JP2006064807A - 表示媒体 - Google Patents

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茂代 江崎
Noriyuki Kokeguchi
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Abstract

【課題】 本発明の目的は、過酷な環境下での保存や折り曲げを行った際の表示特性の安定性に優れたメモリー性を備えた表示媒体を提供することにある。
【解決手段】 少なくとも1つの基体上に、少なくとも1層のバインダー及びバインダー中に分散された液晶組成物を含む液晶組成物含有層を有する表示媒体であって、該液晶組成物含有層の25℃、60%RHにおける平衡含水率が、5.0%以下であることを特徴とする表示媒体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、バインダー及びバインダー中に分散された液晶組成物を含む表示媒体に関する。
近年、パーソナルコンピューターの動作速度の向上、ネットワークインフラの普及、データストレージの大容量化と低価格化に伴い、従来紙への印刷物で提供されたドキュメントや画像等の情報を、より簡便な電子情報として入手、電子情報を閲覧する機会は益々増大している。
この様な電子情報の閲覧手段として、従来の液晶ディスプレイやCRT、また新たに有機ELディスプレイ等の発光型が主として用いられているが、特に電子情報がドキュメント情報である場合、比較的長時間にわたって閲覧手段を注視する必要があり、これらの行為は必ずしも人間に優しい手段とは言い難い。一般に、発光型のディスプレイの欠点として、フリッカーで目が疲労する、持ち運びに不便、読む姿勢が制限され、静止画面に視線を合わせる必要が生じる、長時間にわたって閲覧すると消費電力が嵩む等が知られている。
これらの欠点を補う表示手段として、外光を利用し、像保持の為に電力を消費しない(メモリー性)反射型ディスプレイが知られている。反射型ディスプレイのうち、液晶組成物を油滴状にしてバインダー中に分散保持させる方式は、高分子分散型液晶または散乱型液晶と呼ばれ、様々な方式が知られている。(例えば、特許文献1〜4参照。)
本発明者は、上記各特許文献に開示されている技術を詳細に検討した結果、確かに液晶の光散乱状態と光透過状態とを利用して像表示は行えるものの、従来技術では、高温あるいは高湿という過酷な環境下で長期間にわたり保存した際や折り曲げ耐性試験を行った場合に生じる表示特性の変動は、表示媒体に含まれる水分に起因しており、更に、その表示特性の変動は、液晶が分散されたバインダーを含む構成層の含水率、あるいは温度湿度環境の変化による表示媒体全体の含水変化率に大きく影響を受けることが判明した。加えて、これらの過酷な環境下での保存性や及び曲げ耐性に関する課題及び本発明で規定する構成に関しては、上記各文献においては一切の言及や示唆がなされていない。
特開2003−302625号公報 特開平7−287214号公報 特開平9−218421号公報 特開2000−98326号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、過酷な環境下での保存や折り曲げを行った際の表示特性の安定性に優れたメモリー性を備えた表示媒体を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
(請求項1)
少なくとも1つの基体上に、少なくとも1層のバインダー及びバインダー中に分散された液晶組成物を含む液晶組成物含有層を有する表示媒体であって、該液晶組成物含有層の25℃、60%RHにおける平衡含水率が、5.0%以下であることを特徴とする表示媒体。
(請求項2)
少なくとも1つの基体上に、少なくとも1層のバインダー及びバインダー中に分散された液晶組成物を含む液晶組成物含有層を有する表示媒体であって、下式(1)で規定する含水変化率CPが、1.3以下であることを特徴とする表示媒体。
式(1)
CP=MP2/MP1
〔式中、MP1は25℃、60%RHの環境下で8時間調湿した際の表示媒体の含水率(%)であり、MP2は60℃、80%RHの環境下で8時間調湿した際の表示媒体の含水率(%)である。〕
(請求項3)
前記液晶組成物含有層が、封止構造により外気と遮断されていることを特徴とする請求項1または2に記載の表示媒体。
(請求項4)
ゼラチンの高分子成分を、総バインダー量の12質量%以上含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示媒体。
(請求項5)
ポリマーラテックスを、前記液晶組成物含有層の総バインダー量の50質量%以上含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示媒体。
(請求項6)
前記液晶組成物が、コレステリック相を有するカイラルネマチック液晶組成物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示媒体。
(請求項7)
前記カイラルネマチック液晶組成物が、青色光、緑色光、赤色光及び黄色光から選ばれる少なくとも1種の光を選択反射することを特徴とする請求項6に記載の表示媒体。
(請求項8)
前記カイラルネマチック液晶組成物が、右旋性または左旋性の選択反射を与える液晶組成物を含むことを特徴とする請求項6または7に記載の表示媒体。
(請求項9)
前記液晶組成物含有層の少なくとも1層が、複数種の液晶組成物を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の表示媒体。
(請求項10)
前記分散された液晶組成物を含有する液晶組成物含有層を複数層有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の表示媒体。
(請求項11)
前記分散された液晶組成物が、マイクロカプセル壁により被覆されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の表示媒体。
(請求項12)
1対の電極間に、前記バインダー及びバインダー中に分散された前記液晶組成物を配置したことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の表示媒体。
(請求項13)
遮光層を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の表示媒体。
(請求項14)
前記遮光層が、1対の電極間に設けられたことを特徴する請求項13に記載の表示媒体。
(請求項15)
少なくとも1種の電極を、ノズル径30μm以下の静電誘導方式のインクジェット法にて形成したことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の表示媒体。
本発明によれば、過酷な環境下での保存や折り曲げを行った際の表示特性の安定性に優れたメモリー性を備えた表示媒体を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、少なくとも1つの基体上に、少なくとも1層のバインダー及びバインダー中に分散された液晶組成物を含む液晶組成物含有層を有する表示媒体であって、液晶組成物含有層の25℃、60%RHにおける平衡含水率が5.0%以下である表示媒体、あるいは表示媒体自体の前式(1)で規定する含水変化率CPを1.3以下とすることにより、過酷な環境下での保存や折り曲げを行った際の表示特性の安定性に優れたメモリー性を備えた表示媒体を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
すなわち、本発明では、液晶が分散されたバインダーを含む液晶組成物含有層等の液晶組成物含有層の含水率が低いほど,あるいは温湿度等の環境変化によって、表示媒体中に含まれる水分量の変化率が少ないほど、表示性能が高温高湿という過酷な環境下で長期間にわたり保存を行った後、あるいは折り曲げ時の駆動特性の変動を極力低減でき、表示媒体のタフネスを向上できることを見出した。
以下、本発明の表示媒体の詳細について説明する。
〔平衡含水率〕
本発明の表示媒体は、少なくとも1つの基体上に、少なくとも1層のバインダー及びバインダー中に分散された液晶組成物とを含む液晶組成物含有層を有し、液晶組成物含有層の25℃、60%RHにおける平衡含水率が、5.0%以下であることを特徴とする。
本発明の表示媒体においては、バインダー中に分散された液晶組成物を含む液晶組成物含有層の平衡含水率が、5.0%以下とすることを特徴とし、より好ましくは0.1質量%以上、5.0質量%以下であり、更に好ましくは0.1質量%以上、3.0質量%以下である。
本発明でいう平衡含水率とは、25℃、60%RHの雰囲気下で調湿平衡にある液晶組成物含有層に含まれる水分量を、液晶組成物含有層の全質量に対する百分率で表したものである。具体的な測定方法としては、例えば、液晶組成物含有層を基体より剥離した後、剥離した液晶組成物含有層単体を25℃、60%RHに調湿された環境下で24時間以上放置した後、TGA法(Thermogravimetric Analysis:熱質量測定法)を用いた熱分解測定により、窒素気流中、昇温速度10℃/minの条件で液晶組成物含有層の質量を測定する。装置は「島津熱重量測定装置 TGA−50」(島津製作所社製)にて、窒素雰囲気下で10℃/分の昇温速度でサンプルを加熱し、質量変化を測定して求める。
本発明の表示媒体において、液晶組成物含有層の含水率を所望の条件に制御する方法としては、例えば、使用するバインダーの種類、または2種以上用いる場合にはその構成比を適宜調整する方法、あるいは液晶組成物含有層を塗布した後、窒素気流中で減圧乾燥する方法などが挙げられる。
〔含水変化率〕
少なくとも1層のバインダー及びバインダー中に分散された液晶組成物とを含む液晶組成物含有層を有する本発明の表示媒体においては、前式(1)で規定する含水変化率CPが1.3以下であることを特徴とし、好ましくは0.8以上、1.3以下である。
本発明でいう表示媒体の含水変化率とは、25℃、60%の環境下で8時間調湿した表示媒体と、60℃、80%RHの環境下で8時間調湿した表示媒体について、TGA法(前出)を用いた熱分解測定装置、例えば、「島津熱重量測定装置 TGA−50」(島津製作所社製)を用いて、窒素気流中、昇温速度10℃/minの条件で表示媒体の質量を測定することにより、それぞれの含水率MP1、MP2を算出し、その比率(MP2/MP1)を含水変化率CPと定義する。
本発明の表示媒体において、含水変化率を所望の条件に制御する方法としては、例えば、使用するバインダーの種類、または2種以上用いる場合にはその構成比を適宜調整する方法等を用いることが好ましい。
〔バインダー〕
本発明の表示媒体のバインダーとしては、親水性バインダーが好ましく用いられる。その例としては、リサーチディスクロージャー(以下、RDと略す)第176巻Item/17643(1978年12月)、同308巻Item/308119(1989年12月)に記載されているバインダー及び特開昭64−13546号公報の(71)頁〜(75)頁に記載されたものが挙げられる。
また、本発明に好適なバインダーは透明又は半透明で、一般に無色であり、天然ポリマー合成樹脂やポリマー及びコポリマー、その他フィルムを形成する媒体、例えば:ゼラチン、アラビアゴム、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニルピロリドン)、カゼイン、デンプン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセテート)、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類がある。親水性でも疎水性でもよいが、本発明においては、液晶組成物と相溶しない範囲で疎水性透明バインダーを使用することもできる。疎水性透明バインダーとしては、例えば、ポリビニルブチラール、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリル酸、ポリウレタン等が挙げられる。疎水性バインダーの中でも、特に、ポリビニルブチラール、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステルが好ましく用いられる。
これらバインダーは2種以上を併用して用いてもよく、バインダーの塗布量は1m2あたり100g以下が好ましく、特に20g以下にするのが適当である。
本発明に係るバインダーは、特に対向電極を用いる場合、分散型液晶含有層の膜強度を確保する為に重要であり、バインダーと共に膜厚を一定化するため、樹脂柱構造物やスペーサー粒子を用いることも可能であるが、工程の簡略化からそれらは特に使用しないことが好ましい。また、ゼラチンは加熱溶解、塗布、冷却セット、乾燥の各工程で、均一な膜厚を有する液晶組成物含有層が得られる好ましいバインダーであるが、ゼラチンの他の例としては、例えば、ポリビニルアルコール類においてもカラギナンやゲランガム等の増粘多糖類を併用して用いることにより、前記ゼラチン同様の工程をとることか可能であり、この場合も均一な膜厚を有する液晶組成物含有層が得られる。
その他、本発明で用いられるバインダーとしては、ポリウレタン樹脂類やポリアクリル樹脂類やシリコーン樹脂類等の水性溶媒分散物、光硬化樹脂、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂等を挙げることができる。
また、本発明の表示媒体においては、バインダーが硬膜処理されていてもよい。バインダーを硬膜処理すると、バインダー中に分散された液晶組成物に対して化学的に相互作用を与えずにバインダーの機械的強度を向上できるため、表示媒体のタフネスをさらに向上できる点で好ましい。
本発明においてバインダとしてゼラチンを用いる場合、好ましい硬膜剤の例としては、米国特許第4,678,739号第41欄、同4,791,042号、特開昭59−116655号、同62−245261号、同61−18942号、同61−249054号、同61−245153号、特開平4−218044号等に記載の硬膜剤が挙げられる。より具体的には、アルデヒド系硬膜剤(例えば、ホルムアルデヒド等)、アジリジン系硬膜剤、エポキシ系硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜剤(例えば、N,N′−エチレン−ビス(ビニルスルホニルアセタミド)エタン等)、N−メチロール系硬膜剤(例えば、ジメチロール尿素等)、ほう酸、メタほう酸あるいは高分子硬膜剤(例えば、特開昭62−234157号等に記載の化合物)が挙げられる。これらの硬膜剤の中で、ビニルスルホン型硬膜剤やクロロトリアジン型硬膜剤を単独又は併用して使用する事が好ましい。これらの硬膜剤は、バインダー1gあたり0.001〜1g、好ましくは0.005〜0.5gが用いられる。
〔ゼラチンの高分子成分〕
本発明の表示媒体においては、総バインダー量の12質量%以上が、ゼラチンの高分子成分であることが、本発明の目的効果をより発揮できる観点から好ましい。
通常、ゼラチンの主成分であるα成分の平均分子量は10万程度であるが、本発明でいう高分子成分とは、α成分のピーク値から高分子量側の成分をいい、平均分子量が10万以上、30万以下であることが好ましく、更に好ましくは20万以上、30万以下の範囲にあるゼラチン成分をいう。
通常、写真工業界等で用いられるゼラチンには、コラーゲンからの製造工程において、石灰などによる処理を伴うアルカリ処理ゼラチン、及び塩酸などによる処理を伴う酸処理ゼラチンがあり、一般に牛骨、牛皮、豚皮などを原料として製造される。
これらのゼラチンの製法、性質等の詳細については、例えば、Arthur Veis著「The Macromolecular Chemistry of Gelatin」,Academic Press,187〜217頁(1964年)、T.H.James:The Theory of the Photographic Process 4th.ed.1977,(Macmillan)55頁、科学写真便覧(上)72〜75頁(丸善)、写真工学の基礎−銀塩写真編119〜124頁(コロナ社)等に記載されている。
ゼラチンの分子量については、D.Lorry and M.Vedrines,Proceedings of the 4th IAG Conference,Fribourg,Sept.,1983,p.35、大野隆司、小林裕幸、水澤伸也、日本写真学会誌、47,237(1984)等に記載されているように、コラーゲンの構成単位であるα成分(分子量約10万)及び、その2量体、3量体であるβ成分、γ成分、多量体である高分子量成分、更には、これらの成分が不規則に切断された低分子量成分からなるのが一般的である。ゼラチン分子量分布の測定は、上記文献や、特開昭60−80838号、同62−87952号、同62−265645号、同62−279329号、同64−46742号等に記載されているように、ゲルバーミエーションクロマトグラフ法(以下、「GPC法」と記す)によって行われる。本発明に用いられるゼラチンのα成分の割合は以下の条件でGPC法によって求められる。
(GPC法)
a)カラム:Asahipak、GS−620(旭化成工業社製)
長さ500mm、温度37℃、φ7.6mm×3本
b)溶離液:0.05モル/LのKH2PO4−Na2HPO4水溶液
混合溶液pH6.8、流速1.0ml/min
c)試料:ゼラチンの0.2%溶離液溶液
注入量 ゼラチンとして0.4μg
d)検出:紫外線吸収分光光度計
(UV波長 254nm)
リテンションタイム(Retention Time)による230nmの吸収の変化を示すチャートは、まず排除限界のピークが現れ、次にゼラチンのγ成分、β成分、α成分によるピークが順次現れ、更にリテンションタイムが長くなるにつれて裾を引くような形となる。具体的には、リテンションタイムの25分位に現れるGPC曲線の極小点から横軸に対して曲線を引き、その曲線より左側部分(高分子量成分)の面積の全体の面積に占める割合を算出して、高分子成分を求める。
本発明のゼラチンは石灰処理ゼラチンであっても、酸処理ゼラチンであってもよく、又、牛骨、牛皮、豚皮等の何れを原料としたゼラチンでもよいが、好ましくは牛骨を原料として製造された石灰処理ゼラチンである。
本発明に係るゼラチンのカルシウム含量(パギー法による)は、好ましくは1000ppm以下であり、特に好ましくは500ppm以下である。ゼラチン中のカルシウム含量を低減させるには、一般にイオン交換樹脂カラムによる処理が好ましく用いられる。
又、本発明に係るゼラチンは、写真的活性を低減させる目的で過酸化水素等による酸化処理を行うこともできる。
本発明に係るゼラチンを得るにあたり、分子量約10万のα成分より高分子側の成分をを増大させる手段としては、例えば、以下のような手段が設けられる。
1:原料の石灰処理の期間、温度等の条件を調節する。
2:前処理を施した原料からゼラチンを水相に抽出する際の温度と時間を調節し、50〜60℃の比較的低温で抽出する。一般に抽出は順次、第1抽出、第2抽出、第3抽出と行われるが、第1抽出物が好ましく、更に、短い抽出時間で抽出されることが好ましい。
3:ゼラチンゲルを冷水(15℃)透析する〔ザ ジャーナル オブ フォトグラフィック サイエンス(The Journal of Photographic Science)、23巻、33頁(1975)参照〕
4:抽出されたゼラチン溶液を濃縮、ゲル化、乾燥してゼラチンを得る際、なるべく低温(40℃以下)で行い、熱による分解を防ぐ。好ましくは、減圧濃縮法や限外濾過による濃縮法を用いる。
5:限外濾過膜による分子量分画法を用いる。
5:イソプロピルアルコール類等の有機溶媒を用いたコアセルベーション法による分子量分画法〔ディスカッションズ オブ ザ ファラディ ソサイヤティ(Discussions of the Faraday Society)、18巻、288頁(1954)参照〕を用いる。
これらの手段を単独もしくは組み合わせて用いることにより、本発明に係る高分子成分を12質量%以上含むゼラチンを得ることができる。
本発明に用いられるゼラチンは、該ゼラチン中に含有されている鉄イオンは5ppm以下であり、好ましくは5〜3ppm以下である。1ppm未満は製造コストがかかるという欠点がある。ここで鉄イオンの含有量を5ppm以下にコントロールする方法は、一般にイオン交換樹脂を用いたイオン交換処理が行われるが、イオン交換樹脂の種類によってはゼラチン中に含有されている微量の鉄イオンの除去には必ずしも有効とは限らず、更にキレート樹脂の利用や溶媒抽出、気泡分離等の方法も用いられる。又、鉄含有量の少ない原料を用いてゼラチンを製造することが、ゼラチン中の鉄含有率を低減させるのに有効であり、更にゼラチン製造工程における製造装置からの鉄の混入の防止や、混入した鉄粉の磁石等による除去もゼラチン中の鉄含有率を低減させるのに有効である。
これらの中で特にゼラチン抽出液に水溶性塩類及び/又は水溶性塩基を加えた後、特にアニオン交換樹脂にて処理してpH9.0以上の処理溶液を得ることにより、鉄を除去する方法が好ましい。
〔ポリマーラテックス〕
本発明の表示媒体においては、ポリマーラテックスを総バインダー量の50質量%以上含有することが、本発明の目的効果をより発揮できる観点から好ましい。
本発明において、バインダー中に添加されるポリマーラテックスとは、水不溶な疎水性ポリマーが微細な粒子として水溶性の分散媒中に分散したものである。分散状態としてはポリマーが分散媒中に乳化されているもの、乳化重合されたもの、ミセル分散されたもの、あるいはポリマー分子中に部分的に親水的な構造を持ち分子鎖自身が分子状分散したものなどいずれでもよい。本発明のポリマーラテックスの分散粒子の平均粒径は1〜50000nm、より好ましくは5〜1000nm程度の範囲が好ましい。分散粒子の粒径分布に関しては広い粒径分布を持つものでも単分散の粒径分布を持つものでもよいが、均一な造膜という観点、からはより単分散な粒径分布を持つものが好ましい。具体的には、
単分散度=(粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)×100
で表される単分散度が50%以下であることが好ましい。
本発明に係るポリマーラテックスに用いられるポリマー種としては、例えば、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ゴム系樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリオレフィン樹脂、またはこれらの共重合体などが挙げられる。ポリマー構造としては、直鎖のポリマーでも枝分かれしたポリマーでも、また架橋されたポリマーでも良い。またポリマーとしては単一のモノマーが重合したいわゆるホモポリマーでも良いし、2種以上のモノマーが重合したコポリマーでも良い。コポリマーの場合はランダムコポリマーでもブロックコポリマーでも良い。ポリマーの分子量は数平均分子量で5,000〜1,000,000が好ましく、より好ましくは10,000〜100,000程度である。
本発明に適用できるポリマーラテックスの具体例としては、以下のようなものがある。
例えば、メチルメタクリレート/エチルアクリレート/メタクリル酸コポリマーのラテックス、メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/スチレン/アクリル酸コポリマーのラテックス、スチレン/ブタジエン/アクリル酸コポリマーのラテックス、スチレン/ブタジエン/ジビニルベンゼン/メタクリル酸コポリマーのラテックス、メチルメタクリレート/塩化ビニル/アクリル酸コポリマーのラテックス、塩化ビニリデン/エチルアクリレート/アクリロニトリル/メタクリル酸コポリマーのラテックス等を挙げることができる。
また、このようなポリマーは市販もされていて、以下のようなポリマーが利用できる。
例えば、アクリル樹脂としては、セビアンA−4635、A−46583、A−4601(以上、ダイセル化学工業(株)製)、Nipol Lx811、Lx814、Lx821、Lx820、Lx857(以上、日本ゼオン(株)製)等、ポリエステル樹脂としては、FINETEX ES650、ES611、ES675、ES850(以上、大日本インキ化学(株)製)、WD−size、WMS(以上、イーストマンケミカル社製)等、ポリウレタン樹脂としては、HYDRANAP10、20、30、40(以上、大日本インキ化学(株)製)等、ゴム系樹脂としては、LACSTAR7310K、3307B、4700H、7132C(以上、大日本インキ化学(株)製)、Nipol Lx416、Lx410、Lx438C、Lx2507(以上、日本ゼオン(株)製)等、塩化ビニル樹脂としては、G351、G576(以上、日本ゼオン(株)製)等、塩化ビニリデン樹脂としては、L502、L513(以上、旭化成工業(株)製)等、オレフィン樹脂としては、ケミパールS120、SA100(以上、三井石油化学(株)製)等を挙げることができる。
これらのポリマーラテックスは単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上ブレンドして用いても良い。
〔マイクロカプセル〕
本発明の液晶組成物は、マイクロカプセルに内包させた状態で用いることができる。
本発明で用いることができるマイクロカプセルの製法としては、コアセルベーション法、界面重合法、in−situ法等の公知の方法を用いることができる。これらの中でコアセルベーション法による製法は油相である液晶組成物への化学的影響が少なく好ましく用いることができる。
バインダーの1つとしてゼラチンを用いる場合、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、カルボキシメチルセルロース、寒天、ポリビニルベンゼンスルホン酸、無水マレイン酸共重合体、その他界面活性剤との疎水性相互作用によるコアセルベートでき、コアセルベート後は、ホルムアルデヒドや、前記のゼラチン硬膜剤を用いてゼラチン硬化反応を行わせることにより、コアセルベートしたゼラチン複合膜を硬化でき、マイクロカプセル壁の強度を向上させることができる。
また界面重合法は、ポリアミン、多価フェノール等と多塩基酸ハライド、ポリイソシアネート等を水相と油相界面で重合してマイクロカプセル壁を形成することができる。
また、in−situ重合方法としては、尿素−メラミン等に用いられるアミド樹脂、フェノール樹脂の単独またはその共重合体をホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドで架橋してマイクロカプセルを形成させることができる。
マイクロカプセル壁には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニルデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアセタール、アクリル樹脂、メチルセルロース、エチルセルロース、フェノール樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ジエン樹脂、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリアリレート、アラミド、ポリイミド、ポリ−p−フェニレン、ポリ−p−キシレン、ポリ−p−フェニレンビニレン、ポリヒダントイン、ポリパラバン酸、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾオキサジアゾール、ポリキノキサリン等を共存させることにより、マイクロカプセル壁強度を向上させることができる。
本発明に係るマイクロカプセルは、溶液系で調製した後、乾燥して分級することができる。分級の方法としては、スプレードライヤ、ロータリー乾燥機、バンド乾燥機等が挙げられる。
次いで、本発明の表示媒体のその他も構成要素について説明する。
〔基体〕
本発明で用いることのできる基体としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリカーボネート類、セルロースアセテート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンジナフタレンジカルボキシラート、ポリエチレンナフタレート類、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアセタール類、ポリスチレン等の合成プラスチックフィルムも好ましく使用できる。また、シンジオタクチック構造ポリスチレン類も好ましい。これらは、例えば、特開昭62−117708号、特開平1−46912、同1−178505号の各公報に記載されている方法により得ることができる。更に、ステンレス等の金属製基盤や、バライタ紙、及びレジンコート紙等の紙支持体ならびに上記プラスチックフィルムに反射層を設けた支持体、特開昭62−253195号(29〜31頁)に支持体として記載されたものが挙げられる。RDNo.17643の28頁、同No.18716の647頁右欄から648頁左欄及び同No.307105の879頁に記載されたものも好ましく使用できる。これらの支持体には、米国特許第4,141,735号のようにTg以下の熱処理を施すことで、巻き癖をつきにくくしたものを用いることができる。また、これらの支持体表面を支持体と他の構成層との接着の向上を目的に表面処理を行っても良い。本発明では、グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理を表面処理として用いることができる。更に公知技術第5号(1991年3月22日アズテック有限会社発行)の44〜149頁に記載の支持体を用いることもできる。更にRDNo.308119の1009頁やプロダクト・ライセシング・インデックス、第92巻P108の「Supports」の項に記載されているものが挙げられる。その他に、ガラス基板や、ガラスを練りこんだエポキシ樹脂を用いることができる。
〔液晶組成物〕
本発明に係る液晶組成物としては、コレステリック相を有するカイラルネマチック液晶組成物であることが好ましい。
カイラルネマチック液晶は、コレステリック相を示す液晶の代表的なもので、ネマチック液晶に所定量のカイラル材を添加することによって得られる。このカイラルネマチック液晶は、一般的に、棒状の液晶分子がねじれた配列をなし、コレステリック相を示している。この液晶に光が入射すると、ヘリカル軸に対して平行な方向から光が入射した場合、λ=npで示される波長の光を選択反射する(プレーナ状態)。ここで、λは波長、nは液晶分子の平均屈折率、pは液晶分子が360°ねじれている距離である。一方、ヘリカル軸に対して垂直な方向から光が入射した場合、光は反射することなく透過する(フォーカルコニック状態)。この選択反射及び透過を利用して表示が行われる。
メモリー性を有する反射型液晶表示体の動作モードとしては、テクニカルペーパーSID国際シンポジューム要約(SID International Symposium Digestof Technical Paper)第29巻、897頁に開示されている。この動作モードは、カイラルネマチック液晶の配向状態をプレーナ状態(光の選択反射状態)及びフォーカルコニック状態(光の透過状態)のいずれかに切り換えて表示を行う方式である。プレーナ状態及びフォーカルコニック状態は、それぞれ安定な状態であるため、一旦液晶をいずれかの状態にセットすれば、外力が加わらない限り、半永久的にその状態を維持する。即ち、画像を一旦表示すれば電源を切っても表示された画像がそのまま維持されるメモリ性を備えた反射型液晶表示媒体として有用である。
上記文献に記載されている反射型の液晶表示媒体は、それぞれ電極を備えた一対の基板間にカイラルネマチック液晶を挟持した構成であり、電極によって基板に対して垂直方向に電界を作用させ、その電界の強度及び/又は印加時間を制御することにより、液晶を所定の状態(プレーナ状態及びフォーカルコニック状態)に変化させる。
液晶にそのねじれを解くための閾値電圧以上の電圧を充分な時間印加すると、液晶は全てホメオトロピック状態(液晶分子の長軸方向が基板に対して垂直な状態)になる。この状態は、メモリ性がないために電界を消去すると、液晶はねじれた配列になる。ホメオトロピック状態から、電界を急激に消去した場合はプレーナ状態になり、電界を徐々に消去した場合はフォーカルコニック状態になる。
また、フォーカルコニック状態の液晶に、そのねじれを解くための閾値電圧以上のパルス電圧(一部の液晶がホメオトロピック状態になるパルス幅の電圧)を印加した場合、ホメオトロピック状態になった液晶は、パルス電圧の印加終了後にプレーナ状態になる。パルス電圧の幅及び/又は電圧の高さを制御することにより、プレーナ状態となる液晶の割合を調整(中間調を表示)することができる。
カイラルネマティック液晶を用いた液晶−高分子複合膜において、ネマティック液晶に添加するカイラルドーパントの量を調整し、カイラルネマティック液晶のヘリカルピッチを、選択反射波長が、例えば、それぞれ青色光、緑色光、赤色光、黄色光となるように調整することにより、プレーナ配列の場合にそれぞれ赤色、緑色、青色、黄色に着色した選択反射状態となり、フォーカル・コニック配列の場合に無色透明の光透過状態となる液晶−高分子複合膜が得られる。この様にして得られた液晶−高分子複合膜を透明電極間に挟持することにより、カラーの液晶表示デバイスが得られる。本発明の表示媒体においては、カイラルネマチック液晶組成物が、青色光、緑色光、赤色光及び黄色光から選ばれる少なくとも1種の光を選択反射する複数の液晶組成物から構成されていることが好ましい。
また、カイラルドーパントの添加量を調整して、カイラルネマティック液晶のヘリカルピッチを、選択反射波長が赤外光となるように調整すると、プレーナ配列で無色透明の光透過状態、フォーカル・コニック配列では等方散乱により白く見える光散乱状態を示す液晶−バインダー複合膜が得られる。こうして得られた液晶−バインダー複合膜を透明電極間に挟持することにより、白色表示デバイスが得られる。
なお、ヘリカルピッチp(nm)と選択反射波長λ(nm)との関係は、下式(1)で表される。
式(1)
λ=n×p
式中、nは平均屈折率を表し、n2=(n12+n221/2である。n1は液晶分子の長軸方向に光を入射した場合の屈折率を表し、n2は液晶分子の長軸方向に対して垂直な方向に光を入射した場合の屈折率を表す。
白色表示デバイスあるいは各色のカラー表示デバイスを作製するには、例えば、液晶とバインダーとの混合物を基体上に挟持した上で、硬膜剤等で硬化させ液晶とバインダーとを相分離する方法を採用することができる。この際、上記混合物とともにスペーサを透明電極間に挟持させると液晶−バインダー複合膜の厚さの制御が容易となる。
ネマティック液晶に添加するカイラルドーパントとして、複数種のカイラルドーパントを混合して使用してもよい。複数種のカイラルドーパントの使用は、液晶の相転移温度を高くしたり、複合膜の透明状態における透明度を向上させたり、特にカラー表示デバイスの透明状態と選択反射状態との表示切り替えを速くしたりするのに有効である。
特定色のカラー表示デバイスとして、左旋性のカイラルネマティック液晶を用いた複合膜を有する第1の表示デバイスと、前記左旋性のカイラルネマティック液晶と同じ波長の光を選択反射しかつ右旋性のカイラルネマティック液晶を使用した複合膜を有する第2の表示デバイスとを積層したものを用いることも、本発明の好ましい態様の1つである。こうすることによって反射率を増大させ、さらに良好なカラー表示を行うことができる。特に、緑色に比べて比視感度が低い青色および赤色を強く表示すると全体のカラーバランスが向上するため、青色表示デバイスあるいは赤色表示デバイスにおいてこのような複層構成が有効である。
白色表示デバイスに用いる液晶−バインダー複合膜に、スメティック液晶を添加してもよい。スメティック液晶を添加することにより、液晶−バインダー複合膜の透明度が向上し、無色透明状態と白色状態との間のコントラストを高めることができる。
なお、各色の表示デバイスに用いる液晶−バインダー複合膜の膜厚には特に制限はないが、白色表示デバイスに用いる液晶−バインダー複合膜の膜厚をカラー表示デバイスに用いる液晶−バインダー複合膜の膜厚よりも大きくしておくことが望ましい。
コレステリック相を示す液晶組成物の具体的化合物としては、米国特許5,695,682号に記載の化合物を挙げることができる。
その他の本発明に用いられる散乱型液晶組成物として、4−置換安息香酸4′−置換フェニルエステル、2−(4−置換フェニル)−5−置換ピリミジン、4−置換シクロヘキサンカルボン酸4′−置換ビフェニルエステル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸4′−置換フェニルエステル、4−置換シクロヘキサンカルボン酸4′−置換フェニルエステル、4−置換ビフェニル4′−置換シクロヘキサン、4−(4−置換シクロヘキサンカルボニルオキシ)安息香酸4′−置換フェニルエステル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸4′−置換シクロヘキシルエステル、4−置換4″−置換ターフェニル、4−置換4′−置換ビフェニル、4−置換フェニル−4′−置換シクロヘキサン等、さらに特開2001−51260号公報、特開平8−43846号公報、特開平7−4950号公報、特開2000−147476号公報、特開平8−160470号公報、特開平10−54996号公報、特開2002−221709号公報、特開2001−92383号公報、特開2003−131234号公報、特開2004−77754号公報、特開2004−2771号公報等に記載の液晶組成物や、ポリマーネットワーク液晶(PNLC)、ポリマー分散液晶(PDLC)と称される液晶組成物等を挙げることができる。
本発明の表示媒体においては、本発明に係る液晶組成物をバインダー中に分散させた状態で存在させる。例えば、本発明に係る液晶及びカイラル剤を混合した後、この混合物を界面活性剤等を含むゼラチン溶液中に添加し、公知の分散機を用いて分散することにより調製することができる。
上記分散に用いられる界面活性剤としては、イオン性界面活性剤としては、例えば脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、などが挙げられる。
陰イオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸石鹸、N−アシル−N−メチルグリシン塩、N−アシル−N−メチル−β−アラニン塩、N−アシルグルタミン酸塩、アシル化ペプチド、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルメチルタウリン、硫酸化油、高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、第2級高級アルコールエトキシサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、モノグリサルフェート、脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、特殊芳香族スルホン酸塩のホルマリン縮合物(例えば、モールC)クレオソート油スルホン酸塩のホルマリン縮合物等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
非イオン活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミンオキサイド、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとのブロック共重合物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
分散には、例えば、剪断式攪拌機、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。
次いで、本発明の表示媒体の構成について説明する。
〔透明電極〕
本発明においては、対向電極の少なくとも一部に透明電極を用いることができる。透明電極としては、透明で電気を通じるものであれば、特に制限はなく、例えば、Indium Tin Oxide(ITO:インジウム錫酸化物)、Indium Zinc Oxide(IZO:インジウム亜鉛酸化物)、酸化錫(FTO)、酸化インジウム、酸化亜鉛、白金、金、銀、ロジウム、銅、クロム、炭素、アルミニウム、シリコン、アモルファスシリコン、マグネシウム、BSO(Bismuth Silicon Oxide)等やこれらの混合物を用いることができる。混合物は、例えば、50nm厚程度のITO層と50nm程度の銀の層とが積層構造になっていてもよい。
また、ポリチオフェン系、ポリピロール系、ポリアニリン系、ポリアセチレン系、ポリパラフェニレン系、ポリセレノフェニレン系等高分子化合物、またはその混合物の導電性高分子を透明電極として用いることができる。
また、350℃〜800℃で焼成済みのITO微粉末を、溶媒や高分子材料を含む溶液に分散した液を基体に塗布して溶媒を揮発または高分子を硬化させることにより透明電極を作製することも可能である。この場合、塗布後の固化温度は、40℃以上、200℃以下が好ましい。ITOの微粉末は、例えば、塩化錫水溶液と塩化インジウム水溶液を混合し、アンモニア等を添加してpHが9に保ちながら共沈反応を起こさせ、得られた水酸化物の沈殿を分別、洗浄して、500℃で2時間焼成して作製することが可能である。塩化錫と塩化インジウムの混合比率を変更することにより任意の混合割合の微粉末を形成することができる。微粉末の形状は、粒状、針状、板状、フレーク状のいづれであってもよく、針状と粒状等を混合して用いてもよい。
また、キシロール中に有機インジウムと有機錫を97:3の質量比で約10%配合された塗布液を基体上に塗布し、100℃以上、150℃以下で、溶媒の揮発及び焼成を行って固化する方法も好ましく用いることができる。
上記の塗布液には、電極の機械強度向上を目的として、ブロックドイソシアネートを含むポリウレタン樹脂を形成しうる化合物種やエポキシ樹脂を形成しうる化合物種等の高分子化合物を混合させてもよい。
透明電極の表面抵抗値としては、500Ω/□以下が好ましく、特に300Ω/□以下が好ましい。また、膜厚は、0.2μm以上、50μm以下が好ましい。
〔電極の製法〕
透明電極、金属電極を形成するには、公知の方法を用いることができる。例えば、基板上にスパッタリング法等でマスク蒸着するか、全面形成した後に、フォトリソグラフィー法でパターニングしてもよい。また、電解メッキや無電解メッキ、印刷法や、インクジェット法によっても電極形成が可能である。
インクジェット方式を用いて基板上にモノマー重合能を有する触媒層を含む電極パターンを形成した後に、該触媒により重合されて重合後に導電性高分子層になりうるモノマー成分を付与して、モノマー成分を重合し、さらに、該導電性高分子層の上に銀等の金属メッキを行うことにより金属電極パターンを形成することもでき、フォトレジストやマスクパターンを使用することがないので、工程を大幅に簡略化できる。
電極材料を塗布にて形成する場合は、ディッピング法、スピナー法、スプレー法、ロールコーター法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法等の公知の方法を用いることができる。
〔静電インクジェット法〕
本発明の表示媒体においては、少なくとも1種の電極が、帯電した液体を吐出する内部直径が30μm以下のノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記ノズル内に溶液を供給する供給手段と、前記ノズル内の溶液に吐出電圧を印加する吐出電圧印加手段とを備えた液体吐出装置を用いて形成されることが好ましい。
さらに前記ノズル内の溶液が当該ノズル先端部から凸状に盛り上がった状態を形成する凸状メニスカス形成手段を設けた吐出装置を用いて形成されることが好ましい。
また、前記凸状メニスカス形成手段を駆動する駆動電圧の印加及び吐出電圧印加手段による吐出電圧の印加を制御する動作制御手段を備え、この動作制御手段は、前記吐出電圧印加手段による吐出電圧の印加を行わせつつ液滴の吐出に際して前記凸状メニスカス形成手段の駆動電圧の印加を行わせる第一の吐出制御部を有する液体吐出装置を用いることも好ましい。
また、前記凸状メニスカス形成手段の駆動及び吐出電圧印加手段による電圧印加を制御する動作制御手段を備え、この動作制御手段は、前記凸状メニスカス形成手段による溶液の盛り上げ動作と前記吐出電圧の印加とを同期させて行う第二の吐出制御部を有することを特徴とする液体吐出装置を用いること、前記動作制御手段は、前記溶液の盛り上げ動作及び咋出電圧の印加の後に前記ノズル先端部の液面を内側に引き込ませる動作制御を行う液面安定化制御部を有する液体吐出装置を用いることも好ましい形態である。
この様な静電インクジェットを用いて電極パターンを作製することにより、オンデマンド製に優れ、廃棄材料が少なく、寸法精度に優れた電極を得ることができ有利である。
〔遮光層〕
本発明の表示媒体には遮光層を設けることができる。遮光は、例えば、金属反射板、散乱板、着色塗料を基体中に塗布する、顔料や染料等の着色物を含むバインダー構成層を設ける等のいかなる方法でもよい。本発明においては、この遮光層を一対の対向する電極間に設けることが好ましく、この場合、液晶層に近い隣接層に、例えば、カーボンブラック等を分散させた層を設けることにより、より光吸収効率を上げた良好な黒表示が行える。また、透明電極付き樹脂基板を対向電極に用いる場合は、基板の液晶層とは反対側の表面に着色体を設けることができる。遮光する光の色は、黒表示の場合は黒色、また、液晶の反射色を補填するフィルター色であってもよい。
〔表示媒体駆動法〕
本発明の表示媒体においては、上記説明した対向電極の駆動操作が単純マトリックス駆動であることが好ましい。
本発明でいう単純マトリックス駆動とは、複数の正極を含む正極ラインと複数の負極を含む負極ラインとが対向する形で互いのラインが垂直方向に交差した回路に、順次電流を印加する駆動方法のことを言う。単純マトリックス駆動を用いることにより、回路構成や駆動ICを簡略化でき安価に製造できるメリットがある。なお、本発明の表示媒体を駆動するには、例えば、特開2003−5222号、同2003−228045号、同2003−228045号、同2002−14323号、同2003−29301号、同2002−287135号の各公報に記載の駆動回路、駆動波形を適用することができる。
本発明の表示媒体は、アクティブマトリックス駆動を用いてもよい。アクティブマトリックス駆動は、走査線、データライン、電流供給ラインが碁盤目状に形成され、各碁盤目に設けられたTFT回路により駆動させる方式である。画素毎にスイッチングが行えるので、諧調やメモリー機能などのメリットがある。
次いで、本発明の表示媒体の具体的な構成例を、図を用いて説明するが、本発明ではこれら例示した構成に限定されるものではない。
本発明の表示媒体においては、1対の電極間に、バインダー及びバインダー中に分散された液晶組成物を配置した構成をとることが好ましい。
図1は、分散された液晶化合物を含む液晶組成物含有層を複数有するカラーの表示媒体の構成の一例を示す断面図である。
図1のa)は、基体A上に、一対の電極として、第1の電極1と第2の電極6を有しており、このうち下部の観察方向に位置する第2の電極6は透明電極であることが好ましい。
対向した位置にある第1の電極1と第2の電極6間には、3層の液晶組成物含有層5を有し、それぞれの液晶組成物含有層には、それぞれ独立して、バインダー中に分散された赤色光反射液晶組成物2、緑色光反射液晶組成物3、青色光反射液晶組成物4を含有している。これらの各色光反射液晶組成物は、ネマティック液晶に添加するカイラルドーパントの量や第1の電極1と第2の電極6間に印可する閾値電圧量を適宜調整することによりカラー表示を行うことができる。また、更に各色光反射液晶組成物の不正吸収を取り除き、最適な色再現を実現するため、図1のb)に示すように、各液晶組成物含有層間に色補正のためのフィルター層7を設けることも好ましい。また、緑色、青色、赤色の液晶組成物含有層5の配置は、各液晶組成物の分光特性により適宜選択することができる。
本発明の表示媒体においては、同一液晶組成物含有層内に複数種の液晶組成物を含むことが好ましい態様の1つである。
図2は、単一の液晶組成物含有層に3色の光反射液晶組成物を含む表示媒体の構成の一例を示す断面図である。
図2のa)において、一つの電極である第1の電極1と第2の電極6間に、1層の液晶組成物含有層5を有し、この液晶組成物含有層5中に、バインダー中に分散された赤色光反射液晶組成物2、緑色光反射液晶組成物3、青色光反射液晶組成物4を含む構成である。
また、図2のb)は、各色光反射液晶組成物を含む液晶組成物含有層5と第1の電極1間に、黒色の遮光層8を設けた形態であり、この構成をとることで、より光吸収効率を上げた良好な黒表示が行える。また、図2のc)では、両面に基体Aを配置し、観察面から離れた位置にある第2の電極6と基体A間に黒色の遮光層8を設けた形態である。
図3は、2対以上の電極から構成され、液晶化合物を含む液晶組成物含有層を複数有するカラーの表示媒体の構成の一例を示す断面図である。
図3のa)では、図1のa)の構成に対し、緑色光反射液晶組成物3を含む液晶組成物含有層と青色光反射液晶組成物2を含む液晶組成物含有層間に新たな電極を設けた形態の一例であり、図3のb)は、それぞれの液晶組成物含有層を一対の電極で挟んだ構成の表示媒体の一例である。この時電極6、9、10はいずれも透明電極である。
上記説明した図1〜図3で示した表示媒体の構成は、白黒表示も可能であるが、主としてカラー表示用として適用することが好ましい。
図4は、白黒表示用の表示媒体の構成の一例を示す構成図である。
図4のa)において、一つの電極である第1の電極1と第2の電極6間に、2層の液晶組成物含有層5を有し、1層中には青色光反射液晶組成物4を含み、他の液晶組成物含有層5中には青色光反射液晶組成物4とは補色の関係にある黄色光反射液晶組成物11を含み、白及び黒を表示させる方法である。また、第1の電極1と液晶組成物含有層5間に、黒色の遮光層8を設けた形態であり、この構成をとることで、より光吸収効率を上げた良好な黒表示が行える。図4のa)では、青色光反射液晶組成物4と黄色光反射液晶組成物11による黒表示の一例を示したが、例えば、緑色光反射液晶組成物とマゼンタ色光反射液晶組成物の組み合わせ、あるいは赤色光反射液晶組成物とシアン色光反射液晶組成物の組み合わせであっても良い。
図4のb)は、青色光反射液晶組成物4と黄色光反射液晶組成物11とを、単一層中に同時に存在させた形態である。
本発明の表示媒体においては、カイラルネマチック液晶組成物が、右旋性または左旋性の選択反射を与える液晶組成物を含むことが好ましい。
図5は、右旋性または左旋性の選択反射を与える液晶組成物を含む白黒表示媒体の構成の一例を示す断面図である。
図5のa)は、それぞれ独立した液晶組成物含有層中に、左旋性の液晶組成物12、あるいは右旋性の液晶組成物13を含む一例であり、図5のb)は、単一液晶組成物含有層中に左旋性の液晶組成物12及び右旋性の液晶組成物13を含む一例であり、いずれも白黒表示用として適用することができる形態の1つである。
図6は、右旋性または左旋性の選択反射を与える液晶組成物を含むカラー表示媒体の構成の一例を示す断面図である。
図6のa)では、基体A上に、一対の電極として、第1の電極1と第2の電極6を有し、対向した位置にある第1の電極1と第2の電極6間に、3層の液晶組成物含有層5を有し、それぞれの液晶組成物含有層には、それぞれ独立して、バインダー中に分散された左旋性の赤色光反射性液晶組成物14と右旋性の赤色光反射性液晶組成物15とを含む赤色反射層16、バインダー中に分散された左旋性の緑色光反射性液晶組成物17と右旋性の緑色光反射性液晶組成物18から構成される緑色反射層19、及びバインダー中に分散された左旋性の青色光反射性液晶組成物20と右旋性の青色光反射性液晶組成物21から構成される青色反射層22から構成される。図6のb)は、バインダー中に分散されたそれぞれの左旋性の各色液晶組成物と右旋性の各色液晶組成物とが独立した液晶組成物含有層中に含有されている一例を示す。
〔封止構造〕
本発明の表示媒体においては、含水変化率を低く抑えることにより、表示特性の変動に対する効果をもたらすことを特徴の一つとするが、その達成方法の一つとして、表示媒体の液晶組成物含有層が、封止構造により外気と遮断されていることが好ましい態様の一つである。
図7は、分散された液晶化合物を含む液晶組成物含有層を有するカラーの表示媒体に封止構造を設けた構成の一例を示す断面図である。
図7のa)は、前述の図1のa)で示した基体A上に、第1の電極1と第2の電極6を有し、第1の電極1と第2の電極6間に3層の液晶組成物含有層5を有する構成からなる表示媒体に、更に各液晶組成物含有層5のそれぞれの側面部に封止材Bを設けた構造の一例であり、この封止材11により、外気等の液晶組成物含有層への影響を遮断するものである。
また、図7のb)は、前述の図2のc)に記載の両面に基体Aを有する構成からなる表示媒体で、遮光層8と第2の電極6の配置を変更し、更に液晶組成物含有層5及び遮光層8のそれぞれの側面部に封止材Bを設けた構造の一例であり、この封止材Bにより、外気等の液晶組成物含有層への影響を遮断するものである。
本発明に適用する封止材B(シール材)としては、分散された液晶組成物を含む液晶組成物含有層5との接触部において、十分な湿度遮断効果を備え、液晶組成物含有層の特性に影響を及ぼすような反応を生じない、影響物質を放出しない、あるいは表示媒体の使用環境下において耐光性、耐熱性等の耐久性が確保されたものであること等のそれぞれの特性を満たすものであれば特に制限はなく、例えば、防湿材として広く用いられている高分子材料等から適宜選択して用いることができ、2種類以上の材料を組み合わせて使用することもできる。
〔本発明の表示媒体の適用分野〕
本発明の表示媒体は、IDカード関連分野、公共関連分野、交通関連分野、放送関連分野、決済関連分野、流通物流関連分野等の用いることができる。具体的には、ドア用のキー、学生証、社員証、各種会員カード、コンビニストアー用カード、デパート用カード、自動販売機用カード、ガソリンステーション用カード、地下鉄や鉄道用のカード、バスカード、キャッシュカード、クレジットカード、ハイウェーカード、運転免許証、病院の診察カード、健康保険証、住民基本台帳、パスポート、電子書籍端末、ドキュメントビュアー、案内板や掲示板等のサイン用途等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
〔表示媒体1の作製:比較例〕
(透明電極1の作製)
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート上に、公知のスパッタンリン法でITO(インジウム錫酸化物)膜を全面に形成した後、フォトリソグラフ法を用いて電極間隔50μm、電極幅2mmピッチの電極パターンを有する透明電極1を作製した。
(液晶層塗布液1の作製)
60.0質量%の正の誘電率異方性を示すネマチック液晶BL012(メルク社製)と、20.0質量%の右旋性のカイラル剤CB15(メルク社製)と、20.0質量%の右旋性のカイラル剤CE2(メルク社製)とを十分に混合して、右旋性の緑色反射性液晶組成物1を作製した。次にゼラチンA(平均分子量5万、分子量10万以上の高分子成分7.2質量%)をイオン交換水に対して8質量%添加し、室温で攪拌した後、30分放置してゼラチンを十分に膨潤させ、次いで、42℃に温度を上げて、ゼラチンを溶解させた。この溶液に、界面活性剤としてアルカノールXC(アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム)を10質量%含むイソプロピルアルコールを水に対して12質量%添加した後、右旋性の緑色反射性液晶組成物1を水に対して12質量%添加した。この混合溶液を42℃に保ったまま、櫛歯式分散機にて攪拌し、平均分散粒径が5μmの液晶層塗布液1を得た。
(表示媒体の作製)
透明電極1上に、42℃に加温した液晶層塗布液1を35μmの膜厚になるように塗布し、塗布直後に試料を10℃の環境下に放置して液晶層塗布液をゼリー状に固化した後、ゼリー状形状を保ったまま、25℃で30分間乾燥させて液晶組成物含有層1を形成した。この液晶組成物含有層1上に同様にして、5質量%のゼラチンAを含む水溶液を塗布して25℃で30分間乾燥させてゼラチン層を形成し、さらに、ゼラチン層上にカーボンブラック20質量%を含み、かつ5質量%のゼラチンAを含む遮光層塗布液を塗布して25℃で30分間乾燥させて遮光層を形成した。前述の方法で測定した25℃、60%RHにおける液晶組成物含有層1の平衡含水率は、9.0質量%であった。
次いで、遮光層上に銀ペーストインク(東洋紡製 DW−250H−5)を用いて、電極間隔50μm、電極幅2mmピッチで、透明電極1の電極パターンと直交する電極パターンをスクリーン印刷法にて形成して表示媒体1を得た。
作製した表示媒体1は、前述の方法に従って測定した25℃、60%RHの環境下で8時間調湿した時の表示媒体の含水率MP1は10.1%、60℃、80%RHの環境下で8時間調湿した時の表示媒体の含水率MP2は14.3%であった。
〔表示媒体2の作製:比較例〕
上記表示媒体1の作製において、ゼラチンを含む層(液晶組成物含有層1、ゼラチン層、遮光層)の乾燥条件を25℃で10分間に変更した以外は同様にして、表示媒体2を作製した。
作製した表示媒体2の液晶組成物含有層1の平衡含水率は、16.7質量%、表示媒体の含水率MP1は18.5%、表示媒体の含水率MP2は14.5%であった。
〔表示媒体3の作製:比較例〕
上記表示媒体1の作製において、液晶組成物含有層1を形成した後、減圧乾燥処理を施して、ゼラチンAを含有する液晶組成物含有層1の平衡含水率を7.7%に変更した以外は同様にして、表示媒体3を作製した。この表示媒体3の含水率MP1は8.9%、含水率MP2は12.1%であった。
〔表示媒体4の作製:本発明〕
上記表示媒体1の作製において、液晶組成物含有層1を形成した後、減圧乾燥処理を施して、ゼラチンAを含有する液晶組成物含有層1の平衡含水率を4.9%に変更した以外は同様にして、表示媒体4を作製した。この表示媒体4の含水率MP1は5.5%、含水率MP2は7.1%であった。
〔表示媒体5の作製:本発明〕
上記表示媒体1の作製において、液晶組成物含有層1を形成した後、減圧乾燥処理を施して、ゼラチンAを含有する液晶組成物含有層1の平衡含水率を2.8%に変更した以外は同様にして、表示媒体5を作製した。この表示媒体5の含水率MP1は3.2%、含水率MP2は3.9%であった。
〔表示媒体6の作製:本発明〕
上記表示媒体1の作製において、周囲を熱可塑性のブチルゴム及び感光性のアクリル系接着剤(日本化薬製 KAYARAD R381I)を用いて、液晶組成物含有層1、ゼラチン層及び遮光層の周囲を、図7に示すように封止した以外は同様にして、表示媒体6を作製した。表示媒体6における液晶組成物含有層の平衡含水率は9.0%、表示媒体6の含水率MP1は10.1%、含水率MP2は10.5%であった。
〔表示媒体7の作製:本発明〕
表示媒体1の作製において、液晶組成物含有層1、ゼラチン層及び遮光層に用いたゼラチンAに代えて、以下の方法に従って抽出した分子量が10万以上の高分子成分を16.2%含むゼラチンBを使用した以外は同様にして、表示媒体7を作製した。表示媒体7における液晶組成物含有層の平衡含水率は9.0%、また、表示媒体7の含水率MP1は10.1%、含水率MP2は12.2%であった。
(ゼラチンBの調製)
分子量が10万以上の高分子成分を16.2%含むゼラチンBの調製方法としては、T.H.ジェームス著、ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス第4版,1977年マクミラン社刊の第55頁に記載された一般的な方法に従って行い、前処理を施した原料からゼラチンを水相に抽出する際の温度(50〜60℃)と抽出時間を適宜調節し、比較的低温で抽出した。この時、抽出操作としては、順次、第1抽出、第2抽出、第3抽出と行い、第1抽出物を主体に、第2抽出を適宜混合しながら分子量が10万以上の高分子成分を16.2%含むゼラチンBを調製した。
〔表示媒体8の作製:本発明〕
表示媒体1の作製において、液晶層塗布液1のゼラチンA量に対し、ポリマーラテックスとしてラックスター3307B(大日本インキ化学工業(株)製;SBRラテックス)を55質量%になる量を添加して塗布した以外は同様にして、表示媒体8を作製した。表示媒体8における液晶組成物含有層の平衡含水率は9.0%、また、表示媒体8の含水率MP1は10.1%、含水率MP2は9.8%であった。
《表示媒体の評価》
(高温高湿耐性の評価)
得られた各表示媒体の両極に、50Hz、250msec期間の交流電圧を、電圧値を変化させながら印加し、反射率をコニカミノルタセンシング社製のスペクトロフォトメーターCM−3700dにて測定し、電圧特性値(電圧1、電圧2)を求めた。電圧1は、プレーナー相からフォーカルコニック相への相転移電圧であり、電圧2はフォーカルコニック相からホメオトロピック相またはプレーナー相への相転移電圧である。次に、表示媒体を60℃80%RHの恒温恒湿槽内に1週間保存して強制劣化処理を施した表示媒体を作製し、同様に強制劣化処理後の電圧特性値(電圧3、電圧4)を求め、電圧特性値の変動比(電圧a=電圧3/電圧1、電圧b=電圧4/電圧2)を算出した。
(折り曲げ耐性の評価)
表示媒体の両端を固定し、表示媒体の曲率半径が2cmになるように、固定両端の位置を変える動作を50回繰り返した後、高温高湿耐性の評価と同様に電圧特性値(電圧5、電圧6)を求め、電圧特性の変動比(電圧c=電圧5/電圧1、電圧d=電圧6/電圧2)を求めた。
この電圧a〜dまでの変動比が1に近いほど、表示媒体の耐久性が高いことを表している。
以上により得られた結果を、表1に示す。
Figure 2006064807
表1に記載の結果より明らかなように、本発明で規定する要件を満たす表示媒体は、高温高湿環境下での安定性及び折り曲げ耐性に優れていることが分かる。
実施例2
《液晶組成物の調製》
(液晶組成物2の調製)
正の誘電異方性を有するネマチック液晶E44(メルク社製)とBL011(メルク社製)をそれぞれ44.05質量%、19.05質量%と、右旋光性のカイラル剤CB15(メルク社製)36.5質量%とを十分に混合して、右旋性の黄色光反射性である液晶組成物2を調製した。
(液晶組成物3の調製)
正の誘電異方性を有するネマチック液晶E44(メルク社製)とBL011(メルク社製)をそれぞれ35.35質量%、15.15質量%と、右旋光性のカイラル剤CB15(メルク社製)49.5質量%とを十分に混合して、右旋性の青色光反射性の液晶組成物3を調製した。
(液晶組成物4の調製)
上記調製した液晶組成物2と液晶組成物3とを質量比1:1.3の比率で混合して、液晶組成物4を作製した。
《表示媒体の作製及び評価》
実施例1に記載の表示媒体1〜8の作製において、液晶組成物1を上記調製した液晶組成物4に変更した以外は同様にして、表示媒体9〜16を作製した。上記作製した各表示媒体におけるバインダー層の平行含水率及び含水率MP1、含水率MP2を表2に示す。
《表示媒体の作製及び評価》
実施例1と同様の各評価を行い、得られた結果を表2に示す。
Figure 2006064807
表2に記載の結果より明らかなように、本発明で規定する要件を満たす表示媒体は高温高湿度環境下、及び折り曲げ耐性に優れていることが分かった。また、液晶組成物4を含む液晶層塗布液を塗布する代わりに、液晶組成物2を含む液晶層塗布液、液晶組成物3を含む液晶層塗布液をそれぞれ別層に積層塗布した試料を作製したところ、表2に記載の結果と同様の効果を確認することができた。
実施例3
《液晶層塗布液の調製》
(液晶層塗布液5の調製)
69.0質量%の正の誘電率異方性を示すネマチック液晶BL012(メルク社製)と、23.0質量%の右旋性のカイラル剤CB15(メルク社製)と、15.5質量%の右旋性のカイラル剤CE2(メルク社製)とを混合して液晶組成物5を調製し、次に、ゼラチンAをイオン交換水に対して4質量%、アラビヤガムを水に対して1質量%添加し、室温で攪拌した後に30分放置してゼラチンとアラビヤガムを十分に膨潤させた後、42℃に温度を上げて溶解させた。この溶液に、界面活性剤としてアルカノールXC(アルキルナフタレンスルホン酸)10質量%を含むイソプロピルアルコールを水に対して12%添加した後、液晶組成物5を水に対して10質量%添加した。この混合溶液を42℃に保ったまま、櫛歯式分散機にて攪拌し平均分散粒径が5μmの液晶分散物溶液を得た。該液晶分散物溶液のpHを4.05に調整して30分間攪拌し、その後、液温度を8℃に低下させてさらに30分間攪拌した。この溶液にホルムアルデヒドをゼラチン1gに対して15mg添加して5分間攪拌した後に、溶液のpHを9.0に上昇させ、さらに30分間攪拌した。次に、この溶液の温度を30℃に上げて20分間攪拌し、液晶組成物5を含むマイクロカプセル溶液を得た。このマイクロカプセル溶液にゼラチンA溶液を加えてゼラチン濃度が水に対して8質量%になるように調整し、赤色光反射性の液晶組成物を内包するマイクロカプセルを含む液晶層塗布液5を得た。
(液晶層塗布液6の調製)
液晶層塗布液5の液晶組成物5を、液晶組成物1に変更した以外は全く同様にして、緑色光反射性の液晶組成物を含むマイクロカプセルを含む液晶層塗布液6を調製した。
(液晶層塗布液7の調製)
液晶層塗布液5の液晶組成物5を、液晶組成物3に変更した以外は同様にして、青色光反射性の液晶組成物を内包するマイクロカプセルを含む液晶層塗布液7を調製した。
(液晶層塗布液8の調製)
上記調製した液晶層塗布液5、6、7を質量比で1:1:1に混合し、液晶層塗布液8を調製した。
《表示媒体の作製及び評価》
〔表示媒体17〜22の作製〕
実施例1に記載の表示媒体1〜6の作製において、液晶層塗布液1を、上記調製した液晶層塗布液8に変更した以外は同様にして、表示媒体17〜22を作製した。
〔表示媒体23の作製〕
上記表示媒体17において、液晶層塗布液8を含む液晶組成物含有層、ゼラチン層及び遮光層に用いたゼラチンAに代えて、前述の10万以上の高分子成分を16.2%含むゼラチンBを使用した以外は同様にして、表示媒体23を作製した。
〔表示媒体24の作製〕
上記表示媒体17において、液晶層塗布液8のゼラチンA量に対し、ポリマーラテックスとしてラックスター3307B(大日本インキ化学工業(株)製;SBRラテックス)を55質量%になる量を添加して塗布した以外は同様にして、表示媒体24を作製した。
上記作製した各表示媒体におけるバインダー層の平行含水率及び含水率MP1、含水率MP2を表3に示す。
《表示媒体の作製及び評価》
実施例1と同様の各評価を行い、得られた結果を表3に示す。
Figure 2006064807
表3に記載の結果より明らかなように、本発明の構成を満たす表示媒体は高温高湿度環境下及び折り曲げ耐性に優れていることが分かった。また、液晶層塗布液8を塗布する代わりに、液晶層塗布液5、液晶層塗布液6、液晶層塗布液7をそれぞれ別層に積層塗布した試料を作製したところ、表3に記載の結果と同様の効果を確認することができた。
実施例4
《液晶組成物の調製》
〔液晶組成物6の調製〕
正の誘電率異方性を示すネマチック液晶BL012(メルク社製)の77.0質量%と、右旋性のカイラル剤CNL−611R(旭電化工業製)の23.0質量%とを十分に混合して、右旋光性の緑色光反射性の液晶組成物6を調製した。
〔液晶組成物7の調製〕
正の誘電率異方性を示すネマチック液晶BL012(メルク社製)の77.0質量%と、左旋性のカイラル剤CNL−617L(旭電化工業製)の23.0質量%とを十分に混合して、左旋光性の緑色光反射性の液晶組成物7を調製した。
〔液晶組成物8の調製〕
上記調製した液晶組成物6、7を、質量比で1:1で混合して液晶組成物8を調製した。
《表示媒体の作製及び評価》
実施例1に記載の表示媒体1〜8の作製において、液晶層組成物1を、上記調製した液晶組成物8に変更した以外は同様にして、表示媒体25〜32を作製し、実施例1と同様の各評価を行った結果、実施例1の結果と同様に、本発明の構成を満たす表示媒体は高温高湿度環境下及び折り曲げ耐性に優れていることを確認することができた。
実施例5
実施例1の液晶組成物1を、特開平5−273576号の段落番号〔0081〕〜〔0082〕に記載の液晶組成物に変更して液晶の相転移電圧を測定し、実施例1と同様の評価を行ったところ、本発明の構成を満たす表示媒体は、相転移電圧の変動比が少なく、コレステリック液晶以外においても本発明の効果が得られることを確認することができた。
実施例6
実施例1に記載の銀ペーストをスクリーン印刷する代わりに、平均粒径20nmの銀コロイド粒子を含む溶液を、吐出先端ノズル径15μmの静電インクジェット装置を用いて、実施例1と同様の電極パターンを形成した試料を作製し、実施例1と同様の評価を行ったところ、実施例1と同様に本発明の効果を確認することができた。
分散された液晶化合物を含む液晶組成物含有層を複数有するカラーの表示媒体の構成の一例を示す断面図である。 単一の液晶組成物含有層に3色の光反射液晶組成物を含む表示媒体の構成の一例を示す断面図である。 2対以上の電極から構成され、液晶化合物を含む液晶組成物含有層を複数有するカラーの表示媒体の構成の一例を示す断面図である。 白黒表示用の表示媒体の構成の一例を示す構成図である。 右旋性または左旋性の選択反射を与える液晶組成物を含む白黒表示媒体の構成の一例を示す断面図である。 右旋性または左旋性の選択反射を与える液晶組成物を含むカラー表示媒体の構成の一例を示す断面図である。 分散された液晶化合物を含む液晶組成物含有層を有するカラーの表示媒体に封止構造を設けた構成の一例を示す断面図である。
符号の説明
A 基体
1 第1の電極
2 赤色光反射液晶組成物
3 緑色光反射液晶組成物
4 青色光反射液晶組成物
5 液晶組成物含有層
6 第2の電極(透明電極)
7 フィルター層
8 黒色の遮光層
9、10 透明電極
11 黄色光反射液晶組成物
12 左旋性の液晶組成物
13 右旋性の液晶組成物
14 左旋性の赤色光反射性液晶組成物
15 右旋性の赤色光反射性液晶組成物
16 赤色反射層
17 左旋性の緑色光反射性液晶組成物
18 右旋性の緑色光反射性液晶組成物
19 緑色反射層
20 左旋性の青色光反射性液晶組成物
21 右旋性の青色光反射性液晶組成物
22 青色反射層
B 封止材

Claims (15)

  1. 少なくとも1つの基体上に、少なくとも1層のバインダー及びバインダー中に分散された液晶組成物を含む液晶組成物含有層を有する表示媒体であって、該液晶組成物含有層の25℃、60%RHにおける平衡含水率が、5.0%以下であることを特徴とする表示媒体。
  2. 少なくとも1つの基体上に、少なくとも1層のバインダー及びバインダー中に分散された液晶組成物を含む液晶組成物含有層を有する表示媒体であって、下式(1)で規定する含水変化率CPが、1.3以下であることを特徴とする表示媒体。
    式(1)
    CP=MP2/MP1
    〔式中、MP1は25℃、60%RHの環境下で8時間調湿した際の表示媒体の含水率(%)であり、MP2は60℃、80%RHの環境下で8時間調湿した際の表示媒体の含水率(%)である。〕
  3. 前記液晶組成物含有層が、封止構造により外気と遮断されていることを特徴とする請求項1または2に記載の表示媒体。
  4. ゼラチンの高分子成分を、総バインダー量の12質量%以上含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示媒体。
  5. ポリマーラテックスを、前記液晶組成物含有層の総バインダー量の50質量%以上含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示媒体。
  6. 前記液晶組成物が、コレステリック相を有するカイラルネマチック液晶組成物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示媒体。
  7. 前記カイラルネマチック液晶組成物が、青色光、緑色光、赤色光及び黄色光から選ばれる少なくとも1種の光を選択反射することを特徴とする請求項6に記載の表示媒体。
  8. 前記カイラルネマチック液晶組成物が、右旋性または左旋性の選択反射を与える液晶組成物を含むことを特徴とする請求項6または7に記載の表示媒体。
  9. 前記液晶組成物含有層の少なくとも1層が、複数種の液晶組成物を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の表示媒体。
  10. 前記分散された液晶組成物を含有する液晶組成物含有層を複数層有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の表示媒体。
  11. 前記分散された液晶組成物が、マイクロカプセル壁により被覆されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の表示媒体。
  12. 1対の電極間に、前記バインダー及びバインダー中に分散された前記液晶組成物を配置したことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の表示媒体。
  13. 遮光層を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の表示媒体。
  14. 前記遮光層が、1対の電極間に設けられたことを特徴する請求項13に記載の表示媒体。
  15. 少なくとも1種の電極を、ノズル径30μm以下の静電誘導方式のインクジェット法にて形成したことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の表示媒体。
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