JP2006086309A - 板状体の観察方法、観察装置、及び観察用補助治具 - Google Patents

板状体の観察方法、観察装置、及び観察用補助治具 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体ウエーハの面取り部等を観察する際、観察対象物を破壊せず、外縁部又は破断面を簡便にかつ詳細に観察することができる板状体の観察技術を提供する。
【解決手段】板状体の外縁部又は破断面に向けて光を照射し、前記外縁部又は破断面により反射された光を受光することにより該外縁部又は破断面を観察する方法において、前記板状体の少なくとも片面側において前記外縁部又は破断面に沿って光散乱体を配置し、前記板状体の外縁部又は破断面に向けて照射された光を前記光散乱体により散乱させ、前記板状体の外縁部又は破断面により反射された光を受光することにより該外縁部又は破断面を観察する。
【選択図】図1

Description

本発明は、板状体の外縁部又は破断面を観察する技術に関し、具体的には、半導体ウエーハの面取り部等、板状体の傾斜や凹凸のある端面や断面を光学的に観察する技術に関する。
半導体ウエーハの面取り部の形状、キズ、面荒れ、段差、異物、欠陥等を観察する方法として、ウエーハの面取り部に光をあててビデオカメラやCCDカメラ等により観察する方法がある。
しかし、面取り部に単に光を当ててカメラで観察すると、キズ等の散乱の強い部分や、光の方向に依存した特定の一部分のみが明るくなって観察されることになる。従って、面取り部の他の部分も含めてウエーハの厚さ方向に全体的に観察するには、光源あるいはサンプルを傾斜させて明るい部分を変えながら観察する必要があり、時間や手間がかかるという問題がある。
また、半導体ウエーハの面取り部におけるキズ等を検査する際、複数の光検出器や楕円鏡を配置し、面取り部にレーザ光等を照射して反射した光を検出器により受光し、受光量により面取り部のキズ等を評価する方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、この方法では、複数の検出器や楕円鏡を用いるため、それらを設置するための広いスペースが必要であり、また、コストが高くなるという問題がある。また、光源と楕円鏡と検出器との位置関係を正確に調整する必要があり、検査に手間がかかるという問題もある。
また、円形のウエーハの面取り部に対し、円の接線方向から光を照射し、検出した散乱光の強度により面取り部の異物等を検出する方法が提案されている(特許文献2参照)。
この方法では、照射光の光軸を合わせるための光検出器と、散乱光を検出するための光検出器がそれぞれ必要であり、前記と同様に設置スペースやコストの問題がある。
さらに、鏡面面取り加工した半導体ウエーハに対し、面取り部にアルカリエッチングを施すことでキズ等の欠陥を顕在化させた後、その欠陥を測定する方法も提案されている(特許文献3参照)。
また、ウエーハから面取り部を含むように切り出したサンプルを専用の治具で保持し、顕微鏡で観察する方法もある。
しかし、これらのエッチングやサンプルの切り出しを伴う方法では、手間がかかるほか、観察に供するウエーハはもはや製品としての価値が無くなるという問題もある。
特開平11−351850号公報 特開2001−249016号公報 特開2003−177100号公報
本発明は上記のような問題に鑑みてなされたものであり、半導体ウエーハの面取り部等を観察する際、観察対象物を破壊せず、外縁部又は破断面を簡便にかつ詳細に観察することができる板状体の観察技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によれば、板状体の外縁部又は破断面に向けて光を照射し、前記外縁部又は破断面により反射された光を受光することにより該外縁部又は破断面を観察する方法において、前記板状体の少なくとも片面側において前記外縁部又は破断面に沿って光散乱体を配置し、前記板状体の外縁部又は破断面に向けて照射された光を前記光散乱体により散乱させ、前記板状体の外縁部又は破断面により反射された光を受光することにより該外縁部又は破断面を観察することを特徴とする板状体の観察方法が提供される(請求項1)。
このように板状体の外縁部又は破断面に沿って光散乱体を配置して観察を行えば、板状体の外縁部が傾斜していたり、破断面に凹凸があっても、光散乱体が配置された領域では、光源からの光のほか、散乱による間接的な光により十分に照射される。そして、外縁部からの反射光を受光することにより明確な像が得られ、たとえ一方向からの観察だけでも外縁部の形状、キズ、欠陥等について簡便にかつ詳細に観察することができる。また、観察する板状体を破壊するようなこともない。
この場合、前記光散乱体を、前記板状体の両面側にそれぞれ配置して前記外縁部又は破断面の観察を行うことができる(請求項2)。
このように板状体の両面側に光散乱体を配置して観察を行えば、板状体の外縁部又は破断面の全体をより明瞭に観察することができる。
また、前記光散乱体を、前記板状体の面方向に相対的に移動させて前記板状体の外縁部又は破断面の観察を行うことができ(請求項3)、また、前記光散乱体と板状体との間隔を調整して前記外縁部又は破断面の観察を行うことができる(請求項4)。
このように光散乱体と観察すべき板状体との間の相対的な移動あるいは間隔の調整により観察を行えば、散乱光を外縁部又は破断面のより広範囲に、かつあらゆる角度から照射することができるし、光散乱体の位置決めや散乱光の照射量や角度の微調整も容易に行うことができる。また、光散乱体との間隔を設けることにより、半導体ウエーハのように高い清浄度が要求される対象物に対して汚染を確実に防ぐことができる。
前記観察する板状体を、シリコンウエーハとすることができる(請求項5)。
本発明は、従来手間がかかったシリコンウエーハの面取り部や破断面の観察に特に有効であり、面取り部等の形状、キズ、面荒れ、段差、異物、欠陥等について簡便にかつ詳細に観察することができる。
また、本発明では、板状体の外縁部又は破断面を光学的に観察する装置であって、少なくとも、前記板状体を支持する支持手段と、前記板状体の少なくとも片面側において前記外縁部又は破断面に沿って配置される光散乱体と、該光散乱体が配置された板状体の外縁部又は破断面に向けて光を照射する光源と、前記外縁部又は破断面により反射された光を受光する受光手段とを具備することを特徴とする板状体観察装置が提供される(請求項6)。
このような板状体観察装置であれば、前記した本発明に係る板状体の観察方法を容易に行うことができる。従って、この観察装置を用いれば、例えばシリコンウエーハを破壊や消耗せずに、一方向から一回で、面取り部の形状、キズ、異物等について簡便にかつ詳細に観察を行うこともできる。
この場合、前記光源と受光手段とが一体化されているものとすることができ(請求項7)、これにより、観察すべき部分への光の照射と、反射光の受光を的確に行うとことができるとともに装置構成も簡単なものとなる。
前記受光手段は、デジタルマイクロスコープ、CCDカメラ、又はビデオカメラとすることができる(請求項8)。
これらの受光手段は市場で容易に入手することができる上、高い解像度により詳細な観察を行うことができる。
前記支持手段は、回転機構を有することが好ましい(請求項9)。
支持手段が回転機構を有していれば、板状体の外縁部全体、あるいは任意の位置について観察を行うことができる。
前記光散乱体を、前記板状体に対して相対的に移動させる移動機構を有することが好ましい(請求項10)。
このような相対移動機構により、散乱光を外縁部又は破断面のより広範囲に、かつあらゆる角度から照射することができるし、光散乱体の移動や位置決めが容易となり、また、観察対象となる板状体の厚さに応じて板状体と光散乱体との間隔を適切に調整することができるものとなる。
また、本発明では、板状体の外縁部又は破断面を光学的に観察する際に用いる観察用補助治具であって、少なくとも前記板状体の片面側において前記外縁部又は破断面に沿って配置される光散乱部を有することを特徴とする板状体観察用補助治具が提供される(請求項11)。
このような板状体観察用補助治具を用いることにより、前記した本発明に係る板状体の観察方法を容易に行うことができる。そして、このような観察補助治具を既存の観察装置に対して用いれば、装置コストを低く抑えた上で、シリコンウエーハの面取り部の形状、キズ、異物等について簡便にかつ詳細に観察を行うことができる。
前記板状体観察用補助治具は、支持部と、該支持部から延出するアーム部とを有し、該アーム部の先端に前記光散乱部が設けられているものとすることができる(請求項12)。
このような支持部、アーム部、及び光散乱部を有する観察用補助治具とすれば、使用時の取り扱い性に優れたものとなる。
前記板状体観察用補助治具は、少なくとも光散乱部を、前記板状体に対して相対的に移動させる移動機構を有することができる(請求項12)。
このような光散乱部の相対移動機構を有していれば、板状体に対する光散乱部の移動や位置決めを容易に行うことができるものとなる。
前記光散乱部は、環状又は円弧状とすることができる(請求項14)。
環状又は円弧状の光散乱部を有する観察用補助治具とすれば、半導体ウエーハのような円形の観察対象物に対してその外形形状に沿って光散乱部を配置することができ、好適に用いることができるものとなる。
前記板状体観察用補助治具の少なくとも光散乱部の材質が、フッ素樹脂又はポリエーテルエーテルケトンとすることができる(請求項15)。
これらの材質で光散乱部を構成したものであれば、半導体ウエーハのように高い清浄度が求められる観察対象物に対して汚染をより効果的に防ぐことができるとともに、効果的に光を散乱することができる。
本発明によれば、例えばシリコンウエーハの面取り部を観察する際、面取り部に沿って光散乱体を配置して観察を行うことで、光散乱体により光が散乱され、面取り部全体又は所望の領域に光を照射することができ、シリコンウエーハを破壊や消耗せずに、面取り部の形状、キズ、異物等について簡便にかつ詳細に観察を行うことができる。従って、一方向から、一回の観察でシリコンウエーハの面取り部全体を観察することもでき、観察効率の向上を図ることができる。
また、既存の観察装置に対して本発明に係る光散乱体を配置して用いることができ、装置コストを低く抑えることもできる。
以下、本発明の具体的な態様として、シリコンウエーハの面取り部を観察する場合について説明する。
本発明者は、シリコンウエーハの面取り部等、板状体の外縁部又は破断面の観察方法について鋭意研究を行ったところ、板状体の少なくとも片面側において外縁部又は破断面に沿って光散乱体を配置して観察を行えば、簡単かつ明瞭に外縁部等を観察することができることを見出し、さらに使用する装置及び治具についても検討を重ねて本発明を完成させた。
図1は本発明に係る板状体観察装置の一例を概略的に示しており、また、図2はシリコンウエーハの面取り部を観察する際の各構成要素の配置を示している。
この観察装置1は、ウエーハWを支持するためのステージ(支持手段)5と、ウエーハWの面取り部16を撮影するための受光手段としてデジタルマイクロスコープ3を備えている。デジタルマイクロスコープ3の内部にはウエーハWの面取り部16に光を照射するための光源としてハロゲンランプ4が内蔵されている(例えば12V、100Wのハロゲンランプを使用できる)。さらに、この観察装置1は、観察の際、ウエーハWの面取り部に沿って光散乱体6,7を配置するための観察用補助治具2を備えている。
ステージ5は回転機構14を具備しており、ステージ5上に支持されたウエーハWの面取り部16の全周あるいは任意の箇所をマイクロスコープ3に向けることができる。
また、デジタルマイクロスコープ3は、アーム機構8により保持されており、任意の方向にレンズを向けることができる。なお、受光手段3としては、デジタルマイクロスコープのほか、例えばCCDカメラ又はビデオカメラも好適に用いることができる。これらの受光手段であれば、市場で容易に入手することができるし、観察の際、高い解像度で撮影してモニターに拡大表示することもできる。
また、図1に示した観察装置1では、前記したようにデジタルマイクロスコープ3にランプ4が内蔵され、光源4と受光手段3とが一体化されているが、受光手段3の外部に光源を設けても良い。
観察用補助治具2は、図3に示されるような板状の光散乱体(以下、光散乱板、散乱板、あるいは散乱体とも言う。)6,7を有し、上下の散乱板6,7が平行となっている。
各散乱板6,7は、支持部11と、支持部11から延出するアーム部12と、アーム部12の先端に設けられた光散乱部13とが一体的に形成されている。各部11,12,13の形状は、観察するサンプルの形状、サイズ等に応じて適宜設計すれば良いが、光散乱部13はサンプルの形状に合致した又はそれに類似した形状とすることが好ましい。図3に示された各散乱板6,7の光散乱部13はウエーハWの外周形状に合致した円弧状に形成されている。
光散乱板6,7の材質は、光散乱部13が光源4からの光を散乱することができ、さらに観察対象を汚染しないものが好ましい。観察対象物がシリコンウエーハであれば、フッ素樹脂又はポリエーテルエーテルケトンを好適に使用することができる。例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いて光散乱板6,7を成形し、さらに光散乱部13をサンドペーパー等により表面を粗面化すれば、光を適度に散乱することができる上、ウエーハWに対する汚染を効果的に防止することができる。
また、補助治具2は、光散乱板6,7をウエーハWに対して相対的に移動させる移動機構を有していることが好ましい。例えば図1に示されるように、光散乱板6,7が、水平方向及び上下方向に移動可能な回転軸9に連結されていれば、ウエーハWをステージ5上に載置する場合には、散乱板6,7を退避させてウエーハWや受光手段3との干渉を防ぎ、観察する際には、散乱板6,7を水平方向(ウエーハの面方向)に回転又は移動させて光散乱部13をウエーハWの所定の位置に配置することができる。
さらに光散乱板6,7の移動機構として、上下の光散乱板6,7に連結して間隔を調整するための調整ネジ10等を備えることが好ましい。このような調整ネジ10を備えていれば、観察対象となる板状体の厚さに応じて上下の光散乱板6,7の間隔を調整することができる。また、各散乱板6,7をウエーハWの両面側にそれぞれ配置した後、調整ネジ10により上下の光散乱板6,7の間隔を調整することにより、光の散乱具合を微妙に調整することもできる。
なお、光散乱板6,7とウエーハWとの間隔を調整する手段としては、図3(B)に示されるように2枚の散乱板6,7の間にウエーハWよりも厚いスペーサ15を介在させてもよい。このようなスペーサ15を設ければ、散乱板6,7とウエーハWとの接触を避け、ウエーハWの汚染を確実に防ぐことができる。
図1−図3に示した補助治具2では、ウエーハWの両面(表裏面)側にそれぞれ光散乱板6,7が配置されるが、観察すべき面取り部の領域に応じ、ウエーハWの表面側(上面側)または裏面側(下面側)のいずれかに光散乱板6,7が配置されるものとしても良い。
また、観察対象物が汚染されてもよい場合は、光散乱板6,7を対象物に接触させて配置しても良い。
次に、上記のような板状体観察装置1を用いてシリコンウエーハWの面取り部16を観察する方法についてより具体的に説明する。
まず、図1に示されるように補助治具2と受光手段3とを退避させた状態でステージ5上にシリコンウエーハWを水平にセットする。
そして、上下の光散乱板6,7がウエーハWを挟み込むように治具2の回転軸9を回転させ、各光散乱板6,7を、ウエーハWの両面側において面取り部16に沿うように配置する。
次に、図2に示したようにデジタルマイクロスコープ3を移動して水平に配置し、ウエーハWの面取り部に向けて光を照射する。このとき、光源4からの光は、ウエーハWの面取り部のほか、補助治具2の光散乱部13も照射することになる。そして、光散乱部13に照射された光は、光散乱部13の表面で反射されるほか、表面及び内部で散乱され、様々な方向に光が散乱され、ウエーハ面取り部近傍の広い範囲に照射されることになる。この時、光の散乱及びウエーハ照射領域は光散乱部13とウエーハWとの位置関係により異なる。
図4(A)はウエーハWの面取り部16の先端と散乱体6,7の先端とを一致させた状態、図4(B)はウエーハWの面取り部16の先端が、散乱体6,7の先端から突出した状態、図4(C)はウエーハWの面取り部16の先端が、散乱体6,7の先端より内側に位置した状態をそれぞれ示している。図4(A)−(C)に示されるように、光源4のレンズを通じて面取り部16に向けて照射された光17は散乱体6,7により散乱及び反射されるが、このときウエーハWの面取り部16は、散乱体6,7との相対的な位置関係により散乱光(反射光)18の受け方が異なってくる。
図5は散乱体6,7とウエーハWの面取り部との位置関係と、観察された面取り部の像を示している。
図5(A)に見られるように、ウエーハWの面取り部16の先端と散乱体6,7の先端とを一致させた状態で面取り部16を観察すると、面取り部のうちウエーハの各主面側に近い部分の像をより明確に得ることができる。
一方、図5(B)は散乱体6,7の先端がウエーハWの面取り部16の先端から3mm突き出るように配置して観察を行った場合を示しており、ウエーハの各主面側から面取り部の中央部付近まで明確な像を得ることができる。
さらに、図5(C)は散乱体6,7の先端がウエーハWの面取り部16の先端から11mm突き出るように配置して観察を行った場合を示しており、面取り部全体、特にウエーハの最外縁部の像を得ることができる。
このようにウエーハWと散乱体6,7との相対的な位置関係により光の散乱が異なり、得られる像も異なるので、観察すべき面取り部の領域等に応じて光散乱板6,7あるいはウエーハの位置を調整すればよい。そして、各散乱板6,7を所定の位置に配置し、観察すべき面取り部16に向けて光源4から光を照射すれば、光源4からの光が届き難い部分も散乱光により間接的に照射され、光源4からの照射光と光散乱部13による散乱光は、ウエーハWの面取り部16により反射される。そして、この反射光を受光手段3により受光することにより、ウエーハWの面取り部の明瞭な像が得られ、面取り部の微細な形状、キズ、欠陥等について詳細に観察するができる。
なお、光散乱板6,7の配置を相対的に移動することにより、一方向から、一回の観察でウエーハWの面取り部全体を観察することができるが、例えばウエーハWを固定したまま、散乱体6,7を受光手段に対して前後に(ウエーハの面方向に)移動させて数回撮影してもよいし、さらにこれらの撮影で得られた画像を合成することにより面取り部全体についてより鮮明な画像を得ることもできる。
また、図1−3に示した補助治具は一例であり、他の形状、例えば環状あるいは円弧状の光散乱部を有する治具とすることもできる。例えば、図6(A)(B)に示されているようにウエーハWの直径と同程度の外径を有する環状の補助治具(光散乱体)21を作製し、これをステージ25の支持面側の外周部にセットする。次いで、環状の治具(光散乱体)21がウエーハWの面取り部に沿うようにウエーハWを載置する。さらに、ウエーハWの表面側には、面取り部の観察すべき位置に沿って円弧状の光散乱体22を配置し、カメラ23により観察を行う。なお、上記のような環状又は円弧状の治具(光散乱体)21,22を用いる場合も、ウエーハWの表裏(上下)のいずれか片面側にのみ配置して観察を行っても良い。
また、ウエーハWを支持する手段も、図1又は図6に示したステージ5,25のようにウエーハWの裏面と接触するタイプに限定されず、例えば図7(A)に示したようにウエーハWの裏面とは接触せず、面取り部の一部を支持するエッジグリップタイプの支持手段35を用いることもできる。エッジグリップの支持手段35の場合、例えば図7(B)に示したように、環状の光散乱体27がウエーハWの下面側において面取り部に沿うように配置する。そしてウエーハWを載置した後、円弧状の散乱体26を、ウエーハWの面取り部の観察すべき部分に沿うように配置し、カメラ33により観察を行う。
そして、このような環状の光散乱体を用いた場合でも、光散乱体により光が散乱され、ウエーハの面取り部について明瞭に観察を行うことができる。
以下、本発明の実施例及び比較例について説明する。
(実施例)
図1に示したような構成の板状体観察装置を用い、シリコンウエーハの面取り部の観察を行った。なお、受光手段としてデジタルマイクロスコープ(DMS)VHX−100(キーエンス社製)を用い、観察用補助治具は、光散乱板をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で成形し、光散乱部をサンドペーパーで粗面化したものを用いた。
まず、ステージ上にシリコンウエーハ(直径200mm)をセットした。
次いで、2枚の光散乱板がウエーハを挟み込むように移動させ、光散乱部がウエーハの面取り部に沿って配置されるように位置決めした。
その後、DMSを固定したアームを傾けてDMSの受光部(レンズ)をウエーハの面取り部に向けた。また、DMSに内蔵された光源(ランプ)の出力を上げ、レンズを透過した光をウエーハの面取り部及び治具の光散乱部に向けて照射した。
そして、面取り部全体に光が照射されるように移動機構及び調整ネジにより散乱体の位置を調整した後、DMSで面取り部を観察した。
図8(A)は、上記手順に従ってDMSで撮影したウエーハの面取り部を示している。図8(A)に見られるように、面取り部全体が鮮明に映し出されており、1回で面取り部全体を観察することができた。
(比較例)
実施例と同じウエーハに対し、光散乱板を用いずにDMSにより面取り部を観察した。この場合、図8(B)に見られるように、面取り部の最外縁部付近しか映し出されておらず、面取り部全体を観察するには面取り部に対するDMSの角度を変えて数回に分けて観察する必要があった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、上記実施形態ではシリコンウエーハの面取り部に対して観察を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、シリコンウエーハの破断面、あるいは他の板状体の外縁部または破断面の観察にも好適に適用することができる。
本発明に係る板状体観察装置の構成の一例を示す概略図である。 ウエーハの面取り部を観察する際の配置を示す概略図である。 本発明に係る光散乱体の一例の概略を示す図である。(A)平面図 (B)側面図 ウエーハの面取り部と光散乱体との相対的な位置関係の例を示す概略図である。 観察されたウエーハの面取り部を示す図である(500um=5×10−4mのスケールが入っている)。 本発明に係る光散乱体の他の例を示す図である。(A)概略平面図 (B)概略断面図 エッジグリップタイプの支持手段を用いる場合の光散乱体の配置例を示す概略図である。(A)配置前 (B)配置後 実施例及び比較例で観察されたシリコンウエーハの面取り部の画像を示す図である(500um=5×10−4mのスケールが入っている)。(A)実施例 (B)比較例
符号の説明
1…板状体観察装置、 2…観察用補助治具、 3…受光手段、 4…光源、
5…支持手段、 6,7…光散乱体(光散乱板)、 8…アーム機構、
9…光散乱体移動機構(回転軸)、 10…調整ネジ、 11…支持部、
12…アーム部、 13…光散乱部、 14…回転機構、 16…面取り部、
W…ウエーハ。

Claims (15)

  1. 板状体の外縁部又は破断面に向けて光を照射し、前記外縁部又は破断面により反射された光を受光することにより該外縁部又は破断面を観察する方法において、前記板状体の少なくとも片面側において前記外縁部又は破断面に沿って光散乱体を配置し、前記板状体の外縁部又は破断面に向けて照射された光を前記光散乱体により散乱させ、前記板状体の外縁部又は破断面により反射された光を受光することにより該外縁部又は破断面を観察することを特徴とする板状体の観察方法。
  2. 前記光散乱体を、前記板状体の両面側にそれぞれ配置して前記外縁部又は破断面の観察を行うことを特徴とする請求項1に記載の板状体の観察方法。
  3. 前記光散乱体を、前記板状体の面方向に相対的に移動させて前記板状体の外縁部又は破断面の観察を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の板状体の観察方法。
  4. 前記光散乱体と板状体との間隔を調整して前記外縁部又は破断面の観察を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の板状体の観察方法。
  5. 前記観察する板状体を、シリコンウエーハとすることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の板状体の観察方法。
  6. 板状体の外縁部又は破断面を光学的に観察する装置であって、少なくとも、前記板状体を支持する支持手段と、前記板状体の少なくとも片面側において前記外縁部又は破断面に沿って配置される光散乱体と、該光散乱体が配置された板状体の外縁部又は破断面に向けて光を照射する光源と、前記外縁部又は破断面により反射された光を受光する受光手段とを具備することを特徴とする板状体観察装置。
  7. 前記光源と受光手段とが一体化されているものであることを特徴とする請求項6に記載の板状体観察装置。
  8. 前記受光手段が、デジタルマイクロスコープ、CCDカメラ、又はビデオカメラであることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の板状体観察装置。
  9. 前記支持手段が、回転機構を有することを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか1項に記載の板状体観察装置。
  10. 前記光散乱体を、前記板状体に対して相対的に移動させる移動機構を有することを特徴とする請求項6ないし請求項9のいずれか1項に記載の板状体観察装置。
  11. 板状体の外縁部又は破断面を光学的に観察する際に用いる観察用補助治具であって、少なくとも前記板状体の片面側において前記外縁部又は破断面に沿って配置される光散乱部を有することを特徴とする板状体観察用補助治具。
  12. 前記板状体観察用補助治具は、支持部と、該支持部から延出するアーム部とを有し、該アーム部の先端に前記光散乱部が設けられているものであることを特徴とする請求項11に記載の板状体観察用補助治具。
  13. 前記板状体観察用補助治具は、少なくとも光散乱部を、前記板状体に対して相対的に移動させる移動機構を有することを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の板状体観察用補助治具。
  14. 前記光散乱部は、環状又は円弧状であることを特徴とする請求項11ないし請求項13のいずれか1項に記載の板状体観察用補助治具。
  15. 前記板状体観察用補助治具の少なくとも光散乱部の材質が、フッ素樹脂又はポリエーテルエーテルケトンであることを特徴とする請求項11ないし請求項14のいずれか1項に記載の板状体観察用補助治具。
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