JP2006082215A - Cutting tool - Google Patents
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Abstract
Description
本願発明は、シャンクの先端部に刃物を取り付けて構成され、該シャンクの軸心回りに回転駆動されることで上記刃物により所要の切削加工を行なうようにした切削工具に関するものである。 The present invention relates to a cutting tool that is configured by attaching a blade to the tip of a shank, and that is driven to rotate around the axis of the shank so that the cutting tool performs the required cutting.
例えば、ドリル、エンドミル等のシャンクの軸心回りに回転駆動される切削工具においては、従来は切削工具全体を超硬合金、サーメット、セラミック等の超硬質材で一体形成していたが、これら超硬質材は素材としては極めて高価であることから、切削工具の低コスト化という観点から、切削工具を、シャンクとその先端部に取り付けられる刃物とからなる二分割構成とし、上記シャンクはこれを軟鋼等の一般鋼材で構成し、上記刃物のみを超硬質材で構成することが提案されており、その一つに、本件出願人の出願に係る切削工具がある(特許文献1参照)。 For example, in cutting tools that are rotationally driven around the shaft center of a shank, such as a drill or end mill, conventionally, the entire cutting tool has been integrally formed of a super hard material such as cemented carbide, cermet, or ceramic. Since hard materials are extremely expensive as materials, from the viewpoint of reducing the cost of cutting tools, the cutting tool is divided into two parts consisting of a shank and a blade attached to the tip of the shank. It is proposed to make only the above-mentioned blade with a super hard material, and one of them is a cutting tool according to the applicant's application (see Patent Document 1).
この特許文献1に示される切削工具では、シャンクの先端部に設けた刃物嵌着孔に板状形体をもつ刃物の基部を嵌挿し、上記シャンクの外周面から上記刃物嵌着孔に向けて取り付けたビスによって、上記刃物の基部を該刃物嵌着孔の長辺側の壁面に押圧し、これら両者間に作用する摩擦力で上記刃物2を上記シャンク1該に固定保持するようにしている。
さらに、上記刃物の取り付け状態において、上記シャンクの軸心と上記刃物の軸心が合致していることが要求されることから、上記刃物嵌着孔の一方の短辺側に、上記刃物を他方の短辺側の壁面へ押し付けて該刃物の位置決めを行うためのバネ状の付勢体を設けている。In the cutting tool disclosed in
Further, since the shank axis and the cutter axis are required to match in the attached state of the cutter, the cutter is placed on one short side of the cutter fitting hole. A spring-like urging body is provided for positioning the blade by pressing against the wall surface on the short side.
ところで、この特許文献1に示される切削工具では、上記刃物嵌着孔に上記付勢体を設けているものの、該付勢体がバネ状であって、上記刃物側から過大な力が掛けられると弾性変形し得るものである。 By the way, in the cutting tool shown by this
また、上記刃物は、上記ビスの押圧力で上記刃物嵌着孔の長辺側の壁面に押し付けられ、この面との間に作用する摩擦力で固定保持されているが、上記ビス側においては該ビスと上記刃物の基部とが点接触に近い小さい面積で接触していることから、ここに作用する摩擦力は比較的小さなものに止まり、しかも上記ビスを締め込んでも上記刃物は超硬質材で構成されているので上記ビスの先端が上記刃物側に食い込んでこれら両者間のせん断抵抗となることはなく、結果的に、上記刃物の固定保持力は、上記刃物嵌着孔の長辺側の壁面との間に作用する摩擦力に依存することになる。この場合、上記摩擦力は通常の切削工具使用状態において該刃物を固定保持するに十分な大きさに設定されるため、通常の切削工具使用状態においては何等問題を生じることはない。 Further, the cutter is pressed against the wall surface on the long side of the cutter fitting hole by the pressing force of the screw, and is fixed and held by the frictional force acting between the surfaces. On the screw side, Since the screw and the base of the blade are in contact with each other in a small area close to a point contact, the frictional force acting on the screw is relatively small, and even if the screw is tightened, the blade is an ultra-hard material. Therefore, the tip of the screw does not bite into the cutting tool side to become a shear resistance between them. As a result, the fixed holding force of the cutting tool is the long side of the cutting tool fitting hole. It depends on the frictional force acting between the wall surface and the wall surface. In this case, since the frictional force is set to a magnitude sufficient to fix and hold the blade in a normal cutting tool use state, no problem occurs in a normal cutting tool use state.
しかし、切削工具を実際に使用する場合を考えると、適切な作業状態の下で切削工具が使用されるのが殆どであるが、極めて稀なケースではあるが、不適切な作業状態の下で使用されることが無いとは言えない。例えば、切削作業の準備段階において、誤って刃物をその側部から他の機材等に衝突させてしまったような場合とか、切削作業中において誤って上記刃物の側方への送り速度を極めて過大に設定してしまったような場合には、上記刃物に対して、これを上記刃物嵌着孔の長軸方向に変位させる方向の過大な力が作用し、その結果、上記刃物が、上記摩擦力による上記刃物の固定保持力に抗して、上記付勢体を弾性変形させながら上記刃物嵌着孔の長軸方向へズレを生じるということが考えられる。 However, considering the actual use of a cutting tool, the cutting tool is mostly used under an appropriate working condition, but in an extremely rare case, under an inappropriate working condition. It cannot be said that it is never used. For example, when the cutting tool is accidentally collided with other equipment from its side during the cutting work preparation stage, the feed speed to the side of the cutting tool is excessively increased during the cutting work. In such a case, an excessive force in the direction of displacing the blade in the long axis direction of the blade fitting hole acts on the blade, and as a result, the blade has the friction. It is conceivable that a deviation occurs in the major axis direction of the blade fitting hole while elastically deforming the urging body against the fixed holding force of the blade by force.
このようなケースは、上述のように、本来的に有り得ないものであるものの、これを完全に否定することはできないことから、切削工具の精度上の信頼性の確保という観点からは、看過すべきではないと考える。 Such a case is inherently impossible as described above, but cannot be completely denied, so it is overlooked from the viewpoint of ensuring the reliability of the accuracy of the cutting tool. I don't think it should.
そこで、本願発明では、極めて稀なケースへの対応ではあるが、シャンクの刃物嵌着孔に対する刃物の固定保持力を高め、精度上の信頼性の更なる向上を図り得るようにした切削工具を提供することを目的としてなされたものである。 Therefore, in the present invention, although it is a response to an extremely rare case, there is provided a cutting tool capable of increasing the fixing and holding force of the blade with respect to the blade insertion hole of the shank and further improving the reliability in accuracy. It was made for the purpose of providing.
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。 In the present invention, the following configuration is adopted as a specific means for solving such a problem.
本願の第1の発明では、軸心回りに回転駆動されるシャンク1の先端面1a上に開口する刃物嵌着孔3に刃物2の固定部21を嵌挿し、該固定部21を上記シャンク1の外周面1b上に設けられた固定ビス6によって押圧固定してなる切削工具において、上記刃物嵌着孔3の内壁面のうち、その周方向において上記固定ビス6に対応する部分を含む所定範囲を、上記シャンク1と一体的に形成され且つ上記固定ビス6の押圧力を受けて上記刃物嵌着孔3の内方へ変位する当板体5で構成したことを特徴としている。 In the first invention of the present application, the
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係る切削工具において、上記当板体5を、上記刃物嵌着孔3の内壁面の一部を、該内壁面の周方向における一端部5aが該内壁面に連続するように板状に切り出して構成したことを特徴としている。 In the second invention of the present application, in the cutting tool according to the first invention, the
本願の第3の発明では、上記第1又は第2の発明に係る切削工具において、上記刃物2の固定部21が矩形の軸方向断面形状をもつ一方、上記刃物嵌着孔3が矩形の軸方向断面形状をもつものであって、上記当板体5で上記刃物嵌着孔3の内壁面の一辺を構成するとともに、その一端部5aを該一辺の一方の隅部に連続させ、その他端部5bを上記一辺の他方の隅部の近傍において上記内壁面から離間した自由端としたことを特徴としている。 In the third invention of the present application, in the cutting tool according to the first or second invention, the
本願の第4の発明では、上記第1又は第2の発明に係る切削工具において、上記刃物2の固定部21が円形の軸方向断面形状をもつ一方、上記刃物嵌着孔3が円形の軸方向断面形状をもつものであって、上記当板体5は上記刃物嵌着孔3の内壁面に沿って延びる湾曲板状の形体をもち、その一端部5aを上記内壁面に連続させ、その他端部5bを上記内壁面から径方向へ離間した自由端としたことを特徴としている。 In the fourth invention of the present application, in the cutting tool according to the first or second invention, the
本願の第5の発明では、上記第4の発明に係る切削工具において、上記固定ビス6の上記当板体5への当接位置における押圧方向を垂直方向よりも上記当板体5の他端部5b側へ傾斜した方向に設定したことを特徴としている。 In the fifth invention of the present application, in the cutting tool according to the fourth invention, the pressing direction at the position where the
本願の第6の発明では、上記第1又は第2の発明に孫る切削工具において、上記刃物2の固定部21が円形の軸方向断面形状をもち且つその外周面に平坦な面摺部24が設けられる一方、上記刃物嵌着孔3が円形の軸方向断面形状をもち且つその内壁面の一側には上記当板体5が設けられるとともに、該当板体5は上記刃物嵌着孔3内を弦状に延出する平板形体をもち、その一端部5aを上記内壁面に連続させ、その他端部5bを上記内壁面から径方向へ離間した自由端としたことを特徴としている。 In the sixth invention of the present application, in the cutting tool subordinate to the first or second invention, the
(a)本願の第1の発明に係る切削工具では、軸心回りに回転駆動されるシャンク1の先端面1a上に開口する刃物嵌着孔3に刃物2の固定部21を嵌挿し、該固定部21を上記シャンク1の外周面1b上に設けられた固定ビス6によって押圧固定してなる切削工具において、上記刃物嵌着孔3の内壁面のうち、その周方向において上記固定ビス6に対応する部分を含む所定範囲を、上記シャンク1と一体的に形成され且つ上記固定ビス6の押圧力を受けて上記刃物嵌着孔3の内方へ変位する当板体5で構成しているので、上記固定ビス6を締め込むと、該固定ビス6の押し込み力を受けて上記当板体5が上記刃物嵌着孔3の内方へ変位し、その略全面が上記刃物2の固定部21の手前側の面(即ち、上記刃物2の固定部21が矩形の軸方向断面形状をもつ場合には手前側の平面部分であり、上記固定部21が円形の軸方向断面形状をもつ場合には手前側の略半周面である)に衝合当接され、該固定ビス6の押圧力が上記当板体5の略全面に分散され、該当板体5の略全域から上記刃物2の固定部21の手前側の面に伝達されるとともに、該刃物2が押し込み方向前方へ移動され、上記刃物2の固定部21の前方側の面(即ち、上記刃物2の固定部21が矩形の軸方向断面形状をもつ場合には前方側の平面部分であり、上記固定部21が円形の軸方向断面形状をもつ場合には前方側の略半周面である)が上記刃物嵌着孔3の内壁面に押し付けられる。 (A) In the cutting tool according to the first invention of the present application, the
この結果、上記固定ビス6の押圧力によって、上記刃物2の固定部21には、該固定部21の手前側の面と上記当板体5との間に発生する摩擦力と、該固定部21の前方側の面と上記刃物嵌着孔3の内壁面との間に発生する摩擦力とが作用することとなり、これら二つの摩擦力によって上記刃物嵌着孔3に対する上記刃物2の固定保持力が高められ、例え誤った操作等によって上記刃物2に側方から過大な力が掛けられたとしても、該刃物2が位置ズレするのが防止され、切削工具の精度上の信頼性の更なる向上が図られることになる。 As a result, due to the pressing force of the
また、上記当板体5が上記シャンク1と一体的に形成されていることから、上記固定ビス6の締め込み時に上記当板体5との間に発生する摩擦力によって該当板体5に締め込み方向への回転力が作用しても、該刃物2には上記当板体5側からの押し付け力のみが伝達され、上記回転力は上記刃物2側には伝達されない。このため、上記固定ビス6の締め込み時における上記刃物2の回転変位による位置ズレ、即ち、「初期位置ズレ」が確実に防止され、それだけ切削工具の精度上の信頼性がさらに高められることになる。 Further, since the
(b)本願の第2の発明に係る切削工具によれば、上記(a)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記当板体5を、上記刃物嵌着孔3の内壁面の一部を、該内壁面の周方向における一端部5aが該内壁面に連続するように板状に切り出して構成しているので、例えば、上記当板体5として上記シャンク1とは別体の部材を配置する場合に比して、構造の簡単化、部品点数の低減が図れるとともに、上記刃物2の着脱時においても上記当板体5が上記シャンク1側から離脱したり、上記刃物嵌着孔3に対して位置ズレしたりすることが無くその取り扱いが容易であることから、上記刃物2の着脱時における作業性が向上する。 (B) According to the cutting tool according to the second invention of the present application, in addition to the effect described in the above (a), the following specific effect is obtained. In other words, in the present invention, the
(c)本願の第3の発明に係る切削工具によれば、上記(a)又は(b)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記刃物2の固定部21が矩形の軸方向断面形状をもつ一方、上記刃物嵌着孔3が矩形の軸方向断面形状をもつものであって、上記当板体5で上記刃物嵌着孔3の内壁面の一辺を構成するとともに、その一端部5aを該一辺の一方の隅部に連続させ、その他端部5bを上記一辺の他方の隅部の近傍において上記内壁面から離間した自由端としているので、上記当板体5の上記一端部5a側からの撓曲変形によって該当板体5の上記刃物2の固定部21に対する衝合当接状態が良好となり、これらの間に大きな摩擦力が発生し、その結果、矩形の軸方向断面形状をもつ刃物2の固定保持が確実ならしめられる。 (C) According to the cutting tool according to the third invention of the present application, in addition to the effect described in the above (a) or (b), the following specific effect is obtained. That is, according to the present invention, the
(d)本願の第4の発明に係る切削工具によれば、上記(a)又は(b)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記刃物2の固定部21が円形の軸方向断面形状をもつ一方、上記刃物嵌着孔3が円形の軸方向断面形状をもつものであって、上記当板体5は上記刃物嵌着孔3の内壁面に沿って延びる湾曲板状の形体をもち、その一端部5aを上記内壁面に連続させ、その他端部5bを上記内壁面から径方向へ離間した自由端としているので、上記当板体5の上記一端部5a側からの撓曲変形によって該当板体5の上記刃物2の固定部21に対する衝合当接状態が良好となり、これらの間に大きな摩擦力が発生し、その結果、円形の軸方向断面形状をもつ刃物2の固定保持が確実ならしめられる。 (D) According to the cutting tool according to the fourth invention of the present application, in addition to the effect described in the above (a) or (b), the following specific effect is obtained. That is, in the present invention, the fixed
(e)本願の第5の発明に係る切削工具によれば、上記(d)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記固定ビス6の上記当板体5への当接位置における押圧方向を垂直方向よりも上記当板体5の他端部5b側へ傾斜した方向に設定しているので、上記固定ビス6により上記当板体5に押圧力が掛けられた場合、上記当板体5は上記他端部5b側へ引き寄せられ、絞りによる縮径作用を受けながら上記シャンク1の外周面に押し付けられることになり、その結果、上記当板体5の上記刃物2の固定部21に対する衝合当接状態が良好となり、上記刃物2の上記シャンク1に対する固定保持性能がさらに向上し、延いては、切削工具としての使用上の信頼性がさらに向上することになる。 (E) According to the cutting tool according to the fifth invention of the present application, in addition to the effect described in the above (d), the following specific effect can be obtained. That is, in the present invention, the pressing direction at the position where the fixed
(f)本願の第6の発明に係る切削工具によれば、上記(a)又は(b)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記刃物2の固定部21が円形の軸方向断面形状をもち且つその外周面に平坦な面摺部24が設けられる一方、上記刃物嵌着孔3が円形の軸方向断面形状をもち且つその内壁面の一側には上記当板体5が設けられるとともに、該当板体5は上記刃物嵌着孔3内を弦状に延出する平板形体をもち、その一端部5aを上記内壁面に連続させ、その他端部5bを上記内壁面から径方向へ離間した自由端としているので、上記刃物2の固定部21側の上記面摺部24と上記シャンク1側の上記当板体5が上記刃物2とシャンク1の相対回転方向において係合することでその相対回転が規制されるとともに、上記当板体5の上記一端部5a側からの撓曲変形によって該当板体5の略全面が上記刃物2の上記面摺部24に衝合当接してこれらの間に大きな摩擦力が発生しその相対変位が規制され、これら両者の相乗作用によって、円形の軸方向断面形状をもつ刃物2の固定保持がより一層確実ならしめられる。 (F) According to the cutting tool of the sixth invention of the present application, in addition to the effects described in the above (a) or (b), the following specific effects can be obtained. That is, in the present invention, the fixed
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。 Hereinafter, the present invention will be specifically described based on preferred embodiments.
「A:第1の実施形態」
図1〜図4には、本願発明の第1の実施形態に係る切削工具Z1を示している。この切削工具Z1は、ワークとしての木材に深溝加工を行なうための工具であって、次述のシャンク1と刃物2を備えて構成され、上記刃物2をワークの表面に対して略垂直に立てた状態で、これを側方(即ち、刃物2の軸方向に直交する方向)へ所定速度で移動させることで溝加工を行うものである。“A: First Embodiment”
1 to 4 show a cutting tool Z1 according to a first embodiment of the present invention. The cutting tool Z1 is a tool for performing deep grooving on wood as a workpiece, and includes a
上記シャンク1は、次述の刃物2を取り付けた状態で、所定の加工機械の加工ヘッドに装着されるものであって、軟鋼等の一般鋼材からなる丸棒体を素材として形成され、その軸心部には次述の刃物嵌着孔3と丸穴8が同軸状に設けられている。 The
上記刃物嵌着孔3は、上記シャンク1の頂面1a上の軸心位置に開口し、且つ軸心に沿って軸方向に延びるとともに、その下端は次述の丸穴8の上端に開口している。この刃物嵌着孔3は、次述の付勢体4及び当板体5と共に、ホットワイヤー加工によって形成されている。 The blade
即ち、上記刃物嵌着孔3は、図1及び図3に示すように、矩形の断面形状をもつものであって、対向する一対の長辺側内壁面3a、3bと、対向する一対の短辺側内壁面3c、3dを備えている。そして、これら一対の長辺側内壁面3a、3bと一対の短辺側内壁面3c、3dのうち、一方の長辺側内壁面3aと一方の短辺側内壁面3cは上記シャンク1に直接形成された平面である。 That is, as shown in FIGS. 1 and 3, the blade
これに対して、他方の長辺側内壁面3bは、上記シャンク1を上記一方の短辺側内壁面3c側から薄板状に切り出して形成された平板状の当板体5の表面で構成されている。そして、この当板体5は、その一端部5aが上記一方の短辺側内壁面3c側に連続する一方、他端部5bは上記他方の短辺側内壁面3dと非連続の自由端とされ、しかもその背面側にはスリット状の逃げ部12が形成されている。このため、上記当板体5は、上記一端部5a側を支点に、上記刃物嵌着孔3の内外方向へ撓曲変形自在とされる。 On the other hand, the other long side inner wall surface 3b is constituted by the surface of a
また、上記当板体5の背面側には、上記逃げ部12に連続する逃げ部10が形成されている。そして、この逃げ部10には、上記シャンク1の外周面1b側からその軸方向に沿って所定間隔で穿設された三個のビス孔7が臨んでいるとともに、該各ビス孔7にはそれぞれ固定ビス6が螺合される。 Further, an
一方、上記刃物嵌着孔3の他方の短辺側内壁面3d側には、該内壁面3dの一部を上記一方の長辺側内壁面3a側から切り出して、付勢体4が設けられている。この付勢体4は、略楕円断面形状をもつ当接部4aと、該当接部4aの一端に連続する薄板状形態で且つ上記一方の長辺側内壁面3a側に連続する撓曲部4bを備えた構成とされる。また、上記付勢体4の背面側にはスリット状の逃げ部11が設けられており、該逃げ部11の存在によって上記付勢体4は、該逃げ部11の範囲内において上記刃物嵌着孔3の外方側へ撓曲変形可能とされる。 On the other hand, on the other short side inner wall surface 3d side of the cutter
上記刃物2は、例えば、超硬合金、サーメット、セラミック等の超硬質材で一体形成されるものであって、図1に示すように、矩形の断面形状をもつ角棒状の固定部21と、該固定部21の上端に連続して形成され且つ180°の回転位相をもって一対の切刃23を設けた刃部22とを備えて構成される。尚、上記固定部21の断面形状は、上記シャンク1側の上記刃物嵌着孔3の断面形状に対応するように設定されている。 The
以上のように構成された上記シャンク1の上記刃物嵌着孔3に、上記刃物2の上記固定部21を嵌挿し且つこれを上記各固定ビス6によって固定保持することで、図2に示すように、上記切削工具Z1が得られる。 As shown in FIG. 2, the fixing
この場合、図4に示すように、上記刃物2の上記固定部21は、上記シャンク1の上記刃物嵌着孔3内において、上記固定ビス6に対して手前側に位置する一方の長辺面21aが上記当板体5に、前方側に位置する他方の長辺面21bが上記刃物嵌着孔3の長辺側内壁面3aに、右側に位置する一方の短辺面21cが上記刃物嵌着孔3の短辺側内壁面3bに、さらに左側に位置する他方の短辺面21dが上記付勢体4の当接部4aに、それぞれ衝合当接している。 In this case, as shown in FIG. 4, the fixing
そして、上記刃物2は、上記固定ビス6の締め込み前において、上記付勢体4の弾性復元力によって上記刃物嵌着孔3の上記一方の短辺側内壁面3b側に押圧されることでその長辺方向の位置決めがなされるとともに、さらに上記固定ビス6が締め込まれることで上記当板体5の撓曲変形と同時に上記刃物嵌着孔3の上記一方の長辺側内壁面3a側に押圧されることでその短辺方向の位置決めがなされ、これら両作用によって、上記シャンク1の上記刃物嵌着孔3に対して上記刃物2が適正位置(即ち、上記シャンク1の軸心と上記刃物2の軸心が合致する位置)へ的確に位置決めされることになる。 The
また、このように上記固定ビス6を締め込んだ場合、該固定ビス6の押し込み力を受けて上記当板体5が上記刃物嵌着孔3の内方へ変位し、その略全面が上記刃物2の固定部21の手前側の面21aに衝合当接される。そして、上記固定ビス6の押圧力が上記当板体5の略全面に分散され、該当板体5の略全域から上記刃物2の固定部21の手前側の面21aに伝達されるとともに、該刃物2が押し込み方向前方へ移動され、上記刃物2の固定部21の前方側の面21bが上記刃物嵌着孔3の上記一方の長辺側内壁面3aに押し付けられる。 Further, when the fixing
この結果、上記固定ビス6の押圧力によって、上記刃物2の固定部21には、該固定部21の手前側の面21aと上記当板体5との間に発生する摩擦力と、該固定部21の前方側の面21bと上記刃物嵌着孔3の上記一方の長辺側内壁面3aとの間に発生する摩擦力とが作用することとなり、これら二つの摩擦力によって上記刃物嵌着孔3に対する上記刃物2の固定保持力が高められ、例え誤った操作等によって上記刃物2に側方から過大な力が掛けられたとしても、該刃物2が位置ズレするのが防止され、切削工具の精度上の信頼性の更なる向上が図られることになる。 As a result, due to the pressing force of the fixing
また、上記当板体5が上記シャンク1に設けられた上記刃物嵌着孔3の内壁面の一部から切り出されたもので上記シャンク1と一体化されていることから、上記固定ビス6の締め込み時に上記当板体5との間に発生する摩擦力によって側当板体5に締め込み方向への回転力が作用しても、該刃物2には上記当板体5側からの押し付け力のみが伝達され、上記回転力は上記刃物2側には伝達されない。このため、上記固定ビス6の締め込み時における上記刃物2の回転変位による位置ズレ、即ち、「初期位置ズレ」が確実に防止され、それだけ切削工具Z1の精度上の信頼性がさらに高められることになる。 Further, since the
さらに、上述のように、上記当板体5が上記刃物嵌着孔3の内壁面の一部から切り出されたものであって上記シャンク1と一体化されていることから、例えば、上記当板体5として上記シャンク1とは別体の部材を配置する場合に比して、構造の簡単化、部品点数の低減が図れるとともに、上記刃物2の着脱時においても上記当板体5が上記シャンク1側から離脱したり、上記刃物嵌着孔3に対して位置ズレしたりすることが無くその取り扱いが容易であることから、上記刃物2の着脱時における作業性が向上することになる。 Further, as described above, since the
「B:第2の実施形態」
図5〜図8には、本願発明の第2の実施形態に係る切削工具Z2を示している。この切削工具Z2は、上記第1の実施形態に係る切削工具Z1の場合と同様に、ワークとしての木材に深溝加工を行なうための工具であって、シャンク1と刃物2を備えて構成される。そして、上記第1の実施形態に係る切削工具Z1においては上記刃物2の上記固定部21が矩形断面形状とされていたのに対して、この第2の実施形に係る切削工具Z2は、上記各図に示されるように、該刃物2の固定部21が円形断面形状とされている点である。“B: Second Embodiment”
5 to 8 show a cutting tool Z2 according to a second embodiment of the present invention. This cutting tool Z2 is a tool for performing deep grooving processing on wood as a workpiece, as in the case of the cutting tool Z1 according to the first embodiment, and includes a
従って、ここでは、上記刃物2の固定部21が円形断面形状であることに起因する特有の構成、即ち、該刃物2の固定部21が嵌挿される上記シャンク1側の上記刃物嵌着孔3の構造を中心に説明し、上記第1の実施形態の切削工具Z1と同一の構成部分については上記第1の実施形態における該当説明を援用することで、その説明を省略する。 Accordingly, here, a specific configuration resulting from the fixed
上記シャンク1は、次述の刃物2を取り付けた状態で、所定の加工機械の加工ヘッドに装着されるものであって、軟鋼等の一般鋼材からなる丸棒体を素材として形成され、その軸心部には次述の刃物嵌着孔3と丸穴8が同軸状に設けられている。 The
上記刃物嵌着孔3は、上記シャンク1の頂面1a上の軸心位置に開口し、且つ軸心に沿って軸方向に延びるとともに、その下端は次述の丸穴8の上端に開口している。この刃物嵌着孔3は、次述の当板体5がホットワイヤー加工によって形成されている。 The blade
上記刃物嵌着孔3は、図5及び図7に示すように、円形の断面形状をもつものであって、上記シャンク1と同心状に形成され、その内径寸法は上記刃物2の固定部21の外径寸法よりも僅かに大径とされている。そして、この刃物嵌着孔3は、その内壁面の周長の略半分の部分が、次述する当板体5によって形状されている。 As shown in FIGS. 5 and 7, the blade
即ち、上記当板体5は、上記刃物嵌着孔3の内壁面の略半分の部分を、ホットワイヤー加工によって、該内壁面に沿って薄い湾曲板状に切り出して形成されたものであって、その周方向の一端部5aは上記内壁面側に連続する一方、周方向の他端部5bは上記内壁面と非連続の自由端とされ、しかもその背面側にはスリット状の逃げ部13が形成されている。従って、この当板体5は、上記一端部5a側を支点に、上記刃物嵌着孔3の径方向へ撓曲変形自在とされている。 That is, the abutting
尚、以下、説明の便宜上、上記刃物嵌着孔3の内壁面のうち、上記シャンク1側に直接形成された部分を第1壁面3a、上記当板体5の表面で構成される部分を第2壁面3bという。 Hereinafter, for convenience of explanation, the portion formed directly on the
また、上記当板体5の背面側で且つ上記他端部5b部分に対応する部位には、上記逃げ部13に連続する逃げ部10が形成されている。そして、この逃げ部10には、上記シャンク1の外周面1b側からその軸方向に沿って所定間隔で穿設された三個のビス孔7が臨んでいるとともに、該各ビス孔7にはそれぞれ固定ビス6が螺合される。 In addition, a
また、上記ビス孔7の形成方向、即ち、ビス孔7に螺合される上記固定ビス6の上記当板体5に対する押圧方向であるが、この実施形態では図7において符号6で示すように、上記当板体5のビス当接位置に対して略鉛直な方向とするか、又は同図において符号6′で示すように、上記当板体5のビス当接位置に対して鉛直方向よりも角度αだけ上記他端部5b側へ傾斜した方向に設定するようにしている。 Further, the direction in which the
以上のように構成された上記シャンク1の上記刃物嵌着孔3に、上記刃物2の上記固定部21を嵌挿し且つこれを上記各固定ビス6によって固定保持することで、図6に示すように、上記切削工具Z2が得られる。 As shown in FIG. 6, the fixing
この場合、図8に示すように、上記固定ビス6の締め込みによって上記当板体5が上記一端部5a部分から上記刃物嵌着孔3の内方側へ撓曲変形してその表面(即ち、上記第1壁面3a)が上記刃物2の固定部21の外周面に当接し、さらにこれを上記第2壁面3b側へ押圧付勢した状態においては、上記刃物2の固定部21は、上記刃物嵌着孔3の上記第1壁面3aと上記当板体5側の上記第2壁面3bとによってその周方向の大部分が挟圧支持されることになる(尚、図8は、説明の便宜上、上記刃物嵌着孔3の内壁面と上記刃物2の固定部21の外周面との間の隙間を誇張図示している)。 In this case, as shown in FIG. 8, when the fixing
この結果、上記刃物2は、その固定部21の略全周が上記刃物嵌着孔3の内壁面に挟圧され、これらとの間に大きな摩擦力が発生し、この摩擦力によって上記シャンク1側への高い固定保持力が確保され、上記刃物2の上記シャンク1に対する位置ズレ、即ち、切削工具Z2を使用しての切削加工時における上記刃物2の上記シャンク1に対する相対回転とか、誤った操作等によって上記刃物2に側方から過大な力が掛けられた場合における上記刃物2の上記刃物嵌着孔3の径方向へのズレが確実に防止され、延いては上記切削工具Z2の精度上の信頼性の更なる向上が図られることになる。 As a result, the
また、特に、上記固定ビス6の上記当板体5への当接位置における押圧方向を、図8に符号6′で示したように、垂直方向よりも該当板体5の他端部5b側へ角度αだけ傾斜した方向に設定した場合には、上記固定ビス6により上記当板体5に押圧力が掛けられた場合、上記当板体5は上記他端部5b側へ引き寄せられ、絞りによる縮径作用を受けながら上記シャンク1の外周面に押し付けられることになり、その結果、上記当板体5の上記刃物2の固定部21に対する衝合当接状態が良好となり、上記刃物2の上記シャンク1に対する固定保持性能がさらに向上し、切削工具としての使用上の信頼性が高められることになる。 Further, in particular, the pressing direction of the fixing
さらに、上記当板体5が上記シャンク1に設けられた上記刃物嵌着孔3の内壁面の一部から切り出されたもので上記シャンク1と一体化されていることから、上記固定ビス6の締め込み時に上記当板体5との間に発生する摩擦力によって該当板体5に締め込み方向への回転力が作用しても、該刃物2には上記当板体5側からの押し付け力のみが伝達され、上記回転力は上記刃物2側には伝達されない。このため、上記固定ビス6の締め込み時における上記刃物2の回転変位による位置ズレ、即ち、「初期位置ズレ」が確実に防止され、それだけ切削工具Z2の精度上の信頼性がさらに高められることになる。 Further, since the
また、上述のように、上記当板体5が上記刃物嵌着孔3の内壁面の一部から切り出されたものであって上記シャンク1と一体化されていることから、例えば、上記当板体5として上記シャンク1とは別体の部材を配置する場合に比して、構造の簡単化、部品点数の低減が図れるとともに、上記刃物2の着脱時においても上記当板体5が上記シャンク1側から離脱したり、上記刃物嵌着孔3に対して位置ズレしたりすることが無くその取り扱いが容易であることから、上記刃物2の着脱時における作業性が向上することになる。 Further, as described above, since the
「C:第3の実施形態」
図9〜図12には、本願発明の第3の実施形態に係る切削工具Z3を示している。この切削工具Z3は、上記第1の実施形態に係る切削工具Z1と上記第2の実施形態に係る切削工具Z2の場合と同様に、ワークとしての木材に深溝加工を行なうための工具であって、シャンク1と刃物2を備えて構成される。“C: Third Embodiment”
9 to 12 show a cutting tool Z3 according to a third embodiment of the present invention. This cutting tool Z3 is a tool for performing deep grooving on wood as a workpiece, similarly to the cutting tool Z1 according to the first embodiment and the cutting tool Z2 according to the second embodiment. The
そして、上記第1の実施形態に係る切削工具Z1においては上記刃物2の上記固定部21が矩形断面形状とされるとともに、該固定部21に対応する上記刃物嵌着孔3が矩形断面形状で且つ平板状の当板体5を備え、また上記第2の実施形態に係る切削工具Z2においては上記刃物2の上記固定部21が円形断面形状とされるとともに、該固定部21に対応する上記刃物嵌着孔3が円形断面形状で且つ湾曲板状の当板体5を備えていたのに対して、この第3の実施形に係る切削工具Z3は、上記各図に示されるように、上記刃物2の上記固定部21が円形断面形状で且つその外周面の一側には平坦な面摺部24を備えるとともに、該固定部21に対応する上記刃物嵌着孔3が円形断面形状で且つ側刃物嵌着孔3内において弦状に延出する平板状の当板体5を備えたものであり、上記切削工具Z1と上記切削工具Z2を組み合わせた構成をもつものといえる。 And in the cutting tool Z1 which concerns on the said 1st Embodiment, while the said fixing | fixed
従って、ここでは、この切削工具Z3に特有の構成、即ち、上記刃物2の固定部21が円形断面形状で且つそれぞれの外周面に上記面摺部24を備えたことに起因する特有の構成を中心に説明し、上記第1及び第2の実施形態の切削工具Z1、Z2と同一の構成部分については上記第1及び第2の実施形態における該当説明を援用することで、その説明を省略する。 Therefore, here, a configuration peculiar to the cutting tool Z3, that is, a peculiar configuration resulting from the fact that the fixed
上記シャンク1は、次述の刃物2を取り付けた状態で、所定の加工機械の加工ヘッドに装着されるものであって、軟鋼等の一般鋼材からなる丸棒体を素材として形成され、その軸心部には次述の刃物嵌着孔3と丸穴8が同軸状に設けられている。 The
上記刃物嵌着孔3は、上記シャンク1の頂面1a上の軸心位置に開口し、且つ軸心に沿って軸方向に延びるとともに、その下端は次述の丸穴8の上端に開口している。この刃物嵌着孔3は、次述の当板体5がホットワイヤー加工によって形成されている。 The blade
上記刃物嵌着孔3は、図9及び図11に示すように、円形の断面形状をもつとともに、その一側には該刃物嵌着孔3の弦を形成するように延出する平板状の当板体5が形成されている。 As shown in FIGS. 9 and 11, the blade
即ち、上記当板体5は、上記刃物嵌着孔3をホットワイヤー加工によって上記シャンク1から切り出す際に、該刃物嵌着孔3の内部において弦状に切り出されたものであって、その一端部5aは上記刃物嵌着孔3の内壁面側に連続する一方、他端部5bは上記内壁面と非連続の自由端とされ、しかもその背面側には逃げ部10が形成されている。従って、この当板体5は、上記一端部5a側を支点に、上記刃物嵌着孔3の径方向へ撓曲変形自在とされている。 That is, the abutting
また、上記逃げ部10には、上記シャンク1の外周面1b側からその軸方向に沿って所定間隔で穿設された三個のビス孔7が臨んでいるとともに、該各ビス孔7にはそれぞれ固定ビス6が螺合される。 In addition, the
一方、上記刃物2は、例えば、超硬合金、サーメット、セラミック等の超硬質材で一体形成されるものであって、図9に示すように、円形の断面形状をもつ丸棒状の固定部21と、該固定部21の上端に連続して形成され且つ180°の回転位相をもって一対の切刃23を設けた刃部22とを備えて構成される。さらに、上記固定部21の一側には、面摺り加工によって、平坦な面摺部24が形成されている。尚、この面摺部24の幅寸法は上記シャンク1側の上記当板体5の幅寸法に対応するように設定され、また該面摺部24の長さは上記シャンク1側の上記各固定ビス6に対応するように設定されている。 On the other hand, the
以上のように構成された上記シャンク1の上記刃物嵌着孔3に、上記刃物2の上記固定部21を、側刃物嵌着孔3側の上記当板体5と上記刃物2側の上記面摺部24が対向するようにして嵌挿し且つこれを上記各固定ビス6によって固定保持することで、図10に示すように、上記切削工具Z3が得られる。 The fixing
この場合、図12に示すように、上記固定ビス6の締め込みによって上記当板体5が上記一端部5a部分から上記刃物嵌着孔3の内方側へ撓曲変形してその表面が上記刃物2側の上記面摺部24に当接し、さらにこれを締め込むことで、上記刃物2の固定部21は、上記刃物嵌着孔3の内壁面に圧接され、該内周面と上記当板体5の間で、その周方向の大部分が挟圧支持されることになる。 In this case, as shown in FIG. 12, the
この結果、上記刃物2の上記固定部21の上記面摺部24以外の部分には上記刃物嵌着孔3の内壁面との間に摩擦力が発生し、また上記面摺部24部分には上記当板体5との間の押圧力によって摩擦力が発生することから、上記刃物2はこれらの摩擦力によって上記シャンク1側に固定保持され、高い固定保持力が確保される。さらに、上記刃物2の固定部21側の上記面摺部24と上記シャンク1側の上記当板体5が上記刃物2とシャンク1の相対回転方向において係合することでその相対回転が規制される。これら両者の相乗作用によって、円形の軸方向断面形状をもつ刃物2の上記シャンク1側への固定保持がより一層確実ならしめられ、延いては、上記切削工具Z3の精度上の信頼性が向上することになる。 As a result, a frictional force is generated between the fixed
さらに、上記当板体5が上記シャンク1に設けられた上記刃物嵌着孔3の内壁面の一部から切り出されたもので上記シャンク1と一体化されていることから、上記固定ビス6の締め込み時に上記当板体5との間に発生する摩擦力によって該当板体5に締め込み方向への回転力が作用しても、該刃物2には上記当板体5側からの押し付け力のみが伝達され、上記回転力は上記刃物2側には伝達されない。このため、上記固定ビス6の締め込み時における上記刃物2の回転変位による位置ズレ、即ち、「初期位置ズレ」が確実に防止され、それだけ切削工具Z3の精度上の信頼性がさらに高められることになる。 Further, since the
また、上述のように、上記当板体5が上記刃物嵌着孔3の内壁面の一部から切り出されたものであって上記シャンク1と一体化されていることから、例えば、上記当板体5として上記シャンク1とは別体の部材を配置する場合に比して、構造の簡単化、部品点数の低減が図れるとともに、上記刃物2の着脱時においても上記当板体5が上記シャンク1側から離脱したり、上記刃物嵌着孔3に対して位置ズレしたりすることが無くその取り扱いが容易であることから、上記刃物2の着脱時における作業性が向上することになる。 Further, as described above, since the
尚、上記各実施形態においては、上記刃物2として二つの切刃23を備えた二枚刃構造のものを例にとって説明したが、本願発明は上記刃物2の刃部22の構造、例えば、上記切刃23の数とか形状等には何等制約されないことはいうまでもない。 In each of the above-described embodiments, the two-blade structure having two cutting
1 ・・ シャンク
2 ・・ 刃物
3 ・・ 刃物嵌着孔
4 ・・ 付勢体
5 ・・ 当板体
6 ・・ 固定ビス
7 ・・ ビス孔
21 ・・ 固定部
22 ・・ 刃部
23 ・・ 切刃
24 ・・ 面摺部
Z1 ・・ 切削工具
Z2 ・・ 切削工具
Z3 ・・ 切削工具1 ··
Claims (6)
上記刃物嵌着孔(3)の内壁面のうち、その周方向において上記固定ビス(6)に対応する部分を含む所定範囲が、上記シャンク(1)と一体的に形成され且つ上記固定ビス(6)の押圧力を受けて上記刃物嵌着孔(3)の内方へ変位する当板体(5)で構成されていることを特徴とする切削工具。The fixing portion (21) of the blade (2) is inserted into the blade fitting hole (3) opened on the tip surface (1a) of the shank (1) that is rotationally driven around the axis, and the fixing portion (21). A cutting tool formed by pressing and fixing with a fixing screw (6) provided on the outer peripheral surface (1b) of the shank (1),
A predetermined range including a portion corresponding to the fixed screw (6) in the circumferential direction of the inner wall surface of the blade fitting hole (3) is formed integrally with the shank (1) and the fixed screw ( 6. A cutting tool comprising the abutting plate body (5) which receives the pressing force of 6) and is displaced inward of the blade fitting hole (3).
上記当板体(5)が、上記刃物嵌着孔(3)の内壁面の一部を、該内壁面の周方向における一端部(5a)を該内壁面に連続させた状態で板状に切り出した構成であることを特徴とする切削工具。In claim 1,
The plate body (5) is shaped like a plate in a state where a part of the inner wall surface of the blade fitting hole (3) is connected to the inner wall surface at one end (5a) in the circumferential direction of the inner wall surface. A cutting tool having a cut-out configuration.
上記刃物(2)の固定部(21)が矩形の軸方向断面形状をもつ一方、
上記刃物嵌着孔(3)が矩形の軸方向断面形状をもつものであって、上記当板体(5)は上記刃物嵌着孔(3)の内壁面の一辺を構成するとともに、その一端部(5a)は該一辺の一方の隅部に連続され、その他端部(5b)は上記一辺の他方の隅部の近傍において上記内壁面から離間した自由端とされていることを特徴とする切削工具。In claim 1 or 2,
While the fixed part (21) of the blade (2) has a rectangular axial cross-sectional shape,
The blade fitting hole (3) has a rectangular axial cross-sectional shape, and the plate body (5) constitutes one side of the inner wall surface of the blade fitting hole (3) and one end thereof. The portion (5a) is continuous to one corner of the one side, and the other end (5b) is a free end separated from the inner wall surface in the vicinity of the other corner of the one side. Cutting tools.
上記刃物(2)の固定部(21)が円形の軸方向断面形状をもつ一方、
上記刃物嵌着孔(3)が円形の軸方向断面形状をもつものであって、上記当板体(5)は上記刃物嵌着孔(3)の内壁面に沿って延びる湾曲板状の形体をもち、その一端部(5a)は上記内壁面に連続され、その他端部(5b)は上記内壁面から径方向へ離間した自由端とされていることを特徴とする切削工具。In claim 1 or 2,
While the fixed part (21) of the blade (2) has a circular axial cross-sectional shape,
The blade fitting hole (3) has a circular axial cross-sectional shape, and the abutting plate body (5) is a curved plate-like shape extending along the inner wall surface of the blade fitting hole (3). A cutting tool characterized in that one end (5a) is continuous with the inner wall surface and the other end (5b) is a free end radially spaced from the inner wall surface.
上記固定ビス(6)の上記当板体(5)への当接位置における押圧方向が垂直方向よりも上記当板体(5)の他端部(5b)側へ傾斜した方向に設定されていることを特徴とする切削工具。In claim 4,
The pressing direction at the contact position of the fixing screw (6) with the abutting plate body (5) is set in a direction inclined toward the other end (5b) side of the abutting plate body (5) with respect to the vertical direction. A cutting tool characterized by
上記刃物(2)の固定部(21)が円形の軸方向断面形状をもち且つその外周面に平坦な面摺部(24)が設けられる一方、
上記刃物嵌着孔(3)が円形の軸方向断面形状をもち且つその内壁面の一側には上記当板体(5)が設けられるとともに、該当板体(5)は上記刃物嵌着孔(3)内を弦状に延出する平板形体をもち、その一端部(5a)は上記内壁面に連続され、その他端部(5b)は上記内壁面から径方向へ離間した自由端とされていることを特徴とする切削工具。In claim 1 or 2,
While the fixed portion (21) of the cutter (2) has a circular axial cross-sectional shape and a flat surface slide portion (24) is provided on the outer peripheral surface thereof,
The blade fitting hole (3) has a circular axial cross-sectional shape, and the plate body (5) is provided on one side of the inner wall surface, and the corresponding plate body (5) is the blade fitting hole. (3) It has a flat plate shape that extends in a string shape inside, and one end (5a) thereof is continuous with the inner wall surface, and the other end (5b) is a free end radially spaced from the inner wall surface. A cutting tool characterized by
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004302169A JP2006082215A (en) | 2004-09-14 | 2004-09-14 | Cutting tool |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109014260A (en) * | 2018-09-20 | 2018-12-18 | 昆山旭正精密机械有限公司 | One kind being used for aluminum products Excircle machining cutter |
-
2004
- 2004-09-14 JP JP2004302169A patent/JP2006082215A/en active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109014260A (en) * | 2018-09-20 | 2018-12-18 | 昆山旭正精密机械有限公司 | One kind being used for aluminum products Excircle machining cutter |
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