JP2006072094A - 画像定着方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 消費電力を上げることなく待機時間を短縮するとともに、長期の繰り返し使用後や紙詰まり時においても定着部材表面劣化がないという省資源、省エネルギー性にすぐれた定着システムに適応可能な画像定着方法を提供することである。
【解決手段】 加熱源により加熱された加熱部材と、該加熱部材に圧接して配置される加圧部材との間に、未定着トナー画像が形成された転写材を通過させて該未定着トナー画像の加熱定着を行う画像定着方法であって、前記加熱部材の少なくとも最表層の熱伝導率が10W/m・Kを超え105W/m・K以下であり、前記トナー画像が、イオン濃度が10-5〜10-3モル/gの範囲の非晶性樹脂をバインダー樹脂として含むトナーより構成されることを特徴とする画像定着方法である。
【選択図】 なし
【解決手段】 加熱源により加熱された加熱部材と、該加熱部材に圧接して配置される加圧部材との間に、未定着トナー画像が形成された転写材を通過させて該未定着トナー画像の加熱定着を行う画像定着方法であって、前記加熱部材の少なくとも最表層の熱伝導率が10W/m・Kを超え105W/m・K以下であり、前記トナー画像が、イオン濃度が10-5〜10-3モル/gの範囲の非晶性樹脂をバインダー樹脂として含むトナーより構成されることを特徴とする画像定着方法である。
【選択図】 なし
Description
本発明は画像定着方法に関し、特に、複写機、プリンター、ファクシミリ等に用いられる電子写真プロセスを利用した機器に適した画像定着方法に関する。
電子写真プロセスにおける画像形成は、複写するに際して、光導電性物質を用いた感光体に形成された静電潜像に、磁気ブラシ現像法等によりトナーを付着させてトナー像として現像し、該感光体上のトナー像を、紙、シート等の記録材(転写材)に転写した後、熱、溶剤、圧力等を利用して定着し、永久画像を得るものである。
上記トナー像を定着する方法としては、加熱溶融方式が最も多く用いられているが、この方法は接触型と非接触型の2種類に大別される。特に、接触型の加熱ロール定着方式は熱効率がよく、高速定着が可能であることから、近年商業用複写機、プリンター等において広く用いられている。しかしながら、この加熱ロール定着方式は幾つかの欠点を持っている。特に重大な欠点のひとつとして、使用前の待機時間(ウォームアップタイム)が長いことが指摘されている
勿論、紙等の記録材に対する定着画像強度は、通電後直ちに使用できる圧力定着方式に比べて加熱定着方式の方がはるかに優れている上に、圧力による紙の変形、シワの発生等の点でも優れている。したがって、加熱ロール定着方式において如何に待機時間を低減するかが検討されてきた。
この目的を達成するための有力な手段としては、トナーの結着樹脂において、通常用いられているものよりも数十度低いTg(ガラス転移温度)を有するものや、分子量の低いもの等を用いる手法が挙げられる。しかしながら、このようなトナーの多くは、貯蔵中または複写機内において、ケーキング現象や凝集を発生させやすいという致命的な欠点を有している。
上記に対し、耐ブロッキング性および流動性向上のため、非常に微細なコロイダルシリカ、アルミナ、チタニア等をトナー粒子表面に付着させる方策がある。この方策は最低定着温度をそれ程上昇させることもなく、また耐ブロッキング性及び流動性の改善もある程度は達成される。しかしながら、これらの微粒子は、仮にそれらをトナー粒子表面に融着させるために加熱処理等を施しても、トナー粒子表面から遊離しやすく、感光体、特に表面が有機重合体等で被覆されているものに対して悪い影響を及ぼすことが多い。すなわち、多数回の使用時においてこれら微粒子が感光体表面に半永久的に固着してしまい、画像欠損の原因となる不都合を生じる。したがって、この方策は抜本的解決策とはなり得ない。
さらに、前記のような結着樹脂(バインダー樹脂)を用いた場合、その熱的な特性上から、加熱ロール定着方式に適用した際にはトナーが加熱ロールに付着し、次のコピーを汚すオフセット現象が発生するという不具合も生ずる。特に高速複写において、定着速度の増速に対応させるために、単位時間当りの加熱熱量を増加すると、オフセット現象がより引き起こされやすくなるという結果となる。
上記に対応するため、低温定着性と耐オフセット性との両者を向上させる試みがなされているが(例えば、特許文献1参照)、定着ラチチュードは十分でなく、高速対応性にも問題がある場合がある。また、トナーの定着助剤として、各種ワックスを大量に用いる手法もあるが、前述のトナー粒子ケーキング現象やその他の二次障害を発生しやすいという欠点がある。
また、加熱ロール定着方式では、定着ロール部(加熱部材)に剥離爪を設け、転写材、一般的には紙が定着ロールを通過した後、ロールへ巻き付くのを防止している。しかしながら、近年の複写機の高速化に伴い、この部位にかかるストレスが増大したため、剥離不良や、剥離した際に爪による転写材先端部の画像欠損を生じるというトラブルが発生する場合がある。
さらに、上記剥離不良や過度の局所的応力により致命的欠損を定着部材(加熱部材、加圧部材)表面にもたらすものとして定着部材表面層の剥離、欠損が挙げられる。即ち、例えば、加熱部材表面層はトナー粒子固着を回避するため、通常シリコーン樹脂、フッ素樹脂などの高剥離性を有するポリマー層で被覆されているが、この層が欠損することによりトナー成分が加熱部材表面に残存し、これが意図しない印字面に再転写される、いわゆるオフセット現象を生ぜしめてしまう。
さらに、これら被覆層は前述のシリコーン樹脂、フッ素樹脂などの熱伝導性が金属と比べ圧倒的に劣るポリマーからなるため、せっかくロール内部熱源で金属からなる定着ロールを加熱しても時間的ロスが生じ、待機時間減少にも不利な状況であった。
しかしながら、これらの被覆層なしでは定着機を通過したトナーの一部または全部が定着部材表面を汚染してしまい到底実用に耐えるものではなく、被覆層の脆弱さや熱伝導性が低いことによる待機時間増加やエネルギーロスという多くの欠点を有しながらも、定着部材の構成材料としてこれら高離型性を有するポリーマーコーティングが必須の状況であった。
特開2001−117268号公報
本発明は、従来技術における上記のような実情に鑑み、その欠点を改善することを目的としてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、消費電力を上げることなく待機時間を短縮するとともに、長期の繰り返し使用後や紙詰まり時においても定着部材表面劣化がないという省資源、省エネルギー性にすぐれた定着システムに適応可能な画像定着方法を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、
<1> 加熱源により加熱された加熱部材と、該加熱部材に圧接して配置される加圧部材との間に、未定着トナー画像が形成された転写材を通過させて該未定着トナー画像の加熱定着を行う画像定着方法であって、
前記加熱部材の少なくとも最表層の熱伝導率が10W/m・Kを超え105W/m・K以下であり、前記トナー画像が、イオン濃度が10-5〜10-3モル/gの範囲の非晶性樹脂をバインダー樹脂として含むトナーより構成されることを特徴とする画像定着方法である。
<1> 加熱源により加熱された加熱部材と、該加熱部材に圧接して配置される加圧部材との間に、未定着トナー画像が形成された転写材を通過させて該未定着トナー画像の加熱定着を行う画像定着方法であって、
前記加熱部材の少なくとも最表層の熱伝導率が10W/m・Kを超え105W/m・K以下であり、前記トナー画像が、イオン濃度が10-5〜10-3モル/gの範囲の非晶性樹脂をバインダー樹脂として含むトナーより構成されることを特徴とする画像定着方法である。
<2> 前記非晶性樹脂が、付加重合性単量体を重合して得られる樹脂を主成分とすることを特徴とする<1>に画像定着方法である。
<3> 前記イオン濃度として検知される対イオンのアニオンが、カルボン酸イオンであることを特徴とする<1>または<2>に記載の画像定着方法である。
<4> 前記イオン濃度として検知される対イオンのカチオンが、金属イオンであることを特徴とする<1>〜<3>のいずれかに記載の画像定着方法である。
<5> 加熱源により加熱された加熱部材と、該加熱部材に圧接して配置される加圧部材との間に、未定着トナー画像が形成された転写材を通過させて該未定着トナー画像の加熱定着を行う画像定着方法であって、
前記加熱部材の少なくとも最表層の熱伝導率が10W/m・Kを超え105W/m・K以下であり、前記トナー画像が、架橋構造を有し、かつ融点が40〜80℃の範囲の結晶性樹脂を主成分とするバインダー樹脂を含むトナーより構成されることを特徴とする画像定着方法である。
前記加熱部材の少なくとも最表層の熱伝導率が10W/m・Kを超え105W/m・K以下であり、前記トナー画像が、架橋構造を有し、かつ融点が40〜80℃の範囲の結晶性樹脂を主成分とするバインダー樹脂を含むトナーより構成されることを特徴とする画像定着方法である。
<6> 前記結晶性樹脂が、不飽和結合の反応による架橋構造を含む樹脂を主成分とすることを特徴とする<5>に記載の画像定着方法である。
<7> 前記結晶性樹脂が、イオン結合による架橋構造を含む樹脂を主成分とする<5>に記載の画像定着方法である。
<8> 加熱源により加熱された加熱部材と、該加熱部材に圧接して配置される加圧部材との間に、未定着トナー画像が形成された転写材を通過させて該未定着トナー画像の加熱定着を行う画像定着方法であって、
前記加熱部材の少なくとも最表層の熱伝導率が10W/m・Kを超え105W/m・K以下であり、前記トナー画像が、110℃、荷重0.98MPaにおける高化式フローテスター粘度が105〜108Pa・sの範囲であり、数平均分子量が2000〜10000の範囲の非晶性樹脂をバインダー樹脂として含むトナーより構成されることを特徴とする画像定着方法である。
前記加熱部材の少なくとも最表層の熱伝導率が10W/m・Kを超え105W/m・K以下であり、前記トナー画像が、110℃、荷重0.98MPaにおける高化式フローテスター粘度が105〜108Pa・sの範囲であり、数平均分子量が2000〜10000の範囲の非晶性樹脂をバインダー樹脂として含むトナーより構成されることを特徴とする画像定着方法である。
<9> 前記非晶性樹脂が、付加重合性単量体を重合して得られる樹脂を主成分とすることを特徴とする<8>に記載の画像定着方法である。
<10> 前記非晶性樹脂が、縮重合樹脂を主成分とすることを特徴とする<8>に記載の画像定着方法である。
<11> 前記加熱部材の少なくとも最表層が、鉄、銅、及びアルミニウムのうちのいずれか、またはこれらのいずれかを主成分とする合金からなることを特徴とする<1>〜<10>のいずれかに記載の画像定着方法である。
本発明によれば、消費電力を上げることなく待機時間を短縮するとともに、長期の繰り返し使用後や紙詰まり時においても定着部材表面劣化がないという省資源、省エネルギー性にすぐれた定着システムに適応可能な画像定着方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の画像定着方法は、加熱源により加熱された加熱部材と、該加熱部材に圧接して配置される加圧部材との間に、未定着トナー画像が形成された転写材を通過させて該未定着トナー画像の加熱定着を行うものであるが、本発明の第1の画像定着方法は、前記加熱部材の少なくとも最表層の熱伝導率が10W/m・Kを超え105W/m・K以下であり、前記トナー画像が、イオン濃度が10-5〜10-3モル/gの範囲の非晶性樹脂をバインダー樹脂として含むトナーより構成されることを特徴とする。
本発明の画像定着方法は、加熱源により加熱された加熱部材と、該加熱部材に圧接して配置される加圧部材との間に、未定着トナー画像が形成された転写材を通過させて該未定着トナー画像の加熱定着を行うものであるが、本発明の第1の画像定着方法は、前記加熱部材の少なくとも最表層の熱伝導率が10W/m・Kを超え105W/m・K以下であり、前記トナー画像が、イオン濃度が10-5〜10-3モル/gの範囲の非晶性樹脂をバインダー樹脂として含むトナーより構成されることを特徴とする。
また、本発明の第2の画像定着方法は、上記において、前記トナー画像が、架橋構造を有し、かつ融点が40〜80℃の範囲の結晶性樹脂を主成分とするバインダー樹脂を含むトナーより構成されること特徴とする。
さらに、本発明の第3の画像定着方法は、上記において、前記トナー画像が、110℃、荷重0.98MPaにおける高化式フローテスター粘度が105〜108Pa・sの範囲であり、数平均分子量が10000以下の非晶性樹脂をバインダー樹脂として含むトナーより構成されることを特徴とする。
さらに、本発明の第3の画像定着方法は、上記において、前記トナー画像が、110℃、荷重0.98MPaにおける高化式フローテスター粘度が105〜108Pa・sの範囲であり、数平均分子量が10000以下の非晶性樹脂をバインダー樹脂として含むトナーより構成されることを特徴とする。
前述のように、使用前の待機時間(ウォームアップタイム)を短縮する手段としては、現状のハロゲンランプ等の加熱源からの熱供給タイプで前記フッ素樹脂等のポリマー被覆層を有する加熱部材を用いる方式では、トナー側からの低温定着化しかない。一方、加熱部材最表層の熱伝導率を上げることができれば、上記ウォームアップタイムは一気に短縮される。
具体的には、加熱部材の最表層の熱伝導率を10W/m・Kより高くすることができれば、事実上待ち時間をゼロとすることができる。しかし、通常の10W/m・Kよりも高い熱伝導率を有する材料は金属元素、またはその合金であり、離型性がシリコーン樹脂やフッ素樹脂という一般的な定着ロール表面皮膜材料よりも劣るために、トナーが加熱部材に部分的に付着してしまういわゆるオフセット現象が発生する。
したがって、現在主流の熱供給タイプの加熱部材の使用を前提としてウォームアップタイムの低減を図るには、基本的に、最表層が金属の加熱部材に対しても良好な離型性を有するトナーを用いる必要がある。
したがって、現在主流の熱供給タイプの加熱部材の使用を前提としてウォームアップタイムの低減を図るには、基本的に、最表層が金属の加熱部材に対しても良好な離型性を有するトナーを用いる必要がある。
本発明者等が鋭意検討した結果、後述するように、トナーとして特定の構造、特性を有する非晶性・結晶性樹脂等をバインダー樹脂に用い、トナーの溶融粘弾性、離型性を付与することにより、少なくとも最表層に10W/K・mよりも高い熱伝導率を有する材料を設けた定着ロール等の加熱部材に対し、安定した離型性を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、例えば、加熱ロール定着方式による画像定着方法に、前記構成の定着部材、特定範囲に設計されたトナーを用いることにより、迅速な加熱効果を直接トナー粒子に伝熱でき、そのため最小の待機時間での印字が可能となる。加えて、一般的に、10W/m・Kよりも高い熱伝導率を有する材料は金属元素、またはその合金であり、表面硬度や表面の対磨耗性が、シリコーン樹脂やフッ素樹脂という一般的な定着ロール表面皮膜材料よりもはるかに優れているため、長期の耐久性が良好であり、紙詰まりでの異常応力などに対する耐久性も良好な定着装置を実現することが可能となった。
以下、本発明の第1〜第3の画像定着方法について各々説明する。
<第1の画像定着方法>
まず、本発明で使用する加熱源からの熱供給方式の定着装置について説明する。
熱供給方式の定着装置では、例えば、金属導体からなる定着ロール(加熱部材)の内部に加熱源を配置し、該加熱源からの高い放射熱を加熱源の周囲に近接する定着ロールに供給することによって定着ロールを加熱するようになっている。
<第1の画像定着方法>
まず、本発明で使用する加熱源からの熱供給方式の定着装置について説明する。
熱供給方式の定着装置では、例えば、金属導体からなる定着ロール(加熱部材)の内部に加熱源を配置し、該加熱源からの高い放射熱を加熱源の周囲に近接する定着ロールに供給することによって定着ロールを加熱するようになっている。
加熱源としては、例えばハロゲンランプ、コルツランプなどを用い、上記コアの内部に収容することができる形状、構造のものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。加熱源により加熱された加熱定着ロールの表面温度は、加熱定着ロールに設けられた感温素子により計測され、制御手段によりその温度が一定に制御される。感温素子としては、特に制限はなく、例えば、サーミスタ、温度センサなどが挙げられる。
本発明において用いられる加熱部材は、少なくとも最表層の熱伝導率が10W/m・Kを超え105W/m・K以下であることを必要とする。ここで、上記「少なくとも最表層が」とは、加熱部材全体の前記範囲の熱伝導率を有する構成であってもよいし、加熱部材に設けられた最表層のみが前記範囲の熱伝導率を有する構成であってもよいことを意味する。
前記熱伝導率は2×102〜5×104W/m・Kの範囲であることが好ましく、3×102〜104W/m・Kの範囲であることがより好ましい。熱伝導率が10W/m・K以下では、ハロゲンランプ等の熱源からの熱供給に対して加熱部材全体を瞬時に所望の温度に加熱することができない。また、105W/m・Kを超える値とすることは実際上困難である。
なお、本発明における加熱部材の最表層の熱伝導率は、市販の熱伝導率測定器(例えば英弘精機株式会社製NC074シリーズや株式会社シロ産業社製迅速熱伝導率計M69M−500など)により測定することができる。
上記10W/m・Kよりも高い熱伝導率を有する材料としては、一般的な金属及び各種合金類の殆どが使用できる。特にアルミニウム、クロム、銅、鉄、マグネシウム、ニッケル、チタン、亜鉛などの常用金属類と、それらにケイ素や炭素、リン、イオウ、酸素、塩素などの非金属、または上記の金属の一種または二種以上、さらにモリブデン、タングステン、バナジウム、コバルト、ベリリウム、ビスマス、鉛、スズ、リチウム、ナトリウム、カルシウム、ガリウム、砒素、ストロンチウム、ジルコニウム、カドミウム、インジウム、テルル、バリウム、タンタル、金、銀などの金属の一種または二種以上を含有する合金などを使用することができる。
これらの中では、鉄、銅、及びアルミニウムのうちのいずれか、またはこれらのいずれかを主成分とする合金を用いることが、価格や強度の点から好ましく、特に鉄を用いることが好ましい。
本発明において用いられる加熱部材は、円筒形状をしたいわゆるロールが一般的であるが、支持体に応じて変形するベルト形状のものも用いることができる。ロール形状の加熱部材は安価で定着圧力性に優れるが、ベルト状の加熱部材は比較的自由な定着機設計が許容される上に用紙剥離その他の性能に優れるという特徴を有する。
なお、上記においては、主に定着部材における加熱部材について説明したが、本発明においては、加圧部材も既述の加熱部材と同様の構成であってもよい。
なお、上記においては、主に定着部材における加熱部材について説明したが、本発明においては、加圧部材も既述の加熱部材と同様の構成であってもよい。
次に、第1の画像定着方法におけるトナー画像を構成するトナーについて説明する。
本発明に用いられるトナーは、トナー中にイオン濃度が10-5〜10-3モル/gの範囲にある非晶性樹脂をバインダー樹脂として含む。トナー中に含まれるバインダー樹脂のイオン濃度を上記範囲とすることにより、定着温度におけるトナーの溶融弾性を高くすることができ、前記構成の加熱部材との十分な離型性と好適な定着性とを確保することができる。
本発明に用いられるトナーは、トナー中にイオン濃度が10-5〜10-3モル/gの範囲にある非晶性樹脂をバインダー樹脂として含む。トナー中に含まれるバインダー樹脂のイオン濃度を上記範囲とすることにより、定着温度におけるトナーの溶融弾性を高くすることができ、前記構成の加熱部材との十分な離型性と好適な定着性とを確保することができる。
上記イオン濃度は1.5×10-5〜8×10-4モル/gの範囲であることが好ましい。イオン濃度が10-3モル/gを超えた場合、最低定着温度(十分な定着性、耐オフセット性が示される定着温度領域の下限)の上昇が顕著となり、余分な定着用電力が必要となる。一方、イオン濃度が10-5モル/g未満となった場合は、加熱溶融時のトナー内部凝集力が低下することによるトナー凝集破壊が起こり、トナー成分の一部が定着ロール表面に付着しやすくなる。
なお、上記イオン濃度とは、アニオン・カチオンのイオン対の濃度をいい、本発明において、イオン濃度はバインダー樹脂のアクリル酸残基をFT−IRによる検量線分析を行うことにより求めることができる。
具体的には、既知のアクリル酸構造、イオン濃度の樹脂数種について常法によりFT−IR測定を行い、特定ピーク強度(3610〜3640cm-1)からアクリル酸構造ごとの検量線を作成する。そして、この検量線をもとに未知のバインダー樹脂について同様にFT−IR測定を行い、イオン濃度を求める。
具体的には、既知のアクリル酸構造、イオン濃度の樹脂数種について常法によりFT−IR測定を行い、特定ピーク強度(3610〜3640cm-1)からアクリル酸構造ごとの検量線を作成する。そして、この検量線をもとに未知のバインダー樹脂について同様にFT−IR測定を行い、イオン濃度を求める。
本発明に用いられるトナーのバインダー樹脂に使用する非晶性樹脂としては、付加重合により得られた樹脂、縮重合により得られた樹脂、その他の樹脂を用いることができる。なおここで、非晶性樹脂の「非晶性」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化のみを示し、明確な吸熱ピークを有さないことを指す。
付加重合で得られる樹脂としては、例えばスチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸のエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;などの単独重合体或は共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンを挙げることができる。
付加重合で得られる樹脂としては、例えばスチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸のエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;などの単独重合体或は共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンを挙げることができる。
これら付加重合モノマーと共重合させてイオン基を形成させるモノマーとしては不飽和カルボン酸類が好適であり、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ビニル酢酸、シトラコン酸、メサコン酸などが挙げられる。
前記縮重合により得られた樹脂としては、例えばポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド類などを挙げることができる。特にポリエステルはトナー用のバインダー樹脂として好適で、このポリエステル樹脂は、多価ヒドロキシ化合物と、多価カルボン酸またはこれらの低級アルキルエステル、酸無水物、酸ハロゲン化物等の反応性酸誘導体とからなる。
前記多価ヒドロキシ化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコール類;ビスフェノールAおよびその誘導体、そのアルキレンオキサイド付加物、水素添加ビスフェノールA等の2価ヒドロキシ化合物;その他、グリセリン、ソルビトール、1,4−ソルビタン、トリメチロールプロパン等の3価以上のヒドロキシ化合物;等を用いることができる。
前記多価カルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、n−オクチルコハク酸、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−カルボキシメチルプロパン、テトラ(カルボキシジメチル)メタン、マレイン酸、フマル酸、ドデセニルコハク酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等を用いることができる。
なお、これらの縮重合により得られる結晶性のポリエステルは含まれない。また、上記ポリエステルにおいては、縮重合における未反応のカルボキシル基等が、後述するイオン対形成に寄与することとなる。
なお、これらの縮重合により得られる結晶性のポリエステルは含まれない。また、上記ポリエステルにおいては、縮重合における未反応のカルボキシル基等が、後述するイオン対形成に寄与することとなる。
前記カルボン酸基等を含有する樹脂とイオン対を形成する物質としては、金属類(金属、金属含有化合物等)が最適であり、特に2価以上の金属、あるいはそれを含む化合物が好ましい。1価の金属であるナトリウム、リチウム、カリウムなどの場合は、親水性が高くなるため、しばしばトナーや現像剤の環境依存性を高めてしまう。また、金属以外のカチオンは、帯電性に悪影響を及ぼす場合があり、さらに溶融混練時や加熱時などの高温下での安定性に欠ける場合がある。
上記金属としては、アルミニウム、バリウム、カルシウム、コバルト、クロム、銅、鉄、マグネシウム、マンガン、ニッケル、スズ、ストロンチウム、亜鉛などの2価以上にイオン化するものが挙げられる。これらは金属としてカルボン酸と反応するものもあるが、一般的にはそれら金属の水酸化物、酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物、カルボン酸塩、アルコキシドとして反応性を高めるのが良い。
これらの金属とのイオン対の形成(イオン架橋)は、非晶性樹脂の重合終了後、反応液に添加することにより行ってもよいし、樹脂として精製分離後、再度溶液化した中に添加して反応させてもよい。
また、一部の帯電制御剤に見られるような、クロム、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、鉄などの金属含有化合物の場合には、バインダー樹脂との溶融混練時に帯電制御剤中の金属とバインダー樹脂中のカルボン酸とが反応する場合もあり、帯電性やイオン濃度の制御に注意を払えば、こうした混練プロセスで反応可能な材料を利用することもできる。
また、一部の帯電制御剤に見られるような、クロム、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、鉄などの金属含有化合物の場合には、バインダー樹脂との溶融混練時に帯電制御剤中の金属とバインダー樹脂中のカルボン酸とが反応する場合もあり、帯電性やイオン濃度の制御に注意を払えば、こうした混練プロセスで反応可能な材料を利用することもできる。
本発明に使用するバインダー樹脂のガラス転移温度Tgは50〜70℃の範囲が好ましく、55〜65℃の範囲がより好ましい。また、バインダー樹脂の数平均分子量は2000〜50000の範囲が好ましく、4000〜30000の範囲がより好ましい。
また、本発明におけるトナーには、主構成成分の一つとして着色剤が含まれるが、該着色剤しては、染料および顔料、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:3等、さらに、マグネタイト、フェライト等の磁性材料等を代表的なものとして例示することができる。これらの着色剤は、トナー中に2〜50質量%の範囲で含有させればよいが、着色剤は上記に例示したものに何等限定されるものではない。
さらに、加熱部材に対する離型性を高めるために、公知の離型性促進材料(離型剤)を添加することが有効であり、該離型性促進材料として、ポリエチレン系ワックス、ポリプロピレン系ワックス、パラフィン系ワックス、カルナバやモンタンワックスなどのエステル系ワックス、ポリアミド系ワックスなどを用いることができる。
これらの離型性促進材料は、通常のトナーにおいては0.5〜7質量%の範囲程度の添加が一般的であるが、本発明に用いられるトナーには、定着ロール等の加熱部材表面にフッ素樹脂等の離型性被覆層がないことから、通常よりも多めに添加するのが好都合であり、5〜30質量%の範囲程度の添加が良好な結果を生じる。ただし、添加量はあくまで加熱部材の材質、表面性、バインダー樹脂の粘弾性、定着システムの温度制御性などの多くの要因により決定されるものであり、あくまでも目安の数値範囲である。
これら離型剤は、連続使用時は加熱部材表面に微量存在しているため、運転休止時後の再運転時でもその離型能力が残存している場合が多いが、機械のセットアップ時にはさらに離型力を確保するために、前もってこれらの離型剤や離型オイルの微量塗布をすることもできる。また、必要に応じウェッブや多孔性材料にオイルを担持させた部材を常時または適時加熱部材の接触させ、加熱部材や用紙剥離爪との離型性を確保しても良い。
本発明に用いられるトナーの作製方法としては、通常用いられる溶融混練粉砕法が一般的であるが、いわゆる化学製法と呼ばれる懸濁重合、乳化重合、分散微粒子凝集法、転相乳化法、マイクロカプセル化法なども用いることが可能であり、その際は前記イオン対形成を粒子形成過程の途中で行うこともできる。
本発明におけるトナーの貯蔵粘弾性G’は、180℃において、5×102〜1×105Paの範囲であることが好ましく、より好ましくは5×102〜5×104Paの範囲である。5×102Pa未満となると、定着の際の溶融したトナーが付着し、オフセットが発生する場合がある。一方、1×105Paを超えると、定着性が著しく悪化する場合がある。なお、粘弾性の測定方法は、レオメトリックサイエンティフィック社製ARES測定装置を用いた。トナーを錠剤に成形した後、25mm径のパラレルプレートにセットし、角速度ω=10rad/sec、歪=0.2%の条件で、180℃の時の貯蔵粘弾性G’として求めた。
本発明におけるトナーの体積平均粒径は、コールターカウンターTAII(ベックマン−コールター社製)を用いて測定されるが、体積平均粒径D50は4.0〜10.0μmの範囲であることが好ましい。さらに好ましくは5.0〜8.0μmの範囲であり、特に好ましくは5.0〜7.0μmの範囲である。4.0μm以上であれば、トナーの舞いによるクラウドの発生を防止することができる。一方、10.0μm以下であれば良質な画像を得ることができる。
また、本発明におけるトナーの粒度分布は、コールターカウンターで小粒径側から測定した体積粒径の累積84%径(D84v)と累積16%径(D16v)の比(D84v/D16v)1/2(GSDv:体積平均粒度分布指標)が1.30以下、個数粒径の(D84p/D16p)1/2(GSDp:個数平均粒度分布指標)が1.40以下であることが好ましい。GSDvが1.30以下であり、かつGSDpが1.40以下であれば、良質な画像を得ることができる。
また、本発明におけるトナーには、必要に応じて帯電制御剤物質等、公知の添加剤を含有させてもよく、さらにコロイダルシリカ微粒子を始めとする流動性向上剤等、他の無機化合物微粒子を外部添加してもよい。
本発明におけるトナーは、二成分トナー、非磁性一成分トナー、磁性材料を内包する一成分トナーであってもよい。
本発明におけるトナーは、二成分トナー、非磁性一成分トナー、磁性材料を内包する一成分トナーであってもよい。
本発明において、記録材上へのトナー像の形成は特に制限されないが、通常の電子写真画像形成装置に前述のトナーを使用して行うことが好ましい。画像の定着は、前記加熱源からの熱供給方式を適用した定着装置により行われるが、例えば加熱部材として定着ロールを用いて行う場合には、定着温度(定着ロール表面の温度)は100〜250℃の範囲、加圧部材とのニップ幅は0.5〜20mmの範囲、用紙(記録材)搬送速度を50〜500mm/secの範囲として行うことが好ましい。
<第2の画像定着方法>
次に、本発明の第2の画像定着方法について説明する。第2の画像定着方法は、用いるトナーにおけるバインダー樹脂が異なる以外、定着方式、条件等は前記第1の画像定着方法と同様である。したがって、ここではそれらの説明は省略し、用いられるトナーについて説明する。
次に、本発明の第2の画像定着方法について説明する。第2の画像定着方法は、用いるトナーにおけるバインダー樹脂が異なる以外、定着方式、条件等は前記第1の画像定着方法と同様である。したがって、ここではそれらの説明は省略し、用いられるトナーについて説明する。
第2の画像定着方法に用いられるトナーは、架橋構造を有し、融点40〜80℃の範囲の結晶性樹脂をバインダー樹脂の主成分とする。トナー中に含まれるバインダー樹脂として離型性の高い低融点の結晶性樹脂を用い、さらに該結晶性樹脂に架橋構造を導入して溶融弾性を高くすることで、前記加熱部材との十分な離型性と定着性とを確保することができる。
本発明におけるバインダー樹脂の主成分には、融点が40〜80℃の範囲の結晶性樹脂が用いられる。ここで、結晶性樹脂の「結晶性」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有することを指す。
前記結晶性樹脂の融点としては、45〜75℃の範囲であることが好ましく、50〜70℃の範囲であるのがより好ましい。
前記融点が40℃未満であると、粉体の凝集が起こり易くなったり、定着画像の保存性が悪くなる一方、80℃を超えると、良好な離型性と定着性が得られなくなる。
前記融点が40℃未満であると、粉体の凝集が起こり易くなったり、定着画像の保存性が悪くなる一方、80℃を超えると、良好な離型性と定着性が得られなくなる。
なお、本発明において、前記結晶性樹脂の融点の測定には、示差走査熱量計(DSC)を用い、室温から120℃まで毎分10℃の昇温速度で測定を行った時の吸熱ピークのトップの値を用いた。
本発明に用いられるトナーに使用する、架橋構造を有する融点が40〜80℃の範囲の結晶性樹脂としては、縮重合により得られた結晶性を有するものが挙げられ、例えばポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂類などを挙げることができる。特にポリエステルは、トナー用バインダー樹脂として好適で、このポリエステル樹脂は、多価ヒドロキシ化合物と、多価カルボン酸またはこれらの低級アルキルエステル、酸無水物、酸ハロゲン化物等の反応性酸誘導体とからなる。
前記多価ヒドロキシ化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコール類、ビスフェノールAおよびその誘導体、並びにそのアルキレンオキサイド付加物、水素添加ビスフェノールA等の2価ヒドロキシ化合物の他に、グリセリン、ソルビトール、1,4−ソルビタン、トリメチロールプロパン等の3価以上のヒドロキシ化合物等を用いることができる。
前記多価カルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、n−オクチルコハク酸、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−カルボキシメチルプロパン、テトラ(カルボキシジメチル)メタン,マレイン酸、フマル酸、ドデセニルコハク酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等を用いることができる。
これらから生成される樹脂のうち、本発明の第2の画像定着方法には非晶性樹脂は含まれない。一般的には側鎖を有する分子やヘテロ原子が多いもの、対称性が欠けるものが共重合された場合は非晶性となる場合があるため、多価ヒドロキシ化合物と多価アルコールとの分子構造に留意する必要がある。
結晶性樹脂に架橋構造を導入するためには、前記の多価ヒドロキシ化合物または多価アルコールに不飽和基を導入し、過酸化物等で架橋反応させる方法の他、末端のカルボン酸などの反応性酸基に対し、カチオンを用いてイオン架橋する方法や、末端のヒドロキシル基に多価金属化合物を反応させる方法などがある。さらに、ポリウレタン等における水素結合を介した物理的架橋でもよい。
本発明において、結晶性樹脂が上記架橋構造を有することによって、下記のような粘弾性特性を有することが好ましい。
すなわち、貯蔵弾性率G’の常用対数を温度に対してプロットした時に、融点Tm+20℃における貯蔵弾性率をG’(Tm+20)、融点Tm+50℃における貯蔵弾性率をG’(Tm+50)とした場合、下記式(1)の条件を満たし、損失弾性率G”の常用対数を温度に対してプロットした時に、融点Tm+20℃における損失弾性率をG”(Tm+20)、融点Tm+50℃における損失弾性率をG”(Tm+50)とした場合、下記式(2)の条件を満たすことが、オフセットの発生を防ぐことができる点で好ましい。
|logG’(Tm+20)−logG’(Tm+50)|≦1.5・・・(1)
|logG”(Tm+20)−logG”(Tm+50)|≦1.5・・・(2)
すなわち、貯蔵弾性率G’の常用対数を温度に対してプロットした時に、融点Tm+20℃における貯蔵弾性率をG’(Tm+20)、融点Tm+50℃における貯蔵弾性率をG’(Tm+50)とした場合、下記式(1)の条件を満たし、損失弾性率G”の常用対数を温度に対してプロットした時に、融点Tm+20℃における損失弾性率をG”(Tm+20)、融点Tm+50℃における損失弾性率をG”(Tm+50)とした場合、下記式(2)の条件を満たすことが、オフセットの発生を防ぐことができる点で好ましい。
|logG’(Tm+20)−logG’(Tm+50)|≦1.5・・・(1)
|logG”(Tm+20)−logG”(Tm+50)|≦1.5・・・(2)
この指標は、前記架橋構造を有する結晶性樹脂の粘度が、融点以降では温度に対する依存性が緩やかであることを示し、結晶の融解に伴い温度の上昇とともに低下する粘弾性が変曲点を持ち、粘弾性の温度依存性がより低くなることを意味する。
第2の画像定着方法におけるトナーの作製は、バインダー樹脂が異なる以外は第1の画像定着方法で説明した方法と同様にして行うことができる。そして、この第2の画像定着方法におけるトナーも、第1の定着方法と同様の範囲の180℃における貯蔵弾性率を有することが好ましい。
さらに、第2の画像定着方法におけるトナー粒度分布、定着条件等の好ましい範囲も、第1の画像定着方法と同様である。
<第3の画像定着方法>
次に、本発明の第3の画像定着方法について説明する。第2の画像定着方法も、用いるトナーにおけるバインダー樹脂、トナーの粘度特性が異なる以外、定着方式、条件等は前記第1の画像定着方法と同様である。したがって、ここではそれらの説明は省略し、用いられるトナーについて説明する。
次に、本発明の第3の画像定着方法について説明する。第2の画像定着方法も、用いるトナーにおけるバインダー樹脂、トナーの粘度特性が異なる以外、定着方式、条件等は前記第1の画像定着方法と同様である。したがって、ここではそれらの説明は省略し、用いられるトナーについて説明する。
第3の画像定着方法に用いられるトナーは、110℃、荷重0.98MPa(10kgf/cm2)における高化式フローテスター粘度が105〜108Pa・sの範囲であり、バインダー樹脂として数平均分子量が2000〜10000の範囲の非晶性樹脂を用いる。トナーが一定値以上の粘度を有しながらも、トナー中に含まれるバインダー樹脂の数平均分子量を比較的低くすることにより、離型性と定着性との両立が可能となる。
第3の画像定着方法におけるトナーのバインダー樹脂はとしては、第1の画像定着方法で示した各種非晶性樹脂と同様のものを用いることができる。ただし、良好な定着性を得るため、数平均分子量を2000〜10000の範囲とする必要がある。
上記数平均分子量は3000〜9000の範囲が好ましく、4000〜9000の範囲がより好ましい。数平均分子量が2000に満たないと、バインダー樹脂としての粘着性が不足し、定着画像が脆くなってしまう。数平均分子量が10000を超えると、最低定着温度の上昇が顕著となり余分な定着用電力が必要となる。
なお、上記数平均分子量及び後述する分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用いて測定した。GPCは、HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)を用い、カラムは、TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製、6.0mmID×15cm)を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度を0.5質量%、流速を0.6ml/min、サンプル注入量を10μl、測定温度を40℃とし、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。また試料解析におけるデータ収集間隔は300msとした。
一方、第3の画像定着方法に用いられるトナーにおいては、加熱部材との離型性を確保するため、110℃、荷重0.98MPa(10kgf/cm2)における高化式フローテスター(島津製作所製)の粘度が105〜108Pa・sの範囲であることも必要とされる。
上記粘度は2×105〜5×107Pa・sの範囲であることが好ましく、1×106〜1×107Pa・sの範囲であることがより好ましい。粘度が105Pa・sに満たないと、加熱溶融時のトナー内部凝集力の低下によるトナー凝集破壊が起こり、トナー成分の一部が加熱部材表面に付着しやすくなる。また、粘度が108Pa・sを超えると、逆に粘度が高くなりすぎ十分な定着性が得られない。
本発明においては、分子量としては比較的低分子量の樹脂で上記比較的高い溶融粘度を達成するため、バインダー樹脂の分子量分布、すなわち重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)を大きくしている。
本発明においては、上記バインダー樹脂のMw/Mnを3〜100の範囲とすることが好ましく、5〜80の範囲とすることがより好ましい。Mw/Mnが3未満では高分子鎖の十分な絡み合い効果が得られず、前記粘度を105Pa・s以上とすることができない場合がある。Mw/Mnが100を超えると粘度が高くなりすぎ十分な定着性が得られない場合がある。
なお、バインダー樹脂に用いられる非晶性樹脂として、例えば前記付加重合性単量体を重合して非晶性樹脂を用いる場合には、架橋剤を共重合することや、さらに高い分子量の樹脂の混合等で、Mw/Mnを前記の範囲とすることができる。
第3の画像定着方法におけるトナーの作製は、基本的にバインダー樹脂が異なる以外は第1の画像定着方法で説明した方法と同様にして行うことができる。また、第3の画像定着方法におけるトナー粒度分布、定着条件等の好ましい範囲も、第1の画像定着方法と同様である。
以下、実施例および比較例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これら実施例によって何等限定されるものではない。なお、下記の説明において、「部」は「質量部」、「%」は「質量%」を各々意味する。
<トナーの作製>
(トナー1)
スチレン、n−ブチルアクリレート、及びアクリル酸の各構成モル比が73.7/23.9/2.4からなるスチレン−アクリル系樹脂(数平均分子量:10500、Tg:60℃)100部を一旦キシレン300部に溶解し、60℃まで加温し、ここに1.5部のカルシウムメトキサイドを50部のメタノールに溶解した溶液を滴下後加温し、最終的に100℃以上に保ったまま減圧蒸留して溶剤を除去して非晶性樹脂(1)を得た。
この樹脂1g中のイオン濃度をFT−IRを用いた検量線分析により測定したところ、約3.3×10-4モル/gであった。また、180℃における貯蔵弾性率G’は4×105Paであった。
(トナー1)
スチレン、n−ブチルアクリレート、及びアクリル酸の各構成モル比が73.7/23.9/2.4からなるスチレン−アクリル系樹脂(数平均分子量:10500、Tg:60℃)100部を一旦キシレン300部に溶解し、60℃まで加温し、ここに1.5部のカルシウムメトキサイドを50部のメタノールに溶解した溶液を滴下後加温し、最終的に100℃以上に保ったまま減圧蒸留して溶剤を除去して非晶性樹脂(1)を得た。
この樹脂1g中のイオン濃度をFT−IRを用いた検量線分析により測定したところ、約3.3×10-4モル/gであった。また、180℃における貯蔵弾性率G’は4×105Paであった。
・非晶性樹脂(1) 100部
・カーボンブラック(BP1300、キャボット社製) 8部
・ポリプロピレンワックス(三井化学社製、P200、融点:145℃)7部
・ポリエチレンワックス(クラリアント社製、PE130、融点:125℃)3部
・カーボンブラック(BP1300、キャボット社製) 8部
・ポリプロピレンワックス(三井化学社製、P200、融点:145℃)7部
・ポリエチレンワックス(クラリアント社製、PE130、融点:125℃)3部
上記各成分をバンバリーミキサーで溶融混練し、冷却後ジェットミルにより微粉砕し、分級機により分級を行って、体積平均粒子径が9μm、GSDv、GSDpが各々1.23、1.40のトナー粒子を得た。このトナー粒子に体積平均粒子径が0.012μmのシリカ微粒子を1%添加し、ヘンシェルミキサーにて混合してトナー1とした。
(トナー2)
トナー1の作製において、カルシウムメトキサイド滴下量を0.03部とし、イオン濃度を約8.6×10-6モル/gとした非晶性樹脂を用いた以外はトナー1の作製と同様にして、体積平均粒子径が8.8μm、GSDv、GSDpが各々1.23、1.40のトナー2を得た。
トナー1の作製において、カルシウムメトキサイド滴下量を0.03部とし、イオン濃度を約8.6×10-6モル/gとした非晶性樹脂を用いた以外はトナー1の作製と同様にして、体積平均粒子径が8.8μm、GSDv、GSDpが各々1.23、1.40のトナー2を得た。
なお、上記非晶性樹脂の数平均分子量は10000、Tgは59℃であり、180℃における貯蔵弾性率G’は2×104Paであった。
(トナー3)
トナー1の作製において、スチレン−アクリル系樹脂におけるモノマー構成比(モル比)を、スチレン/n−ブチルアクリレート/マレイン酸で75/19/6とし、カルシウムメトキシドの滴下量を4.5部としてイオン濃度を1.2×10-3モル/gとした以外はトナー1の作製と同様にして、体積平均粒子径が9μm、GSDv、GSDpが各々1.23、1.39のトナー3を得た。
トナー1の作製において、スチレン−アクリル系樹脂におけるモノマー構成比(モル比)を、スチレン/n−ブチルアクリレート/マレイン酸で75/19/6とし、カルシウムメトキシドの滴下量を4.5部としてイオン濃度を1.2×10-3モル/gとした以外はトナー1の作製と同様にして、体積平均粒子径が9μm、GSDv、GSDpが各々1.23、1.39のトナー3を得た。
なお、上記非晶性樹脂の数平均分子量は11500、Tgは61℃であり、180℃における貯蔵弾性率G’は5×106Paであった。
(トナー4)
セバシン酸200部と、フマル酸10部と、1,6−ブタンジオール120部と、0.3部のジブチル錫オキシドとを混合し、200℃にて脱水縮重合して結晶性ポリエステルを得た。
この結晶性ポリエステルの数平均分子量は7500、融点は67℃であった。
セバシン酸200部と、フマル酸10部と、1,6−ブタンジオール120部と、0.3部のジブチル錫オキシドとを混合し、200℃にて脱水縮重合して結晶性ポリエステルを得た。
この結晶性ポリエステルの数平均分子量は7500、融点は67℃であった。
この結晶性ポリエステル95部にカーボンブラック(キャボット社製、R−330)5部と酢酸エチル200部とを加え、ボールミルで分散して樹脂分散液を調製した。1.0%のカルボキシメチルセルロース水溶液300部に炭酸カルシウム15部を添加し、窒素置換したフラスコに、前記樹脂分散液100部を加え、高速攪拌により樹脂の懸濁液を得た。この懸濁液に、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルの5%トルエン溶液20部、20%のパラフィンワックスのトルエン分散液30部を加え、80℃で1時間反応させ架橋構造を導入した。この液に過剰の水を加え、塩酸により炭酸カルシウムを溶解させた。その後、水洗を繰り返した後にろ過、乾燥させて体積平均粒径7.7μm、GSDv、GSDpが各々1.23、1.37のトナー粒子を得た。
このトナー粒子の180℃における貯蔵弾性率G’は2×105Paであった。このトナー粒子に体積平均粒子径0.012μmのシリカ微粒子を0.6%添加し、ヘンシェルミキサーにて混合し、トナー4とした。
(トナー5)
セバシン酸210部と、エチレングリコール62部と、0.3部のジブチル錫オキシドとを混合し、200℃にて脱水縮重合して結晶性ポリエステルを得た。さらにこの樹脂の溶融状態時に1部の水酸化カルシウムを加え、架橋構造を導入した。
この結晶性ポリエステルの数平均分子量は2500、融点は68℃であった。
セバシン酸210部と、エチレングリコール62部と、0.3部のジブチル錫オキシドとを混合し、200℃にて脱水縮重合して結晶性ポリエステルを得た。さらにこの樹脂の溶融状態時に1部の水酸化カルシウムを加え、架橋構造を導入した。
この結晶性ポリエステルの数平均分子量は2500、融点は68℃であった。
この結晶性ポリエステル200部に銅フタロシアニン顔料4部と酢酸エチル200部と、さらに15%のパラフィンワックスの酢酸エチル微分散液40部とを加え、ボールミルで分散して樹脂分散液を調製した。カルボキシメチルセルロースナトリウム塩2部と炭酸カルシウム35部とが蒸留水に十分分散された液300部に、前記樹脂分散液200部を添加し、ホモジナイザーで攪拌し混合懸濁液を得た。その後、40℃、常圧下で攪拌しつつ溶剤を除去後、塩酸を投入して炭酸カルシウムを取り除いた。次いで、水洗を繰り返した後に乾燥、分級して体積平均粒径が8μmのトナー粒子を得た。
このトナー粒子の180℃における貯蔵弾性率G’は8×105Paであった。このトナー粒子に体積平均粒子径0.012μmのシリカ微粒子を0.6%添加し、ヘンシェルミキサーにて混合し、トナー5とした。
(トナー6)
アジピン酸100部と、1,9−ノナンジオール120部と、5−スルホイソフタル酸ナトリウム20部と、ジブチル錫オキシド0.2部とを混合し、190℃にて脱水縮重合して結晶性ポリエステルを得た。
この結晶性ポリエステルの数平均分子量は6800、融点は60℃であった。
アジピン酸100部と、1,9−ノナンジオール120部と、5−スルホイソフタル酸ナトリウム20部と、ジブチル錫オキシド0.2部とを混合し、190℃にて脱水縮重合して結晶性ポリエステルを得た。
この結晶性ポリエステルの数平均分子量は6800、融点は60℃であった。
この結晶性ポリエステル200部を1500部の純水に投入し、98℃にて高シェア攪拌機を用いてを長時間分散することにより樹脂分散液を得た。この樹脂分散液1000部に対し、カーボンブラック(キャボット社製、R−330)が界面活性剤にて20%分散された着色剤分散液150部と、ポリオレフィンワックス(東洋ペトロライト社製、Poly Wax−725)が界面活性剤にて15%分散された離型剤分散液360部とを投入し、ホモジナイザーで攪拌しつつ、凝集剤兼架橋剤であるポリ塩化アルミニウム0.9部を投入し、50℃で2時間保持して各分散液の粒子が凝集した分散液を得た。この分散液にアニオン性界面活性剤5部を加え、攪拌しながら96℃まで加温して凝集粒子を完全に合体させた後、室温まで冷却した。その後ろ過、水洗後に凍結乾燥して体積平均粒径6.0μm、GSDv、GSDpが各々1.21、1.28のトナー粒子を得た。
このトナー粒子の180℃における貯蔵弾性率G’は9×104Paであった。このトナー粒子に体積平均粒子径0.012μmのシリカ微粒子を0.6%添加し、ヘンシェルミキサーにて混合しトナー6とした。
(トナー7)
トナー4の作製において、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルのトルエン溶液添加とその後の加熱とを行わなかった以外はトナー4の作製と同様にして、体積平均粒子径が8.1μm、GSDv、GSDpが各々1.24、1.26のトナー粒子を得た。
トナー4の作製において、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルのトルエン溶液添加とその後の加熱とを行わなかった以外はトナー4の作製と同様にして、体積平均粒子径が8.1μm、GSDv、GSDpが各々1.24、1.26のトナー粒子を得た。
このトナー粒子の180℃における貯蔵弾性率G’は7×103Paであった。このトナー粒子に体積平均粒子径0.012μmのシリカ微粒子を0.6%添加し、ヘンシェルミキサーにて混合し、トナー7とした。
(トナー8)
トナー5の作製において、結晶性ポリエステル重合後の水酸化カルシウム添加を行わなかった以外はトナー5の作製と同様にして、体積平均粒径が8.2μm、GSDv、GSDpが各々1.21、1.31のトナー粒子を得た。
トナー5の作製において、結晶性ポリエステル重合後の水酸化カルシウム添加を行わなかった以外はトナー5の作製と同様にして、体積平均粒径が8.2μm、GSDv、GSDpが各々1.21、1.31のトナー粒子を得た。
このトナー粒子の180℃における貯蔵弾性率G’は1×104Paであった。このトナー粒子に体積平均粒子径0.012μmのシリカ微粒子を0.6%添加し、ヘンシェルミキサーにて混合し、トナー8とした。
(トナー9)
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン170部と、エチレングリコール87部と、1,2−プロピレングリコール85部と、テレフタル酸ジメチル430部と、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸無水物(無水トリメリット酸)107部と、1.2部のジブチル錫オキシドとを混合し、215℃で縮重合して、数平均分子量Mnが6000、Mw/Mnが38.5の架橋ポリエステル樹脂を得た。
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン170部と、エチレングリコール87部と、1,2−プロピレングリコール85部と、テレフタル酸ジメチル430部と、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸無水物(無水トリメリット酸)107部と、1.2部のジブチル錫オキシドとを混合し、215℃で縮重合して、数平均分子量Mnが6000、Mw/Mnが38.5の架橋ポリエステル樹脂を得た。
・架橋ポリエステル樹脂 100部
・カーボンブラック(BP1300、キャボット社製) 10部
・ポリプロピレンワックス(三井化学社製、P200、融点:145℃)7部
・ポリエチレンワックス(クラリアント社製、PE130、融点:125℃)7部
・カーボンブラック(BP1300、キャボット社製) 10部
・ポリプロピレンワックス(三井化学社製、P200、融点:145℃)7部
・ポリエチレンワックス(クラリアント社製、PE130、融点:125℃)7部
上記各成分をバンバリーミキサーで溶融混練し、冷却後ジェットミルにより微粉砕し、分級機により分級を行って、体積平均粒子径が10μm、GSDv、GSDpが各々1.28、1.39のトナー粒子を得た。このトナー粒子に体積平均粒子径0.012μmのシリカ微粒子を0.3%混合し、ヘンシェルミキサーにて混合し、トナー9とした。
このトナー9をペレット状に成形して、高化式フローテスター(島津製作所社製、CFT−500)により110℃、荷重0.98MPa(10kgf/cm2)における粘度を測定したところ、4×105Pa・sであった。
(トナー10)
バインダー樹脂として、架橋ポリエステル樹脂の代わりにスチレン−ブチルアクリレート共重合体(共重合モノマー重量比:78/22、数平均分子量Mn:8000、Mw/Mn:50)を用いた以外はトナー9の作製と同様にして、体積平均粒子径が9.1μm、GSDv、GSDpが各々1.22、1.43のトナー10を得た。
バインダー樹脂として、架橋ポリエステル樹脂の代わりにスチレン−ブチルアクリレート共重合体(共重合モノマー重量比:78/22、数平均分子量Mn:8000、Mw/Mn:50)を用いた以外はトナー9の作製と同様にして、体積平均粒子径が9.1μm、GSDv、GSDpが各々1.22、1.43のトナー10を得た。
このトナー10をペレット状に成形して、高化式フローテスター(島津製作所社製、CFT−500)により110℃、荷重0.98MPa(10kgf/cm2)における粘度を測定したところ、7.0×105Pa・sであった。
(トナー11)
バインダー樹脂として、数平均分子量Mnが11500、Mw/Mnが112である架橋ポリエステル樹脂を用いた以外は、トナー9の作製と同様にして、体積平均粒子径が9.9μm、GSDv、GSDpが各々1.20、1.39のトナー11を得た。
バインダー樹脂として、数平均分子量Mnが11500、Mw/Mnが112である架橋ポリエステル樹脂を用いた以外は、トナー9の作製と同様にして、体積平均粒子径が9.9μm、GSDv、GSDpが各々1.20、1.39のトナー11を得た。
このトナー11をペレット状に成形して、高化式フローテスター(島津製作所社、CFT−500)により110℃、荷重0.98MPa(10kgf/cm2)における粘度を測定したところ、8×104Pa・sであった。
(トナー12)
バインダー樹脂として、数平均分子量Mnが15000、Mw/Mnが2.3であるスチレン−ブチルアクリレート樹脂を用いた以外は、トナー10の作製と同様にして、体積平均粒子径が8.5μm、GSDv、GSDpが各々1.24、1.40のトナー11を得た。
バインダー樹脂として、数平均分子量Mnが15000、Mw/Mnが2.3であるスチレン−ブチルアクリレート樹脂を用いた以外は、トナー10の作製と同様にして、体積平均粒子径が8.5μm、GSDv、GSDpが各々1.24、1.40のトナー11を得た。
このトナー12をペレット状に成形して、高化式フローテスター(島津製作所社、CFT−500)により110℃、荷重0.98MPa(10kgf/cm2)における粘度を測定したところ、0.92×105Pa・sであった。
<キャリア、現像剤の調製>
体積平均粒子径が60μmのパウダーテック社製フェライトコアに、スチレン−アクリロニトリル樹脂(重量平均分子量:75000)をコートして得た樹脂コートキャリアを得た。トナー1〜3については各トナー6部と樹脂コートキャリア94部とを、他のトナーについては、各トナー5部と樹脂コートキャリア95部とを混合して、各現像剤を調製した。
体積平均粒子径が60μmのパウダーテック社製フェライトコアに、スチレン−アクリロニトリル樹脂(重量平均分子量:75000)をコートして得た樹脂コートキャリアを得た。トナー1〜3については各トナー6部と樹脂コートキャリア94部とを、他のトナーについては、各トナー5部と樹脂コートキャリア95部とを混合して、各現像剤を調製した。
<実施例1〜6、比較例1〜2、4〜5、7〜8>
富士ゼロックス社製DocuCentre505(毎分55枚出力、最表層にフッ素樹脂(熱伝導率:0.3W/m・K)を有する定着ロールを備えた熱源をハロゲンランプとする加熱定着装置装備のデジタル複写機)の定着ユニットを取り外し、この定着ユニットの定着ロール(加熱部材)の代わりに、同一の外径を有する40W/m・Kの熱伝導率を有する鋼(微量の炭素、ケイ素、クロム、マンガンを含有)のロールを装着し、さらに定着ユニットに電源供給をするための配線を施し定着テストユニットとした。
なお、前記DocuCentre505の定着ユニットの200℃までのウォームアップタイムは通常環境で180秒であるが、上記鋼のロールを用いた定着ユニットでは125秒であった。
富士ゼロックス社製DocuCentre505(毎分55枚出力、最表層にフッ素樹脂(熱伝導率:0.3W/m・K)を有する定着ロールを備えた熱源をハロゲンランプとする加熱定着装置装備のデジタル複写機)の定着ユニットを取り外し、この定着ユニットの定着ロール(加熱部材)の代わりに、同一の外径を有する40W/m・Kの熱伝導率を有する鋼(微量の炭素、ケイ素、クロム、マンガンを含有)のロールを装着し、さらに定着ユニットに電源供給をするための配線を施し定着テストユニットとした。
なお、前記DocuCentre505の定着ユニットの200℃までのウォームアップタイムは通常環境で180秒であるが、上記鋼のロールを用いた定着ユニットでは125秒であった。
一方、テスト画像としては、前記富士ゼロックス社製DocuCentre505の定着ユニットを取り外したものを用い、この複写機の現像器に、表1の各実施例、比較例に示すトナーを用いた各現像剤を装填し、各トナーごとの未定着トナー画像(5cm×5cmのべた画像)を富士ゼロックス社製J紙上に作製した。
これらの未定着トナー画像を、前記改造した定着ユニットを用い、定着ロールの設定温度を150℃〜220℃まで5℃おきに変化させて定着を行い、以下の項目について評価を行った。
これらの未定着トナー画像を、前記改造した定着ユニットを用い、定着ロールの設定温度を150℃〜220℃まで5℃おきに変化させて定着を行い、以下の項目について評価を行った。
(定着性)
定着性は、定着画像の最低定着温度から以下の基準により判別した。なお、画像はトナーの載り量が4.0g/m2のベタ画像部を使用し、最低定着温度とは、定着画像を折り曲げたときのトナーの脱落による画像の欠損幅の最大値が0.5mm以下になった温度と定義する。
良好:最低定着温度が160℃である。
やや不良:最低定着温度が170℃である。
不良:最低定着温度が180℃である。
定着性は、定着画像の最低定着温度から以下の基準により判別した。なお、画像はトナーの載り量が4.0g/m2のベタ画像部を使用し、最低定着温度とは、定着画像を折り曲げたときのトナーの脱落による画像の欠損幅の最大値が0.5mm以下になった温度と定義する。
良好:最低定着温度が160℃である。
やや不良:最低定着温度が170℃である。
不良:最低定着温度が180℃である。
(オフセット性)
オフセット性は、定着画像のオフセット状態を目視で観察し、以下の基準により判別した。
良好:最低定着温度から35℃以上でオフセットが発生した。
不良:最低定着温度から30℃以下でオフセットが発生した。
オフセット性は、定着画像のオフセット状態を目視で観察し、以下の基準により判別した。
良好:最低定着温度から35℃以上でオフセットが発生した。
不良:最低定着温度から30℃以下でオフセットが発生した。
(定着ロール強度)
定着ロール強度は、紙やOHPシートの詰まり時に無理にそれらを除去する操作を想定し、ワイヤーブラシで表面を同回数擦り、表面の変化を目視で観察し、以下の基準により判別した。
良好:画像に影響するほどの傷はまったく見られない。
不良:画像に影響する傷が1本以上見られる。
定着ロール強度は、紙やOHPシートの詰まり時に無理にそれらを除去する操作を想定し、ワイヤーブラシで表面を同回数擦り、表面の変化を目視で観察し、以下の基準により判別した。
良好:画像に影響するほどの傷はまったく見られない。
不良:画像に影響する傷が1本以上見られる。
<比較例3、6、9>
表1に記載の各トナーを使用し、前記富士ゼロックス社製DocuCentre505の定着ユニットをそのまま用い、その他の条件は上記実施例と同様にして、同様の評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
表1に記載の各トナーを使用し、前記富士ゼロックス社製DocuCentre505の定着ユニットをそのまま用い、その他の条件は上記実施例と同様にして、同様の評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
実施例1〜6では、10W/m・Kよりも高い熱伝導率を有する定着部材に用いた熱供給方式からなる定着装置に対しても、本発明の第1〜第3の画像定着方法で規定するトナーを使用しているため、加熱源による加熱が円滑にトナー層に伝達され、部材表面の強度も強いために信頼性に優れ、さらに強度に劣る離型層なしでも定着性やオフセット性にすぐれた性能を示す。
これに対し、比較例1では、トナーバインダー中のイオン濃度が10-5モル/g未満のためオフセット性が劣り、比較例2ではイオン濃度が10-3モル/gを超えるため定着性が不良である。また、比較例4、5ではトナーバインダー樹脂の架橋構造が無いためオフセット性が劣る。比較例7ではトナーバインダーの数平均分子量が10000を超えるため定着性が劣り、比較例8ではトナーバインダー粘度が指定条件下で105Pa・s以下のためオフセット性が不良である。
さらに、比較例3、6、9では定着ロール表面強度が不良であるが、実施例1〜6では、定着ロール表面が10W/m・Kよりも高い熱伝導率を有する鋼の定着ロールのため強度に優れ結果として信頼性を改善することができる。
Claims (3)
- 加熱源により加熱された加熱部材と、該加熱部材に圧接して配置される加圧部材との間に、未定着トナー画像が形成された転写材を通過させて該未定着トナー画像の加熱定着を行う画像定着方法であって、
前記加熱部材の少なくとも最表層の熱伝導率が10W/m・Kを超え105W/m・K以下であり、前記トナー画像が、イオン濃度が10-5〜10-3モル/gの範囲の非晶性樹脂をバインダー樹脂として含むトナーより構成されることを特徴とする画像定着方法。 - 加熱源により加熱された加熱部材と、該加熱部材に圧接して配置される加圧部材との間に、未定着トナー画像が形成された転写材を通過させて該未定着トナー画像の加熱定着を行う画像定着方法であって、
前記加熱部材の少なくとも最表層の熱伝導率が10W/m・Kを超え105W/m・K以下であり、前記トナー画像が、架橋構造を有し、かつ融点が40〜80℃の範囲の結晶性樹脂を主成分とするバインダー樹脂を含むトナーより構成されることを特徴とする画像定着方法。 - 加熱源により加熱された加熱部材と、該加熱部材に圧接して配置される加圧部材との間に、未定着トナー画像が形成された転写材を通過させて該未定着トナー画像の加熱定着を行う画像定着方法であって、
前記加熱部材の少なくとも最表層の熱伝導率が10W/m・Kを超え105W/m・K以下であり、前記トナー画像が、110℃、荷重0.98MPaにおける高化式フローテスター粘度が105〜108Pa・sの範囲であり、数平均分子量が2000〜10000の範囲の非晶性樹脂をバインダー樹脂として含むトナーより構成されることを特徴とする画像定着方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009265644A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-11-12 | Mitsubishi Chemicals Corp | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 |
US8440378B2 (en) | 2010-03-26 | 2013-05-14 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Electrostatic image developing toner, method for producing electrostatic image developing toner, method for forming image, and image forming apparatus |
-
2004
- 2004-09-03 JP JP2004256831A patent/JP2006072094A/ja active Pending
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US8440378B2 (en) | 2010-03-26 | 2013-05-14 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Electrostatic image developing toner, method for producing electrostatic image developing toner, method for forming image, and image forming apparatus |
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