JP2006063292A - 衣料用洗浄組成物。 - Google Patents

Abstract

【課題】 抗菌性及び臭気抑制効果がある衣料用洗浄剤を提供する。
【解決手段】 ポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩を衣料用洗浄剤に添加することにより、細菌類の繁殖を抑制し、臭気の発生を抑制することができる。また本剤は皮膚への刺激がなく、安心して使用することが可能である。

Description

本発明は、衣料用洗浄剤に関する。

最近、衛生面に対する意識が高まり、家庭用洗剤においても、洗濯後衣料の生乾き臭を抗菌によってその臭気の発生を抑制する製品が上市されている。これまでは漂白剤によって抗菌効果を付与することが行われてきたが、漂白剤による色落ちが問題になっている。

また漂白剤のかわりに使用されているカチオン系殺菌剤は、多くの細菌類に効果があり、速効性はあるが、皮膚な対する毒性が強い。

本発明の課題は抗菌性に優れ、陰干し、生乾き等の被洗濯物からの悪臭発生を防止し、なおかつ皮膚に触れても安心できる衣料用洗浄剤を提供することである。

上記課題を解決するため、本発明者らは抗菌スペクトルが広く、皮膚対する刺激、毒性の少ない抗菌剤を基本にスクリーニングし、ポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩が顕著な効果を示すことを発見し、本発明を完成した。

本発明のポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩は細菌類のみならず、真菌類、酵母類に対しても強い殺菌効果を示す。また皮膚に対する刺激性、感作性もない。

課題が解決するための最良の形態

本発明の洗浄組成物はポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩を含有する。悪臭発生防止の点で０．１〜２０重量％含有することが好ましく、１〜１０重量％がより好ましい。

本発明の洗浄組成物には、他の抗菌剤や防カビ剤，消臭剤、芳香剤等を併用することもできる。

以下、実施例により詳細説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

（実施例１）市販の衣料用洗剤（トップ：ライオン（株）にポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩（以下ＰＨＭＧと略す。）を添加し、試作品とした。

（抗菌性の確認）
試作品の０．１３％（３０ｇ／４０ｌ）液１０ｍｌに菌液（Ｓｔａｐｈｙｌｏｃｏｃｃｕｓ ａｕｒｅｕｓ ＮＢＲＣ１２７３２，菌数：約１０^８Ｃｅｌｌｓ／ｍｌ）０．１ｍｌを接種し、１０分間室温で作用した。１０分後菌接種液中の菌数を測定した。その結果を表１に示す。

（生乾き臭抑制の確認）
男性が２４時間着用した肌着（綿１００％）を試作品を用いて市販全自動洗濯機（ＭＡＷ−６０ＴＰ：三菱電機（株）製）で洗浄した。洗濯条件以下の通り。
水量：３８ｌ，試作品濃度：０．１３％（２８．５ｇ／３８ｌ）
洗い：１０分間→すすぎ：注水×２回→脱水：３分間
脱水後、湿度６０％，室温２０℃の恒温恒湿室で約１時間乾燥した。

乾燥した肌着の臭いを５人のパネラーにより生乾き臭抑制効果の確認を行った。その結果を表２に示す。

本発明のポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩を添加した衣料用洗浄剤は、抗菌効果と室内干し時の臭気抑制効果に優れている。また皮膚への刺激もなく、安心して使用ができる。

Claims (1)

1. ポリヘキサメチレングアニジン燐酸塩を含有する衣料用洗浄剤。