JP2006066616A - 回路基板およびプロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】コイル素子の固有振動数を調整して、不快音を簡易な構造で低減できる回路基板を提供すること。
【解決手段】磁性体からなるコア72に導線を巻回したコイル素子7を含む回路素子が実装された回路基板では、コイル素子7には、該コイル素子7の固有振動数を変化させるウェイト8が一体的に設けられている。これによれば、ウェイト8を設けたことにより、コイル素子7の固有振動数を調整できるので、当該コイル素子7の共振を抑えることができ、不快音を低減することができる。また、コイル素子7にウェイト8を設けるだけなので、簡易な構成とすることができる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、磁性体からなるコアに導線を巻回したコイル素子を含む回路素子が実装された回路基板、および、これを備えたプロジェクタに関する。
外部商用電源または電池等から駆動電力を得て駆動する電子機器には、当該電子機器を構成する電子部品に安定した電力を供給するための電力供給部が設けられている。このような電力供給部は、基板と、この基板上に実装される回路素子とによって構成されるのが一般的である。この回路素子としては、例えば、トランス(変圧器)のように、磁性体からなるコアに導線を巻いてコイルを形成したコイル素子がある。
ところで、このようなコイル素子に電流が流れると、コイルの周りに磁界が発生し、発生した磁界によってコイル素子のコアの外形が歪み、当該コイル素子が固有の振動数(固有振動数)で振動するという磁歪現象が生じる。この磁歪現象によるコイル素子の振動は、当該コイル素子が実装された基板に伝導され、当該基板は、振動が伝導する分の時間差で、当該基板の固有の振動数(固有振動数)で振動する。このため、コイル素子の固有振動数と、基板の固有振動数とが近似するような場合に、それぞれが共振して、大きな不快音が発生するという問題がある。
この問題に対して、従来では、コイル素子の空隙を接着剤等で埋めて固定するという含浸手法が採用されていた。しかしながら、このような含浸手法では、コイル素子の固有振動数を変化させることができるが、含浸を施した後のコイル素子の固有振動数が、基板の固有振動数に近似してしまう場合があり、当該コイル素子を基板へ固定した後も、コイル素子と基板とが共振して不快音が発生してしまうという問題があった。
このような問題に対して、コイル素子であるトランスとプリント基板との間に、フレキシブル基板を介装する取付構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の取付構造では、トランスをエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂で成形されたプリント基板に取り付ける際に、トランスとプリント基板との間にポリイミドフィルム等の柔軟性絶縁材料で構成されるフレキシブル基板を介装する。これにより、トランスの振動が柔軟性を有するフレキシブル基板に吸収されるので、トランスの磁歪現象による振動がプリント基板に伝導されることを防ぎ、その結果として、不快音の発生を抑制することができる。
特開平11−195862号公報
しかしながら、特許文献1に記載のトランスの取付構造では、トランスの取り付けに際して、振動伝達抑制のためのフレキシブル基板を、トランスとプリント基板との間に介装するので、プリント基板へのトランスの取付工程が煩雑となるとともに、構造が複雑化するという問題がある。また、既存の回路基板上に配設されたトランスが不快音を発生する場合に対応できないという問題がある。
本発明の目的は、コイル素子の固有振動数を調整して、不快音を簡易な構造で低減できる回路基板、および、この回路基板を備えたプロジェクタを提供することである。
前述した目的を達するために、本発明の回路基板は、磁性体からなるコアに導線を巻回したコイル素子を含む回路素子が実装された回路基板であって、前記コイル素子には、該コイル素子の固有振動数を変化させるウェイトが一体的に設けられていることを特徴とする。
ここで、コアの材料としては、鉄、酸化鉄、酸化クロム等の酸化金属、コバルト、フェライト等を挙げることができる。
本発明によれば、コイル素子に、該コイル素子の固有振動数を調整するウェイトを設けることにより、該コイル素子と基板との共振を抑え、不快音を低減することができる。
すなわち、基板上に実装されたコイル素子に通電すると、電流によりコイルの周囲に磁界が発生し、この磁界によってコアが歪み、当該コイル素子が固有の振動数(固有振動数)で振動するという磁歪現象が生じる。この磁歪現象によるコイル素子の振動は、基板に時間差をもって伝導されるので、コイル素子の固有振動数と、基板の固有振動数とが近似する場合には、これらが共振して、不快音を発生する。ここで、コイル素子に、当該コイル素子の固有振動数を、基板の固有振動数と近似しないように調整したウェイトを設けることにより、コイル素子と基板との共振点を変更して、当該コイル素子と基板との共振を抑制することができる。これにより、不快音の発生を抑制することができ、また、不快音が発生する場合であっても、不快音の低減を図ることができる。さらに、コイル素子の振動が抑えられるので、当該コイル素子の動作を安定化することができる。
従って、コイル素子にウェイトを設けるという簡易な構成により、磁歪現象によるコイル素子から発生する不快音を低減することができる。
また、このようなウェイトは、既存の回路基板に実装されたコイル素子に取り付けることも可能である。このような場合でも、前述のように、当該コイル素子にウェイトを取り付けることにより、コイル素子の固有振動数を基板の固有振動数に近似しないように調整することができるので、当該コイル素子と基板との共振および不快音を抑制することができる。従って、既存の回路基板に実装されたコイル素子からの振動および不快音の発生を抑制することができる。
本発明では、前記ウェイトは、前記コアの軸に略直交する前記コイル素子の端面に設けられていることが好ましい。
本発明によれば、ウェイトは、コイル素子に通電した場合に発生する磁界の向きを遮る位置に配置されるので、コイル素子が磁界から受ける影響を抑えることができる。従って、コイル素子の振動を抑えることができ、当該コイル素子からの不快音の発生を一層抑制することができる。
本発明では、前記コイル素子を含む回路素子を備えた回路は、入力された電源電力を変換する電源変換回路であり、前記コイル素子は、該電源変換回路を構成するPFC(力率改善)回路に用いられていることが好ましい。
また、本発明では、前記コイル素子を含む回路素子を備えた回路は、交流放電光源駆動用回路であり、前記コイル素子は、該交流放電光源用駆動回路を構成するダウンコンバータに用いられていることが好ましい。
あるいは、本発明では、前記コイル素子を含む回路素子を備えた回路は、放電光源駆動用回路であり、前記コイル素子は、該放電光源駆動用回路を構成するイグナイタに用いられていることが好ましい。
ここで、コイル素子に流れる電流が大きくなればなるほど磁界は強くなり、当該コイル素子を振動させる磁力が強まるため、発生する不快音は大きくなる。例えば、電源変換回路のPFC回路には、大きな高周波電流が流れるため、当該PFC回路を構成するコイル素子からは、不快音が発生しやすく、また、発生する不快音は大きくなる傾向にある。また、交流放電光源駆動用回路のダウンコンバータ、および、放電光源駆動用回路のイグナイタには、光源の点灯が安定するまで大きな電流が流れるので、これらダウンコンバータおよびイグナイタを構成するコイル素子においても、大きな不快音を発生する傾向にある。これに対し、本発明では、これらPFC回路、ダウンコンバータ、イグナイタに、ウェイトを有するコイル素子を採用することにより、前述のように、これらの固有振動数を調整して共振を抑えることができ、不快音発生の抑制または発生する不快音の低減を図ることができる。従って、大きな電流の流れる回路基板において、不快音の抑制および低減を効果的に図ることができる。
また、本発明のプロジェクタは、光源と、この光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、形成された光学像を拡大投射する投射光学系と、これら光源および光変調装置に電力を供給する電力供給部とを備えたプロジェクタであって、前記電力供給部は、前述の回路基板を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、プロジェクタは、ウェイトが設けられたコイル素子を有する回路基板を備えているので、前述のように、当該ウェイトにより、コイル素子の固有振動数を調整することができ、不快音発生の抑制および不快音の低減を図ることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
(1)外観構成
図1は、本実施形態に係るプロジェクタ1を上方前面側から見た斜視図である。
プロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調し、スクリーン等の投射面上に拡大投射する。このプロジェクタ1は、図1に示すように、外装ケース2、および、この外装ケース2から露出する投射レンズ3を備えている。
このうち、投射レンズ3は、後述する光変調装置としての液晶パネル441(図3参照)で変調形成された光学像を拡大投射する投射光学系としての機能を具備するものであり、鏡筒としてのレンズ保持筒3A内部に複数のレンズが収納された組レンズとして構成されている。
外装ケース2は、図1に示すように、平面視略矩形状の合成樹脂製の筐体であり、プロジェクタ1の後述する光学ユニット4、制御基板5、電源ユニット6を含む装置本体を収納する。この外装ケース2の上面、前面(投射レンズ3による投射方向先端側の面)、側面、底面、背面(投射レンズ3による投射方向基端側の面)の角部分は、曲面状に形成されている。
外装ケース2の上面2Aの背面側略中央部分には、プロジェクタ1の起動・調整操作を実施する操作パネル26が、図1における左右方向に延びるように設けられている。この操作パネル26には、複数の操作スイッチ261が配置され、これら操作スイッチ261を適宜押下すると、操作パネル26内部に配置され、後述する制御基板に電気的に接続された図示しない回路基板に実装されたタクトスイッチと接触し、所望の操作が可能となる。また、この回路基板には、ここでは図示しないLEDが取り付けられており、所望の操作に応じて発光するようになっている。
さらに、操作パネル26は、操作スイッチ261を囲むように配置される化粧板262を備えており、LEDからの光は化粧板262を介して拡散される。
また、この上面2Aの前面側(図1における右側)には、投射レンズ3を上下左右に動かし、投射レンズ3の位置を調整する投射レンズ位置調整機構(図示省略)を構成する2つのダイアル311,321が露出している。
これら2つのダイアル311,321のうち、図1における左側に配置されたダイアル311をY1方向(下方)に動かすと、投射レンズ3がY3方向(下方)に動き、ダイアル311をY2方向(上方)に動かすと、投射レンズ3がY4方向(上方)に動くこととなる。
また、図1における右側に配置されたダイアル321をX1方向(プロジェクタ1後方からみて右方向)に動かすと、投射レンズがX3方向(右方向)に動き、ダイアル321をX2方向(プロジェクタ1後方から見て左方向)に動かすと、投射レンズ3がX4方向(左方向)に動くこととなる。
外装ケース2の底面2Bの背面側略中央には、固定脚部(図示省略)が設けられ、前面側の両端には、それぞれ、調整脚部27が設けられている。
調整脚部27は、底面2Bから面外方向(図1における下方向)に進退自在に突出する軸状部材271(図2参照)を備えており、投射時におけるプロジェクタ1の上下方向(煽り方向)および左右方向の傾斜位置を調整可能としている。
ここで、外装ケース2の側面のうち、図1における左側部分の側面2Cには、複数の羽根板211から構成されるルーバ21が露出する開口2C1が形成されている。この開口2C1からは、プロジェクタ1内部を冷却した空気が排出される。
外装ケースの前面2Dの長手方向端部側(図1における右側)には、投射レンズ3を露出させるための開口2D1が形成されている。
また、前面2Dの略中央部分には、リモコン受光窓2D2が形成されている。このリモコン受光窓2D2には、リモートコントローラ(図示省略)からの操作信号を受信するリモコン受光部2D3が露出している。
なお、リモートコントローラには、前述した操作パネル26に設けられる操作スイッチ261と同様のものが設けられており、リモートコントローラを操作すると、この操作に応じた赤外線信号がリモートコントローラから出力され、この赤外線信号は、リモコン受光部2D3で受光されて電気信号に変換され、後述する制御基板5で処理される。
また、詳しい図示を省略するが、外装ケース2の背面には、前述のリモコン受光窓2D2およびリモコン受光部2D3と同様のリモコン受光窓およびリモコン受光部が形成、配置されている。
この背面には、複数の接続端子とインレットコネクタが露出している。このうち、接続端子は、外部の電子機器からの画像情報、音声情報等を入力するためのものであり、この接続端子は、後述する制御基板5に接続されている。また、インレットコネクタは、外部電源からプロジェクタ1に駆動電力を供給する端子であり、後述する電源ユニット6と電気的に接続されている。
(2)内部構成
図2は、プロジェクタ1の内部構成を示す図である。
外装ケース2の内部には、プロジェクタ1の装置本体が収容されており、この装置本体は、外装ケース2の長手方向に沿って左右方向に延びる光学ユニット4と、この光学ユニット4の上方に配置される制御基板5と、電力供給部としての電源ユニット6とを備えて構成されている。
(3)光学ユニット
図3は、光学ユニット4の構成を示す模式図である。
光学ユニット4は、光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、投射レンズ3を介してスクリーン等の投射面上に投射画像を形成するものである。この光学ユニット4は、図3に示すように、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、光変調装置および色合成光学装置を一体化した光学装置44と、これら光学部品41,42,43,44を収納配置する図示しない光学部品用筐体とに機能的に大別される。
インテグレータ照明光学系41は、光源から射出された光束を照明光軸直交面内における照度を均一にするための光学系である。このインテグレータ照明光学系41は、光源装置411、第1レンズアレイ412、第2レンズアレイ413、偏光変換素子414、および重畳レンズ415を備えて構成されている。
光源装置411は、放射光源としての光源ランプ411A、リフレクタ411B、およびリフレクタ411Bの光束射出面を覆う防爆ガラス411Cを備えている。そして、光源ランプ411Aから射出された放射状の光束は、リフレクタ411Bで反射されて略平行光束とされ、外部へと射出される。
なお、本実施形態では、光源ランプ411Aとして、高圧水銀ランプを採用しているが、これに限らず、例えばメタルハライドランプやハロゲンランプ等を採用してもよい。また、リフレクタ411Bとして放物面鏡を採用しているが、これに限らず、楕円面鏡からなるリフレクタの射出面に平行化凹レンズを配置した構成を採用してもよい。
第1レンズアレイ412は、照明光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を具備している。各小レンズは、光源ランプ411Aから射出された光束を部分光束に分割し、照明光軸方向に射出する。
第2レンズアレイ413は、第1レンズアレイ412と略同様の構成であり、小レンズがマトリクス状に配列された構成を具備する。この第2レンズアレイ413は、重畳レンズ415とともに、第1レンズアレイ412の各小レンズの像を光学装置44の後述する液晶パネル441R,441G,441B上に結像させる機能を有する。
偏光変換素子414は、第2レンズアレイ413からの光を略1種類の偏光光に変換するものであり、これにより、光学装置44での光の利用効率が高められている。
具体的に、偏光変換素子414によって略1種類の偏光光に変換された各部分光束は、重畳レンズ415によって最終的に光学装置44の後述する液晶パネル441R,441G,441B上にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの液晶パネル441R,441G,441Bを用いたプロジェクタ1では、1種類の偏光光しか利用できないため、ランダムな偏光光を発する光源ランプ411Aからの光束の略半分が利用されない。このため、偏光変換素子414を用いて、光源ランプ411Aから射出された光束を略1種類の偏光光に変換することにより、光学装置44における光の利用効率を高めている。なお、このような偏光変換素子414は、例えば、特開平8−304739号公報に紹介されている。
色分離光学系42は、2枚のダイクロイックミラー421,422と、反射ミラー423とを備える。インテグレータ照明光学系41から射出された複数の部分光束は、2枚のダイクロイックミラー421,422により赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離される。
リレー光学系43は、入射側レンズ431と、一対のリレーレンズ433と、反射ミラー432,435とを備えている。このリレー光学系43は、色分離光学系42で分離された色光である青色光を、光学装置44の後述する液晶パネル441Bまで導く機能を有している。
この際、色分離光学系42のダイクロイックミラー421では、インテグレータ照明光学系41から射出された光束のうち、緑色光成分と青色光成分とは透過し、赤色光成分は反射する。ダイクロイックミラー421によって反射した赤色光は、反射ミラー423で反射し、フィールドレンズ419を通って、赤色用の液晶パネル441Rに到達する。このフィールドレンズ419は、第2レンズアレイ413から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル441G,441Bの光入射側に設けられたフィールドレンズ419も同様である。
また、ダイクロイックミラー421を透過した青色光と緑色光のうちで、緑色光は、ダイクロイックミラー422によって反射し、フィールドレンズ419を通って、緑色光用の液晶パネル441Gに到達する。一方、青色光は、ダイクロイックミラー422を透過してリレー光学系43を通り、さらにフィールドレンズ419を通って、青色光用の液晶パネル441Bに到達する。
なお、青色光にリレー光学系43が用いられているのは、青色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ419に伝えるためである。なお、リレー光学系43には、3つの色光のうちの青色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、赤色光を通す構成としてもよい。
光学装置44は、入射された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成する。この光学装置44は、色分離光学系42で分離された各色光が入射される3つの入射側偏光板442と、この入射側偏光板442の後段に配置される光変調装置としての液晶パネル441(441R,441G,441B)および射出側偏光板444と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム445とを備えている。
液晶パネル441R,441G,441Bは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものであり、対向配置される一対の透明基板内に液晶が密封封入されている。そして、この液晶パネル441R,441G,441Bは、入射側偏光板442を介して入射する光束を画像情報に応じて変調して射出する。
入射側偏光板442は、色分離光学系42で分離された各色光のうち、一定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、サファイアガラス等の基板に偏光膜が貼付されたものである。
また、射出側偏光板444も、入射側偏光板442と略同様に構成され、液晶パネル441R,441G,441Bから射出された光束のうち、所定方向の偏光光のみを透過させ、その他の光束を吸収するものであり、透過させる偏光光の偏光軸は、入射側偏光板442における透過させる偏光光の偏光軸に対して直交するように設定されている。
クロスダイクロイックプリズム445は、射出側偏光板444から射出され、色光毎に変調された光学像を合成して、カラー画像を形成するものである。このクロスダイクロイックプリズム445には、赤色光を反射する誘電体多層膜と、青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に設けられ、これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成される。
以上説明した液晶パネル441R,441G,441B、射出側偏光板444およびクロスダイクロイックプリズム445は、一体的にユニットとして構成される。
(4)制御基板の構造
図4は、制御基板5および電源ユニット6の構成を示すブロック図である。
制御基板5は、図2に示すように、光学ユニット4の上方に配置される。この制御基板5は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置が実装された回路基板として構成されている。
この制御基板5は、図4に示すように、プロジェクタ1全体の駆動制御を行う主制御系51と、液晶パネル441(441R,441G,441B)の駆動制御を行う表示制御系52と、メモリ53とを備えている。このうち、メモリ53は、表示制御系52が液晶パネル441を駆動制御する際に読み込まれる画像表示用設定データが記録されるものであり、EEPROMおよびフラッシュメモリ等で構成することができる。
主制御系51は、操作パネル26の操作スイッチ261およびリモコン受光部2D3からの操作信号に基づいて、プロジェクタ1の電子部品に対して適宜、制御信号を出力して、当該プロジェクタ1全体の駆動制御を行う。例えば、主制御系51は、後述する電源ユニット6のランプ駆動ブロック62と電気的に接続され、操作スイッチ261およびリモコン受光部2D3からの操作信号に基づいて、ランプ駆動ブロック62に制御信号を出力し、光源装置411への電力供給を規制するなどして、光源ランプ411Aの輝度を調整する。
表示制御系52は、前述の接続端子を介して外部から入力する画像情報と、メモリ53に記録された画像表示用設定データ、または、使用者の操作パネル26の操作によって主制御系51から出力された画像表示用設定データとに基づいて、液晶パネル441を駆動制御する。また、表示制御系52は、主制御系51から出力される制御信号に基づいて、画像表示用設定データの読込および書込を、メモリ53に対して行う。
(5)電源ユニットの構成
電源ユニット6は、光源装置411および制御基板5等のプロジェクタ1の電子部品に電力を供給する回路基板であり、図2に示すように、外装ケース2の前面2Dの長手方向に沿って配置されている。この電源ユニット6は、図2および図4に示すように、前述のインレットコネクタから供給される電力を変換する電源ブロック61と、この電源ブロック61の下方に配置されるランプ駆動ブロック(図2では図示)とを備えている。
このうち、電源ブロック61は、シールド部材としての筒状部材6Aによって覆われており、筒状部材6Aは、アルミニウムから構成され、両端が開口された略箱状に形成されている。
(5-1)電源ブロックの構成
電源ブロック61は、インレットコネクタに接続された電源ケーブルを通して外部から供給された電力を、ランプ駆動ブロック62および制御基板5等に供給する電源変換回路である。この電源ブロック61は、図4に示すように、外部電源から供給される交流電流を直流電流に変換する一次側電力供給系611と、この一次側電力供給系611によって直流変換された電力を、プロジェクタ1の電子部品に応じて所定の電圧に変圧する二次側電力供給系612とに区分される。
図5は、一次側電力供給系611の構成を示すブロック図である。
一次側電力供給系611は、図5に示すように、外部電源から供給される電流の流れの順に、フィルタ6111と、整流回路6112と、PFC回路としての昇圧回路6113と、コンバータ6114とを備えている。
フィルタ6111は、外部電源から供給される交流電流からノイズを除去するものであり、特に高周波ノイズを除去する。ここで、高周波ノイズが電流に含まれると、電子回路の動作に大きな影響を与えることとなり、動作不良の原因となる。この高周波ノイズをフィルタ6111によって除去することにより、電源ユニット6等のプロジェクタ1の電子部品の動作を安定化することができる。このようなフィルタ6111は、コイル素子等によって構成される。なお、このようなフィルタ6111を構成するコイル素子については、後に詳述する。
整流回路6112は、ノイズが取り除かれた交流電流を整流して直流電流に変換する。このような整流回路6112は、4つのダイオードを組み合わせたダイオードブリッジ等を有するブリッジ型回路として構成することができる。
昇圧回路6113は、コイル素子、トランジスタ、ダイオード、コンデンサ等と、これらを制御するコントローラ等とから構成され、直流に変換された電流の電圧を昇圧する。この昇圧回路6113を経て昇圧された電力は、一部がランプ駆動ブロック62に供給され、もう一部がコンバータ6114に供給される。このような昇圧回路6113を構成するコイル素子については、後に詳述する。
コンバータ6114は、昇圧回路6113を経て昇圧された電流の電圧を所定の電圧に変換するものであり、主に降圧する。このようなコンバータ6114は、DC/DCコンバータ等によって構成される。このコンバータ6114を経て変圧された電力は、二次側電力供給系612を介して、プロジェクタ1の電子部品に供給される。
ここで、昇圧回路6113およびコンバータ6114は、前述の制御基板5の主制御系51と電気的に接続され、主制御系51からの制御信号により、これら昇圧回路6113およびコンバータ6114における電圧変換が制御される。
(5-2)ランプ駆動ブロックの構成
図6は、ランプ駆動ブロック62の構成を示すブロック図である。
ランプ駆動ブロック62は、前述した光源装置411に安定した電圧で電力を供給するための交流放電光源駆動用回路であり、電源ブロック61の一次側電力供給系611から入力した直流電流を整流、変圧して、交流矩形波電流を発生させ、この交流矩形波電流を光源装置411のランプ411Aに供給する。
このランプ駆動ブロック62は、図6に示すように、電源ブロック61から供給される電流の流れる順に、ダウンコンバータ621と、インバータブリッジ622と、イグナイタ623とを備えて構成されている。
ダウンコンバータ621は、高周波ノイズを除去するとともに、供給された直流電流を降圧化および整流する。具体的には、略300〜400Vで入力する直流電圧を、光源ランプ411Aの点灯に適した略50〜150Vに降圧する。このようなダウンコンバータ621は、詳しい図示は省略するが、直列接続されるコイル素子およびダイオードと、これらの回路素子から分岐して接続されるトランジスタおよびコンデンサとを備えて構成される。
なお、このようなダウンコンバータ621を構成するコイル素子については、後に詳述する。
インバータブリッジ622は、直流電流を交流矩形波電流に変換する。このインバータブリッジ622は、図示を略したが、一対のトランジスタを2つ、計4つのトランジスタを備えるブリッジ回路として構成されている。このブリッジ回路には、ダウンコンバータ621を経て整流された直流電流が入力され、それぞれのトランジスタにパルス信号を与えると、一方の一対のトランジスタを含む経路と、他方の一対のトランジスタを含む経路とが交互に短絡して電流が流れ、これにより、光源ランプ411Aに交流矩形波電流が流れるようになる。
イグナイタ623は、光源ランプ411Aの電極間の絶縁破壊を行って、光源ランプ411Aの始動を促す回路として構成されている。
このイグナイタ623は、図示を略したが、高圧パルス発生回路、および、この高圧パルス発生回路が一次側に接続されるパルストランスを備え、高圧パルス発生回路で発生した高電圧パルスを、パルストランスの二次側で昇圧し、昇圧した電力を光源ランプ411Aに印加することにより、光源ランプ411Aの電極間の絶縁が破壊され、電気的導通が確保されて光源ランプ411Aが点灯を開始する。
なお、このようなイグナイタ623のパルストランスに用いられるコイル素子については、後に詳述する。
このようなランプ駆動ブロック62を構成するダウンコンバータ621およびインバータブリッジ622は、前述の制御基板5の主制御系51に電気的に接続されている。そして、主制御系51から、電圧レベルを決定する電圧信号が当該ダウンコンバータ621に出力され、また、インバータブリッジ622のトランジスタにパルス信号が出力される。これにより、光源ランプ411Aへの印加電圧が変化して、当該光源ランプ411Aの発光輝度の制御が行われる。
なお、このような電源ユニット6の側方には、図2に示すように、排気ファン22が設置されており、電源ユニット6を冷却した空気を、ルーバ21が取り付けられた開口2C1から排出している。また、この電源ユニット6と、光学ユニット4との間には、ダクト23が設置されており、光源装置411を冷却した空気は、排気ファン22により引き寄せられ、ダクト23を通って、開口から排出される。
(6)コイル素子の構成
図7は、コイル素子の構成を示す図である。詳述すると、図7(A)および(B)は、それぞれ、コイル素子の平面図および側面図である。
コイル素子7は、前述の電源ブロック61のフィルタ6111、昇圧回路6113、ランプ駆動ブロック62のダウンコンバータ621およびイグナイタ623を構成する。このコイル素子7には、図7(A)および(B)に示すように、平面視略矩形状のウェイト8が設けられている。
ここで、本実施形態のコイル素子7について説明する。
コイル素子7は、図7(B)に示すように、電源ユニット6を構成するプリント基板9に実装される。
このコイル素子7は、図7(A)および(B)に示すように、ボビン71と、コア72と、これらボビン71およびコア72に導線を巻回して形成されるコイル73とを備えている。このうち、ボビン71は、合成樹脂により形成され、ボビン71の下端から面外方向に突出する複数の端子部74が露出している。これら端子部74の一端は、コイル73と電気的に接続され、他端がプリント基板9に接続される。
図8(A)および(B)は、コア72の平面図および側面図である。
コア72は、図8(A)および(B)に示すように、磁性体であるフェライトにより形成された2つのE型コア72Aを向かい合わせて構成されている。
具体的には、E型コア72Aの長手方向の一辺から、当該長手方向に直交する方向に延出する3つの延出部72A1,72A2,72A3のうち、当該長手方向の一辺の両端から延出する延出部72A1および72A3の延出方向先端側の端面が、他方のE型コア72Aの延出部72A3,72A1の延出方向先端側の端面と接するように構成されている。これらE型コア72Aは、互いに接する状態で接着剤等によって接合してもよく、また、E型コア72Aの外周を粘着テープ等で巻くことによって接合してもよい。
また、それぞれのE型コア72Aの略中央に形成された延出部72A2は、導線が巻回さてコイル73が形成されるコア72の軸に相当する。
このようなコア72は、2つのE型コア72Aを接合することにより平面視略正方形状に形成され、それぞれの一辺が略25mmとされている。また、コア72の高さ寸法は、略8mmとされ、コア72の重量は、略13gとされている。
なお、本実施形態では、コア72を構成するE型コア72Aは、フェライトにより構成され、当該コア72の重量が略13gであるとしたが、鉄、酸化鉄および酸化クロム等の酸化金属、コバルト等の磁性体により構成することもでき、重量も適宜変更してよい。
ウェイト8は、コイル素子7の固有振動数を調整するものである。このウェイト8は、図7(A)および(B)に示すように、コア72の端面に、接着剤および粘着テープ等により、一体的に取り付けられる。
詳述すると、ウェイト8は、コア72を構成する2つのE型コア72Aのうち、一方のE型コア72Aの長手方向の端面、すなわち、延出部72A2が形成されている面とは反対側の面に沿って取り付けられる。従って、ウェイト8は、コア72の延出部72A2の形成方向に略直交する端面に取り付けられる。
これによれば、コイル素子7を通電した場合に発生する磁界を、ウェイト8が遮ることとなるので、コイル素子7の周囲に発生する磁界のコア72に対する影響を抑えることができる。従って、コア72の振動を抑えることができる。
図9(A)および(B)は、ウェイト8の平面図および側面図である。
ウェイト8は、図9(A)および(B)に示すように、略直方体形状を有し、長手方向の一辺が、平面視略正方形状のコア72の一辺と同じ略25mmとされ、他方の一辺が略2mmとされている。また、ウェイト8の高さ寸法は、コア72の高さ寸法と同じ略8mmとされている。
これにより、ウェイト8は、コア72の延出部72A2の形成方向に直交する端面に、一体的に取り付けることができる。また、ウェイト8の寸法を最小限とすることができるので、プリント基板9上に他の回路素子が配置されている場合に、他の回路素子の配置の邪魔にならないようにすることができる。従って、プリント基板9上に回路素子を密に配置することができ、電源ユニット6の小型化を図ることができる。
なお、ウェイト8の大きさは、プリント基板9上の他の回路素子の配置位置や、コイル素子7の大きさ等により、適宜変更してもよい。
また、ウェイト8は、本実施形態では、鉄で構成し、当該ウェイト8の重量は略3gとされている。しかしながら、これに限らず、ウェイト8の材料および重量は、適宜変更してよい。すなわち、コイル素子7の許容電流量の範囲内の電流を通電した際の固有振動数が、プリント基板9の固有振動数に近似しないように、ウェイト8の重量を調整して当該コイル素子7に取り付ければ、許容電流量をコイル素子7に通電させた場合に、プリント基板9の固有振動数に近似することがなくなるので、確実に不快音を低減することができる。
なお、他の材料としては、例えば、前述のコア72と同様に、酸化鉄および酸化クロム等の酸化金属、コバルト、フェライト等を挙げることができ、この他にセラミック等を挙げることができる。ここで、ウェイト8を金属で構成すれば、金属は比重が大きいので、ウェイト8を一層小さく形成することができる。従って、前述のように、プリント基板9上に回路素子を密に配置することができ、電源ユニット6の小型化を図ることができる。
このような所定の重量を有するウェイト8をコイル素子7に設けることにより、コイル素子7の固有振動数を調整することができる。これにより、コイル素子7の固有振動数を、プリント基板9の固有振動数に近似しないように調整することができる。ここで、これらの固有振動数が近似する場合には、コイル素子7とプリント基板9とが共振するため、コイル素子7の振動が大きくなり、不快音が大きくなる。これに対し、コイル素子7にウェイト8を設けて、当該コイル素子7の固有振動数を調整することにより、コイル素子7の通電時に、当該コイル素子7の共振を抑制することができ、コイル素子7から発生する不快音を低減することができる。
図10は、ウェイト8を設けていないコイル素子7から発生するノイズの各周波数帯でのレベルを示した図である。また、図11は、ウェイト8を設けたコイル素子7から発生するノイズの各周波数帯でのレベルを示した図である。
ウェイト8を設けていないコイル素子7の通電時のノイズには、図10に示すように、1kHz近傍、および、14kHz近傍の周波数帯にピークが存在し、それぞれのピークは略同じレベルとなっている。
これに対して、ウェイト8を設けたコイル素子7の通電時に発生するノイズでは、図10および図11に示すように、1kHz近傍のピークのレベルが、ウェイト8を設けていないコイル素子7の場合と、ほぼ同じであるにもかかわらず、14kHz近傍のピークのレベルが、1kHz近傍のピークのレベルに対して略2割減少している。ここで、人間の聴覚は、高周波帯のノイズであるほど不快に感じられる。従って、コイル素子7にウェイト8を設けることにより、高周波帯である14kHz近傍のノイズ、すなわち、不快音の発生を抑えることが確認できる。
以上のような本実施形態の電源ブロック61およびランプ駆動ブロック62を備える電源ユニット6によれば、プリント基板9上に実装されたコイル素子7に、当該コイル素子7の固有振動数を調整するウェイト8を設けることにより、コイル素子7とプリント基板9との共振を抑えることができる。これによれば、コイル素子7の振動が抑えられ、コイル素子7から発生する高周波の不快音を抑えることができる。
また、ウェイト8は、コイル素子7のコイル73が形成されるコア72の延出部72A2の形成方向、すなわち、コイル素子7のコア72の軸方向に直交する端面に取り付けられている。これによれば、コイル素子7の通電時に発生する磁界をウェイト8が遮るので、コイル素子7の振動を一層抑えることができる。従って、不快音の発生を一層抑えることができる。
さらに、このようなウェイト8が設けられたコイル素子7は、流れる電流量の大きい電源ブロック61のフィルタ6111、昇圧回路6113、ランプ駆動ブロック62のダウンコンバータ621およびイグナイタ623を構成する。これによれば、これら電源ブロック61およびランプ駆動ブロック62から発生する不快音を一層低減することができる。
すなわち、一般的には流れる電流量に応じて、コイル素子7から発生する高周波ノイズである不快音は大きくなる傾向にあるが、このような電流量の大きいコイル素子7に対してウェイト8を設けることにより、不快音の発生を効果的に抑制することができる。
加えて、プロジェクタ1が、このような電源ブロック61およびランプ駆動ブロック62から構成される電源ユニット6を備えているので、不快音の発生を抑え、使用者が不快に感じることを抑えることができるプロジェクタ1を提供することができる。
(7)実施形態の変形
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、ウェイト8はコイル素子7に設けるとしたが、本発明はこれに限らず、磁性体からなるコアに導線を巻回したコイル素子であればよい。例えば、ソレノイドコイル、スパイダルコイル、トロイダルコイル等のコイル素子にウェイトを設ける構成としてもよい。
また、コイル素子7のコア72は、E型コア72Aを2つ組み合わせて構成されるとしたが、E型コアおよびI型コアを組み合わせてコアを構成してもよい。さらに、中央の延出部が略円筒形状に形成されているE型コア、および、略円筒形状または略矩形状を有するコアを用いてもよい。すなわち、ウェイトが設けられるコイル素子のコアの形状は問わない。
前記実施形態では、コイル素子7に対してウェイト8を1つ取り付けるとしたが、複数のウェイト8をコイル素子7に取り付けてもよい。この場合、コイル素子7の固有振動数の調整を簡略化できるとともに、ウェイト8の重量が付加されることにより、プリント基板9上のコイル素子7を安定化することができる。
前記実施形態では、ウェイト8を備えたコイル素子7をプリント基板9に実装するとしたが、本発明はこれに限らず、既にプリント基板9上に実装されているコイル素子に対して、ウェイトを取り付ける構成としてもよい。この場合でも、前述と同様に、コイル素子の固有振動数を調整することができるので、コイル素子と基板との共振を抑えることができ、当該コイル素子から発生する不快音の低減を図ることができる。
前記実施形態では、ウェイト8は、コイル素子7の軸となる延出部72A2の形成方向に直交する当該コイル素子7の端面に取り付けられるとしたが、ウェイト8を取り付けることが可能であれば、当該コイル素子7のどの面に取り付けてもよい。なお、延出部72A2に直交する端面にウェイト8を取り付ける構成とすれば、当該コイル素子7に発生する磁界を、ウェイト8が遮ることとなるので、コイル素子7の振動を抑え、不快音の発生を抑制することができる。
前記実施形態では、フィルタ6111、昇圧回路6113、ダウンコンバータ621およびイグナイタ623を構成するコイル素子7にウェイト8を設けるとしたが、他の回路基板を構成するコイル素子にウェイトを設けてもよい。例えば、電源ユニット6のコンバータ6114を構成するコイル素子や、映像信号を処理する制御基板5を構成するコイル素子にウェイトを設けてもよい。また、制御基板5が、音声信号を処理する場合では、当該制御基板5を構成するコイル素子にウェイトを設けてもよい。これらの場合でも、不快音の発生が抑制されるとともに、各コイル素子の動作、ひいては、プロジェクタ1の電子部品の動作を安定化することができる。
なお、大きな電流が流れる電源ブロック61およびランプ駆動ブロック62を構成するコイル素子7にウェイト8を設ける場合では、不快音の低減を一層効果的に行うことができる。
前記実施形態では、光学ユニット4が平面視略L字形状を有した構成を説明したが、これに限らず、例えば、平面視略U字形状を有した構成を採用してもよい。
また、前記実施形態では、光束入射面と光束射出面とが異なる透過型の液晶パネル441を用いたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。
さらに、前記実施形態では、光変調装置として液晶パネル441を用いていたが、マイクロミラーを用いたデバイスなど、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。この場合は、光束入射側および光束射出側の偏光板を省略することができる。
前記実施形態では、ウェイト8を設けたコイル素子7が実装された回路基板を備えた電子機器として、プロジェクタ1を例示したが、本発明はこれに限らず、パーソナルコンピュータ、テレビ、エアコン、電気冷蔵庫等の回路基板を有する電子機器全般に採用することができる。また、プロジェクタとしても、スクリーンを観察する方向から投射を行なうフロントタイプのプロジェクタ1の例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
本発明は、電源変換回路および放電光源駆動用回路に利用できる他、磁性体からなるコアに導線を巻回したコイル素子を備えた回路基板全般にも好適に利用することができる。
本発明の一実施形態に係るプロジェクタを上方前面側から見た斜視図。 前記実施形態におけるプロジェクタの内部構造を示す斜視図。 前記実施形態における光学ユニットを示す模式図。 前記実施形態における制御基板5および電源ユニットの構成を示すブロック図。 前記実施形態における一次側電力供給系の構成を示すブロック図。 前記実施形態におけるランプ駆動ブロックの構成を示すブロック図。 (A)前記実施形態におけるコイル素子を示す平面図。(B)前記実施形態におけるコイル素子を示す側面図。 (A)前記実施形態におけるコアを示す平面図。(B)前記実施形態におけるコアを示す側面図。 (A)前記実施形態におけるウェイトを示す平面図。(B)前記実施形態におけるウェイトを示す側面図。 前記実施形態におけるウェイトを設けていないコイル素子の通電時のノイズレベルを示す図。 前記実施形態におけるウェイトを設けたコイル素子の通電時のノイズレベルを示す図。
符号の説明
1…プロジェクタ、6…電源ユニット(電力供給部)、7…コイル素子、8…ウェイト、61…電源ブロック(回路基板、電源変換回路)、62…ランプ駆動ブロック(回路基板、交流放電光源駆動用回路、放電光源駆動用回路)、72…コア、441(441R,441G,441B)…液晶パネル(光変調装置)、621…ダウンコンバータ、623…イグナイタ、411A…光源ランプ、6113…昇圧回路(PFC回路)。

Claims (6)

  1. 磁性体からなるコアに導線を巻回したコイル素子を含む回路素子が実装された回路基板であって、
    前記コイル素子には、該コイル素子の固有振動数を変化させるウェイトが一体的に設けられていることを特徴とする回路基板。
  2. 請求項1に記載の回路基板において、
    前記ウェイトは、前記コアの軸に略直交する前記コイル素子の端面に設けられていることを特徴とする回路基板。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回路基板において、
    前記コイル素子を含む回路素子を備えた回路は、入力された電源電力を変換する電源変換回路であり、
    前記コイル素子は、該電源変換回路を構成するPFC(力率改善)回路に用いられていることを特徴とする回路基板。
  4. 請求項1または請求項2に記載の回路基板において、
    前記コイル素子を含む回路素子を備えた回路は、交流放電光源駆動用回路であり、
    前記コイル素子は、該交流放電光源用駆動回路を構成するダウンコンバータに用いられていることを特徴とする回路基板。
  5. 請求項1または請求項2に記載の回路基板において、
    前記コイル素子を含む回路素子を備えた回路は、放電光源駆動用回路であり、
    前記コイル素子は、該放電光源駆動用回路を構成するイグナイタに用いられていることを特徴とする回路基板。
  6. 光源と、この光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、形成された光学像を拡大投射する投射光学系と、これら光源および光変調装置に電力を供給する電力供給部とを備えたプロジェクタであって、
    前記電力供給部は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の回路基板を備えていることを特徴とするプロジェクタ。
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