JP2006058014A - 温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリア - Google Patents

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拓也 樋口
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Abstract

【課題】電源を有しないで、特別の測定器を用いることなく、確実に所定の温度環境変化の有無情報を確認する非接触型のICタグを提供する。
【解決手段】 温度変化検出部は、ICチップ外に設けられ、通常温度ではスイッチオフ状態で、所定の温度以上においてスイッチオン状態となるN個の温度スイッチング素子と、ICチップ内に設けられた温度変化検出用の回路とを接続してなる。回路各部は、外部回路からエネルギー供給され、生成された電圧を電圧源として、外部回路の指示のもとで動作する。N個の温度スイッチング素子各々のオン状態に対応して所定の一定電圧で充電している容量部と、各N個の温度スイッチング素子各々に対応する放電された状態の容量部とが、それぞれ並列接続され、容量部両端電圧が変化する。温度変化検出用の回路内容量部の電圧をもとに、温度スイッチング素子それぞれのオン状態の有無を把握し、温度変化有無を把握する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電池を必要とせずに温度変化検出部を配設している、温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアに関する。
情報の機密性の面からICカードが次第に普及されつつ中、近年では、読み書き装置(リーダライタ)と接触せずに情報の授受を行う非接触型のICカードが提案され、中でも、外部の読み書き装置との信号交換を、あるいは信号交換と電力供給とを電磁波により行う方式のものが実用化されつつある。
このような中、データを搭載したICを、アンテナコイルと接続した、シート状ないし札状の非接触式のICタグが、近年、種々提案され、商品や包装箱等に付け、万引き防止、物流システム、商品管理等に利用されるようになってきた。
勿論、ICを持たない単なる共振タグも物品の存在感知に用いられている。
上記ICを持たない単なる共振タグやICタグは、いずれも、物品の存在感知や、物品の識別を行うもので、外的要因の変化をとらえるものではない。
個別に設定した共振周波数を持つ共振タグの場合も、物品の存在感知や、物品の識別を行うもので、外的要因の変化をとらえるものではない。
物品の温度の変化を把握するために、たとえば、温度センサとCPU、メモリと電池を内蔵したボタン型の温度モニタデバイスの使用も考えられるが、センサ、CPU、メモリ、電池を内蔵するため1ケ数千円と高価で、内蔵電池で動くため寿命が短い。
また、温度変化により色変化するサーモラベルのようなものがあるが、自動で個別識別する機能はなく、ひとつひとつ目視による確認が必要であり、簡便に検出することができない。
このように、従来、タグは、物品の存在感知や物品の識別を行うために専ら用いられ、物品の温度等環境の変化を把握するためには、温度モニタデバイスのように高価であったり、あるいは、サーモラベルのように扱いに手間がかかるため、物品の環境変化を把握するためには用いられていなかった。
このような中、最近では、電源を有しない温度センサを配した温度変化検出機能付きICタグ(以下、センサタグとも言う)も出てくるようになり、例えば、特開平10−227702(特許文献1)に記載されている「温度依存性の大きな強誘電体を用いて形成した強誘電体キャパシタを容量性素子として組み込んだ共振回路を構成し、前期強誘電体キャパシタの容量の温度依存性に起因して変化する前記共振回路の共振回路の共振周波数を検知する事により、温度を計測」する形態のものが挙げられる。
特開平10−227702号公報 しかし、このようなセンサタグは、共振周波数を測定するディップメータなどの測定器と組で使用する為、たとえば荷物の積み替えなど周囲に測定器の無い環境では、外部環境(温度)が正常に保たれたか保証できないという欠点があった。 尚、共振タグの周波数識別方法としては、従来から、特開2000−49655号公報(特許文献2)に記載のように、ディップメーター方式とエコー波感知方式等が知られている。 特開2000−49655号公報
上記のように、従来の電源を有しない温度変化検出機能付きのセンサタグは、共振周波数を測定するディップメータなどの測定器と組で使用する為、周囲に測定器の無い環境では、該センサタグに所定の温度環境変化があったか否かを保証することができず、その対応が求められていた。
本発明はこれに対応するもので、具体的には、従来の電源を有しない温度変化検出機能付きのセンサタグと同様、電源を有しないで、特別の測定器を用いることなく、確実に、その所定の温度環境変化の有無情報を確認することができる非接触型のICタグを提供しようとするものである。
本発明の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアは、メモリを有するICチップを内蔵し、アンテナ回路を介して、外部回路と信号の交信を行い、また外部回路からエネルギー供給を受ける非接触型のデータキャリアで、且つ、温度スイッチング素子をセンサとして用いた温度変化検出部を配設している、温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアであって、温度変化検出部は、前記ICチップ外に設けられた、通常使用の温度下においてスイッチオフ状態で、それぞれ異なる所定の温度以上において、スイッチオン状態となるN個(N=1以上の整数)の温度スイッチング素子と、あるいは、通常使用の温度下においてスイッチオフ状態で、それぞれ異なる所定の温度以下において、スイッチオン状態となるN個(N=1以上の整数)の温度スイッチング素子と、前記ICチップ内に設けられた、温度変化検出用の回路とを接続してなり、前記温度変化検出用の回路の各部は、前記外部回路からエネルギー供給され、生成された電圧を電圧源として、外部回路の指示のもとで動作するもので、前記N個の温度スイッチング素子各々のオン状態に対応して、所定の一定電圧で充電している容量部と各N個の温度スイッチング素子各々に対応する放電された状態の容量部とが、それぞれ、並列接続して、容量部の両端の電圧が変化するように構成された、温度変化検出用の回路内の容量部の電圧をもとに、前記N個の温度スイッチング素子、それぞれのオン状態の有無を把握し、これより、温度変化の有無を、あるいは、温度変化の有無と温度変化の程度を把握するものであることを特徴とするものである。
そして、上記の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアであって、温度変化検出用の回路は、外部回路からエネルギー供給されてその電圧が生成される、所定の一定電圧を供給するための電圧レギュレータ部と、該電圧レギュレータ部によりスイッチング素子を介して充電される第1の容量部と、スイッチング素子を介して放電されるN個の容量部とを有し、前記N個の容量部の各1つと前記N個の温度スイッチング素子の各1つとが重複使用されずに直列接続された組、N個を、それぞれ、更に前記第1の容量部と並列接続させた電圧検出用回路と、前記電圧検出用回路の各容量部の両端の電圧を検出し、検出された電圧をもとに、前記各温度スイッチング素子のオン状態の有無を判定する検出判定回路部とを備え、且つ、前記電圧検出用回路を一体としてスイッチング素子により電気的に孤立させることができるように形成しているもので、外部回路からのエネルギー供給と、指示のもと、前記各温度スイッチング素子がスイッチオフの状態である通常使用の温度下において、前記N個の容量部を放電し、且つ、第1の容量部を電圧レギュレータ部により所定の一定電圧に充電した状態にした後、電圧検出用回路を一体として、ICチップ内のスイッチング素子により電気的に孤立させ、この状態を初期状態として使用し、前記電圧検出用回路の容量部の両端の電圧を検出判定回路部にて検出し、検出された電圧をもとに、前記N個の温度スイッチング素子、各々のオン状態の有無を判定するものであることを特徴とするものであり、前記検出判定回路部は、検出された電圧を増幅する増幅回路と、該増幅回路により増幅された電圧を所定の参照電圧と比較するコンパレータと、前記コンパレータからの出力をもとに、各温度スイッチング素子のオン状態の有無を判定する判定回路とを備えたものであることを特徴とするものである。
上記、請求項2ないし3のいずれかに記載の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアであって、温度スイッチング素子とこれに直列接続する前記N個の容量部の1つからなる配線部に直列に、該前記N個の容量部の1つの充電速度を制御するための充電速度制御用抵抗を設けていることを特徴とするものである。
また、上記いずれかの温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアであって、非接触型のICタグであることを特徴とするものである。
尚、ここで、通常使用の温度とは、非接触型のデータキャリアを通常使用する温度範囲の温度を意味し、常温にて使用される場合には、これが常温に相当する。
また、ここで、温度スイッチング素子とは、通常使用の温度より上の所定の温度以上でオン状態(導通状態)になり、通常使用の温度より上のある温度以下でオフ(非導通)となるスイッチング素子、あるいは、通常使用の温度より下の所定の温度以下でオン状態(導通状態)になり、通常使用の温度より下のある温度以上でオフ(非導通)となるスイッチング素子を言い、例えば、バイメタルを用いたものが挙げられる。
勿論、温度変化検出用の回路の各部の接続をオン(導通)あるいはオフ(非導通)とするスイッチング素子は、IC回路内に形成されたスイッチング素子である。
また、外部回路としてはリーダライタが挙げられる。
また、容量部は、キャパシタあるいはコンデンサとも言う。
(作用)
本発明の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアは、このような構成にすることにより、従来の電源を有しない温度変化検出機能付きのセンサタグと同様、電源を有しないで、特別の測定器を用いることなく、確実に、その所定の温度環境変化の有無情報を確認することができる非接触型のICタグ、非接触型のICカード等の非接触型のデータキャリアの提供を可能としている。
本発明の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアおいては、温度スイッチング素子のスイッチオフからスイッチオンの変化を容量部の充放電変化に置き代え、結果を電圧変化としてとらえて測定することを基本原理とすることにより、電池なしでも、温度スイッチング素子のスイッチオフからスイッチオンの変化を電圧変化として記録することができ、これより、温度変化有無を検出することができるものとしている。
即ち、本発明の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアは、温度がある温度以上、あるいは、ある温度以下に変化した温度情報を、不揮発メモリとは別に記憶することができ、これにより、温度変化有無を検出するために膨大な不揮発メモリを必要としないものとしている。
詳しくは、温度変化検出部は、前前記ICチップ外に設けられた、通常使用の温度下においてスイッチオフ状態で、それぞれ異なる所定の温度以上において、スイッチオン状態となるN個(N=1以上の整数)の温度スイッチング素子と、あるいは、通常使用の温度下においてスイッチオフ状態で、それぞれ異なる所定の温度以下において、スイッチオン状態となるN個(N=1以上の整数)の温度スイッチング素子と、前記ICチップ内に設けられた、温度変化検出用の回路とを接続してなり、前記温度変化検出用の回路の各部は、前記外部回路からエネルギー供給され、生成された電圧を電圧源として、外部回路の指示のもとで動作するもので、前記N個の温度スイッチング素子各々のオン状態に対応して、所定の一定電圧で充電している容量部と各N個の温度スイッチング素子各々に対応する放電された状態の容量部とが、それぞれ、並列接続して、容量部の両端の電圧が変化するように構成された、温度変化検出用の回路内の容量部の電圧をもとに、前記N個の温度スイッチング素子、それぞれのオン状態の有無を把握し、これより、温度変化の有無を、あるいは、温度変化の有無と温度変化の程度を把握するものであることにより、これを達成している。
具体的には、温度変化検出用の回路としては、外部回路からエネルギー供給されてその電圧が生成される、所定の一定電圧を供給するための電圧レギュレータ部と、該電圧レギュレータ部によりスイッチング素子を介して充電される第1の容量部と、スイッチング素子を介して放電されるN個の容量部とを有し、前記N個の容量部の各1つと前記N個の温度スイッチング素子の各1つとが重複使用されずに直列接続された組、N個を、それぞれ、更に前記第1の容量部と並列接続させた電圧検出用回路と、前記電圧検出用回路の各容量部の両端の電圧を検出し、検出された電圧をもとに、前記各温度スイッチング素子のオン状態の有無を判定する検出判定回路部とを備え、且つ、前記電圧検出用回路を一体としてスイッチング素子により電気的に孤立させることができるように形成しているもので、外部回路からのエネルギー供給と、指示のもと、前記各温度スイッチング素子がスイッチオフの状態である通常使用の温度下において、前記N個の容量部を放電し、且つ、第1の容量部を電圧レギュレータ部により所定の一定電圧に充電した状態にした後、電圧検出用回路を一体として、ICチップ内のスイッチング素子により電気的に孤立させ、この状態を初期状態として使用し、前記電圧検出用回路の容量部の両端の電圧を検出判定回路部にて検出し、検出された電圧をもとに、前記N個の温度スイッチング素子、各々のオン状態の有無を判定するものが挙げられる。
尚、ここで、N=1とすることにより、温度変化の有無を判断でき、N=2以上とすることにより、温度変化の有無と、温度変化の程度を知ることができる。
検出判定回路部としては、検出された電圧を増幅する増幅回路と、該増幅回路により増幅された電圧を所定の参照電圧と比較するのコンパレータと、前記コンパレータからの出力をもとに、各温度スイッチング素子のオン状態の有無を判定する判定回路とを備えた形態のものが挙げられる。
また、温度スイッチング素子とこれに直列接続する前記N個の容量部の1つからなる配線部に直列に、該前記N個の容量部の1つの充電速度を制御するための充電速度制御用抵抗を設けていることにより、振動等により短時間、温度スイッチング素子がスイッチオン状態になっても前記短時間での電荷の移動を制限でき、実用上、温度スイッチング素子の短時間のスイッチングオン状態には対応できるものとしている。
特に、温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアが、非接触型のICタグである場合には有効である。
本発明は、上記のように、従来の電源を有しない温度変化検出機能付きのセンサタグと同様、電源を有しないで、特別の測定器を用いることなく、確実に、その所定の温度環境変化の有無情報を確認することができる非接触型のICタグ、非接触型のICカード等の非接触型のデータキャリアの提供を可能とした。
従来は、商品として問題のない温度の情報までサンプリングして情報を不揮発メモリに格納していたが、本発明の非接触型のデータキャリアにおいては、温度変化の有無、あるいは、温度変化の有無と温度変化の程度の情報を、不揮発メモリとは別に記憶することができ、膨大な不揮発メモリを必要としない。
本発明の実施の形態例を図に基づいて説明する。
図1は本発明の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアの実施の形態の第1の例の概略回路構成を示した図で、図2(a)は第1の例の非接触型のデータキャリアの温度変化検出部を示した図で、図2(b)は各動作時の各スイッチング素子のオンオフ状態を示した表で、図3は本発明の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアの実施の形態の第2の例の概略回路構成を示した図で、図4(a)は第2の例の非接触型のデータキャリアの温度変化検出部を示した図で、図4(b)は各動作時の各スイッチング素子のオンオフ状態を示した表である。
尚、図1、図3においては温度変化検出部(130、230)のIC内の各部を関連つけて制御する制御回路部は、分かり易くするために図示していない。
図1〜図4中、100はICタグ、101は基材、110はICチップ、111はアナログ回路部(アナログRF部とも言う)、112はICタグ制御回路部、113は不揮発性メモリ部、120はコイル(アンテナコイルとも言う)、130は温度変化検出部、131は電圧レギュレータ、132は第1の容量部、133は容量部(第2の容量部とも言う)、135は増幅器、136はコンパレータ、137は判定回路、138A〜138Dは(ICチップ内の)スイッチング素子、140は温度変化検出用の回路、150は温度スイッチング素子、160は電圧検出用回路、170は検出判定回路部、200はICタグ、201は基材、210はICチップ、211はアナログ回路部(アナログRF部とも言う)、212はICタグ制御回路部、213は不揮発性メモリ部、230は温度変化検出部、231は電圧レギュレータ、232は第1の容量部、233A〜233Cは容量部、235は増幅器、236はコンパレータ、237は判定回路、238A〜238Dは(ICチップ内の)スイッチング素子、239A〜239Cは参照電圧、240は温度変化検出用の回路、250A〜250Cは温度スイッチング素子、260は電圧検出用回路、270は検出判定回路部である。
はじめに、本発明の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアの実施の形態の第1の例を図1、図2に基づいて説明する。
第1の例の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアは、メモリを有するICチップ110を内蔵し、アンテナコイル120を介して、リーダライタ(図示していない)と信号の交信を行い、またリーダライタからエネルギー供給を受ける非接触型のICタグで、且つ、温度スイッチング素子をセンサとして用いた温度変化検出部130を配設している、温度変化検出機能付き非接触型のICタグ100である。
通常の非接触ICタグと同様に物品に添付して用いられ、アンテナコイル120を介してリーダライタと信号の授受およびエネルギー供給がなされ、非接触にてデータの授受を行うが、これに加え、所定の昇温変化の有無を確認できるものである。
本例の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアは、図1に示すように、ICチップ110、アンテナコイル120、温度スイッチング素子150を基材101に配設したもので、ICチップ110には、通常の非接触ICタグと同様に、コイル120に接続して、リーダライタ(図示していない)との信号の送受信を行うための送信回路、受信回路や、外部回路から供給されたエネルギーを元に各部に動作電圧を供給するための電源部等を備えたアナログRF部111、データを蓄積するための不揮発性メモリ部113とICタグの動作を制御するためのICタグ制御回路部112を備え、更にこれに加え、温度変化検出部130の構成部として、ICチップ110外に、通常使用の温度下においてスイッチオフ状態で、所定の温度以上T0において、スイッチオン状態となる1つの温度スイッチング素子150を配し、これと接続する温度変化検出用の回路140をICチップ110内に設けており、ICタグ100を物品に添付して使用した際に、温度がT0以上になる温度変化の有無を、温度スイッチング素子150のスイッチングオンの状態の有無でもって、温度変化検出用の回路140により判定するものである。
尚、基材101としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン、ABS、スチレン、ポリイミド、ガラスエポキシ、PETG、ポリカーボネート、紙、PVC、またはアクリル等が挙げられるが、強度、耐熱、耐薬品性のあるPET(ポリエチレンテレフタレート)ないしポリイミドが好ましい。
基材101の厚さは、通常、25μm〜200μmである。
アンテナコイル120を形成する金属材としては、Cu、Al等があるが、アンテナ配線の微細化、狭ピッチ化には、Cuが好ましい。
電気特性からCu、Alの厚さは、それぞれ、10〜50μm、15〜50μmが好ましい。
また、ICチップ110は、通常、大きさ1.0mm×0.9mm角、厚さ約150μm程度のものが用いられる。
温度変化検出用の回路140は、リーダライタ(図示していない)からエネルギー供給されてその電圧が生成される、所定の一定電圧を供給するための電圧レギュレータ部131と、該電圧レギュレータ部131によりスイッチング素子138A、138Bを介して充電される第1の容量部と、スイッチング素子138B、138Cを介して放電されるN個の容量部とを有し、容量部133と温度スイッチング素子150とが直列接続された組を、更に第1の容量部132と並列接続させた電圧検出用回路160と、該電圧検出用回路160の各容量部(132、133)の両端の電圧を検出し、検出された電圧をもとに、温度スイッチング素子150のオン状態の有無を判定する検出判定回路部170とを備え、且つ、前記電圧検出用回路を一体としてスイッチング素子により電気的に孤立させることができるように形成しているものである。
リーダライタからのエネルギー供給と、指示のもと、温度スイッチング素子150がスイッチオフの状態である通常使用の温度下において、容量部133をスイッチング素子138B、138Cをスイッチオンして放電し、且つ、第1の容量部132を電圧レギュレータ部131によりスイッチング素子138A、138Bをスイッチオンして所定の一定電圧V0に充電した状態にした後、電圧検出用回路160を一体として、ICチップ110内のスイッチング素子138A〜138Dをスイッチオフすることにより電気的に孤立させ、この状態を初期状態として使用し、電圧検出用回路160の容量部の両端の電圧を検出判定回路部170にて検出し、検出された電圧をもとに、温度スイッチング素子150のオン状態の有無を判定する。
検出判定回路部170は、電圧検出用回路160の容量部(132、133)の両端の電圧を検出し、検出された電圧をもとに、温度スイッチング素子150のオン状態の有無を判定するものであるが、本例では、前記検出された電圧を増幅する増幅回路135と、増幅回路135により増幅された電圧を所定の参照電圧139と比較するコンパレータ136と、コンパレータ136からの出力をもとに、各温度スイッチング素子のオン状態の有無を判定する判定回路137とを備えている。
尚、第1の例では、配設していないが、温度スイッチング素子150とこれに直列接続する容量部133のからなる配線部(直列接続配線部とも言う)に直列に、容量部133の1つの充電速度を制御するための充電速度制御用抵抗(図示していない)を設けた場合には、振動等により短時間(瞬間的)、温度スイッチング素子150がスイッチオン状態になっても前記短時間での電荷の移動を制限でき、実用上、振動等のトラブルが原因の
温度スイッチング素子の短時間のスイッチングオン状態には対応できる。
次いで、図2に基づいて、第1の例の温度変化検出機能付き非接触型のICタグ100の温度変化検出部130の動作の1例を簡単に説明しておく。
尚、以下の動作は、リーダライタ(図示していない)からエネルギーが供給され生成された電圧を電圧源とし、リーダライタから指示のもと図示していない、温度変化検出部130の各部を制御するための制御回路部により、ICチップ110内のスイッチング素子138A〜138Dの各々をオンオフ制御して行う。
先ず、通常使用の温度下、温度スイッチング素子150がスイッチオフの状態でリセット動作を行う。
図2(a)において、ICチップ110内のスイッチング素子138A〜138Dを全てオン状態として、第1の容量部132を電圧レギュレータ131にて充電するとともに、容量部133を放電する。
このときの第1の容量部132は電圧V0で充電され、容量部133は放電により電位差はゼロとなるものとする。
尚、ここでは、スイッチング素子138B、138Cを電圧レギュレータ131のGND側と接続している。
次いで、ICチップ110内のスイッチング素子138A〜138Dを全てオフ状態とすることにより、容量部133との温度スイッチング素子150とが直列接続された直列接続配線部を、更に第1の容量部132と並列接続させた構成の電圧検出用回路160を、一体として、電気的に孤立させる。
この状態を、ここでは電圧検出用回路160の初期状態と言う。
次いで、この初期状態で、第1の例のICタグ100は使用に供される。
使用時に、所定の温度以上T0に温度変化した場合には、温度スイッチング素子150はスイッチオン状態になり、第1の容量部132と、容量部133とは電荷移動により、同電位となる。
この場合、例えば、第1の容量部132と容量部133の容量が同じであれば、容量部両端の電位差はV0/2となる。
また、所定の温度以上T0に温度変化しない場合には、温度スイッチング素子150はスイッチオフ状態を維持し、電圧検出用回路160の初期状態が維持される。
次いで温度が下がり、通常使用の温度下で、温度スイッチング素子150がオフの状態で、温度T0以上に達する温度変化の有無を、スイッチング素子138A、138Cをオフに維持し、スイッチング素子138B、138Dをオンにして、電圧検出用回路160の容量(132、133)の両端の電圧をもとに、検出判定回路部170にて判定する。 電圧検出用回路160の容量(132、133)の両端の電圧は、増幅回路135により増幅され、増幅された電圧は、所定の参照電圧139と比較するコンパレータ136に入力され、その出力が判定回路137への入力となる。
判定回路137では、入力所定の一定電圧Vaである場合には、温度スイッチング素子150のスイッチングオン状態有りと判断し、そうでない場合には、温度スイッチング素子150のスイッチングオン状態無しと判断する。
このようにして、温度変化の有無を判断する動作が行われる。
次に、本発明の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアの実施の形態の第2の例を図3、図4に基づいて説明する。
第2の例の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアは、メモリを有するICチップ210を内蔵し、アンテナコイル220を介して、リーダライタ(図示していない)と信号の交信を行い、またリーダライタからエネルギー供給を受ける非接触型のICタグで、且つ、3つの温度スイッチング素子をセンサとして用いた温度変化検出部230を配設している、温度変化検出機能付き非接触型のICタグ200である。
第1の例と同様、通常の非接触ICタグと同様に物品に添付して用いられ、アンテナコイル220を介してリーダライタと信号の授受およびエネルギー供給がなされ、非接触にてデータの授受を行うが、これに加え、所定の変化変化の有無を確認できるものである。 本例の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアは、図3に示すように、ICチップ210、アンテナコイル220、温度スイッチング素子250A〜250Cを基材201に配設したもので、ICチップ210には、通常の非接触ICタグと同様に、アンテナコイル220に接続して、リーダライタ(図示していない)との信号の送受信を行うための送信回路、受信回路や、外部回路から供給されたエネルギーを元に各部に動作電圧を供給するための電源部等を備えたアナログRF部211、データを蓄積するための不揮発性メモリ部213とICタグの動作を制御するためのICタグ制御回路部212を備え、更にこれに加え、温度変化検出部230の構成部として、ICチップ210外に、通常使用の温度下においてスイッチオフ状態で(非導通状態)、異なる所定の温度以上T1、T2、T3において、それぞれ、スイッチオン状態(導通状態)となる3つの温度スイッチング素子250A、250B、250Cを配し、これと接続する温度変化検出用の回路240をICチップ210内に設けており、ICタグ200を物品に添付して使用した際に、温度がT1以上でT2以下、温度がT2以上でT3以下、温度がT3以上の3状態に達する、温度変化の有無を、温度スイッチング素子250A、250B、250Cのスイッチングオンの状態の有無でもって、温度変化検出用の回路240により判定するものである。
第2の例の温度変化検出用の回路240は、リーダライタ(図示していない)からエネルギー供給されてその電圧が生成される、所定の一定電圧を供給するための電圧レギュレータ部231と、該電圧レギュレータ部によりスイッチング素子を介して充電される第1の容量部232と、スイッチング素子238Bを介して放電される3個の容量部233A〜233Cとを有し、3個の容量部233A〜233Cの各1つと3個の温度スイッチング素子250A、250B、250Cの各1つとが重複使用されずに直列接続された組、3個を、それぞれ、更に前記第1の容量部と並列接続させた電圧検出用回路260と、該電圧検出用回路260の各容量部(232、233A〜233C)の両端の電圧を検出し、検出された電圧をもとに、前記各温度スイッチング素子のオン状態の有無を判定する検出判定回路部270とを備え、且つ、電圧検出用回路260を一体としてスイッチング素子238A〜238Bにより電気的に孤立させることができるように形成しているものである。
リーダライタ(図示していない)からのエネルギー供給と、指示のもと、各温度スイッチング素子250A、250B、250Cがスイッチオフの状態である通常使用の温度下において、3個の容量部233A〜233Cをスイッチング素子238B、238Cをスイッチオンにして放電し、且つ、第1の容量部232を電圧レギュレータ部231によりスイッチング素子238A、238Bをスイッチオンにして所定の一定電圧に充電した状態にした後、電圧検出用回路260を一体として、ICチップ内のスイッチング素子238A〜238Dをスイッチオフすることにより電気的に孤立させ、この状態を初期状態として使用し、電圧検出用回路260の容量部(233、233A〜233C)の両端の電圧を検出判定回路部270にて検出し、検出された電圧をもとに、3個の温度スイッチング素子250A、250B、250C、各々のオン状態の有無を判定し、これより、温度変化の有無を、あるいは、温度変化の有無と温度変化の程度を判断するものである。
検出判定回路部270は、電圧検出用回路260の容量部(232、233A〜233C)の両端の電圧を検出し、検出された電圧をもとに、3個の温度スイッチング素子250A、250B、250C、それぞれのオン状態の有無を判定するものであるが、本例では、前記検出された電圧を増幅する増幅回路235と、増幅回路235により増幅された電圧を所定の参照電圧239A〜239Cと比較するコンパレータ236と、コンパレータ236からの出力をもとに、各温度スイッチング素子のオン状態の有無を判定する判定回路237とを備えたものである。
尚、第2の例でも、第1の例と同様、配設していないが、重複しないで使用された各温度スイッチング素子とこれに直列接続する容量部からなる配線部(直列接続配線部とも言う)に直列に、前記容量部の充電速度を制御するための充電速度制御用抵抗(図示していない)を設けた場合には、振動等により短時間(瞬間的)、各温度スイッチング素子がスイッチオン状態になっても前記短時間での電荷の移動を制限でき、実用上、振動等のトラブルが原因の温度スイッチング素子の短時間のスイッチングオン状態には対応できる。
第2の例の場合の温度変化検出部230の動作は、基本的に第1の例の場合の温度変化検出部130の動作と同じで、リーダライタ(図示していない)からエネルギーが供給され生成された電圧を、電圧源とし、リーダライタから指示のもと図示していない、温度変化検出部230を制御するための制御回路部により、ICチップ210内のスイッチング素子238A〜238Dの各々をオンオフ制御して行う。
先ず、通常使用の温度下、3個の温度スイッチング素子250A、250B、250Cがスイッチオフの状態でリセット動作を行う。
図4(a)において、ICチップ210内のスイッチング素子238A〜238Dを全てオン状態として、第1の容量部232を電圧レギュレータ231にて充電するとともに、3個の容量部233A、233B、233Cを放電する。
このときの第1の容量部132は電圧V0で充電され、容量部133は放電により電位差はゼロとなるものとする。
尚、ここでも、スイッチング素子238B、238Cを電圧レギュレータ131のGND側と接続している。
次いで、ICチップ210内のスイッチング素子238A〜238Dを全てオフ状態とすることにより、重複使用しないで、容量部233A、233B、233Cの1つとの温度スイッチング素子250A、250B、250Cの1つとが、それぞれ、直列接続された、各直列接続配線部を、更に第1の容量部232と並列接続させた構成の電圧検出用回路260を、一体として、電気的に孤立させる。
この状態を、ここでは電圧検出用回路260の初期状態と言う。
次いで、この初期状態で、第2の例のICタグ200は使用に供される。
使用時に、所定の温度T1以上、T2未満に温度変化した場合には、温度スイッチング素子250Aのみはスイッチオン状態になり、第1の容量部232と、容量部233Aとは電荷移動により、同電位Vb1となり、所定の温度T2以上、T3未満に温度変化した場合には、温度スイッチング素子250A、250Bはスイッチオン状態になり、250Cはスイッチオフのままで、第1の容量部232と、容量部233A、233Bとは電荷移動により、同電位Vb2となり、所定の温度T3以上に温度変化した場合には、温度スイッチング素子250A、250B250Cは全てスイッチオン状態になり、第1の容量部232と、容量部233A、233B、233Cとは電荷移動により、同電位Vb3となる。
この場合、例えば、第1の容量部232と容量部233A〜233Cの容量が同じであれば、電位差Vb1、Vb2、Vb3は、それぞれ、V0/2、V0/3、V0/4となる。
また、所定の温度以上T1以上に温度変化しない場合には、温度スイッチング素子250A〜250Cは全てスイッチオフ状態を維持し、電圧検出用回路260の初期状態が維持される。
次いで温度が下がり、通常使用の温度下で、温度スイッチング素子250A〜250Cがオフの状態で、各温度変化の有無を、スイッチング素子238A、238Cをオフに維持し、スイッチング素子238B、238Dをオンにして、電圧検出用回路260の容量(232、233A〜233C)の両端の電圧をもとに、検出判定回路部270にて判定する。
電圧検出用回路260の容量(232、233A〜233C)の両端の電圧は、増幅回路235により増幅され、増幅された電圧は、所定の参照電圧239A〜239Cと比較するコンパレータ236に入力され、その出力が判定回路237への入力となる。
判定回路237では、各参照電圧239A〜239Cに対応した出力結果である入力値から温度スイッチング素子250A〜250C各々のスイッチングオン状態の有無を判断する。
尚、各参照電圧239A〜239Cは、各温度スイッチング素子250A〜250Cがオンの状態で検出される電圧に合わせて、それぞれ適当な値のものを設定し、図示していない制御回路部の指示のもと、順番に制御されて供給される。
このようにして、温度変化の有無を判断する動作が行われる。
第1の例、第2の例は1例で、本発明はこれらに限定されるものではない。
第1の例、第2の例はいずれも、通常使用温度下から昇温変化が有ったか否かを検出するための温度変化検出部(130、230)を備えたものであるが、通常使用温度下から降温変化が有ったか否かを検出するための温度変化検出部を配設しても良い。
この場合、温度スイッチング素子としては、通常使用温度下から降温して、所定変化温度以下に達した場合にスイッチオンとなる温度スイッチング素子を用いる。
第1の例において、温度スイッチング素子150を、このような温度スイッチング素子に代えることにより、また、第2の例において、温度スイッチング素子250A〜250Cを、このような温度スイッチング素子に代えることにより、降温変化の有無を検出できる温度変化検出部を形成することができる。
本発明の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアの実施の形態の第1の例の概略回路構成を示した図である。 図2(a)は第1の例の非接触型のデータキャリアの温度変化検出部を示した図で、図2(b)は各動作時の各スイッチング素子のオンオフ状態を示した表である。 本発明の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアの実施の形態の第2の例の概略回路構成を示した図である。 図4(a)は第2の例の非接触型のデータキャリアの温度変化検出部を示した図で、図4(b)は各動作時の各スイッチング素子のオンオフ状態を示した表である。
符号の説明
100 ICタグ
101 基材
110 ICチップ
111 アナログ回路部(アナログRF部とも言う)
112 ICタグ制御回路部
113 不揮発性メモリ部
120 コイル(アンテナコイルとも言う)
130 温度変化検出部
131 電圧レギュレータ
132 第1の容量部
133 容量部(第2の容量部とも言う)
135 増幅器
136 コンパレータ
137 判定回路
138A〜138D (ICチップ内の)スイッチング素子
140 温度変化検出用の回路
150 温度スイッチング素子
160 電圧検出用回路
170 検出判定回路部
200 ICタグ
201 基材
210 ICチップ
211 アナログ回路部(アナログRF部とも言う)
212 ICタグ制御回路部
213 不揮発性メモリ部
230 温度変化検出部
231 電圧レギュレータ
232 第1の容量部
233A〜233C 容量部
235 増幅器
236 コンパレータ
237 判定回路
238A〜238D (ICチップ内の)スイッチング素子
239A〜239C 参照電圧
240 温度変化検出用の回路
250A〜250C 温度スイッチング素子
260 電圧検出用回路
270 検出判定回路部


Claims (5)

  1. メモリを有するICチップを内蔵し、アンテナ回路を介して、外部回路と信号の交信を行い、また外部回路からエネルギー供給を受ける非接触型のデータキャリアで、且つ、温度スイッチング素子をセンサとして用いた温度変化検出部を配設している、温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアであって、温度変化検出部は、前記ICチップ外に設けられた、通常使用の温度下においてスイッチオフ状態で、それぞれ異なる所定の温度以上において、スイッチオン状態となるN個(N=1以上の整数)の温度スイッチング素子と、あるいは、通常使用の温度下においてスイッチオフ状態で、それぞれ異なる所定の温度以下において、スイッチオン状態となるN個(N=1以上の整数)の温度スイッチング素子と、前記ICチップ内に設けられた、温度変化検出用の回路とを接続してなり、前記温度変化検出用の回路の各部は、前記外部回路からエネルギー供給され、生成された電圧を電圧源として、外部回路の指示のもとで動作するもので、前記N個の温度スイッチング素子各々のオン状態に対応して、所定の一定電圧で充電している容量部と各N個の温度スイッチング素子各々に対応する放電された状態の容量部とが、それぞれ、並列接続して、容量部の両端の電圧が変化するように構成された、温度変化検出用の回路内の容量部の電圧をもとに、前記N個の温度スイッチング素子、それぞれのオン状態の有無を把握し、これより、温度変化の有無を、あるいは、温度変化の有無と温度変化の程度を把握するものであることを特徴とする温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリア。
  2. 請求項1に記載の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアであって、温度変化検出用の回路は、外部回路からエネルギー供給されてその電圧が生成される、所定の一定電圧を供給するための電圧レギュレータ部と、該電圧レギュレータ部によりスイッチング素子を介して充電される第1の容量部と、スイッチング素子を介して放電されるN個の容量部とを有し、前記N個の容量部の各1つと前記N個の温度スイッチング素子の各1つとが重複使用されずに直列接続された組、N個を、それぞれ、更に前記第1の容量部と並列接続させた電圧検出用回路と、前記電圧検出用回路の各容量部の両端の電圧を検出し、検出された電圧をもとに、前記各温度スイッチング素子のオン状態の有無を判定する検出判定回路部とを備え、且つ、前記電圧検出用回路を一体としてスイッチング素子により電気的に孤立させることができるように形成しているもので、外部回路からのエネルギー供給と、指示のもと、前記各温度スイッチング素子がスイッチオフの状態である通常使用の温度下において、前記N個の容量部を放電し、且つ、第1の容量部を電圧レギュレータ部により所定の一定電圧に充電した状態にした後、電圧検出用回路を一体として、ICチップ内のスイッチング素子により電気的に孤立させ、この状態を初期状態として使用し、前記電圧検出用回路の容量部の両端の電圧を検出判定回路部にて検出し、検出された電圧をもとに、前記N個の温度スイッチング素子、各々のオン状態の有無を判定するものであることを特徴とする温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリア。
  3. 請求項2に記載の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアであって、前記検出判定回路部は、検出された電圧を増幅する増幅回路と、該増幅回路により増幅された電圧を所定の参照電圧と比較するコンパレータと、前記コンパレータからの出力をもとに、各温度スイッチング素子のオン状態の有無を判定する判定回路とを備えたものであることを特徴とする温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリア。
  4. 請求項2ないし3のいずれか1項に記載の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアであって、温度スイッチング素子とこれに直列接続する前記N個の容量部の1つからなる配線部に直列に、該前記N個の容量部の1つの充電速度を制御するための充電速度制御用抵抗を設けていることを特徴とする温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリア。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリアであって、非接触型のICタグであることを特徴とする温度変化検出機能付き非接触型のデータキャリア。

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