したか否かを判断し、YESのときはステップS5においてデータパケット受信処理を実行し、それによって、コントローラ10を含む無線局は、宛先無線局として、RTSパケットの発信元無線局との間でRTS/CTSハンドシェイクを実行し、また発信元無線局からデータパケットを受信する。ステップS2がNOのときはステップS1に戻る。ステップS4又はS5を実行した後、コントローラ10は、ステップS6において、キューメモリ4に次に送信すべきパケットがあるか否かを判断し、YESのときはステップS4に戻り、NOのときはステップS1に戻る。
図4及び図5は、図3のサブルーチンであるデータパケット送信処理(ステップS4)を示すフローチャートである。
図4において、まず、コントローラ10は、ステップS11において、宛先無線局Riに対するパケットをキューメモリ4で検索し、次いで、ステップS12において、キューメモリ4内に当該パケットがあるか否かを判断する。YESのときはステップS13に進み、NOのときはステップS11に戻る。ステップS13において、同じ宛先無線局Riに宛てられた他のデータパケットがキューメモリ4に存在するか否かを判断し、YESのときはステップS14に進み、NOのときはステップS17に進む。ステップS14では、データパケットの受信に係る連続的な失敗回数Kが、所定のしきい値Kth以上であるか否かを判断し、YESのときはステップS17に進み、RTSパケットの暗黙ACKフラグをリセットする。本実施形態において、しきい値Kthは1以上の整数である。ステップS14がNOのときはステップS15に進んで、RTSパケットにおいて暗黙ACKフラグをセットし、次いで、ステップS16において、NAVデュレーションを調整して決定する。ステップS16又はS17の実行後、ステップS18において、宛先無線局に対してRTSパケットを送信し、ステップS19において、宛先無線局からCTSパケットを受信する。
ステップS20において、受信したCTSパケットに前回データ受信フラグがセットされているか否かを判断し、YESのときはステップS21に進み、NOのときはステップS22に進む。ステップS21において、ステップS19で受信したCTSパケット内の前回データ受信フラグに基づいて、前回データ受信状態は成功か否かを判断し、YESのときはステップS22に進み、次に送信すべきデータをデータパケットにセットした後、図5のステップS25に進む。一方、ステップS21がNOのときはステップS23に進み、受信したCTSパケット内の前回データ受信フラグに基づいて、宛先無線局におけるデータパケットの受信の連続的な失敗回数Kを計数して、計数値Kメモリ11に格納する。次いで、ステップS24において、データパケットメモリ5を検索して前回送信したデータを再送信のために読み出して、データパケットにセットした後、図5のステップS25に進む。
ステップS22又はS24の実行後、図5のステップS25においてデータパケットを宛先無線局に送信する。データパケットを送信するとき、コントローラ10は、このデータパケットの複製を保持している。ステップS18でRTSパケットを送信した際に暗黙ACKフラグをセットした場合(ステップS26がYESの場合)には、ステップS27において、ステップS25で送信したデータパケットの複製を、後の再送信のためにデータパケットメモリ5に格納し、元のメインルーチンに戻る。
また、ステップS26がNOのときは、ステップS28において、宛先無線局からACKパケットを受信したか否かを判断し、YESのときは、ステップS29において、データパケットメモリ5内に格納された前回の送信ときにおける古いデータパケットを廃棄して、元のメインルーチンに戻る。
さらに、ステップS28がNOのときは、ステップS30において、コントローラ10内の再送信タイマ(図示せず。)がタイムオーバーしたか否かを判断し、YESのときは元のメインルーチンに戻る一方、NOのときはステップS25に戻ってデータパケットを再送信する。
本実施形態のデータパケット送信処理において、ステップS14の条件によれば、CTSパケット内の前回データ受信フラグによって1回でもデータパケットの受信成功の通知を受けた場合には、ACKパケットを送信せずにCTSパケットを用いた暗黙的な肯定応答を行うように構成されている。しかしながら、ステップS23において、データパケットを連続的に成功した回数Nを計数し、次いで、ステップS14がNOである場合、成功回数Nが所定のしきい値Nth以上のときのみステップS15に進み、そうでないときはステップS17に進むようにパケット送受信処理を構成してもよい。
図6は、図3のサブルーチンであるデータパケット受信処理(ステップS5)を示すフローチャートである。
図6において、まず、ステップS31において、図3のステップS2で受信したRTSパケット内に暗黙ACKフラグがセットされているか否かを判断し、YESのときは、ステップS32において、前回データ受信フラグメモリ12に格納された前回データ受信フラグをCTSパケットに格納して、ステップS33に進み、NOのときはそのままステップS33に進む。ステップS33において、前回データ受信フラグを有するCTSパケットを発信元無線局に送信し、次いで、ステップS34において、発信元無線局からデータパケットを受信して、ステップS35に進む。
次いで、ステップS35において、ステップS2で受信したRTSパケット内に暗黙ACKフラグがセットされている場合(ステップS35がYES)には、ステップS36に進み、ステップS35がNOのときはステップS39に進む。ここで、ステップS36以降の処理はACKパケットを送信せずに、暗黙的な肯定応答を用いる本願発明の実施形態に係る新規な処理であり、ステップS39以降の処理は、ACKパケットを送信する、従来の肯定応答処理である。ステップS36において、ステップS34でデータパケットを正常に受信できたか否かを判断し、YESのときはステップS37に進み、NOのときはステップS38に進む。ステップS37では、ACKパケットを送信せず、セット状態の前回データ受信フラグを、前回データ受信フラグメモリ12に格納する。ステップS38では、ACKパケットを送信せず、リセット状態の前回データ受信フラグを、前回データ受信フラグメモリ12に格納する。一方、ステップS39において、ステップS34でデータパケットを正常に受信できたか否かを判断し、YESのときはステップS40でACKパケットを発信元無線局に送信し、NOのときはACKパケットを送信しない(ステップS41に進む)。ステップS38、S38、S40又はS41の実行後、図3のステップS6に進む。
以上説明したように、本実施形態の無線ネットワークの制御装置によれば、明示的なACKパケットを送信しない暗黙的な肯定応答を実行することによって、パケット送受信に係る制御オーバーヘッドを低下させることができる。さらに、本実施形態の無線ネットワークの制御装置によれば、暗黙的な肯定応答と、従来技術の明示的なACKパケットの送受信とを適応的に切り替えることによって、タイミング上の特別な拘束条件を有するか又は通信の待ち時間の変動に依存するアプリケーションにおいても、良好な性能を達成することができる。
以下、本発明の実施形態に係るシミュレーション結果を性能の評価について述べる。
本実施形態に係る無線ネットワークの制御装置をクォールネット(Qualnet)シミュレータのバージョン3.1上で評価し、その性能を、従来例のIEEE802.11規格の通信方式に係る性能と比較した。シミュレーションでは、11Mbpsのデータレートを使用し、1000×1000平方メートルの有界領域内に30個のノード無線局が存在することを仮定した。これらのノード無線局間で、アドホック無線ネットワークを構成するものとする。また、このシミュレーションでは2ホップのフローを使用し、12個の発信元のノード無線局をランダムに選択して、CBR(一定ビットレート)のトラフィックとなるようにデータを送信した。
図7は、マルチホップ無線ネットワークにおける送信レートの増大に対する総計のスループットの変動を示すグラフである。図7から明らかなように、送信レートが低いときには、発信元無線局のキューメモリ4は、同じ宛先無線局宛ての1つよりも多くのパケットによって占有されることはないので、明示的なACKパケットを送信する従来例に係るIEEE802.11規格の通信方式が本実施形態においても使用される。しかしながら、送信レートが増大して無線ネットワークに対する負荷が増大するにつれて、同じ宛先無線局に向けられる複数のパケットが発信元無線局のキューメモリ4に格納され、ここで本実施形態に係る通信方式を適用してその優位点を発揮できるようになる。明示的なACKパケットを送信することに関する必要条件を除去することは、スループットを増大させる。
図8は、図7と同じシナリオでのシミュレーションであって、マルチホップ無線ネットワークにおける送信レートに対するエンド・ツー・エンド平均遅延時間の変動を示すグラフである。
上述したように、本実施形態によればACKパケットの送信を除去することができ、これにより後続のパケットの送信をより早く開始できるので、図8から明らかなように、エンド・ツー・エンドの遅延時間は、従来例のIEEE802.11規格の通信方式より改善される。当然ながら、送信レートが低いときは、本実施形態に係る無線ネットワークの制御装置の通信シーケンスが、RTSパケット、CTSパケット、DATAパケット及びACKパケットを送信する標準的な通信シーケンスに縮退するので、遅延時間に差はなくなる。
これらのシミュレーション結果から、本実施形態の無線ネットワークの制御装置を用いることによって、従来のIEEE802.11規格の通信方式に従う場合よりも無線ネットワークのスループット及びエンド・ツー・エンド遅延時間が改善されることがわかる。
以上説明した本発明の実施形態に係る無線ネットワークの制御装置は、従来のIEEE802.11規格の通信方式に適用することが簡単であって、MAC層における明示的な肯定応答を用いた場合に伴われる制御オーバーヘッドのほぼ3分の1を除去することができる。シミュレーション結果は、無線ネットワークに対する負荷が高い場合において特に、スループットに対する便益が非常に大きなものになり得ることを示している。
本実施形態に係る無線局装置のコントローラ10では、発信元無線局において、データパケット信号の受信成功を示すACKパケット信号の送信の要否を示す暗黙ACKフラグを含むRTSパケット信号を宛先無線局に送信し、前回においてデータパケット信号の受信に成功したか否かを示す前回データ受信フラグを含むCTSパケット信号を上記宛先無線局から受信し、上記受信したCTSパケット信号内の前回データ受信フラグが、先行するデータパケット信号の受信失敗を示すとき、上記先行するデータパケット信号を再送信する一方、上記受信したCTSパケット信号内の前回データ受信フラグが、先行するデータパケット信号の受信成功を示すとき、新規なデータパケット信号を送信する。また、宛先無線局において、上記RTSパケット信号を発信元無線局から受信し、上記RTSパケット信号に応答して上記CTSパケット信号を上記発信元無線局に送信し、上記発信元無線局からデータパケット信号を受信し、上記受信したRTSパケット信号内の暗黙ACKフラグがACKパケット信号の送信を示すときであってかつ上記データパケット信号の受信に成功したとき、ACKパケット信号を上記発信元無線局に送信する一方、上記受信したRTSパケット信号内の暗黙ACKフラグがACKパケット信号を送信しないことを指示したとき、次回に送信するCTSパケット信号内の前回データ受信フラグを用いて、上記データパケット信号の受信に成功したか否かを上記発信元無線局に通知する。
また、コントローラ10は、上記発信元無線局において、上記前回データ受信フラグが示す、データパケット信号の受信に成功したか否かについての履歴情報を保存し、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号の送受信で成功したとき(もしくは、当該送受信までに成功の場合が所定回数だけ連続したときでもよい。)、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号を送信しないことを指示するようにセットする一方、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号を送受信したときまでに失敗の場合が所定回数だけ連続したとき、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号の送信を指示するようにセットする。
さらに、とって代わって、コントローラ10は、上記発信元無線局において、上記前回データ受信フラグが示す、データパケット信号の受信に成功したか否かについての履歴情報を保存し、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号の送受信が少なくとも1回成功であった場合に、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号を送信しないことを指示するようにセットする一方、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号の送受信が少なくとも1回失敗であった場合に、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号の送信を指示するようにセットしてもよい。
本発明の実施形態に係るアドホック無線ネットワークのノード無線局のための無線局装置の構成を示すブロック図である。 (a)は図1の無線局装置によって送受信されるRTSパケットのフォーマットを示す図であり、(b)は図1の無線局装置によって送受信されるCTSパケットのフォーマットを示す図である。 図1のコントローラ10によって実行されるパケット送受信処理を示すフローチャートである。 図3のサブルーチンであるデータパケット送信処理(ステップS4)の第1の部分を示すフローチャートである。 図3のサブルーチンであるデータパケット送信処理(ステップS4)の第2の部分を示すフローチャートである。 図3のサブルーチンであるデータパケット受信処理(ステップS5)を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るシミュレーション結果であって、マルチホップ無線ネットワークにおける送信レートに対する総計のスループットを示すグラフである。 本発明の実施形態に係るシミュレーション結果であって、マルチホップ無線ネットワークにおける送信レートに対するエンド・ツー・エンド平均遅延時間を示すグラフである。
符号の説明
1…アンテナ、
2…無線送受信機、
3…信号処理回路、
4…キューメモリ、
5…データパケットメモリ、
10…コントローラ、
11…計数値Kメモリ、
12…前回データ受信フラグメモリ。

Claims (8)

  1. 複数の無線局を備え、発信元無線局と宛先無線局との間でパケット信号を送受信することによりパケット無線通信を行う無線ネットワークの制御装置において、
    発信元無線局において、データパケット信号の受信成功を示すACKパケット信号の送信の要否を示す暗黙ACKフラグを含むRTSパケット信号を宛先無線局に送信し、前回においてデータパケット信号の受信に成功したか否かを示す前回データ受信フラグを含むCTSパケット信号を上記宛先無線局から受信し、上記受信したCTSパケット信号内の前回データ受信フラグが、先行するデータパケット信号の受信失敗を示すとき、上記先行するデータパケット信号を再送信する一方、上記受信したCTSパケット信号内の前回データ受信フラグが、先行するデータパケット信号の受信成功を示すとき、新規なデータパケット信号を送信する第1の制御手段を備えたことを特徴とする無線ネットワークの制御装置。
  2. 宛先無線局において、上記RTSパケット信号を発信元無線局から受信し、上記RTSパケット信号に応答して上記CTSパケット信号を上記発信元無線局に送信し、上記発信元無線局からデータパケット信号を受信し、上記受信したRTSパケット信号内の暗黙ACKフラグがACKパケット信号の送信を示すときであってかつ上記データパケット信号の受信に成功したとき、ACKパケット信号を上記発信元無線局に送信する一方、上記受信したRTSパケット信号内の暗黙ACKフラグがACKパケット信号を送信しないことを指示したとき、次回に送信するCTSパケット信号内の前回データ受信フラグを用いて、上記データパケット信号の受信に成功したか否かを上記発信元無線局に通知する第2の制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の無線ネットワークの制御装置。
  3. 上記第1の制御手段は、上記発信元無線局において、上記前回データ受信フラグが示す、データパケット信号の受信に成功したか否かについての履歴情報を保存し、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号の送受信が少なくとも1回成功であった場合に、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号を送信しないことを指示するようにセットする一方、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号の送受信が少なくとも1回失敗であった場合に、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号の送信を指示するようにセットすることを特徴とする請求項1又は2記載の無線ネットワークの制御装置。
  4. 上記第1の制御手段は、上記発信元無線局において、上記前回データ受信フラグが示す、データパケット信号の受信に成功したか否かについての履歴情報を保存し、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号を送受信したときまでに成功の場合が所定回数だけ連続したとき、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号を送信しないことを指示するようにセットする一方、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号を送受信したときまでに失敗の場合が所定回数だけ連続したとき、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号の送信を指示するようにセットすることを特徴とする請求項1又は2記載の無線ネットワークの制御装置。
  5. 複数の無線局を備え、発信元無線局と宛先無線局との間でパケット信号を送受信することによりパケット無線通信を行う無線ネットワークの制御方法において、
    発信元無線局において、データパケット信号の受信成功を示すACKパケット信号の送信の要否を示す暗黙ACKフラグを含むRTSパケット信号を宛先無線局に送信し、前回においてデータパケット信号の受信に成功したか否かを示す前回データ受信フラグを含むCTSパケット信号を上記宛先無線局から受信し、上記受信したCTSパケット信号内の前回データ受信フラグが、先行するデータパケット信号の受信失敗を示すとき、上記先行するデータパケット信号を再送信する一方、上記受信したCTSパケット信号内の前回データ受信フラグが、先行するデータパケット信号の受信成功を示すとき、新規なデータパケット信号を送信するステップを含むことを特徴とする無線ネットワークの制御方法。
  6. 宛先無線局において、上記RTSパケット信号を発信元無線局から受信し、上記RTSパケット信号に応答して上記CTSパケット信号を上記発信元無線局に送信し、上記発信元無線局からデータパケット信号を受信し、上記受信したRTSパケット信号内の暗黙ACKフラグがACKパケット信号の送信を示すときであってかつ上記データパケット信号の受信に成功したとき、ACKパケット信号を上記発信元無線局に送信する一方、上記受信したRTSパケット信号内の暗黙ACKフラグがACKパケット信号を送信しないことを指示したとき、次回に送信するCTSパケット信号内の前回データ受信フラグを用いて、上記データパケット信号の受信に成功したか否かを上記発信元無線局に通知するステップをさらに含むことを特徴とする請求項5記載の無線ネットワークの制御方法。
  7. 上記発信元無線局において、上記前回データ受信フラグが示す、データパケット信号の受信に成功したか否かについての履歴情報を保存し、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号の送受信が少なくとも1回成功であった場合に、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号を送信しないことを指示するようにセットする一方、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号の送受信が少なくとも1回失敗であった場合に、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号の送信を指示するようにセットするステップをさらに含むことを特徴とする請求項5又は6記載の無線ネットワークの制御方法。
  8. 上記発信元無線局において、上記前回データ受信フラグが示す、データパケット信号の受信に成功したか否かについての履歴情報を保存し、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号を送受信したときまでに成功の場合が所定回数だけ連続したとき、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号を送信しないことを指示するようにセットする一方、上記履歴情報において、先行するデータパケット信号を送受信したときまでに失敗の場合が所定回数だけ連続したとき、上記RTSパケット信号内の暗黙ACKフラグを、ACKパケット信号の送信を指示するようにセットするステップをさらに含むことを特徴とする請求項5又は6記載の無線ネットワークの制御方法。
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