JP2006064017A - リリーフバルブ - Google Patents

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Abstract

【課題】
流体の供給圧力を一定に維持するとともに、バルブハウジング内部から外部への流体の漏れを確実に防止することができるリリーフバルブを提供する。
【解決手段】
このリリーフバルブ10は、第1開口部24と、第2開口部28と、第3開口部26とを有するバルブハウジング20と、第1開口部24を開閉する弁体60と、弁体60を第1開口部24に向けて付勢するスプリング81と、スプリング81を圧縮支持し、第3開口部26を閉塞する蓋体70とを備えている。蓋体70は、その先端部72外周がバルブハウジング20内周に接合されると共に、該接合部よりも後端側の外周にシールリング83が配置されて、バルブハウジング20内周との間をシールされており、かつ、該シールリング83よりも更に後端側に、バルブハウジング20の溝部27に係合する突起74が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、燃料供給システムに配置されて燃料供給通路の圧力を調整することができるリリーフバルブに関する。
自動車や二輪車等の燃料供給配管は、燃料タンクの貯留燃料を圧送する燃料ポンプと、燃焼室に燃料を供給する燃料噴射弁とを連結する配管である。この配管の途中には、供給する燃料の圧力が所定値を超える場合に、燃料の一部を逃がして燃料タンク内に戻して、供給配管中の燃料の圧力を調整するリリーフバルブ(燃料圧力調整弁ともいう)が配置されている。
下記特許文献1には、このようなリリーフバルブとして、ハウジング内をダイヤフラムで高圧室と低圧室とに仕切り、ダイヤフラムに放圧通路を設け、高圧室側にはこの放圧通路を閉じるボール弁を設け、低圧室側にはダイヤフラムを押して放圧通路をボール弁に圧接させて閉塞させるスプリングを設けることにより、高圧室に流入した燃料の圧力が所定値を超えると、スプリングに抗してダイヤフラムが押されてボール弁が開き、余剰燃料が放圧通路を通して燃料タンクに戻されるようにしたものが開示されている。
特開2003−278618号公報
上記のような従来のリリーフバルブは、金属の第一ケースと第二ケースとを、それらのフランジ部でかしめて接合する際に、上記ダイヤフラムの周縁を把持させて作られているが、金属製であるため重量が重くなり、製造コストも高くなるという問題があった。
一方、リリーフバルブを樹脂製のケース(バルブハウジング)で形成することも考えられるが、弁体を収容した後の蓋体の溶着等によるシール性や、著しく高い圧力がかかったときの耐圧性に関して十分な信頼性を確保する必要があった。
特に、燃料供給システムに取付けられる圧力調整弁は、燃料が外部へ漏れたりすると、火災等の重大災害が発生する可能性があるため、上記シール性、耐圧性に関する信頼性を確保することが極めて重要である。
したがって、本発明の目的は、流体の供給圧力を一定に維持するとともに、バルブハウジング内部から外部への流体の漏れを確実に防止することができるリリーフバルブを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1は、送液流路内の流体圧力を感知し開閉して、該流体圧力が所定値を超えたときに、送液流路から返送流路に流体を戻して前記圧力を調整するリリーフバルブにおいて、
前記送液流路に連通する第1開口部と、前記返送流路に連通する第2開口部と、内蔵部品の挿入口となる第3開口部とを有する樹脂製のバルブハウジングと、
このバルブハウジングの前記第1開口部を開閉するように、前記バルブハウジング内にスライド可能に収容された弁体と、
該弁体を前記第1開口部に向けて付勢するために前記バルブハウジング内に収容されたスプリングと、
前記スプリングを圧縮させて支持すると共に、前記バルブハウジングの第3開口部を閉塞する蓋体とを備え、
前記蓋体は、その先端部外周が前記バルブハウジング内周に接合されると共に、該接合部よりも後端側の外周にシールリングが配置されて、前記バルブハウジング内周との間をシールされており、かつ、該シールリングよりも更に後端側に前記バルブハウジングに対して係合する係合部が設けられていることを特徴とするリリーフバルブを提供するものである。
また、本発明の第2は、送液流路内の流体圧力を感知し開閉して、該流体圧力が所定値を超えたときに、送液流路から返送流路に流体を戻して前記圧力を調整するリリーフバルブにおいて、
前記送液流路に連通する第1開口部と、前記返送流路に連通する第2開口部と、内蔵部品の挿入口となる第3開口部とを有する樹脂製のバルブハウジングと、
このバルブハウジングの前記第1開口部を開閉するように、前記バルブハウジング内にスライド可能に収容された弁体と、
該弁体を前記第1開口部に向けて付勢するために前記バルブハウジング内に収容されたスプリングと、
前記スプリングを圧縮させて支持すると共に、前記バルブハウジングの第3開口部を閉塞する蓋体とを備え、
前記蓋体の後方にもう1つの補助蓋体が配置されており、該補助蓋体も前記バルブハウジングの内周に接合されていることを特徴とするリリーフバルブを提供するものである。
更に、本発明の第3は、前記第1又は2の発明において、前記弁体は、前記第1開口部の拡径部内周に接離する大径弁体と、この大径弁体内を貫通する通路内に配置され、前記第1開口部の縮径部内周に接離する小径弁体と、この小径弁体を前記第1開口部を閉じる方向に付勢する小スプリングとを有し、前記小径弁体を前記小スプリングを介して前記大径弁体内に仮保持させる係合部が設けられているリリーフバルブを提供するものである。
本発明のリリーフバルブによれば、流体流路内の流体圧力が所定値を超えると、スプリングに抗して弁体が開くので、第1開口部からバルブハウジング内を通り、第2開口部を通って返送流路に流体を逃がすので、送液通路を通して供給される流体圧力を一定に保つことができる。また、バルブハウジングが樹脂製であるため、比較的軽量となり、製造コストも低減させることができる。
また、本発明の第1のリリーフバルブによれば、スプリングを圧縮させて支持する蓋体が、例えば溶着、接着等の手段によってバルブハウジングに接合された際、万が一溶着、接着が不十分で流体の漏れが発生したとしても、接合部よりも後端側にシールリングが配置されているので、流体の漏れを防止することができる。更に、外部からの衝撃等によって、万が一蓋体の溶着、接着が剥がれたとしても、係合部によって蓋体がバルブハウジングから外れることが防止されるので、流体の漏れを防止することができる。
更に、本発明の第2のリリーフバルブによれば、スプリングを圧縮させて支持する蓋体が、例えば溶着、接着等の手段によってバルブハウジングに接合された際、万が一溶着、接着が不十分で流体の漏れが発生したとしても、接合部よりも後端側に配置された補助蓋体によって、流体の漏れを防止することができる。更に、外部からの衝撃等によって、万が一蓋体の溶着、接着が剥がれたとしても、補助蓋体によって蓋体がバルブハウジングから外れることが防止されるので、流体の漏れを防止することができる。
以下、図1〜10を参照して、本発明のリリーフバルブの一実施形態を説明する。
図1に示されるように、このリリーフバルブ10は、バルブハウジング20、及びバルブハウジング20を後述する送液流路に接続するコネクタ30を有している。また、バルブハウジング20内には、小径弁体40と大径弁体50とを有する弁体60が収容されている。
図2を併せて参照すると、バルブハウジング20は、円筒部21と、その一方の端面外周に形成されたフランジ部22と、このフランジ部22の一側に形成された膨出部23とを有している。
円筒部21には、フランジ部22側の端面に第1開口部24が形成され、この第1開口部24の内方の端部には、内方へ向かって次第に拡径したテーパ部24aを有している。また、第1開口部24の更に内方に、第1開口部24より拡径した摺動孔25、及び、テーパ部25aが形成され、これらを介して、第1開口部24は円筒部21の内周面に至っている。
第1開口部24と反対側の端面には、弁体60や、大径スプリング81等の内蔵部品を挿入する挿入口となる第3開口部26が形成されている。この第3開口部26側の円筒部21の周壁の対向する部分には、後述する蓋体70が係合する係合部となる一対の溝部27が設けられている。これらの溝部27は、図2(b)に示されるように、円筒部21の第3開口部26側の端面から、軸方向に所定長さで切欠かれた挿入溝27aと、この挿入溝27aから周方向に所定長さで切欠かれた係止溝27bと、この係止溝27bから軸方向に所定長さで切欠かれた固着溝27cとから構成されている。そして、後述する蓋体70の突起74,74を各溝部27,27に挿入し、かつ回転させることにより、蓋体70を係合させることができる。なお、溝部27としては、上記形状に限らず、例えば、L字状や、J字状等の切欠き溝であってもよく、或いは、蓋体70の方に溝部を設けて、バルブハウジング20の周壁に該溝部に係合する突起等を設けてもよい。
更に、前記膨出部23の端面には、後述する返送流路が連通する第2開口部28が形成されており、この第2開口部28は、通路28aを介して、円筒部21の内部空間29に連通している。また、フランジ部22には、第1開口部24を中心として、その外周方向外側に突出した形状をなし、その突出した部分のそれぞれに、コネクタ30に締結されるボルト84の挿通孔22aが形成されている。フランジ部22の端面には、第1開口部24及び第2開口部28を囲むように、8の字形をなすシールリング溝22bが形成され、このシールリング溝22bにシールリング82が装着されるようになっている。
図3に示すように、コネクタ30は、後述する送液流路に接続される導入管部31と、この導入管部31を中心にして、外側方向に突出するアーム部32と、導入管部31に対して直交する方向に伸びる排出管部33とを有している。導入管部31の外周には雄ネジが形成されており、後述する送液流路を有する燃料供給配管にネジ結合されるようになっている。アーム部32の両端部には、前記ボルト84が螺合するネジ孔32aが形成されている。したがって、バルブハウジング20のフランジ部22の端面と、コネクタ30のアーム部32の端面とを、シールリング82を介して互いに接合し、ボルト84をフランジ部22の挿通孔22aを通して、上記ネジ孔32aに締付け固定することにより、バルブハウジング20とコネクタ30とが気密的に接合されるようになっている。導入管部31内には、バルブハウジング20の第1開口部24に連通する導入孔34が形成されている。また、排出管部33内には、一端が排出管部33の端面に開口し、他端がバルブハウジング20の第2開口部28に連通するリターン通路35が形成されている。
上記バルブハウジング20の円筒部21内には、第3開口部26を通して、小径弁体40と、小径スプリング80と、大径弁体50と、大径スプリング81と、蓋体70とが挿入されるようになっている。
図4に示すように、大径弁体50は、小径円筒部51と、拡径円筒部52と、それらを連結するフランジ状の連結壁53とを有している。また、連結壁53の外端から分割壁部54が軸方向に伸びており、連結壁53と分割壁部54との間には、スリット55が形成されている。そして、分割壁部54の後端部において、拡径円筒部52の端面を形成するように環状に連結された筒端部52aとを有している。
小径円筒部51の周壁の対向する部分には、後述する小径弁体40を仮保持させる係合部となる一対の溝部56が設けられている。これらの溝部56は、図4(b)、(c)に示されるように、小径円筒部51端面から、軸方向に所定長さで切欠かれた挿入溝56aと、この挿入溝56aから周方向に所定長さで切欠かれた回転溝56bと、この回転溝56bから軸方向に所定長さで切欠かれた仮保持溝56cとから構成されている。これにより、後述する小径弁体40の突起44,44がそれぞれの溝部56,56に挿入され、かつ回転させることにより、小径弁体40が組付けられることとなる。なお、溝部56の形状は、上述のバルブハウジング20の溝部27と同様に、L字状等の切欠き溝でもよく、或いは、小径円筒部51に溝部、小径弁体40に突起等を設けてもよい。
また、小径円筒部51の外周には軸方向に沿って、4つのリブ57が所定間隔を空けて突出している。このリブ57は、バルブハウジング20の摺動孔25内周に適合する大きさで形成されており、流体はリブ57間の隙間を通過するようになっている。
更に、小径円筒部51外周の途中には、テーパ状のシール面58が形成されており、このシール面58が、バルブハウジング20のテーパ部25a(図2(c)参照)に接離して、大径弁体50の開閉がなされるようになっている。小径円筒部51の奥側の端面は、底壁59によって閉塞されており、底壁59の内周中央には、膨出壁で形成されたボス部59aが形成され、このボス部59aの中心に小孔59bが形成されている。このボス部59aには、小径スプリング80が配置される。
小径弁体40は、弁本体41と、この弁本体41の前端面に装着されるゴム製のシールキャップ46とで構成されている。図5に示すように、弁本体41は、大径弁体50の小径円筒部51内周に適合する外径の円筒部42と、この円筒部42の前端面を閉塞し、円筒部42よりも小径で突出した突部43とを有している。また、円筒部42には、周方向に所定間隔を空けて4つのスライドリブ42aが形成されており、大径弁体50の小径円筒部51内にてスライド可能とされるともに、このスライドリブ42a間に流体が通るようになっている。なお、円筒部42の後端面には、この小径弁体40が流体圧によって、大径弁体50の底壁59に当接したときに、流体を通過させる切欠き42bが設けられている。
突部43の先端には、リブ45a,45aが交差して、軸方向から見て十字形状をなしたガイドリブ45が形成されている。このガイドリブ45は、バルブハウジング20の第1開口部24内径に適合し、かつ、突部43の外径よりも大きい外径で形成されている。そのため、第1開口部24に対する小径弁体40の開閉動作のガタツキを少なくして、よりスムーズにスライドさせることができるようになる。なお、流体はリブ45a,45aの間を通って、小径弁体40を押圧するようにされている。また、円筒部42のスライドリブ42aの外周で、突部43よりの位置には、前述の大径弁体50の溝部56に挿入され、小径弁体40を仮保持させる係合部となる、一対の突起44,44が対向して形成されている。
一方、シールキャップ46は、ゴム、エラストマー等の弾性材質からなり、図6に示すように、環状をなしていて、バルブハウジング20の第1開口部24に形成されたテーパ部24aに接離するテーパ状のシール面47が形成されている。また、シールキャップ46の中央には、装着孔48が貫通して形成されており、この装着孔48を介して、小径弁体40の突部43と、ガイドリブ45との間の凹部にシールキャップ46が装着される。
図7に示すように、蓋体70は、拡径円筒部71と、縮径円筒部72とを有し、これらの境界部に円筒を閉塞する壁部75が形成されている。拡径円筒部71の外周には、シールリング溝73が形成され、このシールリング溝73にシールリング83が装着されるようになっている。更に、拡径円筒部71の外周の後端部近傍には、前述のバルブハウジング20の溝部27に係合する係合部となる、一対の突起74,74が対向して形成されている。また、縮径円筒部72内には、大径スプリング81の後端部が挿入され、前記壁部75で受けられるようになっている。
上述のバルブハウジング20、弁体60、蓋体70等の各部材は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系の樹脂や、ポリアセタール(POM)や、ポリアミド(PA)等の樹脂で形成され、耐燃料透過性の点でポリアセタール(POM)や、ポリアミド(PA)等の樹脂が好ましく、これらにガラス繊維等の補強材料を含有したものであってもよい。
以上の各部材の組付け方法を、図1を参照して説明する。
まず、シールキャップ46を装着した小径弁体40の突起44を、小径スプリング80を介装した大径弁体50の、小径円筒部51の挿入溝56aに整合させて、小径弁体40を大径弁体50に向けて押し込んでいく。突起44が回転溝56bに当接したら、矢印A方向に、突起44が仮保持溝56cに当接するまで回転させる。そうすると、小径弁体40を押さえ込まなくとも、小径スプリング80により、大径弁体50と小径弁体40とが離反するように付勢されて、小径弁体40の突起44が、大径弁体50の仮保持溝56cの奥方に係合するので、小径弁体40が大径弁体50から外れてしまうことがなくなる。このような簡単な作業で、大径弁体50内に小径スプリング80を介して、小径弁体40を仮保持させて、弁体60を組上げることができ、以下に説明するリリーフバルブ10全体の組立作業性が向上する。なお、小径弁体40は、仮保持溝56cと回転溝56bとの間にてスライド可能となり、第1開口部24を開閉することができる。
次に、バルブハウジング20内に、弁体60、大径スプリング81の順に、第3開口部を通して収容する。そして、シールリング83を装着した蓋体70の突起74を、バルブハウジング20の溝部27の挿入溝27aに整合させて、蓋体70をバルブハウジング20に向けて押し込んでいき、突起74が係止溝27bに当接したら、今度は、突起74が固着溝27cに当接するまで矢印B方向に回転させる。そうすると、突起74が固着溝27cに係合し、大径スプリング81により弁体60と蓋体70とが離反するように付勢されても、蓋体70をバルブハウジング20に仮固定することができ、リリーフバルブ10の組立作業性を向上可能となる。
なお、上記の仮保持、仮固定のための係合部が設けられていない場合には、小径弁体40を小径スプリング80を介して大径弁体50内に収容し、その大径弁体50をバルブハウジング20内に収容して、更に大径弁体50との間に大径スプリング81を介装させて蓋体をバルブハウジングに組付け、その状態を保持しながら蓋体の溶着、接着等を行わなければならないので、組立作業性が極めて悪いという問題があった。
次に、図8に示されるように、蓋体70の縮径円筒部72をバルブハウジング20内に押し込んで、大径スプリング81を圧縮させることにより、大径弁体81が所定の圧力でバルブハウジング20のテーパ部25aに圧接されるように調整し、その状態で蓋体70の縮径円筒部72外周をバルブハウジング20内周と溶着、接着等の手段で接合する。こうして形成された接合部85は、溶着、接着等の手段で全周を接合されてシールされる。また、蓋体70の上記接合部85よりも後端側には、シールリング83が配置されており、蓋体70外周とバルブハウジング20内周との間を気密的にシールしている。
ところで、大径スプリング81は、製品毎に若干の特性のバラツキが生じることを避けられないため、大径弁体81のバルブハウジング20のテーパ部25aへの圧接力を厳密に調整するためには、個々の製品毎に蓋体70の押し込み量を調整することが好ましい。
図11には、本発明のリリーフバルブに好適なリリーフバルブ組立装置11が模式的に示されている。このリリーフバルブ組立装置11は、大径スプリング81をリリーフバルブ10に組付ける前に、まず、大径スプリング81に対し、設定リリーフ圧を発生させるばね荷重を印加し、そのときの変位量を測定する。そして、組立の際に、測定した変位量となるように蓋体70の押込み量を調整するようになっている。
すなわち、リリーフバルブ組立装置11は、ステージ12上に変位量測定部13と組立部14とを備えている。変位量測定部13には、ステージ12上に大径スプリング81を圧縮したときの電圧変位によってばね荷重を測定するロードセル15が配設されている。更に、ロードセル15の上方に、大径スプリング81を圧縮する第1アクチュエータ17が対設されている。組立部14には、バルブハウジング20内に弁体60及び大径スプリング81を挿入した後、蓋体70を介して大径スプリング81を圧縮する第2アクチュエータ19が対設されている。更に、各アクチュエータ17,19には、大径スプリング81の変位量を検出する第1、第2計測センサ16a,16bが各々併設されている。各計測センサ16a,16b、及びロードセル15の計測値は制御装置18に出力される。
このリリーフバルブ組立装置11によれば、リリーフバルブ10に装着する大径スプリング81に対して一定のばね荷重を印加して圧縮させたときの変位量を第1計測センサ16aで測定して制御装置18に記憶させておき、リリーフバルブ10を組付ける際に、大径スプリング81を前記変位量となるまで第2計測センサ16bで測定しながら押圧し、その位置で蓋体70をバルブハウジング20に溶着、接着等の手段で固着するようにしたので、ほぼ一定のリリーフ圧を得ることができ、安定した品質の製品が得られる。
次に、このリリーフバルブ10の作用について、図8〜10を参照して説明する。
図8に示すように、このリリーフバルブ10は、例えば自動車、二輪自動車等の燃料供給配管90の途中に形成された雌ネジ孔92に、コネクタ30の導入管部31の雄ネジを螺着させて、燃料供給配管90に接続される。その結果、燃料供給配管90の送液流路91が、コネクタ30の導入孔34を通して、バルブハウジング20の第1開口部24に連通するようになる。また、コネクタ30の排出管部33は、図示しない燃料タンクへのリターン配管に接続されて、返送流路に連通することとなる。
図8に示す状態では、燃料供給配管90内の流体圧が、第1の圧力A(小径スプリング80によって小径弁体40を圧接している力に対応する圧力)以下となっており、大径スプリング81によって大径弁体50のシール面58は、バルブハウジング20のテーパ部25aに圧接され、小径スプリング80によって小径弁体40のシール面47は、バルブハウジング20の第1開口部24のテーパ部24a内周に圧接されている。このため、燃料供給配管90内の流体がバルブハウジング20内に流れ込むことはない。
図9に示す状態では、燃料供給配管90内の流体圧が、上記第1の圧力Aを超えているが、第2の圧力B(大径スプリング81によって大径弁体50を圧接している力に対応する圧力)以下となっており、大径スプリング81によって圧接された大径弁体50は開かないが、小径スプリング80によって圧接された小径弁体40がスライドして開く。このため、燃料供給配管90内の燃料の一部が、ガイドリブ45の各リブ45間を介して第1開口部24を通り、更に、小径弁体40の各スライドリブ42a間、切欠き42b、小孔59bを通り、大径弁体50内に流入し、スリット55を通り、通路28a、リターン通路35を通って、図示しないリターン配管を介して燃料タンクに戻される。しかし、小径弁体40が開いても、それによって形成される上記通路は比較的狭いため、燃料が大量に燃料タンク内に戻されてしまうことはない。一方、熱間再始動時等において、燃料供給配管90内で発生した燃料ベーパーは、その流動抵抗が小さいため、上記小径弁体40が開いたときに形成される狭い通路を通して、その大部分が放出されて燃料タンクへ逃がすことができる。その結果、熱間再始動時等における燃料供給を安定して行うことができる。
図10に示す状態では、燃料供給配管90内の流体圧が、上記第2の圧力Bを超えており、大径スプリング81によって圧接された大径弁体50もスライドして開いている。このため、燃料供給配管90内の燃料の一部が、ガイドリブ45の各リブ45間を介して、第1開口部24、大径弁体50の各リブ57間を通り、更に、バルブハウジング20の内部空間29、通路28a、リターン通路35を通って、図示しないリターン配管を介して燃料タンクに戻される。このときに形成される上記通路は、比較的広いため、大径弁体50の開き量に応じて、言い換えると燃料供給配管90内の流体圧に応じて、余剰の燃料を迅速に燃料タンクへ逃がすことが可能となる。
こうして送液流路91内の流体圧力が上昇しても、その流体圧力に応じて、小径弁体40、又は、大径弁体50をスライドさせ、流体をバルブハウジング20内を通して、送液流路91内から逃がし、更に返送流路に戻すようにしたので、送液流路91を通過して供給される流体の圧力を一定に保つことができる。また、送液流路内でベーパーが発生しても、ベーパーを逃がして流体を所定の圧力で供給することが可能となるので、例えば燃料圧力調節弁に適用した場合には、熱間再始動時等における燃料供給を安定して行うことができる。
そして、このリリーフバルブ10においては、バルブハウジング20、弁体60、蓋体70が樹脂製であるため、全体として比較的軽量となり、射出成形等の手段で容易に成形できると共に、組立も容易となるため、製造コストも低減することができる。
また、蓋体70は、接合部85において、バルブハウジング20内周に全周で接合されているが、万が一、溶着、接着等が不十分で隙間等が発生していたとしても、シールリング83によって更にシールされているため、流体の漏れを防止することができる。
更に、例えば交通事故等による外部衝撃等により、蓋体70とバルブハウジング20との接合が剥がれ、蓋体70が大径スプリング81の付勢力によって外部に飛び出そうとしても、蓋体70の突起74とバルブハウジング20の溝部27との係合により、蓋体70が外れることが防止されるので、シールリング83によるシールが維持され、外部への燃料等の流体の漏れを確実に防止することができる。
図12には、本発明によるリリーフバルブの他の実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略することにする。
このリリーフバルブ10aは、図11に示されるように、蓋体70aの後方に、補助蓋体76が設けられている点が、前記実施形態と主に異なっている。
バルブハウジング20には、第3開口部26側の端面から補助蓋体76の円形基板76aに適合する内径で、段部21aが形成されており、更に、この段部21aの内方には、次第に縮径するテーパ面21bが形成されている。
蓋体70aは、円形基板71aと、その周縁からテーパ部71cを介して、やや縮径された形状で延出された周壁71bとを有している。補助蓋体76は、円形基板76aと、この円形基板76aの周縁から、やや縮径された形状で延出された周壁76bとを有している。
そして、バルブハウジング20内に弁体60を収容して、大径スプリング81を介装して蓋体70を挿入し、前記実施例と同様な方法によって大径スプリング81の圧接力を調整しつつ、蓋体70aの周壁71bをバルブハウジング20の内周に溶着、接着等の手段で接合する。次いで、補助蓋体76をバルブハウジング20に挿入して、補助蓋体76の周壁76bもバルブハウジング20の内周に溶着、接着等の手段で接合する。
このリリーフバルブ10aによれば、蓋体70aとバルブハウジング20とのシール性が万が一不十分であったとしても、補助蓋体76によって二重にシールされているので、燃料等の流体の漏れを確実に防止することができる。また、交通事故等の外部衝撃によって、蓋体70aとバルブハウジング20との接合面に剥がれが生じても、補助蓋体76によって蓋体70aの飛び出しを防止し、燃料等の流体の漏れを防止することができる。
なお、前記各実施例では、弁体60が大径弁体50と小径弁体40との二重弁体で構成されているが、本発明においては、弁体60が1つの弁体で構成されていてもよい。
本発明のリリーフバルブは、流体の供給経路に配置され、流体圧を調整して供給するためのリリーフバルブとして利用することができ、例えば燃料供給システムに配置されて燃料圧力を一定にして供給するための燃料圧力調整弁等に好適であるが、これに限らず、各種用途の圧力調整弁に適用可能である。
本発明のリリーフバルブの一実施形態を示す分解斜視図である。 同リリーフバルブのバルブハウジングを示しており、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は側断面図である。 同リリーフバルブのコネクタを示しており、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側断面図である。 同リリーフバルブの大径弁体を示しており、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は側断面図である。 同リリーフバルブの小径弁体の弁本体を示しており、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は側断面図である。 同リリーフバルブの小径弁体のシールキャップを示しており、(a)は側面図、(b)は側断面図である。 同リリーフバルブの蓋体を示しており、(a)は側面図、(b)は側断面図である。 同リリーフバルブにおける第1の圧力以下の作動状態を示す説明図である。 同リリーフバルブにおける第1の圧力以上で第2の圧力以下の作動状態を示す説明図である。 同リリーフバルブにおける第2の圧力以上の作動状態を示す説明図である。 同リリーフバルブを組立てる際に用いる、リリーフバルブ組立装置の概略構成図である。 本発明によるリリーフバルブの他の実施形態を示す説明図である。
符号の説明
10、10a リリーフバルブ
20 バルブハウジング
21 円筒部
22 フランジ部
23 膨出部
24 第1開口部
26 第3開口部
27 溝部
28 第2開口部
29 内部空間
30 コネクタ
31 導入管部
32 アーム部
33 排出管部
40 小径弁体
41 弁本体
42 円筒部
43 突部
44 突起
45 ガイドリブ
46 シールキャップ
50 大径弁体
51 小径円筒部
52 拡径円筒部
56 溝部
57 リブ
58 シール面
60 弁体
70 蓋体
71 基部
72 先端部
73 シールリング溝
74 突起
80 小径スプリング
81 スプリング(大径スプリング)

Claims (3)

  1. 送液流路内の流体圧力を感知し開閉して、該流体圧力が所定値を超えたときに、送液流路から返送流路に流体を戻して前記圧力を調整するリリーフバルブにおいて、
    前記送液流路に連通する第1開口部と、前記返送流路に連通する第2開口部と、内蔵部品の挿入口となる第3開口部とを有する樹脂製のバルブハウジングと、
    このバルブハウジングの前記第1開口部を開閉するように、前記バルブハウジング内にスライド可能に収容された弁体と、
    該弁体を前記第1開口部に向けて付勢するために前記バルブハウジング内に収容されたスプリングと、
    前記スプリングを圧縮させて支持すると共に、前記バルブハウジングの第3開口部を閉塞する蓋体とを備え、
    前記蓋体は、その先端部外周が前記バルブハウジング内周に接合されると共に、該接合部よりも後端側の外周にシールリングが配置されて、前記バルブハウジング内周との間をシールされており、かつ、該シールリングよりも更に後端側に前記バルブハウジングに対して係合する係合部が設けられていることを特徴とするリリーフバルブ。
  2. 送液流路内の流体圧力を感知し開閉して、該流体圧力が所定値を超えたときに、送液流路から返送流路に流体を戻して前記圧力を調整するリリーフバルブにおいて、
    前記送液流路に連通する第1開口部と、前記返送流路に連通する第2開口部と、内蔵部品の挿入口となる第3開口部とを有する樹脂製のバルブハウジングと、
    このバルブハウジングの前記第1開口部を開閉するように、前記バルブハウジング内にスライド可能に収容された弁体と、
    該弁体を前記第1開口部に向けて付勢するために前記バルブハウジング内に収容されたスプリングと、
    前記スプリングを圧縮させて支持すると共に、前記バルブハウジングの第3開口部を閉塞する蓋体とを備え、
    前記蓋体の後方にもう1つの補助蓋体が配置されており、該補助蓋体も前記バルブハウジングの内周に接合されていることを特徴とするリリーフバルブ。
  3. 前記弁体は、前記第1開口部の拡径部内周に接離する大径弁体と、この大径弁体内を貫通する通路内に配置され、前記第1開口部の縮径部内周に接離する小径弁体と、この小径弁体を前記第1開口部を閉じる方向に付勢する小スプリングとを有し、前記小径弁体を前記小スプリングを介して前記大径弁体内に仮保持させる係合部が設けられている請求項1又は2記載のリリーフバルブ。
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