JP2006071183A - 冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 凝縮器および蒸発器が1系統でありながら冷却対象を冷蔵域から冷凍域まで広範囲に冷却できる冷凍装置が求められている。
【解決手段】 この冷凍装置は、圧縮機1a,1b、凝縮器2、冷媒膨張機構5a,5b、および蒸発器6を当該順に循環接続してなる冷媒回路を備え、冷媒回路における凝縮器2と蒸発器6の間に2つの冷媒膨張機構5a,5bを並列に配備し、2つの冷媒膨張機構5a,5bを単独で使用または複数併用することにより、蒸発器6による冷却対象を冷蔵域から冷凍域まで冷却するように構成したものである。前記の構成において、2つのうち少なくとも1つの媒膨張機構5aが弁開度可変式膨張弁である。また、蒸発器6への送風ファン7a,7bの送風量を変えることにより蒸発器6の冷媒蒸発能力を可変に構成されている。そして、圧縮機1a,1bの冷媒吐出能力が可変に構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 この冷凍装置は、圧縮機1a,1b、凝縮器2、冷媒膨張機構5a,5b、および蒸発器6を当該順に循環接続してなる冷媒回路を備え、冷媒回路における凝縮器2と蒸発器6の間に2つの冷媒膨張機構5a,5bを並列に配備し、2つの冷媒膨張機構5a,5bを単独で使用または複数併用することにより、蒸発器6による冷却対象を冷蔵域から冷凍域まで冷却するように構成したものである。前記の構成において、2つのうち少なくとも1つの媒膨張機構5aが弁開度可変式膨張弁である。また、蒸発器6への送風ファン7a,7bの送風量を変えることにより蒸発器6の冷媒蒸発能力を可変に構成されている。そして、圧縮機1a,1bの冷媒吐出能力が可変に構成されている。
【選択図】 図1
Description
この発明は、冷却対象の冷蔵および冷凍を行なう冷凍装置に関するものである。
この種の従来技術としては、下記の特許文献1に記載された冷蔵冷凍併設装置が知られている。かかる冷蔵冷凍併設装置は1系統の圧縮機および凝縮器に対し、冷蔵用と冷凍用の2系統の冷媒膨張機構および蒸発器を並列に接続した冷媒回路を備えたものである。冷凍用の冷媒膨張機構の流路抵抗は冷蔵用の冷媒膨張機構の流路抵抗よりも大きく設定されている。また、凝縮器からの冷媒は冷媒流路切り換え手段により冷蔵用の冷媒膨張機構向き、または冷凍用の冷媒膨張機構向きのいずれか一方に切り換えられるようになっている。
上記したように1系統の圧縮機および凝縮器で冷蔵対象と冷凍対象を冷却する場合、一般には、冷蔵対象の冷蔵庫用と冷凍対象の冷凍庫用として2系統の蒸発器、冷媒膨張機構、冷媒流路がそれぞれ必要である。このような場合、冷蔵対象の品物と冷凍対象の品物を別々に冷却する場合は有効であったが、1つの品物を冷蔵温度帯にて冷却した後に冷凍温度帯にて冷却しようとする場合や、逆に冷凍温度帯にて冷却した品物を冷蔵温度帯にて冷却しようとする場合は、冷蔵庫と冷凍庫間で品物を移動させねばならず手間と労力がかかるという問題があった。
また、冷蔵庫と冷凍庫の冷却能力を同じ馬力とした場合、冷蔵対象に使用する冷媒膨張機構の流量抵抗と冷凍対象に使用する冷媒膨張機構の流量抵抗は違うため、同一のものを使用することができない。図14にその例を示す。図は一般的な冷媒膨張機構(膨張弁)の流路抵抗を決定する開度とその時の能力の関係を表している。一般的には冷蔵対象とした膨張弁の開度は冷凍対象の膨張弁の開度に比べて大きいため、冷凍対象の膨張弁にて冷蔵対象を冷却した場合、冷媒流量不足に陥って冷却不良となる。また、冷蔵対象の膨張弁にて冷凍対象を冷却した場合、冷媒流量過大のために蒸発器にて冷媒が蒸発しきれず圧縮機に液冷媒が流れ込んでしまい、圧縮機が故障したり、蒸発温度が下がらないために目標とする冷凍庫内温度に到達しないという問題があった。また、下記の表1は10馬力の蒸発器における冷蔵対象と冷凍対象の仕様を比較したものである。表1のごとく、冷蔵対象の蒸発器と冷凍対象の蒸発器とでは必要とする伝熱面積と風量が違うため、冷蔵対象と冷凍対象で蒸発器を同一の仕様にできないという問題があった。よって、1系統の冷媒膨張機構と蒸発器の組み合わせにより冷蔵対象の冷却および冷凍対象の冷却を実現させることが困難であった。
また、冷媒膨張機構の流路抵抗は蒸発器の入口温度と出口温度との差がある一定の値(例えば2〜10℃程度)になるように調整されることが一般的である。これは、冷凍サイクルの特性上、蒸発器では冷媒の蒸発潜熱をすべて用いて冷却することが、最も効率的であるからである。しかし、冷蔵庫内が目標温度に近い温度となっているにもかかわらず、蒸発器の入口温度と出口温度の差を常に一定の値とするような運転は、能力過剰による圧縮機の頻繁な運転・停止を繰り返すという非効率な運転となる場合がある。また、蒸発器の入口温度と出口温度の検出センサにサーミスタ等を用いた場合は±2℃程度の誤差が生じることがあり、検出センサが正常な温度差(例えば2℃)を検出していたとしても、実際は温度差がない状態となっていることがある。そのため、蒸発器にて冷媒が蒸発しきれず圧縮機に液冷媒が流れ込んで圧縮機が故障したり、蒸発温度が下がらないために目標とする冷凍庫内温度に到達しないという問題があった。
また、圧縮機から吐出される高温高圧のガス冷媒によって蒸発器の除霜を行なうシステムの場合、そのままの冷媒回路で冷媒を流すと、冷媒膨張機構の流路抵抗により除霜に必要な冷媒流量が確保できなくなることがある。そのため、冷媒膨張機構をバイパスさせるバイパス回路が必要である。これにより、冷媒回路が複雑になり費用も高くなるという問題があった。
また、冷媒膨張機構が詰りなどにより動作不良となった場合、蒸発器への冷媒流量不足を引き起こして冷却不良となってしまう問題もある。
また、圧縮機の吸込み側へ液冷媒を注入するリキッドインジェクションを行なうものでは、リキッドインジェクション回路の構成が不良となった場合、吐出冷媒ガス温度上昇による圧縮機故障保護のためには圧縮機を停止させるしかなく、運転を継続できないという問題があった。
また、圧縮機の吸入冷媒が液バック状態となった場合、圧縮機内の油が液冷媒に希釈されて不具合を生じることを回避したり、液冷媒の直接圧縮による圧縮機故障を回避するためには、圧縮機を停止させるしかなく、運転を継続できないという問題もある。
上記した諸々の課題を解決するために、本発明に係る冷凍装置は、圧縮機、凝縮器、冷媒膨張機構、および蒸発器を当該順に循環接続してなる冷媒回路を備え、冷媒回路における凝縮器と蒸発器の間に冷媒膨張機構を並列に複数配備し、複数の冷媒膨張機構を単独で使用または複数併用することにより、蒸発器による冷却対象を冷蔵域から冷凍域まで冷却するように構成したものである。
また、前記の構成において、複数の冷媒膨張機構のうち少なくとも1つが弁開度可変式膨張弁であるものである。
そして、前記した各構成において、蒸発器への送風ファンの送風量を変えることにより蒸発器の冷媒蒸発能力を可変に構成したものである。
更に、前記した各構成において、圧縮機の冷媒吐出能力を可変に構成したものである。
また、前記した各構成において、冷媒回路における凝縮器の出口側と圧縮機の圧縮部または吸込側とをつなぐとともにリキッドインジェクション用冷媒膨張機構を有するリキッドインジェクション回路と、蒸発器の冷媒入口温度を検出する入口温度センサと、蒸発器の冷媒出口温度を検出する出口温度センサとを備え、更に、入口温度センサにより検出された冷媒入口温度と出口温度センサにより検出された冷媒出口温度との検出温度差を、予め設定されている温度差目標値に近づけるように冷媒回路における冷媒膨張機構の冷媒流量を制御し、かつ、冷却対象に設けられた冷却対象温度センサにより検出された冷却対象検出温度に応じて温度差目標値を設定変更する第1制御手段を備えているものである。
そして、前記した請求項5の構成において、冷媒回路における複数の冷媒膨張機構のうちの少なくとも1つを、冷媒回路に流路抵抗を与えない弁開度に開放可能な弁開度可変式膨張弁で構成し、蒸発器の除霜運転の際に弁開度可変式膨張弁に冷媒を流す第2制御手段を備えているものである。
更に、請求項5または請求項6の構成において、リキッドインジェクション回路の不良を検知する回路不良検知手段と、回路不良検知手段によりリキッドインジェクション回路の不良が検知されたときに冷媒回路における冷媒膨張機構の冷媒流量を大きくして圧縮機に吸い込まれる冷媒を湿り状態にする第3制御手段とを備えているものである。
また、請求項5から請求項7のいずれかの構成において、圧縮機に吸い込まれる冷媒の状態を検知する吸込冷媒状態検知手段と、吸込冷媒状態検知手段により圧縮機の吸込冷媒が湿り状態であることを検知したときに冷媒回路における冷媒膨張機構の冷媒流量を小さくする第4制御手段とを備えているものである。
そして、請求項5から請求項8のいずれかの構成において、冷媒回路における冷媒膨張機構の不良を検知する膨張機構不良検知手段と、膨張機構不良検知手段により冷媒膨張機構の不良が検知されたときに凝縮器への送風ファンの送風量を変えて凝縮器の冷媒凝縮能力を制御する第5制御手段とを備えているものである。
更に、請求項5から請求項9のいずれかの構成において、冷媒回路における凝縮器からリキッドインジェクション回路までの間にサブクール用熱交換器を設け、凝縮器からリキッドインジェクション回路までの間と圧縮機の吸込側とをサブクール用冷媒膨張機構を有するサブクール回路でつなぎ、サブクール回路をサブクール用熱交換器に通して冷媒回路の冷媒と熱交換させるように構成し、圧縮機内の油温を検出する油温検出センサと、油温検出センサにより検出された油温が、予め設定されている所定油温よりも高いときにサブクール用冷媒膨張機構の冷媒流量を多くする第6制御手段とを備えているものである。
また、請求項5から請求項10のいずれかの構成において、冷媒回路に、単独で使用または複数併用される圧縮機を並列に複数配備し、複数の圧縮機は吐出容量可変式圧縮機および吐出容量固定式圧縮機を含んでなり、吐出容量固定式圧縮機を最初に起動するように予め設定された圧縮機起動順に従って各圧縮機を順次起動する第7制御手段を備えているものである。
そして、請求項5から請求項11のいずれかの構成において、冷媒回路に、単独で使用または複数併用される圧縮機を並列に複数配備し、各圧縮機を、それぞれの駆動電源が周波数可変電源と周波数固定電源とに切換可能に構成し、各圧縮機の運転時間をそれぞれ積算する運転時間積算手段と、運転時間積算手段により積算された或る圧縮機の運転時間が予め設定されている所定積算時間に達したときに当該圧縮機のそのときの駆動電源を他方の駆動電源に切り換える第8制御手段とを備えているものである。
更に、請求項5から請求項12のいずれかの構成において、冷媒回路に、単独で使用または複数併用される圧縮機を並列に複数配備し、1台のみの圧縮機を運転した時間を積算する1台運転時間積算手段と、1台運転時間積算手段により積算された1台運転時間が予め設定されている所定1台運転積算時間に達したときに2台以上の圧縮機を同時に運転する第9制御手段とを備えているものである。
この発明に係る冷凍装置によれば、冷媒回路における凝縮器と蒸発器の間に配備された複数の冷媒膨張機構を単独で使用または複数併用することにより、1台の蒸発器による冷却対象を冷蔵域から冷凍域まで冷却することができる。従って、1台の蒸発器による簡素な構成で、幅広い冷却温度帯を達成可能な冷凍装置を提供できる。
また、複数の冷媒膨張機構のうち少なくとも1つに弁開度可変式膨張弁を用いた場合は、1台の蒸発器による冷蔵域から冷凍域までの冷却を細やかに制御することができる。
そして、蒸発器への送風ファンの送風量を変えることにより蒸発器の冷媒蒸発能力を可変に構成した場合も、1台の蒸発器による冷蔵域から冷凍域までの冷却を細やかに制御することができる。
更に、圧縮機の冷媒吐出能力を可変に構成した場合も、1台の蒸発器による冷蔵域から冷凍域までの冷却を細やかに制御することができる。
また、第1制御手段を備えている場合は、検出された蒸発器の冷媒入口温度と冷媒出口温度との検出温度差を予め設定されている温度差目標値に近づけるように、第1制御手段が冷媒膨張機構の冷媒流量を制御し、かつ、冷却対象に設けられた冷却対象温度センサにより検出された冷却対象検出温度に応じて温度差目標値を設定変更する。従って、幅広い冷却温度帯を達成可能であることはもとより、信頼性の高い冷凍装置を提供できる。
そして、冷媒回路に流路抵抗を与えない弁開度に開放可能な弁開度可変式膨張弁と、第2制御手段とを備えている場合は、蒸発器の除霜運転の際に、圧縮機から吐出された高温高圧のガス冷媒を第2制御手段が当該弁開度可変式膨張弁に流すので、冷媒回路が簡素で安価な構成の冷凍装置を提供できる。
更に、第3制御手段を備えている場合は、リキッドインジェクション回路の不良が検知されたときに、第3制御手段が冷媒回路における冷媒膨張機構の冷媒流量を大きくして圧縮機に吸い込まれる冷媒を湿り状態にするので、幅広い冷却温度帯を達成可能であることはもとより、信頼性の高い冷凍装置を提供できる。
また、第4制御手段を備えている場合は、圧縮機の吸込冷媒が湿り状態であると検知されたときに、第4制御手段が冷媒回路における冷媒膨張機構の冷媒流量を小さくするので、幅広い冷却温度帯を達成可能であることはもとより、信頼性の高い冷凍装置を提供できる。
そして、第5制御手段を備えている場合は、冷媒膨張機構が不良であると検知されたときに、第5制御手段が凝縮器への送風ファンの送風量を変えて凝縮器の冷媒凝縮能力を制御するので、幅広い冷却温度帯を達成可能であることはもとより、信頼性の高い冷凍装置を提供できる。
更に、第6制御手段を備えている場合は、検出された圧縮機内の油温が所定油温よりも高いときに、第6制御手段がサブクール回路のサブクール用冷媒膨張機構の冷媒流量を多くする。従って、サブクール回路に流す冷媒流量を増加して圧縮機に吸い込まれるガス冷媒温度を下げることにより、圧縮機内の油温を低くすることができ信頼性の高い冷凍装置を提供できる。
また、第7制御手段を備えている場合は、吐出容量可変式圧縮機および吐出容量固定式圧縮機を含む複数の圧縮機を起動する際に、第7制御手段が予め設定された圧縮機起動順に従って吐出容量固定式圧縮機を最初に起動する。文字通り、吐出容量可変式圧縮機は吐出容量が低い領域から高い領域まで変化するのに対し、吐出容量可変式圧縮機は比較的高い規定の吐出容量に設定されている。この場合、吐出容量可変式圧縮機から起動させると低い吐出容量で立ち上がるので、規定の吐出容量に達するまでの間が冷凍能力不足となる。そこで、高く規定された吐出容量の吐出容量固定式圧縮機から起動させることにより、最初起動時の冷凍能力不足を解消することができる。
そして、第8制御手段を備えている場合は、或る圧縮機の積算運転時間が所定積算時間に達したときに、第8制御手段がその圧縮機のそのときの駆動電源を周波数可変電源から周波数固定電源へ、または周波数固定電源から周波数可変電源へ切り換える。この場合、周波数可変電源で駆動する圧縮機は運転稼動率が高いために周波数固定電源で駆動する圧縮機よりも摩耗などによる故障が発生しやすい。そこで、前記のように所定積算時間ごとに圧縮機の駆動電源を切り換えることにより、周波数可変電源による運転時間と周波数固定電源による運転時間を均等に近づけることができ、特定の圧縮機に偏って故障が発生することを防止できる。
更に、第9制御手段を備えている場合は、1台のみの圧縮機を運転した1台運転時間が所定1台運転積算時間に達したときに、第9制御手段が2台以上の圧縮機を同時に運転する。この場合、1台のみの圧縮機を運転するときは冷媒回路内の冷媒流速が遅くなるので油が圧縮機に戻りにくく、油枯渇による圧縮機故障につながるおそれがある。そこで、1台のみ運転積算時間に基づいて2台以上の圧縮機を同時に運転することにより、冷媒回路内の冷媒流速が早くなって油を圧縮機に戻せるから、油枯渇による圧縮機故障を防ぐことができる。
実施の形態1.
図1は本発明の一実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路を示す構成図である。図において、この実施形態に係る冷凍装置は、2台の圧縮機1a,1b、凝縮器2、2台の冷媒膨張機構5a,5b、および蒸発器6をこれらの順に冷媒配管を介して循環接続して構成された冷媒回路を備えている。圧縮機1aはインバータ電源にて駆動され、圧縮機1bは商用電源にて駆動される。そして、3a,3bは凝縮器2へ送風する凝縮器用送風ファン、4aは冷媒膨張機構冷媒5a,5bへの冷媒の流れを入切する電磁弁、4bは冷媒膨張機構冷媒5bへの冷媒の流れを入切する電磁弁、7a,7bは蒸発器6へ送風する蒸発器用送風ファン、28は冷媒回路における凝縮器2の出口側と圧縮機1a,1bの吸込側とをつなぐリキッドインジェクション回路、8a,8bはリキッドインジェクション回路28の途中に設けられたリキッドインジェクション用冷媒膨張機構、9a,9bはリキッドインジェクション回路28の冷媒の流れを入切する電磁弁、10は室外機制御機、11は冷蔵冷凍庫制御機、12は蒸発器6の冷媒入口温度を検出する蒸発器入口温度センサ、13は蒸発器6の冷媒出口温度を検出する蒸発器出口温度センサ、14は冷凍冷蔵庫庫内センサ、20は冷蔵冷凍庫、21は室外機である。
図1は本発明の一実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路を示す構成図である。図において、この実施形態に係る冷凍装置は、2台の圧縮機1a,1b、凝縮器2、2台の冷媒膨張機構5a,5b、および蒸発器6をこれらの順に冷媒配管を介して循環接続して構成された冷媒回路を備えている。圧縮機1aはインバータ電源にて駆動され、圧縮機1bは商用電源にて駆動される。そして、3a,3bは凝縮器2へ送風する凝縮器用送風ファン、4aは冷媒膨張機構冷媒5a,5bへの冷媒の流れを入切する電磁弁、4bは冷媒膨張機構冷媒5bへの冷媒の流れを入切する電磁弁、7a,7bは蒸発器6へ送風する蒸発器用送風ファン、28は冷媒回路における凝縮器2の出口側と圧縮機1a,1bの吸込側とをつなぐリキッドインジェクション回路、8a,8bはリキッドインジェクション回路28の途中に設けられたリキッドインジェクション用冷媒膨張機構、9a,9bはリキッドインジェクション回路28の冷媒の流れを入切する電磁弁、10は室外機制御機、11は冷蔵冷凍庫制御機、12は蒸発器6の冷媒入口温度を検出する蒸発器入口温度センサ、13は蒸発器6の冷媒出口温度を検出する蒸発器出口温度センサ、14は冷凍冷蔵庫庫内センサ、20は冷蔵冷凍庫、21は室外機である。
前記の室外機制御機10と冷蔵冷凍庫制御機11は、コンピュータのハードウェアおよびソフトウェア、メモリー、ドライバーのハードウェアおよびソフトウェアなどで構成されている。前記2台の冷媒膨張機構5a,5bは凝縮器2と蒸発器6の間の冷媒回路に並列に配備されている。これらの冷媒膨張機構5a,5bは単独で使用または複数併用される。これにより、蒸発器6による冷却対象を冷蔵域から冷凍域まで冷却するように成っている。すなわち、冷蔵冷凍庫制御機11(第1制御手段の例)は、入口温度センサ12により検出された冷媒入口温度t12と出口温度センサ13により検出された冷媒出口温度t13との温度差(t13−t12)を、予め設定されている温度差目標値TL,TRに近づけるように冷媒回路における冷媒膨張機構5a(冷媒膨張機構5bは開度固定)の冷媒流量を制御し、かつ、冷蔵冷凍庫20(冷却対象)に設けられた冷蔵冷凍庫庫内センサ(冷却対象温度センサ)14により検出された冷却対象検出温度に応じて温度差目標値TL,TRを設定変更するようになっている。
図2は上記の冷媒回路を用いた冷凍装置の制御方法に関し、電磁弁4a,4bの開閉、冷媒膨張機構5a,5bの開度を示している。なお、冷媒膨張機構5aとしては蒸発器6の出口冷媒ガス温度によって開度を機械的に調整可能な弁開度可変式膨張弁、冷媒膨張機構5bとしては開度が一定で、かつ、冷媒膨張機構5aの最大弁開度と同等の開度に相当する管内径のキャピラリーチューブを選定した場合について説明する。図2に示す通り、(1)の領域では電磁弁4aを開き電磁弁4bを閉じることによって、弁開度をリニアに変更できる冷媒膨張機構5aのみに冷媒を流すように冷蔵冷凍庫制御機11によって制御する。また、(2)の領域では電磁弁4a,4bともに開き、冷媒膨張機構5aと冷媒膨張機構5bに冷媒がながれるように制御すると、(1)に対して冷媒膨張機構5bに流れる分の冷媒流量が加わるため、(1)よりも大きな冷媒流量をリニアに変更できるようになる。このように、(1)と(2)の領域を組み合わせた幅広い運転を冷蔵冷凍制御機11によって実施できるようにすれば、冷媒膨張機構が1つしかない場合と同等の大きな冷媒流量を確保でき、かつ、冷媒流量が少ない領域まで開度をリニアに精度良く変更できるようになる。よって、冷凍域から冷蔵域までの冷却運転に必要な冷媒流量に対して、冷媒膨張機構5a,5bでの開度を精度良く確保できるようになり、幅広い冷却温度帯を達成できる冷凍装置となる。
更には、冷凍冷蔵庫20内の目標温度を室外機制御機10または冷蔵冷凍庫制御機11にて設定できるようにする。設定された冷蔵庫内の目標温度を実現し得る蒸発器6での冷媒蒸発温度となるように、インバータ電源にて駆動される圧縮機1aは運転周波数を増減して冷媒吐出能力可変とし、さらに必要能力に応じて商用電源にて駆動される圧縮機1bを駆動または停止させる。そうすることによって、前述した冷媒膨張機構5a,5bの流量制御に対応した冷媒吐出能力可変の圧縮機運転ができるので、冷凍域から冷蔵域までの冷却運転に必要な冷媒流量を確保できるようになり、幅広い冷却温度帯を達成できる冷凍装置となる。
また、図3は蒸発器用送風ファン7a,7bの制御方法を示している。図3に示す通り、(1)の領域ではインバータ式で送風量可変の送風ファン7aのみに電圧を出力し、送風量をリニアに得られるようにする。また、(2)の領域では送風量固定の送風ファン7bも同時に運転させ、ファン7aは(1)の領域と同様の運転を行なうようにすると、(1)よりも大きな送風量をリニアに変更できるようになる。蒸発器6での熱交換量は熱交換器の表面積が同一の場合、送風量に比例の関係にあり、冷蔵条件と冷凍条件での必要熱交換量は冷蔵条件のほうが多く必要となる。よって、冷凍域から冷蔵域までの冷却運転に必要な蒸発器6での熱交換量(冷媒蒸発能力に対応する)に対して、送風ファンでの風量制御により可変に対応できるため、幅広い冷却温度帯を達成できる冷凍装置となる。
また、蒸発器入口温度センサ12が検知する温度をt12、蒸発器出口温度センサ13が検知する温度をt13とすると、その温度差(t13−t12)がある目標値になるよう冷媒膨張機構5aと5bの開度を調整するように冷蔵冷凍庫制御機11によって制御する。さらに、冷蔵域で使用する場合の温度差(t13−t12)の目標値をTL、冷凍域で使用する場合の温度差(t13−t12)の目標値をTRとすると、TL≧TR≧2の関係となるように制御する。さらに、同じ冷蔵条域で運転していても、冷蔵冷凍庫庫内センサ14が検知する冷蔵冷凍庫20内の実際の温度と、予め冷蔵冷凍庫制御機11に設定された目標とする庫内温度との差によってもTLを変化させるようにする。すなわち、冷蔵冷凍庫20内の実際の温度と目標とする温度がある所定値(例えば3℃)以下の場合のTLをTL_L、冷蔵冷凍庫20内の実際の温度と目標とする温度がある所定値(例えば3℃)より大きい場合のTLをTL_Hとすると、TH_H>TH_L≧2の関係となるように制御する。つまり、庫内温度が目標に近い状態にある場合はTLが大きくなるように制御し、庫内温度が目標から遠い場合はTLが小さくなるように制御する。これによって、蒸発器6での能力過剰な状態を回避させるとともに、検知装置の誤差により蒸発器6にて冷媒が蒸発しきれず圧縮機1a,1bに液冷媒が流れ込んでしまい、圧縮機1a,1bが故障することを回避させようとするものである。同様の制御は冷凍域でも実施される。そうすることによって、冷凍域から冷蔵域まで冷媒膨張機構5a,5bの最適な開度を確保でき、幅広い冷却温度帯を達成できるとともに、非効率的な運転の回避による信頼性の高い冷凍装置を実現することができる。
また、2つのうち1つの冷媒膨張機構1aは、冷媒回路に流路抵抗を与えない弁開度に開放可能な弁開度可変式膨張弁で構成してある。かかる構成により、蒸発器6の除霜運転の際に、冷蔵冷凍庫制御機11は(第2制御手段の例)は、冷媒膨張機構5aを全開にして除霜に必要な圧縮機1a,1bからの高温高圧のガス冷媒を冷媒膨張機構5aに流すので、冷媒膨張機構に対し別のバイパス回路を設ける必要がなくなり、簡素な構成で安価な冷媒回路を提供することができる。
尚、2つの冷媒膨張機構5a,5bのうちの1つが異物の詰りなどにより開度の確保が難しくなったとしても、もう一方の冷媒膨張機構により、最低限の冷却運転が継続可能となるので、信頼性の高い冷凍装置となる。
尚、2つの冷媒膨張機構5a,5bのうちの1つが異物の詰りなどにより開度の確保が難しくなったとしても、もう一方の冷媒膨張機構により、最低限の冷却運転が継続可能となるので、信頼性の高い冷凍装置となる。
実施の形態2.
図4はこの発明の別の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路を示している。図4において、図2の冷凍装置と同じ構成部品には同じ番号を付して説明を省略する。15は圧縮機1aから吐出された冷媒ガス温度を検知する吐出管温度センサ(サーミスタ)、16は圧縮機1bから吐出された冷媒ガス温度を検知する吐出管温度センサ(サーミスタ)である。通常の運転では、吐出管温度センサ15,16にて検知された温度によって、冷媒ガス温度が圧縮機1a,1bの故障につながる温度とならないよう、リキッドインジェクション用冷媒膨張機構8a,8bの弁開度をそれぞれ調整して、リキッドインジェクション回路28からの冷媒を圧縮機1a,1bの圧縮部または吸込み側へ戻すようにしている。
そうして、リキッドインジェクション用冷媒膨張機構8aや8bが詰りなどにより必要な弁開度を確保できなくなった場合、吐出管温度センサ15または16が検知する温度が上昇し、或る所定の温度(例えば135℃)を検知すると、室外機制御機10(回路不良検知手段の例)が圧縮機1aまたは1bを停止させることにより、圧縮機1aまたは1bを異常運転から保護している。ここで、吐出管温度センサ15または16が、圧縮機を停止させる温度よりも低い或る所定の温度(例えば120℃)を検知した場合、冷媒膨張機構5aまたは5bの開度を大きくさせるように室外機制御機10から冷蔵冷凍庫制御機11へ指令信号を出力する。このように、室外機制御機10がリキッドインジェクション回路28の不良を検知したときに、冷蔵冷凍庫制御機11(第3制御手段の例)は冷媒膨張機構5aまたは5bを作動して圧縮機1aまたは1bの吸込み冷媒ガス温度を低下または湿り状態にさせ、圧縮機1aまたは1bの吐出ガス温度を低下させる。よって、吐出ガス温度の異常による圧縮機1aまたは1bの異常停止を防止できるので、冷却運転を維持することができ信頼性の高い冷凍装置となる。
図4はこの発明の別の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路を示している。図4において、図2の冷凍装置と同じ構成部品には同じ番号を付して説明を省略する。15は圧縮機1aから吐出された冷媒ガス温度を検知する吐出管温度センサ(サーミスタ)、16は圧縮機1bから吐出された冷媒ガス温度を検知する吐出管温度センサ(サーミスタ)である。通常の運転では、吐出管温度センサ15,16にて検知された温度によって、冷媒ガス温度が圧縮機1a,1bの故障につながる温度とならないよう、リキッドインジェクション用冷媒膨張機構8a,8bの弁開度をそれぞれ調整して、リキッドインジェクション回路28からの冷媒を圧縮機1a,1bの圧縮部または吸込み側へ戻すようにしている。
そうして、リキッドインジェクション用冷媒膨張機構8aや8bが詰りなどにより必要な弁開度を確保できなくなった場合、吐出管温度センサ15または16が検知する温度が上昇し、或る所定の温度(例えば135℃)を検知すると、室外機制御機10(回路不良検知手段の例)が圧縮機1aまたは1bを停止させることにより、圧縮機1aまたは1bを異常運転から保護している。ここで、吐出管温度センサ15または16が、圧縮機を停止させる温度よりも低い或る所定の温度(例えば120℃)を検知した場合、冷媒膨張機構5aまたは5bの開度を大きくさせるように室外機制御機10から冷蔵冷凍庫制御機11へ指令信号を出力する。このように、室外機制御機10がリキッドインジェクション回路28の不良を検知したときに、冷蔵冷凍庫制御機11(第3制御手段の例)は冷媒膨張機構5aまたは5bを作動して圧縮機1aまたは1bの吸込み冷媒ガス温度を低下または湿り状態にさせ、圧縮機1aまたは1bの吐出ガス温度を低下させる。よって、吐出ガス温度の異常による圧縮機1aまたは1bの異常停止を防止できるので、冷却運転を維持することができ信頼性の高い冷凍装置となる。
実施の形態3.
図5はこの発明の更に別の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路を示している。図5において、図1および図4の冷凍装置と同じ構成部品には同じ番号を付して説明を省略する。17は圧縮機1aの内部の油の温度を検知する油温検出センサ(サーミスタ)、18は圧縮機1bの内部の油の温度を検知する油温検出センサ(サーミスタ)である。
この冷凍装置において、蒸発器6にて何らかの異常があり蒸発器6にて液冷媒が蒸発しきれず圧縮機1aまたは1bに液冷媒が流れ込んでしまった場合、油温検出センサ17または18が検知する温度が低下する。かかる温度低下として或る所定の温度(例えば20℃)を或る所定の連続時間(例えば2時間)連続して検知すると、室外機制御機10が圧縮機1aまたは1bを停止させることにより、圧縮機1aまたは1bを異常運転から保護する。ここで、油温検出センサ17または18が、圧縮機1aまたは1bを停止させる所定の温度(例えば20℃)を検知した場合、冷媒膨張機構5aまたは5bの開度を小さくするように室外機制御機10から冷蔵冷凍庫制御機11へ指令信号を出力する。このように、室外機制御機10(吸込冷媒状態検知手段の例)により圧縮機の吸込冷媒が湿り状態であることを検知したときに、冷蔵冷凍庫制御機11(第4制御手段の例)は冷媒膨張機構5aまたは5bの冷媒流量を小さくし、それによって圧縮機1aまたは1bへの液冷媒への流れ込みを緩和させるようにする。その結果、圧縮機の油の温度低下による異常停止を防止することができるので、冷却運転を維持することができ信頼性の高い冷凍装置となる。
図5はこの発明の更に別の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路を示している。図5において、図1および図4の冷凍装置と同じ構成部品には同じ番号を付して説明を省略する。17は圧縮機1aの内部の油の温度を検知する油温検出センサ(サーミスタ)、18は圧縮機1bの内部の油の温度を検知する油温検出センサ(サーミスタ)である。
この冷凍装置において、蒸発器6にて何らかの異常があり蒸発器6にて液冷媒が蒸発しきれず圧縮機1aまたは1bに液冷媒が流れ込んでしまった場合、油温検出センサ17または18が検知する温度が低下する。かかる温度低下として或る所定の温度(例えば20℃)を或る所定の連続時間(例えば2時間)連続して検知すると、室外機制御機10が圧縮機1aまたは1bを停止させることにより、圧縮機1aまたは1bを異常運転から保護する。ここで、油温検出センサ17または18が、圧縮機1aまたは1bを停止させる所定の温度(例えば20℃)を検知した場合、冷媒膨張機構5aまたは5bの開度を小さくするように室外機制御機10から冷蔵冷凍庫制御機11へ指令信号を出力する。このように、室外機制御機10(吸込冷媒状態検知手段の例)により圧縮機の吸込冷媒が湿り状態であることを検知したときに、冷蔵冷凍庫制御機11(第4制御手段の例)は冷媒膨張機構5aまたは5bの冷媒流量を小さくし、それによって圧縮機1aまたは1bへの液冷媒への流れ込みを緩和させるようにする。その結果、圧縮機の油の温度低下による異常停止を防止することができるので、冷却運転を維持することができ信頼性の高い冷凍装置となる。
実施の形態4.
図6はこの発明の他の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路を示している。図6において、図1、図4、および図5の冷凍装置と同じ構成部品には同じ番号を付して説明を省略する。19は冷媒の凝縮温度を検知する凝縮温度センサ(サーミスタ)である。実施の形態1にて説明した通り、冷蔵冷凍庫20で蒸発器6の出口と入口の温度差(t13−t12)と冷蔵冷凍庫内温度t14が或る目標値になるよう、冷媒膨張機構5aと5bの開度を冷蔵冷凍庫制御機11にて制御しているものとする。
かかる制御により冷媒膨張機構5a,5bの開度を変更しているにもかかわらず、温度差(t13−t12)の値に変化が見られない場合、冷蔵冷凍庫制御機11(膨張機構不良検知手段の例)は冷媒膨張機構5aまたは5bの不良と判断し、その旨を室外機制御機10へ送信する。このとき、室外機制御機10は、冷蔵冷凍庫内温度が目標温度より低い場合に、凝縮温度センサ19が検知する温度を、冷媒膨張機構5aまたは5bが異常であると判断する前の温度(例えば45℃)よりも高い値(例えば50℃)とするように凝縮器用送風ファン3aと3bを制御する。一方、冷蔵冷凍庫内温度が目標蒸発温度よりも高い場合に、室外機制御機10は、凝縮温度センサ19が検知する温度を冷媒膨張機構5a,5bが異常と判断する前の温度(例えば45℃)よりも低い値(例えば40℃)とするように、凝縮器用送風ファン3aと3bを制御する。すなわち、室外機制御機10(第5制御手段の例)は、凝縮器2への送風ファン7a,7bの送風量を変えて凝縮器2の冷媒凝縮能力を制御する。そうすることによって、図7に示すように、一般的に、凝縮温度が高ければ蒸発器6での能力が低下するという効果と、高圧が低ければ蒸発器6での能力が増加するという効果が得られる。よって、蒸発器6での能力を高圧側で制御することができるので、冷媒膨張機構5aと5bに異常が起こった場合でも、高圧制御のみで最低限の冷却運転を継続することができ、信頼性の高い冷凍装置となる。
図6はこの発明の他の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路を示している。図6において、図1、図4、および図5の冷凍装置と同じ構成部品には同じ番号を付して説明を省略する。19は冷媒の凝縮温度を検知する凝縮温度センサ(サーミスタ)である。実施の形態1にて説明した通り、冷蔵冷凍庫20で蒸発器6の出口と入口の温度差(t13−t12)と冷蔵冷凍庫内温度t14が或る目標値になるよう、冷媒膨張機構5aと5bの開度を冷蔵冷凍庫制御機11にて制御しているものとする。
かかる制御により冷媒膨張機構5a,5bの開度を変更しているにもかかわらず、温度差(t13−t12)の値に変化が見られない場合、冷蔵冷凍庫制御機11(膨張機構不良検知手段の例)は冷媒膨張機構5aまたは5bの不良と判断し、その旨を室外機制御機10へ送信する。このとき、室外機制御機10は、冷蔵冷凍庫内温度が目標温度より低い場合に、凝縮温度センサ19が検知する温度を、冷媒膨張機構5aまたは5bが異常であると判断する前の温度(例えば45℃)よりも高い値(例えば50℃)とするように凝縮器用送風ファン3aと3bを制御する。一方、冷蔵冷凍庫内温度が目標蒸発温度よりも高い場合に、室外機制御機10は、凝縮温度センサ19が検知する温度を冷媒膨張機構5a,5bが異常と判断する前の温度(例えば45℃)よりも低い値(例えば40℃)とするように、凝縮器用送風ファン3aと3bを制御する。すなわち、室外機制御機10(第5制御手段の例)は、凝縮器2への送風ファン7a,7bの送風量を変えて凝縮器2の冷媒凝縮能力を制御する。そうすることによって、図7に示すように、一般的に、凝縮温度が高ければ蒸発器6での能力が低下するという効果と、高圧が低ければ蒸発器6での能力が増加するという効果が得られる。よって、蒸発器6での能力を高圧側で制御することができるので、冷媒膨張機構5aと5bに異常が起こった場合でも、高圧制御のみで最低限の冷却運転を継続することができ、信頼性の高い冷凍装置となる。
実施の形態5.
図8は更に他の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路を示している。図8において、図1、図4、図5、および図6の冷凍装置と同じ構成部品には同じ番号を付して説明を省略する。22は冷媒回路における凝縮器2からリキッドインジェクション回路28までの間に設けられたサブクール(以下SCと略称することがある。)用熱交換器、29は凝縮器2からリキッドインジェクション回路28までの間と圧縮機1a,1bの吸込側とをつなぐサブクール回路、23はサブクール用熱交換器22手前のサブクール回路29に設けられたサブクール用冷媒膨張機構である。サブクール回路29の冷媒はサブクール用熱交換器22を通るときに冷媒回路の冷媒と熱交換するようになっている。
前記のサブクール回路29は、通常、サブクール量(=SC入口液管温度−SC出口液管温度)が或る所定の温度以上(例えば、1)となるように、サブクール用冷凍膨張機構23からの冷媒と凝縮器2からの冷媒とを熱交換させるものである。そうすることによって、蒸発器6へ流れる冷凍のフラッシュ発生を抑制したり、冷凍の熱量を増加させることによる能力向上を達成するようになっている。すなわち、液冷媒の一部を冷媒回路から取り出してサブクール用熱交換器22において冷媒回路の冷媒の温度を低下させて圧縮機1a,1bの能力を向上させるのである。ここで、「低圧の冷媒飽和温度=SC入口ガス温度<SC出口ガス温度=蒸発器出口温度」の関係となるように、サブクール用冷媒膨張機構23の弁開度を制御すれば、サブクール回路29に流れる冷媒量による蒸発器6での能力ロスのない、最も効率的な運転を行なうことができる。
この実施形態において、室外機制御機10(第6制御手段の例)は、圧縮機1a,1bの油温度が所定油温よりも高い場合、サブクール用冷媒膨張機構23の弁開度を通常よりも大きく開き、サブクール回路29に流れる冷媒量を大きくする。そうすることによって、圧縮機1aまたは1bに吸い込まれるガス冷媒温度を低下させるので、圧縮機1a,1b内の油温を下げることができ、圧縮機油温の上昇による圧縮機トラブルを防ぐことができる。
図8は更に他の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路を示している。図8において、図1、図4、図5、および図6の冷凍装置と同じ構成部品には同じ番号を付して説明を省略する。22は冷媒回路における凝縮器2からリキッドインジェクション回路28までの間に設けられたサブクール(以下SCと略称することがある。)用熱交換器、29は凝縮器2からリキッドインジェクション回路28までの間と圧縮機1a,1bの吸込側とをつなぐサブクール回路、23はサブクール用熱交換器22手前のサブクール回路29に設けられたサブクール用冷媒膨張機構である。サブクール回路29の冷媒はサブクール用熱交換器22を通るときに冷媒回路の冷媒と熱交換するようになっている。
前記のサブクール回路29は、通常、サブクール量(=SC入口液管温度−SC出口液管温度)が或る所定の温度以上(例えば、1)となるように、サブクール用冷凍膨張機構23からの冷媒と凝縮器2からの冷媒とを熱交換させるものである。そうすることによって、蒸発器6へ流れる冷凍のフラッシュ発生を抑制したり、冷凍の熱量を増加させることによる能力向上を達成するようになっている。すなわち、液冷媒の一部を冷媒回路から取り出してサブクール用熱交換器22において冷媒回路の冷媒の温度を低下させて圧縮機1a,1bの能力を向上させるのである。ここで、「低圧の冷媒飽和温度=SC入口ガス温度<SC出口ガス温度=蒸発器出口温度」の関係となるように、サブクール用冷媒膨張機構23の弁開度を制御すれば、サブクール回路29に流れる冷媒量による蒸発器6での能力ロスのない、最も効率的な運転を行なうことができる。
この実施形態において、室外機制御機10(第6制御手段の例)は、圧縮機1a,1bの油温度が所定油温よりも高い場合、サブクール用冷媒膨張機構23の弁開度を通常よりも大きく開き、サブクール回路29に流れる冷媒量を大きくする。そうすることによって、圧縮機1aまたは1bに吸い込まれるガス冷媒温度を低下させるので、圧縮機1a,1b内の油温を下げることができ、圧縮機油温の上昇による圧縮機トラブルを防ぐことができる。
実施の形態6.
一般に、インバータマルチ機は、単独で使用または複数併用される圧縮機を冷媒回路に並列に複数配備してなり、負荷に応じて、複数の圧縮機の運転台数を変化させている。例えば、図9に示すように、インバータで駆動されるインバータ圧縮機(吐出容量可変式圧縮機)が初めに起動し、その後、負荷に応じて、定速で運転される定速圧縮機(吐出容量固定式圧縮機)が同時運転されるようになっている。このような冷凍装置において最低負荷がAやBの範囲から下がることがない場合、最初にインバータ圧縮機から駆動させると、定速圧縮機が駆動するまでの時間が能力不足に陥り、効率の悪い運転となる。
そこで、図1、図4、図5、図6、および図8に示した室外機制御機10(第7制御手段の例)は、図10または図11のように、圧縮機1a(ここでは吐出容量可変式圧縮機である)または圧縮機1b(ここでは吐出容量固定式圧縮機である)を起動する際に、予め設定された圧縮機起動順に従って、圧縮機1bを最初に起動する。この場合、圧縮機1aから起動させるとすると低い吐出容量で立ち上がるので、規定の吐出容量に達するまでの間が冷凍能力不足となる。そこで、高く規定された吐出容量の圧縮機1bから起動させることにより、最初起動時の冷凍能力不足を解消することができる。
一般に、インバータマルチ機は、単独で使用または複数併用される圧縮機を冷媒回路に並列に複数配備してなり、負荷に応じて、複数の圧縮機の運転台数を変化させている。例えば、図9に示すように、インバータで駆動されるインバータ圧縮機(吐出容量可変式圧縮機)が初めに起動し、その後、負荷に応じて、定速で運転される定速圧縮機(吐出容量固定式圧縮機)が同時運転されるようになっている。このような冷凍装置において最低負荷がAやBの範囲から下がることがない場合、最初にインバータ圧縮機から駆動させると、定速圧縮機が駆動するまでの時間が能力不足に陥り、効率の悪い運転となる。
そこで、図1、図4、図5、図6、および図8に示した室外機制御機10(第7制御手段の例)は、図10または図11のように、圧縮機1a(ここでは吐出容量可変式圧縮機である)または圧縮機1b(ここでは吐出容量固定式圧縮機である)を起動する際に、予め設定された圧縮機起動順に従って、圧縮機1bを最初に起動する。この場合、圧縮機1aから起動させるとすると低い吐出容量で立ち上がるので、規定の吐出容量に達するまでの間が冷凍能力不足となる。そこで、高く規定された吐出容量の圧縮機1bから起動させることにより、最初起動時の冷凍能力不足を解消することができる。
実施の形態7.
ところで、一般に、インバータ圧縮機は運転稼動率が高いため、摩耗などの故障が発生しやすい。そこで、図1、図4、図5、図6、および図8に示した各圧縮機1a,1bを、図12に示した回路のように切換スイッチSW1,SW2,SW3,SW4を設けて、それぞれの駆動電源をインバータ電源(周波数可変電源)と商用電源(周波数固定電源)とに切換可能に構成する。そして、室外機制御機10に、各圧縮機1a,1bの運転時間をそれぞれ積算する運転時間積算手段の機能を持たせる。そうして、室外機制御機10(第8制御手段の例)は、運転時間積算手段により積算した或る圧縮機1a,1bの運転時間が予め設定されている所定積算時間に達したときに圧縮機1a,1bのそのときの駆動電源(インバータ電源または商用電源)を他方の駆動電源(商用電源またはインバータ電源)に切り換える。このように、駆動電源を切り換えることにより、インバータ電源による運転時間と商用電源による運転時間を均等に近づけることができ、特定の圧縮機に偏る故障の発生を防止できる。
ところで、一般に、インバータ圧縮機は運転稼動率が高いため、摩耗などの故障が発生しやすい。そこで、図1、図4、図5、図6、および図8に示した各圧縮機1a,1bを、図12に示した回路のように切換スイッチSW1,SW2,SW3,SW4を設けて、それぞれの駆動電源をインバータ電源(周波数可変電源)と商用電源(周波数固定電源)とに切換可能に構成する。そして、室外機制御機10に、各圧縮機1a,1bの運転時間をそれぞれ積算する運転時間積算手段の機能を持たせる。そうして、室外機制御機10(第8制御手段の例)は、運転時間積算手段により積算した或る圧縮機1a,1bの運転時間が予め設定されている所定積算時間に達したときに圧縮機1a,1bのそのときの駆動電源(インバータ電源または商用電源)を他方の駆動電源(商用電源またはインバータ電源)に切り換える。このように、駆動電源を切り換えることにより、インバータ電源による運転時間と商用電源による運転時間を均等に近づけることができ、特定の圧縮機に偏る故障の発生を防止できる。
実施の形態8.
一般に、圧縮機内部には可動部を潤滑するために油が封入されている。この油は圧縮機から吐出される冷媒に伴って冷媒回路に出て行くが、出ていった油を圧縮機に戻さなければ油枯渇で圧縮機の故障を招いてしまう。圧縮機から出た油が圧縮機に戻って来るかどうかは、低圧冷媒の流速がゼロペネトレーション速度以上であるかどうかで決まる。このゼロペネトレーション速度とは、垂直立ち上がり配管において油を持ち上げるために必要なガス冷媒の流速をいい、下式により求められる。
Ug=C(g・D・(ρoiL−ρg)/ρg)0.5・・・(式)
Ug:ゼロペネトレーション速度(m/s)、
C:定数(=0.56〜1.0)、
g:重力加速度(m/s2)、
D:管内径(m)、
ρoiL:油密度(kg/m3)、
ρg:冷媒ガス密度(kg/m3)、
下記の表2は15馬力のインバータ圧縮機を使用した冷凍装置において、ゼロペネトレーション速度以上を確保できる、冷媒の蒸発温度と圧縮機の運転周波数との関係を示したものである。
一般に、圧縮機内部には可動部を潤滑するために油が封入されている。この油は圧縮機から吐出される冷媒に伴って冷媒回路に出て行くが、出ていった油を圧縮機に戻さなければ油枯渇で圧縮機の故障を招いてしまう。圧縮機から出た油が圧縮機に戻って来るかどうかは、低圧冷媒の流速がゼロペネトレーション速度以上であるかどうかで決まる。このゼロペネトレーション速度とは、垂直立ち上がり配管において油を持ち上げるために必要なガス冷媒の流速をいい、下式により求められる。
Ug=C(g・D・(ρoiL−ρg)/ρg)0.5・・・(式)
Ug:ゼロペネトレーション速度(m/s)、
C:定数(=0.56〜1.0)、
g:重力加速度(m/s2)、
D:管内径(m)、
ρoiL:油密度(kg/m3)、
ρg:冷媒ガス密度(kg/m3)、
下記の表2は15馬力のインバータ圧縮機を使用した冷凍装置において、ゼロペネトレーション速度以上を確保できる、冷媒の蒸発温度と圧縮機の運転周波数との関係を示したものである。
冷凍装置で使用される冷媒、油、配管は機種ごとに決められていてカタログなどに記載されている。そのため、表2および図13のように蒸発温度と運転周波数がわかれば、油が戻ってくる運転かどうか判断できる。よって、冷凍装置において、現在の低圧圧力=蒸発温度と、運転周波数データとをサンプリングし、油が戻らない領域での運転時間を積算するようにする。そうすれば、圧縮機への油戻りが確保されるので、油枯渇による圧縮機故障のない冷凍装置にできる。
因みに、定速圧縮機を複数台搭載した冷凍装置では、圧縮機が1台でも故障した場合に故障時間を積算し、積算した故障時間が或る所定の時間(例えば1時間)に達すると、全圧縮機を同時に運転させて油戻し運転を行なうようにしている。このような方法は頻繁に油戻し運転に入るため、実際には油戻し運転の不要なときにも油戻し運転を行なってしまうなど、非効率であった。
そこで、室外機制御機10に、1台のみの圧縮機を運転した時間を積算する1台運転時間積算手段の機能を持たせる。そして、室外機制御機10(第9制御手段の例)は積算した1台運転時間が予め設定されている所定1台運転積算時間に達したときに2台以上の圧縮機を同時に運転するのである。このように、1台のみ運転積算時間に基づいて2台の圧縮機1a,1bを同時に運転することにより、冷媒回路内の冷媒流速が早くなって油を圧縮機1a,1bに戻せるので、油枯渇による圧縮機故障を防止できる。
因みに、定速圧縮機を複数台搭載した冷凍装置では、圧縮機が1台でも故障した場合に故障時間を積算し、積算した故障時間が或る所定の時間(例えば1時間)に達すると、全圧縮機を同時に運転させて油戻し運転を行なうようにしている。このような方法は頻繁に油戻し運転に入るため、実際には油戻し運転の不要なときにも油戻し運転を行なってしまうなど、非効率であった。
そこで、室外機制御機10に、1台のみの圧縮機を運転した時間を積算する1台運転時間積算手段の機能を持たせる。そして、室外機制御機10(第9制御手段の例)は積算した1台運転時間が予め設定されている所定1台運転積算時間に達したときに2台以上の圧縮機を同時に運転するのである。このように、1台のみ運転積算時間に基づいて2台の圧縮機1a,1bを同時に運転することにより、冷媒回路内の冷媒流速が早くなって油を圧縮機1a,1bに戻せるので、油枯渇による圧縮機故障を防止できる。
尚、上記の実施形態では、発明の理解を容易にするために、圧縮機、凝縮器用送風ファン、蒸発器用送風ファン、冷媒膨張機構をそれぞれ2台ずつ配備した例を示したが、本発明はそれに限定されるものでなく、例えば圧縮機、凝縮器用送風ファン、蒸発器用送風ファン、冷媒膨張機構をそれぞれ3台以上配備したものも本発明に含まれる。
1a 圧縮機、1b 圧縮機、2 凝縮器、3a 凝縮器用送風ファン、3b 凝縮器用送風ファン、5a 冷媒膨張機構、5b 冷媒膨張機構、6 蒸発器、7a 蒸発器用送風ファン、7b 蒸発器用送風ファン、8a リキッドインジェクション用冷媒膨張機構、8b リキッドインジェクション用冷媒膨張機構、10 室外機制御機、11 冷蔵冷凍庫制御機、12 蒸発器入口温度センサ、13 蒸発器出口温度センサ、17 油温検出センサ、18 油温検出センサ、22 サブクール用熱交換器、23 サブクール用冷媒膨張機構、27 サブクール出口ガス管温度センサ、28 リキッドインジェクション回路、29 サブクール回路、SW1〜SW4 切換スイッチ。
Claims (13)
- 圧縮機、凝縮器、冷媒膨張機構、および蒸発器を当該順に循環接続してなる冷媒回路を備え、前記冷媒回路における前記凝縮器と前記蒸発器の間に前記冷媒膨張機構を並列に複数配備し、前記複数の冷媒膨張機構を単独で使用または複数併用することにより、前記蒸発器による冷却対象を冷蔵域から冷凍域まで冷却するように構成したことを特徴とする冷凍装置。
- 複数の冷媒膨張機構のうち少なくとも1つが弁開度可変式膨張弁であることを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置。
- 蒸発器への送風ファンの送風量を変えることにより前記蒸発器の冷媒蒸発能力を可変に構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷凍装置。
- 圧縮機の冷媒吐出能力を可変に構成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷凍装置。
- 冷媒回路における凝縮器の出口側と圧縮機の圧縮部または吸込側とをつなぐとともにリキッドインジェクション用冷媒膨張機構を有するリキッドインジェクション回路と、蒸発器の冷媒入口温度を検出する入口温度センサと、前記蒸発器の冷媒出口温度を検出する出口温度センサとを備え、更に、前記入口温度センサにより検出された冷媒入口温度と前記出口温度センサにより検出された冷媒出口温度との検出温度差を、予め設定されている温度差目標値に近づけるように前記冷媒回路における冷媒膨張機構の冷媒流量を制御し、かつ、冷却対象に設けられた冷却対象温度センサにより検出された冷却対象検出温度に応じて前記温度差目標値を設定変更する第1制御手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の冷凍装置。
- 冷媒回路における複数の冷媒膨張機構のうちの少なくとも1つを、前記冷媒回路に流路抵抗を与えない弁開度に開放可能な弁開度可変式膨張弁で構成し、蒸発器の除霜運転の際に前記弁開度可変式膨張弁に冷媒を流す第2制御手段を備えていることを特徴とする請求項5に記載の冷凍装置。
- リキッドインジェクション回路の不良を検知する回路不良検知手段と、前記回路不良検知手段により前記リキッドインジェクション回路の不良が検知されたときに冷媒回路における冷媒膨張機構の冷媒流量を大きくして圧縮機に吸い込まれる冷媒を湿り状態にする第3制御手段とを備えていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の冷凍装置。
- 圧縮機に吸い込まれる冷媒の状態を検知する吸込冷媒状態検知手段と、前記吸込冷媒状態検知手段により前記圧縮機の吸込冷媒が湿り状態であることを検知したときに冷媒回路における冷媒膨張機構の冷媒流量を小さくする第4制御手段とを備えていることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の冷凍装置。
- 冷媒回路における冷媒膨張機構の不良を検知する膨張機構不良検知手段と、前記膨張機構不良検知手段により前記冷媒膨張機構の不良が検知されたときに凝縮器への送風ファンの送風量を変えて前記凝縮器の冷媒凝縮能力を制御する第5制御手段とを備えていることを特徴とする請求項5から請求項8のいずれか一項に記載の冷凍装置。
- 冷媒回路における凝縮器からリキッドインジェクション回路までの間にサブクール用熱交換器を設け、前記凝縮器から前記リキッドインジェクション回路までの間と圧縮機の吸込側とをサブクール用冷媒膨張機構を有するサブクール回路でつなぎ、前記サブクール回路を前記サブクール用熱交換器に通して前記冷媒回路の冷媒と熱交換させるように構成し、前記圧縮機内の油温を検出する油温検出センサと、前記油温検出センサにより検出された油温が、予め設定されている所定油温よりも高いときに前記サブクール用冷媒膨張機構の冷媒流量を多くする第6制御手段とを備えていることを特徴とする請求項5から請求項9のいずれか一項に記載の冷凍装置。
- 冷媒回路に、単独で使用または複数併用される圧縮機を並列に複数配備し、前記複数の圧縮機は吐出容量可変式圧縮機および吐出容量固定式圧縮機を含んでなり、前記吐出容量固定式圧縮機を最初に起動するように予め設定された圧縮機起動順に従って各圧縮機を順次起動する第7制御手段を備えていることを特徴とする請求項5から請求項10のいずれか一項に記載の冷凍装置。
- 冷媒回路に、単独で使用または複数併用される圧縮機を並列に複数配備し、各圧縮機を、それぞれの駆動電源が周波数可変電源と周波数固定電源とに切換可能に構成し、各圧縮機の運転時間をそれぞれ積算する運転時間積算手段と、前記運転時間積算手段により積算された或る圧縮機の運転時間が予め設定されている所定積算時間に達したときに当該圧縮機のそのときの駆動電源を他方の駆動電源に切り換える第8制御手段とを備えていることを特徴とする請求項5から請求項11のいずれか一項に記載の冷凍装置。
- 冷媒回路に、単独で使用または複数併用される圧縮機を並列に複数配備し、1台のみの圧縮機を運転した時間を積算する1台運転時間積算手段と、前記1台運転時間積算手段により積算された1台運転時間が予め設定されている所定1台運転積算時間に達したときに2台以上の圧縮機を同時に運転する第9制御手段とを備えていることを特徴とする請求項5から請求項12のいずれか一項に記載の冷凍装置。
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